ゴーティス使い俺、呪術の次元は禁止カードが多すぎる【改訂版】   作:月日は花客

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☆28:宝玉獣の交流戦

 

 伏黒は何故か聞こえた遊海の声に頭にハテナを浮かべながら、林の中を走り出した。

 二人目の師と言える人がこの試合を見ているということに気が引き締まる。今も伏黒の腰には黒いカードケースが揺れていた。

 

 おそらく相手の狙いは虎杖だろう。嫌な予感はしている。

 宿儺の器となった虎杖は、京都校のお偉方には脅威だ。絶対に潰しにくる。今から始まるのは呪霊を目指す平和な交流戦ではなく、呪霊を無視した全力の殺し合い。

 先の自販機前で会った京都校の二人は手強そうだった。他メンバーも同等と考えていいだろう。

 玉犬二匹による索敵を交えつつ、伏黒は空を旋回するカラスを見た。

 仲間内での殺し合いを良く思わない、()()()である遊海に今から始めることを見せるのは気が進まないが、クラスメイトの死がかかっているならこちらも本気でやらねばならない。

 

「釘崎、アイツらの狙いは虎杖だ。万が一の時は……」

「わかってる。アンタも早々にくたばるんじゃないわよ!」

 

 伏黒は真希と、釘崎はパンダと共に別れる。虎杖は既に接敵済みの筈、いち早く援護に行かないと最悪が待っている筈だ。

 虎杖が爆速でくたばるとは思っていない。

 

「交流戦か……茶番だな」

「まぁそう言うな、遊海も見てるんだ。身内が死ぬところは見せたくないだろ」

「ですね。……若者の殺し合いの時点で良い顔はしないでしょうが」

「そういうところ甘そうだもんな〜アイツ」

 

 真希も同感らしい。

 

「ま、気を抜かずに行くぞ」

「はい」

 

 *

 

豁サ縺励※雉「閠?→縺ェ繧翫↑縺輔>(死して賢者となりなさい)

 

 その呪霊は明らかに異常だった。

 左腕を袋で隠し、大樹を操る、大型の言葉を持つ呪霊。

 放った攻撃は悉く効いておらず、こちらが消耗していくばかり。既に狗巻は喉が潰れてしまっている。

 代わりに真希が参戦したものの、状況は好転していない。

 

「明らかに特級だ! 先生達に連絡は行ってないのか!」

「スマホは壊された、向かうにしてもその間は俺たちでやんないと!」

 

 加茂、虎杖、東堂も技を打ち込むが、決定打とは言えない。五条達が来るとして何分かかるか。それまでに犠牲が出る可能性も大きくなる。

 

「……待て、特級?」

「どうした恵」

 

 ふと、伏黒はその等級に光明を見た。

 特級相手というのは、普通は絶望的な状況な訳だが……一部の人間にとってはそうではない。

 伏黒はその一部の人間を知っていた。

 

「遊海さんなら!」

「あ? 遊海?」

 

 彼なら、《次元の裂け目》によってワープする事ができる。

 なにより、呼ぶのが簡単だ。なぜなら──

 

「遊海さん! ここに、特級(1BOX)が!!」

「やっほー! 前にもなんかこんな事あったよね!? まぁ良いや、死に晒せよ特級!!」

譁ー謇九〒縺吶°縲∫┌鬧?↑縺薙→繧(新手ですか?無駄なことを)

「うおっなんだこの感覚。テレパシー? まぁいいか、遊戯王はいかが?」

 

 伏黒の叫びを聞き届けで出てきたのは青いパーカーの男。そう、遊海である。

 左腕にデュエルディスクを構え、地に降り立った彼は、そのゴーティスデッキをディスクにセットした。ホログラムのような「DUEL」の文字が視界に浮かぶ。

 

「待て! そこの遊海という男!」

「うわっととと、何何!?!?」

 

 しかしその構えは東堂によって遮られた。パーカーのフード部分を引っ掴まれ、遊海の足が宙に浮く。

 唐突に止められたことによって、呪霊も伏黒達も咄嗟に動けないでいた。

 

親友(ブラザー)が黒閃を決めるまで、手出しは無用。悪いが邪魔をするな」

「へぇ〜虎杖君兄弟いたの? あと黒閃って何?」

「いや東堂とは今日が初対面だけど……」

「さぁ行け虎杖(ブラザー)! 呪霊は待ってくれないぞ!!」

「っ押忍!!」

 

 なんなんだ。あの会話は。

 せっかく遊海が来てくれたというのに、東堂は何をしている? 何が狙いだ?

 虎杖はなんか普通に対応しているし。

 

「お前達もだぞ」

 

 東堂はジロリと伏黒達に視線を向ける。

 虎杖が黒閃を決めるまで黙っていろ、しゃしゃるな。と言うことなのだろうが……特級相手に虎杖一人で立ち向かわせるのは無謀に思えた。

 

「本気か!? 相手は特級だぞ!」

「だからこそだ。ここで黒閃を決められなければコイツはすぐ潰れる。そんな親友は見たくないからな」

「はぁ?」

「まーまー伏黒くん落ち着いて。虎杖君が黒閃? を決めたら良い話なんだろ? 頑張れよ虎杖君、お前が終わったら俺の番だ」

「おう!」

辟。鬧?ゥア縺ッ邨ゅo繧翫∪縺励◆縺(無駄話は終わりましたか)

 

 ならばこちらの番と、特級呪霊は地面から大木を生やし虎杖を攻撃した。それを大きく飛ぶことによってかわした虎杖は、体を捻らせ落下速度を加速させながら呪霊に肉薄する。

 しかしその一撃は、黒閃には至らなかった。

 

「ブラザー、怒りで集中力を切らすな」

「うーん、虎杖。ちょっとこっち来い」

 

 遊海が虎杖に声をかける。

 追撃を避けながら戻ってきた虎杖に、遊海は一枚のカードを渡した。

 

「よし、行ってこい」

「おう!」

 

 伏黒にはそのカードがなんなのか見えなかったが、遊海のやる事だ、なにか意味があるんだろう。

 虎杖はもう一度呪霊に殴りかかる。その拳は洗練され、なんの迷いもない一撃だった。

 

 呪力は黒く光る。

 

 まるで雷のように辺りに黒い一閃が開かれた。轟く破裂音にも似た殴打音は伏黒の体幹に酷く響く。遊海がふらりと足元を崩すレベルだ。

 しかし、呪霊もまたそれだけで終わらなかった。

 

「────!!」

 

 目を見開いた先、拳を振り抜いた虎杖に呪霊の()()が襲いかかる。

 それは、もう避ける事が間に合わない。叫んで知らせる暇もない、確殺の一撃。

 伏黒の瞳孔が開いた時だった。

 

「トラップカード発動」

 

 またも高専内に爆音が轟く。

 煙と共に何が一枚、紫のカードが光るのが見えたが、どうなったのだろう。虎杖は無事だろうかと伏黒は煙をかき分ける。

 その先には──身体の半身を失った呪霊と、無傷の虎杖が立っていた。

 

菴輔r窶ヲ窶ヲ??シ(何を……!?)

「罠カード《魔法の筒(マジックシリンダー)》……。危なっかしいと思ったんでな、伏せさせてもらったよ。さーて、お疲れ虎杖君。こっからは俺の番、選手交代だ」

 

 魔法の筒。

 攻撃宣言時に発動し、モンスター一体を対象にその攻撃力分のダメージを与える通常罠カード。

 伏黒も何度も引っかかってきた汎用トラップだ。

 それが、遊海が虎杖に渡したカードだったらしい。

 

縺薙l縺?縺代?窶ヲ窶ヲ蜻ェ蜉帚?ヲ窶ヲ(これだけの……呪力……)縺雁燕縺ォ縺ッ窶ヲ窶ヲ辟。縺??縺壺?ヲ窶ヲ(お前には……無いはず……)

「悪いね、お前の攻撃力参照なんだ。恨むなら自分が特級であることを恨みな」

 

 遊海は、ニヤリと笑って今度こそディスクを構えた。

浮かび上がる「DUEL START」の文字。

 

「喜べ決闘者達。コイツのパックは山分けだ!!」







どのデッキにも大抵入れてる推しカードだから登場させたかった。などと供述しており……。
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