ゴーティス使い俺、呪術の次元は禁止カードが多すぎる【改訂版】 作:月日は花客
22:25 禪院班が陀艮と交戦開始した頃
最果てさーん! どうしてそんなに大きくなっちゃったんですかー! 真面目にやってきたからだよ。
どうも、遊海です。
最果ての宇宙での修行を終え、無事に現世に帰ってまいりました!!
あんなことやこんなことがあったけど……私は元気でやってます。
なんて言ってたら、東京にでかい帳が落とされていた。
あれぇ? なんか重要なイベントを乗り過ごしてない? 俺。
「ちょっとそこの補助監督さーん、何があったんですか?」
「っ遊海一級術師!? あなた今までどこに──」
「ちょっとそこまで、ね。で、どーゆー状況」
「それが……」
ふむふむ、五条悟が封印……封印!? なんかマジで重要な部分の時に俺いなかったね!?
正体不明の帳に、多数の呪詛師、呪霊……。
高専のメンバーも対処に……か。
「了解した、俺もすぐに援軍に向かう」
「しかし帳が……」
「問題ない。《次元の裂け目》を使えば帳を突破できる。と言うわけで、イテキマース!!」
「あっちょっと!?」
悪い、今の俺は止まれないんだ。
五条悟が封印されたのは、おそらく羂索の仕業!
これら全部、あのクソ野郎が仕組んだことで間違いないだろう。根拠なんて無い、勘だ。
それに、ズァークの気配を感じる。カードとして使われず、ただの人質となったズァークの叫びが。
「ははっ……舐めやがって」
いいじゃねぇか、特訓の成果見せてやろうじゃねぇの。
何度も組み直し、何度も精霊に助力を乞い、何度も血反吐を吐いて呪力を練り上げた渾身の力を!!
「領域展開──《最果ての
瞬間、全ての帳全域に宇宙が広がった。
*
「死累累湧軍」
大量の異形の魚たちが、真希たちに襲い掛かろうとした時だった。
「……は?」
飛びかかってきた魚に対して構えたが、いつまで経っても衝撃がやってこない。
陀艮の方向に目をやれば、そこにいたのは……。
「《破戒雙王神ライゴウ》……?」
「《心宿りし青眼》……!」
二体のモンスターが、その魚たちを一匹残らず……叩き落としていたのだ。
どう言うことだ? 遊海がいなくなってから、立体映像にはできなかったはず。そもそも、呪力を流していないし攻撃もできないはずなのに……。
「星空……?」
ふと、直毘人が空を見た。
真夏の無人島のような雰囲気だったはずなのに、まるで馴染むように明星が輝いているのだ。
明らかに陀艮の領域による風景ではなかった。
「なんだその獣と竜は……!? 魚たち、やれ!!」
「こっちもよくわかんねぇけど、ライゴウ、やれるんだな!?」
「心宿りし青眼……行きますよ!」
二人の言葉に、モンスターたちはこくりと頷いた。
直毘人はよくわかっていない様子だったが、即座に二体を援軍と把握し構えなおす。
「ライゴウ! どんどん破壊して行け! やっぱ破戒はこうでなくっちゃあなぁ!!」
「青眼、確実に、一匹ずつ、落としていきますよ」
「なんじゃあよくわからんが、頼もしいな!!」
「ぐっ……なんなのだ、この領域に混じる星空も、その異物共も!!」
陀艮が無数の魚を召喚しようにも、ライゴウと呼ばれた獣の巨躯がそれを打ち払っていく。さらに青い龍が魚を破壊するたびに、ライゴウの目が光り他の魚が破壊されるのだ。
陀艮はなんとか魚たちを送り続けるものの、徐々にこちらに刃が届きそうになっている。
焦っていた。
「嵌合暗翳庭!!」
そこに、さらに領域が押し込められる。
伏黒だ。
その領域は練度の低いものだったが、確かに術式の必中効果が無効化されている。
「馬鹿なっ……!!」
「《究極宝玉神レインボー・ドラゴン・オーバー・ドライブ》! お前も攻撃に参加しろ!!」
「────!!」
伏黒の背には、宝玉を形どられた白銀の龍が一体、伏黒に向かう魚たちを叩き潰していた。
伏黒は七海に意図を伝える。この領域に穴を開けること、縁が伏黒の足元にあること。
瞬時に判断した七海は、残る二人に集合をかける。
そこに、さらなる異物が混じった。
*
決着は一瞬だったといえよう。
謎の男……禪院甚爾による蹂躙は、残る四名を置いてけぼりにして行われていった。
余談だが、灰原は猪野の救援に向かっている。
そして領域が解かれ、陀艮が祓われた。
伏黒は、そのまま甚爾と呼ばれた男の一撃で外に放り出される。オーバードライブのおかげでダメージは無い。
外はまるで絵画のような星々が煌めいていて、やけに違和感を覚える。これは……領域、なのか?
しかしそんな考察をしている余裕はない。
脱兎による撹乱カードはきつい。どちらにせよ相手は勘で突っ込んでくる。
なら、怪我覚悟でカウンターを狙っていくしかない。
「脱兎と蝦蟇で……シンクロ召喚『鰐之空泪』」
「がっ……!?」
真っ先に攻撃しに行ったオーバードライブが一瞬にして破られた。余剰ダメージが伏黒に入る。
しかしまだ鰐之空泪が残っている、噛みつきにいくも、甚爾はそれを回避して伏黒に真っ直ぐ向かってきた。
こいつ、鰐之空泪の効果分かってんのか!?
「ぐっ……!!」
なんとか位置をずらして遊雲を喰らう。横っ腹をやられたものの、まだ継戦可能範囲。
家入さんもこっちへ来ている。まだ戦える。
しかしオーバードライブが破壊されたのは痛い。これは伏黒もよく判断していない謎の現象だ。リクルート手段も理解できていない。戻ってこれるのかもわからない。
「オマエ名前は」
「……? 伏黒……」
「……禪院じゃねぇのか」
「よかったな」
その言葉は、今の伏黒にはよくわからなかった。
*
今はただ、家入さんの元へ行かなければ。
オーバードライブも、呪力が回復したら戻ってくるかもしれない。
フラフラと歩みを進めながら、家入の拠点へ向かう。
その時、背中に異物感が走った。
「これこれこーいうのよ! こーいうのが向いてんのよ!」
そう叫ぶのはおそらく呪詛師だ。、伏黒は戦闘終わりの頭を無理やりドーパミンで動かし、その呪詛師に思いっきり蹴りを叩きつけた。
「……は? なんで、背中を叩っ斬った筈なのに」
「クリクリ〜☆」
異物感はあれど怪我など何処にもない。
それは……いま、目の前にいる茶色い毛玉。《ハネクリボー》のおかげなのだろう。
「ははっ遊海さん……本当に貴方は」
ラッキーカードだ。と渡されたそれが、肝心なところで自らを守ってくれた。本当に、貴方は何処まで見えているんだ?
「──!!」
オーバードライブが復活する。
式神を出す気力は残り少ないが、負ける気はしなかった。
「この星空の下で、負けるわけにはいかないんだよ」
戻ってきた。
その確信は、伏黒の傷の痛みなど容易く忘れ去ってしまえた。
羂索に使うカード
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マインドクラッシュ
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超融合
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融合解除