勇者王は偉大なる英雄《ヒーロー》   作:しらすの番人

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なんでかエンデヴァーを書きたくなっちゃったので出しちゃうことにしました。



No.1とNo.2と超新星による謎トリオ

 

 

「私が───来た!!!!」

 

「『ミズーリースマッシュ!!!』」

 

 オールマイト、絶大的な力と人気を誇り、ヒーロービルボードチャート JP No.1の座に君臨し続ける平和の象徴。存在そのものが(ヴィラン)にとっての抑止力、言わば『生ける英雄』。宿敵との死闘のせいで一日での活動時間が三時間と少しが限界になってしまったが、今日も今日とて彼は助けを求める人の元へやってくる。悪を打ち倒すため、平和な世界を実現するため。

 

「キャー!オールマイトー!!」

「流石だな!オールマイトがいるうちは世界は安泰だ!!」

「あの赤を基調としたスーツはもしかしてシルバーエイジのコスチューム!?オールマイトが学生時代、アメリカに留学していた時に使われていたコスチュームだ!!こんなところで見られるなんて・・・・・・!!」

 

「HAHAHA!すまないファンの諸君!!ファンサービスも程々に、次のところへ向かわなければならない!!それでは!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「キドウ!道を作れ!!」

 

「もう組んである!!行け!!」

 

 

 

「へへ、このままこのまま・・・・・・」

 

「残念だが小悪党!!ここで終わりだ・・・・・・!!」

 

「ゲェッ!エンデヴァー!?」

 

「『赫灼熱拳』!!」

 

 

 拳に凝縮された熱エネルギーがヴィランに向け放出される。炎系最強とまで謳われる男の一撃は重く、放ったエネルギーは超高熱の熱線のようになりヴィランに襲いかかる。

 

 

「・・・・・・ガホ」

 

「・・・・・・フン」

 

 だが、流石はオールマイトと並び日本のトップヒーローということだろうか。男が放った『赫灼熱拳』はヴィランだけを捉え、周辺の住宅等には一切被害を出さなかった。

 

 男の名前は「エンデヴァー」。個性「ヘルフレイム」の本名(とどろき) 炎司(えんじ)。一人で仕事をこなしていくオールマイトとは対称的に数十名もの相棒(サイドキック)を持ち、オールマイトを超え『誰よりも強いNo.1ヒーロー』にならんと日々奮迅する、ヒーロービルボードチャート JP No.2の実力者ヒーローである。

 

 

「エンデヴァーさん緊急要請(エマージェンシー)だ!!ここから先西に1kmの場所でヴィラン同士の抗争が!!」

 

「先に向かう!こっちの処理は頼むぞ!」

 

 エンデヴァーはオールマイトを超えて「事件解決数史上最多」の実績の持ち主。またエンデヴァーは長年の経験から物事を並行処理して行動する。エンデヴァーと共に現場に向かうサイドキック達はエンデヴァーが倒したヴィランの後処理を主に行ったりしているが、これがエンデヴァーなのだとある種の納得と信頼をエンデヴァーに向けているのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あぁ、まさに愚鈍、これぞ愚劣!!強盗をした挙げ句、カマソッソに挑んでおきながら、カマソッソの前で逃亡を図るとは!!ならば追うしかあるまい、捕らえるしかあるまい。これ即ち自業自得!!オレの力量を見誤ったな?」

 

 

「やべぇやべぇ!!転がやられた!!」

「僕達だけでも逃げねいと!!」

「でもさぁ、俺達今トラックの全力ダッシュで逃げてるよな?」

 

 そして、No.1でもNo.2でもない、まだデビューして一週間程のヒーローがここに一人。

 

 

「なんか追いついてきてない?」

 

 

「ふふ、はは、はははははは!!!」

 

 

「どうしよう起、僕には笑いながらドンドン近づいてくる蝙蝠が見えるんだけど」

「奇遇だな結、俺も同じだよ」

 

 

「周りへの迷惑だ、もう終わらせるとしよう・・・・・・・・・・・・オォッ!!!」

 

 

「うっっそコイツ一瞬で回り込んで───」

 

「トラックを止めようとしてる・・・・・・の?」

 

 

「・・・・・・流石に速度のある巨大質量を止めるのはキツイな。だが!オレはこれごときで挫けない!出力を───限界までッ!!!」

 

 カマソッソが踏ん張るたびに、ギャリギャリギャリと摩擦のせいでタイヤから悲鳴が上がる。数秒続いた後、アクセルで前に進もうとする力と、カマソッソが止めようとする後ろへの力に耐えきれず、タイヤがパンクしてトラックは走れなくなった

 

 

「オレの名を語るが良い。爪で切り開く新参ヒーロー、今を駆ける超新星、トラックを止めた蝙蝠の王、カマソッソと!!」

 

 

「あの人ニュースで見た!」

「カマソッソ様〜!!」

「ふぉふぉ、頼もしいのぉ」

 

 

「ははっ、こりゃ無理だ」

「降参だよね・・・・・・」

「トラックを止めるはないわー」

 

 

 男の名前は『カマソッソ』。ある事情からヒーローになることを決意し、デビュー戦の活躍により『超新星』と呼ばれ、次のランキングに入るのは確実だとも言われている、今を飛び駆ける新人ヒーローである。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ」

「む」

「ん」

 

 

 その三人がもし同時に出会ってしまったら、どうなるのだろうか?

 

 

 

 

「こういう時は新入りからだな・・・・・・オレは『カマソッソ』と言う名で活動している。よろしく頼む」

 

「俺は『エンデヴァー』だ、君のことはニュースで見た・・・・・・よろしく、カマソッソ」

 

 

 コイツ・・・・・・強いな、このギラギラとした眼、相当な自信と経験がなければ出来ぬ眼をしている。ヒーローランキングを少しばかり確認した時も乗っていたが、No.2は伊達ではないようだな。

 

 

「それで、なぜ貴様がここにいる?オールマイト」

 

「ヴィランを倒したりおばあちゃんの荷物を運んだりしていたら偶然君達とバッタリさ!久しぶりじゃないかエンデヴァー!最近どうだい?元気してる?」

 

「フン、俺より年寄りな貴様に心配される程弱ってはいないな」

 

「そうかい?ハハッ、元気そうで良かった良かった!」

 

 

 ・・・・・・何かこいつら雰囲気悪くないか?エンデヴァーは明らかにオールマイトに敵意を出しているし、逆にオールマイトはそれを感じ取っているのか明るく振る舞っている。あまり面倒なことに巻き込まれたくはないのだが。

 

 

「森・・・・・・じゃなかったカマソッソ君は数日ぶりだね!あの後もドンドンヴィラン退治こなしてるんだって?ヴィラン退治は超大事!ってね!!HAHAHA!!!」

 

「「・・・・・・・・・・・・」」

 

「なんか最近皆笑ってくれなくなっちゃって・・・・・・おじさんカナシイ」

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

「おい・・・・・・エンデヴァーとやらお前に敵意むき出しではないか。仮にもNo.1とNo.2だろう。もう少し仲良くしたらどうだ」

 

「いやホントに私も分からないんだよ、ちょっとどこか行こうとしないで。二人はキマズイから君も巻き添えにさせて貰おうかな」

 

「聞こえているぞ。俺はただ、貴様・・・・・・オールマイトを越えようとしているだけだ。ある意味では敵意とも言えるかもしれんが」

 

「目の前で超える発言されてるが?」

 

「いや、まぁ、ハハ・・・・・・」

 

 

 「オールマイトがいれば安心だ」と言われる現代社会、裏を返せばオールマイトへの信頼、悪い言い方をすれば依存という形で成り立っているにすぎないのだ。

 オールマイトを超える次代の象徴も求められてはいるが、オールマイトは越えられないと、皆が諦めてしまうのも現代社会なのだ。その中で本気でオールマイトを越えようとしているエンデヴァーは珍しい、ほとんど存在しない人種だと言っていい。

 

 

 

ドォン

 

 

「「・・・・・・!!」」

 

「え、ちょっと待って二人ともどこ行くんだい」

 

 

 

 

 

 

 

 

「中々反応が良いな超新星!!」

 

「蝙蝠の耳は良いのだ!そっちはアレか、長年の経験か!」

 

「ここら辺は俺の管轄だからな、異音があればすぐ気づくさ!!」

 

 

 

 

 

「ぶるあああああ!!コロス!コロス!!」

 

「誰か!助けて!!」

 

 

「クソ!厄介だな巨大化!片手でこうも街が荒らされるか!!」

「人質も取られてるから派手には攻撃出来ない!有利な個性持ちが来るのを待つしか!!」

 

 

 

 

「──図体だけデカくとも、人質さえ取れればこちらのものだ」

 

「なンだ!お前は!」

 

「今は人質解放戦士カマソッソと言ったところか?さて・・・・・・エンデヴァー!人質は救出したぞ!!」

 

「感謝する!ではヴィランは俺が・・・・・・!『赫灼熱拳 ジェットバーン』!!」

 

「グゥ・・・・・・!?」

 

 巨大化を使用し、暴れまわっていたヴィランだったが、カマソッソに隙をつかれ、人質を解放された後エンデヴァーに燃やされ、個性も解けて倒れてしまった。後に残ったのは、人質と飛んでいるヒーロー二名のみ。

 

 

「私が──ってもう終わっちゃったか」

 

「随分遅いNo.1だな」

 

 

「対してカマソッソはどうだ、俺とほぼ同時に反応して対応したぞ。実に優秀だな。どうだろうカマソッソ、俺の相棒(サイドキック)になる気はないか?俺のスピードについて来れるのだ、実力は申し分ないだろう」

 

「実力を高く買ってくれるのは嬉しいが、遠慮しておこう。今はまだヒーロー活動自体に慣れている最中なのでな」

 

「ふむ・・・・・・まぁいいか」

 

 

 

「嘘!?オールマイトとエンデヴァーが一緒にいるよ!!」

「密かに不仲説囁かれてたあの二人が!?」

「というかもう一人いるけど、あれ最近話題の超新星じゃない?」

「なんであの二人と・・・・・・?」

「最近の新人は凄いなぁ!!」

 

 

「・・・・・・どんどん集まって来ているのだが」

 

「チィ、これだからNo.1は・・・・・・!」

 

「君もNo.2の肩書あるの忘れてるよねそれ」

 

 

 

 

『エンデヴァー、また緊急要請!今度はそこから東に1km!俺達も向かってるけどあんたが向かった方が早い!!』

 

 

「今日は一段と数が多いな!!」

 

「(No.2とNo.1のヒーローとしての動き・・・・・・参考にさせて貰うとしよう!!)」

 

「当然私も行くとも!!」

 

 

 

 

 

「こちらエンデヴァー、強盗犯二名だ、頼む」

 

「いやぁ助かったよエンデヴァー・・・・・・ところで後ろのお二方は」

 

「途中で偶然出会ってしまったのだ」

 

「強調してるなぁ」

 

「オーケー、とりあえず後はこっちで対応しておくよ」

 

「頼む」

 

 

 

「さて・・・・・・カマソッソ」

 

「む?」

 

「普段はこんなことする柄ではないが・・・・・・見込みがありそうなのでな、先を行く者として一つアドバイスだ」

 

「先程もそうだったが、戦闘でヴィランを殴る時、常に全力を出しているだろう。飛行中もだ。ある人物の言葉を借りれば・・・・・・合理性に欠ける」

 

「ふむ、では力を抜いて手加減しろと?」

 

「違う、効率の話だ。先程見ていたが・・・・・・明らかに余剰火力だ。ヒーローとは常に状況を把握し、いついかなる時に出動要請を受けても即座に立ち上がらなければならない。相手はヴィランだ、力が入るのも分かる。だが、だからこそ、無闇に体力を使ってはならんのだ。自分が動けなくては助ける者も助けられんからな」

 

「力の調整、相手にあった力を見極め、なるべく体力を温存しろと言うことか」

 

「そうだ、俺は個性の仕様上熱が体に籠もりやすくてな、籠もりすぎると身体機能が低下するから、熱の温度の調整をしたりして余分な体力を使わないようにしている」

 

「・・・・・・オレの場合だと爪である程度の火力は見込めるから、振る速度等を見直せばいいということか。成る程、確かにオレは常に全力を出していた、然るべき時に然るべき力をか・・・・・・勉強になった。感謝する、エンデヴァー」

 

「常に全力なのは良いことだとは思う。だが体力は有限だ、俺が先達として教えるのはそれのみだな」

 

 成る程・・・・・・これがNo.2。中々どうして良い顔をしているではないか。常にNo.1を越えようとするその執念からか、面白い。まだ完全に信用出来るわけではないが・・・・・・芯がある。

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

「貴様は例外だオールマイト!!ほぼ常に100%!!その上移動速度も俺以上と来た!!ちらちらこっちを見るんじゃない!!」

 

 ・・・・・・信用出来るわけではないが、な

 

 

『やべぇよエンデヴァーさんまた緊急要請!それも同時に三箇所だ!事務所から出動させても五分以上はかかっちまう!!!』

 

 

「むぅ・・・・・・」

 

「(^ー^)bグッ!」

 

「迅速に行動だ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

「我等闇に潜みし三兄弟、常世衆!!こちら悪!目標のものを回収した!!各員状況を報告せよ!!」

 

「常世衆、庸!回収完了!!」

 

「常世衆、善!同じく回収完了!!」

 

「ならば闇に潜みし後我等が亜死塔(アジト)にて!!」

 

「「承知!!」」

 

 

 

「『赫灼熱拳』ッッ!!!!!」

 

「『テキサス スマッシュ』!!!」

 

「(相手に合わせるのなら・・・・・・これくらいか?)『斬首鎌(シバルバー)』!」

 

 

 

 カマソッソに力を調節しろと言ったばかりなのにオールマイトに対抗し全力赫灼してしまったエンデヴァー。私だって調節くらいしてるもんねと言わんばかりに風圧で吹き飛ばすことを選んだオールマイト。エンデヴァーに言われ、力を調節することにしたものの必殺の一端である蝙蝠の鎌を気絶させるために使用したカマソッソ。どれも一撃でヴィランは止められたワケだが、強いて言うならエンデヴァーがプロミネンスを使わないくらいには理性が残ってて良かったという点であろうか。

 

 

 

 

 

 

 

『本日合計で百五十件もの依頼をこなしたプロヒーロー「エンデヴァー」「オールマイト」「カマソッソ」さんの三人です!!まずはオールマイトさんからコメントを貰っていこうと思います!』

 

 

「意外だな、ネットによるとエンデヴァーというヒーローはメディアに媚びないらしいが」

 

「たまにはな、それにあのアメリカン男がいる時点でこうなることは予想がついた。結局あの後も活動し続けてしまったし、どうしようもないことだ。」

 

 

「えぇ、今回はエンデヴァーに加えて、カマソッソ君も現場で出会ったのですが。二人とも実に頼もしかった!エンデヴァーは勿論のこと、カマソッソ君も我々と同じくらい速く対応していましたよ!!彼は立派なヒーローになれるのかな?・・・・・・HAHA!新人のことは信じんのかい!ってね!!」

 

 

「・・・・・・それに、プロのインタビューというものを見せてやろうと思ったのだが」

 

「不安だな・・・・・・」

 

 

『エンデヴァーさん、何か一言貰えませんでしょうか!?』

 

 

「俺は変わらん。今回はヤツとカマソッソに協力して貰ったが、今度は自分達だけで百五十件捌いてみせよう。そして俺はオールマイトを超える!!」

 

 

「一言というより宣言ではないか?」

 

「何、変に曲げなくていいというのを言いたかった。自分を示せ、それがお前だろう」

 

 

成る程、自分を示すか。クク、ハハハハハハ!ではオレもそれにならうとしようではないか!!

 

 

『それでは最後に最近話題のカマソッソさん!No.1とNo.2と共に行動するなんて、思いがけない展開だったのでしょうが、何か一言貰えますでしょうか?』

 

 

「オレならば何でも出来ると思ってこの一週間程ヒーローとしてやってきた。が、エンデヴァーには今日、まだ改善出来ることを教わった。だが、だからこそだ!改善してエンデヴァーもオールマイトも越えよう。やるなら、一番上を目指す!!」

 

 

 

「フン、中々意気込んだことを言うではないか」

 

「カマソッソ君・・・・・・イイネ!そういうの嫌いじゃないよ。私も若い頃は似たような事言ってたっけな」

 

「・・・・・・流石に言い過ぎたか」

 

 

 カマソッソはため息をついた、見ているのは携帯の画面。画面には某投稿サイトで『エンデヴァー』『オールマイト』と並ぶトレンドの次に『カマソッソ』、『No.1宣言』と言った文字が。話題になっているヒーローがNo.1とNo.2がいる目の前でトップを目指す発言をしたのだ、それはそれは更に目立つこと間違いないのだ。

 

 

 何故かエンデヴァーのお気に入り?になってしまったカマソッソは思った、これでいいんだよな?きっと良い方向に進むよな?オレが求めている情報は入ってくるよな?と。おっさん二人が言いあいをしている傍らで。

 

 

 良くも悪くも目立つことで状況が変わっていったのを、この時のカマソッソはまだ知らない。

 




エンデヴァーはヒーローとしては尊敬出来る人なんだ、家族に対してヤバイだけで

多分家族のことを知ったカマソッソはエンデヴァーにキレそう
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