─夢を見た。
キラキラ笑う国民達がとてもとても眩しくて
まだ思考も出来ないような小さい赤子でさえ満面の笑みを浮かべている。
宴なのだろうか、太陽と呼ばれるモノは存在していないのに、まるで太陽が存在している かのように明るく、暖かい
そしてその中心にいるのは・・・・・・・・・・・・
でも、もうこの光景は実現しない
せめて、あと一回会いたい、せめて、あと一回話したい──
「起きるか」
カマソッソは背伸びしながら欠伸をする。天井を見ると数日前まで見ていた病院の白い天井ではなく、アパートの白い天井。今日は土曜日、月曜日に起きた静岡県の一連の出来事、『ステイン事件』から実に六日が経過していた。
「む、あまり時間がないな。手早くおにぎりでも作るか」
カマソッソはこの一週間、結構な多忙な日々を送っていた。例の事件によりカマソッソの知名度と人気は加速、更に連日事件のことで各テレビ局から取材の連絡が相次いだ。おまけとしてカマソッソが気絶していた間に雪芽とプロヒーローの証言により『人類理想』などという思想を作った張本人とまで思われてしまったのだ。
カマソッソ的にはあの時必死になっていたため、ミクトランでの実体験を伴った言動を追求されるよりかはマシと考えているのだが、それでもスマホに鳴り響く通知音や着信はうざいったらしいことこの上なかった。当然匿名のテレビ系列の連絡先は全てブロック。更にオールマイトや塚内など知り合いに説明したりもして、むっちゃめんどくさいことになっていた。
「具は昨日作った唐揚げがあるからそれを使うか」
下手に外に出ては注目されるだけだと判断したカマソッソはこの一週間、ほとぼりを冷ますという体で自宅のアパートに引きこもった。これを期にU-○EXTに入って見ることにし、気になっていた作品を見ることにしたのだ。カマソッソ的には話が分かりやすく、敵を打倒していくライダー系の特撮作品がお気に入りとなった。
「ここから
そう、カマソッソはもう免許持ちで自由に個性の使えるプロヒーロー。と言っても公共の場ということもあり限度はある、だがカマソッソなら空中を飛行することが出来るので、市民等に迷惑がかからない高度まで上昇し飛行すれば良いのだ。風を上手く使う+全力を出せば今のカマソッソでも高度5km程までは行けるだろうが、多分高度1kmくらいでも普通の人からはあまり見えなくなるのではないだろうか。
「タイムは・・・・・・一時間と二十分か。まぁこんなもんだろう」
なんか結構かかったみたいな感じで言っているがこの勇者王、住んでいる新宿のアパートから雄英高校がある静岡までが170〜180kmくらいなので、分速約2km以上を出しながら飛んできたのである。ミクトランでのカマソッソよりは全然とは言え、分速2kmは十分常軌を逸しているので安心してほしい。
「失礼する」
カマソッソは会議が予定されている雄英の会議室へと扉をノックしてから入る。そこには開始時間五分前とは言え、カマソッソを除いた
「カマソッソ君!会うのは久しぶりだね。この一週間色々あったとは思うが・・・・・・大丈夫かい?」
「久しぶりだな、オールマイト。・・・・・・まぁ、あれだけのことがあったんだ、この一週間は自宅で大人しくしていた」
「それが最適だっただろうね、今の君は少々話題になりすぎてしまっているから。それも後一週間もすれば少しは落ち着くと思うけど」
裏を返せば後一週間はまともに出れないのか・・・・・・?と思うが、オールマイトとの会話もそこそこに、初対面な人達に挨拶へ向かう
「初めまして、オレはカマソッソ・・・・・・『ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ』と見受けするが・・・・・・」
「お、キミが最近噂の新人ヒーロー君だね!皆、アレやろうアレ!」
「煌めく眼でロックオン!!」
「猫の手手助けやって来る!!」
「どこからともなくやって来る・・・・・・」
「キュートにキャットにスティンガー!!」
「「「「ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ!!!」」」」
「おおう(一人だけ性別が違くないか・・・・・・?)」
「あちき『ラグドール』!『サーチ』で見た人の情報が100人まで丸わかり!居場所も弱点もお見通し!!」
「私『ピクシーボブ』が『土流』で場所にあった場を形成してサポート!!」
「そして私が『マンダレイ』、『テレパス』で情報を皆に伝えて、」
「そこを『虎』である我が殴る蹴るで人助けよ・・・・・・!」
「人助け・・・・・・?」
『ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ』!!上記四名からなるヒーローチームで、山岳救助などを得意としている!全員猫をイメージしたメイド服風の服装をしており、猫の手のようなグローブをしている事が特徴だ!ちなみに『虎』は普通に性別女、昔タイに行ったんだとさ。
「入ってきても思ったのだが、二人程多くはないか?」
「それね、一週間前までは虎とピクシーボブに仕事に予定が入ってたんだけど、なんかキャンセルになったからこっち来れるようになったの」
「そうだったのか、もう十年目にもなるベテランだと聞いている、若輩者だがよろしく頼」
「心は18」
「・・・・・・ん?」
「心は18」
「あの」
「復唱して、心は18」
「心は18」
「ごめんピクシーボブ適齢期的なアレで焦ってて・・・・・・」
「なるほど・・・・・・?」
「失礼する、オレはカマソッソと言うものだ。雄英高校の教師陣と見受けるが・・・・・・」
「OH!!!YOUがウワサのカマソッソだな!!話は聞いてるぜ!オレァ『プレゼント・マイク』ってんだ!マイクでいいぜ!よろしくな!!」
ヒーローというのは個性的なヤツしかいないのか?
「おい山田、うるさい」
「イテ」
「昔からこうなんだ・・・・・・すまないな。俺は『イレイザー・ヘッド』・・・・・・まァこっちはヒーローとしての名だ、教師としては『相澤』で通してる」
「おぉ・・・・・・よろしく頼む」
なんだ、いるじゃないかまともなヒーロー
「ご紹介に預かった『山田』だぜェYEAH!!!」
「預けてねぇよ」
「さて、今日は皆、良く集まってくれたんだよ!」
「お久しぶりです、根津校長!!」
こじんまりと出てきた根津に対してそう返すのはオールマイト。教師の二人も深く頭を下げている。
「今日はもう七月の八日。生徒も期末テストが終わっていよいよ林間合宿!という気持ちだろうね、ということで今日はそんな林間合宿の要項を一度全員で確認する必要があるということで集まって貰ったのさ!」
「ということでコレが諸々書いてある用紙なのさ」
ふむ、林間合宿は八月上旬・・・・・・よく生徒はこれに参加するな。家でだらけきっていたいとかそう言う年頃だろう。
「えーまず、場所は例年使わさせて頂いてる合宿先だね」
「本当に私達の私有地を使わないで良いんでしょうか?費用とかも他より抑えることが出来ると思うんですが・・・・・・」
「いや、実にありがたい申し出だなんだけどもね。本当にこれは単純な理由でちょっとね・・・・・・」
「単純な理由?」
「いつも通りやると思ってたから、六月の内に予約を取ってしまっていたのさ!」
「あぁ・・・・・・」
「それで次に人員の確認。まず一年A・B組二十名ずつ、四十名の生徒と、担任が一人ずつ、そして臨時職員としてプロが六人同行の四十八人!」
「バスはA組B組一台ずつ貸し切りで、教師以外のプロ六名はそれぞれ席順が決まってるから確認して欲しいのさ」
・・・・・・オレはA組のバスで隣が相澤。あのまともそうな方か!良かった
「一週間という長い期間を合宿先で過ごすため、教師・生徒の衣服類などの大きい荷物は数日前に送ることになっている。もちろんプロの分もだ。送る日にちを確認して書いてある期日までに雄英に持ってきて欲しいのさ」
長いな一週間、アパートにそれだけ服あったか・・・・・・?後で買い出しが必要か
「用紙の3ページを見てほしい、ここから6ページにかけて生徒の名前・写真・個性が乗っている。後で確認しといて欲しいのさ」
「そして、これが一番重要。臨時職員含め、各メンバーの合宿先での役割確認さ。まず相澤君と山田君がA組・B組それぞれのまとめと引率。プッシーキャッツの皆さんが合宿先で生徒に合わせた立地の製作と指導」
「カマソッソ君とオールマイトが増強型個性の指導、また『心意気ある生徒』の対戦相手を担って貰う」
「心意気ある生徒?」
「そう、今年の一年は中々に持っていてね、一部の生徒はもう六月の仮免試験に個人で参加し、免許を取っている」
「一年で?それも六月でですか?」
「そう!どのヒーロー科高校も仮免は大抵二年から受けるのが一般的だけど、別に一年から受けては駄目という規則があるわけでもない。個人で受けたい!そんな気持ちがある生徒がいるなら背中を押して上げるのが学校と言うものなのさ」
「で、そんな上昇志向を持つ心意気ある生徒なら、今一番有名だと言っても過言ではないカマソッソ君、そしてNo.1のオールマイトがいたなら一回は挑戦したいと思うはずなのさ。本物のプロの実力を知ることで彼等にも良い刺激になるだろう。ビシバシしごいてあげて欲しいのさ!」
「分かりました!」
「後は日によって肝試しだったりなんなりのイベントが用意されているくらいかな。林間合宿は言わば生徒の『個性強化合宿』!だけどアメも忘れずに、だ。皆もプロとして生徒達から質問されたり遊びに誘われたりするだろう。その時は臨機応変に生徒達と楽しんで欲しいのさ!!」
「ということで今日は解散!皆どうもありがとう!当日はよろしく頼むよ、後荷物送る日だけは忘れずに!」
「ほれ先生、さっき公開された雄英高校の林間合宿の情報じゃ」
「オールマイト、アイツも来るのか。それに最近何かと話題の新人ヒーローもいる・・・・・・うーん、ステイン君が捕まっちゃったのが少し痛いかな」
「でもじゃ先生、あの小僧元々そんなワシらの計画に乗り気ではなかったろう、結局断られてたと思うが」
「そもそも僕ら黒霧に全部任せて彼とは直接話してもいなかったね。まいいさ、彼のおかげでブリーダーから追加の人員が確保出来そうなんだろう?黒霧」
「はい、『ステインの思想に感化されて俺の元に来たのが何人か』と。・・・・・・読み上げます、『マスタード』『スピナー』『荼毘』、以上三名です」
「ふむ、その三人がそれくらい影響を与えてくれるかは分からないが、NFFサービスからの人員も含めてこれでやっと五分ってところかな?最悪オールマイトに全て破壊される可能性も考えれば・・・・・・」
「黒霧、『マキア』を起こすかどうかはキミの現場判断に任せる。そして今回の目的は最優先が『再生』と『サーチ』、次点で『テレパシー』『氷雪』そして、『蝙蝠』。この中から二つx以上取れるのがベストだ」
「回収に関してはコンプレス君を使えば早いだろう。プロからは反撃が予想されるが、そこら辺は『血狂い』と『二倍』のコンボに期待しようか」
「マキアを稼働した場合、大惨事になる事は確定・・・・・・だが、最悪目的のモノを奪えなくても撤退してくれ。黒霧、そしてマキア、今失うには余りにも惜しい」
「了解しました」
「そう言えば弔は今どうしているんだ?」
「死柄木弔ならまだLoLをやっているかと」
「はぁ・・・・・・彼に考えてもらったこのヴィラン軍団の名称を聞きたかったが、今は難しそうか」
「あぁ、それなら『
「なんちうチープな・・・・・・」
「良いじゃないか!」
「え?」
「僕も『ヴィランズギルド』だったり『
「・・・・・・はぁ」
「どうしたんだいドクター」
「いや、この親あってあの子じゃな、と」
多分ウィザードの所々のセリフはカマソッソにぶっ刺さる
今更ですけど本作は一年(原作三年)のオリキャラが何人か登場します。ビッグ3とねじれちゃんの友達以外の三年が全然分からなかったためです