勇者王は偉大なる英雄《ヒーロー》   作:しらすの番人

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レッツ林間合宿

 

「・・・・・・それではヒーロー科一年の諸君、良い林間合宿を!」

 

「「「「「「「行ってきます!」」」」」」」

 

 校長の根津によるお話(五分)が終わり、出発式も終わりとなったヒーロー科一年A組B組の計四十名はそれぞれのバスへと向かっていく。

 

 

 そう、もう夏休みも突入してあっという間に一週間が過ぎた。八月上旬、遂にというかもうというか、林間合宿の時期である。

 

 

「私こういうイベント大好きだったなぁ」

 

「オールマイトも教師になればいいんじゃないのか?」

 

「それもう言われた」

 

「なぬ」

 

「絶賛保留中だけどね、HAHA!」

 

 

 

 

「あ、いたいたオールマイトとカマソッソ君!」

 

「校長先生!いかがされました?」

 

「いや何、折角出発するんだ、最後に挨拶でもとね。生徒達をよろしく頼んだよ」

 

「任されました!」

 

「まぁ君達を見てると心配するどころか生徒が心配になってくるけどね」

 

「「?」」

 

「何でもないのさ!さぁ、君達も乗車する時間だ、気を付けて行って来るのさ!!」

 

「行ってきます!!」

「行ってくる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よっしゃ皆でトランプやろうぜトランプ!」

「お菓子交換しよー」

「静粛にと粛清にって何か似てない?」

「アパラチアアタック!」

 

 

 

 

「相澤・・・・・・先生、この後の予定って生徒には知らされてあるのか?随分大はしゃぎしているようだが」

 

「相澤で結構ですよ、あまり年も離れてなさそうですし。質問に答えるとまぁ知らせてないです。なんであいつらは後で地獄を見るでしょうね」

 

「そうか・・・・・・というかじゃあ相澤もまだ二十代前半なのだな」

 

「え?」

 

「ん?」

 

「カマソッソさん・・・・・・三十代じゃないんですか?」

 

「まだ二十三だが」

 

「俺よりも年下か・・・・・・」

 

「オレの方が年下なのだし、呼び捨てだったりタメ口でいいぞ。オレもそうさせて貰うが」

 

「そうで・・・・・・そうか、じゃあカマソッソ、これからよろしく。敬語は気を使うし文字数的にも非合理的だからタメ口で話させて貰う」

 

「あぁ、ところで相澤、オマエの個性は『抹消』だと聞いているが・・・・・・」

 

「あぁ、と言っても個性『そのもの』を消すワケじゃない。体の中にある『個性因子』を停止させる、例えば炎を出せる個性持ちがいたとしよう。俺はそいつのこの目で見ることで『一時的に炎を出せなくする』時間経過だったり俺が視線を外せばそいつは個性を使えるようになる」

 

「成る程」

 

「弱点なんで人に教えるのは非合理的なんだがな、俺の個性は『発動型』と『変形型』には効くが、最初から個性が体に現れているヤツ・・・・・・つまり『異形型』には効かない」

 

「なるほどな、それで少し聞きたいことがあるのだが、オレは自分の個性を『イメージした時に蝙蝠になる』個性だと考えている。現に今はただの人型だが、ヒーローとして活動する時は蝙蝠のような姿になる。もしオマエが個性をオレに使用した時、オレが『人型の時だと蝙蝠の姿になるのか?』、『蝙蝠の姿の時は人型に戻るのか?』。これがオマエの個性が抹消だと知った時に少し気になってな」

 

 

 しばらく相澤は俯いて考える。それもそのはずだ、今まで最初から異形の姿である個性はあっても、途中から異形になる個性など相澤は聞いたことがない。だが、今までの経験から当てはめれば───

 

 

「恐らく、蝙蝠になる前にオレが見たらカマソッソは蝙蝠へとなれない。だが、もし蝙蝠になった後に見た場合、蝙蝠から人の姿にすることは出来なくとも蝙蝠の部位、代表的な所だと翼を動かせなくすることは出来るだろう。要は変形型と異形型のハイブリットだな」

 

「翼が動かせなくなるのは痛いな」

 

「まァ俺が見なきゃいい話だがね・・・・・・っと、そろそろ場所か」

 

 

 

「ほら、お前らー、一旦外出るぞー」

 

「「「「「はーい」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・あれ?ここパーキングじゃなくない?」

「ただの山」

「景色はキレイだけれども」

「ねぇねぇー、B組のバスはどこ行ったのー?」

 

「B組ももう着くはずだな・・・・・・ほら来た」

 

 

「YEAAHHH!!相澤ー!!オマター!!!」

 

「うるさい」

 

 

「ヤッホー、カマソッソ君」

「オールマイトか、てことはもうアレが始まるのだな?」

「そゆこと」

 

 

「A組のやつらだー」

「あれ?パーキングは?」

「バスでの移動が終わるとどうなる?」

「知らんのか?バスでの移動が始まるんだよ」

 

 

 

 

「イレイザー?始めちゃっていいの?」

 

「おう、頼む」

 

 

 

「はい、雄英生注目ー!あの山のふもとにあるのが今回お世話になる宿ねー」

 

「遠くない?」

「バスでもまだ一時間くらいかかりそうじゃん」

「景色はキレイなんだけど」

 

「うーん、今が十時か。例の『心意気ある人』ならお昼過ぎには着けるのかなー?」

 

「ちょ、なんか嫌な予感するからバス戻ろう!」

「合理的撤退だよねー!!」

「ミリオそれ先生に怒られるやつ・・・・・・」

 

「十三時までに着けなかった人はお昼抜きってことで!!」

 

「逃げろー!!」

「やべなんか地面が盛り上がって・・・・・・!?」

 

 プッシーキャッツのメンバーの一人ピクシーボブの個性『土流』により、生徒達がいる地面が盛り上がり、生徒達は崖下に滑るように落ちていく。

 

 

「悪いね諸君、もう合宿は始まってる。通形は特に頑張れ」

 

 

「絶望的だよねー!!!」

「ミリオ頑張れよ・・・・・・俺はもうダメそうだ・・・・・・」

「あはは!なにこれスゴーイ!!」

「バス降りた瞬間に想太さんのトコ行けば良かった・・・・・・!!」

 

 

「土地の権利持ってる宿主さんには許可貰ってるから個性の使用は自由だよー!!各自の個性を使って宿に三時間以内においでませー!!!」

 

 

 

 

 

「しっかしよくこんなこと思いつくねイレイザー」

 

「まァあんたらがいて何もさせないのもどうかと思ったので」

 

「ホント、中々にエグいことするよねぇ」

「そうだな・・・・・・」

 

「あ、オールマイトさんとカマソッソさんもだよ?」

 

「「は?」」

 

「何それ聞いてないよ?」

「オレ達は先に向かって生徒達を待つのでは無かったのか?」

 

「うん、ピクシーボブとラグドールには生徒の観察を続けて貰って、私と虎、マイクとイレイザーが宿に先回りしてご飯の準備と生徒の出迎え」

 

「・・・・・・私達は?」

 

「プロ足るもの、卵の灯りとなるのも仕事だよね?」

 

「・・・・・・そうだね」

 

「と、言うワケで、二人には生徒達より早く!生徒達と同じく自分の足で宿に向かって貰います!!」

 

「マジかよ!?」

「オマエ達はバスで行くのにか!!」

 

「つべこべ言わず行ってらっしゃい!!ピクシーボブ、やっちゃって!!」

 

「そぉりゃあ!!!」

 

 

「「ぬおおおおおお!?!?」」

 

「二人も個性の使用は自由だから頑張ってー!!!」

 

 

 

「・・・・・・下らん」

 

「洸汰も行くよー?」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

「個性の使用は自由だったな!ならもう飛んで行けばいいのではないか!?」

 

「それ結構アリかも!!だけどマンダレイは私達に『卵の灯りになるのも』と言った!ならば空中からではなく地上から行けという意味ではないのかな!?」

 

「面倒・・・・・・臭いな!」

 

 カマソッソとオールマイトは落下状態から体勢を整え地面に着地することに成功した。

 

 

「まぁそう言わずにさ・・・・・・む?」

 

「ゴォオオオオオオ・・・・・・」

 

「そう言えばここ障害としてピクシーボブが作ったマジュウがうろつくんだっけ」

 

「では・・・・・・」

 

 

「『デトロイト・スマッシュ』!!」

「『大鎌』よ!!!」

 

 

「一時共闘(チームアップ)と行こうかカマソッソ君!!」

「ふふ、ふはは!!鏖殺しよう!蹂躙しよう!!三時間と言わず一時間で終わらせてくれるわ!!!」

 

 

 

 

〜16:00〜

 

 

「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・」

「やっっっと着いたよね!!!」

「もう無理だ・・・・・・俺には・・・・・・」

「あはは!天喰ノミになってるー!!!」

「水分を・・・・・・」

「皆さん大丈夫ですか・・・・・・?」

「というか全然三時間じゃないですか!!!」

 

 

「まぁ私達基準で三時間だからね。あれ、なんか想定していたよりずっと早いなーなんでだろうー」

 

「「・・・・・・・・・・・・」」

 

 

「あれ?なんでオールマイトとカマソッソさんが二人だけで黙々と準備してるの?」

「・・・・・・マンダレイとピクシーボブなんか怒ってない?」

 

「や、何にも?」

「中でイレイザー達が待ってるから早く行ってねー」

 

「「「「「はーい」」」」」

 

 

 今生徒達の目の前には生徒達を出迎えるために立っていたマンダレイとピクシーボブ、そして生徒達の夕食の準備を()()()()()行っているカマソッソとオールマイトの姿が。

 何があったかと言うと、カマソッソとオールマイトは結局一時間程で森を抜けたのはいいものの、その抜ける間に『ピクシーボブが用意した障害用モンスターをほとんど壊して回った』のだ。そのせいでピクシーボブは障害用モンスターを作り直し、マンダレイ達はモンスターの再配置に追われることになった。結果的に生徒達も予定より大幅に早く到着してしまっている。

 戦犯二人以外のプロ達からは『森を抜けるだけで良かったんだよ誰がモンスターほとんど壊せつったよ』と思われたのだ。罰?としてカマソッソとオールマイトは生徒達の夕食の用意を任され、二人は頑張って調理したり皿を並べたりしていた。

 

 

「カマソッソ君、ご飯炊けたよ!」

「では一旦置いてこっちを手伝ってくれ!メインディッシュのハンバーグに移る!!」

 

 だがカマソッソが料理出来るので意外となんとかなっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

「あれ?この子って誰かの子供だったりします?」

 

「あ、その子私の従甥の洸汰(こうた)。洸汰挨拶しといて、ヒーロー科のお兄さんだよー」

 

「初めまして!俺は『通形ミリオ』!!」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

「ミリオ無視されてんじゃん」

「ミリオ・・・・・・」

 

「・・・・・・ふむ、分かった!俺の中で一番の一発ギャグで笑わせてあげるよ!!」

 

 

「大きな桃がなってるよ!!!」プリッ

 

ブスッ

 

 

「ああああああああああ!!!」

 

「嘘だろミリオが子供にカンチョーされた!・・・・・・ぶふっ」

「めっちゃ勢いよく行ったぞ!!・・・・・・臭そう

「何してんだ従甥!」

「ミリオ・・・・・・大丈夫か・・・・・・?」

 

 

「ちょっと光汰!?」

 

 

「・・・・・・・・・・・・下らん、ヒーローになりたいなんて奴らとつるむ気はない」

 

「つるむてお前何歳やねん・・・・・・」

「ミリオが、カンチョー、ククク・・・・・・」

 

 

「前途・・・・・・多難・・・・・・ってネ・・・・・・ハハ」

 

 

「「「「ミ、ミリオーッッ!!!」」」」

 

 

林間合宿はまだ始まったばかりである・・・・・・

 

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