新人指揮官だけど部隊の空気が最悪です 作:rezeaizen
煙幕用投擲物(アークで子供達に流行ったスモーク玉。かなりモクモクする。すぐに投げられるように腰袋に下げている。桃太郎みたい)
背嚢(中に食料、着替え、父親と自分のノート、筆記用具等を入れてある。水筒はサイドポケットに入っている)
処理用拳銃(ニケの処理用に使う拳銃。ホルスターに収められている)
「正式に指揮官となられたのですね、良かったです」
「あれだけの事をしておいてならないは通らないそうだ」
恐らくは俺の事を指揮官に仕立て上げたであろうニケが声をかけてくる。名前とか区別とかつけられるようにしないとかなり分かりにくいな
と言うか、俺は何で素直に受け入れてるんだ。断る事は出来ないにせよ時間は稼げただろうに
「前みたいな指揮期待してるからね、指揮官♡」
やけにテンションの高いツインテール……このニケは置いてかれていたニケだ。よく見るとアイドルっぽいのはテトラの社風だろう
……いや、なんでアイドルなんだよ。しかも読みだけでアイドル=サンって……
もしかしてニン……いや、辞めておこう、WASSHOIされたら死ぬ
「よし、先ず必要なのは呼び名だ。簡単な呼び名だから期待するなよ?読み上げてくから返事をするよーに。ソルジャーE・G、お前はEだ!!」
「了解」
「IDOLL・サン!!呼び名は
「はーい!!」
「プロダクト08!!呼び名はハチ!!」
「……何処かのAIみたいな呼び名ですね…はい!」
「プロダクト12!!呼び名は3!!」
「足し算……はいっ」
「プロダクト23!!呼び名はピナ!!」
「は、はい!!……はい?」
「以上!!文句は受け付けない!!」
最後のピナを呼んだ瞬間、ぶーぶーと文句が出るのを聞き流し、地上行きのエレベーターに乗り込む
α-19の指揮官が残した地図を広げ、自分達の資源採集場所を見繕う。行き帰り含め2週間の予定ではあるが、念の為食料は少し多めに持ってきた
と言うか、食料とかは私費なんすね……有名な前線基地のあの指揮官もそうなのだろうか
「もう直ぐ地上に到着します」
「もうか、意外に速いな」
「周辺にラプチャーの反応はありません。出ても問題無いでしょう」
ガコン、と音を立てて、エレベーターが地上へと到着する。独特のチーン、と言う音を立てて、扉が開いていく
1歩、外に出る。大きく息を吸う。肺の中を空気で満たし、嗅いだことの無い匂いが鼻を突く
空を見上げれば眩しい太陽と青空が広がり、踏みしめた靴から、土の感触が伝わってくる
─── ここが地上 父の死んだ場所 ───
「…………E、資源採集場所までの移動を開始する」
「了解。さあ行くぞ!!各員警戒を怠るな!!」
これから1週間ほど、歩き回って資源を回収する時が始まるのだ
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2日目
歩き回って足がパンパンである。ピナやハチに荷物を持って貰いながら移動するも、前日からの疲れが尾を引いている
それでも大分歩けているのは、α-19の指揮官が残した地図が役立っているからだろう
そう言えば、資源採集と言っていたが、どうやって持ち帰るのだろうか。まさかニケ達に持って帰らせるのだろうか
ラプチャーとはまだ遭遇しない。地図に載っている危険地帯にもラプチャーの姿は見えない
3日目
アイ直伝のストレッチのお陰で2日目と比べて幾分も楽になった。遅れてきていたカーゴボットが合流し、この中に資源をぶち込んで持ち帰るらしい
ラプチャーのコアとかでも良いのか、と聞いてみれば、寧ろ望ましいと返された。一体何に使うのか
カーゴボットの名前はカーゴくんにした
4日目
ラプチャーと交戦
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「指揮官、ラプチャーです」
休憩ついでに飲んでいたお茶を飲み干し、ハチの方へと向かう。双眼鏡を使う必要も無い程に、ラプチャーが視認出来る
撒いていたジャマーの効果が出ているようだ。今なら完全に奇襲となるだろう
「捕捉出来たのはいい事だ、規模は少数……か」
「恐らくはパトロール部隊でしょうか。周辺に大型ラプチャーの反応はありませんが……」
「……よし、奇襲をかけて撃滅する。ハチ、あのカバーに隠れて狙撃しろ。ラプチャーの視線がそっち向いたらこっちで一気に殲滅する」
「了解」
音を立てないようにハチが立ち去り、人間以上の速度で早々にカバー位置に着く。此方も他のメンツに声をかけ、奇襲の準備をする
キラリ、と端末を日光で反射させて狙撃の合図を出すと……
ラプチャーが撃ち抜かれた後に、乾いた音がやってきた
作戦通りハチの方に一斉に視線が向いたのを確認し、Eにハンドサインを出して奇襲をかける
その後の事は言わずとも良いだろう。我々は完勝し、ラプチャーはカーゴボットに詰められて出荷された
「指揮官様さすがですね!」
「見事な奇襲です。増援も呼ばせない完璧な作戦でした」
「君達皆俺に甘くない???」
以前の指揮官とはどれだけ酷かったのだろうか。と言うか前も聞いたが俺みたいな指揮で5指に入るって皆どんな指揮してるのだろうか
まさか真正面から突撃……?なんて有り得ない事を考えつつ、俺達はラプチャーのコアをカーゴくんにぶち込んで見送った
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5日目
段々と徒歩にも慣れてきた。あの後も何度かラプチャーと交戦したものの、難なく撃退出来ている
小規模集団ばかりなのが気にかかるが、何かしら理由があるのだろう
ジャマーを撒いた後に犬?らしき動物が近付いてきた。わしゃわしゃ撫でてやった
6日目
カーゴボットが3倍の数になって戻ってきた。と言うかコイツら足速いな。資源採集場所にて中型ラプチャーがうようよ居る所を発見する
隠れながら逃げる旨が地図に書かれているが、ハチに偵察させた所、現有戦力でも十二分に対応する事が可能と判断し、俺達は2日間かけての排除を開始した
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「ラプチャー接近!!」
「ピナ!!排除しろ!!!ハチ!!3!!最大火力で中型ラプチャーを狙え!!E!!アイ!!小型ラプチャーを掃討!!!」
結果だけ見れば、俺達の成果は素晴らしい物だと言えるだろう。何せ量産型だけで中型ラプチャーを3体、小型ラプチャーを無数に倒したのだから
が、それは過程を見ていないからそう言えるのだ
「スモーク散布!!ハチ!!移動しろ!!!3!!今のうちにリロード!!」
声を出せば狙われる。されど指揮に必要なのは声である。先程から中型ラプチャーに執拗に狙われているものの、カバーに入ってはピナの援護を受け、移動する
ラプチャー側も指揮官を良く狙っている。恐らくだが頭を潰す事が最適解と理解しているのだろう
良く分かってるじゃねえか、なんて口から漏れそうになるのを抑え込んで息を整える
Eとアイが小型種を掃討し終えたのを確認し、中型ラプチャーを排除するようハンドサインを出す。全方位からの攻撃を受け、ピナのショットガン全弾を体に受けた中型ラプチャーは、ようやくその図体を地面に伏せた
「はー……!!はー……!!」
疲れた。中型ラプチャー3体を排除し終える頃には、俺の体は土と汗でドロドロになっていた
コアの摘出をカーゴくん達に、アイとEに自分の護衛、ハチとピナと3にカーゴくん達の護を任せ、俺は川へと入り、服ごと汚れを洗い落としていた
やけに視線を感じたのは気のせいだと思いたい
とあるblabla
???「役得ですわぁ〜」
???「指揮官の身体セクシー……エロい!!」
???「いーなー」
???「私がショットガンだから畜生……!!」
???「こっからでも見えるよ」
???「スナイパーだからだろうが!!!」
???「もうすぐ上がるから焚き火の用意しといてね」
???「私がやるから魚でも取ってきたら?」
???「爆発漁はダメって怒られたから……」
???「oh……」