新人指揮官だけど部隊の空気が最悪です   作:rezeaizen

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指揮官の持ち物
端末
財布


報酬受け取り

『物資回収任務お疲れ様でした。中型ラプチャーコア3つ、小型ラプチャーコア36個、各種鉱物資源を含め、30万クレジットの支払いとなります』

 

「あれだけ持ってきて30万!?ぼったくりやろ……」

 

『通常であれば60万クレジットなのですが、現在アークの復旧の為に報酬の半額をアーク復旧へと回すよう中央政府から指示が入っています』

 

「……ならこれでも恵まれてる方か……」

 

正直、それでも少ない気がする。あれだけ命をかけてこれだけの額なんてのは割に合わない

が、それは今項垂れている指揮官達に対して失礼だろう。何せ自分以上の先達である、これ以上に貰っているだろう

 

『……悪い事は言いません。クレジットの現金化は止めておいた方が良いでしょう。現在アークの治安はかなり悪くなっていますので』

 

「それは分かってます。5回も金を恵んでくれって大人にも子供にも言われましたから」

 

これがいつ強盗に変わるか分からないが、現在アークの治安は悪化の一途を辿っている。こんな混乱期である、置引やスリ程度なら可愛いもので、酷い物になると市民が強盗を働くのだ

無論、中央政府も黙っている訳では無い。シェルター内の物資を解放したりシェルターを1時的な仮宿として使えるようにもしているのだが、荒れた民心と言う物は中々治らない物だ

 

「指揮官、如何でしたか」

 

「諸々さっぴかれて30万クレジットだそうだ。……雑費を引いて25万、あれだけ命をかけたのにな」

 

「前の指揮官も言ってたね、あんまりにも安すぎるって。けど……25万もあるなら、少し位私達に還元してほしいなーって♡」

 

「ハッハッハ。残念ながら消費する場所が無くなっているから無理だな」

 

テロの後と言う事もあり、現在アーク内では商業活動と言う物がほとんど行われていない

否、行えないの間違いだろう。人手は片付けにほぼ全てが使われているし、食糧であるパーフェクトだって配給である

詰まるところ、商業活動をする為の余裕が無い。つい先程帰ってきたばかりだと言うのに、自分の端末には大量の仕事が舞い込んできている

地上で資源を、エレベーターやアーク近くのラプチャー排除を、新しい資源採掘場所を…………

どれもこれも最低でも1ヶ月以上かかる物ばかりである。父親とのノートを広げて、地上での生き方のページを開く

地上での長期滞在の場合、問題となるのは食糧だ。父も良くそれに対して頭を悩ませていた

 

既存のルートを辿れば、巡回しているカーゴくんからパーフェクト等の食糧を手に入れる事は出来る。だが、今回のような新規開拓の場合は、地上で食糧を入手する必要がある

父は当初ニケの射撃にて鹿を仕留めようとした所、一発命中するだけで下半身が吹き飛び、とても食べられるような物では無くなったらしい

 

狩猟用のライフルを何度か試したものの、音で周囲のラプチャーにバレる。であれば弓矢、と考えても、不慣れな時点で動物に気付かれて逃げられる

悩みに悩んだ末、父はニケに槍投げで仕留めさせる方法を編み出したらしい

……丁寧に鹿の解体方法まで絵で付け加えられているのは、少しグロテスクだが

 

何はともあれ、方法さえ分かってしまえば後は実践あるのみである。俺は片付け中の瓦礫から何本か鉄パイプを拾い上げ、先端を尖らせる加工をする為に自宅へと持ち帰り、マンションの庭を使って金属用のノコギリを使って斜めに切り落とし……

 

「ACPUですよん!!危険物所持の通報と現行犯での武器作成にて逮捕しますよん!!」

 

困った。何も言い逃れ出来ない。突きつけられているショットガンともふもふの髪の毛を持つ警察に両手を挙げ、俺は警察署まで連行された

……ああそうか、だから必ず地上で作ることって書いてたのか

 

─────────────────────

 

留置所

 

「地上で使う為の投擲用の槍を用意していた、と」

 

「はい。端末にもある通り新規開拓があるので、全部こなしつつ狩猟で食い繋ごうと……」

 

「ふーむ……ポリ!!これは無罪で良いのでは無いでしょうか!!」

 

「それは私じゃなくてモップですよん、キリ」

 

留置所での取り調べを受けながら、身元確認を首筋のIDチップで取られる。指揮官である事の確認が取れれば、それなりにスムーズに話は進んだ

そもそも俺が悪いんですけどね!!!!こんなにも治安悪くなってきてるのに武器作ってるなんて通報あったらそりゃ来るよね!!!!ごめんなさい!!!!

 

「まあ、身元の確認も取れてますし、事実としてこの後の地上行きエレベーターの予約もしてあるのを確認してますし、本当に地上で使うつもりなのは分かりましたよん」

 

「じゃあ……」

 

「でもコレは没収ですよん!!あくまで貴方が新人指揮官で、これから地上で必要だと言うのは分かりますが、それでもアーク内で持ち歩くのは違法!!処罰は罰金で済ませますが没収しますよん!!ミランダ、コレを押収品保管室に運んで下さい」

 

「はい!!ポリ、先端のカバーは取った方が良いですか!!」

 

「絶対取っちゃダメですよん。そのまま並べておいて下さい」

 

この人本当に根気強いな。そんな感想が漏れそうになる程に、彼女は慣れた口調で2名に指示を出している

俺だったら直ぐにストレスでどうにかなりそうだ、なんて考えながら罰金の額を聞き───俺は素寒貧になった




とあるblabla

???「指揮官様逮捕されたって」
???「いつかやると思ってました」
???「まさかあの人がそんな事を……」
???「凄くいい人でしたよ、挨拶も……」
???「皆酷いし違うから!!罰金刑で終わりだから!!」
???「そもそも何で逮捕されたの?」
???「武器の作成。鉄パイプ斜めに切って槍作ってたんだって」
???「警備部は話通るの早いね……何で作ってたの?」
???「地上でニケに投げさせて鹿とか狩猟する為だって」
???「そう言えば次の任務は長いもんね……」
???「まあ罰金刑で済んで良かった事にしよう、私達は慰めックスで慰める感じで」
???「官能小説の読みすぎ?予測変換で誤字ったの?それとも本気でそう考えてるなら通報するけど」
???「流石にソレはないわ〜……」
???「お前ら後で覚えときなさいよ」
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