新人指揮官だけど部隊の空気が最悪です   作:rezeaizen

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現在の持ち物
投擲煙幕×6
携帯食料1週間分
槍(地上で落ちてた鉄パイプを加工した物)
工具(鹿処理用道具含)
父との思い出のノート
筆記用具
処理用拳銃
背嚢


アーク周辺ラプチャー掃討

『ラプチャー接近!!大型1、中型4、小型多数!!!』

 

「またか!!!ピナ、前衛を頼む。俺の護衛はしなくて良い。サン!!ピナが引き付けるから殲滅しろ!!!IとEはサンの援護、ハチ!!大型をブチ抜け」

 

『りょーかい指揮官!!!やっぱりこーやってる時が1番イキイキするね!!!』

 

燻製にしていた1口大の鹿肉を口に放り込み、松明に火をつける。熱源を追うラプチャーの習性を利用した即席の陽動であるが、コレが中々に効果がある

アーク襲撃以降、アークの地表近くに多数のラプチャーが駐在するようになった

元より前線基地?とやらにはよくラプチャーが来ていたらしいが、あのテロ以降更に増えたらしい

だからこそ、本来なら資源採掘用部隊である自分達まで駆り出されている

……否。これは自分が優秀だから回ってきたと言って良い。事実としてエレベーター内で渡された端末には他部隊を動かせるような、地上での通信機能が付属していた

 

A2(アルファツー)接敵!!!正面からです、側面及び後方にラプチャー無し!!』

 

「直ぐに撃破して場所を移動しろ、火力が足りないならA3(アルファスリー)の場所まで下がって良し」

 

B3(ブラボースリー)交戦!!!奇襲を受けましたが体勢は立て直せました!!!』

 

A1(アルファワン)が手空きだ、そちらに回す。撃破後、地点C2まで後退」

 

忙しい。地上の奪還は不可能でもここら辺は制圧しろなどと言う無茶な命令は現場の自分の負担になっている

と言うか他の指揮官が本当に役に立たない。接敵早々に怪我をしたから下がると言ってアークに帰っていくのは流石に落胆した

と言うかそれならせめて食料くらい置いていけ。俺が燻製にしてるの見ながらうわぁみたいな顔しやがって

 

『指揮官優秀でしょ〜、でもあげないからね』

 

『ホント1人で捌いてるなんて思えない!!!特例じゃなかったら滅茶苦茶人気だよその指揮官!!!空きとか無い?』

 

『特別だからね〜。っと、指揮官!!倒しました!!!』

 

「報告が遅いぞ、サン。よし、敵が来るまで俺の燻製を手伝って貰おう。ピナ!!」

 

「はい!!!」

 

ピナと言う呼び名を何処から取ったのか。よくそう聞かれるが、代々伝わっている名前らしい

父方の言い伝えで、男児が産まれたらこの名前を覚えておけと口伝されてきたものらしく、俺も深い内容は知らない

だが、この名前を地上エレベーター前で呼んだ時、何処かからとてつもない殺気が飛んできたのはよく覚えている

 

「しかし……勿体無いな。内臓は捨てるしか無いのか」

 

「指揮官って物怖じしないと言うか、結構ゲテモノ食いなんですね……食べられない訳ではありませんが、今は止めておいた方が良いかと」

 

「燻製肉が美味しいからつい、な」

 

父と共に書いたノートに味の感想を書き出す。ノートの端に父が絶品、と書き込んでいるのを見つけては少しばかり笑ってしまうものの、今必要なのは笑いでは無く作戦を如何に遂行するかだ

現在、地上エレベーター周辺を掃討し終え、各隊から提供された地図地形情報を照合し、近くにあった廃墟群を仮拠点とし、その周辺に防衛線を貼っている

任務地であるアーク周辺からラプチャーを引き剥がし、陽動する。ここで派手に暴れれば暴れるだけ、アーク周辺は安全になると言う寸法だ

 

「B3、交戦は終わったか?終わったなら報告しろ」

 

『……こちらA1、B3は侵蝕で1名が発狂。全員が背後から撃たれて戦闘不能です。侵蝕ニケは我々で処分しました』

 

「……そうか。頭部の残っている者を救助し、最寄りの地上エレベーターに向かえ。A1で残れる者は何名だ?」

 

『1名です。A3(アルファスリー)との合流許可を願います』

 

「よし、A3と合流しB3の地点を守れ。A3は現地点を放棄!!!ジャマーを忘れるなよ」

 

『『了解』』

 

A1〜A3、B1〜B3、そして俺の採掘部隊の計7部隊は、とても善戦していると言っていいだろう

現にこうしてアークからの増援が来ない中で防衛し続けているのだから。問題があるとすれば、B1(ブラボー1)B2(ブラボー2)を含め、無傷のニケが少ない事だろうか

何よりも渡された端末に入っている地図情報が良い。コレがあるだけで俯瞰して物事を捉える事が出来る。裏面にロドスなんちゃらと書いてなければ俺の好みの端末だった

 

「指揮官、コレは食べられますよ」

 

「ん、おお、ありがとう」

 

端末とにらめっこしながらピナからあーんして貰う。食える野草も炒めたらしく、口内には青臭さと獣臭さが溢れる

今度からは塩やスパイスを持ってこよう。そう考えながらしっかりと火の通った硬い鹿肉を咀嚼し、白湯(さゆ)で流し込む

瞬間、地面が揺れた。三階建てのビルの屋上に陣取っていた自分達は立っていられない程の揺れであり、野草と鹿肉の炒め物は床へと転がる

 

「何事だ!!!報告!!!」

 

『こ、こちらB1!!!ロード級出現!!!』

 

けたたましい鳴き声に似た声を近くに聞きながら、ピナに煙幕を投げさせる

300mほど離れたこの場所からでもはっきりと分かる大きさのロード級は、煙幕を投げてきた方を確認し、俺を捉えた

取り敢えずコイツを狩れば、帰る名目が出来る。俺は頭の隅でそんな事を考えていた




???が画像を送信しました(鹿肉と野草の炒め物)
???「コレ指揮官様に食わせるつもり?」
???「グロ画像載せてくんな」
???「朗報 指揮官様は何かしながらだとあーんで食べてくれる」
???が画像を送信しました(あーんさせて食べさせてる画像)
???「ふっざけんなクソ野郎!!!!!」
???「侵蝕してるって事にして殺してやろうか」
???「特権サイコーwwwww」
???「あ、ヤバいロード級」
???「逃げないんだって」
???「勝てると思う?」
???「少なくとも昔なら勝てるなんて思って無かったね」
???「今なら出来るって感じれる」
???「よし、じゃあ皆死なない様に!!!」
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