新人指揮官だけど部隊の空気が最悪です   作:rezeaizen

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現在の持ち物
鹿肉の燻製(没収)
ラプチャーコア(保管中)
ラプチャーの素材(保管中)
色んな資源(保管中)
端末
財布


身体検査

「はーい、ちくっとしますね〜」

 

今日何度目かの採血に辟易としながら、身体中に出来た擦り傷切り傷打撲が身体を動かすと痛みを伴って現実を突きつけてくる

任務終了後、俺の身体からアドレナリンが抜けると、全身への筋肉痛と共に、様々な痛みが襲ってきた

それでも何とか地上エレベーターへと全員で向かい、アークへと帰還すると、そこに居たのは待ってましたと言わんばかりの医療チームであった

 

「どんなウイルスがあるか分かりませんから〜」

 

糸目であらあらと言う口調が似合いそうな女医から向けられた殺菌剤を頭から浴び、俺は早々にニケたちから隔離され、防護服を纏った人々によって病院へと運び込まれた

そもロード級と戦ったりしてボロボロだったのだから行くつもりではあったのだから、もう少しくらい手加減して欲しい

 

困ったことに検査入院も兼ねているらしく、どちらにせよ地上で活動していた自分には丁度いい休暇であった。何せ1ヶ月近く地上で活動していたのだ、骨休めには丁度いい

 

……なのだが

 

「…………暇だ」

 

何度も寝ては目を覚ます。10時間も寝っぱなしな事に驚きつつも、トイレの為に立ち上がれば身体中の筋肉が悲鳴をあげる

テレビをつけても平日の昼間…と言うか、未だアーク復興の事しか報道しておらず、バラエティもクソもない。試しに報告書に手をつけては、いつも以上にきちんとした報告書を6時間もかけて書き上げ、運ばれてきた食事もぺろりと完食し、そして、暇になる

 

こう言う時ゲームでもあれば話も変わるのだが、今手元にあるのは作戦用の端末だけである。天井を見上げているのに飽きはじめていた頃、ようやく眠気が襲ってきては、再度眠りにつく

 

─────────────────────

 

「はい、問題ありませんでした。擦り傷、切り傷、打撲、筋肉痛……重篤な症状は無くて良かったです」

 

「それはどうも」

 

翌日、朝食を平らげた時に女医が来てそんな事を言ってくれた。要するに退院だからさっさと出ていけ、と言う意味である

未だ身体中は痛いものの、昨日と比べれば大分マシである。ゆっくりとストレッチしては深呼吸し、女医にお礼を述べつつ病院を後にする

 

「指揮官!!」

 

「ぶべ!?」

 

blablaを使って退院した事を報告すると、直ぐに返事が帰ってくると共に、サンが抱きついてきた

肋骨が折れるかと思った。そんな衝撃であったものの、心配されていた事に改めて安堵する

 

「良かったあ……何も異常は無かったんですね?」

 

「ああ、今しがた入院になりそうなタックルを受けたが」

 

申し訳ありませんと謝るサンの頭を撫でてから引き剥がし、改めてこの1ヶ月の戦果報告と報酬受け取りの為に、保管されている資源を納品し、報酬受け取りを行う

提示された額は、1200万と表示されている

 

「ッ……!?!?こ、これ、半額で、だよな?」

 

『はい。アークにとって必要な資源の確保、ロード級のコア、多数のニケを率いての戦闘レポート、ピルグリムとの接触報告……様々な事柄を鑑み、この額になりました

また、バーニンガム副司令が貴方と直々にお会いしたいと仰っています。報酬受け取り後、副司令室へと向かって下さい』

 

色々な事が流れ込み過ぎている。頭がクラクラしそうになるのを感じつつも、口座に入金されるのを見ては、隣の窓口で怒鳴る先輩方を横目に、副司令室まで歩き始める

 

「……ぶはぁ!指揮官、よく口に出しませんでしたね?」

 

今まで息を止めていた、と言わんばかりに。驚きを何とか押さえ込んでいたサンが口を開いた

あの額を口に出せば、絶対に他の指揮官から貸せだの寄越せだの言われるのは目に見えている。寧ろサンが何も言わなかったのが驚きである

……いや、それだけ驚いていたと言う事だろう

 

「サンと同じさ。驚きすぎて声が出なかった」

 

「でもでも、指揮官が評価されたって事ですよね!?でへへ……指揮官、せっかくですし〜?」

 

「副司令室に行ってからだ、その後は部隊全員でパーティだ」

 

「やったあ!!」

 

サンの喜ぶ声を聞きながら、母親への仕送りもこれで大分楽になる。そんな事を考えて副司令室にまで歩き、改めて身嗜みに不備が無い事を確認しつつ、副司令室の扉をノックする

 

「は、入っていいぞ」

 

失礼します。の一言と共に扉を開ければ、そこに居たのは、いわゆる中年太りをしたおじさんであった

その傍らにピンク色の髪をしたニケが居なければ、俺はなんだこのおっさん!?なんて口に出していただろう

独特な雰囲気を持つニケである。何故ニケと分かるのかなんてのは、服装から判断させて貰ったと言わせて貰おう

 

「よ、よく来たね。き、君の活躍は素晴らしい。ピルグリムとも、会ったと」

 

「はい。笠……と言って分かるでしょうか、頭に直接被るタイプの物を被ったピルグリムでした」

 

内容は予想通りであった。ピルグリムの情報を欲しがる副司令官と言うのは少なくない。今回は真っ先に情報を欲しがったのがこのおじさんだったのだろう

 

「ふ、ふむ……何かあるかね?」

 

「紅蓮ですか……まだ生きていたのですね」

 

「え、あの、まさかピルグ……」

 

「この事は口外禁止だ、良いね」

 

口を挟もうとした瞬間、それまで吃音気味に話していた副司令がキツめの口調で言ってきた

明らかに厄ネタ。関わってはいけないと言う警鐘が頭の中で鳴り響くのを聞きながら、退室の許可が出るように祈る

 

「何か言ってましたか?誰かに会うとか」

 

「前哨基地の指揮官に会いにいくと言ってはいました……それだけです」

 

「報告書の通り、か……あ、ありがとう、もう行っていい」

 

一礼し、背中はすっかり冷や汗でびっしょりなのを隠しながら退室する

外で待っていたサンと合流した時、それまで息を止めていた事に気づき、改めて深呼吸して……大きく溜息をついた




???「予めじゃんけんで決めといて良かったね」
???「畜生……私がチョキだったから畜生!!」
???「全員で向かうとかも考えたけど邪魔になるし……」
???「で、今回幾らだったの?」
???「なんと1200万!!副司令に呼ばれた後には宴会するので、各員指揮官にオネダリする物があれば書くように!!」
???「チョコ!!」
???「酒!!!」
???「キングサイズのニケ用ベッド!!!」
???「指揮官!!!」
???「酒で酔わせて襲うつもり満々じゃねーかオメーら」
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