新人指揮官だけど部隊の空気が最悪です   作:rezeaizen

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色紙
筆記用具
スモークグレネード(いっぱい。マイティツールズ製)
背嚢


奪還地01への物資補給

「奪還地01への物資補給、ですか」

 

「ああ。君にしか頼めない任務だ」

 

アンダーソン副司令から呼び出され、名指しの依頼を出される。最近では副司令クラスからの依頼なんて珍しい事では無くなっていた

それだけ評価されていると考えるか、それとも良いように使われていると考えるか。アークの市民を地上に連れて行った罪も彼等が揉み消してくれたのだから、自分は頭が上がらないのだが

 

「勿論受けさせて頂きますが……その、サインは貰っても良いのでしょうか」

 

「サイン?彼のか?……本人が居たらねだってみると良い」

 

「ありがとうございます……それで、なんで自分にしか頼めないのでしょう?誰かからのご指名とか?」

 

アンダーソン副司令は苦虫を噛み潰したかのように一瞬だけ表情を曇らせ、ため息にも似た深呼吸をすれば、言葉を紡ぐ

 

「ミシリスCEOからの依頼だからだ。この依頼は失敗を許されない。君達は大量の補給物資を積載した輸送車を護衛し、奪還地01へと無傷で届ける。輸送車の破損は良いが、補給物資は必ず無傷で届けろとの事だ

……そして私からの依頼は、奪還地01の防衛だ。カウンターズの指揮官とその部隊が戻るまであの場所は無人だ。指揮官が戻るまでの防衛を行って欲しい」

 

成程中々厄介な任務である。大量の補給物資を降ろし終えた後、その補給物資には手を付けず、尚且つ無傷のまま、カウンターズへ届けろと言われている

……いや難しくない?輸送車使うって話だけどめっちゃ目立つよね??

 

「輸送車を使っても大規模部隊を展開するよりは目立たないから、ですか。部隊は俺の部隊だけですか?」

 

「指揮官は君だけだ。輸送車護衛の為のニケはミシリスからも提供されている。量産型だがね」

 

「その方がやり易いですよ……因みに俺は輸送車に同乗ですか?」

 

「君にはアンダルシアが居るだろう。それに乗っていくと良い。アンダルシアも喜ぶだろう?」

 

「……了解しました」

 

アンダルシアの件を出されれば俺には何も言う事は出来ない。何処か満足そうにするアンダーソン副司令を会議へと見送り、溜息をつく

そのまま部屋を出て、護衛として待機していたEと合流する。受けた依頼をタブレットで説明しながら、改めて期待されている事に心臓が高鳴る

護衛部隊を集めて最終確認を兼ねた出発準備をしていると、1人の女の子が歩いて来るのを遠目で確認する

 

「ちょっと。アンタが鉄クズどもの指揮官なの?」

 

「?ええ、まあ……シュエン社長!?」

 

その女の子がシュエン社長だとは思っても居らず、思わずそちらへと向き直る

護衛部隊のニケ達には荷物の最終チェックをするよう指示を出し、自分は片膝をついて視線を彼女へと合わせる

その行動に満足したのか、はたまたしなかったのかは分からないが、彼女は満足そうにふん、と鼻を鳴らし、じろじろと見つめてくる

 

「良い!?アンタの命も鉄クズどもの命もどうなっても構わないわ。どんな事があろうと、この物資は必ず届けなさい。私の命がかかって……」

 

最後の一言を揉み消すように咳払いをして、彼女はこちらの反応を待つ。もちろんです、必ず届けます。そう言うだけで彼女はどこか満足そうに再び鼻を鳴らし、踵を返して歩いていく

 

「……クソガキ、ね」

 

確かにクソガキだ。特に人の事なんて何とも思っていない辺りが。自分は特別でそれ以外は石ころ程度にしか思っていないのだろう

が、俺は大人である。そう言った事を飲み込んで職務を果たすのが役目なのだ

例えどれだけ自分のこめかみに青筋が浮かぼうとも

 

─────────────────────

 

「……しっかし、のどかだなぁ……」

 

アンダルシアに跨り、輸送車と共に動く。奪還地01までの道程はラプチャーもさほど居らず、指揮する必要すら無く、俺達はのどかな道程を楽しんでいた

こんな任務なら幾らでも受けたいですよ、なんて笑う量産型の彼女達に笑いかけながら、段々と奪還地01が見えてくる

 

「指揮官、前方に奪還地01を見つけました。ですが、アークの英雄の姿は見えませんね」

 

「そうか…………」

 

目に見えてしょんぼりとする自分を慰めるつもりなのか、アンダルシアが撫でろと頭を押し付けてくる。アンダルシアを撫でながら癒されつつ、独特の飛来音を聴いて空を見上げる

 

「……砲撃!!!輸送車は奪還地01まで行け!!!物資を降ろし終えたら即座に即席のカバーとして使用する!!!!」

 

アンダルシアを走らせ、なんとかカバーになりそうな窪みへと到達すれば、アンダルシアを逃がし、砲撃された場所を確認する

何回かの轟音が鳴り響き、明らかなまでの輸送車を狙ったソレを見て、通信端末を手に取る

 

「ハチ、見えるか」

 

『輸送車上に居るからよーく見えます。どうにも私達を見つけてすぐに砲撃したみたいです。でも問題は……』

 

「距離か。どれだけ離れてる?」

 

『ざっと2Km先です。どうやってこっちを捕捉したんでしょうね?』

 

「目立つもんがあるだろ?輸送車さ」

 

アーク内では目立たない、藍色のようなカラーリング。地上に出てしまえば非常に目立つのは当たり前の事である

さて、ここからどう反撃したものか。そう考えている内に、その人はやってきた

 

『奪還地01より人陰!!!アークの英雄です!!!』

 

ハチの報告を聞くと同時に、2Km先で再度砲撃の準備をしていたラプチャーは、カウンターズによって消し飛ばされた




???「あの指揮官が見惚れてる……」
???「アークの英雄×指揮官…流行る!!!」
???「流行らせねーよ。私達で独占する計画だろうが」
???「でも読みたくない?片や叩き上げエリート、片や父親譲りの指揮能力…お互いに教えあってたら夜になって…」
???「テントの中、男二人、何も起きない訳も無く…」
???「相撲しようぜ!!!」
???「次の同人誌のネタは良いけど、指揮官がサイン貰いに行ったから援護な」
???「はーい」
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