魚拓は取ったからいいものの、どうしてあんなことに………
せっかく早く帰ってこれたのに、気分は最悪です………
あの日、私はいつものように道を歩いていた。
それだけならただの日常、過ぎ去っていく青春の1ページに過ぎなかったはずだ。
だけど、そうはならなかった。
急に感じた浮遊感に、最初は落とし穴でも掘られたのかと思ったが、そんなはずないとすぐに気付いた。
(あの道に穴なんて掘れないはず………
でも確かに穴に落ちたはず…じゃあここはどこなの!?)
まだ状況が把握出来てないその時、廃墟──後から知った──の外から複数人の男、それも先生と同じような外の人間が入ってきた。それも、下卑た視線を向けながら。
「ア?何だこのガキ、コソ泥か?」
「おい待てよ、コイツの服、上物だぜ。売りゃあ金になる!」
「いいとこのお嬢様かぁ?こんなとこ何か来て、バカみてぇだな!はははは!」
「しかも羽が生えてるしなんか浮いてるぜ!企業に引き渡せば俺たち一生遊んで暮らせるんじゃねぇか!?」
「マジかよ!?おい、コイツ捕まえろ!」
「へへへへ、引き渡す前ならちょっとぐらい使ってもいいよな?」
「俺にもヤラせろよ?」「へいへい」
ミカ「な、何!?やめて!離して!」「暴れんなオラ!」
「クソっなんだよコイツ!?なんでこんな力強ぇんだよ!?」
ミカ「イヤァァァ!」「なっコイツ銃持って」パァン……
「あがッ………」『ッ!』
「こ、コイツ!やりやがったな!」「ぶっ殺してやる!」
ミカ「ち、違う……!いや、こないでよ…!こないで!」タタタタタタタタ
「がっ」「こいt」「なんだよこの威力h」「やめっ」
「な、なんなんだよ!なんなんだよお前ぇっ!?」
ミカ「いやっ!イヤアアアアアアア!!!!!」タタタタタタッガチッ
ミカ「フ-…フ-…フ-…フ-…」「ア"……あァ"………」
ミカ「あ………あぁぁ…………!」
そこからのことはあまり覚えていない。
ただひたすらに走って、走って、走って、走って………
気付いた時には、私はもう元に戻れなくなっていた。
私の手は、血に汚れていた。
もうあの場所には帰れない、帰ってはいけないと、諦観と、ある種の悟りを開いていた。
寂しかった、悲しかった、辛かった、怖かった。
怒りを覚えた、嫉妬を感じた、恨みが出てきた、憎しみさえ感じた。
そんな、八つ当たりや理不尽な逆上にも近いことを考える自分を、どこか客観的に見ていた。
多分、この辺りから『私』は『ワタシ』になっていたのだろうと思っている。
でもまあ、世の中何があるのか分からないもので。
今、こうしてキヴォトスに戻ってきたんだからね。
ホント、神様がいるならこう言ってやりたいよ。
「Fuckin' Jesus」