闇の魔法使いの卵   作:黒歴史量産機

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基本は原作及び映画準拠のつもりですが、最後に読んだのがだいぶ前なのでアバウトです。

ゲームは未履修


一章 必要の部屋
プロローグ 父は語る。うちの息子がなんだかおかしい


 うちの息子の様子がなんだかおかしい。

 と言っても最近に始まったことではない。うちの息子、ユマノは、昔から蛇と話そうと試みたり、触手のついた魔法生物に過剰に興味を示したり、マグルの『てれびじょん』という娯楽装置で流れる『ドクター・フー』なるものを見たがったりと、奇行を繰り返す子だった。そして今も全くと言っていいほど変わっていない。魔法についての本を与えておけば、食い入るように読んでしばらく大人しくなるので対処はそう難しくはなかった。

 

 我がセルウィン家は、代々スリザリンに行き、闇の魔術を研究し、純血主義を重んじる魔法界の名門だが、息子の方はと言うと、性格的になんだかレイブンクローに行きそうだし、闇の魔術には興味を示すがどちらかと言うと魔法全般が好きなようで、純血主義については全く興味を示さない。本当にうちの子か心配になってくる。

 

 闇の魔術を教えるとかなり才能はあった。許されざる呪文の使用は拒まれたが、それ以外の呪文は難なく覚えてみせた。後は純血主義さえ守ってもらえれば跡取りとして問題ないのだが、こればっかりはどういう教育をしても言うことを聞いてくれない。磔の呪文を試すことも考えたが、流石に妻に止められた。そうやって甘やかしてきた結果が、これである。

 

「だめだ、こんなのじゃ理想の触手には程遠い……!」

 

 今日も自室に閉じこもってなんだか触手のようなものを作ろうとしている。ホグワーツの入学が近づいてきたので杖を買ってやったら、ずっと自室に閉じこもって触手について研究をし始めた。もっとこう、他にすることあるだろ。予習とか。しかしうちの子はずっと授業や闇の魔術に関係のない魔法の知識ばかり増やそうとする。

 先日、我が君、闇の帝王が魔法界に宣戦を布告なされた。ユマノにも闇の魔術を学んでもらい、我が君の配下になってほしいものだが、本人はそういったことについて全く興味がないようである。ユマノは優秀なのだが、関心のないものは歯牙にもかけないという悪い癖がある。

 我が家は、父の代より闇の帝王に仕えてきた。私もこの度妻とともに死喰い人となったが、ユマノにもそうなってほしい。だが本人にはその気がない。どうしたことか。

 とりあえず他の純血主義の名家の子と会わせて、友人になってもらい、その友人から純血思想を勧められることを望んだのだが、本人はあまりそういった交流に関心を示さず、なんなら他家の子息に触手の素晴らしさを説き始めたので、そういった交流はやめさせることにした。魔法界の王族、ブラック家の跡取り候補のレギュラス様にダイオウイカの話をし始めた時は肝を冷やした。

 

 そしてついに明日、入学を迎える。ほんとどうしよう。




2024/11/18 誤字修正致しました。
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