機動戦士ガンダム スタァライト   作:星龜

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「データ照合…

ルサイ級巡洋艦1

モビルスーツ・ザルク3」

と、冷静に報せるショーゴ。

 

ルサイ級巡洋艦も、モビルスーツ・ザルクも、ディオン皇国軍が使用していた兵器だ。

 

「ンなこた、どーでもいーわよッ!!

とっとと逃げるわよッ!!

プラズマリアクター、出力最大ッ!!

ガードバルカン、起動ッ!!」

と叫ぶエリー。

 

スターライト号の武装は、自衛用の機銃ガードバルカンしかない。

 

しかも、モビルスーツを撃墜できるほどの威力も無い…。

 

つまり、敵に襲われたら逃げるしかないのだ…。

 

「宇宙港の警備隊が到着するまで、10分はかかります!!」

と報せるショーゴ。

 

「心配するな!!

逃げ切ってみせるぜ!!」

と叫ぶラノ。

 

しかし、3機のザルクは、スターライト号のガードバルカンの銃撃をものともせず、ついに、右手に持つプラズマライフルを発砲した。

 

青白い光弾がスターライト号に命中するが、しかし、スターライト号は無傷だった。

 

プラズマリアクターのプラズマエネルギーが船体を覆っているため、プラズマ光弾が打ち消されたのだ。

 

「プラズマライフルを使うってことは、どうやら、素人の海賊のようですね。」

と言うショーゴ。

 

「みたいね☆

まったく…

稼ぎ口が無いからって、海賊なんてならなきゃいいのに★」

と言うエリー。

 

だが…

 

もう1機のザルクが、バズーカを撃ってきた。

 

プラズマエネルギーも、実弾兵器は防げない。

 

回避ィッ!!

と叫ぶエリー。

 

わかってますってっ!!

と、操縦桿を右に倒すラノ。

 

スターライト号は、右回転のバレルロールでザルクからの攻撃を回避する。

 

「マズいわね…★

これじゃ、10分もたないわよ…ッ!?」

と不安がるエリー。

 

「ねぇ…。

コンテナに入っている、軍事物資って、何なの?」

と訊くエリー。

 

「コンテナのサイズは

全長25メートル

幅15メートル

高さ10メートル

です。」

と言うショーゴ。

 

「そのサイズ…

もしかして、中は

モビルスーツ

なんじゃないの?」

と言うエリー。

 

「でしょうね。

元々、僕達は作業員モビルスーツを運ぶはずだったんですから…。」

と言うショーゴ。

 

動かせる…?」

というエリーの発言を聞いたショーゴとラノが

 

「「はぁっ?」」

と、同時に答える。

 

「だから

積んでるモビルスーツを動かせるか

って訊いてるのよッ!!」

と叫ぶエリー。

 

「何言ってんだよっ!?

積荷を勝手に開けるのかよっ!?」

と怒鳴るラノ。

 

「そうですよ!!

軍のモビルスーツを勝手に使ったりしたら、死刑ですよ!?」

と叫ぶショーゴ。

 

「いいわよ、べつにッ!!

今死ぬか、後で死ぬかの違いだけど、その差は大違いなのよッ!!」

と怒鳴るエリー。

 

「なるほどね☆

ものは考えようか☆

同じ殺されるんだったら、海賊じゃなくて軍の方か☆」

と言うラノ。

 

「その方が、少しでも長生きできるでしょ★」

と言うエリー。

 

「ただし、コンテナの中がモビルスーツだなんて保証は無いですよ?」

と言うショーゴに

 

モビルスーツよ☆」

と言い切るエリー。

 

「何を根拠に…?」

と訊くショーゴに

 

女の勘(ビギナーズラック)よ★

と言うエリー…。

 

 

宇宙服を着て、コンテナの調査に向かうショーゴとエリー。

 

ショーゴがコンテナの上部を開けると…

 

中には、本当にモビルスーツが入っていた…!!

 

《ほらね☆

私の勘が当たったわ☆〉

と喜ぶエリー。

 

「それ…

喜ぶところなのかな…?」

と、首をひねるショーゴ…。

 

《とにかく

このモビルスーツを動かせるのはショーゴだけ

なんだから…

あとは頼んだわよ★〉

と言うエリー。

 

ショーゴもコンテナの上に来て、モビルスーツを見る。

 

頭部の額にはV字型のアンテナがあり、メインカメラはツインアイだった。

 

「何だ、このモビルスーツ…

連邦軍のモビルスーツじゃない…!!

と言うショーゴ。

 

《えっ?

じゃ、どこの軍?〉

と訊くエリー。

 

「そこまでは、わからないよ。

あるいは、連邦軍の試作モビルスーツかもしれない。」

と言うショーゴ。

 

《動かせるよね?〉

と訊くエリー。

 

「だいたいはね…。」

と言って、モビルスーツのコクピットハッチに降りるショーゴ。

 

そして、ハッチの横にあるボタンを押して、コクピットハッチを開けた。

 

そして、シートに座って、ハッチを閉める。

 

すると…

 

当然だが、コクピット内は真っ暗になる…。

 

いや、厳密には、ハッチを閉めた時点で、コクピット内の機器が作動し、いくつかの計器の光でほのかに明るいのだが…

 

(何だ!?

このモビルスーツ…

モニターも無ければ、操縦桿も無い…!?)

 

コクピット内が暗いのは、モニターが無いからだった。

 

しかし、モニターが無ければ、どうやって外の様子を知るのか…?

 

なにより、操縦桿が無いとは、どういうわけか?

 

これでは、動かすこともできない…。

 

(どうやって動かすんだ…

ん…?)

と、上を見れば…

 

(あれは…

マシン・シンクロニティ用のヘルメット…!?

 

 

マシン・シンクロニティ―。

 

人間の思考を機械(マシン)同調(シンクロ)させる

 

つまり

思考コントロール

である―。

 

 

ショーゴは

マシン・シンクロニティ技能の持ち主

なのである。

 

将来、何かの役に立つと思い、2年前にマシン・シンクロニティ技能を取得したのである。

 

実際、ショーゴはマシン・シンクロニティ技能を用いて、作業用モビルスーツの操縦を行ったりしている。

 

だが、戦闘用モビルスーツの操作は、当然だが、したことがない…。

 

しかし、今はそうも言っていられない…。

 

(エリーの言う通り…

今死ぬか、あとで死ぬかの違いだけど…

今は死にたくないな…!!)

 

ショーゴは、コクピット内に空気があることを確認してから、ヘルメットを脱いだ。

 

そして、コクピットの天井に備え付けられている、マシン・シンクロニティ用のヘルメットをかぶった。

 

すると―

 

(!!)

 

脳内に、様々な情報が流れ込んできた―!!

 

(やっぱり…!!

このモビルスーツは、マシン・シンクロニティで操縦するんだ…!!)

 

まもなく

《はじめまして、マスター。〉

という声が、ショーゴの脳内に響いた。

 

『君は…?』

と訊く、ショーゴの意識。

 

《私は

JRX-78 ガンダム

です。〉

という声が、ショーゴの脳内に響いた。

 

ガンダム…?

それが、このモビルスーツの名前なのかい?』

と訊く、ショーゴの意識。

 

《はい。

私は、ガンダムのAIです。〉

と答えるガンダムのAI。

 

『僕の名前は、ショーゴ・オータ。

君を動かす者だよ。』

と言うショーゴの意識。

 

《了解。

パイロットを登録しました。〉

と言うガンダムのAI。

 

『じゃ、時間が無いから、手短に言うよ。

現在、宇宙海賊に襲われているんだ。

そこで、君の力が必要だ。

プラズマリアクター起動後、戦闘プログラムを起動するんだ。』

と言うショーゴの意識。

 

《了解。

プラズマリアクター起動後、戦闘プログラムを起動します。〉

と復唱するガンダムのAI。

 

『よし!!

プラズマリアクター、起動!!』

とショーゴの意識が指示を出すと

 

《プラズマリアクター、起動〉

と、ガンダムのAIが復唱して、プラズマリアクターを起動させた。

 

すると、ショーゴの脳内にプラズマリアクターの情報が流れ込んできた。

 

(な…何だ、この出力は…!?

まるで、戦艦並みじゃないか…!?)

と、ガンダムのプラズマリアクターの出力の高さに驚くショーゴ―。

 

 

プラズマリアクターが起動したことで、ガンダムが立ち上がった。

 

【挿絵表示】

 

(す…すごい…ッ☆)

と、ガンダムが立ち上がるのを見たエリーが感動していた…。

 

 

《戦闘プログラム起動。

プラズマリアクター、出力臨界。

起動安定。

戦闘行動に支障無し。〉

と報せる、ガンダムのAI。

 

ショーゴが目を開けると…

 

ヘルメットの内側に設置されているモニターに、ガンダムのカメラアイが捉えた外の景色が映し出されていた。

 

それは、まさに

ショーゴ自身がガンダムになったかのよう

だった。

 

『目標、宇宙海賊!!

ガンダム、発進!!』

と叫ぶショーゴの意識。

 

プラズマスラスターを噴射し…

 

ガンダムが宇宙空間に翔びたった―!!

 

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