神から与えられし祝福/呪い それは死徒化   作:一般通過龍

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呪術廻戦風に例えたら、原理血戒(イデアブラッド)を保有する死徒は実質移動する生きた閉じない領域展開そのものですよね。


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「吸血種であるシオン・エルトナム・ソカリスが披露した霧化という、ある種のシュレディンガーの猫と言える存在の確率操作。ワラキアの夜(タタリ)という現象。レイシフトそのものがアトラス院と関係があるとはいえ、死徒が扱える霧化と理屈が似ているのが気になるな」

 

 

 

吸血鬼の霧化は二つある。本当に自分を粒子化し自己を拡散させて現象になる離れ技である高等なものと下等な霧化である分身を作りそれに意識を載せて活動するもの。

 

彼女という死徒は二つの霧化を状況に応じて自由自在に使うことで色々な場所に擬似的なワープを実現させることができた。自分の脳を演算器にして。

 

呪術廻戦の世界に紛れ込んだ異世界の異物。死徒としての気配を隠蔽するため人間としての日常生活を謳歌するための自分であり、死徒としての気配を隠蔽するための概念核と移動用兼撹乱するための霧化。これでは、誰も彼女という現象(呪い)の正体を未だに捉えられないのは当たり前だ。

 

・・・・・・冷静に考えたら、誰にも悟られず闇に潜みながら、惨劇を撒き散らす死徒らしいと言えるが。

 

 

 

さて、そんな彼女は自身の生態。固有の超抜能力ともいえる空中浮遊で、足場がない月夜の上空を優雅に闊歩していた。型月作品に関する設定に対する独自解釈を三つある(かお)の二つ。大人しく概念核としてねむっている自分達に垂れながら。

 

 

原理は同じ型月作品で語られる『起源』や心象風景を具現化する固有結界を基盤とする魔術理論『世界卵』の仕組みと似通っているな。まあ、それは当たり前か。別に死徒だけの特権ではないから。アルクェイド・ブリュンスタッドが有する極点の原理があるように。各々が所有する世界観。テクスチャルールの種そのものだから。

 

ただし並の固有結界と違って、原理血戒(イデアブラッド)は実体を持った世界卵故に新しい天体()の卵そのものになることが可能という大きな違いがあり。所有した生命体の特徴によって発生する原理が変わるとはいえ、死徒ノエルやヴローヴ・アルハンゲリ、アルクェイドから奪った力を原理にしたロアを参考にしたら、その人物のトラウマや、過剰な執着、妄執等が固有の超抜能力。当人の原理として発現するカラクリに見えるんだがな。

 

 

「私の原理の名前は・・・・・特に決めなくてもいいか。強いて言うなら、吸血鬼(死徒)っぽいことが大体できる程度の能力?いかんな、これでは東方Project世界の住人になってしまう」

 

 

彼女という死徒が、多芸な理由を考えると死徒っぽいことが大体できる程度の能力という名前を自身の原理に適当に名付けようとしたことは、案外的を得ているかもしれない。

 

祖の枠組みと原理血戒がないFate世界でのヴァン=フェム。神の類と殴り合える実力者とはいえ、上級死徒に過ぎない吸血鬼が非存在化や空中浮遊ができるということは、私にも出来るはずだという理屈で似たような能力を生態として発現したから。

 

天候操作や三相の概念核を筆頭とした他の能力もそうだ。転生する際に死徒としての才能を調整されたおかげで、そういう超抜能力が生えてくる土壌が出来あがっていたのもあるが、私はそういう異能(呪い)を有する死徒である。と、自分という世界に断固した偏見という名の決めつけ(執着)で定義していたから。

 

 

メツオロチの身長は66m、体重は6万6千トン。そんな怪獣の力を持つ私は、この世界で生まれた最初の死徒でもあるから、実質the dark sixこと闇色の六王権である。と二人の私に語ったら、ちょっと待ってください。なんですか、その一種の偶像の理論は?を筆頭とした言葉で色々ツッコまれた。私なりの独自解釈で導き出したthe dark sixの正体を考えるといい線いっていると思うんだがな。

 

 

 

 

『神、あるいは完全なるもの』を表す数“7”から1を引くことで、“6”が『不完全』な人間を表すとは旧月姫で説明されていた。「思慮のあるものは獣の数字をとくがいい。それは人間を表す数字、すなわち666である」。つまりは、だ。第六法と関連がありそうな同じ六に関連する数字持ちの死徒の王を指すことができる。

 

 

そして、謎の代行者C.I.E.L(スターシエル)という、原理血戒とそれによる光体化を利用できるだけとはいえ、どことなくアルクェイド・ブリュンスタッドに似ている存在。これが闇色の六王権の正体に迫る鍵なのでは?と彼女は考えていた。

 

おそらくフランス事変やアルズベリの儀式は祖6人の中で誰かを器に原理6つを一つにまとめて六王権を復活ないし誕生させる儀式でもある。『人間のまま』『世界と相対する力』というシエル自身の原理も含んだら、スターシエルは原理血戒を5つ所持していることになる、闇色の六王権の起動にリーチをかけていることになる。

 

 

だから、原理血戒を回収したり育てることは、原理血戒の大元の製造者たる朱い月に近付く行為なのでは?という考察を死徒としての彼女は、怪獣と人間としての自分に出していたのであった。

 

仮説だけに済ましているだけだったら、死徒としての彼女が自分達にツッコまれる事態が発生しなかったのだろう。

 

だが、二人の自分にツッコまれる最大の起因になったのは、死徒二十七祖の27は「3の3乗」で、月の公転周期から来てるという説もある。つまり・・・・・三相の(かお)三倍率の装填リロードスリータイムスという三に関わる超抜能力を所持している私はthe dark sixこと闇色の六王権である。を筆頭としたトンデモ理論で固めた発言だった。

 

あまりにも突拍子すぎる。12色セットの絵の具を持っている→12と言えば時計の時間→ならばこの絵の具セットで時間を支配できるという、無茶苦茶なこじつけや屁理屈に等しい言論だ。いつから変速カバラ式創作ブリッジ連結作業という偶像の理論(魔術理論)の使い手になったんですか?という感想を抱いてツッコんでしまうのも仕方ないだろう。これでは。

 

 

しかし、呪霊人間問わずにこの世界の存在は尽く運命力が低いような気がするな。はっきりとこの目で全存在を見た訳ではないが、未来で紡がれた因果律も察知できる死徒の感覚器官が対象と出会った瞬間に遠くない未来でいつか必ず死ぬな・・・・・コイツと訴えてくるのだ。

 

そもそも運命力とは死の要因を意識的にせよ無自覚にせよ、遠ざける生存補正でもあるから、死を(いたずら)にあらゆる者に運ぶ私に出会った時点で低いのは当たり前か。私がこの世界でしようとする、呪術廻戦世界の全てが逃れることもできずに嫌が応でも巻き込まれる大偉業も関係していると思われるしな。

 

 

突然、遥か彼方の大空で立ち止まった彼女は見下ろす。目的の場所の大阪の街並みを。驚異的な視力で捉えた都市の夜景に対して綺麗だな。と思いながら、いつの間にか掌に握っていた剣を眼下に突きつけた。

 

その剣は、本人の魂の形に縛れるという制約があるが、基本的に己の血だけで、世界から隔絶された空間。固有結界に似た未来も過去も曖昧な泡沫な異界も創ることが出来る死徒の異能(呪い)の一つで生み出された即席の魔剣。

 

どうせ大阪は死滅回遊の結界(コロニー)の一つになるという運命を辿るのだ。こういう場所は私が早めに有効活用(消費)してしまっても構わんだろう?

 

メツオロチの角を剣のカタチに加工したと思わせる魔剣と自身の眼を赤く光り輝かせた途端、巨大なエネルギーの渦と数多の光芒が大阪の都市中に顕現した。

 

これより起こるのは破壊の宴。彼女という死徒(怪獣)が一つの地方くらいなら一瞬で滅ぼすことができる証明であり、来たるべき日に向けた予習行動と検証である。

 

 

 


 

 

 

私は地獄を見た。

 

突然、住んでいる街の夜空を埋め尽くすくらいの光芒と紫色の渦が発生したと思うと、そこから破壊が生まれたから。

 

「ママ!!ママ!!どうして動かないの!?返事してよ!?」

 

親が光芒による爆発によって崩れた建物の瓦礫の下敷きになった事態を飲み込めずに錯乱して泣き叫ぶ子供がいた。

 

「なんだぁ!!」

 

謎の光芒による爆発に驚いたサラリーマンが上空の渦から発せられた禍々しい赤い色の光線に薙ぎ払われて周りの人々と一緒に蒸発した。

 

私達に訪れた災害は上空に浮かんでいる渦から発せられた禍々しい色をした光線と謎の爆破現象だけで済まなかった。

 

青い雷と炎と雹のような塊になった誰かの血が天空から豪雨のように降ってきたから。

 

幸運(不運)にも生き残った人間達が青い雷や炎に焼かれて消し炭になっていく。だが、謎の爆発や光線や青い雷の直撃によって死んだ存在は運が良かったと思い知るだろう。この後の絶望的な光景を見ずに済んだから。

 

 

火の海と化した都市に倒れていた死体にソラから降ってきた血が染みついて体内に侵入を果たすと、ゾンビのように動き出す。

 

 

「俺とお前の仲だろ!?だから、食べるのをやめてくれよぉ・・・・・」

 

「なんで死体が動くんだよ!!」

 

「生きていたの、あなた・・・・・・」

 

 

既に死んだハズのモノ。死者が死の都と化した大阪の都市を練り歩く。まだ生きている生者を自分達と同じ境遇に貶めるため。自分達をⅠ階梯の死者にした主人の命令を忠実に遂行するために。

 

「ひゃーっはっはっは!どうしてここにいる?おまえは死んだんだぞ?だめじゃないか!死んだ奴が出てきちゃ!死んでなきゃあああ!!」

 

あ、遂に完全に狂った人が出てきた。アナタが殺したそれ(・・)は、まだ生きている人間。動く死体ではない、生者なのに。

 

 

 

「グオオオォォォ キシャァァ」

 

 

どうやら私の運命()はここまでのようだ。

 

いきなり何も無いところから、あからさまに怪獣と呼べる存在が、黒い霧のようにも見える嵐と一緒に何処ともなく顕現したから。

 

朱い月に照らされる怪獣を見た瞬間、私は悟った。コイツは世界の敵だ。人類の脅威に該当するモノだ。この世界の終焉はこの存在に齎されるだろう。

 

現に世界を区切らず、存在するだけで物理法則(テクスチャ)や時空連続体を都合の良いように塗り替えていることが何故か分かる。おそらくコイツがやっている行動は過去改変に近い。大阪市に破壊が齎される結果を差し込んで確定させているのだ。破壊活動は後から着いてきた過程に過ぎないのだ!

 

そして、コイツが今やっている活動は世界そのものを大きく変革するための下準備にすぎないのだ!!私には分かる!!

 

 

ああ・・・・・・それにしても、月の使者とも例えることができる彼女(怪獣)の姿は美しいな・・・・・・。ブラッドムーンに照らされる光景が本当に似合う。

 

 

最期まで運良く(運悪く)生き延びることで、第六感や直感を活性化させる第三の目(サードアイ)を開花させることができたおかげなのか、真実の一端を見抜くことができたある人間は、メツオロチの重力操作による押し潰しからのエネルギー吸収フィールドのコンボによって、彼女という死徒の血液(栄養)になったのであった。

 

この日。大阪府の大阪市だけが何も残さずに綺麗に消滅した。誰にも知られずに。一夜で。約275万人の住人が。

 

代わりに残されたのはマーキングのように染み付いた、土地()を蝕む莫大な異質な呪い。

 

 

 


 

 

 

 

 

「実験の結果は上々。収穫できた物は大きい。予想通りになったな」

 

祖の枠組みがないFate世界でも、上級死徒の眷属が集まっただけで地脈(世界)を歪ませる。そんな死徒が全体的に弱体化してない月姫世界線で起こったロアと愉快な六人組の祖の合同虐殺イベント。『夜が三日間明けない』『世界そのものがすごい事になっている』『儀式に立ち会った人間の、進化の目が開かされる』といった異変が起こったフランス事変。呼ばれてもない七人目の祖の乱入によって世界をひっくり返す儀式は中断されたが。

 

 

彼女が大阪を対象にした虐殺行為は、フランス事変を自己流に再現したなんちゃって儀式でも一部の事象は起こせるか?という実験だった。地球の面積の約0.29%。日本という土地そのものを国民ごと材料に捧げる本番の儀式の下準備も兼ねていたが、両方ともメツオロチの力を原理血戒と死徒の力のブースト材料として使うことで無事に成功したと言っていいだろう。

 

 

 

 

彼女という死徒がやっている過程の一つは羂索という呪詛師がやろうとしている計画に生じる工程の一つと似ているかもしれない。違うのは、天元の存在をそれほど必要としてないことだろう。できることなら浄界を利用させて貰うが、メツオロチの力と原理血戒を所持する死徒としての特性さえあれば充分だから。

 

 

「気になったが、私がやろうとしていることはコストパフォーマンス的にどうなんだろうな?」

 

 

 

人理焼却を以て遥かな過去へと遡り地球誕生のエネルギーを取り込み自らが惑星となり、健やかな知性体を育む、死という終わりのない完全な環境を生み出そう大偉業━━『逆行運河/創世光年』を成そうとした魔神王ゲーティア。

 

新たな根源を作り上げる行為に匹敵する大偉業に等しい行為、神と自身の魂と惑星の1パーセント程度の地表を材料にして新しい惑星をつくろうとした、ロードエルメロイ二世の冒険に登場した彷徨海の魔術師ジズ。

 

両者共千年を優に超える下準備があるとはいえ、私という死徒がやろうとしていることと比べたらどっちが優れているのだ?

 

 

「まあいい。宿儺の即身仏がある飛騨霊山に行くとするか」

 

 

考えをすぐに切り上げた彼女は天元が要にしている四つの浄界の一つ、飛騨霊山浄界に向かった。

 

 

彼女という死徒(怪獣)が齎した滅びのおかげで何も無くなった、大阪市であった場所を美しいという感想も抱いて。

 

 

 




死徒の特性が入ったおかげでメツオロチというよりマガオロチになっているような気がする・・・・・・。
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