テイルズオブベルセリア 〜"災禍"の乙女を救う"大空"〜   作:raphel

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アーサー義兄さんとセリカ姉さんの登場です。

そして、アーサー義兄さんが最後キャラ崩壊します(笑)


第2話 クラウ家

ツナがベルベットの案内で彼女の家に向かって飛翔すること数分後、家が視認できるところまで移動した2人は一旦家付近で隠れられる場所へと降り、ツナはハイパー化を解除した。

 

 

「ふう〜……」

 

「(あれ? なんかさっきと違う……?)ねえ、なんで隠れるの? あのまま家の前に降りたら良いのに……」

 

「いやいや、あのまま家の前に降りて家の人と鉢合わせたら、空から現れたことにびっくりするでしょ? 普通人は空を飛べないんだから」

 

「あ、そっか」

 

 

ツナが家の前では無く、付近の隠れられる場所に降りた理由を聞いて、ベルベットはすぐに納得した。

 

 

「それにしても、ツナって今とさっきとで全然違うね」

 

「あははは、よく言われるよ……あ、先に言っておくけど、俺は二重人格って奴じゃないからね?」

 

「へえ〜、そうなんだ。さっきのツナはクールでかっこいいって感じだけど……今のツナは見ただけで優しいってわかるし、なんか小さい動物みたいでかわいい感じがするから、あたしは好きだよ///」

 

「あ、ありがとう……(悪気は無いんだろうけど、可愛いって言われるのは、ちょっと凹むなぁ……)」

 

 

歳下のベルベットからの可愛いと言う評価に対し、ツナは内心複雑で若干凹むのであった。

 

 

「とにかく早く家に行こう! お姉ちゃん達にツナのことを紹介したいし!///」

 

「しょ、紹介って……(何か家族に彼氏を紹介しようとする女の子みたいだなぁ……まあそんなことあり得ないけど……)」

 

 

ツナの手を引いて楽しそうな様子で家へ案内するベルベットを見て、ツナはあながち間違ってはいない感想を心の中で言っているが、ダメツナ故の悲しい性なのか自身がベルベットに好意を寄せられていることに相変わらず気付いていない……この後ベルベットの爆弾発言で気付かされることになるが(笑)

 

 

「はやく! はやく!///」

 

「わ、わかったから、ちょっと落ち着いて!」

 

 

2人はそんなやり取りをしながら、家へと近づいて行くのだった……

 

 

 

 

 

 

 

 

ツナとベルベットが向かっている家の前に、2人の男女が立っていた。

 

1人目は少し長めの銀髪をポニーテールのようにして束ねている、ベルベットの義兄である長身の男性ーー『アーサー』。

 

2人目はポニテールの長い黒髪に琥珀色の瞳をした、ベルベットの姉でアーサーの妻である女性ーー『セリカ・クラウ』。

 

2人は日が暮れそうになっても中々帰って来ないベルベットを心配していた。

 

 

「ベルベット、帰りが遅いわね。もうすぐ日が暮れると言うのに……」

 

「そうだな。道に迷ったと言うことは無いと思うが……どれ、俺が迎えに行こう」

 

「ごめんなさい、アーサー。お願いしても良いかしら? 私は寝ているライフィセットの傍を離れる訳には行かないから……」

 

「なに、構わないさ。では、行って……」

 

 

アーサーがセリカにそう言って、ベルベットを探しに行こうとしたタイミングで……

 

 

「セリカ姉さ〜ん! アーサー義兄さ〜ん!」

 

「ん? この声は……」

 

「もしかして……あ! ベルベット!」

 

 

アーサーとセリカを呼ぶ聞き覚えのある声が聞こえ、2人は声が聞こえて来た方へ視線を向けると、話題の人物ーーベルベットの姿があった。

 

 

「ベルベット、良かった。何事も無くて……あら? 誰かと一緒にいるみたいね」

 

「ああ。見たところ少年の様だが、彼は一体……?」

 

 

アーサーとセリカはベルベットが手を引いている茶髪の少年ーーツナの存在に気付き、疑問符を浮かべていると、ベルベットがツナを連れてやって来た。

 

 

「セリカ姉さん、アーサー義兄さん、ただいま!」

 

「おかえりなさい、ベルベット。帰りが遅いから、アーサーと一緒に心配してたのよ?」

 

「ご、ごめんなさい、帰り道でウリボアに襲われちゃって……」

 

「ええっ!? だ、大丈夫だったの!?」

 

「うん! この人、ツナが助けてくれたから!///」

 

「わっ、ちょっ!?」

 

 

ベルベットはツナの腕に抱きつくように腕を組んでセリカにそう言い、ツナは急にベルベットに腕を組まれたことに驚き、幼い彼女との身長差から少し前屈みにコケそうになるが何とか踏ん張った。

 

 

「まあ、そうだったのね。ツナ君、だったかしら? 妹を助けていただき、ありがとうございます」

 

「あ、いえ、偶然近くにいたものですから、気にしないでください……///」

 

 

既婚者であることはベルベットから聞いてはいるが、美人であるセリカからの感謝の言葉にツナは照れた様子でそう返す。

 

 

「むう〜ッ!///」

 

 

そんなツナを見たベルベットは面白くないのか、少しむくれていた。

 

 

「もう、ツナったら! いくらセリカ姉さんが美人だからってデレデレなんてしちゃダメ! セリカ姉さんの旦那さんであるアーサー義兄さんに斬られちゃうよ!?///」

 

「ええええっ!? そうなの!? ご、ごめんなさい! 俺、そんなつもりじゃ……!」

 

「はあ〜……ベルベットは俺を何だと思っているんだ? 君もそんなことはしないから安心してくれ」

 

「は、はい!」

 

 

アーサーは自身に対するベルベットの評価に呆れ半分、ショック半分と言った感じでため息を吐きつつも、ツナに安心する様言ったところで、取り敢えず自己紹介することにした。

 

 

「ベルベットから話は聞いていると思いますが、ベルベットの姉のセリカ・クラウです。こちらは私の夫のアーサーです」

 

「アーサーだ。義妹のベルベットが世話になった様だね、ありがとう」

 

「い、いえ! ええと、改めまして沢田綱吉です。あ、綱吉が名前で、沢田は名字……ファミリーネームです。さっきベルベットが言っていたツナは皆からよく言われる愛称みたいなものですので、好きに呼んでいただいて大丈夫です」

 

「わかった、改めてよろしくなツナヨシ君。ところでツナヨシ君はここらでは見ない顔だが、何処から来たのかな? 旅の者にしては、あまりに軽装だが……」

 

「え、ええと〜……」

 

 

アーサーがツナを見て疑問に思っていたことを聞くと、ベルベットが助け舟を出すかのようにツナの代わりに答える。

 

 

「そのことなんだけどアーサー義兄さん、ツナは知らない内にアバル村近くの森に来ちゃって、帰り方がわからなくて困ってるの! だからアーサー義兄さんに相談しようと思って、ツナを連れて来たんだよ!」

 

「ほう、そうなのかな?」

 

「は、はい……信じられない話なんですけど、あの森にどうやって来たかがまったく覚えてない上に、ここが何処の国なのかがわからないから、全然手掛かりが無くて途方に暮れてたんです……」

 

「なるほど、ツナヨシ君は何かのトラブルに巻き込まれ、意図せずにアバル村近くまで来てしまったと言う訳か……それなら色々と合点がいくな」

 

「ッ! 信じてくれるんですか!?」

 

「ああ、君が嘘をついている様に見えないし、世の中不思議なことはあるものだ。かく言う俺もかつては宛もなく放浪の旅をしてた身で、気が付いた時にはアバル村近くまで流れ着いていたからな。君の状況も理解できるよ」

 

「ベルベットからそのことは聞きました。大変だったんですね……」

 

「まあな。まあ、そのおかげで最愛の妻と運命的な出会いを果たせたんだ。今までの旅も彼女と出会う為だったと思えば、悪いものでは無いさ」

 

「やだ、もうアーサーったら……///」

 

「セリカ……改めて俺と出会ってくれて、ありがとう……///」

 

「私も……貴方と出会えて幸せよ、アーサー……///」

 

「セリカ……///」

 

「アーサー……///」

 

 

アーサーとセリカはラブラブな様子で互いに見つめ合っていた。

 

まあ2人は夫婦なのだがら、ラブラブなのは結構なのだが……

 

 

「あ、あの〜……///」

 

「セリカ姉さん、アーサー義兄さん……2人がラブラブなのはわかってるけど、困ってるツナのことを忘れちゃダメだよ……?///」

 

「「はっ!?///」」

 

 

現在進行形で困っているツナのことを忘れるのもどうかと思うので、ベルベットがジト目をしながら2人にツッコミを入れ、それに気付いたアーサーとセリカは慌ててツナの方に向き直る。

 

 

「ごほんっ!……すまない、ツナヨシ君。取り敢えず話を聞くから、家に上がりなさい///」

 

「そ、そうね。丁度夕食の支度をしてたから、ツナ君も一緒に食べましょ?///」

 

「あ、いや、流石にそこまでは! それに、俺は早く皆の元に帰らないと……! 今頃、俺がいなくなって心配してるだろうし……」

 

「気持ちはわかるが、もうすぐ夜で暗くなる上、君自身元いた場所への帰り方がわからないのだろ? 下手に焦って動くのは危険だ」

 

「アーサーの言う通りよ。せめて帰り方がわかるまでは、ここに泊まって行きなさい」

 

「……わかりました……すみません、暫くお世話になります」

 

「うむ」

 

「ええ」

 

 

ツナはアーサーとセリカのご厚意に甘え、元いた場所ーー過去の世界への帰り方がわかるまでクラウ家のお世話になることにするのだった。

 

 

「やった〜! あたし、ツナがここにいてくれるのがすごい嬉しい!///」

 

 

ツナが暫くクラウ家に滞在することが決まったことに、ベルベットは凄い喜びを露わにする……が、この後彼女はとんでもない爆弾発言を口にする。

 

 

「あ、いや、あくまで元いた場所に帰るまでの間だよ?」

 

「えー、ずっとここにいようよ〜!? と言うより、あたし達と"家族"になろうよ〜!?///」

 

「そ、そう言われても……ん? か、家族……?」

 

「「べ、ベルベット……?」」

 

 

若干駄々をこねるベルベットの"家族"になってと言う発言に対し、ツナは引っかかるものを感じていた。

 

そして、その様子を見ていたアーサーとセリカもあることに気付く……いや、ベルベットがツナを連れて帰って来てから、彼への距離感が近過ぎると言うか、スキンシップが過度なことから既に気付いてはいた……ベルベットがツナに恋していることに。

 

だからこそ、2人はベルベットがこの後とんでもないことを言うのではないかと嫌な予感を感じているが……それは現実となる。

 

 

「あ、あの、ベルベット? さっきの、家族になろうって、どう意味なのかな……?」

 

「え、ええと……えっとね……あたし、あたしね……

 

 

 

 

 

 

 

 

ツナの"お嫁さん"になりたいの!!///」

 

「え…………ええええええええええええええええええええええええええっ!!?///」

 

「んなああああああああッ!!?///」

 

「べ、ベルベット!?///」

 

 

ベルベットの"ツナのお嫁さんになりたい"と言うある意味告白である爆弾発言に、面と言われたツナは勿論、それを見ていたアーサーとセリカも驚きの声を上げた。

 

 

「べべべべ、ベルベット!? な、何言ってるの!? お、俺のお嫁さんになりたいって、本気で言ってるの!?///」

 

「うん! ツナって、優しくてかわいいだけじゃなくて、ウリボアと戦ってた時なんかクールでかっこよくなるんだもん……あたし、ツナがウリボアから助けてくれた時からすごいドキドキしちゃって、ひとめ惚れしちゃったみたい! えへへ〜///」

 

「え、あ、いや、その〜……(もじもじ)///」

 

「あらあら、まあベルベットったら……///」

 

 

ベルベットの幼いものの真っ直ぐな愛の告白に、ツナは照れ臭いのか顔を真っ赤にしながらもじもじしてしまい、そんなツナとベルベットを見ていたセリカは微笑ましそうにその光景を見ていたが……

 

 

「……ツナヨシ君」

 

「ッ!? あ、アーサーさん……?」

 

「あ、アーサー……?」

 

「? アーサー義兄さん?」

 

 

セリカと共に傍観していたアーサーが笑みを浮かべている……が、目がまったく笑っていない上、静かな怒りのオーラを出しながらツナに迫っており、ベルベットは不思議そうに首を傾げるが、ツナとセリカはアーサーがめちゃくちゃ怒っていることに気付き、顔を引き攣らせていた。

 

 

「……ベルベットが君に好意を抱いていることは何となく察していたし、とやかく言うつもりは無い。だが、敢えて聞こう……君は……君は、セリカの……俺達の大事な妹に、何をしたんだああああああッ!!?」

 

「ヒイイイイイッ!? あ。いや、俺、ただベルベットをウリボアから助けただけなんですけどーーーーーー!!?」

 

「嘘をつくな!! それだけならベルベットが君のお嫁さんになりたい等、言う訳無いだろうがああああああッ!!?」

 

「ギャアアアアアアアアッ!!?」

 

「アーサー! 落ち着いて!!」

 

「義兄さん、やめてええええええッ!!!」

 

 

激怒したアーサーによるツナへの尋問と言う一悶着は、セリカやベルベットの必死の説得で何とか治ったが、治るまでにかなりの時間を有したこと、そしてツナが酷く疲弊したのは言うまでも無い(笑)

 

 

To Be Continue……




アーサー義兄さんことアルトリウスのキャラが崩壊してますが、セリカさんが生きていた頃のアーサー義兄さんは義妹のベルベットのことを大事にしてたと思い、こうなりました(笑)
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