クックックッ…愛です、愛ですよ! シロコ!   作:ゲマ

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感想とお気に入りと評価ありがとうございます。
感想返しは少なくなるかもしれませんが、全て読ませて頂いています。

黒服は黒服だから、ボ卿はボ卿だからこそ魅力的なので、そこは気をつけています。
オリ主要素邪魔じゃね…?エアプが出てくるのは内心か別ルートだけにしたいです。

今回は読まなくても問題はありません。


.9 ゲマトリア会議

 

 

 

 まさしく、人外の集まり。

 

 

 恐らく耐性のない人間が迷い込んだ場合、恐怖により恐慌状態に陥るだろう。

 それほどまでに、人間と似ていて人間に非ず。

 

 体全体に罅が入り、目の部分には青白い揺らめきがあるスーツの大人。

 年季の入った彫刻のような肉体で、ギシギシと音を鳴らしながら喋る大人。

 頭部がないコートを纏った大人と、写真のようなものが本体の大人。

 蜘蛛のような目を持ち、ドレスを身に纏った大人。

 

 それぞれが人間に似ていて、何処までも異形である。

 

 

「クックックッ、マエストロ。これはこれは……面白い作品ですね」

「黒服の死生観あってのものだ。感謝しよう」

 

 

 だが、それでも人間関係はあるということだ。

 

 私とマエストロは中々気が合う。

 互いが互いの持ち得ていない感性を持っていて、それでいて価値観は似ている。そのため互いにインスパイアし合っているというのが今の関係性だ。

 こうして時折作品を見せてもらうこともあるので、中々面白い。

 

 原作においてはマエストロは黒服に共感出来なかったようだが、私は異分子であるため共感が出来たのかもしれない。

 マエストロとの関係性によるメリットも大きいため、良かったとしか言いようがない。

 

 ……正直、マエストロの肉体の感覚は気になっている。

 自分は転生したての際は、自然と馴染むような感覚もあったが、罅が入っていて片目しかないという環境が酷く違和感があった。マエストロの肉体ならばどうだったのだろうか…

 

 今回見せてもらったのは絵画。

 上部から下部へと降りる穴のようになっており、色は青、緑と自然を意識させていながらも疎らである。きっと大衆の面前に公開されたならば、数多の解釈が成される名画となるだろう。

 

 作品の名は『深淵(アビス)

 

 降る者には栄光を、上るものには呪いを。

 ただただ深い穴というわけではなく、その中に数多の生物と自然が広がっており、無限とも思えるほどの未知が転がっている。名ばかりの深淵ではなく、まさしく深淵そのもの。

 そこにあるのは呪いか、祝福か。

 

 

「──と、今回は会議でしたね。私も少しばかり話したいことがありますので」

「ああ、楽しみにしている」

「クックックッ、私の行動による成果が貴方の作品に影響を及ぼすことを願っていますよ」

 

 

 マエストロは芸術による崇高を目指している。

 それは芸術という解釈の方法がマエストロにとって身近であったからでもあり、芸術によって崇高を理解することが出来ると信じているからでもある。

 

 そのため彼の世界の解釈方法は中々面白い。

 行動による過程と結果、存在そのものの美しさ、感情……

 色をつけ芸術となす。物語のなかに芸術を見出す感覚というものは私ではわからない。

 

 きっと真に解することが出来るのは先生のみなのだろう。

 それは定まっていることであるため、気にすることではない。

 

 だが、彼の感性は非常に聞いていて意義があるものだ。

 

 

「私も楽しみにしていますよ、黒服」

「そういうこった!」

「クックックッ、ゴルコンダからそう言われると不安になってしまいますね」

 

 

 記号とテキストという解釈はゴルコンダが行っていたものだが、私は原作を物語(ストーリー)として解釈をすることが出来るため、本来の科学的な解釈以外でも多少の解釈は出来るのだ。

 勿論、ゴルコンダのようなものではなく、あくまで観測者(プレイヤー)という本来あるはずのないものからの視点だからこその解釈というものではあるが。

 

 物語からの乖離という解釈はきっとゴルコンダも可能なのだろう。

 それは文学的か否かという視点であり、私のような原作を基準とした視点ではない。

 でなければフランシスが最終編にて文学的ではないと嘆くような展開にはならないからだ。

 

 

「……ベアトリーチェ。以前のアリウススクワッドにおいてはありがとうございました」

「……いいえ構いません」

「クックックッ、それはありがたいですね」

「っ……」

 

 

 ベアトリーチェは少し悔しそうに口を閉じる。

 

 以前アリウススクワッドを仕掛けてきたことは2人の間の秘密ということだ。

 ゲマトリア内での潰し合いなど何の価値もない。面白みもなければ可能性もなく、ただそこにあるのは虚無だけだろう。

 ベアトリーチェと自分では価値観が合わない。マエストロの彼女の評価と似たものだ。

 

 いずれ消えてもらうことになるとはいえ、別に今潰す必要はない。

 きっとそのほうが彼女は使えるだろう。

 

 

「では、各々成果があれば発表をしていきましょうか」

 

「クックックッ、では私から発表させていただきましょう」

 

 

 ゲマトリアにおける目標は崇高へ至ることのみ。

 そのために神秘や恐怖を理解し、解釈をするのだ。

 

 

「──以前お話した狼の神(死の神)に“死“を定義付けさせました」

 

「………ほう」

 

 

 シロコへの研究、もといアンケート。

 その主な目的は神秘の性質の分析と、死の神による死についての解釈にあった。

 死を司る神はどのように死を解釈するのかというものは非常に気になっていた。

 

 今この場では言う事は出来ないが、梔子ユメ(本来死ぬ者)にも同様の質問をした。

 まぁ、此方は意味は無かったが。

 

 戒野ミサキのように、肉体とは魂の器であり、本質的な死と関係性はないのか。

 魂自体の死は並行世界においてどのような影響を及ぼすのか。

 非常に興味が唆られる内容であり、死を恐れる私にとっても有意義な質問だった。

 

 

「…それがどのように崇高へ影響すると?」

「クックックッ、それはですね……」

 

「──生物が抱く根源的な恐怖と恐怖(テラー)の関係性についてです」

 

 

 死、という根源的な恐怖は崇高の一面である恐怖となり得るのか。

 

 

恐怖(テラー)複製(ミメシス)によって観測され、手の届く範囲にあります」

「………」

「では、どのように観測するのかというと対象の生徒(崇高の一面)に負荷を与え、内在性の恐怖(テラー)を顕現させ、生徒自体を反転させる必要がありました」

 

 

 テラー化現象についてはある程度推測がついている。

 生徒のテラー化をさせるつもりも、するつもりも毛頭ないが恐怖の観測という点においては最も簡単な方法であることは明らかだろう。

 地下生活者のように少しだけ弄くれば容易にテラー化などは可能だ。

 

 

「では、恐怖(テラー)とは何を持って恐怖(テラー)となるのか」

 

 

 怖いという恐怖、恐ろしいという恐怖……

 様々な恐怖があるのだろう。

 

 

「人知を越えたものが恐らく恐怖に該当するのでしょう」

 

 

 理解出来ないものに対する恐怖などが象徴的なものだ。

 

 死というものは経験者がいなければ理解することが出来ない。

 深淵というものも、底が見えないからこそ深淵であるため理解することが出来ない。

 他者というものも心情や行動などを完璧に理解することは出来ない。

 

 

「ですが、それは恐怖であって恐怖(テラー)ではない」

 

 

 恐怖(テラー)とは“悲劇”でもあり、それ即ち文学的であり、崇高に近いものだと言うことも出来る。

 

 悲劇によって得られるカタルシスをハッピーエンドによって解放するというものがブルーアーカイブの本質だ。作中では数多の悲劇の世界があり、奇跡によってハッピーエンドを迎える。

 ブルーアーカイブにおいてはエデン条約やセフィロトの樹などは重要な用語であり、生徒たちも死の神や暁のホルスが本質(崇高)であるため、言ってしまえばブルーアーカイブ自体が神話の複製(ミメシス)だと言うことが出来る。

 

 では、恐怖が崇高に近いのならば、逆に崇高から恐怖を解釈することは出来るのか。

 

 仮説として、『ブルーアーカイブという物語』そのものを崇高であると仮定する。

 この場合、恐怖とはバッドエンドであり神秘とはハッピーエンドとなるのだろう。

 バッドエンドは悲劇的であり、ブルーアーカイブにカタルシスを感じさせる元であるため崇高に近いということも出来るだろう。

 

 では、その場合の恐怖(テラー)は何なのか。

 それは小鳥遊ホシノがテラー化したことを元に考えると、まさしくバッドエンドそのもの。

 梔子ユメの死亡という一つのバッドエンドが恐怖(テラー)となり、小鳥遊ホシノが反転したと考えることが出来る。

 

 別の仮説として『奇跡』を崇高であると仮定する。

 この場合は神秘から考えるほうがわかりやすいのかもしれない。

 奇跡、とは可能性が極大まで昇華された結果起こり得る偶然である。この場合神秘とは可能性であると言えるのだろう。

 

 だが、これは一つの矛盾点を抱える。

 それが先生だ。

 先生はストーリーにおいて数多の奇跡を引き起こした張本人であり、まさしく奇跡の担い手であると言っても良い。だが、それでいて神秘を保有することはないため、先程の神秘とは可能性であり、崇高とは奇跡であるという仮説とは矛盾することとなってしまうのだ。

 勿論、外からやってきたのだから、と言ってしまえばそれで終わりかもしれないが。

 

 だが、別の解釈をしてみると、”先生“は”先生”なのである。

 それ即ち、先生自体が可能性や奇跡を保有しているわけではなく、神秘(可能性)を保有している生徒達を導くことにより奇跡が起こっているという解釈である。

 外の世界からやって来た先生が神秘を保有していないということも納得が出来るようになる。

 話が逸れるが、先生とプレイヤーは同一存在ではないのだろう。

 

 では、この場合の恐怖(テラー)とは何なのか。

 それはきっと、“先生”であっても()()()()()()()()()()なのだろう。

 恐怖(テラー)=バッドエンドという解釈と類似しており、ある程度の筋が入っていると考えられる。

 

 つまり、だ。

 

 

恐怖(テラー)とは対象に対しての一般的に言われる恐怖ではなく、何かに対するトラウマと類似したものだと解釈しました」

 

 

 小鳥遊ホシノであれば、梔子ユメの死亡。

 砂狼シロコであれば、先生の絶命。

 それらが内在的な恐怖(テラー)として蓄積されていくのだ。

 

 

「では、恐怖(テラー)を概念的なものではなく物質的なものとして摘出することは不可能だと?」

「それは未だ分かりません。()()()()()()()()()()()ため可能性はありますが……」

「ふむ、そうですか。ですがこれもまた進歩でしょう」

 

 

 科学と神秘の融合。

 

 それは一つの難題だと言える。

 神秘というのは不可解であり、既存科学を馬鹿にするような性質を持っている。

 だからこそ融合というのは中々難しい。

 

枢機へ還す光(スパラグモス)』などは稀有な成功例だ。

 言ってしまえばルールを書き換える代物であり、その性能はとてつもない。

呪い針(シェイカー)』なども成功だと言えるだろう。

 神秘を掻き乱すというのは容易ではなく、だからこそ一般的な兵器利用はされない。

 

 恐らく、恐怖(テラー)の性質を真に解釈した場合は恐怖(テラー)をも掻き乱すことが出来るかもしれない。

 それは強制的なテラー化を引き起こすのか……中々興味深い題材ではある。

 

 

「どうです、ベアトリーチェ?」

「……………」

「クックックッ、貴女は神秘を可能性として解釈することを嫌いましたからね」

 

 

 神秘=可能性と解釈した時、ベアトリーチェはそれを否定した。

 まあアリウスを支配している彼女からすればそれは解釈違いだということは頷ける。

 

 神秘には各々の性質があり、各々の可能性となっている。

 だからこそ、契約で縛った際は可能性ごと縛ることが出来るのではないかという推測だった。

 崇高にある神秘と恐怖の2面性は、文字通り逆の性質を保有しているのか、逆のテキストを保っているのか。考え始めればキリが無くなってしまう。

 

 

「……黒服、貴方はどのように神秘を観測したのですか」

「観測、というと少し語弊があるように思えますが……そうですね、」

 

 

 神秘の観測というよりは神秘の解釈のほうが当てはまるだろう。

 だがそれは紛れもなく砂狼シロコとの出会いと関わりが起因であった。

 

 

「──クックックッ、愛ですよ」

 

「ッ……」

「おやおや、ベアトリーチェには理解が出来ませんか?」

「……ええ、当たり前でしょう」

 

 

 まあそれも当然といえば当然ではある。

 アリウスの支配体制からそれは一目瞭然であり、期待するだけ無駄でしかない。

 

 愛による可能性の拡大、絆による神秘の変化。

 それは錠前サオリとの戦闘で見られたように、計算違いを起こす可能性がある。あの時は予想よりも錠前サオリが頑丈となっており、枢機へ還す光(スパラグモス) による攻撃に耐えられた。

 

 非科学的であり、抽象的だ。

 きっと神秘量の変化といっても微々たるものであり、絶対的な実力の差を詰める事はできない。

 だが興味深いことは事実だ。何かを守るために戦うと力が発揮される、なんていう漫画的なものであるともいえ、そうではないとも言える。

 

 推測でしかないが、これはきっとゲームシステムの適用。

 そうだな、きっと“絆ランク“といったところだろう。

 

 

「そもそも貴方のような者が愛を解釈するなんて……」

「おやおや、私は愛を理解していると思いますが?」

「もしそうだというのならば、愛などは貴方が語れる程度の物なのでしょう」

「クックックッ、それは残念。ベアトリーチェは愛を語ることも出来ないということで……」

 

「お二人共、そこまでにしてください」

 

 

 ゴルコンダの一声で喋ることを止める。まあこんな低レベルな争いはする意味がない。

 

 

「すみません。つい興が乗ってしまったようで」

「解釈の方法はそれぞれです。そうでしょう?」

「ええ、全くその通りですね。一応謝っておきますよ、ベアトリーチェ」

 

 

 ベアトリーチェは憎々しげに此方を睨んでくる。今にも飛びかかってきそうだ。

 アリウススクワッドの指令の失敗などにより苛ついているのだろうか。

 

 

「ふむ……黒服、今度話すことは可能だろうか」

「ええ、勿論。それが貴方の創作活動に良い影響を及ぼすのならば喜んで」

「少しばかり考えることがあってな……」

「クックックッ、私もマエストロと少し話したいことがありましたので」

 

 

 マエストロは少しだけ考え込むような仕草を見せる。

 恐らく芸術的感性から見る愛について考えを巡らせているのだとは思うが、私では彼の思考を完璧に理解することは出来ない。芸術的な解釈がそもそも出来ないのだ。

 

 

「お話はこれくらいにして、次の議題は────」

 

 

 

 

 

 

 

「──エデン条約についてです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

 

 

 シロコがアビドスに入学してから少し立ったが、未だに支援要請はない。

 ないに越したことはないが、一応様子は見ておく必要がある。

 

 

 ──入学させるにあたって、ボンドルドとして小鳥遊ホシノと話してきた。

 

 

 殺されるかと思った。

 自業自得なんですけど、はい。

 

 明らかに大人に対しての不信感を抱いており、此方が下手な発言をすればシロコが入学出来ないことは容易に理解することが出来た。人を殺せそうな目をしていた、怖かった。

 黒服とボンドルドの共通点である“神秘研究者”というものは不信感を抱くに十分なものだった。

 黒服=ボンドルドだとバレていれば即座に殺されていたかもしれない。

 

 ……今の段階で不信感を抱かれていたほうが、不信感が先生に向かわないため良しとしよう。

 

 シロコは記憶喪失だったところを拾ったこと、ボンドルドはアビドスの手伝いをすることを説明し、何とか理解してもらった。あそこに十六夜ノノミがいなかった場合、話は平行線だった。

 

 少しばかり不安ではある。

 入学経緯が経緯であるだけ、シロコが簡単に受け入れられるのかは不確定だ。

 私が入学に絡んでしまったため、シロコに対しても不信感を抱かれているかもしれない。

 原作通りの関係性に落ち着いてくれるのが良いのだが………

 

 

「ん、久しぶり」

「おやおや、まだそんなに時間は経っていないと思うのですが」

「あれ、そうだっけ」

 

 

 まあ、それだけ満たされていると解釈してもいいのだろうか。

 そうだと色々な意味で嬉しくは思うが。

 

 

「クックックッ、どうですか学校生活は」

「……結構大変」

「そうですか。まあ、アビドスですからね」

 

 

 シロコにとっては初めての一人暮らしでもあり、初めての学校生活でもある。

 更にそれが借金まみれのアビドスだというのだ。そこそこ負担にはなるだろう。

 

 とはいえ、表情を見ればそれは苦とは思っていないことくらいはわかる。

 

 学校生活は順調だと思っても良いかもしれない。

 勿論、内情を見なければ確定することは出来ないが。小鳥遊ホシノがシロコを私の手先だと疑い、現状は泳がしているだけの可能性もある。

 原作の小鳥遊ホシノは注意が甘いが、警戒心は今は高いようだ。

 

 ああ、アビドスについて考えていると少しばかり胃が痛くなってくる。

 

 梔子ユメの生存、黒服とシロコの繋がり、小鳥遊ホシノとの敵対。

 地雷がそこら中に埋まっているのだ。原作に関わっている間は地雷原(ハッピーエンドとバッドエンドの狭間)でタップダンスするようなものだ。失敗すれば取り返しがつかなくなる可能性もあるのだ。

 失敗することだけは許されない。

 

 

「アビドスはシロコを含めて3人ですが……友人は出来ましたか?」

「ん、先輩も出来た」

 

 

 少しだけ気恥ずかしそうにしながらシロコは肯定の意を示す。

 今の段階では全てが大方良好だ。

 原作との乖離が発生しているようには思えない。

 

 

「──これも先輩から貰った」

 

 

 そう言い、シロコが取り出したのは()()()調()()()()()()()()。 

 

 いや、待て。

 

 

「……それは?」

「先輩から貰ったマフラー。気に入っている」

「なるほど、そうですか…………」

 

 

 どういうことだ? 小鳥遊ホシノが砂狼シロコを拾うという展開は歪められているはずだ。それだというのにマフラーだけは貰っている。

 単純に小鳥遊ホシノからの善意ならば良いのだが……

 仮定が仮定を生み出し、様々な可能性と憶測が脳内で導き出される。

 

 今考え込んでも、結論は出そうにないな。

 何処までいっても推測でしかなく、決定的な結論が出ることはない。

 

 原作の歪み、私という異分子、砂狼シロコという人物の特異性。

 神秘、可能性、並行世界………

 いや、今は単純な小鳥遊ホシノの善意だと受け取っておこう。

 

 

「他になにか困っていることはありませんか?」

「ん、特にない」

「クックックッ、そうですか……」

 

 

 気になる情報はあったが、余りにも不確定が過ぎる。

 収穫は原作との決定的な乖離が発生していないことだろうか。

 

 

「ああ、そうです。入学祝いとしてロードバイクを制作してみたのですが」

「……!」

「是非活用してください」

 

 

 祈手全員で作りました。

 余計な機能はついていないとは思うが、あったとしても致命的なものではない。 多分きっと。

 シロコならば有効活用してくれるだろう。

 

 

「じゃあ、そろそろ帰る」

「ええ、学校があるのでしょう」

「ん……」

 

 

 少しだけシロコの頭を撫でる。

 擽ったそうにする姿はまさしく子供のようであり、愛情を注いでいることを自覚させられる。

 

 原作はすぐ近く、物語は始まりを迎える。

 

 此処から先はもう戻ることの出来ない一つの大穴。

 今までのように研究に現を抜かしている暇も、仕込みをしていく暇も無くなっていくのだろう。

 大方の計画は既に立っており、そのための行動は今までしてきた。問題がないと断言することは未だ出来ないが、どちらにせよやるしかない。

 

 そこにあるのは呪いか祝福か、なんてことを考えてしまうのも仕方がないだろう。

 

 

「ああ、そうですシロコ。本当にどうしようもないことがあったらここまで来てください」

 

 

 地図をシロコへ差し出す。

 マークされた位置はゲヘナのヒノム火山のなかでも未開の地。

 私が本拠地を構えている場所でもあり、前線基地(イドフロント)でもある。

 

 ──その場の名は『アビス』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 原作開始まで後数ヶ月だと思っていたのだが……

 

 

「――旦那、これを見てください!」

「おやおや、これは……」

 

 

 差し出されたのは一つの封筒に包まれた紙。

 白を基調としており、余計な装飾などは見受けられない。それでいてどこか絢爛さを感じさせる。相当良いものであることは間違いがない。

 

 

 

 

 内容は連邦生徒会長との対面。

 

 

 

 

 

「クックックッ…………」

 

 

 

 うん、終わった。

 異分子裁判でもするのだろうか。怖い怖い。

 

 

 




ただの捏造設定駄弁タイム
なお、全てオリ主の推測に過ぎないため、正しいとは言っていない。
本編と関係性は殆ない。要するにエアプってことです。

覚醒マコト、死に戻り生徒(カイザーPMC一般兵)が書きたいです。


黒服⇔マエストロ 大親友!俺達ズッ友だよな!

黒服→ゴルゴンダ たまに意見が食い違うが、視点が違うためしゃあなし

ゴルゴンダ→黒服 面白い解釈をするが、科学と文学という2つの視点を持ってることに疑問

黒服→ベアおば  いつか死んでもらうが、こうして語っている間は面白い相手だと思う

ベアおば→黒服  ヤベえやつ。愛だとか可能性とかほざいてるのに容赦なく研究しまくる異常者

戦闘描写

  • 省け(サクサク)
  • 書け(それっぽい)
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