偽ボンドルドの学名、何が良いですかね。
この作品だと、『キヴォトスオヤモドキ』とかですかね。
戦闘は必要なもの以外は書きません。グダるので。
感想に現れる天才的な発想を持つ人と文豪は小説書いてください。愛読してしまいます。
「”借金返済って?”」
カタカタヘルメット団のアジトに攻め込んだ後、黒見セリカの失言とも言える発言から先生が疑問を持った。内容は、”借金返済”についてである。
借金返済、というのは穏やかではない。子供が発するような内容ではないだろう。
「わぁ、あぁ……!!」
「良いんじゃないセリカちゃん、先生は私達を助けてくれた大人でしょー?」
「ホシノ先輩の言う通りだよ。セリカ、先生は信頼していいと思う」
黒見セリカは借金の話を見ず知らずの大人に話してしまったことに焦りの表情を見せるが、それとは反対に小鳥遊ホシノと砂狼シロコは先生を信頼するように進言する。
先生を信頼していいのか否か、ということが一つの論点となっている。
「で、でも、さっき来たばっかりの大人でしょ! 今まで大人たちが、この学校がどうなるかなんて気に留めたことなんてあった!?」
「「「…………………」」」
「あれ……?」
一年生である黒見セリカと奥空アヤネは首を傾げる。
小鳥遊ホシノは少しだけ雰囲気を暗くし、十六夜ノノミは困ったように笑い、砂狼シロコは少しだけ胸を張ったからだ。
ということは、一年生組が知らない時に誰かが接触してきたのだろうと推測する。
「え、誰かいたの……?」
「あはは……もう2年前になるんですけどね」
2年前、となると十六夜ノノミと砂狼シロコが入学するくらいだろう。
全く知らなかった情報に黒見セリカと奥空アヤネは驚きの表情を浮かべる。
「一体誰が…?」
「私なら今すぐ呼べる」
奥村アヤネの疑問を解消するため、砂狼シロコはその人物を即座に呼べることを伝える。
ということは、砂狼シロコと関わりがある人物なのだろうと推測をする。
「”その人はシロコと関わりがあるのかな?”」
「ん、私を拾って保護した人」
保護? と疑問を声に出してしまう。
保護というのはどういうことだろうか。文字通り捉えるのならば、何等かの危機にあった時に助けられたようなものなのだろうか。
それならば砂狼シロコが信頼をするのも納得ができるものである。
「──シロコちゃん、記憶喪失で彷徨っていたらしいんです」
「”え……”」
砂狼シロコは全くそのような素振りを見せることがなかった。
故に、それは砂狼シロコにとって必ずしも悪いという出来事ではなかったのではないかとも思う。
結果的にその大人との繋がりの理由になったのだから。
砂狼シロコはその大人のことを信頼しているのだろう。
先生は、先生としてそのような大人がいることに少しだけ安心した。
「え、じゃあなんで今はアビドスに関わってないの?」
黒見セリカが当然とも言える疑問を口にだす。
それほどまでに砂狼シロコが信頼をおく人物であり、アビドスを気に留めている大人ならば援助などがあってもおかしくないはずだ。だが、そのようなことはない。
少しだけ小鳥遊ホシノがバツの悪そうな顔をする。
「えーとね、その人はちょっと有名な人だったから畏れ多かったんだよ」
「それならばより良かったのでは?」
「うーん………」
有名であるならば、その人物が関わっている事業として注目される可能性もあるのだ。
それなのに受け入れなかったということは、別に何らかの理由があったのだろう。
とはいえ、ここで小鳥遊ホシノに言わせることは余り良いこととは思えなかった。
先生もまだ受け入れられているわけではないのだ。その人物の眼の前で話すことは良くない。
「あはは、ごめんねセリカちゃん。詳しいことはまた今度かな〜」
「もう……!」
「ただ、そういう大人の人もいたっていうことも忘れないで欲しいですね」
十六夜ノノミがそう締めくくる。だが、黒見セリカにとってそれは消化不良のようなものだ。
先生という突然現れた大人を、先輩たちは信用していて自分だけ仲間外れにされたかのような感覚に陥った。
それに加え、かつてアビドスに声をかけてくれた大人がいたというのだ。しかし、それすらも先輩たちの間でだけで情報が止められている。
「ううぅ……もう知らない!」
「セリカちゃん!?」
黒見セリカは対策委員会から逃げるように走り出した。
結束していたアビドスで、自分だけ仲間外れにされたような感覚に耐えられなかったのだろう。
「私、様子を見てきます」
そう言い、十六夜ノノミも退席する。
後輩として黒見セリカのことが心配なのだ。
こうしてこの場にいるのは先生を含めて4人となった。
砂狼シロコは誰かと通話で会話しているため、会話には参加しそうにない。
だが、先生としては確認しておかなければならないことがあった。
「”借金ってどのくらいあるの? 原因はわかるかな”」
どの程度あるか、原因が何なのかで分かることもある。
先生として、アビドス対策委員会の一員として行動する上で確認をしておかなければならないことであるのだ。
原因さえ分かれば対応できることもあるだろう。
「……金額は9億6235万です」
先生はその金額に目を丸くした。
到底子供が背負うような金額ではない。学校絡みで借金を負ったのだろう。
中々難しい問題になりそうだと、先生は思わざるをえなかった。
そのほぼ同時刻、十六夜ノノミは校門まで黒見セリカを探しに出ていた。
だがかなりのスピードで走っていったため、その姿が見えることはない。
「……セリカちゃん、どこにいったのかしら」
そう、ポツリと呟く。
「──おや、久しぶりですね」
「あ、貴方は……」
外から歩いてやって来たのは、全身に黒色のパワードスーツを纏っている大人。
顔どころか体の一部分も見えないものの、優しげな雰囲気が伝わってくる。
「取り敢えず、教室へ向かいましょうか」
◇
「”私も対策委員会の一員として頑張る!!”」
先生はそう力強く宣言した。
自然発生の砂嵐というどうしようもないことによって生まれた借金を、アビドスのためという理由で必死に返済していっている生徒たちを見捨てることなど先生に取れる選択ではない。
大人の力だけでどうにか出来る問題ではないかもしれないが、出来ることも確かにあるのだ。
「へぇ……先生は変わり者だね、こんな問題に頭を突っ込もうとするなんて」
「シャーレが力になってくれるなんて……、これで私達も希望を持って良いんですよね?」
小鳥遊ホシノは感心するような、奥空アヤネは感激するような反応を示す。
それは両者の性質を表しているようで少しだけ面白い。
「そうだね、希望が見えてくるかもしれない」
「わっ、シロコ先輩!」
砂狼シロコがぬるっと顔を出す。
先ほどまでの通話は既に終了したようであり、先生がアビドスを手伝ってくれることを素直に喜んでいるように見える。
突如として現れたせいで、奥空アヤネとしては驚いたようだが。
──その時、足音が近づいてくる。
十六夜ノノミか、と思ったものの足音が2人分あることで考えを改める。
その中で小鳥遊ホシノは、いつものへらりとした表情を変え、少しだけ顔を引き締めていた。
敵対者、ということはないだろうが気を引き締めておいて損はないだろう。
その時、砂狼シロコが足音の正体に向けて歩き出す。
「”……シロコ?”」
「ん、大丈夫。私が呼んだから」
呼んだ、ということは先程の通話相手ということだろう。
小鳥遊ホシノの表情が少しだけ歪んだが、それに気付いたものはいなかった。
入室してきたのはパワードスーツを身に纏った人間。
頭部は中心線が青く光り、何処かロボットのようにも感じさせる。
だが、外にいるようなオートマターのような見た目でもなく、かといって外の世界の通常の人間であるとも到底思えない。
「”っ………”」
先生には彼が異常に歪に見えた。
「おやおや、あなたがシャーレの先生ですか」
「”あなたは……?”」
相手は先生の情報を既に仕入れているらしく、見るなり反応を示す。
何処か値踏みするようなものにも見え、少しだけ居心地が悪く感じた。
相手の情報を得るために質問をすると、何処か紳士的な動作をしながら自己紹介を始めた。
「──私の名前はボンドルド、神秘の研究者、人は私を『黎明卿』と呼びます」
何処までも紳士然としており、悪印象はない。
小鳥遊ホシノが反応したことから、2年前に話を持ち掛けてきた大人というのは眼の前の相手で間違いがないと先生は判断する。
「私を拾った大人」
「おや、大きくなりましたね……シロコ」
「ん、………」
頭を撫でられると少し恥ずかしそうにしながらも、相手に心を許していることが分かる。
砂狼シロコとの関係性は親子のようにしか見えない。
あそこまで心を許し、アビドスへ話を持ちかけるということは”悪い大人”ではないのだろう。
「ホシノ、2年ぶりですね」
「………………」
「おやおや、これはこれは………」
ボンドルドが小鳥遊ホシノに挨拶をするも、返事を返すことはない。
そこには迷いと不信感があった。
先生はそれには気がついていたものの、まだ自分が出て良い領域ではないと判断し、口を慎む。
もう少し信頼を得てからのほうが、小鳥遊ホシノも話しやすいだろうという判断だ。
「え……黎明卿が」
奥空アヤネは絶句している。
黎明卿というキヴォトスにおける著名人がアビドスへ手を差し伸べていたということも、それが成立しなかったということも、砂狼シロコを拾っていたということも。
一人だけ驚愕の反応をしていることを恥ずかしく思うものの、仕方のないことだろう。
「”有名人なの…?”」
「神秘の研究に取り組み、様々な成果をあげてきました。詳しいことは私では分かりませんが…」
「行動食4号を作ったのもボンドルド」
先生は砂狼シロコと出会った際に食べたスティック状のもののことを思い出す。
神秘の研究という専門的なものだけでなく、行動食4号などの一般的に活用されるものを生み出すことがボンドルドの知名度を向上させる要因となっている。
「それで、どのような用件で私を呼んだのでしょうか」
「………………」
「”……シロコ?”」
砂狼シロコは顔を背けた。用件を詳しく伝えていなかったのである。
『シャーレの先生が来たから紹介したい』程度しか伝えていない。
それで飛んでくるボンドルドも少々おかしいように思えるが。
「全く、シロコは可愛いですね」
そんな呼ばれ方をしたというのに、ボンドルドは叱ることもなくシロコを可愛がるだけだ。
そこには確かに愛情があったため、アビドスへ援助を持ちかけるというのも納得が出来る。
「大方、私にもアビドス復興を手伝ってほしいというところですか」
「ん、そういうこと」
「先生が手伝うというのならば、時期的にも私も手伝うことは吝かではないですが……」
言葉を区切り、ボンドルドは小鳥遊ホシノを見る。
ボンドルドは何処までも余裕があり、小鳥遊ホシノを愛らしい子供を見るかのような態度だ。
その一方で小鳥遊ホシノは何処かバツが悪そうな顔をする。
「いやぁ、おじさんも構わないよ」
「おやおや、ホシノは可愛いですね」
「んへぇ、おじさんに可愛いなんていう言葉は合わないよ〜……………」
小鳥遊ホシノのそれは単純な照れ隠しなどではなく、どこかしらの反抗心にも見える。
「ん、ボンドルドが手伝ってくれるなら千人力」
「”シロコはボンドルドのことを信頼してるんだね”」
「愛です、ってボンドルドは言ってた」
砂狼シロコ、もといボンドルドの言う事は間違いではないと先生は感じた。
友愛であり親愛であり家族愛。それが信頼という形となって現れているのだ。
「──と、いっても私は大人なので行動は制限されるでしょう」
「そうですね〜、先生の生徒じゃないのでシャーレの権限が適用されないでしょう」
シャーレの部員として登録され、先生の元であれば超法規的機関として規約や法律を破っての戦闘行為や行動が行えるようになるのだ。
ボンドルドは大人であるため、シャーレ所属の部員となることは出来ない。
副顧問などになれば別だが、それを決定出来る権限を保有するものは現在いない。
勿論、犯罪者やアウトローになれば話は別だが、ボンドルドには立場がある。
「勿論、先生のこの問題に対してのアプローチの方法に従いますよ。先生がどのような手法を取るのかということは非常に興味深いですから」
「”……………”」
ボンドルドは先生に従うという。そこには単純な知的好奇心もあるのだろう。
だが、その実先生に従うのはその方が安全性が高く、自分としても行動が取りやすいからでもある。勿論、先生という異物が生徒にどのような影響を施すのかということを観測したいという理由もあるが。
先生としてもボンドルドが付いてくれるのはありがたい。
決して悪い大人ではなく、立場もあるため様々な視点を持っている可能性がある。それに加え、神秘の研究者であるのならば何らかの金になるものを知っているかもしれない。
「”うん、ありがとう”」
「いえいえ、期待していますよ先生」
「”………………”」
やはり、何処か歪で違和感を覚える。
とはいえ、だ。
「”取り敢えずはセリカと話さないといけないかな”」
まずは対策委員会に受け入れられることから始めなければ、と先生は意気込んだ。
ボンドルド成分を出そうとすると一気に書きづらくなる。
あくまでガワのクロスオーバーなので、大きくボンドルドっぽくなるわけではない…と思います。
【表】黒服:ボ卿:オリ主=6:3:1活動時はこれくらい。
【裏】オリ主=ほぼ10
戦闘描写
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省け(サクサク)
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書け(それっぽい)