ポー…ん?   作:mi-ta

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罰なのかな…これって

 

上空を飛んでいたハーピーなど、ファンタジー生物こそこれまでに何度かこっちの世界でも見ているもののこれ程のビッグネームに出遭うのは初めてである。

 

何しろ相手は神話にも語られる大怪物。

 

頭髪は無数のヘビで、イノシシの歯、青銅の手、黄金の翼を持っており、何より恐ろしいのは"見たものを石化させる"という伝承である。

 

翼こそ見えないもののそれを裏付けるが如く逃げようとした兵士達を石化させるメデゥーサ。

 

「ガチモンかよ!?全員今すぐ物陰に隠れろー!!」

 

これでも一応奴隷頭の為、統制が取れない周囲の奴隷達に大声で指示を出すと、何か使え無いものが無いか周囲を見渡す。

 

それこそ鏡の盾とか有ればいいのにとも思うが、そんな都合のいいものは無いので代わりに木箱の陰に隠れ、戦闘奴隷と兵士に守られた監督官を見つけたので護衛もいるし知らない仲じゃ無いので他より安全だろうと考え、こちらも物陰に隠れながら足早にそちらへ向かう。

 

しかし恐らく監督官の指示であろう、防具を持たない戦闘奴隷達がメデゥーサ相手に駆け出し、そして当然の如く蹴散らされた。

 

「あのハゲ…あんな人数で勝てるかってのに何やってんだ」

 

「なっ、おい!た、助けろ!早く!」

 

一蹴された戦闘奴隷と共に隠れていた木箱まで破壊され泡を食ったように逃げ出す監督官と兵士達、代わりとばかりに出てきたのは不思議な感覚を持った少女。

 

彼女は落ちていた剣を拾い上げると身を低く、メデゥーサの方へ駆け出したのである。

 

「やる気か!?碌な装備も持たない癖に…、おい手前ら!決してあいつの視界に入るな!!」

 

騒ぎを聞きつけ続々と駆けつけて来た奴隷たちに声をかけると自分も落ちていた弓を拾い上げ矢を引き絞る。

 

狙いは胴体、本当なら目でも狙いたいがそこで当てられる程の技量は無い、故にどこに当たっても少しはダメージになるだろう胴体を狙って矢を放ち続ける。

 

「胴体にしがみつけ!振り返らせるな!!」

 

指示を出しつつ周囲の面々と共に幾度も攻撃を重ねていき、ようやくメデゥーサが警戒するかのようにこちらを睨んだまま下がると、そのまま蛇の下半身を大きくくねらながら周囲の櫓や建物を破壊しながらその場から逃げ出した。

 

襲撃の混乱こそあれど、周囲は撃退した歓喜と安堵に満ちており、今ならワンチャンあるのでは?そう考えて周囲をザッと見回すがこちらに注意を向けてる奴はいない。

 

視界の端にフードの男と少し苦しそうに頭を抑える少女の姿が映ったがそれよりも自身の方が大事である。

 

コソコソと倒れた兵士の懐を漁りながらメデゥーサが壁を壊した外へと隠れながら近づき、誰も見てない事を確認して一気に外へ駆け抜け視線の先には日が登り始めた空。

 

久々に大きく息を吸い込み冷たい空気を全身に取り込む。

 

あぁ!俺は自由になったんだ!!

 

まずはしばらくは隠れて様子を見よう、幸いにも兵士が水袋や干し肉を持っていたので一日二日は凌げるだろう。

 

ほとぼりが冷めた頃に大きく離れて後は近くの町にでも潜り込めばそうそう追われる事もないだろう…そう皮算用しながら視線が開け、道の先にあったのは切り立った崖。

 

「おいまじかよ、クソじゃねぇか」

 

こちら側に来たことが無かったが道が無いとは思わず崖から下を見下ろすものの下は断崖絶壁。

 

仕方が無いのでそこら辺の岩陰に隠れようとした所で背後から響いて来る怒声があがり、振り返ればルークを先頭にその後ろには例の少女。

 

「逃がすな!捕まえろ!」

 

そしてさらに後ろからは戦闘奴隷に兵士達、そして更には監督官。

 

「お前らもかよ!そしてトレインしてんじゃねぇよ!?」

 

前門の断崖絶壁に後門の追手、前回の脱出未遂から数年ぶりの逃亡は早くも失敗の兆しを見せていたのだった。

 





ルーク

前作『ドラゴンズドグマ』において最初に仲間にすることのできたポーン。
一部ファンからとても愛されているらしい。
今作でも初手で仲間になってくれる、前作やっていた人には嬉しい心遣い。

因みに過去作では誰もが知っている映画スターをイメージに制作されていたが、モデルに似すぎてしまったので今回は逆に意匠を残しつつも"似ないように"容姿が変更されたらしい。
誰がモデルだったのかは秘密。
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