温かい目で見守っていただけるとありがたいです。
朝、登校して来ると何やら騒がしい。
「おい、裕司知ってるか?今日転校生が来るらしいぞ?しかもかなりの美人!いや〜、いいねぇ!」
「大丈夫だ煇。お前は相手にされん。と言うかそんな情報どこから手に入れるんだ…」
話しかけてくるのは目坂煇。大体の女の情報はこいつが勝手に喋るため覚えてしまう。俺のたった一人の親友…いや、悪友だ。
「おいおいそりゃねぇぜ…まあ大正解だが。ちなみにルートは秘密だ。」
「ちっ…さっさと席もどれ。ホームルーム始まるぞ?」
「ちぇっ、せっかくいい情報持って来てやったのによ…」
実際役にたったことはないがな。
とぼとぼ歩く煇を尻目に念を押しておく。
「席に付けー。ホームルームを…おい、有原。大丈夫かお前?」
おい教師、教室入って来てからの第一声がそれか。
「何が大丈夫じゃないんでしょうかね、成績はまあまあだと思ってるんですが。」
「学年最下位のお前が何を言う。」
こんな茶番を繰り広げながらも笑ってくれてるクラスメイトよ、感謝する。
俺、有原裕司は成績最悪、容姿は…まあまあの普通の高校生だ。
「で、何が大丈夫じゃないんですか?」
さっきから気になっていたのだ。
「ああ、お前の頭の上に乗ってんのは何かと思ってな。気づいてない訳ないし、何かのネタか?」
「え、そんなの全然知らないんですけど…。てかこれ何…。」
白い液状の物体。…これはまさか…
「鳥の…フンか…」
まさかのまさかである。気づかなかった…。おい周りのクラスメイト!気づいてたんだろう!笑うんじゃない!
この世に生を受けて最大の失態…。
まあもっと酷いのはあるんだが。
…と言うかおい煇。気づいてるだろ。教えろよ!あの野郎!笑ってやがる!
「とにかく頭洗ってこい。ホームルーム始めるぞ。」
「ちくしょう…」
運は生まれながら悪いらしい。歩いてれば上からジョウロで水をかけられ、家にいればそこらのガキどもが遊んでいる野球ボールが飛んで来て窓を割るわ…。散々だ…。ちなみに今日は犬のフンを3回踏んだ。…不幸だ…。どうせ今日もいいことはないだろう。そもそもこの学校に期待はしていない。本職があるからな。
とにかく、早く頭を洗わなくてはならない。水道…ここ工事中かよ。つくづく運がない…。
「悪霊にでも祟られてんのかね…。」
小声で言ったせいか周りの奴らが逃げた。
…鳥のフンのせいだよね?ね?
「…さっさと戻ろう…。」
帰りは何もなかった。やっりぃ!運がいい!
教室に入ると見たことない奴がいた。
この女は、何と言うのだろう。黒髪が背中まで伸びていて制服にあっている。清楚。その言葉が最も合うのだろう。背は少し小さいぐらい。俺より10センチは下だろう。
正真正銘の美少女だった。
「えー…、おい有原。早く座れ。今日は転校生を紹介する。巡理夏弥さんだ。」
「巡理夏弥です。親の用事でロンドンから帰って来ました。よろしくお願いします。」
まあ美少女だからだろうか。質問がかなり投げられている。好きな食べ物、好きな本、英語はどれくらい喋れるか、何カップか…。おい最後。ダメだろ…と思ったが先生。ナイス殴り。ちなみに答えてなかった。
「まあこれから仲良くするように。席は…有原のとなりが空いてたな。巡理、気を付けとけよ。あいつはとことん運がないからな。」
「あ、あはは…。」
…苦笑いするなよ…仕方ないだろ!
しかし…巡理の歩き方はいかにもいいとこ育ちのお嬢様みたいな感じだ。何と言うか、近くで見ると余計美人に見える…。それは気のせいか…。
「巡理夏弥です。よろしくお願いします。」
「ああ、不運の有原裕司だ。よろしく頼む。」
「そんなに運が悪いのですか…?」
「ああ。さっきも鳥のフンが付いてた。」
…引かれた!?しかも苦笑いなんてやめて!
初めての投稿でした。
いかがでしょうか。感想、お待ちしています。