「さて…そろそろ行くか。」
授業が終わりホームルームも終わり、他のクラスメイトは部活があるとかゲーセンに行くとかで忙しいらしい。ちなみに巡理は部活の見学に行くらしい。まあうちの学校は部活の数は少ない。いいものが見つからなかったら俺の仲間入りと言うわけだ。つまり俺は帰宅部である。
まあ部活やってもよかったんだが、いろいろ諸事情と言うものがある。だから入らなかったのだ。面倒臭いって言うのが一番だが…。
ともかく、今からある場所へ行かなくてはならない。まあこれは宿命と言う名の必然なのだ…。
「遅い…3分26秒の遅刻だ。」
「毎回なんですが細かくないっすか?そんなに細かくしてるとシワが増えま…グハッ…」
「お前…死にたいか?」
この人は神楽美希。俺の上司である。とても細かいのだがきちんとした、立派な上司だ。その割りには髪を染めてるけど…。ちなみに年は俺も知らない。聞こうとしたら殴られました。
「ははは。また遅刻かい?有原君。」
この人は佐川礫。俺の同僚だ。
「これでも急いで来たんですけどね。」
「まあいい。これで全員か…。今日も仕事だ。まずは…これだな。」
美希さんから俺へ仕事の書類が渡される。なになに…
「えー…猫の写s」
「よし。いっぺん死ぬか。」
「渡したのあんたでしょ!?」
意外と可愛い趣味だった。…この顔でこんな本見てんのか…。佐川も驚いているのか笑っている。…笑ってんのかこいつ…。
「全く…頼みたいのはこれ…なんでこんなタイミングで電話が…」
ここの電話がなるなんて珍しい。一体何の用だ?
「ええ…はい…はい…了解しました。今すぐ向かわせます。」
話はすぐに終わった。向かわせると言うことは緊急の仕事だろう。
「有原、佐川。今から任務を伝える。ミーティングルームへ来い。」
美希さんのさっきとはまるで打って違う雰囲気にこちらも真面目になる。
「了解しました。」
「了解でーす。」
佐川は相変わらずだった…。
しかし意外とミーティングルームと言うのはいろいろある。コーヒーも置いてあるしホワイトボード、エアコン…なんで猫の置物があるかは察さない。
「任務と現場を説明する。」
こうして任務が発表された。
場所は有伯銀行。
現在、銀行内で強盗団、総勢3名が中で人質を取り金を要求している。そのうちの二人が拳銃を一丁ずつ、もう一人はサバイバルナイフを持って銀行員を脅していると言う。まだ被害者はいないがいつ殺されてもおかしくない状況らしい。
警察は銀行前を封鎖し降伏して出てくるよう言っているが強盗団はそれを拒否。そして警察には逃走用の車を要求している。
まとめればこんな感じだ。よくあるわけではないがまだ簡単な事件と言える。しかし、警察は相手の武装を危険と判断。人質の安全を第一に考えるため手出しが出来ないらしい。そこで俺たち「特殊能力部隊」へ連絡が来たらしい。
特殊能力部隊とは、警察の部隊の中の1つで、俺、有原と神楽さん、そして佐川の三人だが今まで依頼された任務は全て解決と言う実績を残している。ちなみに略称は特能隊である。
しかし、特能隊は公には発表されていない部隊なのである。それはまあ特殊な力を持っているからだ。世間に知られたら混乱が起きることは目に見えるほど危険な能力もあるのだ。
「それでは佐川。有原を現場の少し前までテレポートさせろ。」
「了解です。」
まあ訳わかんないよな。テレポートなんて。
佐川の力。まあ俗にゆう瞬間移動。一番初めに発見された能力だからかcode:1と上層部では言われてるらしい。まあテレポートで伝わるから滅多にcode:1何て言わないが。
ちなみに佐川の能力には大きく分けて2つの制限がある。
1つ目は、移動させる対象をきちんと視認することだ。つまり見えている物しか移動させることは出来ない。
2つ目は、移動させる場所の座標を正確に計算すること。まあそこはGPSとか使えば一発なので簡単だ。
とにかく、今、能力は普通に使える状況下にあるのだ。
「よし、佐川、頼む。」
「了解。有原くん。行くよ?」
一瞬で銀行の前に来た。テレポートには特に呪文みたいなのはない。
「さて…行きますか。」
緊張感のかけらもない。銀行へと歩いて行った。