遠い昔遥か彼方の銀河を生きた少女、今度は学園都市を生きる   作:LemoИ

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前作のコメントありがとうございます。今回は、主人公のスターウォーズ銀河での歩みを主人公本人が書き記した感じでお送りします。
また感想等のコメントお待ちしてます!


プロローグ〜遥か彼方の銀河での少女の軌跡〜

これまで私は、二回転生している。

 

 

いや、この手記は誰にも見せる気が無いのに何を言ってるんだか……

 

記入する時以外は、数個の鍵で施錠した金庫の中に保管してるし……

 

 

それに、道端で「私、人生3回目なんです」って言ってたとしても、誰も信じないだろうけど。

 

 

まぁ、そういうわけで、私にはキヴォトスとは別の2つの世界を生きていた記憶があります。

 

 

最初の生、つまり前々世はアニメやゲーム、マンガが好きな所謂オタクに近い女だった。

 

有名な少年誌から恋愛系まで色んなジャンルのアニメやマンガに手を出していた。

 

 

ゲームは…確か、歴史上の有名人と一緒に戦うRPGと、双子の主人公の片割れを探して旅するオープンワールドRPGみたいのをしてた気がする……

 

あと、小さい頃は絵を描いたり、工作が好きな幼女だったらしい。

 

社交的というわけじゃないけど、それなりに充実してたと思う。

 

一般企業に勤める傍らで趣味に没頭する日々を過ごしていた。

 

異性関係は⋯記憶に無いということはきっとそういうことだろう…

 

みたいとか曖昧なのは、もうこのくらいしか記憶に残ってないから。

 

なんなら当時の名前も覚えてない。

 

何歳で死んだのかも覚えてない。死んだ原因も分からない。

 

でも、そんなに長生きは出来なかった気がするから少なくとも老衰とかでな無いんだろう。

 

私の死が原因で迷惑被った人が居たら申し訳ないな…

 

 

 

で、死んだと思ったら全く違う世界で新しく生まれ変わっていた。

 

 

その世界は1個前の世界とは比べ物にならないくらい技術が進歩してて、宇宙船で惑星間航行もしてた。

 

よし、今度はこの世界で気の向くままに趣味に生きるぞと赤ん坊の時に決めたんだけど……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

両親の元から修道院みたいな場所に連れてかれました……いや何で?

 

そこは、ジェダイというフォースを扱う修行をしてる人達が大勢いる場所…ジェダイ聖堂だった。そして、私にも同じフォースを扱う素質があるらしい。

 

前々世の幼稚園児くらいになった私は、同年代くらいの子達と一緒に銀河を守る平和の守護者になるための訓練が始まった。

 

私は、ジェダイ・イニシエイトとして緑色の耳の長いおじいちゃん(後からマスターヨーダって言う偉い人だと知った。)から、この世の全てに満ちているフォースを感じることと、ジェダイの扱う光の剣……ライトセイバーについて教えて貰った。

 

そして、ジェダイイニシエイトからパダワンとなった私は、マスタープロ・クーンというジェダイ・マスターの元で修行するようになった。

 

マスター・プロは、見た目は怖そうだけど、実際は落ち着いてて穏やかな人物だった。

 

そして、パダワンとなった私は、修行を積むのと同時並行で彼の任務に同行するようになった。

 

最初は、全てが新鮮で、魅力的に映っていた。

 

だけど、段々と私は、前の世界とのギャップに苦しめられることになった。

 

感情はなく、平和がある。

無知はなく、知識がある。

熱情はなく、平静がある。

混沌はなく、調和がある。

死はなく、フォースがある。

 

ジェダイの規範の基準になっていたジェダイコードというもの。

 

特に執着を禁じるというものが私にとって1番苦しめられた。

 

前々世の影響からか、機械弄りや、物作りに興味を持つようになっていた。

 

その中でお気に入りの物や仲の良いドロイドも増えていった。

 

それは段々と規模が大きくなって、ジェダイ聖堂が保有するスターシップとかを整備や改造するまでになった。

 

だけど、マスター・プロはそれを、執着だと私に指導してきた。

 

そんな前々世との価値観や環境の乖離に悩んでいた私は、とある人と出会うことになった。それはアナキン・スカイウォーカーだった。

 

ほぼ同年代の私と彼が仲良くなるのに時間はかからなかった。

 

機械弄りが好きなという共通点が大きかったと思う。

 

私も彼と話すのは楽しかったし、向こうも嬉しそうだった。

 

彼のマスターのオビ=ワン・ケノービや、私のマスターは微妙な顔(マスター・プロはマスクで表情分かんないけど)をしていた。

 

幸いにも、恐らく前々世で恋愛経験の無い私は、彼に対してそのような感情を抱くことは無かった。

 

そして、私が前々世で言うところの成人に近い年齢になった頃、全ての歯車が狂い始めた。

 

共和国に対していくつもの企業や連盟が反旗を翻し、独立星系連合として共和国と戦争を始めたのだ。

 

クローン戦争だ。

 

連合が大量のドロイド軍を投入したのに対し、共和国は惑星カミーノで秘密裏に製造されていたクローン軍で対抗した。

 

その軍の長としてジェダイナイトも戦線へと赴くことになった。

 

当然私も、マスター・プロと共に戦場で、ドロイド(トルーパーたちはブリキ野郎と呼んでた)を切り刻む毎日が始まった。

 

クローン戦争の途中で、私はマスター・プロのパダワンから卒業し、ジェダイ・ナイトとなった。

 

そのため、時折私1人でクローン軍を引き連れて戦地に向かうことも増えるようになった。

 

戦乱は銀河中に広がって行った。

 

前々世では経験しなかった血生臭い生命のやり取り……

 

昨日一緒に食事したトルーパーたちが翌日には生命を落とすことなど日常茶飯事だった。

 

クローン・トルーパーだけではなく、ジェダイの訃報も時折入ってくる。

 

敵は、ブラスターを撃ちまくるドロイドだけでない。

 

とある惑星の伯爵で称号を持ってるシスの暗黒卿や、4本腕のサイボーグのライトセイバー収集家も居た。

 

この戦争では、もう数え切れないほどの戦闘と、身近な死を嫌という程経験させられた。

 

前々世の価値観や人間性をまだ引き摺っていた私は、心をすり減らしながらライトセイバーを振り続けた。

 

そんな戦争の結末は、私にも予想外なものだった。

 

アナキンは暗黒面に堕ち、シスの暗黒卿ダース・ベイダーとなった。

 

そして、新たにアナキンの師となったパルパティーン議長ことダース・シディアスが発令したクローントルーパーへのオーダー66。

 

それによって銀河中で分離主義勢力と戦っていたジェダイは殺されてしまった。

 

そのオーダーが発令された時、私は任務の合間でコルサントに居て、日課のアストロメクドロイドのメンテナンスを行っていた。

 

すると突然、フォースを通じて大勢の痛みと苦しみが心の中に雪崩込んで来た。

 

その情報に頭を抑えるが、そんな暇は与えられなかった。

 

聞き覚えのありすぎるブラスターの銃声が聖堂の中に鳴り響いた。

 

その音に混じって誰かの叫び声も聞こえた。

 

恐る恐る部屋の外に出てみると、そこは地獄絵図だった。

 

聖堂で、何度も話したことのある人…イニシエイト時代、一緒のクランだった人……床に転がっている彼らの胸や頭にはブラスターに撃たれた丸い熱痕があった。

 

遠くの方では、年齢立場関係無くジェダイを皆殺しにする501大隊の姿が見えた。

 

私は、そのクローントルーパーの部隊を率いているのが誰なのかを知っていた。

 

そして、その戦闘に居たのはアナキンだった。

 

詳細は分からずとも、彼とトルーパーがジェダイの敵となったのは一目瞭然だった。

 

私とアナキンはこれまで何度も訓練で切り結んだことのある。

 

そして、7.8割で私の負けだった。

 

この戦乱と、目の前に居る彼の怒りに満ちた表情から導き出される状況は1つ。

 

アナキンの暗黒面への転向。

 

そんな彼を止めるべく、私はアナキンへ斬りかかった。

 

トルーパーたちは、アナキンへ当たることを恐れてか、こちらに撃ってくる様子は無かった。

 

私は、彼の使う型の特徴とデメリットを思い出しながら、今の自分の精一杯をぶつけた。

 

今改めてこの時の戦闘を振り返ってみると、クローン戦争の英雄かつ最強のジェダイ相手にしては結構やれた方だと思う。

 

彼はあのドゥークー伯爵も殺してるわけだし……

 

 

そして、私は彼に敗北した。

 

正直ダメ元な所もあったのでその結果に、驚くことは無かった。

 

最後は、私の手にあったライトセーバーが明後日の方向に弾き飛ばされた。

 

焦った私の首元にアナキンの青い光刃が添えられた。

 

だけど、彼は…ダース・ベイダーは私の息の根を止めることは無かった。

 

代わりに、私にこちら側に来るなら命は助けてやると言ってきたのだ。

 

今思うとこの時の私はどうかしてたのかも……

 

ダース・ベイダーのその言葉に対して私は、ゆっくりと頷いた。

 

この日、戦争が終わると同時に起こったのはシスの暗黒卿を皇帝とする銀河帝国の樹立だった。

 

そして、この日私は、それまでのジェダイとしての人生とその日まで使っていた名前を放棄し、尋問官ファースト・シスターとして歩み始めた。

 

なので、ここに親から貰った名前を書き記す気は無い。

 

でも、その暗黒面への忠誠はあくまで上辺だけのもの。

 

いつかのの最悪な状況を打破する時を密かに待ち侘びながら生き延びる道を私は選んだのだ。

 

その後、オーダー66で殺害されたジェダイのリストが私の手元にも届いた。

 

その中には…私を一人前のジェダイへと育ててくれたマスタープロ・クーンの名前もあった。

 

記録によるとケイトニモーディアでスターファイターに乗っていたところを撃墜されたらしい。

 

この時だけは、歪んだ表情を隠してくれた仮面に感謝した。

 

 

その日の夜は、クローン戦争よりも前のマスター・プロとの記憶を思い出しながら眠りについた。

 

 

尋問官に就任した私は、今まで使ってた緑色の光刃のライトセイバーから、回転機構の付いたハンドガードのあるダブル=ブレードライトセイバーに持ち替えた。

 

半円のハンドガードを展開して、円形にするとプロペラの様に回転する特殊なライトセーバーだった。

 

尋問官となった私にヴェイダーからオーダー66を生き延びたジェダイを狩り尽くすことを命じられた。

 

そこからは地獄の始まりだった……

 

既に殺したジェダイのリストを洗って、そこから生存者を虱潰しに探す日々。

 

実力的に、秀でてる訳では無い私は、姑息な手段を選んだ。

 

逃亡中のジェダイを探し出してわざと仮面を外し、安心させ油断した所を一突きだ。

 

死の間際の彼らの絶望に満ちた表情は今でも時折夢に見る。

 

かつてテンプルガードをし、今は大尋問官と呼ばれている男と一緒の任務の時もあった。

 

フォースの強い乳幼児は、親から強奪し、私の後輩とするべく帝国の施設に送った。

 

時には、ジェダイ以外の帝国に反旗を翻した人々を殺す任務もあった。

 

この国のやり方がイカれてるのは私自身が1番わかってた。

 

そして、私自身がもう手遅れなところまで黒く染っていることも。

 

ライトサイドへの未練に近いものはとことん押し殺した。

 

ジェダイ・マスターが暗黒面の感情を察知出来たということはその逆も然りだろう。

いざと言う時まで、暗黒面に忠誠を誓った尋問官の1人として任務に就くことを私は選んだ。

 

 

だけど、今更何が出来るのか。

 

帝国の影響力は日に日に増していく。

 

新兵器もどんどん開発されている。

 

私の後輩の尋問官たちも段々増えてきている。

 

 

ジェダイと共和国が滅んで、帝国が生まれた日に、私は生きたいがために、暗黒面に屈した。

 

皇帝とベイダーの命に従い生きる道を選択したのだ。

 

もし仮に帝国が滅んで平和な世が来ても、そこに私が生きる資格のある世界は存在しないのに……

 

 

帝国が樹立してから時が経つにつれて、その圧政に耐えかねた人達が結集している情報が日に日に増えていった。

 

帝国の施設が破壊されたという報告も幾つも耳に入った。

 

そんな中、私は僅かな希望を持った。

 

彼らがこの地獄を終わらせてくれるかもしれない……と

 

だけど、今更私に出来ることは何も無い。

 

今更帝国に反旗を翻すには私の手は血に染まりすぎていた。

 

そんな中、ベイダーのインペリアル・スター・デストロイヤーに乗船し彼と面会していた私の所に、とある緊急の一報が届いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〝惑星スカリフに反乱軍が集結〟

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その場に居た私もそのままベイダーと共に惑星スカリフにジャンプをした。

 

視界の先に広がるハイパースペースの様に、いつもと変わらない反乱分子掃討任務。

 

だけど、何か引っかかった。

 

ほんの少しだけ普段と違う様子を見抜かれたのか、ベイダーに尋ねられたけど、単にこの後の戦闘を気にしただけと答えた。

 

光速空間を抜けたスター・デストロイヤーの目の前には、旗艦と思われるモンカラマリのクルーザーと、フリゲート艦や輸送船が数隻居た。

 

デストロイヤーはいつも通り、ターボレーザーでそれらの船を蜂の巣にしていく。

至る所でオレンジ色の爆発が起きていた。

 

そして、反乱軍の旗艦を無力化したが、その船がスカリフの地上から何かのデータを回収したと一報が入った。

 

そこでベイダーは自ら旗艦に乗り込むことにし、私はそれに同行することとなった。

 

彼らは扉の奥に行かれるのを防ぐかのような布陣でこちらにブラスターを向けていた。

 

 

特徴的なお揃いのヘルメットを被る彼らの顔には皆、私とベイダーに怯えた表情が浮かんでいた。

 

だけど、彼らはこちらにブラスターを向けて発砲してきた。

 

ベイダーと私は、自身に向かってきた光線をライトセイバーで弾き返す。

 

その攻撃でどんどん兵士たちはその生命を散らしていく。

 

一番奥…隔壁を開けようと藻掻く兵士の手に、何かのディスクが握られているのが一瞬見えた。

 

彼らの様子からそれが重要なものなのは明らかだった。

 

あれを守り抜くために今目の前にいる兵士たちは己の生命を捧げようとしている。

 

あの日、私には出来なかった、己を犠牲にする覚悟……

 

 

 

そして、この時私は悟った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『今だ』と

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今なら分かる。きっとあれはフォースの導きだったんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

故障したエアロックの隔壁の前にいた兵士にベイダーはライトセイバーを振り下ろそうとする。

 

私は、2人の間に滑り込んで、ベイダーの攻撃を自身のライトセイバーで受け止めた。

 

私の奇行に一瞬動きを止めるベイダー。

 

私はその一瞬を見逃さずに、腹に蹴りを入れ、強制的に距離を取った。

エアロックは狭いくて取り回しが悪いので、ライトセイバーをダブル=ブレードにするのは諦めた。

 

そして、視線はベイダーに向いたまま、後ろに手を翳して故障した隔壁をフォースで無理矢理動かし、兵士たちを退避させた。

 

予想外の状況ではあったものの、反乱軍の兵士たちは隔壁の向こう側へと走り去って行った。

 

少しでも彼らの時間稼ぎになるように、私は再度ベイダーに斬りかかった。

 

私のその動きは攻めよりも防御を意識した。

 

ダース・ベイダーになって、大怪我を負った彼は今、重い機械の手足と生命維持装置で覆われている。

 

そのためかつてのアクロバティックな戦闘スタイルは出来なくなっていた。

 

それに対して私は

壁を蹴ったり、身体を上下させたりしてベイダーの攻撃を回避した。

 

 

 

 

 

 

 

 

………だけど…やっぱり彼と私の間には明らかに差があった。

 

 

 

 

 

 

 

一瞬の隙を突かれて、彼のライトセイバーの攻撃で私の左腕が二の腕の先から切断されてしまった。

 

その断面からの肉の焦げる匂いが鼻につく。

 

私は、その激痛を歯を食いしばって耐え、右手に持った光刃を構えて、シスの暗黒卿に立ち向かった。

 

 

 

 

この戦いになんの意味があるのかは分からない。

 

あの兵士たちが一体何を守ろうとしてるのか、何のために捨て身の特攻のような戦いをベイダーに挑んだのか。

 

それに、はっきり言ってしまえば、シスの暗黒卿ではない私では彼に勝てるはずがない。

 

ジェダイナイト時代から、同年代の中でも彼の実力は突出していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この後の結末はシンプルだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

私は、技術と力量…どちらも彼より劣っている。

 

そんな私の胸を、アナキンのライトセイバーが貫いた。

 

 

これまでの人生で経験した中で一番の痛みが襲った。

 

 

直ぐに彼のライトセイバーは胸から引き抜かれて、私は足の力が抜けて膝を着いてしまった。

 

右手に握っていたライトセイバーは手から離れて甲高い音を立てながら床に落ちる。

 

肺か、心臓が貫かれたのか呼吸が上手く出来なくなっていく。

 

口元からは何かの液体がこぼれ落ちるのを感じた。

 

それと同時に、視線が段々と斜めに傾いていった。

 

そして戦闘中に出ていたアドレナリンが尽きたのか、身体中のライトセイバーによるかすり傷の痛みがどんどん増していく

 

私の足を跨ぐようにしてベイダーは反乱軍の船へと乗り込んで行ったのが視界の端に映った。

 

その直前に私を見下ろして、何かを言っていた気がする。

 

だけど、朦朧とした意識と耳鳴りで聞き取れなくて内容は覚えてはいない。

 

もう指一本も動かせない。

 

 

ぼやけていた視界は重い瞼で次第に覆われていく。

 

 

一度生を終えたことのある私には、この感覚がもう死ぬってことが分かった。

 

 

 

死んでしまった私には、この後のことは何も分からない……あの兵士が運んでいた物が一体何なのかも。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だけど………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マスター、私は何かを残せたでしょうか……こんな私が生きた意味はあったでしょうか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

近隣に響いた爆発音で、ファーストはゆっくりと目を覚ました。

 

 

彼女が寝ていたのは書斎兼自室の端にある簡易的なベッド。

 

枕元で充電していたスマホに表示された時間を見ると、アラームにセットした時間までまだ数時間あった。

 

日付を跨いだくらいに就寝したので、あまり満足に寝れたとは言えなかった。

 

視線の先にある窓を覆うブラインドの隙間から、ほんの少し明るくなっている夜明けの空が見えた。

 

視線を少し下にずらすと、そこにはいつも利用しているデスクがあり、その上には漆黒の仮面が置かれていた。

 

そして、すぐ近くの壁際には、スタッフが立てかけてあった。

 

 

ここはPFDの公式には本部のビルと認識されている場所だ。

 

この部屋はその最上階付近に位置している。

 

このビルの所在地は、ただでさえ治安の悪いキヴォトスの中でも屈指の無法地帯であるブラックマーケットだ。

 

 

 

「はぁ……」

 

 

 

ゆっくりと気怠げに、汗ばんだ身体を起こす。

 

彼女は、溜め息をついて白銀の前髪をグシャグシャに崩しながら右眼を覆うように顔に手を当てる。

 

 

 

「……シャワー浴びるか。」

 

 

 

ファーストは、未だに苛まれる過去の悪夢を寝汗と一緒に洗い流すために、洗面所へと向かう。

 

その道中、寝巻きのスウェットと、その下に着ていた下着を床に脱ぎ捨てた。

 

洗面所に着くと、そこにはほぼ全身の見える鏡があり、今のファーストの容姿を映し出していた。

 

 

そこにあるのは、前世の最期の時よりも十数年若い姿。

 

丁度プロ・クーンに師事していた頃の容姿とほぼ同じだった。

 

同年代のジェダイからも可愛いと言われた程には可憐らしいが、自己肯定感がド底辺のファースト自身には正直どうでも良かった。

 

そして、その一糸まとわぬ彼女の姿には本来あるはずの、左の二の腕の先が欠けていた。

 

それは皮肉にも前世の最後の戦いで、ベイダーに斬り落とされたのと同じ部分だった。

 

切断された部分には金属の金具が付いており、義手と神経接合する役割を果たしていた。

 

前世では、まだ腕のある頃の肉体だが、そこまで親切に巻き戻してはくれなかった。

 

 

「…………ちっ」

 

 

先程まで見ていた悪夢故か、そもそも自身を津波のように襲う自己嫌悪故か……

 

ファーストは、鏡を見つめながら顔を歪めて無意識のうちに舌打ちをしていた。

 

そして、シャワー室の中へと入った。

 

 

今日も、キヴォトス唯一の尋問官の1日が始まる。




という訳で、主人公のジェダイ時代の話を手記的な感じでまとめてみました。彼女の最期をどうするかは結構悩みました。
反乱者たちのジェダイのどっちかを庇って殺されるとかも考えたりはしましたが、結局ローグ・ワンの最後になりました。比較的違和感の少ない結末に出来たかなと思います。ちなみに、当たり前ですが、ファーストちゃんは自分の犠牲が新たなる希望へと繋げさせたことは全く知りません(原作知識なんて無いもん)
ドッグファイトとかは書きませんでしたが、ファーストちゃんは、ライトセイバーよりもスターファイターで戦う方が強かったりします…
次回はキヴォトスに転生した後、どうやってPFDを創設までに至ったのかを書けたら良いなと思ってます。
その後にアビドス編関係を書こうかなと……



↓↓↓主人公のプロフィールです↓↓↓



名前:〇〇(いつかは明かしたい)

所属:Peacekeeping Force Droids 通称PFD代表(いずれロゴ描きます)
尋問官ファースト・シスター

年齢:前世はエピソード4直前の30代前半頃に死亡。キヴォトスには女子高生と同じ年齢に転生。

髪:ボブカットくらいの長さの白銀色

身長:155cm(どこぞのスイーツ部の湿度マシマシ黒猫と一緒)

顔:綺麗よりは可愛い系

瞳の色:赤

アルファベットで表記してるとある部位のサイズ:B〜Cを想定してます()

性格:自己肯定感はかなり低め。見た目はかなり可愛いけど内面は素っ気なくて可愛らしさは無い(尋問官になる前は違ってた)。

服装:外出時は最初に紹介した帝国に居た頃の尋問官のに似た真っ黒な装備(反乱者に出てきた尋問官を想像すると良いかも)。その上にフード付きのロングコートと仮面(プロローグの時点で素顔を見たことがあるのは数体のドロイドのみ)をしてる。

ヘイロー:共和国と帝国のロゴをそれぞれ半円に切って、繋げて円形にした感じ(いずれ描きます。)

交友関係:ゲームの始まり(プロローグ)の時点では既に各校(ストーリーに出てくる学校)のトップや、治安維持関係の組織の長とは面識がある。

シャーレ:どこの学校にも所属してないし、立場が特殊なので、ゲームだったらセイアやリオ以上に実装は絶望的な感じ(いつかはプレイヤー目線の掲示板っぽいのも書きたい)。

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