円環の旅路の果てに……… 作:altair❀誓約❀ウロボロス
「ん………しまった、もう朝じゃないか………」
朝日が窓から差し込んでくる。どうやら椅子に座りながら昨日は寝てしまったらしい。そのせいか寝起きはあまり良くないし、腰も少し痛む。
とりあえず外に出て身体を動かそうと、椅子から立ち上がろうとすると
バサッ っと音を立てて何かが落ちる。
「あれ、毛布………?」
まだ若干寝ぼけてはいるが、少なくとも毛布をかけながら作業はしてなかったような………?
そこまで思考を巡らせていると、自室のドアが開く。
「おはようお館様。昨日は何をしていたの………?」
「おはようカシウス。ちょっと用意をしててね。カシウスにも関係のあることだから、後で話そうと思ってたけど………あ、毛布ありがとね。」
「お館様に話があって来たら、寝てたから………ところで私にも関係のあることって何かしら?」
「うん。単刀直入に言うと、カシウスと2人で旅に出たいんだ。」
「旅………?どんな旅かしら?」
「んー。その辺まだ決まってないんだよね。カシウスが行きたいところってある?」
カシウスにそう聞くと、少し考えた顔をしていた。
「………すぐには思いつかないわね。朝ご飯を食べながらもしかしたら思いつくかもしれないわ」
「そうか。まぁ主もお腹空いたし一緒に食べようかな」
「それなら、キッチンを借りてもいいかしら。私が作るわ。」
「お、いいの?そしたらお願いしようかな。」
……しばらくして、カシウスが手作りの料理を用意してくれた。
「お待たせ、お館様。デミソースドリアと肉豆腐を作ってみたわ。お館様の口に合うかは分からないけど………」
「ありがとうカシウス。それじゃいただきます」
そう言って主はデミソースドリアを口に運ぶ。
「うっま!このドリア超美味しい!」
甘いデミグラスソースとちょっと酸味のあるケチャップライスが喧嘩せずに、絶妙な味の濃さをしている。そこにトロッとしたチーズが合わさって、スプーンが止まらない。そのまま肉豆腐も口に運ぶ。
「この肉豆腐もしっかり味が染みてて超美味しい!」
そこまで時間かかってないはずなのに、味が異常なほど豆腐に染み込んでる。ドリアに負けないよう、あえて濃いめの味付けにしているのがまた主の食欲をそそる。
………気づけばドリアと肉豆腐がお皿からなくなっていた。
「美味しかった………ごちそうさまでした!」
「ふふっ。お館様に喜んでもらえてよかったわ。」
「いや、本当に美味しかったよ!ありがとね。………そういえばすっかりご飯に夢中になってたけど、どこ行きたいとかある?」
「それなんだけど、1つ思いついたの。」
「お、そこってどこかな?」
「………バベル大陸にまた行ってみたいの。」
「バベル大陸………って前に飛ばされたって言ってたあの錬金術の!?」
こうして、主とカシウスによる世界を旅する物語は始まるのである。
見てくれてありがとうございます。altairです( ˙꒳˙ )
今回から不定期でカシウスと主の旅を描く小説を書いていこうと思います。プロローグとしてまずは旅の始まりの朝を描いてみました。ちなみにカシウスが作ってくれたデミソースドリアと肉豆腐ですが、これは単に描いた日の朝飯と昼飯から1品ずつ持ってきた結果です。さて、プロローグの最後で、タガタメの舞台でもあるバベル大陸に行きたいと話したカシウス。その心境は如何に。次回の更新をお楽しみに。