「ただいまカレンさん。ごめんなさい、少し遅くなったわ」
「お帰りなさいアヤベさん! カレンとしては遅くなるなら連絡してほしかったかな~」
『キューン……』
「ってあれ? カワイイ〜〜!! そのワンちゃんどうしたんですか!?」
「知らない人から押し付けられたのよ。
捨て置く訳にもいかなかったから連れて帰ってきただけ」
「でもでも、寮ってペット不可でしたよね? どうするんですか?」
「問題ないわ。許可ならもぎ取ってきたから」
「え? カレンの聞き間違いかな? もう一度言ってもらえます?」
「許可なら必要そうなところからは全てもらってきたから問題ないわ」
「え? フジさんや寮母さんから?
カレンもイロイロ交渉したんですけど、妥協するしか無かったあの人達から許可をもらったんですか?」
「ええ、何故か理事長もいたからついでにそちらからも許可をもらったの。
だからこの子を飼うのに何も問題はないわ」
「えっと……、カレンの許可は……」
「この子を捨ててこいって言うの?」
『キューン……(キラキラした眼差し)』*1
「う。……わかりましたよ、飼っていいですよ……」
「よくやったわシロフワーヌ。今日から此処が貴方の家よ」
『アン!!』
「シロフワーヌ!!??? ……もしかしてアヤベさんが名付けたんですか?」
「違うわよ。名は体を表すいい名前じゃない。ね、シロフワーヌ」
『アン!』
「確かに真っ白で、見ただけでふわふわだなってわかるキレイな毛並みのカワイイワンちゃんですけど……」
「そうよ。このふわふわな毛並みを保つ、いえ、よりよくするためにもブラッシングをしてあげないと」
「ちゃんと犬用のブラシ買ってきてるんですね……。
って、もうゲージも設置してある!!??? いつの間に!!??」
「何も問題はないと言ったでしょう? シロフワーヌに快適な生活を送ってもらうためのあらゆる準備は済んでいるわ」
「もういいです……。
とりあえずイロイロ問題になりそうだからしばらくここで配信や自撮りはできないかな……」
「カレンさんはシロフワーヌの素晴らしさ、可愛さを世界に発信したくないと言うの?」
「カレンはネットリテラシーに充分気を使う必要があるんですー。
今はシロちゃんを世間に出すにはまだ早いだけです。根回しだとか寮母さんやフジさんに聞いておきたいこともありますし。
モチロン、アヤベさんもウマッターやウマスタグラムにはまだ出さないで下さいね」
「……SNSに関してはカレンさんの方が詳しいから任せるわ。あと、できれば略さないでほしいのだけれど」
「シロフワーヌちゃんもカワイイですけど、シロちゃんの方がカワイイと思うのでダメです」
「そう……」
(本作の)アドマイヤベガのヒミツ
携帯の写真はシロフワーヌ関係で8割を占めている