黄金世代の白雪姫   作:サリエリキキ

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浅い競馬知識と拙い文章と遅い更新頻度になるとは思いますがよろしくお願いします。


白雪姫編
誕生


 1995年3月15日夜半。北海道。門別町にある北野牧場にて。

 

「ぶえっくしょい!?」

「おや、オーナー大丈夫ですか? 今夜の塩梅だともう少し冷えてきますよ。良ければオーバーでも持ってきましょうか」

「い、いえ、大丈夫ですよ。馬房は暖かいですし、皆、仮眠もとって眠気もありません」

 

 初老の男が振り返りつつ体調を尋ねる言葉に、同じくらいの初老の男は周りの妻と長男と長女の様子を見て応えた。

 

「やっぱり緊張してるんですかね」

「北野オーナーが緊張ですか? ちょっと信じられませんね。オグリの喉嚢炎を聞いて、馬専用の病院を作られて、ニュージーランドからこの子を連れて来られたオーナーが。……この子は簡単には連れて来れませんよ」

「いやあ、前々から馬産地にはコレと言った馬専用の病院が無いと聞いて何とかしなくてはと考えていましたし、この子に関してはヘイスティングズ震災の時のアレコレで機会が出来たおかげですよ。……馬のお産は初めてで緊張します」

「大丈夫ですよ。母子ともに無事に取り上げて見せます。立花先生は熟練の獣医ですし、何より」

「?」

「一家離散してしまうほどのしくじりをした私たち一家にまた牧場を、それも病院を兼任した牧場を預けていただけた。私の腕にそれだけの価値があったと証明してみせます」

「いやあ、あのタマモクロスの錦田さんの手が空いていたなんて、こちらこそ僥倖で僥倖で有難いくらいです。私にはお金は出せても専門の方は、ですし……万事お任せいたします」

「ええ、今日明日でしょうが長丁場は確実。座ってお待ちください」

「ええ、ええ、分かってるんですが……」

 

 言葉を切るとオーナーと呼ばれた初老の男は目先に居る存在。そわそわと落ち着きなく体を揺する芦毛の馬を見据える。

 あのジャパンカップの頃よりもふっくらした馬体に汗を流し続ける姿。

 何度か出産をして慣れているのだろうが、そんなことには慰めにもならないその姿。

 座ってなんていられない。そんなオーナーの内面を補佐するように女性の声が響いた。

 

「馬も人もお産の辛さは変わらないわね……あの、本当にそろそろ何ですか?」

「生き物ですから確実とは言えないです。ですが、兆候は見れましたし、今夜か明日が山です」

 

 オーナーの妻に対して、視線で獣医の同意を受けつつ錦田場長が応える。お産を今日明日で読み切る。数年馬産から離れていてもその技量には陰りは無かった。

 

「そうですか。いや、電話で聞いてこちらにきて間に合ってよかった。こうして生産者の肩書をオーナーブリーダーの一人となったからには、その現場は是非目にしておきたかった……錦田さん、今回は私たち家族に許可をいただきありがとうございます」

「本当に……邪魔でしたら直ぐに言ってくださいね。この人ったら興奮しっぱなしで肝心な時に邪魔しそうで」

「いや、だって、朝美さん。だって、あの二頭の子だよ。オグリと、この子の。興奮ぐらいしていいだろう。オグリは特別なんだ」

「まあまあ、母さんそのくらいに。オグリいなきゃウチの会社危なかっただろうからね。オグリの経済効果の恩恵を浴びた身としては応援したくなるよ」

「泰治。そんな金銭なんかで片づけるな!? オグリは金銭なんかで片づけて良い奴じゃないんだ。オグリは夢なんだ。夢があるんだよオグリには。いや、夢の塊なんだオグリは。今から生まれてくる子はその夢を継いでくれるんだ! ……そう、三冠だよ! 三冠! 挑ませてさえもらえなかった三冠だ!? そして、アメリカだ。オグリが行けなかったアメリカに渡って挑戦するんだ」

「……まあ、そうね。うん、そうね。行きましょうアメリカ」

 

 何時も通り、オグリの話になると浮ついた目になり語彙を喪失する父親に適当に相槌を打ちながら娘は頷く。トレーニング設備完備な牧場だの、ヘイスティングズ震災の募金だの、ニュージーランドから連れてきた目の前の芦毛の牝馬だの、場長の一家の借金だの。

 それらで、軽く十億は飛ばした父。

 でも、その父を責める気にはならない。

 だって、オグリに焼かれて手を出したITだのなんだので奮闘した父が稼いだ金額からすれば必要経費なのだから。

 そんな父の原動力になったと思えば安い物なのだから。

 

「はは、奥さんの心配は分かりますが、私としてはオーナーのおっしゃっている事に共感したいですね。こういう生き物を扱う仕事は直に見て触るなりが大事ですから。そういう場にオーナーがご家族で来ていただけるのはありがたい事です……それに、アメリカも素晴らしいですが、たとえアメリカでなくとも大舞台には立ちたいです。夢のような話ですが、もう一度、ぜひもう一度。G1を」

「そう、そうですよ。その時には錦田さん、あなたには生産者の表彰台に立っていただきますからね」

「ええ、勿論です。オグリキャップとこの子は完璧なアウトブリード。ペティンゴとネイティブダンサーくらいしか目を見張る血は流れていませんが、そんなことは馬には関係ない。ニシキノクロスは、いえ、タマモクロスは私にそれを教えてくれました」

 

 ちょっとばかり、熟練の技と眼差しの中に絶望からの復帰に焼け付く色を宿す場長と、初手で牧場作ってオーナーブリーダーになるほどオグリに魂まで焼けつくされた自分の父。この二人からあまりにも高い期待を受ける芦毛の馬の中に宿る子に同情してしまうだけで。

 農業大学で少しばかり馬を学んだ。そんな自分にさえあまりにも高すぎる夢だと分かるだけに。

 この二年間でのオグリキャップ産駒の絶望的な成績を見返すと特に。

 

(オープンまで行ってくれれば祝杯上げるし、1勝でもしてくれたら何があっても繁殖にしてあげるからね。頑張って)

 

 それはそれとして、最低条件中央での1勝という、結構難しい条件を娘は課した。

 だって、今から産まれる子供には洒落にならない大金かかってるもの。期待したくなるのが人情だよ。

 

「そういえば、人は足りてますかね。足りなければいってください。お金が必要でしたら工面します」

「大丈夫ですよ。繁殖牝馬はこの子だけですから、今いる従業員だけで夜番を余裕を持ったローテで回せています。人は大丈夫です。治療に送られてくる馬たちの世話も含めて。ただ」

「分かっています。この子は今年の冬にはニュージーランドに返さなければならない身。新しい繁殖牝馬の入手は急務でしょう──年老いて受胎が困難な子ばかりで、ろくな子を売ろうとしてくれませんし、繁殖セールでは入札出来る馬は決まっているとか言われて、入札出来る馬は皆年老いていて」

「無念ですが、仕方ありません。繁殖セールだのなんだの言っても、馬産は人脈第一です。そして、その知人にでも、血統が悪いか歳を取っているか牧場が潰れそうでなければ、手放さないのが生産牧場です。私の知っている所は何処もオグリのお陰で景気は悪くないので、決して手放さないでしょう。社大が色々変えようとやってはいますが、あそこも売りに出すのは幼駒。新規の顧客を得るための幼駒ばかりです。かまど馬は、いえ、良い繁殖牝馬は自分の所で抱え込んでいます。当然のことです。良い繁殖牝馬は牧場にとってわが身同然の宝。私もそうします。

 ──グリーンシャトーぉぉぉぉっ」

 

 そんな娘を放っておいて盛り上がるオーナーと場長の会話は、何処も彼処も繁殖牝馬売ってくれない問題に差し掛かり、地獄の閻魔を呪い殺すような場長の噛み殺した声に迎えられた。

 仔が産まれそうな母馬に絶対に聞こえないようにする姿はプロだった。

 そんな場長を慰めるようにしてオーナーは肩を抱く。

 

「やはり、海外から購入すべきですね」

「それがいい、というかそれしかないでしょう。預託なら牝馬を預けたいという話が来ていますが。それでは」

「そのとおりです。それではオーナーブリーダーではありません。私が馬主になったのはオグリの血を自分の手で繋ぐためなのですから、預託では良い繁殖牝馬が居てもオグリを付けることが出来ません。勿論、ウチに居るタマモクロスも、あの可愛らしいタマちゃんもです」

「まさに。まさにそうです。寂しがり屋で怖がりな大人しいタマモクロスにあんな目を、目に映るもの全てを敵と見なした目をさせておいて気性難などと」

「ええ、気性難なんて信じられません。ド素人の私にあんなにじゃれついて撫でさせてくれる大人しい良い子なのに」

「牧場に帰って来てくれた頃のタマモクロスは、もう、言葉に出来ないくらい荒んでいました。私に言わせれば気性難なんて言い訳です。気性難扱いする人間を信用していないか、ヤンチャで馬と人間の体躯の違いを分からない馬が居るだけなのです。なのに、なのに……

 失礼、興奮してしまいました。お産を控えた母馬の前でお恥ずかしいとこを」

「いえいえ」

「欧米や南半球でアウトブリードの馬を探すべきですね。あちらの競りはお金を積めば売ってくれます。マル市をつけるための儀式。競りなのに事前に誰が買うかを事前に定めて理由をつけ売ってくれない日本とは違います。持ち込むのには少し苦労しますが」

「大丈夫。この子に比べれば──んっ!?」

 

 馬産の闇に嘆きながら光明を探す大の大人二人の粘っこく焼け付いた空気に当てられたわけではないだろうが、芦毛の牝馬が一際大きく動いた

 目を見開き固まるオーナー。

 破水の兆候。

 瞬時に切り替えた場長が立ち上がる。

 

「始まりましたね」

「!? 産まれるんですかっ!? 私たちは何を」

「大丈夫。落ち着いてください。まだ破水前です。先生と私で準備を整えますのでお湯を沸かしていただけますか。あと、これからは今よりも大きな声を控えてください」

 

 速やかに準備を始める場長と獣医。

 場長の家族や従業員も加わって準備に勤しむ姿を見ながら娘は呟く。

 

「大丈夫かなぁ」

「久美。大丈夫よ。餅は餅屋。専門の人に任せて、私たちは言われた通り、お湯を沸かしましょう」

「いや、あっちじゃなくて」

「ん?」

「じたばたしてる父さん」

「……足踏みしているだけよ。その場から動かない限り放っておきなさい」

 

 

 

 

 ──走るため、ただ走るために、また一頭のサラブレッドが生まれる。ただ人の娯楽のためだけに生まれ、走らなければ容赦なく葬られる。

 

 よし石鹼水と湯。あと新しいタオル。

 

 ──そんな我が子の運命を知りつつ、母馬は人を信じてその身を委ね、仔馬はやがて成長してただ走る。師のため、騎手のため、馬主のために。

 

 破水したぞ。姿勢は、うん、良い。

 

 ──だから、生産者は願う。速く走れと。調教師は鍛える。無事で走れと。騎手は尽くす。より前の位置へと──。

 

 よしっ出てきたっ

 

 ──そして、この仔の未来は

 

「……お、あ」

「ま、ぁ……」

「えっ、おい」

「か、かわ、かわっ」

 

 その仔は

 

「ねえ、父さん」

「……あ、ああ、おい、ここでは場長だ」

「うん。場長。白いね。芦毛じゃないよ。肌黒くない。肌が、うん、ピンク」

「そうだな。白毛だな。初めて見る。いや、両親が芦毛ならありえるか」

 

 白かった

 

「牝馬だね。かなりの器量よしだよ。父さ、場長。ここまで産まれついての器量よしは初めて……ううん。かなりなんてものじゃない、綺麗。この子器量良し過ぎない?」

「産まれたばかりだ。そこまでは言い切るな。いや、だが、額の星も形よく、大きすぎない。綺麗なもんだ。白いからよく見ないと分からんが」

「いや、父さん父さん。この子凄いよ。こんな別嬪な馬初めて見る。身体にも蹄にも脚にも悪いとこ見えない。別嬪本当に綺麗」

「だから、成長しないとわから、いや、何事もなく成長すれば、こいつは」

 

 美しかった

 

「そ、そうですよね。私、見た途端ビビってきたんです。雷に打たれたみたいにビビって。トウカイテイオーの時よりもすっごくビビってっ」

「うん。綺麗だ。興奮して手を振り回してる馬に関して面食いな妹と違って、馬を見たことが殆ど無い僕から見ても──綺麗ですね。凄い。いや、言葉が上手く出てこない。本当に綺麗。綺麗としか言えない。

 実際のところどうなんですか?」

「え? あ、ああ、失礼、ちょっと、その、飲まれてました……いや、顔に関しては言うことないです。別嬪です。調教師の先生は顔を気にしませんけれど、馬主さんは顔を気にしますからね。それが幸いでした。この子は顔だけで買い手がつき──」

「売りませんよっ!!??」

「ちょっと、久美」

「いや、だって、こんなこんな綺麗な子。絶対手放さないです。ええ、絶対ずっと面倒見ます。例え1度も勝てなくとも、ぜったいに絶対に」

「はは、そうですね。そうです。失礼、惚けてました。昔みたいに売る立場で考えてしまって。

 ええ、この子はこの牧場の初仔。オーナーブリーダーの初めての馬です。売ってしまうわけにはいけません……それはそうと、久美さん、競走馬は勝たなくてはいけませんよ。その為には、速い脚は絶対に必要です。

 人形は顔が命。馬は足と身体と頭が命です。速い脚にはバランスの取れた足と身体が必要なんですが、立ち上がらないと分かりません。立ち上がろうともがいている所を見る限り、全体的なバランスは良いと思うのですが、立ち上がってみないとなんとも言えっ!?」

「あ、立った。立ちましたね。立ってくれた。立つとより一層綺麗ですね。脚自体も曲がったりしてないですし、おかしな所はどこにもない。何の問題もない仔馬です」

「……久美」

「うん、母さん」

「綺麗ね。電灯の光に照らされて輝いて、綺麗……宝石みたい」

「凄い。凄いよ。父さん、父さん、ちょっと、父さんオーナー、この子凄いよ。絶対凄い。何かあるよ。オーラってものがあるよ間違いない」

「あ、あぁ、あぁ……そうだな。そうだな。凄い。凄いな」

「そんな。うそだろう。速すぎる、まだ、生まれてから二十分も経ってないのに。幾ら適性があっても、こんなに速ければ痛みが走るはずだ、なのに平然と……そうだ。検査だ初乳の検査を前倒ししないと。こいつ、ひょっとしたら2時間もしないうちに吸い付くぞ」

「あ、ああ、そうだ。そうだね。そのとおりだ。準備出来てるよ。はい、場長」

「あ、先生ありがとうございます。父じゃなくて、私やります。父さんはそのまま見といて」

 

 速く立ち上がった

 

「よし初乳の糖度問題なし……え?」

「うわぁ、お母さんのお乳に吸い付きましたね。綺麗で可愛い。綺麗可愛い。本当に可愛い」

「え? そんな? もう? まだ産まれてから1時間もたってないのに……はやい、はやいよ。本当に早い。立ち上がるのだけじゃなくて。こんなに直ぐに動いて吸い付けるなんて。身体がまだ硬くて動かすと痛いはずなのに。え? 痛くないの? 平気なの? ……こんな馬初めて見た。ね、そうでしょ父さん……父さん? ……場長?」

「何て体のバランスしてるんだ。バランス? いや、バランスの取れた均整な体をしているが、体幹だ。体幹が良いんだ。尋常じゃない。それでいて乳の飲みっぷりもいい。産まれたばかりなのにこんなに。内臓も強いんだ。オグリみたいに……幼駒でこのバランスと体幹の良さ、こいつは、まさか……いや、まだ育ってないじゃないか。何を考えてる。ニシキノクロスと重ねるな。あの時のニシキノクロスは産まれて一年は経ってた。こいつは産まれたばかりだぞ。

 落ち着くんだ。ニシキノクロスと、いや、タマモクロスと、最強馬と重ねるんじゃない」

「ごきゅごきゅいってるわね。なのに品がある。綺麗」

「そうだね。母さん、ここまで飲みっぷりが良いと、惚れ惚れする」

 

 すぐさま乳にしゃぶりついた

 

「……なんか、お母さん馬がキョロキョロしてないですか? 場長?」

「産まれてからこんなに速く沢山身体を動かすなんて、苦しいはずだ。苦しくて痛みがあるはずなのに、何で平気なんだ。どうして……」

「場長!?」

「あ、え、あ、はい、何でしょうか」

「お母さん馬がキョロキョロしてるんですけど、場長はどう思います? 何かあったんでしょうか?」

「そ、そうですね。キョロキョロして……ん? キョロ、キョロって……すまん、このとねっこどれだけ飲んでるんだ?」

「あ、え? ああ、もう20分くらいだね……20分っ!?」

「20分だ、とぉっ……お、おいっ、飲みすぎだっ。ちょっ、待て、おい、待ってくれとねっこ。白いの。お前のお母さん、乳吸われすぎて苦しんでるんだ。一度離れて体を休め……そうだ離れて横に……ああ、違う別の乳に吸い付くな。吸い付くんじゃない。ごきゅごきゅいわすな。ごくごく喉鳴らすな。まて、ちょっとでいい、ちょっと落ち着け。落ち着くんだ。(飯があるとそれ以外目に入らなくなるなんて)お前はオグリか。……違う。駄目だ。お母さんが可哀想だろ。飲んじゃ駄目だ。初乳はある程度保管したほうが良いんだ。このままだと吸い尽くしてしまう。そうだ。離れて休むんだ。良い加減動きすぎて身体が痛いだろ疲れたろ苦しいだろ。ホーリックスと一緒に横に……駄目だって。しゃぶりつくんじゃない。二つあるからって出が悪くなると直ぐに違う乳にしゃぶりつくんじゃないっ。産まれたばかりなのに動きすぎだし。何よりもそんなに飲むと腹痛いだろ。苦しいだろ。

 痛いだろ? 

 苦しいだろ? 

 痛くて苦しいはずだ? 

 何で笑顔なんだよぉっ」

 

 ごっきゅごっきゅだった。

 

 周囲皆を虜にしながら熱狂させ慌てさせていた。

 何時もそうだったように。

 産まれた時からそうだった。

 翠のターフに茶の砂にその白を際立たせる姿に人々を虜にさせ熱狂させ慌てさせ、何よりも愛させた。

 

 

 

 白い怪物。

 オグリの娘。

 おかえりなさい。

 オグホリ愛の結晶。

 黄金世代の白雪姫。

 史上最高の名牝馬。

 史上最も速く最も美しい三冠牝馬。

 日本近代競馬の結晶。

 

 異性馬性癖破壊系譜の始まり。

 最強のドマゾ。

 

 

 

 そう謳われる牝馬の物語は幕を開けた。

 

「よし、幼名はシロにしよう」

「「「え???」」」

 

 愛らしい寝姿に目を細めつつ馬主が呟いたあまりに安直な幼名の是非に、馬主家族に激論を巻き起こす。

 それが始まりの1ページの締め括りだった。




 馬主と生産者にブレーキはありません。特に馬主さんは割と狂人と呼ばれる行動してます。
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