黄金世代の白雪姫   作:サリエリキキ

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 感想、評価付け、ここすき、皆さんありがとうございます。



 この作品書くときに最初にプロット建てた話です
 まさか100話以上かかるとは(震え声



アニメ12話 夢の舞台~⑤~

『ホワイトグリントを捉えるか! スペシャルウィーク!』

 

「あれは……」

「ええ、懐かしいわね」

 

 それは、かつてホーリックスを追い、食らいつこうとしたオグリキャップそのものの走りだった。

 胸の奥に蘇る往年の光景に、ふと感慨がこみ上げる──そんな夫婦であったが。

 

「がんばれー! がんばれー!」「走ってー!」「いって!」「かって!」「まけるなあ!」「レースいい!」「がちゃんってしてる!」「いいです!」「すてきー!」「わあっ、わあっ!」

 

 熱に浮かされたように身を乗り出す孫たちを、落ち着かせようと抱きとめるのに精一杯。

 そんな自分たちの姿を、お互いに見てしまい──

 

「「もう、あなた(おまえ)たちの時代だな(ね)」」

 と、そのまま目を合わせ、やさしく笑みを交わした。

 

 

 ・そうなんだよ。オグリキャップとホーリックスのレースそのものだったんだよ

 ・何人のおっさんやおばさんが歓声上げて崩れ落ちたか

 ・府中の直線を先行するただ一頭の牝を、ただ一頭の牡が追いかけたのだ。かつてのように

 ・ブラッドスポーツよなあ

 ・両親が東京競馬場に来ているレースでその子がライバルと同じ展開のレースをする

 ・神はいる

 ・お孫さんたちヤンチャすぎね。オグリの上ではしゃぎすぎ

 ・おじいちゃんとおばあちゃんが抱えてくれてよかったねby英語

 

 

『スペシャルウィーク! 差を縮める! あと1バ身! 残り200! 抜かすか!』

 

「ヤリマスね」

「ええ、先行のグリントさんも素晴らしいですが、スぺちゃんの追い上げ──疼きます」

「あの二人から逃げ切ると気持ち良いんだよね」

「本当に凄い二人だわ。がんばって」

 

 

 ・チームスピカの面子といい冷静さを取り返したな

 ・ガンギマリになっちゃっただけでは

 ・エル無表情なんよ

 ・グラスの目が怖いんですけど

 ・スカイ、全然目が笑ってねえ

 ・黄金世代って怖いby英語

 ・全力で応援しているキングが癒し

 

 

『直線半ばで更に縮まる! もう凌げないかホワイトグリント!』

 

「やった! スぺちゃん!」

「イヤ」

「え?」

「マダダ──あの白いコはmonster」

 

『いや! ホワイトグリント! 加速! スペシャルウィークと同速! 半バ身が縮まらない!』

 

 

 ・サンデー、シリアスになると顔が更に怖い

 ・ホワイトグリントはラスボスである

 ・マジで縮まらんのよ実際のレースも

 ・残り300mから縮まらなくなる

 ・スぺが抜かしたと思ったらサトテツの追いで加速するホワイトグリント

 ・白い怪物ホワイトグリント

 

 

『ホワイトグリントが加速したぁ! スペシャルウィークと同速だ!』

 

 届かない。

 

 あんなに頑張ったのに

 

 あんなに練習したのに

 

 こんなに絶好調なのに

 

『ホワイトグリント! ホワイトグリントだ! 満面の笑顔のホワイトグリントが半馬身差のまま抜かさない!』

 

 つよい

 

 十冠ウマ娘。

 

 ただ一つでも制すれば0.1%以上の上澄みとなるG1を、十も制した日本史上初の称号。

 

 つよすぎるっ

 

 ホワイトグリントは紛れもなく

 

 つよすぎるっっっっ

 

 最強

 

 日本一

 

 

 これが

 

 

 日本一のウマ娘っ

 

 

 ホワイトグリント

 

 

『ホワイトグリント! 半バ身差! スペシャルウィーク! どうする! どうする! このまま決まるのかっ!』

 

 

 宝塚記念と同じ半馬身が縮まらない

 

 半馬身差が

 

 ちぢまらないよぉ

 

『いや! ホワイトグリント更に加速! セイウンスカイの如く溜めていたあ!』

 

 あ

 

『残り200! 満面の笑顔のホワイトグリントが! スペシャルウィークを引き離していく!』

 

 ああ

 

『これが! ホワイトグリントだ! 白い怪物だ!』

 

 あぁ……ぁ

 

「わたしの脚を、一度近くで見ただけでっ」

「グリントはホワイトグリントデス」

「つっっ怪物っっっ」

 

 

 ・スぺちゃんが滝のような汗を出して

 ・半馬身差からずっと縮まらんのだ

 ・戦慄で目から修羅を消し飛ばされた

 ・先行したのに差そうとするスペと同速で走られたらな

 ・ウォリックと同じことしてやがる姉弟だな

 ・サトテツの鞭一発でマジで一伸びしたんよ

 ・キラキラした笑顔でな

 ・騎手が一度強く鞭入れると、ドンッて足元の芝を跳ね飛ばして白馬が伸びていくby英語

 ・総毛だった大歓声が競馬場で響いたんだぜ

 ・双眼鏡で見ていたタッケが悲鳴上げてた「うそだろっ」と

 ・あのシーンをアニメにしてくれてありがとう。いや、スぺが絶望しても仕方ない

 ・ガンギマリの表情のまま絶望の目をするスペかわいい()

 ・観客席の黄金世代も絶望しとるぜ

 ・トレーナー席で沖野トレーナーが拳握り締めながら唇噛み締めてブルブル震えてる

 ・これがホワイトグリントである

 ・府中を先行して鞍上の鞭一発でさらに伸びる力は何処から

 

 

『スペシャルウィーク! 大丈夫か! 姿勢を崩した! 大丈夫か! スペシャルウィーク!』

 

 つよすぎるよっ。

 私には日本一なんて無理だったんだっ

 

 ごめんなぁ

 

 おかあちゃあんっ

 

 やくそくまもれんっ

 

 おかあちゃぁぁんっ

 

 あの子にあやまれんっ

 

 

 ・ふらついてるスペ

 ・ああスペさんがスペちゃんに

 ・ガンギマリの表情で涙ぐんで

 ・なんてぷりてぃなんだ

 ・ホワイトグリントに謝りたいから修羅になっても勝ちたいスペちゃんはプリティだった

 ・色々なプリティを内包してるby英語

 ・スペちゃん、倒れそうに

 

 

「僕、この時勝つの諦めたんです」

「わしもや、スペちゃん、ふらついて真っ直ぐに走れんでなぁ。竹、追うな、ゆるめてええって、そう言いながら、膝から崩れとった」

「僕も追うの辞めかけてました。真っ直ぐ走れなくなっていたほど限界だったんですスペ

 ……スペより先に限界がくるように仕掛けたホワイトグリントが、テツの追いでまったく脚落とさないどころか速くなって、鞭で加速──騎手として生きてきた時間に裏切られた気持ちでした」

「わしもや。サラブレッドならスペちゃんより先に、苦しくて辛くて痛くて、限界になるはずなんや。

 なのにあの白い怪物は、鞭打たれてスペちゃんを引き離そうとしやがった。内臓や脚とかの身体能力だけやない。

 あの精神力こそが白い怪物や。親父の芦毛の怪物と同じく」

「まお──ウォリックといい、とんでもない子達です。オグリの子は。もっと産んで欲しかった。日本馬で」

 

 

 ・ああ、やっぱり諦めたかタッケ

 ・仕方ない故障するとしか思えんかった

 ・真っ直ぐ走れてなかったんだよ馬のスペも

 ・ガックガクでな

 ・どうみても限界で

 ・タッケが苦渋の顔をしてな

 ・臼井最強も悪夢を見る顔しとる

 ・魔王を思い出す目をしとるぜ

 ・魔王呼びしかけて言い直すタッケ。公式の愛称は騎士王だからね

 ・騎手と調教師の絶望

 ・十冠馬ホワイトグリント

 ・ルドルフの七冠を更新した上で三つの冠を更に得た怪物

 ・十冠、その重さと偉大さを府中の直線に刻み込んだ

 

 

 もう、だめっ

 

 薄れゆく意識の中

 

「Stand tall! Triumph! Run with all your heart! (胸を張れ! 勝利をつかめ! 全身全霊で走れ!)」

 

 ……あっ

 

 ──「You know, having someone you really don’t want to lose to — that’s something truly special. It means you care, and it helps you grow(負けたくないライバルがいる。それは素晴らしいことだ。本当に素晴らしいことなんだ)」

 

 ああっ! 

 

 自分の勝負服を仕立て直して優しい顔で渡してくれたサンデーサイレンスさんの顔が、今も最前列で優しい顔で応援してくれているサンデーサイレンスさんと重なった。

 

 

 ・産みの母と育ての母二人に謝って諦めた所にサンデーパッパ

 ・全身全霊きたあ! 

 ・サンデーが負けたくない相手って!!! by英語

 ・イージーゴアあああああby英語

 ・オーナー説得に成功したのかサイケby英語

 ・アメリカ人が狂喜してるんだが違うんだ。アプリ版で同じシーンがあってイージーゴアは出てないんだ

 ・アニメで明かすかな。と思ってたけど明かさないなこのシーンの全容。もっと長いのに

 ・このシーンのフルを見たければ、ゲームで先週ピックアップされたサンデーサイレンスのサポカを2凸して逆襲スぺを手に入れなければならないのだ

 ・サイケの資本主義っぷり

 ・本当にサンデーサイレンスはお父さんby英語

 ・子の成長を願いながらの言葉by英語

 ・スぺちゃん? あの、サンデー殺す目なんですけど

 ・スぺちゃんからしてみたら優しい顔なのだ

 ・諦めた所に激励してくれたパッパの優しい言葉なのだ

 ・感情が高ぶりすぎて英語しか言えないサンデーはプリティ

 ・ああ、スぺちゃんの勝負服がサンデーサイレンスから譲られた勝負服が翻って

 

 

『残りあと僅か! 決まったか!』

 

 勝ちたいっ! 

 

 去年のジャパンカップの私じゃないっ! 

 

 半バ身っ、グングン遠くなる背中を見送るだけだった私じゃないっ! 

 

『ホワイトグリントの勝──』

 

 まだっ! 

 

 止まるなっ私の腕っ! 

 

 止まるんじゃない私の脚っ! 

 

 ばったするんじゃない私の体っ! 

 

『いやっ! いやぁぁっ!』

 

 なして、ここまできたべさぁっ! 

 

 アメリカいっでサンデーサイレンスさんに鍛えてもらったべさっ! 

 

 ホワイトグリントに勝つためだべさ! 

 

『終わっていないっ!』

 

 たかだかふらついただけだべさぁっ! 

 

 たかだか一度伸びられただけだべさぁっ! 

 

 ホワイトグリントは一バ身さきの横におんのさっ! 

 

 勝つんだべさぁっ! 

 

 横におんだからだべさぁっ! 

 

 置いていかれた去年じゃねぇんだべさぁっ! 

 

 今は一バ身だべさっ! 

 

 一バ身横におんだからだべさぁっ! 

 

『スペシャルウィークは終わっていないっ!』

 

 動けぇや! わだすの腕っ!! 

 

 動けぇや! わだすの脚っっ!!! 

 

 あやまるためにもだべさぁっ!! 

 

 走るために生まれてきたんだべさぁっ!! 

 

 ウマ娘としての意味を刻むためにもだべさぁっ!!! 

 

『スペシャルウィークだ!』

 

 ホワイトグリントさにっ

 

 日本一のウマ娘さにっ

 

 走ってて、一番楽しい相手さにっ

 

 ──「Running alongside your rival is really fun.(おまえも、ライバルと一緒に走るのは楽しいだろう)

 

 あんたと一緒に走るのが好きだから、楽しいんだべさ。

 

「勝つっ」

 

 もっと好きになりたいから、楽しくなりたいからだべさ。

 

「勝負」

 

『スペシャルウィーク!』

 

「勝負っ」

 

『スペシャルウィーク伸びてきている!』

 

「勝負っ! ホワイトっグリントぉぉぉぉぉ!!!」

 

『逆襲の風を纏って! 特別な週! ダービーウマ娘! スペシャルウィークが広がった一バ身を縮めにきたぁ!』

 

「うん、スペちゃん」

 

 スペシャルウィークの咆哮に応えるように、白い怪物がその美しい笑みを深めながら囁いた

 

 

 ・笑顔のスペ

 ・スペちゃんが還ってきた

 ・北海道の田舎から出てきたウマ娘が還ってきた

 ・スズカの如く覚醒した

 ・いいっ血走った目で笑顔なのが良い

 ・ぷりてぃが更新されてるっ

 ・アプリの抜粋がまた

 ・英語わかんねえのにサンデーと通じ合うスペ

 ・走る楽しさライバルのいる楽しさをレース前にアメリカでスペに伝えていたのが、ウマ娘サンデーサイレンス

 ・サンデー偉大すぎるby英語

 ・日本競馬を塗り替えたサンデーの格を落とさないな

 ・自分がより好きに楽しくなるために勝つ

 ・わりと畜生なこと言ってるのに笑顔が可愛いから許す

 ・フリーハウスと違ってスペは根性負けしなかった

 ・一度駄目だと思われてもスペは盛り返したんだ

 ・それでも抜かさせようとはせず加速するホワイトグリントのラスボスっぷりが

 ・笑顔が綺麗だからこそ際立つラスボス

 

 

「泣きながらおってました」

「わしも泣きながら応援しとった」

 

 

 ・せやな

 ・無我夢中で追ってたなタッケ

 ・駄目だと思った愛馬が発奮して盛り返したらな

 ・それに応えることしか出来ねえよ騎手だもの

 ・良いコンビよねby英語

 

 

 ♪♪♪ ~

『スペシャルウィークか! ホワイトグリントか! スペシャルウィークか! ホワイトグリントか!』 

 

 99年 ジャパンカップ

 

『壮絶な一騎打ち! 壮絶な叩き合い! モンジューは一杯か!? もう誰も入り込めない! 誰も踏み込めない!』

 

 スペシャルウィーク、逆襲のラン

 

『日本総大将と白雪姫が踊っているッ! 二人だけの舞踏会! 二人だけのジャパンカップ! 勝つのはどっちだ』

 

 本当の敵は、諦めだ

 

『一年前の逆襲なるか! スペシャルウィーク! 一年前の如く勝るか! ホワイトグリント!』

 

 

 ・ん? この音楽は

 ・20世紀少年? by英語

 ・ここでえ

 ・JRAの本気CMぅ

 ・アニメでぇ

 ・BGMを20世紀少年に! by英語

 ・20世紀少年をBGMにして決戦させるかサイケby英語

 ・99年ジャパンカップ以外はかすれて聞き取れないのが良い

 

 

『決戦の舞踏会! もう少しで!』

 

 よそ見すんなっ! ただターフだけを見据えてはし──

 

「どっちもがんばれー!?」

 

(あっ──)

 

 去年も聞こえて応える事が出来なくて、それが何よりも悲しくて辛かった声が今年も聞こえて

 

『ゴール板っ!』

 

 顔を上げた

 

『僅か! わずかに!』

 

 ああ、やっぱり、綺麗な笑顔

 

『スペシャルウィーク! スペシャルウィークだ!』

 

 走るのって楽しいねグリントちゃん

 

『日本総大将スペシャルウィークの勝利だぁっ!!!』

 

 走って勝つのって楽しくて大好き

 

 ・ウィンターウィークぅ

 ・聞こえてたんだな去年も

 ・スぺちゃんが何時も通りの笑顔で

 ・ホワグリとスぺちゃんが笑顔で並んで

 ・満面の笑顔でゴール板過ぎた

 ・実馬通りの直線死闘レース良かったわあ

 

 

 

 気付いたら揉みくちゃにされてた。

 チームスピカのみんなやトレーナーさんにもみくちゃにされてた

 ターフじゃなく控室でみんなにもみくちゃにされてた

 ゴールと同時に倒れたらしいけど、覚えてない。

 でも、勝った。

 勝ったということだけを噛みし──

 

「スペちゃん」

 

 白い女の子を抱き上げたホワイトグリントの声がした

 瞬間、全身に電撃が走った

 運命が居た

 北海道の初雪を思わせるような白い、どこまでも白くて綺麗な髪色と柔肌を持った彼女が、同じ髪と肌を持つホワイトグリントに抱えられている。

 ただそれだけで、私の鼓動は高鳴って

 ただそれだけで、私の視界は潤んで

 ただそれだけで、私の身体は震えて

 

 まるでワープしたかのよう。

 

 気が付けば、ホワイトグリントに抱えられたその子の前で顔を合わせた高さにしゃがんでその子の言葉を待っていた

 

「あ、あの、わたし、わたし、ウィンターウィークって言って」

「うん」

「あの、スペシャルウィークさんに会いたくて」

「うんっ」

「よろ、よろしゅうお願いします」

「よろしくだべさ! ウィンターウィークちゃんっ!」

 

 運命のすばらしさへの感動のままホワイトグリントごと強く抱きしめてから、一度離れて、白い宝物を抱き上げて抱きしめた

 

「スノーっていうんですカ」「はいっ」「そうデスカ。ちょっとこのままステイツ、いえ、実家へ」「うんっ! おじいちゃんとおばあちゃんにきいてみるねっ!」

「面白かったですか。レースは」「はい、わたくしも、きっと、いつかは」「ええ、あなたなら間違いなく、アリスワンダー」「はい、まちがいなくこの場にたちます」

「空が気持ちいいね~ビャクウン」「うんっすごく気持ちいい、雲きれー」「綺麗だね~本当に綺麗だ~今日は本当に素敵な日だよ」「そうだよね~スカイさんにであえたひ~」

「ちょっと、こら、落ち着きなさい」「や! キングさんとバッタリしてほんわかしてふんわりホッカホカ」「嬉しいのは分かったけど私の頭の上で髪の毛使って寝袋作っちゃだめでしょ」「すぴーすぴー」

 

 …………ちょっと、友達たちの良識と常識に疑いを抱いてしまいました。グラスさんを除いて、初対面の子とまるで親子のような関係になるとは人としての良識と常識はどこ行ったのでしょう

 

「次、おんぶしてもらっていいですかっ」

「もちろんだよ。そんなふうに頼まなくていいんだからねウィンターちゃん。おんぶしてってだけ言って欲しいな」

「うん、おんぶして」

「はーい、あ、グリントちゃん」

「なにスぺちゃん?」

「去年、叩いちゃってごめんね。二度としませんっ! 本当にっ! ごめんなさいっ!」

「……………………ぇ…………うん、わかった。気にしないでね。本当に気にしないで」

 

 

 ・実馬通りは流石にアニメにはしなかったか

 ・倒れたってことにしたアニメスタッフ有情

 ・実馬通りだとエライことになるからね

 ・あ、ママンがパッパに会わせに来た

 ・スペちゃんに戻ってくれたからDVしねえと見抜くホワイトグリント

 ・ウィンターウィークをガッシリ抱き締めんな

 ・やはり主戦魂病に罹患したかスペ

 ・周りのエルグラススカイキングもそれぞれの子を抱きしめてるんだよな

 ・どいつもこいつも主戦が乗りたいなとか預託して欲しいなとかしたからな

 ・スぺ、周りの友達を非難する前に抱き上げて頭撫でるの止めない自分を見ろ

 ・てか、スぺ、謝り方それで良いのか

 ・グリント戸惑ってんじゃねーか

 ・いや、驚愕してね

 ・ホワグリマゾ派としては、スぺちゃんの返答に絶望していると推測する

 ・スぺの言葉と一緒に視点が変わり始めた

 ・ああ、もう、エンディングの時間か

 

 

「スペこのままウィンターウィーク僕のところに連れてきてくれないかなあ。ウィンターウィーク乗りたかったぁ」

「……いいアニメやったな」

「ええ、良くできてました。あの日を思い出しました」

 

 ♪♪♪ ~

 

「「ん?」」

 

 

 ・タッケ??? 

 ・本物の主戦魂病である

 ・主戦魂病って実在したんだなぁ

 ・臼井最強ですら突っ込まねえ

 ・あれ、話が良いところで画面が暗く

 ・エンディング曲じゃない

 ・これは、まさか

 ・ピックアップの曲

 ・先週に逆襲スぺとサポカサンデーやっておいてっ

 ・法律上大丈夫だけど無法過ぎんだろ

 ・俺はやらんぞ。もう金はない。貯金崩すか株売る必要ある

 ・私もやらない。例えホワイトグリントであっても

 ・ホワイトグリントだったら、どうしよう

 

 

 

 稲光が走る暗闇の中、少女の声が響く

 

「もう無理だ」

 

 

 ・ホワイトグリント、か

 ・ここでグリントピックアップ

 ・卑劣なるサイケ

 ・ないぞ金は無いぞ

 ・来月は節約ね

 

 

 何か抑えきれないものを抑えている少女の声が

 

「痛くてもう限界だ」

 

 

 ・ホワグリも痛いよなあ

 ・かなり無茶なレースしてたものね

 ・実馬もな

 ・全身筋肉痛になると断言されたレースを何度も

 ・そんなレースをしたサトテツが責められてた

 

 

 何かが溢れることを耐えようとしても耐えきれない少女の声が

 

「苦しくてもう耐えられない」

 

 

 ・そらあんな間隔で激戦すればね

 ・親父と同じくタフな身体とは言え辛いよな

 ・ホワグリも故障、重いのは一回だけど軽いのは何度かしたからな

 ・オグリも結構故障したからな

 ・一戦一戦を死闘し続ければね苦しいよそりゃ

 

 

 その何かを抑えるのも耐えるのも遂に辞めようとする少女の声が稲光と共に響き。

 

 

「もう──笑 顔 が我慢ができない!」

 

「痛いのっ!」

 

「苦しいのっ!」

 

 ・ん? 

 ・へ? 

 ・え? 

 ・はい? 

 ・まさか! まさかぁ

 

「きっっっっっっっっもちいいいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」

 

 暗闇が取り払われ、光り輝く純白に包まれたドマゾが達しながら満面の笑顔で走り出した。

 

 

 

 

 迸れっっっ!!! 

 

 マゾヒスティックパワーっっっっっ!!! 

 

 

『効果:笑顔が美しければ美しいほど、最後の直線で全ての能力がぐ~~~んと上がる』

 

 

 ・きもちいい? 

 ・え? いたいの? くるしいのが? 

 ・苦痛が気持ちいい? 

 ・信じてたっマゾだって信じてたぁ

 ・まぞ??? 

 ・え? 

 ・ふえ

 ・マゾヒスティックパワー??? 

 ・なんか無法な能力なんですけど

 ・条件無しで無法な効果が

 ・いや、笑顔が美しい? とか出てる

 ・いや? まぞって

 ・信じてたっ! ホワイトグリントはマゾだって

 ・マゾ白馬なんて素敵なんだ

 ・生きててよかった

 ・さらば貯金っ

 

 

「え? なに、を???」

「はい? マゾなんか???」

 

 ・ちょ、おい、二人知らないの

 ・呆然としとるんだけど

 ・え? いいの? 知らせずに出演させたの

 ・まてまてまてまて

 ・そんなんどうでもいいマゾってなんだ

 ・ホワイトグリントブランド何てものがあるのにっ

 ・あれ白雪姫イメージで売り込んでるんだぞ

 ・オーナーの許可貰ってないものがな

 

 

 スペシャルウィーク鞍上と調教師が何も知らないなか、サイケにとってのアニメ本番、売り込み(ガチャ誘引)が始まった。

 

 

「資本主義の豚」「資本主義教徒サイケ」「そんなんだからアニメ期間中に週間での連続ピックアップが、後々になって法によって規制されたんだぞ」「ガチャガチャ、ガチャ、ガチャ」「タッケと臼井最強の解説で人を集めたのはこの為か畜生が」「タッケと臼井最強の話に夢中で話を見逃して、5分後の再放送を見ようと人を残させてコレ」「タッケと臼井最強にも言ってねえ非道」「スペちゃんがかわいそう」「エンディングが営業になった」「こんな形で明かされたライバルの騎手と調教師に涙が出てくる」「まあ、意図が意図だ。ある意味仕方ねえ」と言われるピックアップ紹介が始まった。

 

「ホワイトグリントとスペシャルウィークの決戦を騎手と調教師の解説込みで日米同時生放送します! 誰もが疑問に思っていた謎を、ホワイトグリントオーナー許可の下で明かしますので御期待あれっ!」の謳い文句に惹かれた同時接続数500万人超えという記録的な人々が見守るなかで。

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