OUGI〜転生伝〜   作:ジャックマン二

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おまたせしました

質問有りましたので年齢をお答えすると大体直毘人が二十歳前後、扇は十代後半程度です
原作と絡まない部分なので目茶苦茶ふわっとしか考えてないところですので、若くして当主になったんだな〜と若くして特級祓ったんだな〜程度の認識でお願いします


肆話(裏)

 

俺と扇は現当主である親父と戦闘訓練場で向かい合っている。

親父の後ろには禪院の精鋭たる柄を筆頭に禪院家内の序列でも上位を占める者ばかり。

 

先日、俺が親父に仕掛けたのは当主の交代戦だ。

本来当主は勇退もしくは死亡して交代するのだが、こうして下剋上の様に戦いを仕掛け勝利すれば当主の交代が成る。

無論、これで負ければ次期当主剥奪どころか謀反者として首を切られてもおかしくない。

無論、親父は俺を謀反者として切るだろう。

だが俺は負けん!扇が、弟が俺に託してくれた思いを必ず押し通す!  

 

「では双方構え!」

 

立会人がルールの確認後にそう言い、皆が構えを取る。

扇は‥‥‥ふ、木刀を右手で持ち肩の力を抜いた独特な構えだな。

いや、構えとすら呼べないな‥‥‥だがその無法の姿こそが我が弟よ。

 

「始め!」

 

俺と親父は同時に互いに二十四コマを打ち、高速で移動してぶつかり合う。

互いに投射呪法の使い手、となれば術式の練度と肉体の強度。

そして呪力の操作で勝敗は分かれるか。

 

「‥‥‥‥‥‥遅いな‥‥‥‥」

 

扇はすぐに一人を袈裟斬りで飛ばすと二人目を切り上げた。

その時、周囲の空気は変わった

 

打撃との誤差0.000001秒以内に呪力が衝突した瞬間

 

空間は歪み

 

呪力は黒く光る

 

黒閃。

 

これは技や術式では無い、黒閃とは一つの現象だ。

コレは突風や津波、地震と並ぶ人の手で狙い起こす事は不可能なものだ。

コレを経験した者は呪力の核心に触れる事ができ、経験してない者との差は天と地程だ。

 

三人、四人、五人と扇は黒閃を放ち倒していく。

何より驚いたのは木刀を投げ黒閃を放ち、そして徒手空拳でも黒閃を放っている事だ。

もし公的に記録が残るなら黒閃連続発動記録だ。

 

「終わったか」

 

「あぁ、まったく弟が天才で兄の肩身が狭くて敵わんな」

 

扇の方は片付き、後は俺と親父の決着を待つだけとなった。

まったく、曲がりなりにも禪院の精鋭を山にしてその上に座るなと言いたい。

まるで今までの禪院は新しい禪院の足下にも及ばないと言わんばかりの態度では無いか。

 

「扇め‥‥‥」

 

「ふ‥‥‥親父よ、今まで術式と呪力量のみを大事にしてきた結果が扇と親父達との差だ」

 

「戯けた事を、あの呪力量で殴れば‥‥‥」

 

「耄碌したな親父

扇は呪力による強化はしていない、あの黒閃だって漏れた呪力が木刀にたまたま重なり起きただけの事

アレは扇の素だ」

 

「なっ―――!?あ、ありえん!!!」

 

「今までの常識ではな

呪力が無い、術式が無い、男では無い、それだけで我々は扇の様な天才を腐らせてきただけかもしれんぞ」

 

たまたま扇が呪力量が多かったから日の目を浴びただけで、この長い歴史の中でもしかしたらこの様な天才が埋もれてきたかもしれない。

 

「ぐぬ‥‥‥しかし、今の貴様では扇どころか俺にも勝てんぞ!」

 

「ぐっ‥‥‥」

 

やはり呪力操作に術式では分が悪い。

このままでは押し切られかねん、俺の脳に一瞬では有るが敗北の文字がチラついた時、身を焼かれる程の衝撃が俺達を襲った。

 

「扇め‥‥‥手は出さんが喝は入れると言うか」

 

「ぬ!?」

 

どうやら俺の弟は想像以上に俺を気にしてくれてるようだ。

あの太陽の様な火の玉を俺が負けそうになったら打ち込むと言わんばかりに構えている、絶対にやらせるなと言わんばかりに睨んでいる。

口下手なくせに生意気をしおって、俺は扇に目で「問題ない」と伝えると火の玉を手のひら位の大きさまで縮小させた。

 

「まったく‥‥‥良い弟を持ったな俺は」

 

「戯けた事を!」

 

喝を入れられた俺の動きは今までと違う。

ましてやあんな術式の解釈は無限と言わんばかりに作られた火の玉を見ては俺とて負けられんさ。

 

「拡張術式『追記再表』」

 

コマを打つ事の解釈を紙に書いた絵を再現するとし、コピーする事で前回と同じ動きになってしまうがコマ打ちの僅かな時間を潰す事でより早く加速する事を可能にした。

確かに同じ動きでは有るが親父とのコマ打ちの僅かな時間が差となり、徐々にでは有るが俺の方が速くなってきた。

 

そしてそれは速さの暴力となり、苦しくも勝利を掴む為の功労者となった。

トドメの一撃を当て親父を吹き飛ばし、俺は勝利。

つまり次期当主から正式に当主となったのだった。

 

「見事だ直毘人」

 

「親父‥‥‥」

 

「若くして当主になるとはな‥‥‥誇らしいやら悲しいやら‥‥‥」

 

先代当主となった者がどうなるかはよく知ってる筈の親父は、何処か誇らしげに俺達兄弟を見ている。

まったく‥‥‥

 

「本日より俺が当主となった、先代はこれより楽隠居する事となった」

 

「直毘人?」

 

「俺達の作りたい禪院は無駄に血を流さず、才ある者力有る者が虐げられない真の実力主義を作る

ならば先代と言えど無駄に切る必要は有るまい」

 

そう言うと親父は小さく笑い、自身の部屋へと戻っていった。

して扇よ、お前は何故俺に掌を向けている?

 

「では最初の当主命令だ!

至急家の者を集めよ!緊急会議を開く!」

 

「承知」

 

さぁここからが忙しくなるぞ。

俺の戦いはこれからだ!





影松
直毘人が抱えてる部隊の男
二十代後半
本人は逃げ足しか無いと言うが三級までなら祓える
呪力量は人並みには有るが術式は持たない
三人兄妹の長男
私服で行動中は逆ナンをよくされる
直毘人は好きだが扇は怖い

黒梅
直毘人が抱えてる部隊の女
二十代前半
事務全般が得意だがその分現場関係は壊滅的
三人兄妹の末
扇に助けられてからはずっと追いかけている
直毘人の事は普通に尊敬している

扇さん嫁問題

  • メロンパンを嫁にしてみない?
  • メロンパンに呪われたロリだろ!
  • 梅ちゃん扇推しじゃん
  • そこに天元がおるじゃろ、女じゃろ
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