side??
?「はっはっはっ・・・くっ!」
森の中、一人で何かに追われるように走っていた。息も絶え、気を抜くと倒れそうな疲労感も滲ませていた。
?「・・・しつ・・・こい!」
後ろを振り返りながらも必死に走っていると、目の前に突如として現れたプレイヤーとぶつかった。フードが脱げ、転がると、短剣を構えそのプレイヤーに襲いかかるのだった。
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sideナイト
七十五層に到着し、転移門から拠点である<アルゲード>へ戻ろうとミトと転移した。しかし、目には森が写り、視線を周りに向けると一人のプレイヤーとぶつかった。
ナイト「なっ・・・!」
ナイトはぶつかったプレイヤーに目を向けるとフードが脱げ、転がるところだった。プレイヤーは同い年位の少女だった。少女が短剣を構え襲ってくる。咄嗟に刀で応戦すると
ナイト(オレンジプレイヤーか!)
少女と鍔迫り合いになる。少女はナイトを見て困惑する。
少女「あんた・・・誰?」
ナイト「それはこっちのセリフだな」
その瞬間、轟音がはしる。そちらに目を向けると、巨大なモンスター。
ナイト(スカルリーパーだと!?七十五層のフロアボスのはずだ、なぜここに!?)
少女「くっ、なんとか撒いたと思ったんだけど・・・やるしかないか」
ナイト「そこの君、ここではこんなモンスターが出るのか!?」
少女「・・・あんた達のようなならず者と話す気はないわ」
ナイト「(あんた達?)何かに勘違いしてるようだな」
スカルリーパーは左鎌を振り下ろす。少女の方に向かったそれをナイトは弾き返す。
少女「あ、あんた・・・どうして」
ナイト(弾き返すことが出来たということは弱く設定されてるのか?まだ戦ってないから解らんな。しかし、安易に逃がしてくれるとは思わないがっ!)
ナイトは振り下ろされた鎌を弾き続けると後ろに跳び少女に声をかける。
ナイト「・・・少しは戦えるんだろう?コイツを倒すのに協力してくれ」
少女「な、なんであんたなんかと・・・」
ナイト「攻撃は俺が受け続ける。サイドから攻撃してくれるだけでいい」
スカルリーパー「グガァァァ!」
スカルリーパーは左右の鎌を交差して突撃する。横に跳んで躱すと、今度は右の鎌で横に薙ぐ。ナイトはなんとか受け止めると
少女「なぜ私を庇うの?後ろから斬りかかられるかもしれないのに」
ナイト「君に襲われる心当たりはないが、生き残りたいんだろ?」
少女「・・・」
ナイト「それならコイツを倒すしかない」
少女「・・・わかった。今だけ協力してあげる」
ナイト「助かる。よし、いくぞっ!」
戦闘は十分を超えたが、HPに余裕を持って倒せたのだった。
ナイト「なんとか倒せたか」
少女「スカル・リーパー・・・こんなモンスター初めて見た」
ナイト「俺もだ・・・」
ナイトは刀を鞘に納め、少女に向き合う。
ナイト「・・・で、どうする?俺としてはやりたくないがな」
少女「・・・本当に、あいつらの仲間じゃないの?」
ナイト「誰のことかさっぱりだ」
少女「・・・どうやら、本当見たいね。でもあんた見えてるんでしょ?私のカーソル」
ナイト「ああ・・・オレンジだな」
少女「それを見て何とも思わない?なんで、普通に話しかけてこられるの」
ナイト「それどころではなかったからな。聞いたら答えるのか?」
少女「・・・いいわ。・・・私、人を殺したの」
ナイト「・・・!そうか・・・」
少女「・・・そういうこと。だから私に関わらない方がいい。それじゃ、さよなら・・・さっきは助けてくれてありがとう」
ナイト「ちょっと待ってくれ」
少女「・・・何?関わらない方がいいって言ったでしょ?」
ナイト「一つだけ聞きたいことがある。ここは何処だ?」
少女「・・・解らない。私は一ヶ月前にここに飛ばされたんだけど・・・生き残るのに精一杯でほとんど探索できてないから」
ナイト「一ヶ月・・・クリスタル無効エリアか?」
少女「ここの階層は解らなくなってるけどアイテムやメッセージは通常通り使える」
ナイト「転移結晶がないのか?必要なら渡すが」
少女「・・・遠慮する」
すると、どこからともなく機械のダミー声とも呼ぶべき音が響く。
システムアナウンス「<ホロウ・エリア>データ。アクセス制限が解除されました」
ナイト「なんだ?」
アナウンスとも呼べるその声が終わるとナイトの手が光る。
少女「・・・あんた、それ・・・」
ナイト「ん?」
少女「その手に浮かんでる紋様は・・・」
目を向けると黄色に光る鍵のような見た目を複雑化した紋様が刻まれていた。
ナイト(さっきまではなかったはずだが・・・さっきのアナウンスと関係があるのか?)
少女「・・・あんた、一体何者?」
ナイト「どう意味だ?それより、ここについて調べるか」
少女「私も・・・よくは知らないけど・・・ねえ、その手よく見せてくれない?」
ナイト「構わないが・・・」
少女「・・・やっぱり同じ。これと同じ紋様がある場所を知ってる」
ナイト「ふむ、そこに行けば何か解るか。他に手がかりもない、行ってみるか。君が良ければ、そこに連れて行ってくれはしないか?」
少女「・・・別に構わない。でも、そんな簡単にオレンジ・・・いいえ、レッドを信じていいの?」
ナイト「確かにカーソルはオレンジだが、俺は自身の勘を信じてるからな。なんとなく大丈夫な気がするからな」
少女「・・・それだけで?」
ナイト「更に必要と言うなら、スカル・リーパーを倒すのに協力してくれたから。ということにしておけ。俺はナイト、君は?」
少女「・・・フィリア」
ナイト「フィリアか、よろしく頼む(・・・フィリア。どっかで聞いた名だな?)」
フィリア「ふふ・・・あんたってよっぽどのお人好しか、よっぽどの馬鹿よね」
ナイト「俺はどちらかというと、後者だろう。だが、人を見る目はあるつもりだ」
フィリア「それは光栄、と言うべきかしら。さ、案内するわ」
森を抜け、木が少なくなってくると崖が多くなる。ナイトとフィリアは雑談を始めた。
ナイト「フィリア、このフィールドは何か解るか?」
フィリア「ここは、<ホロウ・エリア>と呼ばれているらしいわ」
ナイト「<ホロウ・エリア>・・・?」
フィリア「あんたはどうやってここに来たのか覚えてる?」
ナイト「七十五層の転移門から転移したらこのフィールドに転送された」
フィリア「転移門から・・・か。私と違うわね・・・私はダンジョンで突然ここに飛ばされた。それと、その手の紋様は私にはない」
ナイト「これか。フィリアにはないんだな」
フィリア「ええ。というか、ここでそんな紋様があるプレイヤーなんて見たことない」
ナイト「ここにはフィリア以外のプレイヤーがいるのか?」
フィリア「・・・ええ。でも・・・少しおかしな所があるというか・・・説明が難しいの、実際に会って確かめた方がいい」
ナイト「・・・おかしい・・・か。解った、そうしよう。で、俺達が向かっている所は?」
フィリア「ほら、あそこに見えるでしょ?」
フィリアは空に指を向ける。指の先には空中に浮かぶ球体があった。周りには岩が何個も浮かび、球体は少しヒビが入っていた。
ナイト「あれか、入ったことはあるのか?」
フィリア「いいえ、入れないの。でも・・・あんたがいれば入れる気がする。その紋様と同じものが描かれていたから」
ナイト「こんな紋様が出る特別な事はしていないはずだが」
その時、またアナウンスが聞こえてくる。
システムアナウンス「規定の時間に達しました。これより、適正テストを開始します」
フィリア「い、いきなり何?」
ナイト(適正テスト・・・か)
フィリア「適正テストって言ってたわよね?」
ナイト「ああ、そう聞こえた。なんの適正か知らないが、多分この紋様のことだろう。テストに合格すれば帰れるのかもしれんな」
フィリア「あんた・・・こんな時によくそんな前向きになれるわね」
ナイト「この状況でテストとやらは回避できないだろう。それに未知のフィールドには興味がある」
フィリア「・・・どうやらお人好しじゃなくてバカの方だったみたい」
ナイト「だから言っただろ、どちらかといえば後者だって」
フィリア「私は、ずっと悩んでいたのに・・・」
ナイト「とはいえ、俺はこのエリアについて何の情報も持っていない。とりあえず周辺エリアの知っている情報全てくれないか?」
フィリア「解ったわ」
それからしばらく周辺エリアの探索やモンスターを倒したりしているとまたアナウンスが聞こえてくる。
システムアナウンス「クリアを確認しました。承認フェイズを終了します」
フィリア「また出た、このアナウンス」
ナイト「・・・(クリアの理由が解らん。それに、このエリア何かおかしいな。まるで、全ての階層のまとめみたいな・・・)」
フィリア「ねえ、どうしたの?」
ナイト「いや、考えてただけだ」
フィリア「何を?」
ナイト「<ホロウ・エリア>についてだ」
フィリア「ふーん。それで、何か解った?」
ナイト「仮説はいくつかあるが、情報が足りないから決め手に欠ける」
フィリア「そう」
ナイト「なぜ不満気な顔なんだ?」
フィリア「だって、私がずっと調べてても解らなかったのにさ、ここに来て数時間のあんたが謎を解いちゃったら悔しいに決まってるでしょ?」
ナイト「解いた訳ではないがな」
フィリア「あーあ、これじゃあトレジャーハンターの名が廃るわ」
ナイト「トレジャーハンター?」
フィリア「まあ、自称だけど。SAOには職業ってないし。モンスターと戦ったり、クエストクリアするよりもダンジョンに潜ってお宝を見つける方が私には向いてると思ってるから。
それが・・・生き残るのに重要なアイテムであること多いしね。だから、トレジャーハンターになることにしたの」
ナイト「そうか・・・」
フィリア「さーてと、ちょっと順番が変わったけどこの先に例の転移装置があるわ・・・ここを抜けると・・・ほら、これ」
ナイト「確かにこの紋様と一緒だな」
フィリア「ね?見間違いじゃないでしょ?ここが球体の入口だと思う、ねえ、試してくれる?」
ナイト「解った。・・・これでいいのか?」
フィリア「多分・・・ほら、紋様が光ってる・・・」
ナイト「どうやら当たりのようだ。さすがはトレジャーハンターと言ったところだな」
フィリア「・・・私も球体の中に何があるのか知らないんだけど、きっと・・・この先には<ホロウ・エリア>の秘密があると思う」
ナイト「ああ、俺もそう思う」
フィリア「ねえ、私も・・・いっていい?」
ナイト「当たり前だろ。一緒にいこう」
中に入ると近未来的な施設が揃っていた。空中に文字が浮かび、何かを計測しているようだ。マップも写っており、さっきまでいたフィールドもその中にあった。
フィリア「これって、転移門・・・かも。ちょっと見た目が違うけど」
ナイト「間違いないな・・・これで出られるかもな」
フィリア「・・・出られるか・・・よかったね」
ナイト「どうした?」
フィリア「私は行かない・・・から、あんたは帰りなよ。だから、あんたとはここでさよなら。一緒にいて結構楽しかった」
ナイト「そうか、フィリア転移できないんだな?」
フィリア「・・・ッ!なんで・・・解ったの・・・?」
ナイト「転移結晶を使わないし、転移門を見つけても嬉しそうではないからな」
フィリア「・・・それだけで?」
ナイト「違うならそれでいい。俺が帰るのはフィリアが転移してからだ」
フィリア「・・・あんた、本当に馬鹿ね・・・」
ナイト「せっかくだ、レアなアイテムや素材が欲しいな。それと、カルマ回復クエストを探すか」
フィリア「カルマ回復クエスト・・・?」
ナイト「ああ、ただ<ホロウ・エリア>に居ても意味がないからな。できることを探そう」
フィリア「・・・興味がない訳ではないけど・・・」
ナイト「なら決まりだな」
フィリア「えっ?あんたも一緒にやるの?ありがたいけど・・・そこまでしてもらう理由が・・・」
ナイト「打算としては、一緒に行動して貰いたいからだ。俺が協力すれば、ある程度は協力してくれるだろ?」
フィリア「ふふ・・・あんたって本当にお人好しみたいね。まあ、いいわ。そのお人好しに免じてちょっと付き合ってあげる」
ナイト「なら行こうか。・・・その前に、装備は大丈夫か?」
フィリア「装備って?」
ナイト「耐久力やポーション類の事だ。街に戻ってないからな」
フィリア「なるべく戦闘は避けてきたから装備の耐久値は別に問題ないけど・・・武器の強化はしたいかな」
フィリアはストレージから鉱石を取り出す。
ナイト「見た事ない鉱石だな。<ホロウ・エリア>特有の鉱石か」
フィリア「ええ、そうみたい。今のままの攻撃力だとここの敵相手にはちょっと心細いから、これで武器を強化したいんだ」
ナイト「なら、ここにその施設もあるから俺が強化しよう」
フィリア「できるの?」
ナイト「ああ、この刀も一応俺の自信作だ。しかし、強化には鉱石が足りない、まずは鉱石を探しに行こう」
フィリア「うん・・・手間をかけるね。じゃあ、その鉱石が手に入る所まで案内する」
そうしてナイト達は鉱石が手に入ったという洞窟の近くまで行くのだった。
はい、それではホロウ・エリア編に入りました。
ナイトの設定としてはSAOのゲームはしたことがないのでキャラの見覚えがあってもストーリーが解りません。
年内にはホロウ・エリア編を完結させたいですね