ナイト「ただいま」
ナイトはカルマ回復クエストがないか<ホロウ・エリア>を駆け回っていた。しかし、探しても見つからず時間だけが過ぎていったので管理区に戻ってきたのだった。
フィリア「おかえり・・・って、何かおかしくない?」
ナイト「そうか?・・・それで探してみた結果だが」
フィリア「ダメだったんでしょ?」
ナイト「・・・ああ」
フィリア「だってナイトや私でも知らないんだよ?」
ナイト「冷静だな」
フィリア「まあね、色々・・・調べたから」
ナイト「そうか。だが、探すことは諦めない。俺が絶対見つけ出してみせる」
フィリア「・・・ねぇナイト、もういいよ」
ナイト「オレンジのままでいいのか?」
フィリア「私がアインクラッドに戻れないってことは知ってるよね。だからオレンジのままでも問題はないの」
ナイト「・・・そもそもこれは、どういう状態なんだ?オレンジカーソルが転移できないなんてことは聞いたことがない」
フィリア「やっぱりそうだよね・・・オレンジを解消したらもしかしてとも思ったけど・・・」
ナイト「フィリア、<ホロウ・エリア>に問題があるのかもしれない。探索が進めば理由も解るはずだ。俺が必ずフィリアをアインクラッドに戻す」
フィリア「 ナイトは・・・やっぱり優しいね。・・・でも、その優しさが・・・今は痛いよ・・・」
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sideフィリア
次の日、ナイトとフィリアは手分けして大洞窟を調べていた。フィリアがダンジョンを見つけ、その中を探索していると
?「よう。王子様とは別行動かぁ?」
フィリアに話しかけたのはまたもやPoHだった。フィリアは咄嗟に短剣を構えながら振り返る。
フィリア「あ・・・あんたは!?」
PoH「だからさ、そう身構えるなって。別に取って食ったりしねぇからよ」
フィリア「・・・オレンジギルドが何の用?」
PoH「お前ぇいつまであのビーター擬きと組んでるつもりだ?」
フィリア「あんたには関係ない!」
PoH「俺の推測が当たってるとしたら、お前ぇはそろそろ「自分の正体」ってヤツに気づいてるはずだ。違うか?オレンジホロウのフィリアさんよぉ」
フィリア「・・・だから、この前からなに?ホロウとかよくわからないことをいって」
PoH「は〜だからさぁ〜、お前ぇとあの王子様とじゃ住む世界が違うのさ。別に言葉の綾とかじゃなく、そのまんまの意味・・・でな。
お前ぇは所詮影の世界・・・そう・・・<ホロウ・エリア>の住人なんだよ。俺達は・・・そう、人じゃぁ・・・ない」
フィリア「私は・・・」
PoH「じゃぁ、なぜお前ぇはあっちに帰れないんだ?」
フィリア「私はお前らとは違う・・・私は人間だって・・・」
PoH「ただ認めたくねぇだけだろ。自分が人じゃぁないって!俺らとな〜んも変わんねぇよ・・・お前ぇは」
フィリアは震えながらも、泣きそうになりながらも、その崩れた瞳でPoHを睨みつける。
PoH「WoW!その表情・・・いいねぇいいねぇ!思わずよだれが出ちまうよ」
フィリア「だから・・・だからなんだって言う!ナイトは私のために・・・」
PoH「お前ぇのため、ねぇ〜?本当にそう思ってるのか?これは傑作だぜぇ」
フィリア「どういう意味!?」
PoH「アイツは<ホロウ・エリア>にある新アイテムや新スキルに興味を持ってんだ。お前ぇは・・・そう、便利な案内人ってとこか・・・わかる?」
フィリア「嘘・・・嘘よ、そんなこと・・・そんなことない!ナイトは・・・」
PoH「会ったばかりの奴に命を張って助けるってかぁ?ナイナイナイ。
自分がしたことを、もう一度振り返ってみな」
フィリア「・・・あんた、どこまで知ってるの?」
PoH「オォォル!ALL!ALL!ALL!残念ながら全部知ってんだ。お前ぇがやったことは!」
フィリア「だからどうして・・・なんであんたが知っている!?」
PoH「はぁ〜なんで知ってるかだって?んなぁこたぁどぉ〜でもいい。大事なのは「俺が知っている」っていう事実だ。
経緯とか理由とか、そんなもんは・・・聞くのが野暮ってもんだろ?
んで、本題だ。この前も忠告したじゃねぇか・・・お前ぇ、このままだと死ぬぜ?」
フィリア「・・・何で?」
PoH「お前ぇだけじゃねぇ、俺も、ここにいる連中もみんな、み〜んな・・・ゲームオーバ〜」
フィリア「意味が解んないし、そんなこと信じられるわけないじゃない!」
PoH「あの男・・・ナイトとかいうビーター擬きはこの<ホロウ・エリア>で確実に強くなる。むかっ腹が立つ事実だが、アイツが百層をクリアする可能性はかなり高い。そうなったら・・・<ホロウ・エリア>にいる俺達はどうなると思う?」
フィリア「・・・まさか・・・?」
PoH「そうだ、お前ぇの思った通り。ザッツライト!SAOがクリアされればデータである俺達は消える。さっきも言った通りのことが起きるじゃねぇか」
フィリア「違う!ナイトはそんな・・・私達を殺すなんて・・・」
PoH「さっきも言ったろぉ〜に?理由や過程はどーでもいいんだ。
結果!結果がどうなるかなんだよ!アイツがやったことで俺達が死ぬ。俺はそれを止める。だってよぉ・・・死にたくねぇしなぁ。だから・・・お前ぇの力を借りに来たんだぜぇ」
フィリア「私に・・・ナイトを裏切れって言うの?」
PoH「NON NON NON・・・なぁに、ちょいと誘い出してくれればいいのさ。お前ぇはなんもしない、なにも知らない。
まぁ〜ちょいと事が終わるまで、邪魔しないでもらうってことだけだぜ?別に殺すわけじゃぁない。後は勝手に物事が進むだけだ」
フィリア「そんなこと・・・出来るわけないでしょ・・・」
PoH「アイツの強さは知ってるんだろぉ?大丈夫、アイツならきっと生き延びる。死なずに俺達の世界の住人になるだけなんだから」
フィリア「私達と、同じ世界・・・」
PoH「そうだぜぇ〜、よーく考えてみろよ。このまま、アイツと別々の世界で誰にも知られずに死ぬか、同じ世界の住人になって永遠に存在し続けるか」
フィリアは俯きながら無意識に呟く。
フィリア「・・・ナイト。ナイト・・・私、どうすればいいか解らない・・・」
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sideナイト
ナイトは探索を終え、フィリアと合流するためにフィリアの元に向かっていた。
ナイト(・・・ん?誰かいる?)
ナイトはフィリアが誰かと話してる声が聞こえ、相手を見る。
ナイト(あいつは・・・PoHか!)
ナイトは物陰に潜み会話を盗み聞く。
PoH「お前ぇだけじゃねぇ、俺も、ここにいる連中もみんな、み〜んな・・・ゲームオーバ〜」
フィリア「意味が解んないし、そんなこと信じられるわけないじゃない!」
以下同文
ナイト(フィリアはPoHと同じ存在と認識している?PoHは偽物のはずだ。ならフィリアも偽物?・・・いや、辞めとこう。俺と過ごしたのは、あのフィリアだ。
それと、罠か。多分フィリアは思考誘導されているのだろう。それはどうすることもできない。なら、わざと罠にかかるか)
ナイトはPoHの気配が完全にしなくなるとフィリアに向けて歩き出す。
ナイト「フィリア」
フィリア「・・・ナイト!」
ナイト「どうかしたか?」
フィリア「ううん・・・なんでもない・・・なんでもないよ・・・」
ナイト達は探索を終え管理区に戻る。フィリアはその頃には覚悟を決めた顔をしていたのだった。
フィリア「ねぇ、ナイト・・・お願いがあるんだけど。明日の探索は一緒にまわってもらえないかな・・・」
ナイト「それは構わないが・・・」
フィリア「よろしくね・・・ナイト」
ナイト「ああ」
次の日、ナイトはフィリアと共に探索を始める。ダンジョン内でナイトはボロボロの男性プレイヤーを見つける。
ナイト「ん?・・・ごめん、フィリア・・・ちょっと待ってくれ」
フィリア「えっ!?」
ナイト「おい、そこのあんた。大丈夫か?」
男性プレイヤー「ん?ああ・・・大丈夫だとも。とにかく、先に進まなくては」
ナイト「だが、随分HPが減っているぞ。ゲージが赤色じゃないか」
ナイトはため息をつき、ポーションを飲ませる。フィリアの元へ戻ってきて
ナイト「俺はあの男性を追いかける。フィリアはここで待っていてくれ」
フィリア「いいんだよ。どうせ私達は・・・」
ナイト「いいわけないだろう!あのままだと・・・死ぬぞ」
フィリア「どうしてそこまで頑張れるの!?オレンジギルドの罠かもしれないじゃない!」
ナイト「その時はその時だ。とにかく行ってくる」
フィリア「ナイト・・・」
時間にして数分だがフィリアはその間ずっと悩んでる様子だった。
ナイト「ただいま。こっちには何もなかったか?」
フィリア「うん・・・あの人はどうなったの?」
ナイト「ポーションを無理やり飲ましてゲージを緑色にしてきた」
フィリア「そう・・・やっぱりすごいね、ナイトは・・・」
ナイト「そうか?しかし、ここのプレイヤーはなぜあんな無鉄砲な人ばかりなんだか」
フィリア「だって・・・ここにいるプレイヤーはみんな、ホロウ・・・影の存在だから」
ナイト「フィリア?」
フィリア「あの人も・・・ここからは出られない。私もずっと・・・ずっとこうして・・・」
ナイト「大丈夫か?顔が真っ青だが」
フィリア「・・・大丈夫。なんでもない」
ナイト「そうか・・・無理するなよ」
しばらく探索を続けるとモンスターと宝箱を見つける。モンスターはトレント型の木のモンスターだが、サイズはやはり大きめだった。ナイトは瞬殺すると
フィリア「私が宝箱を開ける間見張っててくれる?」
ナイト「任せておけ」
フィリア「・・・ねえ、ナイト。私が・・・人を殺した理由、オレンジになった理由を聞いてこなかったね。なんで・・・なのかな?」
ナイト「人にはそれぞれ事情がある。それを深く聞くのは俺の信条に反するが、理由があれば追求する。だが、フィリアは今まで一緒に戦ってきたから信頼してる」
フィリア「・・・私は、ナイトにそんなことを言ってもらえるような・・・人じゃないよ」
ナイト「フィリア自身がどう言おうが、俺は自分の目で見たフィリアを信じる」
フィリアはその言葉に目を見開き、涙をこぼす。ナイトはそれを見て驚きながらも次の言葉を待つ。
フィリア「違う・・・!私は、私は・・・人を殺したの。ううん、それより酷い。私は・・・私を殺したんだ」
ナイト「一体何を言って・・・」
フィリア「私もナイトと同じように、気づいたらこっちの世界にいたって言ったよね。実は、その話には続きがあって・・・
そのまま森の中を彷徨っていたら突然、誰かが目の前に現れたの。
・・・その人は私だった。NPCとかじゃなくて、私自身だった。信じられる?その時の事・・・無我夢中で・・・必死だった・・・我に返った時、目の前の私は消えていたんだ」
ナイト「・・・フィリア(<ホロウ・エリア>にはプレイヤーと見間違うほどのNPCが出現するのか?)」
フィリア「その後、私のカーソルはオレンジになっていた。私が・・・私を殺したからかなって」
ナイト「フィリア!自分自身が二人いるなんてことは有り得るわけがない!」
フィリア「・・・ナイト、だから私の罪はカーソルの色を戻しても決して消えない。ずっと・・・ずっとこの影の世界で生き抜かなきゃいけない
私・・・あなたと出会わなければ良かった・・・こんな・・・気持ちにならなくてよかったのに・・・」
ナイト「絶対方法はあるはずだ!俺がそれを見つける!だから・・・そんな悲しいことを言わないでくれ・・・!」
フィリア「・・・ナイト、ありがとう。でも・・・少し我慢してて」
ナイトは誰かに押される。索敵スキルや自身の勘には反応がなかった。
ナイト「しまっ・・・!」
一瞬の浮遊感、そして落下していく体。ナイトは落ちていく間に声が聞こえる
?「じゃぁな<剣聖>」
フィリア「ごめん、ごめん・・・ナイト」
その声は悪意に満ちていて、もう一つは悲しみに満ちていた。
書いていたデータが全て消え、書き直しの羽目に・・・(´ω`)トホホ…
バックアップ含めて消えるとかある?