ナイトが落下してから三秒程度落ち続け、底に着くと
ナイト「くっ・・・」
ナイトは自身のHPを回復しながら考える。
ナイト(これがPoHと話してた罠だろう、しかし何もないが?とりあえず脱出が先か)
ナイトは<絶刀>を使い最速でダンジョンを抜ける。
ナイト「・・・ようやく出口か。とりあえず管理区に戻るか」
管理区に戻ってもフィリアはいなかった。メッセージもなく、何をすべきか考えてると。
ナイト(この管理区で情報を集めるか。フィリアの話が気になる)
ナイトはホロウや同じ人間が二人もいた、等の話を聞いた時から気になっていた事について調べ始めた。
ナイト(これ以上解らない・・・か)
ナイトは自身の能力を全て使って調べたが、システムにアクセスできた部分は少しだった。しかし、<ホロウ・エリア>について大まかに解ったのだった。
まず<ホロウ・エリア>とは、開発テスト用の秘匿エリアだということだ。簡単に説明すると、新しい要素を実装するための実験する場所・・・ということだ。
そして<ホロウ>とは、プレイヤーを再現したAIということだ。なので、本人とは少し違っている部分もある。
フィリアについて、フィリア本人とフィリアのホロウが同時に存在したためエラーが起きたようだ。本来起こりえなかったイレギュラーが重なった結果、フィリアが今の状態になっているようだ。
ナイト(このエラーを解除するには、中央管理コンソールが必要・・・か)
ナイトはこの事実に考えを巡らせ、フィリアの場所を考察する。
ナイト(PoHはホロウなはずだ。なのに思考能力が高い、これもイレギュラーか?フィリアはPoHと行動している。なら、中央管理コンソールに近い所にいるはずだ)
ナイト「・・・とりあえず大空洞の封印されていた場所を目指すか」
ナイトは<絶刀>を起動した状態で大空洞に向けて走り出す。その時、ナイトが纏っていた蒼い光は炎のように激しくなっていた。
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sideフィリア
PoH「Yeah!ご苦労だったなぁ、フィリア」
フィリア「・・・あんたがここに来たってことは、もう計画の準備っていうのは出来たのよね」
フィリアはナイトを罠にはめてから約五時間、PoHが準備していたダンジョンの一角でPoHを待っていた。
フィリア「だったら、早くここから出しなさいよ。用が済んだら解放してくれるって約束だったでしょ。早くナイトを助けに行かないと・・・」
PoH「ああ、お前ぇは十分に役割を果たしてくれた。きっと今頃、あの野郎もくたばってるころだろうからな」
フィリアはPoHの言葉に目をむき、掴みかかる。
フィリア「何言ってるの!?話が・・・違う!ナイトは、別に死ぬ訳じゃないって!」
PoH「あぁ?俺ぁそんなこと言ったっけなあ。あ〜悪い悪い、あのトラップに何人も落としたけどよ〜誰一人戻ってこなかった事伝え忘れたわ」
フィリア「この嘘つきやろう!」
PoH「だからよぉ〜悪いと思って今ちゃんと伝えたじゃね〜か」
フィリアは後悔と懺悔の気持ちが涙となって現れる。しかし、こぼれることなく、決意に近いがどこか違う表情が浮かぶ。
PoH「・・・いいねぇいいねぃいいよ!その泣きそうな顔。最高だぜぇ」
フィリア「・・・ナイト今行くから!」
フィリアはPoHに背を向けて走り出す。
PoH「あ〜ちょっと待てって。焦るなよ。どうせ<剣聖>様はお強いからねぇ〜大丈夫なんだろ?だから、最高ついでにもう一つ聞いてけよ」
フィリアは足を止め振り向く。
フィリア「クッ・・・」
PoH「お前ぇがいてくれたおかげで、邪魔するやつがいなくなって助かったぜぇ〜。おかげで、最高のPartyが随分早く開けるようになったからな」
フィリア「あんたの目的って・・・なに?」
PoH「SAOがクリアされたら<ホロウ>は消える。もうテストは必要ない。でもでもでも〜お前ぇのおかげで、永遠に殺しを楽しめるようになったんだよなぁ。感謝してるぜぇ〜!」
フィリア「永遠に・・・殺しを楽しむ?言ってる意味が解らない!」
PoH「全部お前ぇと俺で選んだんだ。愛しのナイト君を罠にはめて殺したのも、人殺しを永遠に楽しめる世界にするのも!
全部!全部!ぜぇぇぇんぶ!俺と!・・・お前ぇで選んで決めたんだよ」
フィリア「違う!違う違う違う・・・」
フィリアは崩れ落ちる。そしてうわごとのように・・・違う、と呟やいている。PoHはゆっくりとフィリアに近ずき、方に手を乗せ、囁く。
PoH「歓迎するぜぇ、ラフィン・コフィンはお前ぇのような性根の腐った腐った・・・殺人者をよ。さぁ!オレンジ同士、仲良く人殺しを続けようじゃねぇか!」
フィリアはゆっくり顔を上げPoHに視線を向ける。
フィリア「お前とは違う!違うよ・・・私は・・・私は・・・」
PoH「あぁ?ど〜した?殺すの楽しくないのか?なんで楽しそうじゃないんだよ。・・・はぁ〜殺すか」
PoHはフィリアを蹴り飛ばし、ゆっくり近ずく。頭を持ち、何度も床に叩きつける。もう一度蹴飛ばし、今度は首を掴み持ち上げる。武器を構える。
PoH「お前使えないから、もういいや」
武器を振り下ろす。武器が首に到達するその直前
?「フッ・・・!」
刀が包丁型とも呼べる剣を弾く。フィリアを掴んでる手も斬り飛ばし、地面に落下する。
フィリアが目を開けると蒼に黒と白のラインが入ったロングコートがあった。手には二振りの刀、体には蒼い炎。フィリアは酷い顔で驚愕していた。
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sideナイト
フィリア「・・・ナ・・・イト・・・」
ナイト「随分探したぞフィリア」
PoH「・・・くくっ、やっぱりお前はむかつく野郎だなぁ〜オイ!」
ナイト「PoH・・・お前は相変わらずの外道だな」
フィリア「ナイト・・・どうして・・・」
ナイト「言ったはずだ、俺が守ると」
フィリア「ナイト・・・でも、私は・・・あなたを裏切って・・・殺そうとした・・・」
ナイト「俺はこうして生きている。それに、フィリアが苦しんでる原因も解った」
フィリア「ナイト・・・ナイト!ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
ナイト「もういい。お前は悪くない」
PoH「美しいことだなぁ・・・あ〜吐き気がする。もうすぐ死んじまうとはとても思えない」
ナイト「どういうことだ」
PoH「・・・もう間に合わねぇよ。もうすぐPartyが始まるんだぜぇ」
ナイト「もったいぶるな」
PoH「俺は・・・天啓を受けたんだよぉ・・・そんときビビッときたんだ。な〜んもなく殺してた<ホロウ>の俺様の心にビビッとなぁ。・・・それからは、そりゃ〜そりゃ〜楽しかったぜぇ・・・」
ナイト(俺と同じ紋様か・・・)
PoH「てだ、管理区にあったコンソールを調べたらよぉ、この世界がなんなのか知っちまったわけ。ついでにそこのフィリアちゃんのこともなぁ〜。
正直、誰かを殺せればどうでも良かったんだけどよぉ・・・お前がきやがった」
ナイト「悪かったな」
PoH「ゲームクリアなんかしたら俺が消えちまうじゃねぇかぁ?だからさぁ・・・永遠の楽園を作ることにしたんだよぉ。
この権限を使い、<ホロウ・データ>でお前らの世界をアップデートしちまえばいいってなぁ!」
フィリア「ナイト・・・あいつ・・・」
PoH「<ホロウ>だけの世界になれば、俺は永遠に人殺しを楽しめるじゃねぇかぁ!最高にCoolじゃねぇ?」
ナイト「させると思うか?」
PoH「・・・やっぱりさぁ、重要なことは自分でやるもんだよなぁ、うん。俺がちゃんと殺さないとダメだったよなぁ〜。だからさぁ・・・楽しい叫び声を聞かせてくれよ!<剣聖>様よぉ!」
ナイト「・・・お前を楽しませる気はさらさらないが、俺はフィリアを利用したお前を・・・絶対に許さない!」
PoHが素早く間合いを詰める。鋭い軌道を描いて短剣がキリトの胸を狙う。ナイトは一歩下がりつつ、右の刀を横に払い受け流し、左の刀で反撃を行う。
刀が肩を掠める。しかし、PoHは全く怯まずに刀の内側に潜り込む。横腹を蹴り飛ばし、追撃を仕掛ける。ナイトは空中で体制を立て直すと追撃を刀で防ぐ。
力が拮抗する中、ナイトが刀を押し込むとPoHはバランスを崩し後退する。その隙を逃さず鋭い斬撃を繰り出す。短剣で受け流しながら、一瞬の隙をつき反撃に転じる。
二人の戦いは激しさを増す。ナイトとPoH、勝敗は技ではなく運に委ねられているようだった。二人は距離をとり、硬直状態に陥る。
ナイト「・・・今から見せるは我が秘剣・・・お前に受けられるか!」
PoH「はっはっー!いいねいいね!そうこなくちゃなぁ!」
ナイトは刀を構える。鋭い空気が辺りを漂う
ナイト「秘剣<燕返し・比翼閃耀>!」
ナイトは二振りの刀から同時に六っつの斬撃を繰り出す。連続ではなく、同時に・・・である。人間の限界を超えた一撃はPoHの胸へと届く。
PoH「あ〜あ・・・まぁいいか・・・」
その言葉の後後ろに倒れポリゴンとなって四散する。
ナイト「終わった・・・か。(残りはPoHが残したアップデート・・・こればかりは何が起こるか分からんな)・・・よし、フィリア管理区に一旦戻るぞ」
フィリア「・・・うん」
ナイト達は管理区に戻りアップデートについて調べる。
ナイト「このコンソールではないか・・・中央管理コンソールの方か?」
フィリア「・・・」
ナイト「ん?フィリアどうかしたか?」
フィリア「ごめん・・・時間がないのは分かっているけど、どうしても・・・話してた起きたいことがあるの」
ナイト「・・・そうか。なんでも話してくれ」
フィリア「ありがとう。こっちに座って・・・」
ナイト「わかった」
二人はそこら辺にあった家具とも言えない何かに座る。
フィリア「私・・・この世界に来てから、自分が自分じゃない気がしてたんだ。私の中が空っぽな気がして・・・私はどこの誰なんだろうってね。だから生きることに必死だったのかな?
そんな時・・・ナイトに出会っちゃったんだ。ナイトと初めてあった時・・・私、ナイトに攻撃しちゃったからびっくりしたよね・・・」
ナイト「ああ・・・実をいうと、そこまで焦らなかった」
フィリア「フフッ・・・そうなの?私、あの時のごめんなさいもまだ言ってなかった。ナイトと私って・・・本当に最悪な出会いだったね」
ナイト「まぁ・・・初めて出会った相手に攻撃されるとは思ってなかった」
フィリア「今更だけど・・・ほんと、あの時はごめん・・・」
ナイト「謝る必要はない」
フィリア「へへっ・・・ありがと。私はナイトのことを最初気難しい人だと思ってたんだよ?」
ナイト「・・・」
フィリア「何を話すにしても、言葉が短くて・・・でもね、一緒にナイトと冒険してからそんなことなかったよ。私の中の不安がなくなっていったんだ。すっごい楽しかった〜
だけど・・・謎のエリア・・・素性不明のオレンジプレイヤー、普通なら怖がられて当たり前なのに、ナイトはよく付き合ってくれたよね」
ナイト「俺も楽しかったぞ、フィリアと冒険するの」
フィリア「!・・・ナイト・・・がいて・・・くれたから・・・私は人だって実感できた。温かさを感じられた。・・・ねぇ・・・なんで、ナイトは私のことを信じられるの?」
ナイト「俺は言ったはずだ、人を見る目には自身がある・・・と」
フィリア「でも!・・・でもでも、私はそんなナイトを裏切って・・・しかもオレンジで・・・ナイトと一緒にいる資格なんてない・・・本当なら絶対私を・・・嫌いになるよ・・・」
ナイト「落ち着け。フィリアが俺といる資格なんてものは必要ない。俺がフィリアといたいからいるんだ。俺はフィリアが好きだからな」
フィリア「・・・す、好き!?」
ナイト「ああ。俺にとってフィリアは信頼出来る・・・大切な仲間だ」
フィリア「・・・ナイトは・・・ずるい・・・悔しい・・・バカ・・・あほ・・・」
ナイト「なぜ俺が罵られる?」
フィリア「・・・うん。ナイトの言葉は・・・空っぽだった私の隙間を埋める・・・あったかい気持ちの欠片・・・<ホロウ・フラグメント>なんだね」
ナイト「ん?なんだって?(<ホロウ・フラグメント>、そうか、これはゲームのシナリオか!どうりで聞き覚えがあるはずだ)」
フィリア「・・・はぁ」
ナイト「ため息なんてつくなよ・・・ここまで来たんだ、一緒に最後まで行くぞ」
フィリア「・・・ナイトのバカ!」
ナイト「また罵倒・・・」
フィリア「さぁナイト・・・行くわよ!」
ナイト「お、おう。(なんかわからんが、元気になったのなら良かた)でも、その前に・・・フィリア」
フィリア「なに!?」
ナイト「オレンジの問題だか、原因が解った」
フィリア「えっ!?」
ナイトはフィリアに調べた結果を話す。フィリアは何度もナイトに結果を聞き返しながら涙を浮かべる。
ナイト「つまり、中央管理コンソールでエラーを直せば転移も可能になる」
フィリア「ナイト・・・本当に、あなたは・・・」
ナイト「バカでお人好し・・・だったか?」
フィリア「そう・・・!でも、あったかいやつ!」