この素晴らしい世界にポケモンを   作:ハリケーン改

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セレナの衣装はポケマスのチャンピオンコスチュームのセレナをモデルにしてます


第1章 王女様とドラゴン (VSパスチャー)
素晴らしい王女様との会食の準備を


「マジカルフレイム!」

『フォクシィ!!』

 

「めぐみん、そこでジャンプさせて交わすんだ!!」

 

「はい! バルスリン! ジャンプです!!」

『バケッ!!』

 

屋敷の庭にて、マフォクシーVSバルスリンの実戦形式の特訓が行われていた

 

「ここで」

 

「まだダメだ! だいばくはつは1発限りなんだから相手の隙を付かないと防がれる!!」

 

「ぐっ!! なら撹乱させるまで、高速で飛び巻くるんです!!」

 

『バケッ! バケッ! バケッ!』

 

 

「速い……」

『マフォクシ……』

 

高速で地面や木に屋敷の壁を使い跳ねまくるバルスリンを捉えられない

 

「セレナ、マフォクシーの炎技は威力は凄いけど溜め時間が数秒必要だから相手を目で追うだけじゃなくて何処を通るかも予測して指示するんだ!!」

 

「分かった!

 

右……上……下……左……上……左……下……右……上よマフォクシー!!」

 

『フォクシィ!!!』

 

『バケェ!!!!』

「しまった!?」

 

<マジカルフレイム>が命中してしまう

 

『ピカッピ!!』

 

「それまで!!」

 

「くっ……バルスリンの動きの法則を一瞬で見抜かれるとは」

 

「バルスリンは左右に跳ねたら上に逃げる癖があるみたいだし、癖はそう簡単には直せないからゆっくり改善するしかないよ

 

セレナとマフォクシーは落ち着いて良く癖を見抜いたな、凄いぜ♪」

 

「ありがとうサトシ♪」

『フォクシィ♪』

 

 

『バケバケ……』

「仕方ありませんよ確かに癖はそう簡単には改善出来ませんから、一定の人物の前では声のトーンが高くなるという癖の持ち主が側に居ますしね」

『バケェ! バケバケッ!』

 

めぐみんの最後の言葉は抱っこするバルスリンにしか聞こえないボソボソとした小声で、互いにその癖の持ち主である褒められて喜ぶ少女を見る

 

『めぐみん!今の訓練撮影完了ロト』

 

「ありがとうございますロトム

 

バルスリン、後で一緒に反省会です」

 

『バケェ!』

 

『バルスリン、アチシが前にアドバイスした、だいばくはつ以外の技はやっぱり覚えないロト?』

 

『バケバケッ! バケバケ、バケッチャ』

 

『めぐみんと同じぐらい凄いだいばくはつ使いになるから嫌ロトか、拘りが強いロト』

 

「フッフフフ、流石は我がパートナーです」

『バケバケ♪』

 

『サトシ止めなくて良いロト?

だいばくはつしか使わないとかバトルの幅が狭すぎロト』

 

「バルスリンが決めたんなら俺は何も言えないよ、戦ってくれるのはポケモンなんだから、そのポケモンが決めた事をトレーナーは尊重してあげないと」

 

『なるほどロト』

 

「でもだいばくはつしか使わないなら、もっと基礎を鍛えないとな」

 

「分かりました」

 

「めぐみん……結構素直にサトシのアドバイス受けるのね、めぐみんならそんな事分かっていますよって言い返すかと思ったのに」

『マフォマフォ』

 

 

「分からない事があれば先生に聞くもの、これは常識ですよ」

 

「た……確かにそうね

 

(めぐみんから常識って言葉が出てくるなんて)」

 

「いや~先生呼びはやっぱり嬉しいな♪」

『ピィカァ~ピィカァ♪』

 

『所で皆、そろそろカズマが言っていたお出かけの時間ロト』

 

「もうそんな時間? 着替えに行きましょう」

 

「ですね」

 

「うん」

 

バタン

 

「カズマ、そろそろ出掛ける時間だよ」

 

屋敷のドアを開けた一同の前で

 

 

「ご……ご主人様……おしぼりで……ございます」

 

「メイドならもっと体をご主人様に近付けて媚びれ」

 

「つぅ………おしぼりで……ございます」

 

「もっと媚びた声出せないかね~」

 

「イラッ

 

ご主人しゃま~おしぼりで~ごじゃいましゅ~」

 

「あぁスマネェ、俺あんま媚び売りまくるブリっ子好きじゃねえの忘れてたわ

 

やっぱ普通にやれ「きえぇぇぇ!!!」痛い痛い痛い!?頭蓋骨が!?頭蓋骨が割れるぅぅ!!!」

 

 

サトシとピカチュウが元気になり、そしてこの国の第一王女アイリスから会食の誘いを受けてから4日後

 

屋敷内では、メイド服姿となったダクネスがカズマに奉仕活動をするという謎のイベントが行われていた

 

「まだやっていましたか……」

 

「ダクネスあんなにビクビクしちゃだめだって言っただろ、メイドさんは

 

 

お帰りなさいませぇ!!!!!

 

 

 

こんなふうにドドォンと元気良くやんないと」

 

 

「こ……こうか……お帰りなさいませぇぇぇ!!!!」

 

「そうそう」

 

「全然ちげぇよ!!どんだけ元気っ子なメイドだ!!!」

 

「所でサトシ、何でメイドさんの振る舞いの事に結構詳しいの」

 

「シンオウ地方を旅した時にバイトしたんだメイドさんの居る喫茶店で」

 

「あぁそれで」

 

「良かった、てっきりサトシがメイドさんにハマってるかと思ったわ」

 

「ちょっとめぐみん、私の真似しないでちょうだい

 

というかそんな事考えてないから」

 

「ふふふふ、嘘が下手ですねぇ丸分かりでしたよ」

『バケバケ』

 

 

『リッ、リオリィオ!!』

 

「あん? な……何でリオルがメイド服着てんだよ」

 

「アタシが作ったの、可愛いでしょ?」

 

「……お前、本当手先だけ!!!は器用だな」

 

「あらカズマさんったら褒めてくれるなんて、慎んでお受け取りするわね♪

 

イブ! 貴女のも作ったから着てちょうだい」

『アゥアゥ♪』

 

「アクア!是非バルスリンにも作って欲しいのです!」

「マフォクシーにもお願い!」

『マフォク!?』

 

 

「仕方ないわね、任せなさいな!!」

 

 

「……………へいロトム、何でリオルがメイド服着てんだよ」

 

だけを強調したのに全く気付かず素直に感謝するアクアを無視し、何故リオルがメイド服を着ているかをロトム図鑑に問う

 

『ボクがダクネスの分までメイドさんをやるから、もう許してあげてだってロト』

 

因みにダクネスのリオルはボクっ娘である

 

「リオルぅぅ……」

 

「却下、俺はケモナーじゃないんだ引っ込んでな」

 

『リッオ!?』

 

「カズマ貴様!! 私の為にこの様な愛らしい姿になったリオルを見向きもしないだと、もっと見ろ!!!」

 

「見てるよ、確かに可愛いのは間違いないがソレはマスコット的なやつだ俺の求めるのは萌えの可愛いさだ

 

それにこれは俺に対するお前の謝罪なんだろ、だからリオルのは却下だ

 

ほれほれ!! ご主人様の俺の御機嫌取りをさっさと続けなメイド!!」

 

「ぐぅ……か…かしこまりましたご主人さま……私は卑しいメス豚でしゅ……」

 

「それも却下だ……流石にそこまで言えとは言ってない」

 

「なあピカチュウ……急に耳塞がないでくれよ」

『ピィカァチュ!!』

 

「おうおう今日もご苦労なこって、だがなピカチュウさんよ、サトシも10歳とはいえ男子だぜちょっとはその手の話を聞かせてやれよ」

 

『ピィカァ!!!

 

ピカピ! ピッカァチュ!!』

 

「ケチャップか? 分かった持って来る」

 

両手でバツ印を作りカズマに見せ、直ぐにサトシに大好物のケチャップを取ってきてと席を外させるピカチュウ

 

「お前の相棒はいくら何でも純粋無垢過ぎるんだ、あれじゃ将来変な詐欺に引っかかんぞ

 

だから大人の階段を上るアシストがてら俺がアイツに色んな事を教え……たいと思ってますが辞めます!!辞めますからアイアンテールを首に向けないでください」

 

サトシの事が大好きな彼は、純粋無垢な相棒に今ダクネスが漏らした卑しいメス豚という単語や、目の前に居る男が最近やたらとサトシに対し下(シモ)の話をしようとするのを徹底的に邪魔するガードマンの役目を全うしていた

 

 

「ふふふwww」

 

「おいそこのメイド、何笑ってんだ」

 

「可愛いピカチュウに屈伏している……お前の姿は…ぷぷ……中々に滑稽だなと」

 

「ほぉ……まだ反省してないんなら王女様との会食時もメイドやらせてやろうかぁ」

 

「申し訳ありませんご主人様!!それだけはお許しを!!!」

 

 

何故ダクネスがメイドになっているかと言うと、アイリス王女との会食を断りたいと願う訳をパーティーメンバーが彼女に問うた時に

 

 

 

「ハッキリ言って皆に礼儀作法という物があるとは思えないんだ」

 

「めちゃくちゃハッキリ言うな………」

 

「コレは皆の為に言っているんだ、貴族の会食……ましてや相手は王族のアイリス様だ

 

少しでも無礼な事を口走ったり行えば、その者だけでなく場に居る全員の首が飛ぶぞ!!」

 

「酷いわダクネス!!アタシ達がまるで会食の場で無礼な事する変人みたいじゃない!!」

 

「そうですよ、私達は仲間なんですよもっと信頼して欲しいものです!!」

 

「信頼している仲間だからこそ皆のやろうとしている事が目に浮かぶんだ、アイリス様の護衛を勤めるアークウィザードは慎重派な性格の女性だ

 

必ず会食前に我々の事を調べる筈……つまり皆の悪評が耳に入り、それを仲間にしている私だけなら構わないがダスティネス家が白い目で見られるやもしれん!!」

 

「その悪評の中にダクネス、貴女自身が入ってるのを忘れないでくださいね」

 

「………兎に角」

 

「見ましたか!! 自分自身を棚にあげてスルーしましたよこの人!!!」

 

 

「と……兎に角!!

 

今は先日のロケット団なる者達との戦いの時に草原を焼け野原にした爆裂怪力ママの噂で町が賑わっている、私達の事を危険な一味だと思っているやも……セレナ頼むから無言で睨まないでくれ……というか私が広めたのではない!!

 

それに睨むなら怒りでなく軽蔑の眼差しにしてくれ……ハァハァ…お前の軽蔑の眼差しは中々良い………すまん今は自重する

 

 

だから杖をしまってくれ呪文を唱えないでくれ!!!!」

 

 

「俺はちゃんと王女様に挨拶出来るよ!!

 

これでも他の王様や女王様の人達に沢山会って来てキチンと挨拶して来たんだからさ」

 

「確かにきちんと挨拶は出来るかもしれないが、アイリス様は冒険者達の冒険談を聞きたがっているんだ

 

サトシ……前に話してくれたお前の今までの冒険談を少しで良いから今話してみてくれ」

 

「船に乗ってたらゴゴゴって爆発して、そのままズボボって船が沈んだけどバシャバシャって水タイプのポケモンに乗って助かったんだけどグオオォって叫びながらズゴゴゴンって海中から」

 

「そんな擬音だらけの冒険談でアイリス様が満足される訳なかろう!!!!何でお前はポケモンの事やバトルの説明をする時は細かい説明が出来るのに日常的な会話は擬音祭りなんだ!!」

 

『その事だけど、アチシが知らべた所サトシの知性のステータスはポケモンとバトルの知識で9割を閉めているロト』

 

「つ……つまりサトシは、あのアクアよりも素の知性が下という事なのか……」

 

『その通りロト』

 

 

「…………よしサトシ、会食は辞めてバトルをやらないか」

 

「えぇ!? 俺も王女様に会ってみたい!!!」

 

「ねえダクネス……何かどさくさ紛れにアタシ貶された気がするんだけど気のせいよね、アタシの聞き間違いよね

 

ねえコッチ見てよ!!視線反らさないで!!!」

 

 

「そ……そして一番私が気にしているのは……クズマやカスマと呼ばれる……ハァハァ……私好みのダメ男の誰かとアイリス様を接触させるのは危険だからだ!!

 

分かってくれたか皆、今ならまだ間に合うから会食は断ろう」

 

「お前ら!! 王女様に会いたいかぁぁ!!!」

 

「「「「おおぉ!!!」」」」

 

「王女様の会食の場に行きたいかぁぁ!!!」

 

「「「「おおぉ!!!」」」」

 

 

「コロシェ!!私をコロシェ!!」

『リオリオ!? リオリィオ!!!』

 

等といった失礼な事を言った反省の為に、カズマが許すまで先日めぐみんがアルカンレティアに着ていった彼女のサイズにピッタリの、ダクネスにとってはキツキツサイズのメイド服姿で使用人として使われる事に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《アクセルの町の裏通り前》

 

「全く、貴族である私をメイドとして扱うなど世界広しといえどお前だけだぞ」

 

「そう言いながら興奮して楽しんでたじゃないかお前」

 

「してにゃい!!!」

 

「ウィズさんのお店に付いたわよ」

 

「ふぉ~しふぁふぁとふぁいるふぉ(よーしさっさと入るぞ)」

 

プクゥと頬を膨らませたダクネスに頬っぺたを引っ張られながらカズマはウィズの店の中に

 

 

「いらっしゃいませ皆さん」

 

「おう邪魔すんぜ、あれ?

 

バニルとユキメノコは?」

 

「2人はチラシ配りに行ってますよ、オープンまで配りまくるって」

 

「へぇ~

 

(大悪魔と氷の女王(笑)がチラシ配りたぁスゲー絵面だな)」

 

「ちょっとウィズ! お茶とお水とお菓子頂戴」

 

『アゥアゥ!!』

 

 

「はい只今!!」

 

 

(そして女神と未来の神のパシリにされるリッチー……本当俺の中のファンタジー像が壊されてくぜ)

 

 

カズマ達がウィズの店に来たのは茶や菓子を戴きに来たのではなく、カズマの考案したライターが本日発売を迎えるので売れ筋を見に来たのである

 

 

 

「カズマ!カズマ!「はいカズマだよ」早く見せてくださいよ、この魔道具の力を!」

 

「コレは俺の国の道具で魔道具じゃないって前に説明しただろ、魔力で動かすんじゃないんだから

 

ホレ!」

 

めぐみんから奪い取ったライターの蓋を開け火を起こす

 

「「おおっ!?」」

 

めぐみんとダクネスが驚愕の声を上げながらライターから吹き出す炎を見つめる

 

「冒険者にならなくてもティンダーを使えるが商品のキャッチコピーなんです、コレは間違いなく売れますよカズマさん!」

 

「確かに冒険者ではない一般人もですがウィザード系統が居ないパーティーにも需要がありますねコレは」

 

「魔法で動かさないというのがミソだな、私もコレは欲しいな

 

ウィズ、この商品は幾らで販売するのだろうか」

 

「カズマさん達にはお世話になっていますし、1つぐらいサービスで差し上げますからお代は結構ですよ♪」

 

『店主さんはサービスが良い、データ更新ロト』

 

 

財布を取り出すダクネスにお代は結構とウィズが笑いながら応える

 

 

「ライターって私達の国でもあるけど、こっちじゃ皆が驚くぐらい珍しい物なのね」

 

『マフォマフォ、フォクシィ』

 

「まあ火を起こすには魔法使う世界だからな此処は

 

にしてもウィズ、色んな見た目のを作ったんだな……デストロイヤーまでありやがる」

 

「あっヒトモシもある!!」

『ピィカァチュ』

 

 

「本当ですね! 可愛いです♪」

 

「火を起こす商品ですし、前に見た時に可愛かったのでバニルさんにお願いして追加して貰ったんです」

 

 

「では私はそれを貰うとしようか」

 

「私はどれにしましょうか」

 

「俺ジャイアントトードにしよ」

 

「えっ!?」

 

 

「プークスクス♪ライターぐらいで子供ねアナタ達、さぁて……アタシは……コレを貰い……なぁにかしらカズマさん」

 

ライターを取ろうとするアクアの手をカズマが追い払う

 

 

「いやお前は金払えよ」

 

「はぁ…?

 

なんで? なんでアタシだけハブるの?

 

嫌よアタシだけハブのボッチにされるの!!!寄越しなさい!!」

 

 

「あのなぁ……このライターを作るのにウィズとバニルは勿論、サトシは試作品の材料集めをしてくれて、めぐみんは試作品作りを手伝ってくれ、ダクネスは大手業者のコネを紹介してくれ、セレナはアイデアを練って夜更かしする俺に夜食を作ってくれたり寝落ちしたら布団を掛けてくれたりと皆サポートしてくれたってのに

 

お前は何やってた? しゅわしゅわ飲んでイブと一緒にソファーで寝てばかりじゃないかこの貢献度0!!」

 

 

「うっ……な………ナマケロだって何もやってなかったじゃない、カズマのパートナーなのに何もやってないナマケロの方が印象的にも貢献度0よ!!」

 

「おあいにく様だったな、最初の時と違ってナマケロは俺が作業する間は首から降りてくれるようになったんだコレも立派なサポートだ」

 

『…………ナマ』

 

「というか夜に起きて俺の夜食をつまみ食いしたり、俺がトイレに行ってる間に試作品を勝手に弄くってブッ壊したりとお前は何もしてないどころか邪魔してんだぞ!!少しはウィズやバニルを見習って働けこの引きニート駄女神!!」

 

「うぅ……うわぁぁぁぁん!!!女神のアタシがリッチーやあんな寄生虫みたいな悪魔より劣ってる扱いされたぁぁぁ!!!」

 

 

 

「なあセレナ、今日はドレぐらいで仲直りすると思う?」

 

「30分かしら」

 

「俺は10分かな」

 

 

『ピカピィカ!』

『マフォクシィ!』

『アチシは5分ロト』

 

出会った時はケンカするアクアとカズマを心配していたサトシとセレナだったが、流石に3週間も一緒に過ごせば2人のケンカが日常茶飯事で、大体アクアが先に折れて直ぐに元通りになるのを見てきたのでアクアがどれぐらいで仲直りするか予想する勝負をピカチュウとマフォクシーにロトム図鑑もするぐらい、かつてめぐみんに言われた様に慣れてしまった

 

 

「カズマの甲斐性なし!!!カズマがアタシ達の脱いだ洗濯物をクンクンしてるの黙ってたのに酷いわぁ!!!」

 

「うぉぉい待て待て!!! してないからな!!コイツがハブられた逆恨みで言ってるだけだからな!!!

 

だからウィズもそんな目で見るな!!!」

 

「なあカズマ!」

 

「あん!? なんだよ!?」

 

「俺の洗濯物も臭い嗅いでるの?」

 

「んな訳ねえだろ俺はショタコンじゃねえ!!!!女だけに決まってんだろうが!!!

 

 

あぁいや!!!もしやるならだ!!やるならの例え話だからな!!!」

 

 

「なに慌ててんだ? ちゃんと洗濯出来てるか臭い嗅いで調べてくれただけだろ」

 

「そうそう!!!例え話の俺もキチンと洗濯出来てるかの確認でやってんだ!!!

因みにセレナとアクアのは例え話の中でもやってないからな!!!

 

 

だ……だから…めぐみんさん……杖下ろしてください……お願いします……バルスリンさんも……体光らせないで……だいばくは辞めろぉぉ!!!」

 

「もう良いわよ!! 女神のアタシの凄い所を見せてやるわよ!!

 

行くわよイブ!」

 

『アシマリマ! アゥアゥ!!!』

 

「待てぇぇ!!この状況を静めてから行けぇぇ!!!」

 

 

《15分後》

 

「さぁさぁお集まりの皆様、次はワタクシとコチラのイブによるデュエット芸をお送り致します」

 

『アゥアゥ!』

 

「そぉれぇ~花鳥風月♪

 

 

からの~森羅万象♪」

『アシィ! アシィ!』

 

イブの出す大量の小さなバルーンに、アクアの体から出る水が振り掛かり上空に登り

 

パン  パン パン パン

 

一斉に割れる

 

「紅葉?」

「こっちはイチョウだ!!」

「ハナミズキもあるわ……綺麗♪」

 

割れたバルーンから水ではなく季節の統一感が無い多種多様の葉っぱが降り注ぎ、アクアの出す水に濡れ太陽に照らされた葉っぱ達が美しく輝く

 

 

「スゲェェ!!!」

『ピカァァ!!!』

 

「ありがとうございます」

『アゥアゥ』

 

 

 

 

「アイツらいつの間に観客の中に……」

 

「2人ともアクアとイブの芸のファンですからね……」

 

 

「でも今のは本当に凄いですよ、イブさんのバルーンの水を大量の葉っぱ……しかも種類が全てバラバラの葉っぱに変えるのを魔力無しで行うとは流石はアクア様ですね♪」

 

 

「フフ♪ まるでコンテストみたいねマフォクシー」

『フォクシィ♪』

 

 

 

 

 

「ブラボー!!!」

 

「見事な芸だったぜ姉ちゃんにモンスター!!!」

 

「イブでございます」

『アゥアゥ!』

 

 

「そいつはスマネェ、見事な芸だったぜイブ!!」

 

 

「アンコールを頼む!!」

 

「もっと芸を見せて頂戴!!」

 

 

「いけませんお客様おひねりは辞めてください、アタシ達は芸人ではないのでおひねりは辞めてください

 

イブ! みずでっぽう」

『アシィ!! アシィ!! アシィ!!』

 

投げられる銭や既に落ちている銭を<みずでっぽう>で撃ち、投げた持ち主の手元に飛ばす

 

 

「おおぉ!!!!」

「素晴らしいコントロールだ!!!!」

 

 

 

「イブさんも素晴らしい腕前ですね」

 

 

「…………アイツら普通に芸の道行った方が良くねえか」

「でもアクアもイブも嫌だと言いそうですね

 

おっと! バルスリンいけませんよソチラの棚は爆発するシリーズですから行ってはダメです、貴女に引火するかもしれません」

『バケバケチャ?』

 

 

「それよりも……良いのかウィズ、このままでは新商品の発売日だというのに客が来なくなってしまうぞ」

 

 

「……………はっ!?」

 

 

魔道具店の前で行われているアクアとイブのデュエット芸の影響で人だかりは出来たが、皆彼女達の芸に夢中でウィズの店には全く入るどころか存在すら忘れていた

 

そんな時

 

 

「ギッ……ギギギ」

 

 

目元を仮面で隠したアルバイトが店前で歯軋りをしていた

 

 

 

「貴様ぁ!! 日夜店のドアノブに聖水をぶっかけ屋根にデカイ水風船をぶっかけるといった嫌がらせをしていたが、遂に実力行使で営業妨害を始めおったのか!!!」

 

「妨害なんてしてないわよヘンテコ仮面!!!アタシとイブはただ芸をしていただけよ文句ある」

 

「うん!アクアもイブもスゲー芸をやってただけですよ」

 

 

「貴様は黙っていろ、我輩好みの悪感情を全く抱かん戦闘狂の小僧よ!!!」

 

「戦闘狂?」

『ピカピ、ピィカピィ』

「俺達に相応しい称号なのか?」

 

 

「今日は当店の命運が掛かった新商品発売の日なのだぞ、その様な日に貴様の妨害に付き合うほど我輩は暇ではないのだ!!!!」

 

「だから妨害じゃないって『ふぅ』ひゃぁ!?」

『アゥ!?』

 

『メノッコ』

 

店前で争う悪魔と女神の中に氷の女王ことユキメノコも参戦し<ふぶき>でアクアとイブを凍らせる

 

「アクア!?」

『ピカ!?』

 

 

「おぉでかしたぞ後輩雪女よ」

 

 

「女王様~」

「お美しいです女王様~」

「何なりとご命令を女王様~」

 

ユキメノコの後ろに目をハートにした大勢の男性達が並んでおり、それを見たバニルはうるさかったアクアがおとなしくなったのも相まって

 

「フハハハ!!」

 

高笑いをあげる

 

 

「うるさい客の対応に客引きも見事ではないか、アルバイトの先輩として褒めてやるぞ」

 

『ふぅ』

 

躊躇いもなくバニルにも<ふぶき>を吹き掛けるユキメノコ

 

だが

 

「フハハハ!! 貴様何度同じ事をすれば覚えるのだ」

 

『チッ!』

 

泥や土で作られた擬態の体のバニルには凍らされても体を動かす事ができ中から氷を叩き割り出てくる、それを見たユキメノコが舌打ちする

 

 

「我輩を無様に凍らされた迷惑女コンビと一緒にするでないぞ、貧乏店主の軽いお説教で失禁した情けない後輩雪女よ」

 

『メッノォォ!?』

 

 

 

「失禁?」

 

『ピィカチュピ』

 

「へーおもらしの事か……えぇぇ!?ユキメノコおもらしした『ふぅ』わぁ!?」

『ピカッ!?』

 

「フハハハ!! 貴様は中々に素晴らしい悪感情を噴出してくれて助かるぞ」

 

『メッノォォ……ふぅ「ユキメノコさん……誰かを無闇やたらに凍らせるのはダメって私言いましたよね♪」…………メノメッノ~メノォ』

 

分かりましたと突如背後から現れたウィズにゴマをスリ始める

 

「フハハハ!! 開店時間をとうに過ぎておるというのにボケーと迷惑女コンビの芸にウツツを抜かしている貧乏店主に頭が上がらんとは哀れだな」

 

「あわわ!?そうでしたもう開店時間過ぎてました!!!

 

すみませんバニルさん!!

 

「謝罪する暇あるならお客様を入れんか」

 

「はい!! ユキメノコさんお手伝いお願いします」

『メッノォォ♪』

 

 

等と店前で色々あったが

 

「さあ本日発売の新商品は冒険者にならなくとも火を起こす事が可能となる品物です、そして今なら1万エリス以上お買い上げのお客様にはコチラの夜中に笑うバニル人形をプレゼントです

更に5万エリス以上お買い上げのお客様にはコチラのバニル仮面をプレゼント致します♪

 

あぁ押さないでください!沢山ありますので慌てないでください!」

 

『メノォ! メノメッノ、メノッコ!』

 

新商品のライター、そして何時のまにか作られたバニルをモデルにした可愛いらしい人形と彼とは色違いの仮面をプレゼントするキャンペーンが功を奏したのか、普段は閑古鳥が鳴くウィズの店が今は店の外に行列が出来るほど活気に満ちていた

 

「「へっくしゅん!!!」」

 

『ピッカチュン!!!』

『アッシュン!!!』

 

「マフォクシー、もうちょっとだけ温度を上げてくれる」

 

『フォク!』

 

「ありがとうマフォクシー……暖まったら次の芸をやらないとね、アタシとイブのお客を取り返さないと!!!」

 

「アクア……目的を見失ってはいないか……ほらそんな事よりも髪がまだ濡れているぞ、リオルすまないがタオルを」

 

『リオリッ!』

 

セレナとダクネス達が氷付けにされた4人を店の外で介護する中も、ウィズ魔道具店は大繁盛を続ける

 

「フハハハ!!笑いが止まらんとはこの事だ」

 

「おい良いのか、ユキメノコのメロメロで操って買わせるとか悪質商売だぞ」

 

「貴様の目は節穴か、あの後輩雪女が連れて来た連中はもう元に戻っている」

 

「確かに目がハートではなく普通になってますし、お客さんを並ばせているユキメノコを見向きもしてないですね」

 

「あくまで魅了させたのは店の前に連れて来るだけだ、買うか買わないかはお客様自身に判断して貰わねば商売ではなかろう」

 

「お前……悪魔なのに全うな商売すんだな」

 

「お褒めの言葉として受けとるぞ、鎧の娘よりも紅魔の娘のメイド姿を求む小僧よ」

 

「はぁ!? エロを擬人化した体のダクネスより、誰がこんな慎ましいボディーラインのロリっ子のメイド姿を求むかよ!!!

 

おいめぐみん……何か文句言えよ……顔赤くすんなよ」

 

「なってません!!!」

 

「フハハハ!! 良き悪感情だぞ、小僧が自分の洗濯物だけを嗅いでいたら少し嬉しいと感じていた頭のおかしい紅魔の娘よ

 

これ!!店中で爆発カボチャ小娘に指示を出すな!!!

 

全く……貴様らがつがいになろうが子作りしようが「「はぁ!?」」同時に耳元で叫ぶな!!!

 

我輩には関係ない、今はそんな事よりもだ小僧よ

 

この調子ならば貴様の取り分である3億エリスは月末には用意出来る、待たせる謝礼という訳では無いがコレを貴様にやろう」

 

「コレ…………お前の仮面か」

 

「色違いだがな、巷で密かに人気を誇る当店の現人気ナンバー1の人気商品である量産型バニル仮面だ」

 

(コレが人気ナンバー1商品なのか……)

 

「月夜に被れば謎の悪魔パワーで魔力上昇!血行促進!お肌もツヤツヤと最高にハイになる品物だ」

 

「お……おう(被ったら呪われないよな)」

 

それから暫くの間ウィズ魔道具店が大繁盛を迎えるという常連達が明日世界が終わるのではと思う珍事が起きるなか

 

 

 

遂にカズマ達はベルセルク王国の第一王女アイリスとの会食の日を迎える。

 

 

 

 

 

 

「デケェ……」

『ピカァ……』

 

「ダクネスって本当に凄い貴族のお嬢様なのね……」

『マフォクシィ……』

 

「私も初めて来ましたが、流石は王族の懐刀と呼ばれる家ですね………我が屋敷よりデカイとは」

 

「一応あの屋敷の名義は俺だからな」

 

会食はダスティネス家で行われると決まり一同はダスティネス家の屋敷に向かう事になったが、ダクネスことダスティネス・フォード・ララティーナは着替えの為に先に自宅に戻っており、1度しか屋敷に来た事が無いのでカズマとアクアは道を覚えていない

 

なので

 

 

「案内ありがとなリオル」

 

『リオリィ、リオ』

 

 

彼女の自宅に何度も連れて来て貰ったので道を覚えたリオルの案内で、自分達が暮らす屋敷が霞む程の巨大なダクネスの自宅近くまでやって来た

 

 

「それにしてもリオル、そのメイド服また着てくれてるけど気に入ってくれたのかしら?」

 

『リオリッ! リオリィーオリオル、リオリィオル』

 

『気に入ったからダクネス……違ったロト、ララティーナのお屋敷に行くから着てるんだってロト』

 

「フッフフフ、王女様との会食にポケモンが着たいと思える様な物を編み出すとは流石はアタシね」

 

「次はマフォクシーとバルスリンのをお願いするね」

「可愛いのをお願いしますね」

 

「任せなさいな」

 

「お前本当に女神辞めた方が食ってけんじゃねえか………にしても流石王女様が居るだけあって警備員多いな」

 

前日からアイリス王女と付き人達はダスティネス家に到着しており、その為か前に来た時より警備員や剣に杖を持った冒険者の用心棒達が屋敷の前や近くを巡回しており

 

その中のグループの1つが屋敷に近付くカズマ達に気付き駆け足で近付いてくる

 

 

「止まれ、お前達は何者だ」

「一般人なら引き返っていただきたい」

 

「あぁ俺達は「一般人じゃないわ、女神と未来の神とその他大勢よ!」『アゥアゥ!』バカ!!余計なこと言わなくていい!!」

 

「我が名はめぐみん!!紅魔族きっての「だから余計なこと言わなくていいつってんだろ!!!」うぉぉい!!名乗りの口上の邪魔はダメだとあの素敵なお兄さんとお姉さんが言っていたのを忘れたのですか!!!「時と場合を考えろ!!!!」」

 

「怪しい連中め……引き返さないなら『リオリィ!!』こ!?これはリオル様!!」

 

「リオル様が一緒という事は、コチラの方々がララティーナお嬢様の冒険者パーティーの方々でしたか」

 

『リオリオッ』

そうだよと頷く

 

「「誠に申し訳ございません!!

 

どうぞお通りを」」

 

『リィオ!』

 

「凄いわねリオル……お屋敷の警備員さん達に様付けで呼ばれて頭まで下げられてる」

 

「お嬢様のダクネスのポケモンだもんな」

 

「こっちの世界で言うならお嬢様の使い魔だな、そりゃお嬢様自身みたいなもんだから様付けで呼ばねえとよ」

 

 

「やあカズマ君にアクアさん久しぶりだね」

 

警備員達を退け屋敷の入口に来た一同を金髪で立派な髭を生やした男性が出迎える

 

「あぁダクネスの親父さん、お久しぶりッス」

 

その男性はダクネスことダスティネス・フォード・ララティーナの父であり屋敷の当主であるダスティネス・フォード・イグニス……つまり貴族である

 

しかしカズマは彼に対し頭を下げるでもなく手を軽く上げ必要最低限の敬語で挨拶を交わす

 

「構わないよ、そっちの3人がララティーナの残りのパーティーの子達かい?

 

何時も娘が世話になってるね、ララティーナの父イグニスだよろしく」

 

「「「初めまして」」」

 

『ピッカピカ』

『マッフォクシ』

『バケバケチャ』

『初めましてロト』

 

「イブ、貴女も」

 

『アシィマァ』

 

初めてダクネスの父に会う3人と5匹は軽く頭を下げる

 

「ララティーナと同じで皆人間に慣れたモンスターを連れて居るんだね、いや~皆良い子達だ」

 

『……………』

 

「すんません……こいつ今寝てて」

 

「構わないさ♪」

 

初めてダクネスの父を見たサトシとセレナのめぐみんの彼への第一印象は優しい人と、3人が同時に感じるほど彼は平民であるカズマ達やモンスターのポケモン達に普通に接してくれていた

 

 

「では私は邪魔になるだろうから席を外すよ、娘は反対していたが私はカズマ君ならアイリス様に気に入って貰える気がするから安心して出掛けられるよ」

 

「ありがとうございますダスティネス様」

 

先と違い丁寧な敬語と美しいお辞儀を見せる、そんなカズマの姿に呆気に取られながらもイグニスはリオルの方を見る

 

 

「リオルちゃん、ララティーナは自室で待っているから皆の案内を頼むよ」

 

『リオリオッ、リオリィ!!ゴホッゴホッ!!』

 

「ははは、頼んだよ♪」

 

任せてと自分の胸を叩き噎せたリオルの頭を優しく撫で外出する

 

 

そんな光景を遠くから眺める団体が

 

 

「ジャリボーイ達、あんなデカイ屋敷に何の用かしら?」

 

『きっと美味しい物でも食べに来たのニャ』

『ソォォナンス!!』

 

「あらまぁ憎たらしいわね、アタシ達が貧乏暮らししてるってのに」

 

「屋敷か……」

『マッネネ?』

「どうしたのよコジロウ?」

 

 

「いや……デカイ屋敷見たら自宅に残ったガーちゃんは元気にしてるかなって……ママンとパパンの世話で大変じゃないかなって考えたら……うわぁぁぁガーちゃぁぁん!!!!会いたいよ!!!

 

痛っぇぇ!!!」

 

「うるさいわよ!! ジャリボーイ達に気づかれるでしょうが!!」

「す……すまない……」

 

『それでどうするニャ?ニャかに入ったら監視出来ニャいのニャ』

 

「こういう時こそ何時ものよ」

 

 

 

《ダスティネス家の屋敷》

 

「お待ちしておりました皆々様、本日はわたくしダスティネス・フォード・ララティーナがホステスを務めさせていただきます」

 

後ろに大勢の使用人が居るからか、それとも純白のドレスと綺麗な金色の長髪を三つ編みにしているからか、普段とは別人にしか見えない程に完璧に貴族のお嬢様になっているダクネス

 

 

 

だったが

 

「ほ……本日はごまにゃき…」

 

「ププ……い……いえ…プププ…お堅くならなくて構わん…プププ…でございますわ」

 

(こんにゃろう後で覚えてろよ!!!)

 

かしこまった挨拶をしようとし噛んでしまったカズマを見てしまい、肩を震わせ必死に笑いを堪え徐々にララティーナからダクネスの顔になっていく

 

そして皆は男女に別れ衣装部屋へと向かう、カズマはこの日の為にと黒スーツをオーダーして来たが他のメンバーは良い衣装が見つからずダスティネス家の衣装を借りる事に

 

因みに、リオルやイブのメイド服を作るのに夢中になり自分の服を作成するのを忘れた事にアクアが気付いたのは自宅を出発して数分後である

 

 

 

「うーん………」

 

「まだ決まんねえのか」

 

「だって俺オシャレとか良く分かんないんだよ」

 

「だろうな、一昨日服屋に行った時に全身紫色とか上は蛍光色下はダークカラーの真逆な組み合わせを見せて来た時は受け狙いでやってんのかと思ったぞ」

 

「あれそんなに変だった?」

 

「あんまりオシャレに興味無い俺でもヤベェと思った」

『ピィカァチュ……』

「基本お前のイエスマンであるピカチュウすら引いてたぞ」

 

「うっ……どうしよう、王女様に会うんだからオメカシしろってダクネスに言われたし変なの着る訳にいかないよ」

 

「たっく…………おっ? おいピカチュウ、コレとかどうだ」

 

『ピカ?

 

ピカピ! ピッカチュウ! ピッ』

 

カズマの見つけた衣装を見て、ピカチュウは満足した笑みを浮かべ親指を上げ良いねと知らせる

 

「お前のボディーガードからの許可は得たぞ、お前自身はどうだ?」

 

「どれどれ………あっ?コレ!!」

 

「どうした?」

 

「前に旅してた時に立ち寄ったロータって国で着たアーロンって勇者の衣装にソックリなんだ、グローブまであるし」

 

「へぇ~着た事あるのに似てるんなら良いじゃねえかコレで、それに見た感じ召喚師……モンスターマスターってクラスにピッタリだし王女様に見せても立派な衣装だからダクネスも文句なんか言わないぜ」

 

「じゃあコレにするよ………へへ♪」

 

「何だよ急にニヤニヤ笑って」

 

「服選んでくれるなんて、カズマが何かお兄ちゃんみたいだなって思って」

 

「そりゃ俺年上だからな、ていうか元の世界に弟居るからリアル兄貴だしよ」

 

「へ~カズマ弟居るんだ?」

 

「そういや言ってなかったか」

 

「故郷で夜通し仲間と一緒に砦や城を守ったりするカッコいい仕事やってたとか、昔どんな生活していたとかは良く話してくれたけど家族の事聞くの初めてだよ」

 

「(オンラインゲームでオールしていただけだが……間違った事は言ってないな)

 

普通の家族だからな語る事なんかねえよ、父さんは会社勤めで口数が少ない、母さんは主婦で優しくて、弟はクソ生意気と極極平凡な一家だぞ」

 

「ええ良いなぁ~俺の家パパは冒険の旅に出て殆ど家に居なかったし、弟みたいならマサトやレイが居るけど家に一緒で暮らす兄弟は居なかったからさ」

 

「兄弟とか居てもうるさいだけだぞ、まあ美人の姉や可愛い妹なら万々歳だけど………ハッ!?」

 

「どうしたの?」

『ピッカァピ?』

 

「いや何でもない、それよりさっさと着替えな女子共を待たせたらウッサイぞ」

 

「オッケー分かった!!」

 

 

 

一方女子の衣装部屋では

 

「私コレにするわね」

 

「アタシも決めたわ」

 

「おぉ~良く似合っているなセレナもアクアも、めぐみんは決まったか」

 

 

「ええ決まりましたよ、我に相応しい美しき真っ赤なドレスを」

 

瞳よりも真っ赤なドレスを着こなし腰に手を当てめぐみんは胸を張る

 

 

明らかに膨らんでいる胸を張る!!!

 

 

 

「…………めぐみん、ジャンプするんだ「嫌です」するんだ「嫌です」………おっ?こんな所に美味しそうな肉料理が」

『バケバケッ!!!』

「騙されてはイケませんバルスリン!!!あっ!?」

 

胸元に隠れていたバルスリンがダクネスの嘘に騙され飛び出すと、着ていたドレスがズレ落ち

 

「………………」

 

めぐみんの目から光が消える

 

 

「もっと……小さいのはないのですか……」

 

 

 

「あ……あるにはあるが……今着ていた赤いドレスは私がめぐみんよりも年下の時に着てい「ひしゃぁぁ!!!」あぁぁ!!!めぐみんすまない謝るから髪は!!三つ編みを引っ張らないでくれ!!!」

 

使用人総出でめぐみんの衣装を見つける事ができ、疲れた表情を見せるダクネスが3人を連れて部屋を出て既に待っていた男子達と合流する。

 

「スーツ姿、中々ご立派に見えますよカズマ

 

 

カズマ?」

 

「お……おぉ……ふーん」

 

「………あまりジロジロ見ないでください」

 

肩口が剥き出しになっている黒いドレス姿の為か、めぐみんからは何時もの幼さはなく立派なレディーの雰囲気を醸し出しており

それをゆっくりと堪能しているカズマにめぐみんの頬が赤くなっていく

 

「サトシカッコいい♪」

『フォクシィ♪』

 

「ありがとな、これカズマが選んでくれたんだぜ」

 

「ちょっとサトシさん、自分のだけでなく綺麗所のアタシ達に対しては何か無いのかしら」

 

「ちょ!?アクア!?」

 

純白のドレスとヒールを着用し髪止めで美しい水色の長髪を整えられたアクアが、黙っていれば女神にしか見えない衣装で腰に手を当て胸を張り

 

隣に居る群青色のドレスを着用し、王冠の様なティアラと胸元にスズランのコサージュを着けているセレナを自分の隣に並ばせる

 

 

「2人とも良く似合ってるよ」

 

「サトシ………ありがとう♪」

 

「こういうのポニータにも衣装って言うんだよな」

「ピカピ!?」

『フォクシ!? マフォク……』

 

チラリとマフォクシーが隣を見ると其所には

 

「………………」

 

先のめぐみんと同じく目から光が消えるセレナが居た

 

 

「ポニータってポケモンの事かしら?

 

へいロトム」

 

『その通りロト、ひのうまポケモンと呼ばれる炎タイプのポケモンロトよ』

 

「馬……あぁ馬子にも衣装って諺ね!!

 

もうサトシさんったらそこまでアタシ達を褒めてくれるなんて光栄だわ、良かったわねセレナ♪」

 

「う…………うん」

 

 

着替えが終わった一同は会食が行われる部屋に移動する、その道中

 

 

「お前らに言っておく事がある」

 

「なんだ急に」

 

「さっき着替えてる時どういう経緯かは飛ばすが、サトシと自分の家族や兄弟の事について話していて気づいたんだ」

 

「何を?」

 

「俺はお前達の事をパーティーメンバーの仲間だけでなく家族だと思っている事に」

 

 

「ねえサトシ、着替えてる時にカズマ頭でもぶつけた?」

 

「いいや、この衣装探してくれた以外はずっと立ってただけだぞ」

 

 

「その家族構成だが

 

先ず長男は俺、そしてサトシは次男」

 

「うんうん」

 

「そしてセレナはママ」

 

「ねえ、私辞めてって言ってるわよねソレ」

 

「コレも納得の配役だな」

 

「ダクネス!?」

 

「そしてめぐみんは」

 

「言わなくとも分かります、仕方ありませんが妹を引き受けましょう」

 

「お前は妹じゃないぞ」

 

「えっ? では何ですか?

 

ま……まさか……ちょ……長男の…あ……愛人「ペットだ、クソ生意気な猫かなお前なら」しゃぁぁぁ!!!「バカッ!?スーツ破るつもりか引っ掻くな!!!」」

 

迫るめぐみんを押し返し次にカズマはダクネスを見る

 

 

「私は姉だろ、年齢的にも」

 

「年齢的なら私が妹になるから歳は関係ないと思うわよ」

 

「た……確かに……では何なんだ?

 

もしや今度こそ長男の愛人「はぁ?お前はメイドだ」メイド!?それなら家族ではなく部外者じゃないか!!

 

はっ!?分かったぞ!

 

体目当てで付き合ったものの私に飽きたお前は私を捨てた、だが……そのイヤらしい体を他の男にやるのを勿体なく思い……ハァハァ……使用人として側に起き時より体を弄んでいるんだな!!

 

流石だぞカズマ!!」

『リオリィーオ?』

 

 

「俺は使用人も家族と思ってるだけだ、どんな頭してたらそんな妄想出来るんだよお前は……」

『アチシは大分ダクネスの事を理解してきたロト、凄い想像力だロト!』

「アレは想像じゃねぇ妄想だ!!

 

そして最後は」

 

 

「ふっふふ

 

長い付き合いだから分かるわよカズマ、貴方が私の事をどう思ってるかぐらい

 

少なくとも妹や姉に、ましてや愛人でもないわ」

 

「流石じゃねえかアクア」

 

「当然よ、私はカズマ家を天から見守り崇められる守り神だもの!!」

 

「お前は玄関に飾ってる女神の石像だ、ちゃんと女神にしておいてやったぜ

 

せいぜい御利益出してくれよ」

 

「ママぁぁぁ!!!カズマがアタシをイジメル!!!」

 

「おぉよしよし~大丈夫よ~ママが後でメッしてあげるからね~

 

 

 

 

ママじゃない!!!」

 

『カズマ!カズマ!「はいカズマだよ」アチシ達ポケモンは何ロト?』

 

「そりゃ家族各々の友人だ、時々家族ぐるみで一緒に飯食うような間柄のな」

 

『中々に仲の良い関係性の立ち位置ロト』

 

「じゃあイブは石像が友人なのか?」

 

『アゥ?』

 

「サトシ辞めてあげて、アクアが変な歌を歌い始めちゃった!!」

 

 

「で………カズマは一体何が言いたいんですか?」

 

「我が家の家族構成を聞いて気付かなかったか、足りないポジションがある事に」

 

「足りないポジション?」

 

「分かった!」

 

「早っ!?」

 

「もう分かったのサトシ?」

 

「簡単じゃんか」

 

「流石は俺の弟だ、良しサトシこの頭の硬いママとペットとメイドと石像に答えを言ってやれ」

 

「パパ!」

 

「違けぇよ!!!」

 

「違うの!?」

 

『ピカカ!ピカ、ピィカチュピ!』

『アチシもサトシとピカチュウと同意見ロト、確かに父親が居なかったロトよ』

 

「親父は……俺達家族の前で魔王に殺されたんだ」

 

「むちゃくちゃ重い家系ですね我が家……」

 

「という事はセレナは未亡人なのか?」

 

「そうだ」

 

「私の属性をコレ以上増やさないで!」

 

『フォクシ! フォクシィマフォ!』

 

「ちょっとマフォクシー!?」

 

『マフォクシーが、今パパが居ないんならサトシにさせてあげてってロト』

 

「ええぃ親父はどうでも良いんだよ!!!

 

妹が居ないんだよ我が家には!!!」

 

「普通にめぐみんかセレナを妹にすれば良いんじゃないか」

 

「残念だがコイツらは俺の求む妹にはなれない」

 

「別に残念じゃないんだけど、どんな妹がカズマの望みなの?」

 

「長くなるから割愛するが、一番は甘えた声でお兄様と呼んで欲しい」

 

「まあソレなら確かに私達は違いますね」

 

「ソレで私達を家族と見ていて妹が欲しいのは分かったが、何故今そんな話を?」

 

「王女様は12歳なんだろ、俺を気に入りお兄様の妹になりたいですわと言われたら俺は何の迷いもなく彼女を我が家系に招き入れると言いたくてな」

 

「何を言っているんだお前は……」

 

「勿論、彼女が王宮を離れなれないなら俺がお兄様として王宮に暮らす道もキチンと考えてる」

 

「えぇ!?カズマ王宮で暮らすの!?」

 

「安心しろ、そん時は弟のお前も連れてってやるよ」

 

 

「お前の頭の中では何処まで話が進んでいるんだ!!」

 

等と言ったカズマの妄想話をしている内に、会食が行われる部屋の前に到着

 

 

「いよいよだ……頼むから皆、粗相のないように頼む

 

話は私がするから皆は飯を食べるだけで構わないからな

 

 

では……行くぞ」

 

耳にタコが出来るぐらい何度も言ってきた確認を良い終えダクネスが扉を開く

 

 

室内はキラキラと輝くシャンデリアに照らされ夕方前だというのに明るく、長いテーブルの上には数多くのご馳走が乗せられており

 

 

そのテーブルの奥に置かれる高級そうな椅子の左右に若い女性が2人立っていた、1人はセレナと同じ髪色で腰にめぐみんやセレナの杖とは比べ物にならない程に立派な杖を装着した黒のドレス姿の美女、もう1人は腰に立派な剣を帯びた金色の短髪で鎧を装着している美女である

 

 

そしてその2人の間から、アクアやダクネスと同じ純白のドレスを着用した人形の様に大きな瞳の少女が高級な座椅子に腰を下ろしカズマ達の方を見ていた。

 

 




本当はアニメと同じ会食終了まで書こうとしましたがキャラ多くなると会話が増えるんで文字数が多くなるんで今回はココで切ります
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