《王都周辺の草原》
「ヒックゥ!!コボルトに殺られたカズマさん…ヒックゥ!お帰りぃ♪」
『リィマァ~ヒックゥ♪』
「生き返ったばっかの人間に真っ先に言うのがそれか……イブ、お前もいきなり水を顔面にぶっかけんな
というかお前ら……まさかアルコール飲んだのか?臭いぞ」
「コラァ!! 水の女神と神に向かって…ヒックゥ!!臭いなんて失礼でしょぉ!!
それにぃ…このシュワシュワはアタシ達の活躍に感激した兵隊さんがくれたのよぉ、ヒックゥ!!
いわば名誉の勲章なんだからね♪」
『リィマァリィマァ♪』
「へいへい良かったな勲章貰えてよ」
「アクア様!お仕事お疲れ様です!!」
「まさか回復魔法だけでなくリゼレクションまで使えるとは、それでいて拳で魔王軍と渡り合えるとは何と凄腕のアークプリーストだ!!
「イブ様も回復と防御を同時にこなす術を使えるばかりか、凄まじい水流を噴出し敵の砦を壊すとは素晴らしい腕前!!」
「回復と防御? イブの奴そんな事できんのか」
「ヒックゥ!良い技を覚えたのよ~イブ、アクアリングをカズマさんによろしくぅ!!」
『リィマァ~』
「おわぁあ!?バカなにすんだ!!いい……息が……出来る
それに……何か癒されんな此所」
イブの放つ、周りを渦潮が舞うバルーンに顔から膝まで閉じ込められ息が出来ないと暴れようとしたカズマだったが、そのバルーンの中でキチンと呼吸ができ更に段々と心身共に癒されていく
『体力回復しながらヒックゥ!!バルーンに入ってるから敵の物理攻撃が効かないのヒックゥ!!流石水の神ねイブぅ♪』
『アゥアゥヒックゥ!』
「ささ御二人とも彼方にまだまだシュワシュワがありますので、どうか英気を養ってください!!」
「ジャンジャン飲ませてもらうわぁぁ!!!」
『アゥゥゥ!!!』
(なるほど……よいっしょっと、この技やアクアの回復魔法のおかげで負傷者も死者も0……あっ俺死んでたわ
取りあえずアイツら大活躍してたって訳か)
「サトシ見て!! カズマが!!!」
「本当だ!!」
『ピィカ!!』
『フォクシ!!』
「お前らか、無事生き返ってき「カズマぁぁ!!」のわぁぁ!!!ななな何だ!?」
セレナを背負いながらサトシは猛ダッシュでカズマに突進し、彼にのしかかる
ポトポト
「良かったぁ……アクアの言った通り……本当に……本当に生き返ってくれて……良かったぁ!!」
「うん……本当に……うぅ……本当に良かったぁ!」
『ピィカァ……ピカチュ!!!』
『マフォ…マフォクシィ!!!』
サトシとマフォクシーだけでなく、カズマに対しあまり良い印象を持っていないセレナやピカチュウも大粒の涙を流しながら心配そうにカズマの手を握る
「あ……あぁ……心配かけて悪かったな
(初めて死んだ時の、めぐみんやダクネスを思い出すな……そして無償に照れ臭いのも)」
「本当に大丈夫なの?調子が悪い所とかない?」
「平気平気、アクアの蘇生魔法にイブのアクアリングで完全回復したよ」
「ホッ……良かった」
『フォクシ、マフォク♪』
「それにしても凄いなアクアの魔法、本当にカズマが生き返るなんて」
『ピィカァチュ』
「あっ……おいサトシ、その事なんだが」
「サトシさん!! セレナさん!!」
エリスからの言伝を伝えようとした時、沢山の兵隊達が割り込む
「まさかまだ少年と少女だというのに戦場でアレだけの大立ち回りとは驚きました!!
いやはや魔王軍のモンスター達も怯えて震え上がっていましたよ、特に最後のセレナさんの爆裂魔法は上官クラスのモンスター達が情けない悲鳴を上げていてスカッとしましたよ」
「い……いえ……まぁ」
「俺達ちょっと頭に血が上っちゃって」
(本当コイツらとめぐみんはどんな戦い方をしたんだ)
「電光石火としか言えないスピードで魔王軍の奴らを撹乱するだけでなく、稲光が起きる程の強烈な稲妻を使うとは」
「今でもあの炎の熱が体に染み付いてる……アークウィザードの使う魔術とは比べ物にならない火炎魔術まで使えるとは
こんな可愛いくて強いモンスター達が我々人間の味方とは……ありがたやありがたや」
『ピィ……ピィカァ♪』
『フォクシー♪』
「是非モンスターマスターの話を聞かせてください!!」
「は……はい分かりました、後で話しますね先ずはセレナを休ませたいですしカズマも」
「では此方に休憩所があります!!」
「そこで是非お話を!」
「あぁちょっと!? カズマ!!」
「私達は仲間と話が……あぁ押さないでください!!」
『ピカピィカア!?』
『フォクシー!?』
沢山の兵隊達に休憩所まで連れて行かれる
「………人気者だなアイツら」
「カズマ!! 無事生き返ったんだな……良かった」
今度は顔だけでなく鎧までもが煤だらけになったダクネスが、サトシと同じく猛ダッシュでカズマの元に
「まあな……お前も随分頑張ったんだな」
「フッ、お前にも私の活躍を見せてやりたかったぞ」
「いらねえよ、どうせ何時もみたいに攻撃食らいまくって興奮して悶えてるお前の姿なんか見飽きちまったよ
こらぁ拳を向けるな!!此方は数分前まで死者だったんだ労れ!!!」
『ロトォォ!? カズマ!!大丈夫ロトか!!』
「おぉ!ダクネスが殴らない限りは心配無用だ!!」
『本当に死者を生き返らせるなんてアクアの魔法は凄いロト』
「本当な……魔法だけ!!!は凄いよアイツは」
「すまないなロトム、リオルのボールを返してくれないか」
『はいロト』
「出てこいリオル」
『リオ……』
ボールから出て来たがリオルは明らかに元気がなく俯いていた
「まだ気分が悪いか?」
『リオッ……リオリオ、リオッリ』
「謝らなくて良い、もう少し休んでおこう」
『リオッ』
頷き再びボールの中に入る
「そういや体調が悪くなったってロトムから聞いたけど、王都出る前はあんなに元気でヤル気満々だったのにどうしたんだアイツ?」
「途中までは私と協力して魔王軍と戦っていたが、私がお楽しみタイム……魔王軍の攻撃を受け止めていたら「おい今お楽しみタイムって言ったか」い!言い間違いだ!!話の腰を折るな!!
王都の騎士団の連中が乱入し魔王軍達を攻撃し初めてからなんだ、急にリオルが気分が悪くなったと」
「まあリオルはまだ小さいみたいだし、戦場の雰囲気に飲み込まれちまったのかもな」
「かもしれんな、すまないなリオル……もし次に戦が合ったら留守番を任せるとするか」
「いやはやダスティネス興、お見事ですな!!」
すると王都から戦場を見物していた貴族の団体がダクネスの元に
「戦場にて兵隊や冒険者達を庇い、魔王軍の様々な攻撃を全てその身で受けきり治療の1つもしないでピンピンしておられるとは……流石はダスティネス家のご令嬢!!」
「お美しい顔が汚れるのを気にせず戦うお姿は正にワルキューレ!!」
「是非に家の息子に剣のご指導を!」
「いえいえ家の孫を!」
「あぁいえ……私は剣を教えるのは苦手で」
「またまたご謙遜を、ささ今宵の戦話を是非当家にて」
「いやワタクシの家で!」
「あぁ待ってください!!!カズマぁぁ!!」
「……………チッ」
貴族達に引っ張られて行くダクネスを見て舌打ちしてしまう
「チキショー!!!アイツらだけ戦果を挙げやがって!!!
めぐみんは!!あのロリっ娘はどうなんだ!!」
「ワッショイ! ワッショイ! ワッショイ!」
「何だ!?」
『お祭りロト?』
大勢の兵隊達が担架をまるで神輿の如く担ぎ、冒険者達を押し払う
「退いた退いた!! 魔王軍の部隊隊長と副隊長を沈めた今回の戦のMVP、めぐみんさんとバルスリンさんのご登場だ!!」
「爆裂魔法で消し飛ばされたいのか!!!」
「アクセル随一の魔法の使い手様と全てを灰塵に帰する者、めぐみんさんとバルスリンさんのお通りだ!!控えおろう!!!」
「何やってんだあの爆裂オタク共」
担架の上にはめぐみんとバルスリンが横たわり、2人供ドヤ顔を浮かばせ兵隊達に運ばれていた
「いやぁ、めぐみんさんやバルスリンさんのおかげでスカッとしましたよ
あの軍隊長と副隊長
今回はコレぐらいにしてやろう!
聞け人間共!!今回のはあくまでも前哨戦だ、次は我々も本気を出すからな覚悟しておけ!!
とか抜かしながら何時も逃げてばっかで俺達イライラしてたんですよ」
「今日も言い訳しながら逃げ出そうとした所を、爆裂魔法と自らを爆発させて魔王軍の奴らを木っ端微塵にするなんて凄いぜ!!!」
「まさか全ての魔力を消費して放つ爆裂魔法や、自らの体を爆発させる何て術を使うなんて……うぅ……そんな全力の攻撃を使ってくれてまで我々に手を貸してくれるなんて……感激だぁ!!!」
「しかも御二人共、魔法を使わなくても魔王軍の奴らを素手や体だけでボコボコに出来る体術まで使えるとはな」
「フッフフフ、そうでしょうそうでしょう♪
しかしアナタ方はハシャギ過ぎですね、あの様な小物達ごとき私とバルスリンに掛かれば吹けば飛ぶ紙切れ同然
何しろ我が爆裂魔法は魔王軍の幹部だけでなくデストロイヤーすら沈める破壊力ですから」
「あのデストロイヤーを!?」
「スゲぇ!!!」
「そして我が使い魔バルスリンはそんな私の爆裂魔法と同格の爆裂魔法を使い、この世に存在する全てのモンスター達の頂点に君臨するのですから!!」
「全てのモンスターの頂点って……まさか魔王よりも!?」
「当然です!!!何なら神よりもです!!!」
「「「オォォ!!!」」」
『バッケェ!!』
『凄い話を盛ったロト』
「あんなデカイ事言ったら、アイツら絶対めんどくさい目に会うな」
「流石は偉大なる大魔導師と使い魔だスケールが違うぜ!!!」
「めぐみんさん!!他にはどの様な術を使えるのですか!?参考までに知りたいです!!!」
「ギクッ」
「お仲間のモンスターさん達は電気や炎や水に拳だけでなく鋼の様に固くなった尻尾に敵を眠らせたりと様々な攻撃をしてましたが、バルスリンさんもどの様な術を使えるのか見せて貰えませんか!!」
『ギクッ』
「いえ……その………今日はもう疲れたのでコレ以上は魔法も術も使えないのです……いやはや残念です」
「では明日お願いします!!」
「是非見せてください!!!」
「お願い致します!!!」
「ほれ、早速めんどくさい目に合ってるぞ」
『………バケバケ……バケチャ?』
「………明日……何とかして逃げますよ」
『バッケ、バッ?バケバケ!バケチャ!!!』
「ん? あぁカズマ!!!無事に生き返ったのですね………そうだ
スミマセン仲間に運んで貰うので下ろしてください!!!
カズマは生き返ってお疲れですからね明日は私がお世話してあげますよ、だから皆さん申し訳ありませんが我らの術はまた何時かという事で」
「おいロリっ娘、俺の世話を利用して逃げやがったな」
「さ……さぁ何の事でしょうか」
「まあ良い、そんじゃお言葉通り明日はお世話して貰わないとな
さて後は」
兵隊達から預かっためぐみんとバルスリンを背負いながら、カズマは最後の仲間……いや相棒を探す
「おいめぐみん、ナマケロ知らねえか?」
「ナマケロですか? 戦が終わるまでは、ずっとカズマの側に居たのは覚えていますが」
『…………ナマ』
『あっ! カズマの足元に居るロト』
「おお本当だ、何だよお前何時から其所に居たわぁ!?
痛い痛い!!力入れんなって!!
ん?」
ナマケロが無言で首元に巻き付き、しかも何時もよりも力強く巻き付いて来るので辞めろと注意しようとしたカズマだったが
『…………ナママ』
顔こそ見えないがカズマと呼ぶ彼の体がプルプルと震えており
「………あんがとよ相棒、俺の死体守ってくれて」
注意を辞めナマケロにありがとうと伝える
「おやおや~カズマ、耳が凄く赤くなってますね~ナマケロが心配してくれて嬉しいんですか~カズマも結構可愛い所があるんですね~」
「兵隊さん達!!!この大魔導師ですね、実は爆裂魔法しか使え」
「ささカズマ!!生き返ったばかりで疲れたでしょうし王宮で休ませて貰いましょう!!!」
『ナママ、ナマナマ…ナンマケ』
「ほうほう、めぐみんが泣きながら魔王軍の奴らにね……」
「早く移動しなさい!!ナマケロも余計な事を言わないでください!!!」
『良い物が撮れたロト、今の感動的場面をサトシ達にも見せて来るロト!!』
「いつ撮影しやがった!?絶対見せんな特にアクアには!!!」
戦いに参加した者達に傷を癒して貰う為、現在王宮は冒険者達が自由に行き来出来る様に開放されており、めぐみんとバルスリンを背に乗せナマケロを首に巻きながら休憩所として利用されているバルコニーに向かうと
「お兄様お帰りなさいませ♪」
『♪♪♪』
無邪気な笑顔を浮かばせたアイリスとティアラが駆け寄る
「おうアイリス、ティアラ」
「ムッ!」
「ご無事で良かったです」
「いや……正確には無事じゃないんだけどな、そのせいでナマケロや仲間に心配掛け……あれ?ナマケロどこだ?」
『ナンマァ♪』
「ナマケロもお疲れ様♪」
(あの野郎………俺への心配タイムはもう終わりなのか)
一瞬の内にカズマからアイリスの元に移動し抱っこされナマケロはデレデレと顔が崩れていた
「さっきの戦の勝利を記念に今夜パーティーが開かれますのでお兄様達も是非参加して下さい、先週までお二人が使われていた部屋を開けていますのでパーティーが始まるまでお兄様とナマケロもそこで休まれてはどうですか?」
「そんじゃお言葉に甘えさせて貰うよ、ありがとなアイリス」
『♪♪♪』
「おいティアラ、ちゃんと場所は覚えてるから引っ張らなくて良いよ」
「ムゥ………」
アイリスとティアラと仲良さげにしているカズマの背で、めぐみんが頬っぺを膨らませていた。
<王宮内 カズマとナマケロが使っていた部屋>
「本当、王女様とティアラって子に慕われてますね」
「おいおいまた嫉妬か」
「えぇ……」
「だから言っただろ、あの2人は妹だ」
「分かってますよ………それにしても良い部屋ですね本当」
『バケチャ!バケバケ』
「ソファーもフカフカです」
サトシにも使っていた部屋で休んではどうかを伝えに向かうアイリスとティアラと別れ、再度カズマの首に戻ったナマケロとめぐみん達を連れて先週まで使用していた部屋に到着しソファーにめぐみんとバルスリンを座らせる
「だろ? コレにデザート付きの美味い飯がタダで食えんだぞ、お前らだって此処に住んだら帰りたくなくなるよ」
「確かに………でも私はソレでもアクセルの方が良いです」
「マジか?」
「王都で戦果を挙げるのも派手で楽しいでしょうが
皆で喧嘩し言い合いをしながらもクエストやポケモン探しを行い、王宮と比べれば庶民的ですがカズマやセレナやダクネスの作るご飯を食べながら今日合った事を話す……そんな平凡なアクセルでの暮らしが好きですから
明日やっと帰れますね♪」
「お……おう!そうだな!!」
『バケ♪ バケ♪』
バルスリンを膝に乗せて心底嬉しそうな笑顔でめぐみんが語り掛け、胸のドキドキを誤魔化す為にカズマは彼女に背を向け
甘酸っぱい雰囲気にバルスリンまでもドキドキする
その時
「カズマ、お邪魔するね」
セレナを背負ったサトシが室内に
「あっ………サトシ、私達は別の部屋に行きましょ」
『ピカピ!ピッカチュ!!』
『フォクシィ!!』
「何でだ? やっと兵の人達から逃げれて、落ち着いてカズマと話せるのに」
「良いからお願い!!」
「いや良い!!良い!!!お前ら此処に居ろ!!!」
「ムゥ……」
肝心な所でヘタレるカズマに対し再び頬っぺたを膨らませるめぐみんであった
更にサトシ達に続き
「失礼致しますお兄様、あっ!サトシも居らしたのですね」
「うん、本当にカズマが元気かどうか確かめたくて
セレナもソファーで休むか」
「う……うん
めぐみん…ゴメンね」
「良いですよ、アナタ達が来なくとも、どうせあの王女様達が来て似たような事になってましたから」
『ダクネスとアクア達も誘おうとしたロトが、貴族の人達に囲まれてたり酔っ払って寝てたロト』
「ほっとけ、アイツら居たら折角の王宮だってのにゆっくり出来なくなる」
「お兄様……あの」
「どうした?」
「実はクレアに、お兄様とサトシが王宮に長期滞在出来ないかをお願いしたのですが………」
「ダメです、だろ?」
「…………はい」
「仕方ねえよ、流石に俺ら長く居すぎたからな」
「いえ……お兄様以外の方々なら構わないですって」
「……………」
「泣かないで下さいお兄様!!
そうだ!!
ロトムに撮影して貰ったお兄様の活躍の映像を見れば、クレアも意見を変えてくれるかも」
「ダメだアイリス!! それはダメ!!!」
『因みに死体を撮す訳にはいかないからカズマの映像だけ0ロト』
「それ本人には言わないであげてね」
(あの厳しそうな女騎士に、カズマとサトシの為に意見を言えるとは中々に積極的ですね
誘拐犯のくせに………ん?)
カズマに隠れて話し合うロトムとセレナの隣で、彼やサトシの為にクレアに長期滞在を直談判する積極さにめぐみんがまたしても嫉妬していると
再びアイリスに抱っこされるナマケロの側にある、美しい輝きを放つネックレスに目が止まる
「流石は王族ですね、随分とご立派なアクセサリーを身に付けられてる」
「本当だ、宝石が沢山付いていて綺麗」
「いえソレじゃなくて、ネックレスです」
「コレですか?」
「ええ、見た目はシンプルですが実に強大な魔力を放出しています」
「へぇーネックレスにも魔力ってあるんだ?」
「勿論、私の見立てでは最上級の上物すら霞む一品ですね
何処で作られたのでしょうか?」
「コレはジャスティスお兄様に献上された一品なのです、今はお兄様が遠征に出ているのでワタクシが王族として預かって居ますので、製作された場所も作者も分からないんです」
「じゃあ献上した奴に聞けば良いじゃねえか」
「それが………誰に貰ったのかお兄様やお父様も忘れてしまった様で」
「仕方ありませんよ、王族なら献上品なんて山のように貰ってますからね一々くれた相手の事なんか覚えられませんよ」
『アイリス、そのネックレスはどんな効力があるロト?
アチシ見てみたいロト』
「それがこのネックレスがどんな効力を持っているかは、まだ検討中なの
ネックレスの裏側に書かれている呪文を唱えれば何かが起きると思うのだけど、城の学者達が調べても全く読めないらしくて」
ネックレスを外し裏側を一同に向けると、確かにソコには文字らしき物体が描かれていた
「本当だ何か書いてる」
『ピィカァ?』
『全く読めないロト』
「誰にも読めない様な文字で描いているとは……コレは相当にヤバイ効力が降り掛かる魔道具とみました」
「そうね、きっと間違えて誰かが唱えられない様に複雑な呪文にしたんだわ」
『マフォフォ』
サトシ達がネックレスに書かれる文字に匙を投げるなか、ティアラにおんぶを強要され彼女をおぶる人物だけは
「それ日本語じゃねえか」
「「「「ニホンゴ?」」」」
「俺の故郷の言葉だよ
どれどれ……お前の物は俺の物、俺の物は俺の物、お前になーれ……何だこの呪文?これ考えた奴はドコのガキ大将だよ」
『ねえカズマ「はいカズマだよ」呪文唱えちゃ危ないんじゃなかったロト?』
「………あっ!?」
やっちまったと動揺するカズマと同時に
『!? !? !?』
『ナマナマ!?』
「アイリス! ネックレスが光ってる!!」
『ピカピチュ!?』
「あわわ! どうしましょう!!」
「早く外すのです!!わぁ!?」
『バケチャ!?』
「眩しい!!」
『フォクシィ!!!』
めぐみんが外そうとするよりも先にネックレスが凄まじい光を放ち始め、その眩しさに全員の目が眩む
そして数秒の時が経つと共に光は収まっていく
「アイリス!カズマ!大丈夫!?」
「…………」
「…………」
サトシの問いに2人は答えず、何故か互いの姿を見ながら呆然と立ち尽くしていた
「特に何も変わった所はなさそうね」
「おかしいですね、あれだけ強大な魔力が込められたネックレスなら身に付けている者を邪悪なドラゴンや獣にでも変えるぐらいの凄い事が起きると思ったのですが」
するとアイリスがめぐみん達の方を振り向く
「いや………確かに凄い事が起きたぞお前ら」
「「「へっ?」」」
先までの彼女の口調と違う為、話を振られた3人の目が間の抜けた声を出してしまう
『ナンマァ!』
突然ナマケロがカズマに抱っこを要求し始める
『ロト?
ナマケロ、何時もカズマの首に巻き付くかブラ下がるのに今日は抱っこが良いロトか?』
「流石は俺の相棒だなナマケロ、雰囲気で察しやがったか」
「アイリス……?」
『ピカピカ……?』
「良く気付いたわねナマケロ」
『ナンマァ♪』
『???』
「カズマ……ですか……本当に?」
「何だか……様子が変よね……」
「カズマは俺だ」
「ワタクシがアイリスです」
アイリスがカズマと呼び、カズマがアイリスと呼ぶという摩訶不思議な光景に皆の目が点になっていく。
《数分後》
『つまりカズマの姿のアナタがアイリスで、アイリスの姿のアナタがカズマ……で合ってるロト?』
「おう」
「えぇ」
部屋の中央にてカズマの姿になったアイリスに抱っこされるナマケロ以外の皆は円を組むように座り、今の状況を整理して話し始める
「いやぁ~こういう入れ替わりネタでちゃんと美少女と体を交換出来るとはな、絶対起きてもゴツいオッサンかと思ったぞ」
「カズマ……ドレスを着てる王女様の姿で、あぐら組むの辞めてあげなさい」
「おっと!!悪いなアイリス!」
「いえ大丈夫です、ワタクシも男の人の体をこうも身近で感じた事が無いので色々試したい気持ちで溢れてますので」
「あの……王女様、その顔と声でその喋り方は辞めて下さい……凄く気持ちが悪いです」
「おい!」
『それで2人共、どうやって元に戻るロト?
さっきの呪文を唱えても効果無いみたいロト』
「そうだな……俺的にはこのまま美少女として生きていく運命も悪くはないが、産まれて16年も苦楽を共にした体と別れるのも惜しい」
「何言ってるのよ……」
『フォクシィ……』
『ピィカァ……』
「さっきの呪文とは別の、元に戻る為の呪文があるかもしれませんね
しかし体を入れ替えるとは……とんでもない魔道具ですねこのネックレスは」
「感心してねえで元に戻る方法を考えてくれよ」
「なあカズマ「はいはいカズマだよ」元に戻れるかは分からないけど試したい事があるんだ」
「何だ?」
「俺前にマナフィってポケモンに会った事があるんだけど、ソイツの能力で他の人と体が入れ替わった事があってさ」
「マジか!?」
『ハートスワップロトね』
『ピカピカ! ピィカァチュ、ピィカ』
「そうそう、体にショックを与えたら元に戻ったよな」
「ショック療法って奴ですか、まあ他に方法も無いですし物は試しですやってみましょう」
「でも誰がショックを与えるの?
カズマの見た目だけど中身は王女様だし、中身はカズマだけど見た目は王女様だから……私はちょっと」
「うっ……私も流石に」
「おいお前ら、それ俺だったら遠慮なくショック療法試せるって事か」
「うん」
「えぇ」
「………………」
「あぁ違います!! それだけカズマが丈夫という事です!!」
「そうそう!! だから泣かないで!!」
『!?』
『マフォ?』
『ティアラどうしたロト?』
ティアラは自身の服から絵本を取りだし、それをカズマの姿をしたアイリスに渡す
「コレ昨夜読み聞かせてあげた絵本ね………ああそうです!
この本のお話が友人達の体が入れ替わる物でして、その原因は………ありました、互いに頭をぶつけたからと書かれています
コレ、サトシの言ったショック療法って事ですよね?」
「うん、マナフィの時もロケット団が高いところから頭をぶつけて元に戻ってたし」
「では早速やりましょうお兄様」
「お……おう!」
互いに立ち上がり首を仰け反らせ
「「せーの」」
ゴツン!!
「痛ぁ!?」
「どう……2人共?」
互いに頭をぶつけあった結果
「変わらないな」
「か………変わりません……うぅ…ワタクシこんなに石頭だったなんて」
何も変化はなかった、しいて言うならばアイリス姿のカズマは痛がってないがカズマ姿のアイリスは涙目になるぐらい痛がっているぐらいである
「ダメだったか……」
「いや今の頭へのショックで思い出した事がある」
「何をですか?」
「このネックレスは神器って呼ばれる品物で間違いねえ、ソイツは本来の持ち主以外が使うと入れ替わるのに制限時間が掛かるみたいでな
だから時間が経てば元に戻る」
「そうでしたか………ホッ、良かったです」
「良かったわねめぐみん、カズマの姿が変わったままじゃ嫌だものね♪」
「うっ!? さ……さぁ何の事でしょうか」
「ほぉ~めぐみん、そんなに俺の事を心配してくれてたのか」
「別に心配なんかしてません、このまま一生カズマの顔と声でお上品な言葉遣いや立ち振舞いを見ないといけないのかと考えたら嫌だなと思っただけですから」
(おうおう、ツンデレのテンプレみたいな対応しやがって可愛い奴め)
「なあカズマ、何でそんな凄い物の事知ってるの?」
「死んだ時にエリス様に聞いたんだよ、コレはアクアの奴が俺みたいな転生者に渡した転生特典だって」
「そうなんだ」
めぐみん達に聞こえぬ様に小声でやり取りする
「では元に戻るまでは、この部屋で御二人共おとなしくしておかないとですね」
「そうだな、もしアイリスの体に俺が入った何てクレアの奴に知られたら何されるか分かったもんじゃねえし大人しくしとかねえと」
「あ……あの」
「どうしたアイリス?」
カズマの姿で手を可愛らしくもじもじさせるアイリス
「お兄様に……その……お願いがありまして」
「ハハァン~みなまで言わなくても良いぞ、アイリスも年頃だもんな~でもだからってダメだぜ男の俺の体を弄くるのは」
「ち! 違います!!
た……確かに……どんな物なのかという興味はありますが、流石に人様の体を弄くるのは」
「体の何処を弄くりたいんだ?」
「おいサトシ、そんな事を女の子に聞くのは野暮だせ
というか決まってんだろ、男の体の部位で女が真っ先に気にする物っていや」
「だから違います!!!」
「そんな事サトシに聞かせないで!!!というかサトシも女の子に聞いちゃダメ!!」
『ピカカ!!! ピィカァチュ!!!』
「だって気になってさ」
「何だよ軽いジョークだってのに」
「流石に王族相手にソレはジョークとして扱われないですよ!!それで何を頼もうとしているのですか王女様?」
「元の体に戻るまでの間に王宮の外に行きたいんです、家臣を連れずにゆっくりと街や外の世界を見てみたいです」
願いの内容を聞き全員が納得した顔を浮かばせる
王女ならば外出の際には必ず部下達を多数引き連れる、そんな大勢に囲まれては産まれ育った街を歩くにも落ち着いて見学などは出来ない
ましてや2週間前のモンスター騒動により、今アイリスが王宮の外に出ようものなら、王宮の兵だけでなく会食の際にダスティネス家の前を警備していた冒険者達の様に多くの人間を護衛として出向かなければならないので、彼女が自由に外の世界を堪能など出来はしない事は誰の目にも明らかであった
「それにサトシとポケモンバトルをやりたいんです、王宮の外ならティアラもバトル出来ますし」
『???』
「前にバトルをやろうとした時に貴女、自分が戦いたいって言ってたでしょ?
その願い、やっと叶えてあげられるわ」
『♪♪♪』
「そっか……オッケー、俺もアイリスとティアラとバトルしたいし構わないよ」
「俺も構わないぜ、可愛い妹のお願いだ許可するよ」
「2人共……ありがとうございます♪」
「そんじゃあ神器の効果が切れるまで、俺がお前のフリをしてたら良いって訳だな?」
「はい」
「分かった立派な王女様やっとくぜ、めぐみんとセレナも2人に付いて行ってやってくれ」
「仕方ないですね、まあ王女様と口が軽いサトシだけで外に出ると入れ替わりがバレる可能性がありますし私達も一緒に行きましょう」
「酷いなめぐみん、俺そんなに口軽くないよ」
「うっかりカズマの中身が王女様だと他人に言わないって自信満々に言えますか?
もしバレたら、あの女騎士がカズマに何をするか分かったものじゃないですよ」
「…………………自信がないのでお願いします」
『ピカピ……』
「というかカズマの方こそ1人で大丈夫なの?」
『何ならアチシがアシスト要員で残るロトか?』
「大丈夫だ問題ない、それよりもアイリスとティアラの折角の初バトルなんだ撮影してやってくれ」
『あぁ確かに初記念になるロト! 分かったロト!!』
「おう頼むぞ
(フッフフ! せっかく王族の姿になったんだ、ちょっとは楽しまないとな
そんで隙を見てクレアの奴に俺への長期滞在を認めさせてやろう)」
「ではサトシ、それにお母様にペットのめぐみん様、よろしくお願い致します」
「「………………」」
(おっと御二人さん睨まないでくれよ)
「どうかしました?」
「お母様でなく普通にセレナって呼んでください」
「私もペットではなく人間扱いでお願いします」
「んん???
分かりました、ではセレナさん、めぐみんさん、改めてよろしくお願い致します
楽しみねティアラ♪」
『♪♪♪』
《城下町》
「す……凄いです!!!」
アイリス姿のカズマを王宮に残し全員は王都の外に出るため正門に向かい、その道中にてカズマ姿のアイリスは目を輝かせ興奮気味に城下町を歩く人々を見つめていた
「えっとカズマ、何が凄いんですか?
特に変わった所等はありませんが」
「何時もは自分が側に居ると皆様立ち止まり頭を下げているのですが、こんな近くに自分が居ても立ち止まらず歩かれているなんて初めての経験なんです!!!」
「そんな事で騒がないでください!!ホラ!周りの人達が不審者を見る目で見てますよ!!!」
「さ…流石はお偉いさんね、私達と感覚が違うわ」
『フォクシィ……』
王宮を出る前、街に居る間はアイリスの事をカズマと呼び王族関連のワードはなるべく使わないという事に
「ティアラ見て見て!!ワタクシ達と歳が変わらない子供達がお買い物をしてる!!!
このお店は子供に人気のあるお店なのかしら?
何のお店なのか見に行ってみましょう!!」
『!? !? !?』
予想以上にはしゃいで一人称を俺にし忘れるアイリスに、唖然とするティアラ
『あれじゃどっちがお姉ちゃんか妹か分からないロト』
「アイリ…カズマ!!
このお店はお肉屋さんだよ」
「お肉屋さん? もしやお肉を売っているのですか!?」
『ピィカァ?』
「もしかしてお肉がお店で買える事知らなかったの?」
「えぇ……お肉は生き物から直接剥いだ物を持ち帰ると思っていましたが、まさかお店で売られていたとは」
「まさかダクネスよりも世間知らずとは」
「まぁお偉いさんだから」
「じゃあこのお店のコロッケ食べてみる?
前にカズマと食べたんだけどメチャクチャ美味しかったんだ、腹が減ったらバトルは出来ないって言葉もあるし」
「是非!!」
『バケェ……バケバケ!』
「はいはい、貴女にもコロッケを買ってあげますよ」
<王都周辺の草原>
正門を潜りポケモンバトルを行える広い場所を探しながら、先程購入したコロッケにかぶり付く
「す…素晴らしいです!!!食べ物をお皿に乗せず手で持ち、フォークもナイフも使わず直接かぶり付き食べる作法があるなんて!!
しかも歩きながら食べるだなんて斬新です!!!
そしてこのコロッケも凄く美味しい!!!!」
「へへへ♪アイリスが喜んでくれて嬉しいや」
『ピィカァチュ♪』
「パクッ
王宮を出て、城下町で歩いている人達を見て、コロッケを買い食いしただけだと言うのに既に満足気ですね王女様」
「えぇ!こんな短時間で初体験を沢山経験出来たのですから♪」
「フフ♪
何だか王女様の印象、会食の時に会った時とガラッと変わっちゃいました
もっと落ち着いている人だと思いましたけど、こんなにハシャグなんてビックリしちゃった」
「あっ……ハシャギ過ぎはダメでしたか」
「そんな事ないですよ、せっかくの息抜きですから羽を伸ばしてください」
「はい♪」
「随分彼女に優しいですね、会食の後は私と一緒に彼女を誘拐犯だと怒っていたのに」
「ま…まぁ……あの時はいきなりだったから、でもこうやって直接話したら悪い人じゃなかったし
サトシやカズマの言ってた通り同年代の子達と遊ぶ事も許せれず、産まれ育った街の中を自由に歩けないぐらい大変な姿を見たら……何だか……可哀想かなって」
「………………そうですね
アレぐらいの年の子がやったイタズラを何時までもチクチク言うのもアレですし、許してあげるとしますか」
一般人なら普通の行動を心の底から楽しそうにし、サトシやティアラと共にコロッケを頬張る王女アイリスを見て
カズマ達を王都に連れていった誘拐犯だと、アイリスに対し敵対心を剥き出しにしていためぐみんの心境に変化が訪れる。
『付いたロト
2週間のラティオス探しの結果、この森の外れなら人と出会う確率は限りなく0に近いのがデータで判明されたロト
此所ならティアラがラティアスになっても誰にも見られないロト』
「では……ティアラ、元の姿に戻って」
『!!!』
ティアラの体が光輝き
『ティア!』
人間の少女からラティアスの姿に変化する
「おぉ!!コレがティアラの本当の姿ですか、人間の時も本来の姿も可愛いじゃないですか」
『ラティアティ♪』
「前に見た子よりも小さいわね」
『フォクシィ、マフーマフォクフォク』
「そっか、人間ならユリーカよりも小さい子なのね」
「よしアイリス、早速バトルやろうぜ」
「はい!」
『ティアティ!!』
いざバトル開始と思われたが、ティアラがアイリスとサトシの間に入り待ったを掛ける
『待ってと言ってるロト』
「なんでだ?」
「どうしたのティアラ?」
『ラティア、ティラァティ ティアティア』
『バトルしたら疲れるから、その前にお姉ちゃんを乗せて空を散歩したいんだってロト』
「ワタクシを?」
『約束って言ってるロトが、ティアラとそんな約束したロト?』
「…………あっ」
{こうしてお姫様は王子様と一緒にドラゴンに乗って世界中を巡る冒険の旅に出ましたとさ、めでたし めでたし}
{♪♪♪}
{この絵本すごく気に入ったのね、もう5回目よ}
{!!!}
{この最後のページが特に好きなの?}
{♪♪♪}
{ワタクシと一緒ね、ドラゴンに乗って世界中を旅するなんて凄くロマンチックだもの
もし可能なら、絵本のお姫様みたいにワタクシもドラゴンに乗って色んな場所に行ってみたいな}
{???}
「覚えてたの?あの絵本の事?」
『ティアラ♪』
『……………ナンマ』
まるで遠慮したのか、ナマケロは抱っこするアイリスの手から離れ地面に降りる
一方その頃
《王宮内》
「おいアイリス様だぞ!」
「お前ら身を下げろ!頭が高いぞ!!」
アイリス達を送り出したカズマは今、クレアとレインを連れ王宮内を特に意味もなく練り歩いていた
「うんむぅ、うんむぅ
苦しゅうないぞよ」
否、アイリスの姿の自分に頭を下げる兵や貴族に今夜のパーティーに参加する冒険者達が深々と頭を下げる姿を眺め苦しゅうないと労う為に王宮内を練り歩いていた
「おいレイン、何だかアイリス様の様子変じゃないか?」
「そうですね……まさかまたカズマ殿かサトシ殿の影響を受けたのでは」
「うーん………なら、このふてぶてしい態度なら間違いなく奴の方だ
一体何を吹き込んだんだあの男……」
「クレア聞こえてるわよ、カズマお兄ちゃんにその様な事を言ってはいけませんわ
お兄ちゃんは素晴らしい殿方なのです、我が国の歴史の教科書に名を載せても良いくらいに」
「アイリス様!? 本当に何を吹き込まれたのですか!?
くっ!!あの男、帰って来たら始末した方が良いかもしれんな」
(おい! 本人が居るのに物騒な事言わないでくれ)
「ダメですよクレア様」
(おう言ってやれレインさん!)
「殺るならアイリス様とティアラちゃんがお休みの時でないと、教育に悪いですよ」
「そうだな」
(アンタも物騒だな!)
「アイリス様! クレアさんにレインさんも、何処かにお出かけですか?」
(ゲッ! この甘ったるい爽やかボイスは!!)
「コレはミツルギ殿、いえお出かけではなく王宮内に居る冒険者達の姿を見たいとアイリス様が申されたので、皆の様子を確認していたのですよ」
「そうでしたか、戦を終えた僕達の様子を気にして戴けるとは
やはりアイリス様はお優しいですね」
(出たよ春風の如く爽やかなイケメン野郎ミツルギ!!!)
「今回の戦でもミツルギ殿は大層活躍なされたそうで、何時も何時も危険な戦いの先陣を切り、兵や他の冒険者達を鼓舞して戴いて本当にありがとうございます」
「いえいえアレぐらい対した事ありませんよ、それにアイリス様や皆さん達をお守りするのが僕の使命ですから♪」
「「…………ポッ」」
(アンタらぁそんな顔するんだぁ!?)
キラッという効果音が見えるぐらい眩しい微笑みに、クレアとレインが恋する少女の様に赤面し手をモジモジし始める
「アイリス様も王女という激務をこなしながら、僕達を心配して戴きありがとうございます
聞きましたが、何でも最近は家族と生き別れた少女を妹として面倒を見ているとか
本当にお優しいですねアイリス様は♪」
またもキラッという効果音が見えるスマイルを浮かばせ、ミツルギは王女の頭を撫でる
冒険者が王女の頭に触れているにも関わらずクレアもレインも何も言わない、それだけミツルギは王都の人間から信頼されているという事
そしてソレを許されるぐらいのイケメンである、なので誰も不満に思う者は居ない………約1人を除いて
「クレア、レイン
馴れ馴れしく王族の頭を撫でる、この男を死刑にしなさい」
「えぇ!?」
「アイリス様!?」
「どうしたのですか本当に!?
もしやティアラがあの男と出かけて気が立っているのですか!?」
「違いますわ、ホラ!今回は見逃してあげるから、さっさとワタクシの前から去りなさい春風男」
「は………はい………春風男?」
(ザマァ見ろイケメンが!!! あぁスッキリするぜ!!)
シッシッと腕を使いミツルギを追い払う事に成功し、スッカリご満悦のカズマであった
「やはりティアラちゃんがカズマ殿とサトシ殿と出掛けたので機嫌が悪いのかもしれませんね」
「くぅぅ……こんな事なら外出を止めれば良かった、もしコレでティアラにまで余計な影響を与えでもしたら処刑してやる」
「(だから一々物騒なんだよ!!!)
クレア……あまりカズマお兄ちゃんを苛めちゃダメよ、というよりティアラは貴女にとって他人なのに随分肩入れするじゃない」
「当然です、最初は見ず知らずの幼子がアイリス様の遊び相手など、あまり良い気分で見れはしませんでしたが
流石に1ヶ月も共に生活をすれば情も沸いてしまいます……何より最初の内はアイリス様としか顔を会わせませんでしたが、最近は私やレインにお菓子を譲ってくれたりと懐いてくれましたからね」
「それにティアラちゃんはアイリス様の遊び相手………いえ、私達はアイリス様の妹の様な存在だと思っていますから大事にしたいのです」
「そ……そう、あの子が聞いたら喜ぶわ
(あぁ……本当にな)」
《王都の遥か上空》
「何時も見ている王宮があんなにも小さく見えるなんて……ワタクシ本当に空を飛んでいるのね!!」
『ラティアティ! ティアラ?』
「ありがとうティアラ♪最高の贈り物よ♪」
『ラティアティ♪』
「もうあんな高い所に居るとは、小さくとも伝説と呼ばれるだけありますね
貴女もアレぐらいビックな事をしないとですね」
『モグモグ
バケチャ♪』
「早食いや大食いなら負けてませんね……」
「アイリスも喜んでるだろうな」
「うん」
『ナマケロ優しいロトね、アイリスとティアラを2人っきりにさせてあげるなんて』
『ピィカァチュウ』
『マフォクシィ、フォクフォク♪』
『……………ナマ』
「ねえサトシ、もしラティオスが見つかったらティアラは私達の故郷に帰るのよね」
「うん、王都じゃラティオス達もボーマンダ達と同じで悪いモンスター扱いされてるからな
だからってティアラもラティオスもずっと人間の姿で暮らすのも不便だし、でも故郷に帰らなくてもアクセルで暮らして貰えば良い
ソレならずっとじゃないけどアイリスの時間が空いた時に会えるしな、カズマも良いって言ってくれるよ絶対♪」
「そうね♪」
「そろそろ降りましょう、何時お兄様と体が入れ替わるか分からないから早くポケモンバトルをやりたいわ」
『ラティア!』
(もし叶う事が出来るなら今度は本当のワタクシを乗せて、貴女のお兄様と3人で空を飛んでみたいな♪)
こうして軽い空中散歩を終え、ティアラとアイリスは地上へと戻り
「さあ初めましょうサトシ」
「オッケー! ピカチュウ頼むぞ!」
『ピッカァ!!』
『手加減は無用ロトよ2人共、アイリスには王宮に居る間にティアラの覚えてる技やポケモンバトルのルールやポケモンの知識をアチシが沢山教えたから初心者扱いしたら痛い目見るロト』
「分かってるさ、手加減なんかしたら折角バトルを誘ってくれたアイリスとティアラに失礼だからな
本気で行くぜ!」
『ピッカ!!』
被っているモンスターマスターとしての帽子を脱ぎ地面に放り投げる
「ええ!! 手加減など無用です!!」
「さて王女様と伝説のポケモンの腕前を見させて貰いますよ、最強のポケモントレーナーの座を奪いし我らが実力を見定めさせてあげましょう」
『バッケェバ!』
「じゃあ審判は私がするわね、使用ポケモンはピカチュウとティアラの1対1
バトル……開始!!」
「先手必勝! でんこうせっか!」
『ピィィカァ!!』
「ティアラ!かげぶんしん!」
『ティア!! ティア!! ティア!! ティア!! ティア!! ティア!!』
「分裂した!?」
『かげぶんしんで分身体を生み出したロト』
〈かげぶんしん〉によりティアラと全く同じ姿の分身体が5体出現し、その内の1体にピカチュウの〈でんこうせっか〉が命中する
『ピィィカァ!!』
スカッ
『ピッ!?』
「分身体か!」
「あまえる!」
『ラティ♪ラティ♪ラティ♪ラティ♪ラティ♪』
『ピィ………チャァァ!!』
1体は消滅したが、本体と残りの分身体による〈あまえる〉で戦意を削がれてしまう
「ピカチュウ!」
「コレでピカチュウのパワーは減ったわ、りゅうのはどう!」
「空中に交わせ!
そして特大のエレキネット!」
『ティィア! ティィア! ティィア! ティィア! ティィア!』
『ピッカッ!!!
チュゥゥ!!!』
迫る5体分の〈りゅうのはどう〉を尻尾をバネの様に使いジャンプして交わす事に成功、更に〈りゅうのはどう〉の爆風によりピカチュウの体は高く飛び、そこから放たれた特大の〈エレキネット〉が地上に居るティアラ達に振り下ろされる
「空中に避難して!」
「あぁ、交わされました!」
『そして空中じゃピカチュウは身動き出来ないロト』
地面に落下していくピカチュウに、宙に浮かぶティアラ達が一斉に照準を合わせる
「ミストボール!!」
『ラァティ!!ラァティ!!ラァティ!!ラァティ!!ラァティ!!』
「十万ボルト!!」
『ピィカァァチュウ!!!
ピィカァァ!?』
迫る念のエネルギーが込められた球体〈ミストボール〉に得意技の〈十万ボルト〉をぶつけるも5体分の威力は殺せずピカチュウに直撃し地面に急降下していく
「やった!! 凄いわティアラ!」
「油断大敵だぜアイリス!!
ピカチュウ!!大ジャンプしてアイアンテール、狙いは右から2番目のティアラだ!!!」
『ピカ! ピィカァチュ!!』
ビヨォォン!!
『ロト!?』
「さっきのエレキネットをトランポリンに使ったのですか!?」
『バケチャ!?』
地面に残る特大のエレキネットに落下した勢いを利用し右から2番目のティアラに向かいトランポリンの様に高く飛び上がり、鋼にした尻尾を
『ティア!?』
「ティアラ!?」
ティアラの体に命中させ、そのままピカチュウは彼女の体の上に乗る
「パワーは減ってもコレだけ勢いが付けば威力はあるぜ!!」
「なら、りゅうのはど……あっ?」
〈りゅうのはどう〉で攻撃しようとするも
「おや? 残りの4体が消えていますね」
『本体が攻撃されたから分身体が消えちゃったロト』
「ピカチュウ!! 十万ボルトォォ!!!」
『ピィカァァチュウ!!!』
『ティアアァァ!!!』
ゼロ距離からの十万ボルトが炸裂しエレキネットが引かれる地上へと落下して行き
『ティア……ティア……』
「ティアラ戦闘不能! よってこの勝負サトシとピカチュウの勝利!!」
『ピカピ♪ピッカピ♪』
「あぁ!やったなピカチュウ♪」
パン!!
手と尻尾によるハイタッチで勝利を称え合う
『ティアティ………』
「ありがとうティアラ……」
「い……いやはや負けはしましたが、中々にお見事なバトルでしたよ……まま…まぁまだまだ私とバルスリン程ではありませんがね
(くぅぅ!!まさかピカチュウに一撃食らわせるとは!!!
私達は一撃すら与えられなかったというのに……このままでは最強の座を奪いし者の座を奪われてしまう!!!)」
(めぐみん、王女様とティアラが予想より強くて焦ってるわね………でも確かに、初めてなのにキチンと技の性質を理解していたわ)
『でも謎ロト……かげぶんしんの分身体がまだ残ってたのに、何であんな正確に本物のティアラに気付いたロト?』
「感……では無いわね、あんなに自信満々だったから
どうして分かったのサトシ?」
「ミストボールがピカチュウに直撃した時、アイリスがティアラに凄いわって声掛けただろ?
その時にアイリスが見ていたのが右から2番目のティアラだったからさ」
『録画データ確認……確認………あっ!確かに見てるロト』
「本当………つまりワタクシのミスって事ですね、ごめんねティアラ…足を引っ張っちゃって」
『ティアティア!』
「確かにミスだけどアイリスは今回が初めてのバトルだったんだ、コレぐらいのミスは仕方ないよ
どんなベテラントレーナーだって最初は皆ミスするんだ、俺だって最初はミスしまくったんだぜ」
「サトシが?」
『ピィカァ! ピカピィカ、ピッピピカチュ!』
「そうそうタイプの相性も良く分かって無かったな……懐かしいや、まあ今でもタイプの相性が悪いポケモンを出してバトルする事はあるけど
それでも勝てる様に俺は皆を鍛えてるし、勝つ作戦を考えて勝てる手段を見つける……それがポケモントレーナーだからさ♪」
「勝てる手段を見つける……」
「ロトムからポケモンやバトルの知識を教えて貰っただけでアソコまでバトルの組み立てが出来た、それに分身体の中から本物のティアラを見ただけで分かったんだろ?」
「えぇ……何となくですが、アレがティアラの本体だって分かったんです」
『ピッカピ、ピィカァチュ』
「あぁ、無意識の内に心で繋がってるって事だな
ソレだけアイリスがティアラを、ティアラがアイリスを信じてるって事さ」
「ティアラがワタクシを?」
『ティアラティ?』
「ゲットもしてないのにソレだけの信頼関係を築けているんだ、アイリスは立派なトレーナーだよ♪」
「……………ありがとう……ありがとうサトシ……ポケモンバトル……凄く楽しいです♪
ティアラ!次は絶対に勝ちましょう!!
ワタクシ、もうミスしないように頑張るわ!!」
『ティアラティ! ラティアッ!!』
「あぁ!! またバトルやろうぜ!!」
『ピッカピ、ピカチュウ!!』
「フッ……どうやら我々の目指す最強の座を狙うライバルが現れたみたいですね、コレはだいばくはつの威力向上と命中させる訓練の強化をしないといけませんねバルスリン」
『バッケチャァ』
「その時は私達が手伝うわねめぐみん」
『フォクシ、マフォク!』
『アチシもデータで手伝うロト』
「えぇ、お願いします!!」
『ナマケロも……って、ナマケロは手伝うならアイリス達の方ロトね』
『………………』
『マフォフォ?』
『どうしたロト?』
ナマケロが皆の方とは真逆の方をジーと見ている事にマフォクシーとロトムが気付き、彼の見ている方に目線を動かす
そこには
『……………』
『マフォクシ!!』
『エルレイドロト!!』
<やいばポケモン>エルレイドがサトシ達を見ていた
「エルレイドだって!!
あっ! 本当だ!」
「懐かしいわね、カロスの旅以来だわエルレイドに会う………あれ?」
何故かエルレイドを見た瞬間セレナが口ごもる
「もしやポケモンなのですかあの子も?」
「そうみたいですね、何はともあれ久しぶりのポケモンゲットのチャンス
サトシと王女様はバトルしたばかりですし、此処は我々に任せて貰いましょうか」
『バッケチャ!』
「待ってめぐみん……」
「おや、まさか自分がと言いたいんですか?
ダメですよ、こういうのは早い者勝ちですから」
「うんうん、違う」
『マフォク?』
「ねぇマフォクシー……エルレイドの両手って白だったかしら?
確か黄緑だった気がするんだけど、それにあんなサーベルみたいな武器持ってなかった筈よ」
『フォク?
マフォクシー!! フォクシ!』
「そうよね!」
かつて大事な杖を直して貰う為に訪れた地で、トレーナーの職人と共に鍛冶作業を行う姿や当時テールナーだったマフォクシーとバトルしたエルレイドを間近で見た事がある為
いま尚自分達を見ているエルレイドが、その時のエルレイドと違い両手が白くピンク色のサーベルを持っており不思議がるセレナとマフォクシー
『こういう時はアチシに任せるロト
データ無し データ無し
ロト?』
エルレイドに体を向けるロトムの口からデータ無しの単語が繰り返される
『変ロトね』
「もしかして故障か?」
「どこも変じゃないロトよ、仕方ない手動で………合ったロト
エルレイド やいばポケモン エスパー かくとうタイプ
両手の刃はありとあらゆる物を切り裂く切れ味を誇る、何かを守る目的以外には決して刃を使わない正義の心を持つポケモン」
「確かにセレナさんの言われた通り両手が黄緑色ですね」
「もしかして色違いかな?」
「色違い?」
『通常の個体の色とは全く違う体色のポケモンの事ロト、凄く珍しいんだロト』
「何ですって!?
ならば絶対私とバルスリンがバトルしゲットします、フッフフ!!珍しいポケモンを倒しゲットしたポケモンとトレーナーとして名を上げさせて貰い……あれ?居ませんよさっきのポケモン!!」
「えっ!? 本当だ!!」
『どうやら逃げられたみたいロト』
「……………ギロリ」
「ギクッ!?
めぐみん……ゴメンね私が止めちゃって」
「キシャァァ!!」
「わあぁぁあ!? ちょっと!!抱き付かないで!!!噛まないで!!」
『バケバケ!?』
『フォクシィ!?』
「めぐみん!!ケンカはダメだよ!!!」
『ピィカピィ!!』
「あわわ!早く止めないと!!」
『ティアラ、ラティアッ♪』
「ティアラ!コレは遊んでるじゃなくてケンカなの、早く止めないといけない事なの!」
『ティア?』
『ナンマァ……』
キレためぐみんを止めようとする皆と違い、ナマケロは鋭い目付きでエルレイドが居た場所を睨み付けていた。
一方その頃カズマといえば、その後も王族の気分を堪能しまくり満足したのか自室にて休む事に
だがしかし、今の彼の姿はアイリスである
つまり
(どうする……成り行きとはいえ年頃の女子の部屋に入ってしまった、もしコレがアイリスにバレたら
お兄様最低です!!
嫌われる……間違いなく嫌われる……でも……メチャクチャ良い匂いだな……流石は王女の部屋だ
ま……まぁダクネスが何処に居るか分かるまでの間だけなら……ただ座ってるだけなら……大丈夫だ……うん……大丈夫だぞサトウカズマ!!)
トントン
「わぁぁあ!?」
自分に俺は悪くないと自己暗示を掛けていると、突然バルコニー側の窓を叩く音が聞こえ情けない叫び声を上げてしまう
「どうしましたアイリス様!!!」
「何でもありませんわ! ちょっと椅子から転げ落ちただけでございます、心配掛けて申し訳ございませんですわ」
「そうですか……お気をつけ下さいませ」
(マズイ……兵隊の間でアイリス王女様って椅子から転げ落ちそうになったら、メチャクチャ情けない声を出すぜって変な噂流れねえよな
つうか何だ今の音……んんん!?)
音のする窓を見ると、バルコニーに立つ1人の人物……薄汚れた黒のマントを羽織る青髪でミツルギに負けず劣らずの美形の青年と目が合う
「あ……あの……どちら様でしょうか
(ま……まさかアイリスの命を狙う暗殺者か!?)」
「私の事を忘れたのか?」
「はい?
(アイリスの知り合いなのか?
でも今日は客は来ないってアイリス言ってたよな、つうか客なら入り口から入って来る筈………つう事は……やっぱり暗殺者!?
ヤバいどうしよう!!!このままじゃ可愛い妹のアイリスの体が!!!!)」
「ん? お前……本当に王女なのか?
前に会った時は凄く清らかな心をしていたが、今は邪の心で満ちている」
「ケンカ売ってんのかテメェ!!!!」
「アイリス様!!やはり何かあったのですか!?」
「ワタクシを狙う暗殺者が来ましたぁぁ!!!」
「何ですって!?」
「失礼します!!」
「っ!?」
兵達が室内に入ると同時に青年がバルコニーから飛び降り逃走する
「ご無事ですかアイリス様!!」
兵達の報告を受けたクレアが猛ダッシュで室内に飛び込む
「えぇ大丈夫よ」
「お怪我は!?」
「無いわ、直ぐに暗殺者は逃げたから」
「良かった……おのれぇぇ!!!アイリス様のお部屋を覗くとは何と不埒な暗殺者だ!!!
見つけ出したら必ず叩き切ってやる!!!」
「お願いね
(おう殺れ殺れ!!可愛い妹の部屋を覗く奴なんかブッた切れ!!)
所でクレア、ララティーナは見つかったのかしら?
色々とからかい……オホン、今回の戦で頑張った様なので労いの言葉を授けたいわ」
「はい見つかりました、ダスティネス卿は他の貴族達からやっと解放され今は戦の疲れを癒す為に王宮内で入浴を「今すぐ案内して!!!!」はい?」
「ワタクシも一緒に入ります!!戦お疲れ様と背中を流してあげたいの!!!」
「お待ちくださいませ!!王族が家臣の貴族の背中を流すなど面子に関わります、いくらダスティネス卿が相手とはいえ」
「クレア」
「はい?」
「何時もワタクシやティアラの為を思い行動してくれてありがとう、その感謝の気持ちを込めて貴女の背中もワタクシが流してあげます
一緒にお風呂に入るのは……嫌ですか?」
「……………滅相もございません!!!!!」
「ビクッ!?」
「さあ参りましょう!!! ささアイリス様!!直ぐに参りましょう!!!
ささ! さぁぁ!!!」
クレアの目付きが明らかに変わり吐息を凄まじい勢いで吐き出す
(やっぱりなぁ!!! コイツもしかしたらソッチ系かなと思いきや、やっぱりソッチ系かぁ!!!
だが……それが良い♪)
《城下町》
人が交差する道通りから外れた裏通りにて、王宮を眺める3人
否、2人と1匹の姿が
「またジャリボーイの奴、あの王宮に居るみたいだぜ」
「本当贅沢しっぱなしねアイツ、羨ましいわね本当!!」
『ソォォナンス!!!』
「俺達そろそろお金無くなりそうだもんな……グゥゥ
腹へった……」
『マンネェマネ……』
『今日もまたパーティーをするみたいニャからタダ飯にありつけるチャンスニャ
そして体力を回復し、今度こそピカチュウをゲットするのニャ!!』
「だったらパーティーでジャリボーイが受かれてる所を狙いましょうか」
「それはヤバいって」
「何でよ?」
「王宮のパーティーだぜ、警備とか凄い厳重だろうから前みたいに侵入出来たとしてもピカチュウゲットでチュウをしようとする所を警備の人間に見られたら
俺ら大罪人として捕まって最悪は死刑なんて事が!!」
『マンネェェェ!?』
「ふん! 警備の人間が怖くてロケット団やれないわよ、バレなきゃ良いのよバレなきゃ」
「また当たって砕けろ作戦かよ」
『いや良い方法があるのニャ』
「何だ?」
「どんな方法よ?」
『今この町で義賊が暴れてるみたいニャのニャ』
「義賊?」
「そういや前のパーティーの時にジャリボーイ達が捕まえるとか何とか言ってたな」
「あぁ言ってたわね」
『ソォォナンス!!』
「その義賊が何なのよ?」
『もしパーティーの最中に義賊が現れたら警備の奴らはどうするニャ?』
「そりゃあ捕まえに行く………なるほどそういう事か、俺らの誰かがその義賊に成り済まして警備の奴らの注意を引き付けてる間に残りがピカチュウゲットでチュウって訳だな」
『そうニャ』
「良いじゃないソレ、ニャースやっぱアンタ頭良いわね」
『ニャハハハ!!無限の知性をニャめて貰っては困るのニャ!!』
「そんで誰がやるんだ義賊の役は?」
「アタシは嫌よ、義賊だなんて演技でも悪役のプライドが許さないわ」
『ニャアもピカチュウをゲットする為のマシーンを操作するから無理ニャ』
『ソォォナンス!!!』
右に同じくと相槌を打つソーナンス
「という事は」
『決まりだなニャ』
『ソォォナンス!!』
「俺とマネネかよ!?」
『マネマネ!?』
「頑張んなさいよ!!」
『沢山時間を稼ぐのニャ!』
『ソォォナンス!!』
「いやいや、捕まったらヤバい目に合わされるかもしんないだぞ!!」
「そん時は脱走しなさいな」
「簡単に言うな!!!」
「おいお前達」
「「『ギクッ!!!』」」
自分達が今話しているのは犯罪計画である、それを他者に聞かれては計画実行の前に逮捕されてしまう
ダラダラと冷や汗を流しながら、自分達を呼ぶ声の主が警察関係者ではない事を祈り振り向く
「今の話……私にも一枚咬ませてくれないか」
「「『えっ!?』」」
薄汚れた黒のマントを羽織る青髪で美形の青年の言葉に、ロケット団は一斉に目を丸くする
「えっと……どちら様で?」
「お前達と同じく、あの王宮に用がある者だ
賊の手を借りるというのはアレだが背に腹は代えられない、私にも手伝わせてくれ」
「何よ随分と上から目線ね、つうかアタシらは賊じゃないわよ!!アタシ達は泣く子も黙る」
「ロケット団だろ、そのRマーク見覚えがある」
「そうよロケット団、アタシ達を普通の賊扱いなんてしな……何でアンタ知ってんのよロケット団の事」
「私もお前達と同じ世界から来た……いや連れて来られたと言うべきか、だから知っている」
「マジか!?」
『ちょっと待つニャ、この世界に来ている奴はニャア達とジャリボーイとジャリガール達を除けば……例のメカを作った悪党しか居ニャい筈ニャ』
「まさか、お前がパスチャーって科学者なのか?」
『マンネッ!? マネマネッ!!』
「違う!!! 私は……詳しい正体は話せないが奴ではない」
「悪いけど正体話せない様な怪しい奴と組むのは御断りよ、アタシらの足引っ張られたら困るもの」
「まあまあ、一応話だけでも聞こうぜ
(囮役を代わって貰いたいしな)
そんで……えっと……名前も秘密なのか?」
「……………オーティス……」
「オッケー、オーティスはあの王宮に何の用事があるんだ?
俺達ロケット団……賊の手を借りるのを嫌がってるって事は裏の人間じゃないだろ、そんな奴が王宮に不法侵入だなんて何が目的なんだ?」
「…………妹」
「妹?」
「訳合ってこの国の王女に私の妹を預かって貰っている、だが……先ほど迎えに行った私に対し王女は自分を狙いに来た暗殺者だと部下達を呼び追い払おうとしたんだ」
「はぁ!? 何よそれ酷い話ね!!
物じゃなくて人を借りパクだなんて誘拐と変わらないじゃない!!」
『マンネッ!!! マネマネッ!!!』
「いや俺らも似た様な事やったから怒る資格ないんじゃ「アタシらは良いのよ!!敵役なんだから!権力持ってる王族がやってるのが気に入らないのよ!!」あぁ分かった分かった!!」
『でもニャア達パーティーの時にチラッと王女様を見たけど、誘拐する様ニャ悪い子には見えニャかったニャ』
『ソォォナンス!!!』
「考えられるとしたら、オーティスの妹があまりにも可愛いくて可愛いくて返すのが惜しくなったとかか?」
「可能性はある……何時もお兄ちゃんと甘い声で私を呼び、動作も一々可愛い……目に入れても痛くない世界一可愛い自慢の妹なんだアイツは」
(めちゃくちゃベタ褒めニャ……こいつ絶対シスコンだニャ)
「それに王女の雰囲気も、前に会った時とはまるで別人の様だった……王女の身に何が合ったのか……宇宙1可愛い妹は無事なのか」
(ランク上がってるニャ……)
「この目で確認したいんだ……だから……頼む」
「オッケー良いわよ、付いて来なさい」
「すまない」
「そんじゃ義賊の配役を誰にするか改めて決めるとするか」
「何言ってんのよ、コジロウとマネネが義賊担当で決まってるじゃない」
「結局俺達なのか!?」
《同時刻 城下町の別の裏通り》
「ジャジャン! どうかしら?」
『♪♪♪』
「素敵な腕前ですセレナさん、ポニーテールも似合ってるわよティアラ♪」
ピカチュウとのバトルの影響で、人間の姿になった際にティアラのツインテールの髪型が酷く乱れている事に気付いたセレナが、城下町の店で購入した器具を使い彼女の髪を綺麗に磨きあげ更にポニーテールに纏める
「やっぱユリーカで慣れてるだけあって上手いなセレナ」
「エヘヘ♪」
「流石はママだぜ♪」
「…………う……うん」
『ピカピ……』
『フォクシ……』
「へいロトム、私達が王宮を出てからどれくらい経ちました?」
『2時間35分41秒ロト』
「もうすぐ3時間ですか、そろそろ元に戻るかもしれませんね………カズマ、他に何かしたい事はありませんか? 」
「実は後1つだけどうしてもヤりたい事が出来ました」
「何だ?」
「先ほどのめぐみんさんを見てケンカをやってみたく、それも冒険者同士の荒々しく激しい物を」
「ケンカを!?」
『マフォク!?』
「王族はそう簡単にケンカ出来ないですからね、良いでしょう叶えてあげますよ」
「でもめぐみん、ケンカなんかしたらアイリ……カズマも叱られるんじゃ」
「良い方法があります、向こうから先に手を出させれば正当防衛という事でコチラ側には何の非もないんですから」
「セイトウボウエイ?」
『自分の身を守る為に相手を傷付けても罪に問われない事ロト』
「へーそんなのがあるんだ」
「めぐみん待って……ソレじゃ私達の方がチンピラよ」
「冒険者はチンピラとは違うのです!!」
「無茶苦茶よ!!」
「おっ! 丁度良いカモが来ましたねぇ」
絵に書いた様な強面のチンピラ3人組を見付け、ニヤリと笑うめぐみん
「もう完全にチンピラのセリフじゃない!!
というか先に手を出させるってどうやるのよ、確かに……THEチンピラって人達だけど理由もなく手なんか出さないわよ」
「フッフフ、分からないんですか?
あの様なチンピラが私や貴女やティアラみたいな女の子を連れたカズマやサトシを見たら
ヒャッハァ~!!!良い女達連れてるじゃねえか兄ちゃん達!!ソイツらは俺らが可愛がってやっからどっか行きな!
と絡んでくる物なのです、ソコをカズマが間に入り華麗に撃退
どうです立派な正当防衛ですよね!!」
「確かに正当防衛だけど……そんなベタな事起きるかしら」
「良いからやりますよ、サトシ!カズマ!私達の手を繋いで下さい、イチャイチャしてる所を奴らに見せつけるのです!!」
「は……はい!」
「うん! じゃあセレナ」
「ヒュン!? う…うん!!」
「おやおや~セレナは乗り気じゃなかったのに、随分素早く手を受けとりましたね」
「うっ……(コレが狙いだったのね!!
でも……ありがとう)」
こうしてサトシとセレナ、めぐみんとティアラをカズマ姿のアイリスが手を繋ぎ、その後ろをポケモン達が続きながら
絵に書いた様なチンピラ達の横を通り
そして
「兄貴、今日は何処行きます?」
「そうだな」
「この根性無し共!!!」
「めぐみん!?」
『フォクシ!?』
華麗にスルーされ逆にケンカを売る
「あぁ?」
「私達の様な綺麗所をスルーするとは目ん玉腐ってるんじゃないですか!!!
それとも女の子に話し掛ける事すら出来ないヘタレなのですか!!」
「な……なんだと……」
「すみません!!彼女ちょっと頭がアレでして!!!
こっちがケンカ売ってどうするのよ!!!」
『ピッカァピ!!!』
『フォクシィィ!!!』
「悔しくないんですか!!完全スルーされたんですよ私達!!!!」
「おい小娘……いきなりケンカ売って来るとは良い度胸だな」
「おぉ!?いま胸ぐらを掴まれています!!!
コレは紛れもなく、ソチラが先に手を出して来ましたね!!」
「あぁん!?」
「いまですカズマ!!思いっきりヤルのです!!!」
「は……はい!!!」
「何だ小僧?」
「おいソコの失敗ヅラ、俺の女に手を出すとは良い度胸してんじゃねえか」
「失敗……ヅラ……」
「ぶっ飛ばされたくなかったら、さっさとその薄汚れた手を放しやがれ」
「うっ……うぅ……親から貰った顔と手をバカにされたぁぁ!!」
めぐみんの胸ぐらを掴むリーダー格の男が彼女を放し、大泣きし始める
「すげぇなアイリ…カズマ、あの怖そうな人を泣かしてる……」
『♪♪♪』
「おいおい大の男が大泣きとは情けないぜ、これに懲りたら二度とこんな真似するなよウスノロ野郎
(あれ……何だか……いし……意識が……)」
「上等じゃねえかてめぇぇ!!!ウチの兄貴にそこまで言うからには覚悟できてんだろうな!!!」
「見ろよ!!兄貴泣いちまったじゃねえか!!コレでも兄貴は親孝行出来る優しい人なんだぞ!!!」
「ば…バカ言うな!!! 泣いて…グスッ…泣いてねえよ!!!!」
「? ? ?」
「どうしたのですかカズマ!!
さあ言ってやりなさい!!
子分連れてる時点で小物!圧倒的小物!!経験値の足しにもならない
カスゥ!!!
と言ってやるのです!!!」
「うわぁぁぁ!!バカにすんなぁぁぁ!!!!」
「ヒデブゥゥ!!!!!」
「アイリス!?
大丈夫かアイリス!?」
綺麗に顔面へのパンチが炸裂し倒れるアイリス、その為か名前を隠す事を忘れてしまう程にサトシが動揺し慌てて彼女の元に駆け寄る
「ど……どういう状況で……こんな……事に?」
「何言ってんだよ、アイリスがケンカしたいって言っただろ」
「………はい?」
『…………ナンマァ』
「あれ? ナマケロが首に巻き付いた」
『ピィカァ!』
「…………ねえ………まさか……アナタ本当のカズマ?」
「何でアイリスがケンカしてんの……」
『どうやら元に戻ったみたいロト』
「おやおや、2つの意味でタイミングが悪いですね」
「てめぇら……何くっちゃべてんだ、良くも兄貴をバカにしたな」
「覚悟はできてんだろうな」
「うぅ……お前ら……やっちまえ!!」
「わぁぁぁ!?」
『フォクシィ!! マフォク!!』
「仕方ありませんね!! バルスリン!」
『バケバッ!!』
「エクスプロ「こんな街中でだいばくはつはダメに決まってるでしょ辞めなさい!!!」止めないで下さいお母さん!!」
「お母さん言わないで!!!」
「とにかく……逃げよう!!!」
『ピカチュ!!!』
『♪♪♪』
カズマの首に巻き付くナマケロと鬼ごっこ気分のティアラ以外は、迫り来るチンピラトリオから必死に走りながら逃走し
何とか巻く事に成功する
「お前ら何チンピラみたいな事をアイリスにさせてんだよ!!!」
「「ごめんなさい」」
「だって王女様がケンカしたいと言ったのですよ、王族だからケンカ等出来ない彼女に思いっきりさせてあげたいじゃないですか」
「めぐみん!!」
「……ごめんなさい」
鶴の一声ならぬ母の一声「だから私はママじゃない!!!」により大人しくなる
「たく気を付けてくれよ、大体アイリスもアイリスだ俺の体でチンピラとケンカとか危ない事しないでくれよ全く……」
「許してあげてよカズマ、アイリス今日は色んな事を体験出来たから嬉しくてつい浮かれちゃったんだよ」
『!!!』
『お姉ちゃんを許してあげてだってロト』
「はぁ……分かった、王宮で会っても何も言わないでやるよ」
『♪♪♪』
「おうおう、そうか嬉しいか
ポニーテールも可愛いじゃないかティアラ」
その様なやり取りをティアラ達と行っていると、あっという間に王宮までやって来る
すると
「あれ? ダクネスとクレアさんだ、何で門の前で待ってるんだ?」
「あっ……………悪いお前ら、俺ちょっと急用を思い出した」
「急用?」
「どうしたんですかカズマ、顔色が悪いですよ」
「いやちょっとな……じゃあそういう事で」
「カズマァァァ!!!!」
「貴様ぁぁぁ!!!」
「ギャァァァ!!!」
城門の前で仁王立ちしていたダクネスとクレア達がカズマの姿を捉えると、猛烈なスピードで迫り来る
慌てて逃げようとしたカズマだったが2人の方がレベルも高いため、逃走前に呆気なく囲まれてしまう
「良くもいけしゃあしゃあと戻って来られたな、その度胸だけは褒めてやるぞ」
「ど……どうも……」
「覚悟は出来ているな……この最低男め」
「いや……その……」
「どうしたんだろ?」
「もしかしたら体が入れ替わってた事がバレたんじゃ」
「あり得ますね、この2人と一緒の所を王女様と入れ替わって気付かれたのかも
待ってくださいダクネス、確かに体が入れ替わった事を貴女や他の方々に黙っていたのは謝ります
しかし入れ替わったのは本当に偶然ですし、カズマは自由に遊びたがっていた王女様の為を思ってやった事なんです」
「えぇ、だからカズマだけを責めないで
私達も同意した事だから、責めるなら私達にも」
「私もクレア殿も、アイリス様とコイツが入れ替わった事に目くじらは立てていない」
「えっ?」
『じゃあ何で怒ってるロト?』
「コイツは……この最低男はアイリス様の体である事を利用し私やダスティネス卿と風呂に入ったのだ!!!
しかも……アイリス様の……あ……露になったお姿を舐め回す様に見ていたんだ!!!!」
「それは見てねえよ!!!!
あっ!?いやソレもだ!!!そもそも風呂に入ろうとはしたが、まさか2人も入るとは思わなかったんだ!!
おいめぐみん……セレナ……辞めてくれよ……そんな人をゴミみたいな目で見るな!!!俺を見ないでくれ!!!」
『ナンマァァァ!!!!』
「グヘェェ!? あ……相棒……」
『ピッカァ!!!』
『フォクシー!!!』
『バケチャ!!!』
「痛い痛い!!!お前ら辞めろ!!!暴力反対!!!!」
「何で皆怒ってるんだろ、一緒に風呂に入っただけなのに?」
『分からないロト?』
『???』
《アルダープ邸》
「では行ってくる、今日のパーティーなら帰りは深夜になるはずだ
ワシが戻るまでに屋敷の中を隅から隅まで掃除しておけ、分かったなパスチャー」
「は……はい分かりました、行ってらっしゃいませアルダープ様
(くそ!! 何故この天才である私があんなデブ親父にペコペコ頭を下げご機嫌を取らないといけないんだ!!
いくら作戦とはいえ、そろそろ我慢が出来ない!!
今度彼が来たら私と変わってくれないか訴えてみるか)」
『ギギギ』
「わぁぁぁ!? 何だ……ビックリした……いきなり背後から現れるなと何回言えば分かる!!!」
『ギギギ』
「ソレで何をしに……まさか!?見つけたのかラティオスとラティアスを!!」
『ギギギ』
ピンクのサーベルの様な武器を持ったモンスターの両目が光ると、屋敷の壁にとある映像が映し出される
「ゲッ!? あのチャンピオンの少年……この風景は近くの森ですね、まだ王都に滞在していたのか!!
また雲隠れしなければ」
『ギギギ』
「この赤髪の少女が何だ?
いや見覚えがある……確か王女の側に居る少女だっ……なぁ!?」
ティアラの姿が人間からラティアスの姿に変わる光景が映像にて流される
「フッ……フフフ!!なるほど……幾ら外を探しても見付からない筈だ、まさか王宮に居たとは
直ぐにラティオス達を捜索に出ている3体に帰還する様に知らせろ、ラティアスが居るならラティオスも居る可能性がある」
『ギギギ』
「ソレとチャンピオンの少年を見張っておけ、彼がこの街から離れたら直ぐに私に知らせろ
それを合図とし王宮内に乗り込みラティアス達を捕らえに行くぞ、伝説のポケモン達の生命エネルギー……必ず手中に納めアレをまた完成させる……クッククク!!」
『ギギギ』
男……パスチャーの狂気の笑いを見ても、モンスターは全く表情を変える事なく頷き姿を消す。
オーティス……一体彼は何アスのお兄ちゃんなんだ(棒読み)
脳内CVは中村悠一さんでお願いします