この素晴らしい世界にポケモンを   作:ハリケーン改

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オリジナルのクラス作っちゃいました


この素晴らしい初クエストに祝福を

アクセルの町の冒険者ギルドで働け

 

コレを他の町のギルド職員が聞けば

 

何の罰ゲームですか!?

 

自分まさか左遷ですか!?

 

と本気で嫌がり戸惑う人間が山ほど居る。

 

 

それはアクセルが駆け出し冒険者の町なので、他のギルドではやらない初心者冒険者達の支援もしないとイケないから

 

 

 

 

ではなく

 

 

 

この町の冒険者は変な人間が多く問題ばかり起こすので、その度にギルドの職員が頭を下げ謝罪するのは日常茶飯事

 

毎日毎日冒険者の苦情処理をさせられ、残業代も出ない夜勤の仕事までさせられるというブラックっぷりだからである。

 

 

そしてその苦行は、ここ最近更に増しているのであった

 

 

毎日毎日、町近くで夥しい爆発を起こしては騒音妨害だと訴える町人と乱闘騒ぎを起こすアークウィザード

 

モンスターを討伐しようとする他の冒険者の攻撃に割り込み妨害するクルセイダー

 

悪名高きアクシズ教団が崇める女神と同姓同名なのを利用しアクシズ教に入信しろとしつこい勧誘を繰り返すアークプリースト

 

そして女性冒険者達への数多くのセクハラに、駆け出しの町で何故こんな事が起きるんだと他の町のギルド職員から言われる様なイベントを毎度持ち込む原因を作るリーダーの冒険者

 

 

このパーティーが誕生してからギルド受付嬢のルナは3日間家に帰る事が出来ない程の莫大な仕事を押し付けられる毎日に悩まされている。

 

 

そんなアクセルの町で一番の問題児パーティーがギルドの扉を開き、ほーら来たと身構え営業スマイルを浮かばせ

 

 

「こんにちはサトウさん、今日は一体何をしたんですか?

 

髪がチリチリになってますし服が黒焦げになってますよ、そして目が何時にもまして死んでますね」

 

「ノーコメントで」

 

 

「…………」

「なぁセレナ、カズマさんだって悪気があってやったんじゃないんだって言ってるだろ

 

もう許してあげようぜ、たまたま盗んだのがパンツだっ『ピカピ!!!』『マッフォォ!!!』わぁピカチュウ!?マフォクシー!?なに怒ってんだよ?」

 

屋敷を出てからずっとサトシの背中に隠れ、カズマと距離を取り目を合わせようともしないセレナをサトシは慰めようとするが

 

女の子にパンツを盗まれたとデリカシーの無い事を言うなと相棒とマフォクシーに注意されてしまう。

 

 

そんな激おこのピカチュウとマフォクシーが目に入り

 

 

「か……可愛い♪」

 

ルナは思わず黄色の声をあげるも直ぐにお仕事状態の表情に戻す

 

「あのサトウさん、討伐したモンスターは食品登録されていない物は死骸を放置すれば環境破壊の恐れがあるので持ち帰って来てとは言いましたが

 

流石にその様な可愛いモンスター達を……しかも生きてる状態で渡されても私トドメをさしたくは無いんですが」

 

「いえ……コイツら俺のパーティーの新メンバーのパートナー達なんで売りに来た訳じゃないんで」

 

「あぁそうでしたか……新メンバー!?」

 

 

 

「カズマの所に新メンバーだって!?」

 

「おいおい! とんだクレイジーな奴が居るもんだな!?」

 

「ひょっとして帽子を被ってる男の子と女の子かしら?」

 

「女の子泣いてんじゃんねえか、またヤりやがったなカズマの野郎!!」

 

「爆裂娘より幼いぜ、やっぱロリコンだったか!?」

 

「ショタコンにも目覚めたのかしら?」

 

 

 

「うるせぇぇぇ!!!! お前らは黙ってろ!!!!」

 

 

 

「すみませんルナさん、この子達新しく冒険者になりたいから冒険者カード作成してあげてくれないかな」

 

「…………」

 

「ルナさん?」

 

「あぁゴメンなさいクリスさん!!

 

まさかサトウさんのパーティーに新メンバーが入るなんて信じられなくて

 

 

 

 

あの」

 

「はい」

 

クリスを手招きし彼女の耳元に口を近付ける

 

 

「普通の子達ですよね?」

 

「大丈夫大丈夫、間違いないなく他の3人よりは普通だから」

 

「なら良かったです、もしあの子達までアクアさん達と同じなら私はいつ自宅に帰れるか分からないですからね」

 

「何時もお疲れ様……」

 

同情の言葉をルナに送りサトシとセレナを呼ぶ

 

 

「カズマ、早く私達の後ろに来てください」

 

「はい……」

 

10歳の少女の下着を奪ってしまい、せっかくリーダーとして持ち上げてくれためぐみんに説教を食らうわ、ダクネスから流石はクズマだぞと嬉しくないお褒めの言葉を戴き、アクアからロリニートの称号を再び与えられ

 

肝心のセレナ本人からは目も合わせて貰えないうえに、彼女が許すまで目線に入るなとクリスに言われテンション駄々下がりのリーダーカズマさん

 

 

 

「それでは新しく冒険者登録という事なので、御二人ですので手数料は2000エリスとなります」

 

「あたしが代わりに払うよ、はい2000エリスね」

 

「確かに丁度ですね」

 

当然サトシとセレナは、この世界のお金は持っておらず

 

最初はカズマ達(宴会で所持金0になったアクア以外)の誰かが出そうとしたが、2人をパーティーに入れてと頼んだ自分が払うよとクリスが2人の分の手数料を支払うという話し合いがギルドに向かうまでに行われ

 

必ずお金を稼いだら返しますねとサトシは強く宣言しお金を貸して貰う事に

 

 

「では冒険者について詳しい説明をしたいと思いますが、御二人は冒険者については何処までご存知でしょうか?」

 

 

「クリスさん達に殆どの事は教えて貰いました、だから説明は大丈夫です」

 

「そうですか、では説明の程は省かせて貰いますね

 

それでは此方の書類に御自身のお名前と身長と体重と年齢の身体的特徴をお書きになってください」

 

「身長と体重か……あの……実は俺測った事が無くて」

「私も」

 

「そうですか、ではギルドに身長と体重測定の魔法具があるのでソチラを使って戴けますか」

 

案内された先で身長と体重を測り渡された書類に年齢と共に書き込む

 

 

「ありがとうございます

 

それでは此方のカードに触れてください、これでアナタ達のステータスが分かります」

 

 

「セレナ、先にやってみるか?」

 

「いいの?」

 

「うん、レディーフィストって言うだろこういう時」

 

「フフ♪フィストじゃなくてファーストよ

 

ありがとうサトシ、じゃあお言葉に甘えるわね♪」

 

「おう」

 

(何かしらこの2人……まだ10歳なのに、もうイチャイチャしてるんですけど

 

良いな……私も早く欲しいなぁ……)

 

同期達が次々に籍を入れており行き遅れになりつつあるルナが目の前の少年少女達に羨ましいなという感情を向けていると

 

 

「セレナ」

 

「何ですかめぐみんさん?」

 

「ヒソヒソ

 

お願いしますね」

 

「………分かりました」

 

セレナに近付きヒソヒソと何かを耳打ちし仲間の元に戻る

 

 

「めぐみん、セレナに何言ったの?」

 

「緊張しないようにと助言しただけですよ」

 

「本当か?」

 

「…………」

 

「おいコッチ向けよ」

 

「良いんですか? カズマが人として越えてはならない壁を越えた事をギルド内でブッチャケても」

 

「スンマセン勘弁してください」

 

思いっきり顔を反らすめぐみん、一体セレナに何を吹き込んだと聞こうとするカズマだったがロリコン扱いされる訳には行かず謝罪し黙り込む

 

 

「はい、ありがとうございます

 

セレナさんですね……幸運値は平均ですが、10歳の平均値よりも生命力と筋力と敏捷性が僅かですが高く、魔力と知力に器用さは……おぉ!!かなりの高数値ですね!!」

 

「スゲーなセレナ!!」

『ピィカァチュ!!』

『マフォク! フォクシィ♪』

 

「おぉ、確かに全体的に高い数値だな」

「凄いねセレナちゃん」

 

「ありがとうございます♪」

 

ダクネスとクリスもカードに書かれる数値を見て感想を述べ御礼の言葉を返すセレナに、ルナはこの数値でなれるクラスの一覧を見せる

 

 

「この数値だと魔法を扱えるウィザードに上位職のアークウィザード、回復や蘇生魔術を扱えるプリーストと上位職のアークプリーストがオススメになりますね

 

決まった場合はその項目部分をタッチしてください」

 

「ちょっと待った!!

 

いいセレナ!!プリーストとアークプリーストだけは絶妙ダメよ!!

 

アタシのアイデンティティを奪う様な真似だけはしないで!!お願いだから!!!」

 

「お前……」

 

 

「大丈夫ですよ、なるクラスはもう決めてます」

 

自分のアークプリーストとしてのアイデンティティと地位を守る為に泣きながら頼むアクアの姿をカズマは冷めた目で見てしまう

 

だがセレナは既になるクラスを決めていると宣言しカードに指を置き、ある項目を押す

 

「アークウィザードでお願いします」

 

「アークウィザードですね、分かりました」

 

 

 

「フッフフフ」

 

「めぐみん?

 

(あぁ、先の耳打ちはアークウィザードになれって言ったのか

 

確かに爆裂魔法以外の魔法を使うアークウィザードがパーティーに居れば、自分は堂々と爆裂街道を歩めるもんな)」

 

 

「アークウィザードって魔法使いだよな?

 

セレナが魔法使いって何か似合うな」

 

『ピィカァ!』

 

「では次はアナタも」

 

 

「はい」

 

 

 

 

 

 

「セレナのステータスが高水準だったからな、サトシはどうなるだろうか」

 

「ふふ、この女神の勘で見通してあげるわ

 

こういう時のお約束では

 

さっき数値を測った嬢ちゃんスゲーな、あの坊主も彼女の仲間ならもっとスゲー数値出すに違いないぜ!!!

 

って周りのモブがハードル上げちゃったせいで対した数値が出なくて周りから手のひらを返されるとみたわ!!」

 

「待てアクア! ハードルを上げたモブとは私の事か!?

 

くぅぅ~仲間にモブ扱いされるとは……コレが尊厳破壊か!!」

 

「楽しそうだなお前……」

 

 

「コ!! コレは!?」

 

ルナの驚愕した声がギルド内に響く

 

「ほら来たわよ!! セレナの方がステータスが高くて皆でズッコケる流れが!

 

任せなさい!! YOSHIMOTOの人間なみのズッコケ芸を見せてあげるわ!」

 

 

 

「凄いです!! 知力は平均より下で幸運値は平均ですが、魔力と器用さがかなり高く

 

生命力と筋力と敏捷性が………カンストしてる!?」

 

「カンスト?」

『ピィカァ?』

 

「確か最高数値って意味じゃなかったかしら?」

 

「その通りです!!! というかサトシさん本当に10歳ですか?

 

このステータスはどう見ても25年以上の経験を積んだベテラン冒険者クラスですよ!!」

 

「そうなんですか!?

 

俺ちゃんと10歳なんだけどな……でも嬉しいや♪」

 

 

「おいおいマジか!?」

 

「カズマのパーティーの新メンバーが3つもカンスト数値を出しただって!?」

 

「スゲーなボウズ!!」

 

「お嬢ちゃんの方も結構ステータス高いみてぇだ!!」

 

「コイツは期待の新星(ルーキー)達の降臨だぜ!!」

 

「ふん、俺はギルド内に入った時から分かってたがな

 

そのボウズが只者じゃねえってよ、行ってこいよ地獄の果てまでな!!」

 

 

「あ……ありがとうございます」

『ピィカァ! ピカチュウ♪』

 

 

「照れてる! 可愛い♪」

 

「あの子もモンスターもどっちも可愛いわね♪」

 

「新しい冒険者仲間に乾杯だ!!」

 

 

 

いつの間にかギルド内の冒険者全員が集まりサトシとセレナの話題で盛り上がり、昼間だというのに宴会が始まる

 

 

 

「……………」

 

「取りあえず女神の勘はアテにならないってのが分かったな」

 

「ズコォォ!!!」

 

「止めろ!! 机が壊れんだろ!!!」

 

「いやはや此処まで高い数値を出すとは、まぁ~知力と魔力は私の方が~上ですけどね!!」

 

「声が裏返ってんぞ」

 

「私よりも固い………私の存在価値が無くなる……はぅ!!

 

そしてパーティーを追放された私は1人で生き抜くために森に行きゴブリンの群れに捕まり……あぁ!!」

 

「お前は本当ブレないな!!

 

(しかしまぁ10歳のガキンチョがカンストって、どんな過酷な異世界なんだアイツらの故郷は)」

 

 

「(流石はアルセウスさんが心を許す存在ですねサトシさん)

 

それでルナさん、サトシ君は何のクラスになれるの?」

 

「えっとですね、この数値だとウィザード係やプリースト系以外なら何でもなれますね

 

 

あら?」

 

 

「どうしました?」

 

カードに書かれたクラスの項目を見ていたルナが首を傾げる

 

 

「珍しいですね、モンスターマスターの項目が出現するなんて」

 

「「モンスターマスター?」」

 

思わずサトシとカズマがハモってしまう

 

 

「ほぉ、確かにソレは珍しいですね」

 

「めぐみん知ってんのか?」

 

「えぇ、モンスターマスターは云わば召喚士です、戦いの中で心を通わせ信頼に値する人間だと認めてくれたモンスターを呼び出し戦わせるという珍しいクラスだと昔紅魔の里で読んだ本に書かれていました」

 

「「モンスターを呼び出し戦わせる」」

『ピィカ……』

『マフォ…』

 

まるでポケモントレーナーだなと感じる2人と2匹

 

 

「めぐみんさんの言われた通り大変珍しいクラスですよ、今までなった人も少ないのでデータが少ないですし

 

あっ

 

どうやら数人ほどクラス候補になったみたいですが、大昔になられた1人以外は全員なって直ぐに途中で他のクラスに変更していますね」

 

「そんなに扱いにくいクラスなのか?」

 

 

「戦いの方法がモンスターを呼び出すなので先ず最初のモンスターを仲間にするのが大変困難ですからね

 

何より仲間にしたモンスターは討伐扱いにならないですし、クエストは殆どがモンスターの討伐ですから戦うモンスターと心を通わせたり認められる行為なんて普通の冒険者はしないでお金欲しさにトドメをさしますから」

 

「なるほどな

 

(まぁそれにヤらなきゃコッチがヤられる世界だもんな此所は)」

 

 

「決めました、俺そのモンスターマスターになります」

 

 

「よろしいのですか?

 

確かにサトシさんは既にソチラの可愛いモンスターが居るので直ぐに戦えはしますが、モンスターが戦うので折角の高いステータスが勿体ないですよ?

 

サトシさんのステータスなら優秀なソードマスターやクルセイダーにだってなれるのに

 

それに大変申し訳ないのですが、データが少ないクラスなのでどういった特徴があるのか私達ギルドも把握して居ないのでサポートが出来ないんです」

 

「ソレでもなります、故郷だとモンスターマスターに似た方法で旅をしてきたんで慣れてるんで

 

何より剣とか俺使った事ないから分からないし」

 

「そうですか、分かりました

 

では此方のモンスターマスターの項目をタッチしてください」

 

「はい」

 

堂々とした様子でモンスターマスターの項目をタッチする

 

 

「では後は表示されているスキルポイントを使ってスキルを習得してください、セレナさんのポイント量なら初級魔法全てか中級魔法10種類、はたまた上級魔法が3種類覚えられますね

 

サトシさんは殆どのスキルを覚えられますが、先程言った通りスキルもどういった効力があるのか分からないので教えられず申し訳ありません」

 

「いえ大丈夫です、取りあえずどんなのがあるのかゆっくり見ても良いですか?」

 

「はい勿論」

 

どんなスキルかを確認しゆっくり見ているサトシと違い、隣に座るセレナはカードに表示されている魔法の名前を見て直ぐに次のページをめくり、とあるページを見つけその手を止める

 

「あっ! コレね、全てのポイントを使っちゃうけどコレが良いってオススメされたし」

 

 

「ん? 全てのポイントを使う………あっ!!!

 

おいめぐみん!! まさか先の耳打ち!!!」

 

ポチッ

 

「スキル習得完了です」

 

「ありがとうございます

 

 

めぐみんさん! 言われた通り習得しましたよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

爆裂魔法」

 

 

「やりやがったなこの爆裂娘!!!!」

 

「何を怒鳴るのですか、爆裂魔法こそ全ての呪文で最強なのです他の呪文など必要ないじゃないですか!!えぇありませんとも!!!」

 

「開き直んなぁ!!!」

 

「あ……あの……どうしたんですか?」

 

「あぁいや……おっと!!」

 

「気にする事はありませんよ、さぁセレナ! コレから我と共に爆裂街道を歩もうではありませんか

 

レッツ爆裂!!」

 

「れ……レッツ爆裂…?」

 

『マッフォ?』

 

彼女が許すまでは視界に入るなという約束を思いだし慌ててセレナから離れるカズマを他所に、めぐみんは機嫌が良くなりセレナの肩に手を起き力説していた

 

 

 

 

「うーん……」

『ピィカァ……』

 

「どうしたんだサトシ?」

 

「あぁダクネスさん、実は俺のスキルの説明の部分が白紙だからどれを選ぼうかなって」

 

「どれどれ……確かに白紙だな、まぁなった者が大昔の1人しか居ないなら仕方はあるまい」

 

「俺にも見せてみな

 

 

Sが上がる?……あぁスピードのバフだな

 

んでコッチは信頼度チェック?……懐いてるかの確認か?」

 

引きニート時代「だから引きニートじゃねぇ!」に色んなゲームをやって来たので説明書がなくとも、単語だけでどんなスキルかを把握出来てしまう元引きニート「だから引きニートじゃない!!!」

 

 

 

「スゲー!! スキルの名前だけでどんな効果が分かるなんて、流石リーダーカズマさん♪」

 

「お……おう

 

(コイツはあの一件を見ても俺を今でもリーダーカズマさんって呼んでくれるとは………良い奴だな本当!!!)

 

まぁ取りあえず、今のお前の場合はピカチュウの能力を上げるスキルを取れば良いんじゃないか

 

ん? コレは何だか分かんねぇな、10キロメートル……100キロメートル…?

 

何だコレ? キロメートルだから距離だろうけど?」

 

「めぐみんの話を聞けばモンスターマスターは召喚士なんだろ、ならその距離範囲に居る心を通わせ信頼されているモンスターを召喚出来るんじゃないのか」

 

「おーなるほどな」

 

「えっと、じゃあ最高は10万キロ先のモンスターを……えっ?」

 

「どうした?」

 

「これ……別世界って書いてるんですけど」

 

「別世界だ?」

 

「あぁソレは空想生物って意味だと思いますよ」

 

「空想生物?」

 

「炎を吐く猫や空を飛ぶ恐竜等の、この世に存在しない絵本やお話の中に出てくる様なモンスターをモンスターマスターの想像力で産み出すんじゃないかって、あくまで私や他の職員達の予想ですけどね

 

でもポイントを沢山使いますから何かしら凄いのを出せるかなとは思いますが」

 

「確かに習得ポイント量が、サトシ君の持ってるポイントを全部使用しないといけないね」

 

 

「他世界………もしかして……」

『ピカピ! ピィカアチュ』

 

「だよなピカチュウ

 

あのカズマさん」

 

「なんだ?」

 

「コレ覚えて良いですか」

 

「はぁ!?

 

お前コレ覚えたらレベル上がるまで他のスキル覚えられねえぞ、受付のお姉さんの言うとおり凄いの召喚出来たら万々歳だけど、もし何の効果も無いハズレスキルだったら」

 

「でも……俺どうしても試したいんです、もしハズレだったら他のスキルを覚えるように沢山レベルを上げるんで宜しくお願いします」

 

 

 

 

 

「うわぁカズマの奴、あんな子供に頭下げさせてんぞ」

 

「やっぱカスマね」

 

「いいえクズマよ」

 

「「クズマ!」」

 

「「クズマ!!

」」

 

 

 

「ウッセェ!!外野は引っ込んでろ!!!

 

 

 

だぁぁ! しょうがねえなぁ!!

 

折角入ったアークウィザードを爆裂仲間にされたから、せめてお前だけでもマトモな構成にと思ったが、言っとくが別にハズレスキルでも責任なんか感じなくて良いからな

 

好きにやれ」

 

「ありがとうございます♪」

 

感謝の言葉を伝え、ポイントを全て消費し別世界のスキルを習得する

 

 

 

「(それにしても凄いです……アルセウスさんが言われた通り本当にモンスターマスターのクラスになるとは)

 

それでルナさん、モンスターを召喚ってどうやれば良いの?」

 

「さぁ」

 

「…………」

 

「だから言ったじゃないですか!!データに無いから私達はサポート出来ないって!!

 

そんな呆れた顔で見ないでください!!!」

 

「あぁゴメンゴメン

 

(どうしましょう……私が説明すれば、何故お前が知っているんだとカズマさんが突っ込んでくるはず……かといって正体を明かすわけには

 

そうだ!)

 

ねぇアクアさんは女神なんだよね、なら知ってるんじゃないのモンスターの召喚のやり方」

 

ヒソヒソと耳打ちするとアクアはどや顔で両手を腰にやる

 

「フッフフ、モチのロンよ!」

 

「じゃあサトシ君に教えてあげなよ」

 

「それは出来ないわ」

 

「えっ? 何で?」

 

何故と訴えるクリスを尻目にし、まるで女神の様な「アタシは本物の女神よ!!」優しい笑みを浮かばせる

 

「きっとコレはアルセウスから与えられた彼への試練なの、未知の力を己の手で使いこなし道を切り開く姿を他の神々に見せ彼が生き返るのに相応しい人間かを示す為のね

 

 

だから女神としてアタシは見守らないといけないわ」

 

(先輩………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何時もは私に仕事を押し付けてサボってるのに、何でこういう時に女神らしさ全快な事を言うんですかぁ……うぅ)

 

 

 

こうして1つのスキルを獲得する為にスキルポイントを全て消費したサトシとセレナも、めでたく冒険者の仲間入りを果たした。

 

 

 

 

 

「えぇ!?

 

爆裂魔法って1日に1発しか打てないうえに使用したら1日動けなくなるんですか!!!」

 

「本当すまない!!

 

ウチの頭がアレな爆裂娘のせいで」

 

「おい! いい加減その不名誉な呼び方は止めて貰おうか

 

それに何故嫌がるのですか?

 

あらゆる物を爆炎で破壊する高揚感を味わい、体の魔力を全て放り出す解放感を感じられるなんて最高じゃないですか」

 

「私はそんな危険思考なんて持ちたくないです!!!!」

 

「危険思考!?」

 

『マフォッ……』

 

 

普通にカズマを視線に入れて会話しても何とも思わないほど、彼の説明する自分が習得してしまった爆裂魔法の話を聞かされカズマにパンツを奪われた事を忘れる程のショックを受けてしまうセレナであった

 

 

 

「それじゃあ新メンバーの実力確認の為に早速クエストよ!クエスト!!」

 

「ではこのブラックファングの討伐クエストを」

 

「あのなぁ、いくらステータスが高くても2人は冒険者としては初心者なんだから初っぱなからんな高額なクエストなんか受けさせるな」

 

「大丈夫だカズマ、もしもの時は私が2人の盾になろう

 

名前からして牙で攻撃するはず……はぁはぁ……楽しみだ」

 

「お前の性癖の為に初心者を巻き込むな!!!」

 

 

「やっぱり初心者ならジャイアントトードの討伐が良いんじゃないかな」

 

「だよなぁ」

 

「「却下!!」」

 

クリスの出すモンスター名を聞いてアクアとめぐみんの顔色が悪くなり拒否を訴える

 

「今回お前らは見てるだけだから安心しろ

 

 

サトシ! セレナ!

 

このジャイアントトードってモンスターは簡単に言えば、バカデカイ蛙だ」

 

「蛙……って何ですか?」

『マフォ?』

 

 

「なっ?

 

お前ら蛙しらないのか……えっとだな」

 

「ねぇカズマさん!カズマさん!「はいカズマさんだよ」

 

此所はアタシに任せて」

 

「お前に……」

 

「ちょっと何よその露骨なまでの嫌な顔は」

 

「お前説明出来んのか、蛙を知らない奴に蛙ってこういう生き物だって」

 

「出来るわよ!! 聞いてなさいよね!!!

 

蛙ってのはねニョロトノみたいな生き物の事よ」

 

「「ニョロトノみたいな!?」」

 

『ピィカァ!?』

『マフォッ!?』

 

 

「分かんのかよ!?

 

てかニョロトノって何だよ!?」

 

 

「でも色合い的にはニョロトノだけど、見た目的にはガマゲロゲが近いかしらねぇ~

 

ガマゲロゲみたいな生き物が、更に大きくなって四足歩行で近づいて来て舌で獲物を捕食してくると思えば良いわ」

 

「「なるほど」」

 

 

「アクアがキチンと説明出来てるだと!!」

 

「ふふぅん!! どうカズマさん、アタシの賢さに平伏しなさい恐れを懐きなさい」

 

 

(あれ……先輩さっきアドバイスは送らず見守るって……あれ?

 

あれぇぇ???)

 

アクアからの説明に納得した2人はジャイアントトード討伐クエストを受けるとルナに伝え、カズマ達と共にアクセル近くの草原に向かう

 

 

【クエスト、ジャイアントトードを5日以内に10匹討伐せよ】

 

カズマが冒険者になり真っ先に受けたジャイアントトード討伐クエストは3日以内に6匹を退治だったが、今ギルドにあるジャイアントトードの討伐クエストはそれよりも2日猶予が増えたが数も4匹増えた物しかなかった

 

 

 

「本当だ!! 色はニョロトノだけどガマゲロゲみたいなモンスターがいっぱい居る!!!」

『ピィカァ! ピカピカチュ!!』

 

「あれがこの世界のモンスターなのね」

『マッフォ!!』

 

 

「もしキツそうなら直ぐ言えよ!!加勢するからな!!」

 

「はーい!!」

 

「あと女神からの有難いアドバイスよ!! その蛙たち体が柔らかいから打撃攻撃は効かないわ!!」

 

「分かりました!!」

 

「セレナ!! さっき教えた呪文を間違えてはいけませんよ!!」

 

「…………はい」

 

「返事は大きな声で!!」

 

「はい!!!」

 

今回は新メンバーであるサトシとセレナの実力を見るので、カズマ達とクリスは少し離れた高台から見学する事に

 

其所には

 

 

『マッフォ……フォクシィ』

 

心配そうにパートナーを見守るマフォクシーの姿も

 

 

「大丈夫だマフォクシー、セレナはアレだけ高いステータスを誇っている、ジャイアントトードなら簡単に倒せる筈だ心配するな」

 

『フォクシィ?』

 

心配する彼女に優しい声色で大丈夫だとダクネスが伝える

 

 

「その通り!!!

 

何しろ彼女は爆裂魔法を使えるのですから、ジャイアントトードごとき小物に負ける訳がありませんとも!!!」

 

「そのジャイアントトードに食われてたのは、何処の爆裂魔法の使い手さんだったかね」

 

「ヤメロォ!! 人の黒歴史をほじくり返すのはヤメロォ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「サトシ、爆裂魔法を発動するには呪文を唱えないといけないの

 

それもかなり長いから、呪文の詠唱が終わるまで時間稼ぎ頼んで良いかしら」

 

「オッケー! 任しとけ

 

 

さぁて………

 

 

(モンスター……ポケモンを呼ぶ方法は今は分からない、呼べるかも分からないから確かめてみたいけど

 

 

コレはこの世界での俺の初めてのバトル

 

フッ! だったら決まってるよな、俺の最初は……勿論)」

 

 

 

『ピカピ!!』

 

 

「ピカチュウ! キミに決めた!!!」

 

 

『ピッカァ!!!』

 

 

 

 

「しかしセレナは爆裂魔法があるので安心ですが、サトシは……いえピカチュウは大丈夫なんでしょうか

 

只でさえ10体も居るうえにジャイアントトードとの体格差が有りすぎますよ」

 

「取りあえず俺らはピンチになったら助けに行くだけだ、コレはアイツらがモンスター相手に通用するかしないかの確認のクエスト何だから見守るしかないだろ」

 

『マッフォ! マフォクッ!マッフ!!』

 

「……なんだって?」

 

すると先までセレナを心配していたマフォクシーが、ピカチュウやサトシは大丈夫かと心配するめぐみんに何かを言っているがポケモンの言葉は人間には当然分からない

 

 

『マッフォ! マフォクッ! マッフ!』

 

「悪い……俺らモンスターの言葉分からないんだよ」

 

 

「もしかしてだけどマフォクシー、心配はいらないって言ったの?」

 

『マフォマフォ!』

 

クリスの考えに、うんうんと頷く

 

 

 

「ピカチュウ! でんこうせっか!!」

 

『ピカァァ!! チュチュチュ!!』

 

 

「おぉ!? 速い!?」

 

目にも止まらぬスピードで体当たりする‘でんこうせっか’がジャイアントトードの腹に直撃する

 

 

 

《ボヨーン!!》

 

『ピカッ!?』

 

「効いてないのか」

 

《ベローン!!》

 

「ピカチュウ!交わせ!!」

 

『ピッカァ!!!』

 

捕食しようと伸ばすジャイアントトードの舌を、ピカチュウはその素早い動きでアッサリ交わす

 

 

「コラぁぁ!! 言ったでしょソイツらに打撃は効かないって!!アタシのアドバイスを忘れないでよ!!!!」

 

 

(本当に打撃が効かない……いや、コイツはガマゲロゲみたいに体の脂肪で打撃をクッションみたく受け止めてるんだ

 

へへ……だったら)

 

『ピィカァ』

 

 

 

 

 

 

「ねぇ」

 

「どしたクリス?」

 

 

「今の彼、何だか先までと雰囲気が違うなって」

 

「まぁ確かに年上の俺らにちゃんと敬語使える良い奴だし、屋敷やギルドの時は楽しそうにヘラヘラ笑って照れたりしてる普通の10歳のガキンチョだなって思ったけど

 

あんな好戦的な顔すんだな」

 

 

 

「ピカチュウジャンプ!! そしてジャイアントトードの頭にアイアンテール!!」

 

『ピィカァァァ!!!』

 

 

 

 

「ピカチュウの尻尾の色が変わっています!!」

 

「アレは……もしや鋼か?」

 

 

「ちょっと!!だからジャイアントトードに打撃は効かな《ズドォォォォォ!!!!!!》い………えぇぇ!!!」

 

「な……なんと………ジャイアントトードを打撃攻撃で倒しただと」

 

ジャンプし尻尾を鋼に変え攻撃する‘アイアンテール’をジャイアントトードの頭にかかと落としの様に振り落とし、その巨大な体を地面に叩き付け1匹の討伐に成功

 

 

「やっぱりアクアさんの言う通りだったなピカチュウ、ガマゲロゲもお腹の脂肪の防御力は凄いけど頭は柔らかいから上から叩けばダメージを与えられるんだ」

 

『ピィカァ! チャァァ!』

 

 

 

「へっ?

 

 

 

そ! そうよ!! 見事でしょアタシのナイスなアドバイス!!!」

 

 

「今お前情けない声で

 

へっ?って言ってたぞ、完全予定外の回答だったんだろ」

 

 

 

「よーしピカチュウ!!

 

連続で、でんこうせっかからアイアンテール!!!」

 

『ピィカァ!! ピィカァ!! ピィカァァァチュウ!!!!』

 

 

先と同じ方法で2匹目の討伐、更に3匹、更に4匹、更に5匹とサトシとピカチュウは止まらず

 

 

『ピィカァァァチュウ!!!』

 

 

「あっという間に9匹目も討伐しちまったぜ

 

(やったぜ!! まさかサトシがあんだけ強いなんてよ、こりゃポケモン全員集まるまでの間の討伐クエストは全部アイツに任せて俺はゆっくりバニルと一緒に金儲け………あれ?

 

何か俺また人として越えてはならない壁越えそうだったぞ!!!

 

10歳のガキ1人に出稼ぎに行かせたら、間違いなく俺の評判は地の底に落とされる!!!)」

 

 

 

「さて後は………あれ?

 

何処に行った《バァァァン!!》わぁ!?」

 

『ピカピ!?』

 

「サトシ!?」

『マッフォ!?』

 

最後の10匹目のジャイアントトードは何処だと探すサトシの足元の地面から、その10匹目のジャイアントトードが飛び出しサトシを飲み込む

 

 

「ヤベッ!!

 

クリス!

 

あと攻撃当たんねえがダクネス!

 

行くぞ!!」

 

「オッケー!」

 

「流石の私でもジャイアントトード相手になら攻撃は当てられる!!!」

 

打撃は効かないが剣やナイフといった刃物による攻撃ならジャイアントトードにダメージを与えられるので、剣を持つ自分と剣の腕前が0のダクネスにナイフを持つ盗賊のクリスの3人で溶かされる前にサトシを助けに行こうとするカズマだったが

 

「ぐぐぐぐぐ!!!」

 

「サトシが出てきました!!」

 

「なぁにぃ!?」

 

閉じられた口をサトシは無理やり開き、体が粘液まみれながらも自らの手で脱出を果たしジャイアントトードを睨む

 

 

「良くもやったなぁ!」

 

《ゲェコッ!?》

 

「「「ええぇ!?」」」

 

「嘘!?」

 

「ジャ……ジャイアントトードを持ち上げてる!?」

 

「あはは……流石サトシ」

 

『マッフォフォ……』

 

 

3メートルを誇る巨体のジャイアントトードの体を10歳の少年が両手で掴みながら持ち上げている

 

当然コレには初見のカズマ達は唖然とし、見馴れている筈のセレナとマフォクシーも苦笑いし、そして持ち上げられているジャイアントトードも驚愕していた

 

 

「てぇぇぇやぁ!!!」

 

 

《グエェェ!!!》

 

 

そのままジャイアントトードを地面に投げ付ける

 

 

『ピカピ! ピッカァ♪』

 

「へへ、ピカチュウもナイス♪」

 

互いにグットサインを送りあう

 

 

 

「さ…流石は筋力のステータスがカンストしてるだけあるな」

 

「モンスターより……アイツが戦った方がよくないか」

 

 

 

 

 

《ンゲェェ》

 

「あっ! ジャイアントトードが起き上がろうとしてますよ!!」

 

「流石に投げ付けられただけでは倒せないか、サトシ! ピカチュウで止めを」

 

 

《ピッチチチ!》

《ピチチ!》

 

ダクネスが止めをさせと言い終わる前に、ピカチュウと同じサイズはあるおたまじゃくし2匹が倒れているジャイアントトードを助けようと前に出る

 

 

「何だあれ?」

 

「あれはジャイアントトードの子供の姿のおたまじゃくしだね、もしかしたらあの倒れてるジャイアントトードの子供かな」

 

「子供……?

 

まぁ大人があんだけデカイんなら、おたまじゃくしでもあんなサイズか」

 

 

《グゲェェ! グエェェ!!!》

 

「DOGEZA!? 

 

ジャイアントトードがDOGEZAしてるわ!?

 

結構綺麗なDOGEZAだわ」

 

すると倒れていたジャイアントトードが慌てて子供を引き寄せ綺麗なDOGEZAを見せつける

 

 

 

「……受付のお姉さんに聞いたけど、お前お腹が空いたら人間の子供や牧場の生き物を食べるんだってな?」

 

《ンゲェェコ》

 

「ダメだろ、そんな迷惑な事やったら

 

お腹が空いたんなら俺がご飯を用意してやるから、もう生き物や人を食べないって約束するなら見逃してやるよ」

 

『ピィカァチュ!!』

 

《ンゲェェ!! ンゲェェ!!》

 

分かったと首を頷き返す

 

 

「分かった、じゃあ約束な♪

 

2人のママ…?…パパ…?

 

どっちなのか分かんないけど、もう攻撃しないから大丈夫だよ」

 

《ンゲェェコ!!!》

 

おそらくありがとうと言っているのだろうか、お辞儀しながら子供を背に乗せ住みかに向かう

 

 

「まさかジャイアントトードと話し合いで和解するとは」

 

「コレがモンスターマスターの特性なのかもしれませんね」

 

『マフォク、マフォマフォ』

 

いや多分サトシだからだよとマフォクシーが呟くも、ポケモンの言葉なので周りの人間には分からずにいた

 

 

「にしても……うげぇ……ヌメルゴンに舐められ時みたいなヌルヌル」

 

『ピカピ! ピィカ………チャァァァ!?』

 

ジャイアントトードの粘液は凄まじい異臭もする為、サトシに近付こうとしたピカチュウは泣きながら鼻を押さえて逃走してしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

「流石はアタシの所属するパーティーの新メンバーね、1日でジャイアントトードの討伐クエストを達成するなんて先輩として実に鼻が高いわ」

 

「へへ♪ありがとうございます」

 

「助けにも行かず岩陰に隠れてた先輩が威張んな!!

 

まぁ取りあえずお疲れさん」

 

「はいリーダー!」

 

「お……おう

 

(コイツ戦ってる時と本当雰囲気が違うな)」

 

 

「しかし驚いた、サトシもピカチュウも中々の手並みだったぞ」

 

「本当本当、アタシ岩陰から見ててビックリしたわよ

 

というかピカチュウに何で電気技の命令しなかったの?

 

電気攻撃ならもっと簡単に倒せた筈なのに」

 

「えっ? だってあのモンスターはガマゲロゲみたいなんでしょ?

 

電気技は効かないんじゃ?」

 

 

「……………………」

 

「おいアクアどうした?」

 

「この子……かなりのポケモン脳だわ」

 

「はぁ?」

 

 

 

 

「何はともあれクエストはコレで無事に達成」

 

「無事じゃありません!!」

 

「めぐみん? どうした?」

 

「どうしたもこうしたもありませんよ!!

 

サトシ! なに1人……いやピカチュウも居るので2人ですね、いや1人と1匹……えぇいどっちでも良い!!

 

 

何故セレナの分のジャイアントトードまで討伐したのですか!!!」

 

 

「……………あっ!」

 

「あっ! じゃありませんよ!!

 

折角新たな爆裂魔法使いの華々しいデビュー戦だったというのに!

 

セレナもセレナです、呪文を唱えずサトシの方ばかり見るわ頬を赤らめてウットリとするわと集中力が怠っています!!!」

 

 

「い…いえ!! 私別にウットリしてなんか……ただサトシは大丈夫かなって心配しちゃって」

 

「おや?

 

ほうほう、やはりサトシの事を見る目や態度から只の旅仲間では無いとは察しては居ましたがそういう事ですか

 

ですが折角の爆裂魔法を使う機会を見逃すのは許しませんよ、いくら貴女がサトシの事が好きで「わぁぁぁぁぁ!!!!」ギャアァァァ!?鼓膜が!?」

 

耳元で叫ばれてしまい悶えてしまうめぐみん

 

 

「ねぇ、最後の1匹は逃げたから討伐にはカウントされてないんじゃないかな?」

 

「そういやそうだな、よしじゃあ最後の1匹はセレナに任せようぜ」

 

 

少し場所を移動し、ジャイアントトードが1匹だけ居るのを確認するとセレナは杖を構え

 

 

「えっと……神に運命を与えられし我が力、深紅の大魔法使いより授かりし我が力、今解き放たれ顕現せよ!

 

エクスプロージョン!!!」

 

呪文を詠唱し終えめぐみんから貸して貰った杖を振りかざすと

 

 

《バゴォォォォォ!!!!!!!!》

 

杖の先から放たれる目を瞑るぐらい強烈な閃光、そして地形だけでなく空気すらも震わす爆音によりジャイアントトードは粉々に粉砕される

 

 

「す……スゲー!!!」

『ピィカァア!!』

『マフォ!?』

 

「そうでしょう!そうでしょう!!コレが人類が扱える技の中で最も威力があり最も美しき攻撃手段!

 

爆裂魔法なのです!!!」

 

凄まじい威力に驚くサトシ達に気分が良くなり、広々と広がる爆発により起きたクレーターを眺めながら自らが最も愛し至高とする爆裂魔法を力強く解説する

 

 

「ただ、ジャイアントトード1匹に爆裂魔法はオーバーキル過ぎないかな」

 

「確かにね」

 

「何を言いますかクリス!アクア!!

 

1匹であろうが1000匹だろうが、この焦げ付く黒炎に焼かれ滅されるのは生き物として名誉ある事なのです

 

なのでオーバーキルといった弱いものイジメに聞こえる言葉で表すのはナンセンスなのです!!!!!」

 

「わわ分かった!! 近い近い!?」

 

「アタシ……たまにめぐみんが本当に怖い時があるわ」

 

 

「さぁカズマ、セレナの初爆裂魔法は何点ですか

 

私も採点したので同時に言いましょう」

 

「そうだな……流石に初めてだからめぐみんと比べたらまだ粗さが目立つが、それでも今でも耳がキンキンするぐらいの爆音を起こし広々としたクレーターが出来ちまったから俺がまた怒られる事を加算して」

 

せーの

 

「「80点

 

 

おぉ!! だよな!《ですよね!》」」

 

 

 

 

「点数?」

 

「爆裂魔法の出来の評価らしい、どういう基準で2人が採点してるかは……私には分からん

 

取り敢えずクエストは完了したしギルドに報告に行こう、動けないだろうから私がセレナを担……うん?」

 

 

爆裂魔法のデメリットで動けなくなっているであろうセレナを担ごうと彼女が居た場所をダクネスが振り向くと

 

 

 

《ンゲェェコ》

 

 

其所には爆裂魔法の爆発で地中に眠っていたのを起こされ出て来たであろうジャイアントトードが立って居た

 

 

 

見覚えのある靴が装着されている足を飲み込みながら

 

「あっ………」

 

 

『マフォ!!!!!』

 

「セレナぁぁ!!!!!!」

 

 

《クエスト成功 ジャイアントトード10匹+オマケの1匹討伐》

 

 

 

 

 

「大丈夫かセレナ?」

 

「………可哀想だけど……私もし今ゲッコウガに再会しても……拒絶しちゃいそう」

 

「そ……そっか………でもゲッコウガは何も悪くないから許してやれよ」

 

同じく粘液まみれでヌルヌルのサトシに背負われている、普段の彼女ならサトシに背負われるなんて恥ずかしいけど嬉しいと顔を真っ赤にし胸がドキドキという甘酸っぱい想いを抱くが

 

あいにく巨大な生き物に食われかけ、体が悪臭漂う粘液まみれでヌルヌルベトベトの状態なうえに爆裂魔法を使い満足に動けないボロボロの体では、その様な感情は抱けず死んだコイキングの様な目でニョロノト怖いガマゲロゲ怖いゲッコウガ怖いという呟きをループさせていた。

 

 

 

「やっぱりアイツは最強のモンスターだわ、もしくはアタシ達パーティーの天敵ね

 

コレで4人も犠牲者が出たんだもの……今度エリスに会ったらジャイアントトードをこの世から全て抹殺するよう頼まないと」

 

「女神のくせに物騒な事言うなよ……てかサトシは犠牲になる前に脱出したからノーカンだろ」

 

ギルドへの報告をダクネスに任せ、ヌルヌルの2人を早く風呂に入れさせてやる為にも急いでアクセスの町の外から屋敷に戻る一同

 

 

アクセスの町に入った方が早く屋敷に着くのに、何故態々遠回りするぞとカズマが言った訳は

 

 

「うわぁ……またあの男のパーティーメンバーヌルヌルになってるわ」

 

「あんな幼い子相手にもヌルヌルのプレイを……最低」

 

「今度は男の子もヌルヌルにされてるわ……守備範囲広いわね」

 

 

 

といったらあらぬ噂を立てられない様にする為である

 

 

『マフォ……』

 

「大丈夫だよマフォクシー、お風呂に入ってユックリしたらセレナちゃんも落ち着くよきっと」

 

『ピカピカ』

 

「マフォクシーすみません、爆裂魔法を撃つ時には側に必ず助けてくれる相手を配置せねばという事を伝え忘れました」

 

サトシの体がヌルヌルベトベトなのでピカチュウは今めぐみんの肩に乗っており、セレナを心配するマフォクシーを慰めていた。

 

 

 

【カズマの屋敷】

 

ダクネスがギルドから帰り

 

風呂から出て休みたいとベッドで横になるセレナ以外は、今回のクエストの報酬の取り分について話し合う事に

 

勿論今回の報酬はサトシとセレナの2人が貰う、約1名を除き全員が即答でそう答える

 

「何でよ!! アタシの名アドバイスのおかげなんだから2割! いえ1割だけでも恵んで!!もうお財布の中身が0なの!!!!」

 

と嘆く女神を無視しギルドから受け取った金を机に置く

 

 

「ジャイアントトード1匹に付き買取金額が5000エリス、今回討伐した数が11匹なので5万5000エリス

 

そして今回のクエスト報酬が15万エリス

 

合計20万と5000エリスだが、本当に報酬の取り分はセレナと半分ずつで良いのか?

 

最後の1匹はセレナのパートナーのマフォクシーが消し炭にしたから彼女の数になるが、9匹はお前とピカチュウが討伐したというのに」

 

「良いんです、本当は俺とセレナで半分ずつ倒すって話だったのに俺が調子に乗ってピカチュウに指示を出したから

 

それにアイツなんだか疲れてましたし、お金があれば美味しいご飯を食べて元気になるかなって」

 

「そうか……分かった、優しいのだなサトシは」

 

 

「優しいサトシさん!!

 

どうかこの女神にもお恵みを!!

 

1万エリス……いえ5000エリスで良いからお恵みを!!!」

 

「わ……分かりました、はい5000エリス」

 

「ヤッタァァァ!!! コレで今日もシュワシュワを飲めるわ!!!!」

 

「…………」

 

「カズマ……お願いだから無言で泣かないで、何か……あたしも……釣られて泣きそうになっちゃうから」

 

『ピィカァ……』

 

10歳の子供に金を恵んでもらい喜びハシャグ女神の哀れさと情けなさからカズマは無言で泣いてしまい、何故か同じく涙目になるクリス

 

そして、この人本当に女神なのかと遂にピカチュウまでもが感じてしまっていた

 

 

「サトシ、ちょっと冒険者カード貸してはくれないでしょうか」

 

「良いですよ、はい」

 

「ありがとうございます

 

 

やはり思った通りですね」

 

「何がですか?」

 

「モンスターマスターのスキル欄にジャイアントトードの名前が書かれています」

 

「えっ?

 

本当だ」

 

「信頼され心を許された人間に召喚されると受付のお姉さんが言っていましたからね、きっとあの時、見逃してくれた事に感謝し貴方を信頼出来る人間だと思ったのでしょ」

 

「って事は、もしモンスターの召喚方法が分かったらあのジャイアントトードが召喚されて戦ってくれんのか」

 

「だと思いますよ

 

私もクラスの名前とモンスターを召喚出来るクラスという事しか知らないので確信は持てませんが」

 

「ほぉ!

 

そんじゃあヤバいモンスターと出会した時に、アイツを出して囮にし俺らはトンズラって手も」

 

「この男……信頼してくれるモンスターを平気で見捨てるとは」

 

「何という鬼畜っぷり………置き去りプレイなら私が引き受けるぞカズマ!!」

 

「じょ…じょ…冗談で言っただけだろうが!!!」

 

「うーん……でもあのジャイアントトード、ママなのかパパなのか分からないですけど子供が居るから召喚して戦わせるのは可哀想かな」

 

「ググッ!!!」

 

「おぉ!! サトシの清き心にカズマの邪心がダメージを受けています!!」

 

「邪心言うな!!!」

 

「ねえサトシ君、あのジャイアントトードは自分だけじゃなく子供まで見逃してくれた君に感謝したからこそ召喚しても良いって許可をくれたんだじゃないかな?

 

モンスターのそんな気持ちに答えるのも、モンスターマスターの役目だとあたしは思うんだけど」

 

「気持ちに答える……か」

 

 

今までの旅の中で様々な手持ちポケモン達が自分に見せてくれた信頼や絆という気持ち、そんな気持ちに答え彼らを尊重してこそポケモントレーナー

 

「分かりました、もしどうしても召喚しないとイケない時が来たらアイツを呼んでみます」

 

「うんうん、それで良いと思うよ

 

名前を呼んで召喚されたら喜ぶよきっと♪」

 

例えポケモンでなくても自分を信頼してくれるなら気持ちに応えねば、そう考え時が来たらジャイアントトードを召喚すると答えるサトシにクリスは優しく微笑む

 

その光景を微笑ましいなと見ていたカズマだが、ふとある事に気付く

 

「おいクリス、名前を呼んだらモンスターが召喚されんのか?」

 

「そうだよ」

 

「ふぅん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何でお前知ってんだ?

 

受付のお姉さん達も知らないって言ってた事」

 

 

「…………………………

 

 

(しまった!? ついウッカリ口に出してしまいました!!!)

 

 

 

た……多分……だよ

 

 

そう多分だよ多分!! ほらモンスターを召喚するイメージって手を翳しながら

 

 

出でよ闇のドラゴン!!!

 

って召喚するイメージでしょ!!!

 

ねっ!! ねぇ!!!!」

 

「お……おう確かに」

 

「クリスの言う通り召喚士のイメージは確かにそれだな、なら早速試してみてはどうだ」

 

「はい」

 

「ちょっと待て!!!

 

流石に屋敷内でジャイアントトードは止めろ!!」

 

「そうです!!!

 

わ…私は…別にジャイアントトードなど怖くはありませんが………そう! アクアが嫌がりますから

 

ねぇアク……あれ? アクアは?」

 

「あっ、アイツならもう飲みに行ったぞ」

 

「まだ夕方前ですよ……」

 

呆れ顔を浮かばせるも、本当は自分が怖いのを「怖くないです!!!」アクアのせいにしようとしたのにどう言い訳をしようと紅魔族の知能をフル活動するめぐみん

 

 

すると

 

 

「あぁ大丈夫です、召喚するのはジャイアントトードじゃなくて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の故郷のポケモンです」




アニポケスタッフのミスなのかガチでサトシが力持ちかなのは分かりませんが、サンムーンにて999キロのコスモウムをサトシが普通に持ったり膝に置いたりしてるんでジャイアントトードぐらいならサトシは持てる筈

次回サトシの手持ちポケモンから誰かが来る&カズマパーティーの誰かに手持ちポケモンが
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