この素晴らしい世界にポケモンを   作:ハリケーン改

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今回喋るポケモンは

「」の部分のCVは高橋李依さんで

それ以外はCV松岡禎丞さんで脳内再生よろしくお願いします


この望まない再会に戦慄と恐怖を

 

「お綺麗ですお嬢様、式を終えられた際には是非お屋敷の旦那様にそのお姿を見せに行ってください

 

きっとお喜びになられますわ」

 

「あぁ……ありがとう♪」

 

純白のドレス姿のダクネスに対し、ダスティネス家の新人メイドはこの結婚式が開かれた理由を知らない為に本心から綺麗と称し褒め称える

 

そんな彼女にダクネスは笑みを浮かべ感謝の言葉を掛けると、控え室の外から怒号が

 

 

「何故ワシが中に入れんのだ!!

 

ララティーナはもうワシの妻なんだぞ、さっさと中にいれんか!!!」

 

新郎のアルダープが凄まじい剣幕で怒鳴り付けるが

 

「なりません、まだ式を挙げていない以上ここから先はダスティネス家の人間しか立ち入る事を許す訳にはいきません

 

お引き取りを」

 

ドアの前で警備を担当している男性がそれを冷静にいなしていた

 

 

「………良いか貴様、式を終えればダスティネス家はワシの物になる、つまり貴様はワシの部下になるんだ……その意味が分かるな?

 

さっさと通せ!!!」

 

「なりません、アナタはまだ私の主ではありませんので」

 

「ギィィィ………顔を覚えたぞ……式を終えた時は覚悟しておくんだな!!!」

 

捨て台詞を吐きドスドスという足音を立てながらアルダープは去っていく

 

「………すまないが外に居る者を連れて来てくれないか、礼を言いたい」

 

「は……はい!」

 

言伝てを受け取り控え室に入るのは執事長のハーゲンよりかは若いが、それでもかなり高齢の執事であった

 

「おぉ…コレは……とてもお美しいです、ララティーナお嬢様」

 

しわの交じった顔を綻ばせる男性にダクネスは笑みを浮かべる

 

「先はすまないな、アルダープには私から何とか言ってみせるので心配しなくて良いぞ」

 

「構いません、私はお嬢様が嫁いだ際には辞めるつもりですので」

 

「辞めるのか?」

 

「私が使えるのはダスティネス家だけですから、それにしても………本当にお美しくなられましたねお嬢様……旦那様と亡くなられた奥様の結婚式を思い出します」

 

「お母様に似ているだなんて最高の褒め言葉だ」

 

「……今でも目を閉じれば思い出します、外に遊びに行きたいが為に屋敷から脱走しようとする貴女を私が追い掛ける日々を」

 

「懐かしいな………最終的には脱走成功よりも、お前をどうやって出し抜こうかという作を考えるのが楽しくなったものだ」

 

「ははは、私もです

 

アレ程までにお転婆だったお嬢様のお美しい姿を最後に見られ、支える者として最高に幸せです」

 

一礼し控え室を出ようとした男性が振り返る

 

「最後に1つだけ、お美しく清楚なのですから……あまり激しい1人遊びはお辞めになられた方が良いですよ」

 

「はぅぅ!? あ…アレは!!」

 

 

 

 

 

 

 

「あの男め……ララティーナが何を言おうが必ず罰を与えてやる」

 

「なら俺に切らせな」

 

自らの控え室にて愚痴を溢すアルダープに、黒剣と黒と金の配色をした盾を持つ1人の少女が話し掛ける

 

「あぁ好きにしろ、だがその前に先ずは式を無事に挙げるのが先だ

 

ララティーナの所の小僧共が邪魔をしにくるやもしれん……その時は遠慮などいらん

 

 

 

処刑しろ」

 

「言われなくてもそのつもりだ、お前みたいな金持ちのクソデブ人間に従うのは癪だが

 

思う存分に人間を切れるわ、アイツが俺を元の場所に返してくれるし我慢してやるよ!!

 

ギ~ルギルギル!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<カズマの屋敷>

 

「さあカズマ行くわよ、ゆんゆんとキルちゃんはもう式場のエリス教会で待ってくれてるし、めぐみんだって来るわ絶対!」

『フォクシィ! マフォ!!』

 

「……サトシとアクアは」

 

「サトシはリオルとバルスリンに朝ごはんを渡しに行ってくれてるわ、アクアは……お客さんが来てるみたい

 

勿論2人も手伝ってくれるって、だから後は貴方だけなの

 

皆で協力してダクネスを助けましょ……ねっ」

 

「………この町の領主の結婚式で花嫁を誘拐とか、俺らもうこの町に住めなくなるぞ」

 

「そんなの百も承知よ、それでも私達はダクネスを助けたいの……カズマだってそうでしょ!」

 

「もう何回目だ……俺はアイツが泣きながら頭を下げるまでは手伝わねえ、いい加減しつこいぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「美味しいかバルスリン」

 

『バケェ……モグモグ』

 

「大丈夫、めぐみんは結婚式の会場に来るよ

 

だから心配しなくて良いから、もっと沢山食べな」

 

『バケチャ! モグモグ!ガツガツ!』

 

「ははは♪

 

やっぱバルスリンはそれぐらいバクバク食べないとな

 

後は」

 

コンコン

 

『ピカカ! ピィカァ!』

 

『リオル! 一緒に朝ごはん食べようロト』

 

朝ごはんの皿を持ちながらダクネスの部屋、つまりリオルの部屋をノックし朝ごはんだとピカチュウとロトムが告げるが

 

 

『リオリィ』

 

リオルはイラナイと返し、コレで一昨日の晩からずっと部屋に引きこもり何も口にしてはおらず心配からピカチュウ達の表情が曇る

 

「リオル……」

 

 

「貴方こそいい加減にしなさいよ!!!!」

 

 

「セレナ!?」

『ピカカ!?』

『バケ?』

『ピピピ

 

凄く怒ってるうえに……何だか悲しんでる声ロト』

 

1階からセレナの怒号が聞こえサトシ達は急いで声のする方に向かう

 

 

バタン

 

『リオ?』

 

ドアを開き、光が宿らない目でセレナの声のする方をリオルが見つめ

 

ゆっくりと外に出る

 

 

 

 

 

 

 

『マフォク! フォクシィ、マフォマフォ』

 

「もう我慢出来ないわ」

 

落ち着いてとマフォクシーが宥めるもセレナは止まらず、泣きながらカズマを睨み付ける

 

「お父さんが病気になった事につけ込んでお金を要求する様な人と結婚するのをダクネスが本当に求めてると思ってるの!!!

 

ダクネスが……領主に好きにされて悔しくないの!!!」

 

 

バァァン!!!

 

「悔しいに決まってんだろ!!!!!」

 

「ビクッ!?」

『フォク!?』

 

作業用の工具を床に叩き付け凄まじい剣幕で怒鳴り返すカズマ、その迫力に押されセレナとマフォクシーがたじろいでしまう

 

 

「良いわけ……ねえだろうが……お前らと一緒で俺も嫌なんだよダクネスがあの野郎と結婚するなんて!!

 

あの野郎はな……可愛い子や気に入った子をどんな手を使ってでも手に入れ、散々弄びオモチャにして飽きたら少ない金を渡してポイする様な奴なんだよ……しかもどういう訳かそんな事を数えきれないぐらいやって来てんのに決定版な証拠は0、何故か被害にあった子達も黙秘って事で野放し状態だ!!!」

 

「…………領主の事……調べてたの」

 

「…………あぁ」

 

「ナマケロに品物作りを頼んで、町に聞き込みに行ってたんだよね」

 

そこに話が聞こえていたサトシが会話に入る

 

 

「お前なんで…………ナマケロ、お前喋ったのか」

 

『ナンマァ』

 

違うとユックリと首を振る

 

 

「クエストを受けてる時に町で偶然見付けたんだ、カズマが必死に町の人や警察の人からアルダープの事を聞いてるのを

 

だからセレナやめぐみんにもカズマはダクネスの為に動いてるって話そうと思ったけど、何時ものカズマなら俺だって働いてんだよ!!って自分から言いそうなのに言わなかったから

 

何か理由があるかと思って黙ってたんだ……」

 

「そうだったんだ……何でその事、私やめぐみんに話してくれなかったの?」

 

「聞いただろ、たいした情報何かねえし

 

あの親父の悪評を教えたら、お前らも益々ダクネスを助けたいと思っちまうだろ

 

借金の金額をダクネスが話さねえから幾ら貯めれば良いか分からない、そもそも金を集めても体と同じくらい頭も固いアイツは俺らの金を絶対受け取らならい……アイリスに結婚を中止する様に頼んで貰う方法も考えたが、互いに結婚を望んでるなら王女でも中止に何か出来はしねえ………それに」

 

「それに?」

 

「あの親父は紛いなりにも貴族だ、例えダクネスを拐って逃げても部下や他の貴族達を使って世界中の草の根を分けてでもダクネスを探す筈だ……もしかしたら病気の親父さんを利用して誘き出すかもしんねぇ

 

だから……唯一の解決法はダクネスが結婚を拒む事しかないんだ………そうすればアイリスに頼んで結婚を中止して貰えるし、結婚したくないなら金を受けとれってアイツに俺らの金を握らせる事も出来るだろ

 

だからアイツが結婚したくない助けてくれって泣き付くのを待つしかなかったんだ……結果は無駄だったがな」

 

「……………カズマ…………ごめんなさい………貴方がそんなに考えて行動してたのに、何も知らないで勝手な事して……酷い事を言って……ごめん……なさい」

 

『マフォク………マフォ!マフォクシィ』

 

ブルブルと体を震わせ頭を下げるセレナに続きマフォクシーも頭を下げる

 

 

「止めろ……年下に泣きながら頭下げさせたなんて知られたら、また変なアダ名で呼ばれちまうだろ

 

まぁ……アレだ、お前はママらしく何時もみたいにハッキリ意見を言っただけだ……気にしてねえよ」

 

「……………ありがとう」

 

『結婚式まで残り数時間……もう……本当に打つ手は無いロトか?』

 

「合ったら……俺が知りてぇよ」

 

「カズマ………」

 

『ピカカ………』

 

 

 

 

 

 

 

 

『…………リオリオ』

 

階段から隠れて落ち込む皆を眺めていたリオルも大好きなトレーナーの名を呟き、悔しさから拳を握りしめる

 

そんな重く辛い空気が屋敷内に蔓延していた時

 

 

「へい毎度!!全く便りにならない女神に代わり見通す悪魔が助けに来たぞ!!」

 

そんな空気など知った事かとバニルが玄関を勢い良く開けやって来た

 

 

「あっ……バニルさん」

 

「おい美人店主を連れて来い、チェンジだチェンジ!値段交渉ならウィズを呼べ!!」

 

「ならぬ、貧乏店主に値段交渉をさせれば赤字どころか店が吹き飛んでしまうわ

 

それに綺麗所ならばちゃんと連れて来ているではないか」

 

「後ろに居る氷の女王(笑)様の事なら帰らせろ、俺はケモナーじゃねえ」

 

『メノォ!!!ふぅ』

 

「ティンダー!!」

 

『メノォ!?』

 

「悪いがお前と遊んでる場合じゃねえんだ、もうチェンジは良いからさっさと値段交渉しようぜ」

 

「あっ……私お茶淹れてきますね」

 

「構わん、それよりも小僧よ交渉の前に貴様は我輩に何か聞きたいのではあるまいか?

 

例えば貧乏店主の今日の下着の色は何か」

 

「それは非常に興味があるが、相棒とママとSSPの冷たい視線を感じるから後日に頼む

 

それ以外に俺がお前に聞きたい事なんて」

 

「鎧娘の借金の金額と借金を背負った経緯」

 

「っ!?」

 

「フハハハ!!分かりやすい男だな貴様は」

 

「そうか!バニルさんは未来や過去が見えるんでしたね」

 

「勿論だ鎧娘の借金の額に背負った経緯、そしてどうやって助け出せるか領主が何故ああもヤりたい放題出来てるかも見通しているぞ」

 

「じゃあ」

 

「待て……コイツがタダで教えてくれる訳ねえだろ、幾らだ?」

 

「無料で構わんぞ」

 

「マジか!?」

 

「なんだ?別に我輩は金を払ってくれるのならば喜んで受けとるぞ」

 

「いえタダでお願いいたします!!」

 

「あ……あの……バニルさんは悪魔なんですよね……嬉しいですけど、何で私達に協力してくれるんですか」

 

「フハハハ!!悪魔という存在を災悪を招く空想の生き物として認識している世界の小娘からすれば、確かに我輩がタダで貴様らに助力するのは不信であろう

 

なぁに簡単だ今回の件は貴様らと我輩の利害が一致したまで、だから協力するだけ」

 

『どんな利害ロト?』

 

「そこまでは話せんな」

 

「わ……分かった、この際細かい事は聞かないでおく

 

じゃあ教えてくれ」

 

「あい分かった、では先ずは鎧娘が借金をした経緯だが」

 

「セイクリッド・ムーンフォース!」

『アァァシィ!!』

 

『バケチャ!?』

『マフォォ!?』

「バニルさぁぁん!?」

『ピカァァ!?』

 

突如として現れたアクアとイブの合体技を受けバニルの体は消え去り仮面だけが床に落ちる

 

 

「アクア!!イブ!!何してるの!?」

『今大事な話をしてたロト!!!』

 

「何言ってるの、害虫悪魔の言葉に耳を貸せば取り返しの付かない事になるんだから!!!」

 

『アゥアゥ!!』

 

 

「うぉぉいバニルしっかりしろ!!!お前は大悪魔なんだろ!!

 

あんな宴会芸の女神と自称神のお笑いコンビの攻撃受けて消滅なんかすんじゃねえ!!!」

 

「アタシ達はれっきとした女神と神よ、というか芸人じゃないんだからお笑いコンビじゃないし!!

 

カズマしっかりしなさい!!あの悪魔に洗脳されてるのよ」

 

「お前らは何でこう悉く余計なタイミングでいらん事をすんだ!!!」

 

「バニルさんしっかりして!!!」

 

「あの純粋無垢なサトシにまで手を掛けるなんて……大丈夫よ、この害虫悪魔が消えれば洗脳は解けるんだから」

 

「フハハハハ!!」

 

「「わぁぁ!?」」

『ピカァァァ!?』

『フォクゥゥ!?』

 

するとバニルの仮面からニョキニョキと顔や胴体に手足が生え始める

 

「全く不意打ちとは、泥水の女神と下水道の神の公害コンビよ貴様ら我輩よりも実に悪魔らしいぞ」

 

「ケンカ売ってんの……女神と神に向かって悪魔とか、死ねって言われるよりも屈辱なんですけど」

 

『アシッ!!プクゥゥゥ』

 

「ダメ!!屋敷の中で水風船なんて作ったら皆溺れちゃう!!!」

 

『ふわぁぁぁ~』

 

『アシッ!?

 

ぐぅぅ~ぐぅぅ~』

 

「ありがとうナマケロ!」

 

『ナンマァ』

 

 

「あ……あの」

 

「あれ? あんた確かダクネスの所の執事」

 

バニルに今にも飛び掛かりそうな勢いのアクアの後ろに、ダスティネス家の執事長ハーゲンがしどろもどろしている姿が目に入る

 

「もしかしてアクアのお客さんってハーゲンさんだったんですか?」

 

「えぇ、アークプリースト様に仕事の依頼に

 

何やらお取り込み中の様ですし私はコレで、ではアークプリースト様、現地でお待ちしております」

 

そそくさと立ち去るハーゲンをアクアは全く眼中になく今もバニルを睨み、何時でも戦闘を開始出来る体勢を取る

 

 

そんな大悪魔と水の女神の間に

 

 

『リオリ!!』

 

「あら……何かしらリオル『リィィィオ!!!!』ひでぶ!?」

 

「アクアぁぁ!?」

 

『メッ……メノメノ……』

 

割り込んだリオルがアクアの両足を持ち上げ、そのまま地面に叩きつけ

 

突然のリオルの行動に、最弱職のカズマの火炎魔法ティンダーにすら<ふぶき>を防がれ塞ぎこんでいた氷の女王(笑)『ふぅ~』うわっ!?

 

 

 

『リオリィ!!リオリオ、リィオリィオ!!!』

 

『早くダクネスを助ける方法を教えてだってロト』

 

「フハハハハ!!助かったぞ犬の小娘にナマケモノ男よ、このまま其所の泥水の女神と下水道の神共とやり合っては話にならんかったからな

 

あい分かった、では話すとしよう」

 

 

まるで我が家かの様にソファーに座るバニルに続いて、リオルとカズマ達も全員席に着く

 

「女神が側に居るにも関わらず神頼みも出来ん小僧に小娘達よ聞くがいい、あの鎧娘の借金の経緯だが

 

小僧、まだ帽子の小僧達が来る前に貴様とアクセルの冒険者達が始末したデストロイヤーが関わる」

 

「デストロイヤーって確かカズマや皆が倒した巨大な兵器だよね」

 

「あぁ、ソイツが何でダクネスの借金に関わるんだ」

 

「今までデストロイヤーが降臨した町や国は全てを蹂躙され、破壊された場所に住む者達は当然として、領地を失った領主も貴族も責任を取らされ全員仲良く路頭に迷う

 

だが……この町は貴様らの足掻きにより蹂躙される事はなかった」

 

「………良い事じゃないですか」

 

『フォクフォク』

 

「確かに町は無傷に終わった、だがデストロイヤーがアクセルに来る道中にある町や様々な施設に畑などはどうなったと思う」

 

「そういや聞いた事ねえな、まぁあんなデカイ奴が通ったんだ無事じゃねえのは確かだろうが」

 

「その通り、特に農業に関わる者達にとっては育ててきた作物だけでなく働く場所までも破壊され

 

荒らされた土地では2度と作物を育てる事も不可能、さあ困り果てた者達は何をしたと思う」

 

「えっと………うーん……」

 

「…………アルダープに泣き付いたか」

 

「フハハハハ!!流石だな小僧正確だ

 

そしてあの領主は助けを求める人々に対しこう言った

 

命が助かっただけでも儲けものだ贅沢を抜かすな、文句があるならワシではなく貴様らの土地を守りきれんかった冒険者達に言え

 

奴らは今デストロイヤーを始末した報酬で懐が潤ってちる、奴ら……特にデストロイヤー討伐に深く関わった者の報酬を補償に充てて貰え

 

とな」

 

「それって……」

 

「……俺だな……だが、俺そんな奴らから金をくれなんて頼まれてなんか……………あっ」

 

「まさか………」

 

「えっ? なに? 何なの?」

 

「フハハハハ!!帽子の小僧にはまだ分からぬか、ならば近所の子供達の勉強を見ている我輩が親切に分かりやすく教えてやろう

 

 

補償を領主に断られ困り果てた者達は、冒険者の小僧………ではなく

 

小僧と関わりの深いダスティネス家に向かい、ダスティネス家の当主にこう言った

 

一介の冒険者が洪水で壊した建物の弁償金、その大半を負担した慈悲に溢れるダスティネス様、どうか我々にもお情けをとな」

 

「はぁ? 洪水で壊した建物って……まさかベルディアの時のか?」

 

「ご名答、我輩の元同僚である魔王軍幹部デュラハンのベルディアとの戦いで

 

其所のタンコブを拵えた泥水の女神が引き起こした洪水により破壊し尽くしたアクセルの建物の弁償金として3億4000万エリスを其所の小僧が払わされたが、町の殆どの建物の弁償金が数億で済むと思うか

 

ギルドの職員に貴様はこう言われた筈だ、全額弁償とは言わないから一部だけでも払ってくれと

 

つまり別の誰かが既に払った

 

さて帽子の小僧よ、その残りの弁償金は果たして誰が払ったのだろうな」

 

 

「………ダクネスの……家」

 

「ご名答、流石の小僧にも理解出来たか

 

そうダスティネス家は屋敷を除く資産の大半を建物の弁償金に充てた、其所の小僧や公害女神や頭のおかしい紅魔の娘に内緒で勝手にな」

 

「あの野郎……」

 

「そして既に資産の大半を失った鎧娘はデストロイヤーにより蹂躙された者達に泣きつかれ、皆を助ける為に領主に頭を下げ金を借りて借金が出来てしまった

 

だか簡単に領主も金を貸すことはなく、鎧娘に金を貸す為ある条件を付けた

 

 

もし鎧娘の父親、ダスティネス家の当主の身に何か起き返済が不可能になった時は

 

 

 

 

その身を担保とし、ワシにその体を」

 

バァァン!!!!

 

アルダープの声真似でバニルが最後に語った内容に机を勢い良く叩く

 

「………って事はなにか、アイツの家に借金が出来たのは俺らのせい………なのにアイツは1言も文句も言わず今まで一緒に居たのか

 

ふざけんなよ……勝手に金払って……勝手に全部何もかも背負って……勝手に……したくもねえ奴との結婚に…………ふざけんじゃねえ!!!!」

 

「カズマ……」

 

『……………ナマ、ナンマナマナンマァ?』

 

『そうロト、ダクネスの借金は幾らロト』

 

「フハハハハ!!」

 

ロトム……否、ナマケロからの質問を受けバニルは高笑いをしながら持っている鞄を取り出す

 

「お客様達のお持ちなされる全財産と、知的財産権と引き換えに渡す此方のお金

 

その2つを会わせた金額と同額でございます

 

 

では……商談に参ろうか」

 

「や………やっぱり、小さい時に絵本で見た通りの悪魔ね……アナタ」

 

「フハハハハ!!その通り、我輩上から下まで純度100%の悪魔でございます」

 

「分かったよ、全部売ってやる持ってけ泥棒!!」

 

「へい毎度あり!!」

 

「おいアクア起きろ!!!

 

俺らには何があってもダクネスを助けないといけない義務があるんだ、さっさと起きやがれ!!」

 

「あびら~びら~☆」

 

「俺とアクア、それに式場にはめぐみんも来るだろうし俺ら3人で何とかしてくる

 

お前らは此処で待ってろ、式場に居るゆんゆん達にも帰るよう伝えておくから」

 

ベルディアやデストロイヤーとの件に関わっていないサトシとセレナ達を置いて行こうとするが

 

 

「サトシ!」

 

「あぁ! 俺達も行くよ」

『ピカチュ!!』

 

「何言ってんだ、お前らは借金には関係ないだろうが」

 

「カズマ

 

俺達が入る前に倒した悪い奴の討伐金を、俺やセレナに分けてくれたよね」

 

「シルビアの討伐金を貰った時のか?

 

それが何だよ?」

 

「だったら借金も分けてよ」

 

「……………本当に良いのか?」

 

「勿論、それに式場には沢山アルダープの手下が居る筈だもの

 

もし戦いになったらアクアやめぐみんは大丈夫だけど、最弱職のカズマは危ないから私達も一緒の方が心強いでしょ」

 

「お前この良い感じな空気の中で俺をバカにするか普通!?」

 

「あら、ママらしくハッキリ意見を言っただけよ」

 

「……………はぁ………しょうがねぇな!!!

 

手貸してくれサトシ、セレナ」

 

「うん♪」

 

「任せてリーダーカズマ♪」

 

「はは……久しぶりだなその呼ばれ方」

 

『ナママ、ナンマケ!ナンマナンマ』

 

「たりまえだ、コイツら連れて行くのに、お前置いてく訳ねえだろ」

 

『ナンマァ』

 

「リオルお前も……って……聞く迄もないか」

 

『ガツガツムシャムシャ ガツガツムシャムシャ』

 

何時のまにやら部屋の前に起きっぱなしの朝食を此処まで運び、2日間何も食べていなかった為か凄まじいスピードで食べる

 

『バケババケ、バケッバ』

 

そんなリオルにバルスリンは自らの食べ掛けの朝食を渡す

 

『リオリ?』

 

『バケチャ♪』

 

『リオリオリ♪

 

ガツガツムシャムシャ』

 

受け取った朝食を2秒で完食する

 

 

『エネルギー補給は十分ロトか?』

 

『リオッ!!』

 

「そんじゃお前ら!ウチのクルセイダー取り返しに行くぞ!!」

 

『「「おぉぉ!!!」」』

『ピカァァ!!』

『マフォォ!!』

『バケチャァ!!』

『リォォ!!!

 

リッ? リオリリ、リオリッ!!』

 

『……………………ナマァ』

 

恥ずかしそうに手を上げるナマケロであった

 

 

「我輩が居る事を忘れ盛り上がってる所すまんが、此処にある商品は全て貰い受けるぞ

 

帽子の小僧とママと呼ばれる事に全く抵抗を見せなくなった小娘の気持ちに嬉しさから泣きかけた小僧」

 

「余計な事言うな!!!」

 

「べべべ別に受け入れた訳じゃないですから!!!」

 

「ありがとうございますバニルさん♪」

 

「フハハハハ!!素直な感謝の言葉誠に嬉しいぞ、よし今の感謝の言葉へのチップとして

 

当店の後輩雪女を連れて行く事を許可しよう」

 

「ユキメノコを?」

 

『メノメノ、メンノメノ』

 

「むっ?何だ、拒否や否定でもするかと思ったが素直に受け入れるのか雪女よ」

 

『メノ、メッノメンノメノメノ』

 

『ウィズさんがお店の常連さんには親切にしましょうって言ってたから、手伝ってあげますわだってロト』

 

「そっか……ありがとなユキメノコ♪」

 

『メッノメノ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(コレで今度こそあの生意気なメスガキに、アタクシの方が強い事を見せ付けられますわ

 

オッ~ホホホ)』

 

動機こそアレだが戦略として十分なユキメノコがダクネス奪還作戦のメンバーとして参加する。

 

 

 

 

(本当に……写真で見たお母様にソックリだな)

 

鏡に写る自分の顔が写真でしか見た事がない母と瓜二つな事に笑ってしまう

 

 

「お似合いですララティーナお嬢様」

 

「そう……だろうか?」

 

「えぇ♪」

 

「凄くお綺麗です♪」

 

「ありがとう」

 

先程のメイドとは別のメイド達からも絶賛を送られ感謝の言葉を返す

 

 

(そう言えば皆とお洒落について話した事は無かったな、まぁ筋肉娘の私には縁はないが……やってみたかったものだガールズトークとやらを

 

もし……もし奇跡が起き、また皆の元に戻る事が出来たなら……やってみたい………が、皆は私を受け入れてくれるだろうか?)

 

 

「そんなの許すに決まってるよ、お帰りダクネス♪怪我とかしてない?何処も痛くない?」

 

(サトシは何も言わず素直に受け入れてくれる、アイツは優しい子だ……ちょっと度が過ぎるのが心配だがな)

 

 

「お帰りなさい、さあ今日はダクネスお帰り記念にごちそうよ

 

ジャジャ~ン!!」

 

(セレナは美味しいご飯を用意して今も待ってくれているかもしれんな、良い母親だ……いや良い母親になれるぞだな)

 

 

「し……仕方ありませんね、まあ一種の気の迷いですし特別に許してあげますよ………お帰りなさいダクネス♪」

 

(めぐみんは素直になれない所があるが、誰よりも仲間思いの子だ

 

きっとこうやって私を受け入れてくれる)

 

 

「フッフフフ、厚底エリスなんかの教祖になるから大変な目に会うのよ

 

今すぐアクシズ教に入信なさい、さすれば水の女神アクアの名において貴女を守ってあげるわダクネス」

 

 

(アクア頼むから女神の名を語るのは自重した方が良いぞ……だが……お前の優しい気持ちは分かっているからな

 

 

 

そして)

 

 

 

 

「おぉ!ダクネス良く帰って来てくれた、俺は心配で心配で……うぅ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

んな訳あるか!!この単細胞女!!!お前のせいで俺がどんだけ苦労したと思ってんだ、暫く反省でまたメイドやって貰うぜララティーナちゃんよ!!!」

 

(貴様は妄想の中ぐらい優しくしろ!!!

 

だが……またあのキツキツのメイド服を着せられ……卑しいメス豚と罵られる……ハァ…ハァ……しゃいこうだな!!!)

 

「そこまで言ってねえよ…………まぁ………何だ……お前には何だかんだで世話になってるし、今回に限り特別に許してやんよ」

 

(ふっ………そうだな……お前は何だかんだで優しい男だったな

 

そしてカズマの嫌味を聞いて)

 

 

『ダクネスを悪く言うなんて………ボクが許さない!!

 

はっけい!!!』

 

「ひでぶっ!?」

 

「アクアぁぁぁ!?」

 

『あぁぁぁぁ!?ごめんアクア!!!』

 

 

「(リオルのはっけいがカズマではなくアクアに当たりそうだな……ふふ……)

 

 

はははは♪」

 

「どうなさいましたお嬢様?」

 

「あっ……な……何でもない

 

 

(声に出してしまった………まさか妄想で笑ってしまうとは………いや

 

それだけ楽しい時間だったんだ皆と一緒に居られた時間が、私にとって最高の……笑ってしまうのも当然だな)」

 

「お嬢様そろそろ式のお時間です、参りましょう」

 

「あぁ、頼むぞハーゲン

 

 

 

 

 

 

(皆……そしてダクネスとしての私よ

 

 

今日でサヨナラだ)」

 

 

<エリス教会>

 

満遍なく花のデコレーションがされた広大な室内に沢山の人間達が参列していた、だがその全員は何処かの町の有力者や貴族達

 

所謂上流階級の者達で、この結婚が政略的な物だと知っている為か全く緊張感がなく、中央にて悪趣味な帽子に衣装を纏った新郎アルダープが居るにも関わらず隣に座る者とお喋りをしていた

 

だがそんな緊張感が無い式場の空気が一気に変わる

 

 

新婦の控え室からハーゲンに手を引かれたダクネスが現れたからである

 

その美しさに式場に居る者は勿論、教会の外に居る野次馬の冒険者達も全員がダクネスを見つめ瞬きすら忘れる程に見惚れている

 

段々と中央に近付くに連れて、ニヤニヤと此方を見て鼻の下を伸ばすアルダープの顔が見えて来て、ダクネスは目を細め感情を殺す

 

そして中央、つまりアルダープの横に立つとハーゲンが手を放し離れていき

 

それに合わせて神父……否、帽子を被ったピンク色のストレートヘアーの女性と付き人らしきフードを被る小柄の人物が何故かピョンピョンと跳ねながら移動し、そして同じくフードを被るも体型からして若い男性だと分かる3人組が新郎新婦の前に立つ

 

 

「おや?神父ではないのですかな?」

 

「何でもこの町で一番のアークプリーストに祝福の儀を頼まれたそうですよ」

 

「ほう」

 

等と参列者の貴族達が話していると、中央に立つ女性が軽く咳払いする

 

「オホン

 

あ~あ~汝、ダスティネス………ダスティネス………あぁ忘れた

 

ダクネスは、この熊と豚をフュージョンさせたオジサンと結婚し」

 

「オジサン!?」

 

「神である我々の定めでは無いものに従って、流されるままに夫婦になろうとしています」

 

ざわざわ

 

ざわざわ

 

 

「ダクネスは、その健やかな時も喜びの時も悲しみの時も、オジサンを愛しオジサンを慰めオジサンを助けオジサンと共に」

 

「貴様なんだ先からオジサンオジサンと!!」

 

「その命の限り固く節操を守る事を約束しますか?

 

って!出来ないでしょ!!

 

私はこのまま貴女と帰って、100年物のシュワシュワを貴女の作ったチーズでキュッと1杯やりたいわ♪」

 

『アゥアゥ♪』

 

「アクア……イブ……」

 

偽物の女神アクア事件の際に使った変装用のカツラを外し、帽子から出てきたイブと共にダクネスにウインクする

 

 

「なぁぁ!?貴様らはワシの屋敷で散々飲み食いした女とアザラシ!?」

 

『アシィィィ!!!』

 

「ガボボボボ!!!」

 

アルダープの口に大量の<みずでっぽう>をブチ込む

 

「失礼ねイブはアシカのポケモンよ、まあアザラシだとタマザラシにトドグラーにトドゼルガも可愛いけどね」

 

『アシマリマ!! アゥアゥ』

 

「どうしたのイブ、そんな怒って」

 

 

「何で……此処に」

 

「お前を連れ戻しに決まってんだろうが!!」

 

「そ……その声は」

 

アクアの隣に居た若い男性がフードを取る、そしてそのまま彼女の手を引きアルダープから離れさせる

 

 

 

 

「来た来た……来やがったぜクソお邪魔虫達が、ギ~ルギルギル!!」

 

その光景を遠くから眺める少女がニヤニヤと不気味な笑みを浮かべていた

 

 

 

 

 

 

 

「ゲホッ!?ゲホッ!?何だ一体……なぁぁ!?貴様まで!!!」

 

「よっ!久しぶりだなオッサン」

 

「オッサン言うな!!!」

 

「カズマ……アクアも……何をやってるんだお前達!!

 

コレは貴族同士の結婚式だ、それを邪魔するなど処刑されても何も文句すら言えない重罪なんだぞ

 

こんなバカな事を……本当にバカな……この大バカ者!!!」

 

「バカバカバカうっせえな!!!

 

お前の方こそ特大のバカだろうが、何勝手に俺の借金を肩代わりしてんだぁ!!」

 

「なっ!?」

 

「ララティーナの言う通りバカは貴様だ小僧!!

 

貴族の結婚式を、たかが庶民が邪魔するなど万死に値する!!

 

奴を殺せ!!そしてララティーナをワシの所に連れて来い!!」

 

「分かりました!!」

 

主からの指示に答えようと兵隊がカズマの元に向かう

 

 

 

小さな体型の人物が

 

 

『リオリオリ!!』

 

人差し指を天に捧げると

 

 

「お……おい貴様ら何処に行く!?」

 

カズマではなく人差し指を天に捧げる人物の元に方向転換する

 

 

『リッオ!!』

 

「のわぁ!?」

 

迫る兵隊の先頭を走る人物の足を片手で掴むと

 

『バケチャバ!!』

 

衣装の下半身からバルスリンが飛び出し駒の様に高速で回り始め

 

 

 

「あぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

今もフードで姿が隠れたままの上半身が人差し指を上げ、反対の手で掴む兵隊をジャイアントスイングの如くブン回し

 

「うわぁぁ!?」

 

「ギャァァァ!!!」

 

「のぎゃぁぁぁ!!!」

 

ブン回される兵隊により迫る兵隊達も次々に弾き飛ばされ

 

その反動で上半身部分のフードが取れ

 

『リィィオ!!!』

 

生き生きと兵達を吹き飛ばすリオルの姿が露になる

 

「リオル………」

 

「良いわよアナタ達!!どんどんやっちゃいなさい!!!」

『アッシィマァ!!!』

 

 

「まさかデコイを使っているのかあのモンスター!!

 

なら魔法部隊!!遠距離攻撃だ、杖を持て!!」

 

「「「はっ!!」」」

 

『メッノ♥️ メッノ♥️』

 

杖を持つ魔法部隊に上空から出現したユキメノコのウインクが

 

「……………」

 

 

「どうした!? 何故撃たない!!!『メッノ♥️』はぅ!?」

 

『メノメノ、メンノメノ』

 

隊長らしき人間にウインクを終えたユキメノコが椅子に座ると

 

「女王様ぁぁ~♥️」

 

「自分を踏んでください♥️」

 

「この奴隷に是非ご命令を♥️」

 

 

『メ~ノノノ!!メンノメノ、メンノ!』

 

「はぁ~い!! 魔法部隊撤収しま~す♥️」

 

「おぉぉい貴様ら何処に行く!?」

 

 

「やるなぁ氷の女王様!!」

 

『メッ!?メ~ノノノ♪』

 

やっと笑われずに女王様と呼ばれ素直に喜ぶ可愛い氷の女王様であった

 

 

 

 

「くぅぅ!!!!こうなったら貴様の出番だぁぁ!!」

 

「うぉぉぉ!!!!」

 

ドン!!!

 

 

「なんだ!?」

 

突然教会の天井が割れると共に凄まじい轟音と雄叫びに合わせ砂煙が舞う

 

「オデ、ジャマスルヤツラ、タオス」

 

 

「「「デッカァ!?」」」

『アッシィ!?』

『リッオッ!?』

『メッノォ!?』

 

先日戦ったヒュドラよりも巨大な生物の出現にカズマ達は目が飛び出してしまう

 

 

「ふん! 警備として高い金で巨人を雇っておいて正解だった、さあララティーナ以外を踏み潰せ」

 

「うぉぉぉ!!」

 

「あんなデカイのどうすんのよ!!!」

 

「女王様!!お願いしまぁぁす!!!」

 

『メッノ!? メノメノメノ!!!!』

 

先までの気品さは何処へやら、迫り来る巨人にビビり泣きながら首を振りまくる

 

その時

 

ピシュン

 

「待ちなさい!!」

 

『キルアリキ!』

 

 

カズマ達と巨人の間に何処からともなく美しく輝く赤目の少女と小柄の生き物が出現する

 

「なっ……何者だぁ!?」

 

 

アルダープが困惑した声で叫ぶと

 

少女と小柄の生き物は右手をパーにしオデコに当て、左手で右の手首を掴み

 

「我が名はゆんゆん!!

 

紅魔族随一の魔法の使い手を目指す者にして、お友達の期待に応える者!!!」

 

『キルアリキルキィ!!

 

キルアキリィ、キルキルキルア!キルアリキ、リィキリ!!』

 

 

「「「「………………」」」」

 

ハキハキと名乗りとポーズを決めるゆんゆんとキルちゃんだったが、先までの緊迫感が一気に消えカズマ達だけでなく巨人ですら困惑させてしまう

 

「き……決まったかな……決まったよねキルちゃん、皆のピンチに颯爽と駆け付けるなんて私達……イケてるよね」

 

『キルアリキ!!!』

 

当たり前だと決めポーズのまま頷き返す

 

「そうよね……あのお姉さんや猫君の教えてくれたやり方だと全然恥ずかしくないし、何だか自信が付いたかも♪

 

 

ダクネスさん任せてください、私達が何とかしてみせます」

 

「気持ちは嬉しいのだが、ゆんゆん後ろ後ろ!!」

 

「グォォォ!!!」

 

呆気に取られたが巨人は直ぐに正気を取り戻し、足でゆんゆん達を踏み潰そうとするが

 

『キルキルゥ!』

 

パシュン

 

「アレェ? ドコニイッタ?」

 

 

「ワイドフォーブ」

 

『キルゥアリ』

 

 

<テレポート>で巨人の真上に移動し、2人が手を繋ぐ方とは逆の手から紫色に光輝く剣が出現し

 

「セイバー!!」

『キィルー!!』

 

「グガァァァァァァァ」

 

 

(何あれ!?剣と魔法の合体技とかカッコ良すぎじゃない!!俺もやりたいなぁ~)

 

ゆんゆんのライトオブセイバーをキルちゃんの強力なサイコパワーにより放つ技<ワイドフォース>でパワーアップさせた2人の合体技ワイドフォーブセイバーが巨人に炸裂する

 

そんな絵面も演出もカッコいい技を純粋に羨ましがるカズマ少年であった

 

 

その隣では

 

 

『メェェェノ!!!!』

 

やたらと互いに張り合っているので、自分がビビった巨人を倒したキルちゃんに対し悔しがる女王様の姿も

 

 

 

「このバカ者が!!せっかく高い金を払って雇ったというのにアッサリ倒されおって!!!」

 

「おいオッサン!!

 

俺らは別にアンタとヤリ会う為に来たんじゃねえ、この勝手な事ばっかりしまくる頭よりも先に手を動かす事しか出来ない脳筋女を返して貰いに来ただけだ」

 

「貴様という奴は……こんな時にまで………うぅ…ハァ…ハァ……うぅ」

 

「泣くのか興奮するかどっちかにしろ!!!」

 

「にゃいてにゃい!!!興奮もしてにゃい!!!」

 

 

「何が返して貰うだ、その女はワシに」

 

「30億エリスの借金があんだろ!!!」

 

「そうだ!!

 

ララティーナを返して欲しくばワシの前に30億エリスを一括で持って来い!!

そうすればララティーナを手放してやるわ……だがぁ、たかが庶民の貴様らではどう足掻いても手に入れられん大金だがな!!!」

 

 

「…………言ったな」

 

「な…何だ?」

 

ニヤリと笑うカズマに何だとアルダープが不思議がると

 

 

「カズマ!OKだよ!!」

 

「良し!! 持って来い」

 

 

「うん!!」

 

『ピッカァ!』

『ナマァ!!』

 

 

「サトシ……お前達まで」

 

「へへ、久しぶりダクネス♪」

『ピカピカピッカァ♪』

 

 

3つの巨大な壺をサトシとピカチュウとナマケロが1つずつ持ち現れる

 

 

「オジサン!!」

 

「先から庶民の分際でオジサンやらオッサンと!!アルダープ様と呼べ!!!」

 

「ダクネスは返して貰うよ!!!

 

せぇぇの!!!」

 

『ピカァァ!!!』

 

『ナマァァ!!!』

 

 

パリーン パリーン パリーン

 

床に投げ付けられた壺が割れ、その中から

 

「なぁぁぁ!!!金!?」

 

 

「かかか……金だぁぁ!!!」

 

「それも凄い量だ!!!」

 

 

大量の金が散乱しアルダープだけでなく参列している貴族達も目の色が変わる

 

 

「この壺1つに10億エリス、合計3つで30億エリスあるかちゃんと数えてね」

 

「30億だと………なんだこの金は……カズマ!!一体何故こんな大金を」

 

「売ったんだよ、バニルの奴に俺の知的財産権を全部

 

それと貯蓄した金に、お前の屋敷に侵入してからリオルとサトシ達がクエスト受けまくって稼いだ金を会わせたらピッタリ30億エリスだ」

 

 

「な………何をやってるんだお前は……この……大バカ者!!」

 

「あぁ?ゴチャゴチャうっせぇな!!!

 

良いか!お前はあのオッサンから俺らに買われたんだ!!

買われたんならおとなしく受け入れろ!!!!お前に拒否権なんかねえんだ!!

 

全財産使ったんだからコレからたっぷり酷使してやる、ヒーヒー言おうが使ってやっから覚悟しやがれこの変態クルセイダー!!

 

 

 

分かったんなら返事しろ!!!!」

 

「うぅ…うぅ…ひゃ………ひゃい!!!」

 

『リオリオッ♪』

 

 

 

「金だぁぁ!!!」

 

「うぉぉぉ!!!」

 

「えぇぇい貴様ら離れろ!!!ワシの金だ!!!!」

 

まるで地面に散乱した砂糖に群がる蟻の様に金の元に続々とアルダープだけでなく貴族達が押し寄せる

 

 

「マジカルフレイム!!」

 

『マフォォォ!!!』

 

 

「わぁぁ!?」

「熱っ!?」

 

群がる貴族達に火炎が放たれ、その炎に怯えアルダープ以外の貴族達が教会から出ていく

 

 

「な……何だ!?」

 

「早くお金を回収して、他の人に1エリスでも持って行かれたら皆の頑張りが水の泡になるんだから!」

 

『フォクシィ!!』

 

 

「き……貴様は確か」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「我が名はセレナ!!

 

アークウィザードにしてカロスクイーンを目指す者!!」

 

『マフォマフォクシー!!

 

マーフォクーシィマフォ、フォクシマフォマフォ!!』

 

 

「そして……そして

 

モジモジ」

 

『マフォク!!』

 

「分かってる!!

 

サト……サト……の…素敵なお嫁さんになる者!!!!」

 

『マフォク、マフォマフォクッ!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………何やってんだお前ら……ご丁寧に決めポーズまでしてwwぶぅww」

 

「きっとめぐみんの代わりにやってあげたのよ、もうカズマさんったら察してあげなさいよ……プークスクスwww」

 

「あww…ありがとなwwwママwwwwマフォクシーwww」

 

 

『ナマ………ププww』

 

『ピカカ……ピカカ……ピピwww』

 

 

「もう絶対やらない!!!!!」

 

『マフォクシ!!!!』

 

「セレナ!!マフォクシー!!スゲェカッコ良かったぜ♪」

 

 

 

「………………今度は一緒にポーズを考えましょ」

『フォク!』

 

 

 

「セレナ………お前まで」

 

「…………色々言いたい事があるけど、あんな最低な言い回しのカズマも「うっせ!!」リオルも私も皆アナタに帰って来て欲しいの

 

だから一緒に屋敷に帰りましょダクネス♪」

 

 

「お前達……皆……皆………本当に……大バカ者だぁぁ!!!!」

 

『リオリオ♪』

 

ダクネスは泣きながら怒鳴り笑うという器用なトリプルプレーを見せ、それを見たリオルや皆の顔にやっと何時もの笑みが戻った

 

 

「アルダープ様! 確かに30億エリスあります!!」

 

「そ……そうか」

 

「そんじゃオッサン、俺ら帰らせて貰うぜ」

 

「あぁ好きにしろ、但しララティーナは置いていけ」

 

「…………はぁ?」

 

「式を邪魔した事は特別に水に流してやる、ほれ!さっさとララティーナを置いて帰れ」

 

「おいおい認知症になるには早いだろ、今さっき俺らコイツをその30億エリスで買っただろうが」

 

 

「はて?何の事だ?

 

この30億エリスは、たまたまワシが落ちてるのを拾っただけだ

 

何処にお前達の物だと分かる証拠がある!ホゥレェ!ホゥレェ!名前など書いてはないではないか!!!」

 

「そんなの卑怯ですよ!!カズマさん達が必死に集めたお金なのに!!」

 

『キルアキィ!!!』

 

 

「だったら証拠を見せてみろ!!

 

あればだがな」

 

「証拠ならあるぜ」

 

「なにっ!? な……なら見せてみろ!!」

 

「今すぐは無理だな、まあ明日辺りにでも見せてやるから

 

取り敢えず今日はコレで手打ちって事で」

 

「そんなハッタリが通用するか!!!!」

 

 

 

「アルダープ……貴様!!!」

 

「ほっとけダクネス、それよりさっさと逃げるぞ」

 

「何を言う!!せっかくのお前やリオル達の苦労が全て水の泡になるではないか!!」

 

「良いんだ、あのオッサンをイラつかせれば必ずボロを出す

 

そうすりゃ万事解決出来んだからよ」

 

「な……何故だ」

 

「ソイツは明日か今夜のお楽しみだ」

 

「全く分からん!!!

 

所で先から気になっていたんだが……めぐみんとロトムの姿が見当たらないが、2人はどうした」

 

「ロトムは野暮用だ……めぐみんは……(そういやアイツどうしたんだ、全然来ないじゃねえか)

 

俺も分かんね!!それよりも今は逃げるぞ!

 

ゆんゆん!キルちゃんのテレポートを頼む」

 

「はい! キルちゃん」

 

『キルッ!』

 

キルちゃんの手をゆんゆんが繋ぎ、その手をダクネスに握らせ数珠つなぎの様に1つに纏まり彼女の<テレポート>で脱出しようとしたが

 

『キルゥゥゥ!?』

 

「キルちゃん!?」

 

突如銀色に輝く光がキルちゃんに命中してしまう

 

「今の……まさかてっていこうせん!?

 

誰だ!!」

 

『ピカピカァ!!』

 

式場を見渡すも<てっていこうせん>を放ったポケモンの姿は見当たらない

 

 

「キルちゃん!大丈夫!!」

 

『キルッ……キィル……』

 

 

「今のがてっていこうせんなら、フェアリータイプのキルちゃんには大ダメージよ」

 

「仕方ねえ……こうなったら走って逃げるぞ!!」

『ナァ!!』

『リオリ!!』

 

 

「逃がすな!!追え!!終え!!!」

 

ゆんゆんがキルちゃんを抱えるのを見届け、カズマはダクネスの手を引き皆と共に式場の入口に向かい走り出す

 

 

「逃がすか!!」

 

「うわぁぁぁ!!!カズマさん!!!アタシ達出待ちされてるぅぅ!!!!」

『リマァァリ!!!』

 

教会の外に出るが、当然外にもアルダープの部下達が待機しており挟まれてしまう

 

「あぁもう!!こんなの俺のキャラじゃねえが……強行突破すんぞ!!」

 

腰からチュンチュン丸を取り出し構えようとした時

 

 

「皆さん!!こっちです!!」

 

 

「めぐみん!?」

『バケバケ!!!』

 

「やっと来やがったな……遅いんだ………ん?」

 

「早く!! 此方に抜け道があります」

 

「わ……分かった!!

 

(なんだ………敵関知スキルが異様に反応しやがる……アルダープでも兵達からでもない……どっから)」

 

教会の中の端に居るめぐみんが、大きく手を振りカズマ達を呼びつける

 

 

「ぐっふふふ」

 

めぐみんとカズマ達が合流し、教会の奥に走っていくのが見えたアルダープが何故か怪しく笑う

 

 

<教会内部>

 

「めぐみん!!今まで何処に居たの!!」

「そうよ!うぅ……私も皆も心配したんだから!!」

 

「ずっとあの領主の屋敷に隠れて様子を伺っていたんですよ、心配してくれてありがとうございます♪」

 

「う………うん」

 

笑顔でめぐみんが返事を返すと、何故か直前まで泣いていたゆんゆんが凄く不思議そうな表情を見せる

 

 

「ほらカズマ! めぐみんに早く謝まって仲直りしましょ……カズマ?」

 

『ナママ?』

 

「……………」

 

「ねぇめぐみん、何で貴女剣と盾なんか持ってるの?」

『アシィマァ?』

 

「領主の家からクスネたんですよ売ればお金になりますからね、それよりも早くララティーナを逃がさないと………ララティーナ?」

 

 

「めぐみん………その……心配かけて……すまない」

 

「いえいえお気になさらず、さあ私が手を持ってあげますよララティーナ」

 

「だから………今日は好きなだけ呼んでも構わない!!」

 

「はい???

 

さ……さあそれより早く行きましょう」

 

『バケチャ……バケバケ!!!』

 

ダクネスの手を取るめぐみんの肩に、心配したんだよと泣きながらバルスリンが飛び付く

 

 

「アナタにも心配かけましたね、ゴメンなさいバケッチャ」

 

『バケッ?』

 

「えっ………」

 

 

「この先にある抜け道を通ればもう安全です、さあ………あれ?どうしたんですか皆さん……何で立ち止まってるんですか?」

 

「き…………貴様は………誰だ」

 

震える声でダクネスが吐き捨てる

 

「はい?

 

やだな何を言いますか、私はめぐみんですよ♪

 

そうかララティーナはお疲れですものね、なら手ではなくおぶって運んであげますよ」

 

「てっきり私が勝手にパーティーを辞めた事に怒っているから呼んでいるのかと思ったが………めぐみんは私の事をララティーナとは呼ばん」

 

「……………た……たまには名前で呼びたく」

 

「名字も呼ばねえよ、てか今お前バルスリンをバケッチャって呼んだな、ほんの2日離れただけでアイツが爆裂仲間の名前を忘れる訳がねえ」

『バケチャ!!バケバケバ』

 

「バルスリン?」

 

「それだけじゃないわ、めぐみんなら私が心配したって言えば

 

 

貴女に心配される何て一生の不覚!!穴があったら入りたいです!!! 

 

って本気でヘコミながら言うもの!!!!」

 

 

「それはそれでどうかと思うぞ」

 

「カズマ、今は言わないであげましょ」

 

「あぁ……というか、先からお前からコレでもかってぐらい敵意を関知してんだよ

 

誰なんだよお前は!」

 

「……………………イライラ」

 

 

「本物のめぐみんは何処に居るの!!私の友達に何を」

 

グサッ

 

「なっ!?」

 

めぐみんらしき人物が、持つ剣でゆんゆんの体を切る

 

バタン

 

「ゆんゆん!!!!!」

 

『キ……キルキル……キルキル!!!!』

 

倒れるゆんゆんにキルちゃんやセレナが慌てて駆け寄ると

 

「危ない!!」

『メッノッ!!』

 

 

めぐみんらしき人物は彼女達にも剣を振るがセレナと倒れるゆんゆんはサトシ、キルちゃんはユキメノコが飛び付き間一髪交わす

 

「あ……ありがとうサトシ」

 

 

「あぁぁぁクソ意味分かんねぇぇぇ!!!!」

 

すると剣を持つめぐみんらしき人物が顔を歪ませ怒鳴り始める

 

 

「そこのクソ金持ちクソ女はララティーナって名前だろうが!!

 

バルスリンって何だ!?ニックネームか!?何だそのクソネーミングはよ!!!

 

敵意を関知だぁ!!クソ人間がそんな事出来るとかしらねぇよ!!!

 

 

友達ならクソ大事にしろ!!!」

 

 

『リッ?』

 

 

 

 

 

 

{テメェみたいなクソチビがな!お美しいカレンお嬢様に期待されてるとか!!クソ生意気なんだよ!!!}

 

 

 

 

 

『リ………リオリ?』

 

「リオル?」

 

 

 

 

「おいゆんゆんしっかりしろ! アクア早く治療だ!!」

 

「治療って何を?」

 

「こんな時に意味分かんねえ事言ってる場合か、あの剣で切られたじゃねえかよ!!」

 

「うわぁぁん怒らないでよ!!血も1滴も出てないし傷跡もないのに何処を治療すれば良いのよ!!」

 

「はぁ!?

 

そ……そういや確かに、あんだけデカイ剣で切られたのに血が出てねえし傷も……いや服の下にあるかもって思いましたが見ないです、だからママ!マフォクシー!杖を向けないで下さいお願いします反省してます」

 

 

「もしやあの剣は殺傷能力が無いのか」

 

「か……かもな、もしかしたらゆんゆんの奴あんなデカイ剣で切られたと思って気を失っただけなんじゃねえか?

 

だからキルちゃん、そんな心配しなくて良いと思うぞ」

 

『キルキル……キルキル……』

 

だがキルちゃんにはカズマの声は届いておらず、泣きながら今も必死にゆんゆんに呼び掛ける

 

 

 

「お前良くもゆんゆんを、ピカチュウ!アイアンテール!!」

 

『ピカァァァ!!』

 

「ふん!」

 

めぐみんらしき人物が盾を抱える

 

『ピィィィ………ピカァァァ!?』

 

すると盾に尻尾が当たる前にピカチュウは吹き飛んでしまう

 

「ピカチュウ!?

 

何だ今の………あれ? 今のって確か」

 

「そらそらそら!!」

 

「わぁ!? うわぁ!? うわぁぁ!?」

 

凄まじい勢いで剣を振りまくるもサトシは全て交わしまくる

 

 

「ちぃぃ!! クソ人間のクセに生意気に俺を交わしやがって!!

 

このこのこの!!!」

 

「わわぁ!?のわぁ!?にゃわぁ!?」

 

「サトシさん、そんな必死に交わさなくて大丈夫よ!!

 

どうせ切られたって傷1つ出来ないナマクラ刃なんだからきゃあぁぁぁ!!!」

 

バタン

 

『アシマリマ!?』

 

「誰がナマクラ刃だクソ女人間!!!」

 

ターゲットをサトシからアクアに変更し、彼女を切りつけ地べたに這いつくばらせる

 

「大丈夫かアクア!?」

『リオオ!?』

 

「…………」

 

「気を失ってる!!」

 

『アシィ!!!アァシィィ!!!』

 

「ケッ!

 

そんなクソみずでっぽうが俺の体に効くかクソ女!!」

 

怒りから凄まじい勢いの<みずでっぽう>を放つも、盾で防がれてしまう

 

『ナマッ!!ふわぁぁ~』

 

ならばとナマケロが<あくび>で眠らせようと口を開くも

 

 

「効かねえよ!」

 

『ナマッ!?』

「何で眠らねえんだ!?」

 

 

「待て貴様ら!!」

 

「カズマ! 兵隊達が!!」

 

「うおぉぉ!!」

 

「前からも来てる!!」

 

「俺らが向かう先に兵が居たって事は、お前アルダープの野郎の手下か!!」

 

「ふざけんじゃねえ! 誰が金持ちのクソデブ人間の手下になるか、俺の願いの為に仕方なく世話してやってんだよ!!」

 

「セレナ!お前はゆんゆんを頼む、マフォクシーはキルちゃんだ」

 

アクアを抱えながらサトシはセレナとマフォクシーに指示を出す

 

「うん!」

 

「ユキメノコはメロメロで兵隊達を頼む!!

 

カズマ、正面突破しよう!!」

 

「あぁ! 来いダクネス」

 

「待て! あのめぐみんの姿をした奴はどうする!!」

 

『ナンマッ!!』

『ピッカァ!!』

 

「ピカチュウ頼んだ!!」

 

「頼むぜ相棒、アイツらが戦うんなら大丈夫だろ」

 

「あ……あぁ!」

 

 

『フォクシィ!』

『キルキル…』

 

『メッノ!!』

 

『キルッ?』

 

今だ目を覚まさないゆんゆんを心配するキルちゃんにユキメノコが一喝する

 

『メノメノ、メンノッ!』

 

『キィ……キルアリ!!』

 

その渇が効いたからか、何とか立ち上がりマフォクシーの肩に乗る

 

 

「待てぇぇ!!!」

 

カズマ達の反対側から来た兵隊達はそのままカズマ達を追い掛け、この場に残されためぐみんの姿をした人物とピカチュウ&ナマケロのタッグが合間見える

 

 

「来なクソチビ共、まとめて相手してやる『ピッカァァァァ!!!』『ナッマァァァァ!!!』うぉぉぉ!?」

 

遠慮なく<アイアンテール>と<じごくづき>を食らわせる

 

 

「脅かしやがって、不意打ちかますとはクソ生意気な奴らだな!!」

 

だが全く効いておず剣を振りまくる

 

『ピカッ!ピカッ!ピカッ!ピカッ!』

『ナマッ!ナマッ!ナマッ!ナマッ!』

 

 

負けじとピカチュウもナマケロも剣による攻撃を交わしまくる

 

『ピィカァァ!!!』

 

その合間に剣を叩き落とそうと<アイアンテール>を剣に命中させる

 

すると

 

 

「ギャァァァァァ!!!!!」

 

『ピカッ?』

『ナマッ?』

 

腹に<アイアンテール>と<じごくづき>を食らっても全く効いていなかったが、剣に<アイアンテール>が当たっただけで異様なまでに痛がる

 

『ナマナナ!』

 

『ピカ!』

 

互いに狙いを定め

 

『ナマァァ!!』

『ピィィカァ!!』

 

<マッドショット>と<10まんボルト>を剣に放つ

 

「バカが!!」

 

しかし盾でそれを防ぐ

 

 

『ピカァァ!!』

 

「ふぇ?」

 

だが今のは囮であり、盾を構えたので前が見えない隙を付きピカチュウが高速で足元に近付き尻尾で転ばせ

 

 

『ナマァァァ!!!!』

 

「ギャァァァァァ!!!!」

 

転んだ弾みで手から離れた剣に<じごくづき>を食らわせる

 

 

「ちきしょぉ!!!

 

何でピカチュウとナマケロがこんなクソ強いんだよ!?しかもトレーナー抜きで!!!」

 

『俺らの事を知ってるって事は間違いねえな』

 

『うん、何でアルダープに手を貸してるか分からないけど

 

早くめぐみんの目を覚まさせて、じゃないとへし折ってあげるよ』

 

「クソチビの分際で脅しか………じゃあ俺も脅させて貰うぜ!!」

 

『『なっ!?』』

 

盾を放り投げポケットからナイフを取り出し、めぐみんの姿をした人物は自らの首に向ける

 

「お前らが動いたら、このクソ女人間の首を切ってやる」

 

 

『なんだって!?』

 

『辞めろ!!お前も俺らと同じグハッ!?』

 

『ナマケロ!!ぐわぁ!?』

 

ナイフを持つ手とは逆の手で落ちた黒剣を拾い上げ、ナマケロとピカチュウを切りつける

 

「良い人形ゲットしたぜ、ギ~ルギルギル!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、逃走を計るカズマ達は

 

『メッノ♥️ メッノ♥️』

 

「どうぞお取りください女王様♪」

 

ユキメノコの<メロメロ>により向かって来るアルダープの部下達を骨抜きにし前に進み

 

 

「待っていたぞララティーナ」

 

出た場所は教会の祭壇付近、其所にて待ち受けるは

 

 

「アルダープ……」

 

ニヤニヤと笑い髭を撫でるアルダープと、その後ろに控える彼の部下達である

 

 

「参列者共は全員出ていってしまったが、客がおらんでも式は行える、さあララティーナよワシの所に来い貴様はワシの妻になるんだ」

 

「私は………皆に買われたのだ、もうお前の妻ではない!!」

 

「そういう事よ、アナタはフラれたんだから素直に受け入れさい!!」

 

 

「グッフフフ!!偉そうな事をほざいているが貴様らの仲間のアークプリーストと巨人を倒した紅魔の娘はもう戦えない様だな

 

残ったのは最弱職の冒険者と子供2人とモンスター共、しかも仲間を庇いながらで、外に控えさせておったワシの部下達全員の包囲網は突破出来まい!!!」

 

「「「「「うぉぉぉぉ!!!!」」」」」

 

100人あまりの兵隊達が一斉に向かう

 

 

「出でよゴウカザル!! ドダイトス!!グライオン!!」

 

『ウキッィィ!!』

 

『ドダァァ!!』

 

『グライオッン♪』

 

 

「皆! 行け!!」

 

『ウキィィィ!!!』

 

『ドンダァァ!!』

 

『グライッ!グライオッ!!!』

 

<かえんポケモン>ゴウカザルはマッハパンチ

 

<たいりくポケモン>ドダイトスは<ロッククライム>

 

<キバさそりポケモン>グライオンは<シザークロス>で

 

 

「ひでぶ………」

 

式場に居たアルダープの部下数100人全てを、あっという間に倒してしまう

 

「ありがとな皆『グライオッン♪』わわっ!?ははは♪相変わらず顔にくっ付くのが好きだなグライオンは♪」

 

 

 

 

 

「…………………」

 

 

「気持ちは分かるぞオッサン、俺も最初から全部アイツに任せときゃ良かったって後悔してるからよ」

 

「そ……そんな事ないわよ、カズマが居なきゃ………………うん」

 

「そこは嘘でも良いから何か言えよ!!!」

 

「と……取りあえず、もう奴の部下は居ない

 

じゃあなアルダープ、私は帰らせて貰う」

 

「ま……待ってくれ!!待つんだララティーナ!!!

 

くそぉぉぉ!!!何が俺に任せろだ!!あのポンコツモンスターが!!!」

 

 

「誰がポンコツだと」

 

 

「なっ!? お前……」

 

皆と共に式場を去ろうとするダクネスの前に、めぐみんの姿をした人物が立ちはだかる

 

 

「何で!?

 

アナタはピカチュウとナマケロが……まさか!?」

 

「あのチビ共ならブッタ切ってやったよ」

 

「何だと!?」

 

 

「おぉぉ丁度良いタイミングで来たぞ、さあソイツらを思う存分切れ!!そしてララティーナをワシの所に連れて来い……ではなく連れて来てください!!ワシに剣を向けるな……ではなく向けないでください」

 

「言われなくても分かってる……だが……あのチビ共のせいで体力的にキツい」

 

「何だと!? ふざけるな!!せっかくワシが下手に出たというのに」

 

「安心しな、代わりに俺のシモベ共に戦わせる

 

 

さあ………お目覚めの時間だぜ人形共」

 

手に持つ黒剣が不気味に輝き始める

 

 

 

「ピクッ」

 

「アクア? 目が覚めたんだね、だったらカズマ達の側に居てぐぅぅぅ!?うぅぅ!?」

 

『アシマリマ!?アシィマァ!!』

 

「はぁ? おいアクア……何やってんだ!?止めろ!!!」

 

目が覚め立ち上がったアクアはサトシの首を両手で絞める、イブやカズマの制止も聞かず無表情で光の宿らない瞳でジィとサトシを見ながら

 

「サトシ!!

 

キャァァ!!!」

 

『マフォク!?』

 

『メノ? メノ?』

 

『キ……キルキル!?』

 

するとセレナに抱えられていたゆんゆんも突如目覚め、セレナを突き飛ばす

 

「ゆ……ゆんゆん?」

 

「…………ライトオブセイバー」

 

アクアと同じく無表情で、めぐみんらしき人物と同じく鮮やかな紅魔族の特徴的な赤い瞳が濁った赤に染まり

 

抑揚の無い声で得意魔法のライトオブセイバーを発動する

 

『ドダァァ!?』

 

「ドダイトス!?」

 

セレナを庇いドダイトスがライトオブセイバーの直撃を食らってしまい

 

「ドォ………ドダイ」

 

「ドダイトス………ごめんなさい」

 

戦闘不能になってしまう

 

「………ライトオブ」

 

「止めろぉぉ!!!」

 

再度攻撃しようとするゆんゆんにダクネスが飛び掛かり何とか攻撃を阻止する

 

「うぐっ!!うぐぅぅぅ!!!」

 

「この駄女神なにやってんだ!!放せ!!!放せ!!!

 

くっそぉぉ……そういやコイツの力のステータス俺より高いんだった!!!」

 

『リィ!』

 

「リオル?」

 

『リィィィオッ!!!』

 

今朝バニルと睨み会う彼女にやったのと全く同じ展開が教会内で再現される

 

「サンキューリオル!

 

大丈夫かサトシ!?」

 

「ゲホッ!ゲホッ!!

 

な……何とか……」

 

『ウキィィ!!』

『グライ……』

 

「大丈夫だよ2人共……ゲホッ!ゲホッ!ドダイトス……セレナを助けてくれてありがとな」

 

「ゴットレクイエム」

 

ドォォン!!

 

 

すると床に顔が突き刺さったアクアが抑揚の無い声と共に拳で床を攻撃し立ち上がる

 

 

「くっ!! アクアも……ゆんゆんも、一体どうしたというんだ!!」

 

「決まってんだろ、アイツがお目覚めの時間だぜ人形共って言ってから急にこうなったんだ

 

アイツが何かやって………あっ!?

 

おいお前………てっきりめぐみんの姿に変装か化けてんのかと思ったが、その体は……めぐみんで……魔法か何かで操ってんのか!!!」

 

「なに!?」

 

『バケ………バケチャ………バケバケ?』

 

 

「あぁそうさ

 

あっ!

 

もしかしてコレ最初から言えば、お前ら誰も攻撃して来なかったんじゃ………コイツは勿体ねえ事しちまったぜ!!

 

 

 

 

 

 

 

ギ~ルギルギル!!!」

 

 

『リオッ!?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

{ほらほらどうだ~痛いか}

 

グサッ! グサッ!

 

{い………い……痛い……痛い!止めてよ!!!}

 

{そんなに泣くほど嫌ならさっさと屋敷から出て行け、勿論カレンお嬢様には見つからない様にな

 

そうすりゃ荷物持ち係の俺がクソザコのお前の代わりに、カレンお嬢様のお気に入りポケモンになって可愛がって貰えるし、バトルに出して貰いあの人を強いトレーナーにしてしてやれるんだ

 

 

 

分かったらさっさと出ていけクソチビがよ!!!!}

 

グサァァ!!!

 

{うわぁぁぁぁ!!!!!}

 

 

{ギ~ルギルギル!!!!}

 

 

 

『リィ……リィ……リィ……リィ……』

 

「リオル? どうした? 何故震えてるんだ……リオル?リオル!!」

 

 

 

 

 

「操る………」

 

「グッハハハハ!!! 良いぞ良いぞ!!もっとやれモンスター!!!

 

ではなく!やってくださいませ!!」

 

 

「アルダープの……関係者………あっ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

{もし領主様のお側で剣と盾を持って様子がおかしい人物が居れば話は別ですがね}

 

 

 

 

 

「あの剣と………盾が原因…?

 

 

もしかしてピカチュウや皆の攻撃が全く効かなかったのって、それにキルちゃんを攻撃した てっていこうせんも…………カズマ!イブ!」

 

「なんだ?」

 

「ゴニョゴニョ……ゴニョゴニョ……お願い」

 

「わ………分かった」

『アシマ…』

 

 

「グライオン! 横からあの剣にほのおのキバ!!」

 

『グラァァイ!!!』

 

 

サトシの指示通り、真正面ではなく横に逸れて炎を纏ったキバで噛みつく<ほのおのキバ>で剣に向かう

 

 

「バカが!!」

 

『グラァァ!!!!』

 

勿論盾によってグライオンの攻撃は全く効かず弾き飛ばされてしまう

 

弾き飛ばされたグライオンの様子を確認する為、めぐみんの体が横を向いた時

 

「ンソゲキィ」

 

狙撃スキルで放つフックが付いたロープを装着した矢が黒剣に命中しフックが綺麗にグリップ部分に引っ掛かる

 

「何だコレ?」

 

「よぉしイブ引っ張れ!!」

 

『アァァシィィ!!!!』

 

ロープを持ちながら<みずでっぽう>の勢いを使い引っ張る

 

 

「うぉぉぉぉぉ!!!放すなよ!!!絶対に放すなよクソ女人間!!!フリじゃねえからな!!!頑張れぇ~♪頑張れぇ~♪

 

痛い痛い痛い痛い!!!!!体が引き千切れるぅぅ!!!!!やっぱり離せ!!今すぐ離せ!!早く離してお願いします!!!

 

うぉぉぉぉぉ!!!!!!」

 

めぐみんが異様なまでに痛がりながら必死に離すまいと持っていた剣を離し、引っ張っられた剣は教会の壁に突き刺さる

 

 

 

「………………あの剣が操ってんだな!!!」

 

『ギクッ!!!』

 

めぐみんの口から出た台詞はどう聞いても剣が喋ってる様にしか聞こえず、カズマに指摘された瞬間ビクリと動き

 

「手が生えた!?」

 

グリップ部分から、先が黄色で平べったい手の様な物体が2本生え壁から脱出しようと必死に手で壁を押す

 

 

「やっぱり!!!

 

ゴウカザル!! フレアドライブ!!!」

 

『ウギィ!!』

 

ゴウカザルの頭や手の強烈な炎が段々と勢いを増し燃え始めていく

 

『ウギィィィィ!!!!!』

 

強力な炎を纏い相手に突撃する彼の得意技<フレアドライブ>が剣の元に

 

 

「ゴットレクイエム」

 

「ライトオブセイバー」

 

『ギィィィィ!!!!』

 

「くそっ!!」

 

しかし剣を守ろうとアクアとゆんゆんが攻撃を仕掛け、ゴウカザルの軌道をずらされ剣には命中できなかった

 

 

 

『ギィィ!!ギィィ!!!ギルガァァ!!!』

 

その間に剣は壁から無事に脱出し、刃の部分を下にし刃の付け根部分から不気味な1つ目が浮かび上がる姿をサトシ達に見せる

 

 

 

「やっぱりお前だったかギルガルド!!」

 

「ギルガルド? もしかしてコイツもポケモンか!!」

 

 

「えぇ!!」

 

ロトムが居ない為、セレナは自信の図鑑を取り出しギルガルドに向ける

 

 

〈ギルガルド おうけんポケモン はがね ゴーストタイプ ブレードフォルム

 

強大な霊力を宿した体で切り付けた生き物を自分の意のままに操り従わせる、同じく強力な霊力を宿した盾は如何なる攻撃をも受け付けない〉

 

 

「って事は、やっぱコイツがアクアやゆんゆんに……めぐみんを操ってんだな!!」

 

『バケェェェ!!!』

『アシマリマ!!アゥアゥ!!』

 

『キィ……キルキィ!!』

 

「えぇ!! それにしても……色違いのギルガルドは初めて見るわね」

『フォクシー』

 

 

「色違いの…………ギルガルド…………ハッ!?」

 

 

 

{何でこんなに切り付けてんのに、お前は操られないんだよ!!!!}

 

グサッ!グサッ!!

 

{止めてぇぇ!!!!}

 

 

『リリ……リリ………リィ……』

 

 

「リオル!!今すぐボールに戻『リィィィオッ!!!リオォォ!!!』落ち着け!!!リオル!!」

 

『リィィィオッ!!!』

 

「っ!?」

 

宥めようとするダクネスの手を噛み付き引き千切ろうとする

 

「何やってるのリオル!?止めて!!!」

『フォクシ!!』

『バケチャ!!バケェッ!!』

 

『リィィィオッ!!!!!!』

 

「キャァァ!!!」

『マフォォ!!!』

『チャバァァ!!!』

 

「リ……リオル!!!」

 

止めに入ったセレナ達ごとダクネスを投げ飛ばし

 

 

『リオリ!! リオリ!! リオリ!! リオリィィィィ!!!!!!』

 

怯えながら来るなと叫び、椅子やゴミ箱に転がるアルダープの部下達をギルガルドに向けて投げ付ける

 

 

『ギィィルガァ!!』

 

立ち尽くしていためぐみんが持つ盾がギルガルドの方に向かい、刃の中央部分にくっ付き

 

『ギルガ!!』

 

リオルの投げ付けた物を巨体な盾で受け止める

 

 

「何だアイツ……姿が変わったぞ」

 

「シールドフォルムにフォルムチェンジしたんだ」

 

「な……なんだフォルムチェンジって?」

 

「ポケモンの中には自由にバンバン姿を変える奴が居るんだ、今のギルガルドみたいにね……その事をフォルムチェンジって呼ぶんだ」

 

「言葉の意味通りなんだな………ん?………って事は………まさか」

 

「どうしたの?」

 

「いや今は関係ねえ、それよりも何やってんだリオル!!!仲間攻撃してどうすんだ!!!」

 

『アシマ!!アゥアゥアシィ!!!』

 

 

『リィ………リィ………リィィ』

 

 

『リマァ!? リマリマ!アシマ!!!』

「お……おい別にそこまで怒ってねえよ、何も泣かなくても」

 

「あのギルガルドと何か合ったのかな……アイツに凄く脅えてるみたいだけど」

 

 

 

 

『ギルガ………ギルガ………ギルッ!?

 

 

ギィルガァ!!』

 

再びソードフォルムになり、更に剣と盾として別れめぐみんの手に

 

 

「………………まさかとは思ってたが、その脅え方に泣き声で確信した

 

お前あのクソ金持ちクソ女クソ人間の所に居たクソザコリオルだな」

 

『リィ………リィ………』

 

「相変わらず泣き虫なのは変わらねえな、なんだぁ?またクソ金持ちのクソ女クソ人間をトレーナーにしてんのか?

 

 

良いよなぁクソチビはよ……クソザコのくせに見た目が良いから………いや止めとこ、それよりそこで大人しく震えとけ

 

もし邪魔したら……分かるよなぁ~ギ~ルギルギル!!!」

 

頭を抱えながら震え縮こまるリオルの方から、サトシ達の方を見る

 

 

「先は良くもやってくれたな、俺の大事な何時も手入れに力を入れている体がもう少しで引き千切れる所だったじゃねえかこのクソ野郎共!!!!!」

 

 

「お……おいサトシ大丈夫か……アイツ無茶苦茶キレてるぞ」

 

 

「テメェらだけは人形にしないでブッ殺してやるから覚悟しろ!!!

 

 

このクソ茶髪クソ人間!!!!!クソアシマリ!!!!!」

 

 

「………俺ぇぇぇ!?」

『アシマァァァァ!?』

 

 

「そんな事させるもんか!!」

 

 

「そうだよなお前がヤれって言ったもんな!!!

 

頼むぞ!!アクアが操られてるから俺死んだら生き返られねえんだからな!!!!」

『アシマァアシマァ!!!』

 

 

「大丈夫任せて、先のアクアとゆんゆんの攻撃を受けたおかげで」

 

『キィィ………ウキィィィィ!!!!!!』

 

ゴウカザルの激しい雄叫びと共に体から発せられる炎は益々勢いを増して行く

 

「そうか……もうかね!!」

 

「あぁ!! しかも俺のゴウカザルのもうかは普通じゃないんだ!!」

 

『ウギィィィ!!!』

 

更に火力が増して行き炎の色が青に変わる

 

 

(うぉぉぉ青色の炎じゃねえか!!カッコいいなぁ♪)

 

「行けぇゴウカザル!! フレアドライブ!!!!」

 

「ライトオブセイバー」

 

「ゴットレクイエム」

 

再びゴウカザルを妨害しようと操られたゆんゆんとアクアが攻撃を仕掛けるも

 

 

『ウギィィィィィ!!!』

 

パワーもスピードも先の<フレアドライブ>とは別物で、今度は逆に2人を弾き真っ直ぐギルガルドの剣に向かう

 

 

「よーしやった!!」

 

 

 

『フワァァ~』

 

 

『ウギィ!?

 

 

ぐぅぅ~ぐぅぅ~』

 

 

「ゴウカザル!?」

 

だが寸前の所でゴウカザルは眠ってしまう

 

 

「おい……今のまさか」

 

 

『グライオッン?』

 

『ピィィカァ』

 

『グラァァイ!?』

 

ゴウカザルが眠り困惑するグライオンに、鋼に変化した尻尾が直撃し

 

 

『グラァイ………』

 

戦闘不能に

 

 

 

「今のって……」

 

『フォ……フォクシ』

 

 

 

「やっぱコイツら最高の人形だな

 

 

ギ~ルギルギル!!!」

 

高笑いするギルガルドの前に

 

『『……………』』

 

光の宿らない目で立ち尽くすピカチュウとナマケロの姿が。

 

 

 




後2話で2章は終わります
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