この素晴らしい世界にポケモンを   作:ハリケーン改

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シトロンの発明品大暴走回


この素晴らしいサイエンスで祭りの準備を

 

 

<女神エリス&女神アクア感謝祭まで後6日>

 

いよいよ1週間を切った女神エリス感謝祭、だが此処へ来てまさかの敵対している(一方的にされてる)アクシズ教団との共同開催となり戸惑うエリス教徒達

 

 

当然

 

 

バタン!!

 

「カズマぁぁぁ!!!貴様いったい何をやったんだぁぁぁ!!!!」

 

 

カズマの一番身近に居るエリス教徒が朝っぱらから屋敷に殴り込んで来るのは当然であった

 

 

「朝っぱらから喧しいぞ、こめっことユリーカはまだ寝てんだ静かにしろ」

 

「コレが騒がずに居られるか、たった1日でアクシズ教との共同開催になるなど絶対貴様のせいだろ!!」

 

「確かに俺が話を纏めたが、アクシズ教絡みなら俺より真っ先にアクアを疑えよ」

 

「アクアにそんな知恵がある訳ない!!」

 

「…………確かに」

 

「アクアが聞いたら怒りますよ2人とも……」

 

「ごめんダクネス、共同開催を持ち掛けたのは俺だから文句なら俺に言ってよ」

 

「サトシが!?」

 

カクカクシキジカ

 

カクカクメブキジガ

 

 

 

「確かに敵対している者同士の共同開催で過去最高に盛り上がっているが………案を思い付いた時に先ずは主催者の私に一声掛けてくれ、今朝いきなりアクシズ教団と共同開催になったと聞いた時は心臓が止まり掛けたんだぞ」

 

「ごめん、主催者の仕事の初日だから忙しいかなって思って」

 

「何かあったら直ぐに知らせてくれと言ったではないか……」

 

「良いじゃねえか盛り上がってんなら、アクシズ教も折角参加出来た祭りを絶対成功させたいだろうから大人しくするだろうし………タブン」

 

「おい今小声で多分と言わなかったか!?」

 

 

『ピカピカ、ピィカピカピ?』

 

『本当ロト!

 

ダクネス、ルカリオはどうしたロト?』

 

 

「あぁ、ルカリオなら他のエリス教徒達と教会の修復作業の手伝いをしてくれている」

 

(まぁアイツがブッ壊したもんな)

 

「それで肝心のアクアはどうした?まだ寝ているのか?」

 

「この町のアクシズ教団のトップとクリスと一緒にお祭りの打ち合わせに行ったわ」

 

 

「はぁ!?

 

何故エリス教徒のクリスがアクシズ教団の打ち合わせに行ったんだ!?」

 

「昨日もしアクア感謝祭を開催出来たら手伝うと口約束してしまった様でして……かくゆう僕も午後から手伝う事に」

 

「まあもう決まっちまったんだ、つうか今更アクア感謝祭だけ無しになったらアクアも教徒達も暴れるぞ」

 

「うぐっ……わ…分かった………はぁ……よりにもよって我が家が主催者の時に……」

 

椅子に座りガクリと項垂れる

 

 

「お早う……ふわぁぁ~」

「お腹……空いた……」

 

 

『フォク!? マフォクッ!!』

『バケチャ!!!』

『ピッカァ!!』

『避難ロト!!』

 

 

ユリーカとお腹を空かしたこめっこが降りて来たのでナマケロとある1匹以外は全員2階に避難する

 

 

「流石は我が妹、伝説と幻を越えしバルスリンを戦わずして退却させるとは……間違いなく将来は魔王か神ですね」

 

 

「……………神になる問題は1人だけにしてくれよな」

 

『…………………ナマ』

 

カズマとナマケロは残ったポケモンを見る

 

 

 

『…………………アシマリマ』

 

『ピィピィ?』

 

 

『イブ!! 早く避難するロト!!!』

『デネデネッ!!』

 

 

『アゥ?』

 

 

「……………アシカ……チキン…ジュルリ」

 

 

 

『ピィ!?』

『アシィ!? アシィィィィ!!!!!!』

 

 

「待って」

 

「コラァ!! イブもゼル帝も食べちゃダメ!!!」

 

 

 

 

 

「何だ? アクアはイブを置いていったのか?」

 

「頭にゼル帝が居るからお守りでお留守番なんだって」

 

 

 

 

 

 

「もしかしたらアイツ、今夜で居なくなるかもしんねえのか……」

 

「…………うん」

 

 

 

 

 

 

 

 

<数時間前、カズマの屋敷の屋外>

 

 

「昨夜メロエッタがイブに事情を伝えてくれてね、どうやら彼女は自分の身に異変が起きてるのに気付いてたみたいだよ

 

まぁそれが原因で自分が神になりつつあるのは知らなかったみたいだけど」

 

 

「まぁそりゃあ気付かない……つうか思い付かないな」

 

「それでイブは何て言ったの?」

 

 

「返事は返さなかったみたい……だから今夜またメロエッタが聞きに行くって」

 

 

「…………ねぇクリス、もしイブが帰りたくないって言ったらどうするの?」

 

「強制帰還………かな………本当はそんな手は使いたくないけど、神になっても待ち受けるのは不幸と虚無だからね……あの子にそんな思いはさせたくないから

 

分かって頂戴サトシ」

 

「……………うん」

 

「漫画やアニメ見てるだけなら神になれるとか普通なら凄い事なんだけどな」

 

「あはは……現実はそんな嬉しい事じゃないよ……」

 

 

 

「クリスさん何処ですか!? 早く行きましょう!!」

 

「ちょっとクリス!!!約束何だからサボらないでよ!!!」

 

 

「はぁぁい今行くよ!

 

じゃあ行って来るね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カズマ………本当に良いのかなコレで」

 

「もう何回も言ってるが仕方ねえだろ、一般人の俺ら………転生者だから完全な一般人じゃねえが、神や天界なんてのが絡んでる規模のデカイ事案に首突っ込めねえよ

 

それに神になって不老不死になる事や地上の奴らと会えなくなるのをアイツが嫌だって思ってんなら、早く返さねえと……そっちの方がアイツにとっちゃ辛いんじゃねえか」

 

「…………うん」

 

「まぁイブ関連はメロエッタに任せて、お前はシトロンとユリーカ達を返してやる事に集中しな」

 

「………そうだね、早くフーパーを見付けないと」

 

 

 

 

 

朝ごはんを食べるユリーカとこめっこの世話をするメンバーから離れ、カズマとサトシが今朝クリスから聞いた情報をまとめていると

 

 

「所で感謝祭とはどんな事をやるんですか?」

 

「基本は普通のお祭りと一緒ですが開催される場所によって主題が区々ですよ、私の故郷の近くでは女神エリスが幸運を司るのでクジ引きやらビンゴ大会と言った運に関係するイベントが目白押しでした……まぁ我が家は運が無いのか毎年参加賞でしたけどね」

 

「貰ったティッシュを砂糖水に付けて食べると結構イケたよね♪」

 

「……………もうちょっと食べて良いわよ、めぐみんも食べて良いからね」

 

「わーい♪」

 

「同情の眼差しは辞めて貰いたいですが……まぁ貰えるんなら……貰いますけどね」

 

めぐみん家の貧乏エピソードに同情してしまい、今日の朝ごはんを用意したセレナがお昼用に作ったサンドウィッチを貧乏姉妹「貧乏言うなぁぁぁ!!!!」に渡す

 

 

「開催される場所によって出し物が変わるなんて面白そうですね、それでアクセルは何をやるんですか?」

 

「ミス女神コンテストだ」

 

 

「ミスコンの事か?

 

(そういやバニルの奴がそんなイベントがあるとか前に言ってたな)」

 

 

「あぁ、エリス様の仮装をして誰が最も女神らしいかを決めるという数年前にあの領主が考えた企画だがコレが中々に好評でな、毎年開催される迄になったんだ」

 

「ほぉ………(よし開かれたら絶対見に行こ)」

 

「ねぇねぇセレナ、それに出てよ」

 

「えぇ!? 私が!?」

 

朝食を食べ終えたユリーカが会話に入る

 

「フーパーに此処にセレナやサトシが居るって教えるんだったらイベントに出ないと、それにセレナだったら優勝出来るかもしれないよ♪」

 

「それは良いな、優勝者の姿はエリス教の他の支部にも伝わるのでフーパーというポケモンの目に止まりやすくなるんじゃないか」

 

 

「で……でも私はエリス様の教徒じゃないし、出る資格は無いんじゃ」

 

「参加資格なんて必要ない、それに盛り上がってくれる方が主催者の私的にも嬉しい」

 

「うーん………どうしよう」

 

「噂で聞きましたが、優勝すれば女神エリスの御加護を受け暫く幸運が続くという噂を聞いた覚えがありますね」

 

「幸運が……なら出てみようかしら、フーパーを探せるかもしれないし………(そ……それに…サトシとの距離感が縮まるかも♪)」

 

「ではエントリーメンバーに入れさせて貰うぞ、そうだ!仮装大会みたいな物だから女装した男も参加しても構わないがどうする?」

 

「…………何で俺を見てソレを言うの?」

 

「ん?

 

中々に様になっていたので、テッキリそういう趣味があると思ったが違うのか?」

 

「おぉぉいダクネス!?」

 

「…………あっ!?」

 

「……………………あ……ああある訳……ななな…ないよ」

 

(バカ野郎!! そのリアクションは嘘付いてる奴の物だぞ!!!)

 

王都の時の変装が中々に様になっていたので、冗談半分でダクネスが参加を口走ると、汗だくになりながら目をコレでもかと泳がせながら否定するサトシ

 

彼の女装から銀髪盗賊団柄みの件が明るみになりたくないカズマは、思わず口走ってしまったダクネスと明らかに嘘を付いてる人間の反応をするサトシに冷や汗をかいてしまう

 

 

「サトシ女装した事があるの?」

 

「違う違う!!ほら前にアイリスに会う為にダクネスの家に行った時に着替えた事合っただろ?

 

そん時にコイツ間違えて女物の服を着ちゃってよ、ソレをダクネスに見られたんだよな」

 

 

「………そうそう!もうダクネスその事は内緒って言ったのに」

 

「………あ……あぁそうだったな」

 

「ふーんサトシが女物の服か……フフ、ちょっと見たかったかな♪」

 

「そ……そんな見せるものじゃないから……(あの時セレナがシュワシュワを飲んでてくれて本当に助かった)」

 

何なら既に王都でセレナは見ているが、手違いでアルコールを飲んでしまったので、あの時の女義賊がサトシである事に全く気付いていなかった

 

「ま……まぁミスコンはセレナに任せて、フーパーってポケモンが見つかる迄はお前らも祭りを楽しめよ」

 

 

「まるで他人行儀だな、お前は祭りを楽しまないのか?」

 

「そうですよ、出店も大量にありますし

 

折角のお祭りなんですから……その……」

 

 

「俺は祭りのアドバイザーに任命されたんだ、だから祭りは裏方に回る」

 

「おい待て、アドバイザーなんて私は聞いてないぞ」

 

「アクシズ教団との同時開催に意識行って聞き逃したんじゃねえのか?

 

アクセルの商店街の方々に是非お願いしますって頭下げられちまってよ」

 

「アクアもだが………頼むから変な騒ぎや問題だけは引き起こさないでくれよ」

 

「分かってらぁ、俺だって商店街の人達からの期待を裏切りたくなくなんかねえしよ

 

 

 

(ぐひひひ

 

売上を例年より伸ばせば俺への謝礼金が4割から6割にアップすんだ、金は幾らあっても困りゃしねえかんな

 

絶対流行らせてやる)」

 

「…………そうですか、まぁお仕事なら仕方ありませんね」

 

それを聞いてめぐみんの表情が曇る

 

 

「………ねぇカズマ「はいカズマだよ」アドバイザーの仕事ってお祭りが始まる迄には終わるんじゃないの?」

 

「不足なトラブルが起きた場合の対処や、各出店の売上の確認とかもあるから忙しいよ

 

(主にアクシズ教団側の対処にな)」

 

「でも1日ずっとじゃないでしょ?

 

だったら空いた時間はお祭りを楽しんだらどうかしら

 

ねぇ、めぐみんもそう思わない♪」

 

「ふぇ!? ま……まぁ……そ…そうですね」

 

セレナから話を振られ声が上ずってしまう

 

「(ちょっと待て、コレはもしかして………お祭りデートって奴か!?

 

トゥンクゥ~なにそれラブコメみたい~

 

確かに金は大事だ……でも俺は鈍感系でも難聴系主人公じゃねえ、フラグが立ちそうなら喜んで広いに行く!!)

 

そ……そうだな………な……なるべく……予定作ってやる」

 

 

「あぁでも……こめっこが居ますし、私が一緒に居ないと危ないでしょうから」

 

「じゃあこめっこはアタシが一緒に居るよ」

 

其所に恋愛話が大好物のユリーカが割り込む

 

「しかし小さな子達だけでは」

 

「僕は用意は手伝うと約束されましたが、お祭りの間は特に何も言われてないので

 

こめっこの面倒はお任せください」

 

「うっ………こ……こめっこは良いんですか?」

 

 

「………………姉ちゃん

 

 

 

 

 

ガンバ!!」

 

親指を上げながら姉の後押しをする

 

「うぅ♪♪♪♪♪

 

分かりました♪」

 

満面の笑みで喜ぶめぐみんであった

 

 

 

「ナイスよユリーカ♪」

 

「えへへ♪

 

じゃあセレナも頑張ってね」

 

 

「えぇ♪

 

 

 

 

 

 

ふぇ?」

 

「サトシ!! 女神コンテストの時以外はセレナも時間あるから一緒に居てあげてね」

 

 

「ちょっ!?ユリーカ!?」

 

 

「良いぜ、俺もアクアにお祭りの用意を頼まれただけだから暇だしな

 

一緒に回ろうぜセレナ♪」

 

 

「別々だけどダブルデート頑張ってね2人共♪」

 

「つぅぅ………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『フォックシィ♪』

 

『ピィカァ♪』

 

 

2階から一部始終を見ていたマフォクシィーとピカチュウが、ユリーカに対しナイスと親指を上げていた

 

 

 

こうして主催者の仕事に戻ったダクネス、そして今日は一段と上機嫌にレッツ爆裂に向かったアークウィザードコンビと見学に向かうユリーカにこめっこを見送り、男子トリオは各々の手伝いを任された場所に向かう

 

 

そしてその日の夕方

 

 

「アクア屋敷に着きましたよ」

 

「たらいまぁ~」

 

『ロト!? アクア顔真っ赤ロト』

 

顔を真っ赤にし、両脇をサトシとシトロンに抱えられながら帰宅するアクアにロトムが何事かと慌てる

 

「セシリーさんと先までシュワシュワを飲みまくってたんだよ」

 

『そんなに飲むなんて、何か良い事でも合ったロト?』

 

「合った合った、もう大量よ!

 

セシリーがアクシズ教団の他の支部の責任者全員に、昨日の時点でお祭りをやる事や出店の種類を考える連絡を入れてくれたから今日1日……いえ半日で全ての出店が決まるわ、商品の用意も場所の確保も人員の配備も全部やってくれるのよ

 

それでいてアルコールに強いからアタシと一緒に飲み明かしてくれるし、あの子は最高の教徒だわ間違いなく時期アクシズ教団最高責任者になるわね」

 

 

「確かに凄かったよな、何十人も居るのに1人1人バンバン的確に指示出してたし

 

セシリーさんがポケモントレーナーだったら凄そうだなピカチュウ」

 

『……………ピィカァ』

 

「どうしたピカチュウ?

 

そんなにお手伝い疲れたのか?」

 

ピカチュウはトボトボと歩きながらソファーに深く座り魂が抜け落ちていた

 

 

「そりゃ疲れるよ……あのセシリーってプリーストに君やシトロンが食べられないように守ってたんだから」

 

するとアクア達の後に続いて帰宅したクリスが説明する

 

 

「あのお姉さん人食べるの!?」

 

「あぁいや食事の意味じゃなくて…………えっとね」

 

「確かに……お手伝いしている時に、時々あのお姉さんが僕達を見てヨダレを垂らしていましたね……」

 

「やっぱり食べるのか!?」

 

「まぁ警戒しておいてね……(流石に本人を前にして性的な意味で食べられるなんて言えませんよ!!

 

カズマさんなら言ってくれそうですが……)」

 

 

「ただいま……はぁ……」

 

「お帰り……って、もしかしてカズマもお疲れ?」

 

「ちげぇよ……毎年祭りの最終日に花火大会があるみたい何だけどよ、毎年作ってくれる花火職人が怪我しちまったらしくて」

 

「あぁソレで中止になって落ち込んでるのね、確かにお祭りって言ったら花火は必要不可欠だもんね」

 

「だろ……(折角お祭りデートのチャンスだったのによ……)」

 

『だったらバルスリンに聞いてみるロト、爆発のエキスパートのバルスリンなら花火玉にも詳しいロト』

 

 

「それがね花火玉は作れたの」

 

するとカズマの後に続きレッツ爆裂に向かったメンバーが屋敷に帰って来る

 

「俺も爆発オタクのバルスリンなら詳しいんじゃねえかと思って、爆裂散歩から帰って来たコイツら捕まえて聞いてみたら」

 

 

「「よいしょ! よいしょ!」」

 

 

「フッフフ……流石はバルスリンです、こんな立派な花火玉を作るとは」

 

『バケチャバッ!!』

 

「コイツはアドバイスくれただけで作ったのは俺だろうが!!」

 

ユリーカとこめっこが押しているカートには、それはそれは立派な花火玉が

 

「作れたんなら花火大会開催を出来るんじゃないの?」

 

「それが………あまりにも立派過ぎて、何時も花火大会に使ってる放火筒に入らないみたいなの」

 

「あぁ……確かにかなり大きいもんね」

 

 

「せっかくのアタシのお祭りに花火無しなんて嫌よ、もっと小さいの作りなさいよ『バケァ!?』わっ!?何よバルスリン!?」

 

 

『バケチャバケババケチャバケバケチャバケチャバッバケチャ、バケバケバチャバケッバケチャ!!!!』

 

 

アクアに体当たりしながらバルスリンが何かを必死に訴える

 

それはロトムの通訳無しでも、小さい花火玉を作れるかと彼女が激怒しているのは誰が見ても一目瞭然であった

 

 

「ちょっと見せてください………うむうむ……直径大体40cm、確かに見た事がないぐらい大きくて立派な花火玉です」

 

『バケチャバッ♪』

 

「だから作ったのは俺だ、口だけのお前がそんな偉そぶんな!!

 

たっく……せっかく作ったのにとんだ骨折り損のくたびれ儲けだ」

 

「いえ大丈夫ですよ、これぐらいのサイズなら打ち上げる事が可能です」

 

「はい?」

 

「でも試しましたが、放火筒には全く入らなかったですよ」

 

「御安心を、ホルード!!」

 

『ホォルド!』

 

屋敷のとある部屋から、シトロンのポケモン<あなほりポケモン>ホルードが何やら巨大な物質を持って歩いて来る

 

 

 

「何これ……もしかして放火筒?」

 

「フッフフ、これはですね」

 

シトロンの眼鏡が光輝く

 

「お祭りと聞いて花火は必ずあると思いましてね、こんな事が起きるのではと考え作っておきました

 

名付けて、君がいた夏の空に消えた打ち上げ花火君です!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………あの放火筒の名前か?」

 

「多分……」

 

「凄いぜシトロン!!!」

 

「フフ♪」

 

 

 

「ねぇお兄ちゃん……まさかそれって去年のミアレ祭りで作った奴じゃ」

 

「そうだよ」

 

「今すぐ処分して!!!!去年そのメカが暴走して花火大会が中止になったの忘れたの!!!!」

 

「暴走!?」

 

「花火玉以外の丸の形をした物を片っ端から集めまくって打ち出すわ、肝心の花火玉は空じゃなくて地上に打ち出して大パニックになったの……」

 

「大惨事じゃないですか!!!!」

 

「大丈夫です、あの時はお祭りの役員さんにお祭り当日に作ってくれと頼まれたから急ピッチで作ってしまいバグに気付きませんでしたが今回は1日掛けて作ったので御安心を

 

それに自動装填機能は解除しましたのでモンスターボールやビリリダマやマルマインを集めて打ち出す心配もありませんし、間違えて地上に発射して大爆発が起きる事もありませんから♪」

 

 

「…………皆、念の為に安全を確かめましょう

 

バグがなくてもシトロンの発明品はかなりの頻度で爆発するから」

 

「うん、ホルード外に運んで頂戴」

『デンネデネッ!』

 

『ホッル!』

 

「…………本当に大丈夫なのに」

 

 

セレナとユリーカによる安全確認の為、ホルードによって放火筒は外へと運ばれ

 

 

「ねぇ……投入口に花火玉が入らなさそうに見えるんだけど」

 

花火玉と並べて見ると明らかに放火筒より花火玉のサイズの方が大きく、コレでは装填出来ないのではとクリスが首を傾げる

 

 

「御安心を、ホルード花火玉の装填よろしくお願いします」

 

『ホッルド!』

 

言われた通りホルードが花火玉を持ち上げ放火筒の投入口に近付けると

 

 

「投入口が広がった!?」

 

「というか放火筒が大きくなったんじゃありませんか!?」

 

放火筒が先程よりも大きくなり花火玉が綺麗に装填される

 

「この君が居た夏の空に消えた打ち上げ花火君には物質センサーが内蔵されていまして、セットしようとする花火玉の大きさを瞬時に分析し必ず装填出来る大きさに変化するのです!!!」

 

「うぉぉぉ!!!科学の力ってスゲェェ!!!!」

『ピィカァァピ♪』

 

「フッフン♪」

 

 

「………センサーって何ですか?」

 

「えっ……えっと……物や人を検知する物……って言や良いのか?

 

俺あんまり科学は分からねえ」

 

「ではお見せしましょう、例えばこのスイカ「スイカ……ジュルリ……食べたい!!!」後であげますから今は待ってくださいね

 

 

スイカは丸い、なので以前の君が居た夏の空に「お兄ちゃん、名前長いから打ち上げ花火君で良いよ」……打ち上げ花火君だと丸い物なら何でも装填してしまい大変な事になりましたが

 

今回のは」

 

スイカを投入口に近付けると

 

 

「入口が閉じた!!」

 

投入口が塞がる

 

 

「ご覧の通り火薬の入った花火玉以外の物を間違えて装填しないよう判断してくれます

 

 

コレがセンサーの役目です!!!」

 

「な……なるほど……何となく理解はしました」

 

 

『バケチャバケチャバ!?バケバケチャ!?』

 

 

『どんな大きさの花火玉でも打ち上げは可能って聞いてるロト』

 

「勿論、ざっと1m迄の大きさなら可能ですよ」

 

「1m!?」

 

「そんな大きな花火玉打ち上げたら危ないわよ!?」

 

 

 

『バケチャ………』

 

「バルスリン?」

 

 

『バケチャバッバケチャバケバケチャバケチャバッバケチャバケチャバッバケチャバケバケチャバケチャバッバケチャバケチャバケバケチャバケチャバッバケチャバケチャバッバケチャバケチャババケチャバケバケチャバケチャバッバケチャバケチャバケバケチャバケチャバッバケチャバケチャバケチャババケチャバケチャババケチャバケチャババケチャバケチャバ♪』

 

 

「えっと…………省略すると、1度80cmの超特大スペシャル花火を作りたかったみたいでして

 

でもそんな特大花火を作れる職人も打ち上げる放火筒も無かったので頭の中に封印していたみたいで、遂にその夢が叶うんだと喜んでいます」

 

 

「それは大きな夢ですね、お任せくださいバルスリン

 

貴女の夢、このサイエンスなら叶えて差し上げる事が出来ます!!」

 

『バケチャ♪

 

バケチャバケ、バケチャバケチャバ♪』

 

「カズマさん、指示は私が出すので作りはお任せします

 

との事です、カズマ是非作ってあげて下さいね」

 

「お前簡単に言うけどよ……今回の花火だって作るのかなり神経使ったんだぞ……」

 

「頑張ってください、私はカズマが作ってくれた超特大スペシャル花火を見ながら……その………デート……したいですから」

 

「トゥンクゥ~」

 

 

 

 

 

「取りあえずコレで花火大会が無事に開催されるって訳よね、ユリーカ貴女のお兄さん優秀じゃないの♪」

 

「………ちゃんと発射出来たらね」

『デネデンネッ』

 

今だに疑いの眼差しを向けるユリーカとデデンネ

 

 

「では性能チェックの締めとして早速打ち上げて見ましょうか」

 

ポケットからリモコンを取り出す

 

「発射!!」

 

ポチットナ

 

 

 

ドガァァァァァァン!!!!!!

 

星が見える夜空に色鮮やかな光が降り注ぐ

 

「うわぁ綺麗♪」

 

「た~まや!!!」

 

 

「どうやら性能は完璧みたいだね」

 

「あぁ……助かったぜシトロン、まあ余計な仕事は増えたが超特大花火ってのを見てみたいし……(花火を見ながらデート……ラブコメ主人公みたいな事が出来る……)

 

コレありがたく使わせて貰うぞ」

 

「えぇ

 

 

 

 

 

 

 

ただ」

 

 

「何だ?」

 

 

「まだ打ち上げ花火君は改良品なので、完成する迄は打ち上げの練習は無しでお願いします」

 

 

「何だそんな事か、オッケー分かった

 

なら本番迄には完成させて…………おい待て……つう事はなにか、今改良品で打ち上げたのか!?」

 

「えぇ、ですが御安心ください

 

見ての通り何の異常もありません、あくまでも念の為ですからご心配は無用です」

 

「ねぇお兄ちゃん………何か放火筒……膨らんでない……」

 

「えっ?」

 

どんどんと放火筒は膨らみ続けて行く

 

 

「この流れ………皆逃げて!!!爆発する!!!!」

『フォクシィィィ!!!!』

 

セレナとマフォクシーが避難を訴えた瞬間

 

 

 

ドガァァァァァァン!!!!!

 

 

打ち上げ花火君は爆発し、その反動で打ち上げ花火君の部品やスイカや花火玉を運んでいたカートが何処かに吹き飛んでいく

 

 

 

 

 

 

「ゲホッ!! ゲホッ!!!

 

ど……どうやらまだ40cm以内の大きさが限界のようですね……ですが御安心を!!

 

当日迄には80cmの超特大スペシャル花火を打ち上れるよう完成させてみせます♪」

 

「全然安心出来ねえよ!!!!」

『ナンマァァア!!!!』

 

「やっぱり爆発したじゃない……お兄ちゃん!!!!!」

『デネデネ!!!』

 

 

「……………スミマセン」

 

 

 

「ハハハ♪シトロンの発明品で黒焦げのアフロヘアーになるの久しぶりだな♪」

 

『ピィカァ………』

 

 

 

 

 

 

 

 

その場に居た者全員が黒焦げとなりアフロヘアーになった髪を整える事に

 

 

 

そして時刻は0時を迎える

 

 

 

 

 

「アフロヘアーにされちゃったけどコレで花火大会も無事に開催出来るわ、ふっふふ♪楽しみだわアタシの初めての感謝祭♪」

 

『アシマリマ………アゥア』

 

「明日はセシリーと隣町のアクシズ教団の視察に行って来るから、ゼル帝のお世話宜しくねイブ」

 

『ぐぅ………ぐぅ………』

 

『…………アゥ』

 

「それじゃアタシ達も寝ましょうか、お休みなさい」

 

ベッドに入り布団を被ると

 

 

「すやぁ……」

 

疲れ&飲んで来たのであっという間に眠りに付くアクア

 

 

『アクア様………アタシもアクア様のお祭りのお手伝いがしたいです……だってアタシは』

 

コンコン

 

『あっ……』

 

窓をノックする音が聞こえ振り向くと、其所にはメロエッタが

 

 

 

 

 

<屋敷の屋上>

 

『決心はついたか?』

 

『…………確認だけど……本当にアタシって……神になりかけているの』

 

『今日1日ずっとあのヒヨコの赤ちゃんの世話をしてただろ?

 

でも全く疲れてない、それが証拠だ』

 

『ちょっとあんた!!アタシの事監視してた訳!?』

 

『人間や一般のポケモンに神になる方法を知られる訳にはいかない、そうアルセウスに頼まれてるんでね

 

お前が他の奴に話したりしないかの確認の為だ、それに女同士だから別に良いだろ』

 

『プライバシーを考えなさいよ!!!』

 

『で? どうすんだい?』 

 

『あんたね……もっと会話のキャッチボールしなさいよね!!』

 

『で?』

 

『うっ………ゾロアークや皆と一生会えなくなるなんて……絶対嫌……』

 

『じゃあ帰るって事だね』

 

 

『うん………』

 

 

『良く決心してくれたね、じゃあ早速』

 

『待って……最後にお願いがあるわ』

 

『何だい?』

 

『もうすぐアクア様の感謝祭が開かれるの、それが終わる迄は待ってくれない………アクア様に………御礼がしたいから』

 

 

『…………………分かった、じゃあ祭りの最終日の夜に迎えに来る

 

決して自分が神になりかけている事も、自分が帰る事も女神アクアや他のポケモンに言うんじゃないよ』

 

『別れの挨拶も出来ないの』

 

『ポケモン達になら全てを終えた後にまた会えるだろ』

 

『人間の方よ!! それに……アクア様にも……』

 

『女神アクアにこの事を話せば、きっと彼女はお前が帰る事を拒否するだろ

 

そうなりゃ抵抗されてめんどくさい事になっちまう

 

 

この世界には魔王なんていけすかねえ悪党が蔓延てやがる、早くサトシって人間達とポケモンを自分の世界に戻したいってのがアルセウスの考えだ』

 

『でもアタシが帰れば、結局アクア様や皆にも訳を知られるじゃない

 

なら別れの挨拶ぐらい』

 

 

『コレはアルセウスや女神エリスから口止めされてるが、お前に関する記憶を皆から消すみたいだ』

 

『記憶を消す!?』

 

『俺と同じくアルセウスから派遣されたポケモンの力を使ってな、それなら女神アクアやお前の仲間に知られる事はないだろ

 

あぁ安心しろ、お前の仲間のポケモン達やサトシとセレナってトレーナーの記憶は元の世界に帰ったら戻すからよ』

 

『…………そう…………分かった』

 

『じゃあ祭りが終わったらな』

 

そう言い残し去っていくメロエッタをイブは複雑な顔をしながら見送っていた

 

 

『さて……ラァ~ラァララ~ラァラァラァ~』

 

屋敷から離れた森に着くと<いにしえのうた>を歌い始めるメロエッタの姿がステップフォルムからボイスフォルムに変化していく

 

 

【エリス様、聞こえますか】

 

(聞こえるわ、今イブさんと一緒?)

 

【いえ、帰る決断をしてくれましたが彼女にエリス様とアクア様の感謝祭が終わる迄は待って欲しいと頼まれてしまい

 

なので祭りの最終日の夜に迎えに行く事に

 

申し訳ありません、私の独断で勝手な真似を】

 

(気にしないで、私やアルセウスさんもその願いを絶対受け入れるわ

 

じゃあ感謝祭の最終日迄はアナタもユックリしていてね)

 

【いえ、彼女が他の誰かに話さないか見張って置かないと】

 

(メロエッタは本当に心配性ね……分かったわ、でも休める時は休んでね

 

あの子にも感謝祭の最終日迄は待機する事と、森で暴れる人やモンスターを懲らしめて迷子になった子達を助けてくれてありがとうって伝えてくれるかしら

 

私は……アクア先輩のお手伝いに駆り出されてるから、今は忙しくて会いに行けないの)

 

 

【あの子は正義感が強いですからね、まさか待機中に森の神なんて呼ばれるぐらいの活動をしていたなんて……分かりました必ず伝えます】

 

 

(お願いね

 

 

 

それから……………)

 

【どうしました?】

 

 

(イブさんは帰る事や、皆さんの記憶を消す事に…………落ち込んでた?)

 

【…………はい、かなりショックは受けていました】

 

 

(そうよね……………………ねぇ……メロエッタ……ちょっと愚痴に付き合ってくれない?)

 

【私で良ければ、どうぞ言ってください】

 

 

(私が……天界の掟や先輩である神々が嫌いって前に話したわね)

 

【自由に地上に行けない事や病気で苦しんでいる人や救いを求める人達を助けようとする考えや想いを否定され、前々から不服に感じていると話してくれましたね】

 

(えぇ………そうやって私の考えや意思を無視し、自分達……いえ昔からの考えや文化や価値観を押し付けて来る……そんな先輩達が私は嫌いなのに

 

 

 

 

 

 

今………私はイブさんに…先輩達が私にして来た事と同じ事をやっている

 

 

イブさんの気持ちを無視し……無理やり考えを押し付けて……従わせようとしている)

 

 

段々とエリスの声が震えていく

 

 

 

(私も先輩達と同じで……天界の掟や神の面子の事しか考えていない………………そんな女神……なのかな……)

 

【違います】

 

ハッキリとメロエッタが応える

 

【貴女が彼女を帰したいのは、女神として秩序を守る為でもアルセウス様に頼まれたからでもない

 

彼女を自分と同じ様に、天界や神々の掟に縛られ自由に暮らす事を禁じられる生活をさせたくないから

 

神や女神の面子ではなく彼女の為を思っての行動、現に彼女も仲間達と一生会えなくなる事を嫌がっていました

 

なのでエリス様、貴女のヤられている事は人……いえポケ助けです

 

だから迷う事も落ち込む事もありません、貴女は立派で優しい女神です】

 

 

(…うん……………うん…………ありがとうメロエッタ)

 

【落ち着かれましたか?】

 

 

(えぇもう大丈夫………ごめんなさい、ダクネスのお父さんの件で先輩達から雷を落とされたりサトシさんとセレナさんのご友人達がこの世界に来てしまったり感謝祭がアクア先輩と同時開催になったり

 

イブさんの件だけでなく色々な事が立て続けに起きて……少しパニクっていたのね私、愚痴に付き合ってくれてありがとう)

 

【…………もしお祭りの用意が大変なら直ぐにご連絡ください、変装してお手伝いに参りますので】

 

 

(………ふふ♪ありがとう♪)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<次の日、女神エリス&女神アクア感謝祭まで後5日>

 

「ロトム、あとどれぐらいで付きますか?」

 

『もう着くロト

 

 

あっ! ここロト』

 

「おぉ!!悪いなシトロン」

 

ロトムに案内されシトロンがやって来たのは、エリス教会……が合った場所である

 

 

 

「ここが教会だったんですか?」

 

「あぁ数日前迄はな………だよなルカリオ」

 

『………………リオリィ』

 

カズマの後ろにて、先日の戦いでこの教会を壊した張本人が謝っていた

 

 

「それで僕を呼んだ訳は何でしょうか?

 

教会の建て直し作業の手伝いなら、ホルード達やサトシならともかく自慢ではありませんが僕ではとても力になりませんよ……というか……他の方々は?」

 

改めて周りを見渡すと、教会の修復作業を行っている筈なのに何故かこの場に自分とカズマとロトムとルカリオしか居ない事に首を傾げる

 

 

「どうやら昨日の夕方、教会の修復作業をしていたルカリオ達を何者かが襲撃してきたらしい」

 

「襲撃!?

 

まさかアクシズ教団の方達が妨害の為に!?」

 

「さあな……何しろ姿は確認出来なかったようだから正体不明らしい、因みにその襲撃犯はスイカとリヤカーと大量の鉄屑を空から落としてルカリオ以外の修復作業をしていた連中に怪我をさせたらしい………襲撃時間は祭り前なのにデカイ花火が上がったり俺らの家の近くで爆発が起きた後だってよ」

 

「スミマセンでしたぁぁぁ!!!!!」

 

それはそれは綺麗なDOGEZAであった

 

「今すぐ怪我をした方々に謝罪して来ます!!!」

 

「止めろ!!!お前金持ってないから俺が治療費払うんだぞ!!!

 

まぁ聞け……連中はアクシズ教団のせいだと思ってんだ、だが証拠は無いから祭りの開催に不都合はないから

 

取りあえず襲撃犯の正体についてはこのまま迷宮入りにさせよう」

 

「でもそれじゃアクシズ教団の方々に、とんだ風評被害じゃないですか」

 

「あの連中がそんな噂の1つや2つで折れねえよ、それよりも今は此方の方が大事だ」

 

『リオリィ、ルッカァ』

 

『僕しか居ないんじゃ、とても後5日で教会の修復は難しいだってロト』

 

 

「エリス教のシンボルである教会無しじゃ、エリス教側の収益に悪影響を及ぼすかもって商店街の連中が言っててよ

 

そこでだ、お前に修復作業に使えそうな良い物を作ってくれないかって頼もうかなって……つうか作れ、お前の責任だろ!!!」

 

「なる程………確かに僕の責任ですもんね、分かりましたでは早速」

 

「助かるよ、そんでどれぐらいで出来るんだその発明品は」

 

「今ここにあります」

 

「マジか!?」

 

「実はカズマのお屋敷に住まわせて戴いている御礼に渡そうと、打ち上げ花火君と同時に作っていた物が一昨日完成していまして」

 

 

「…………一応聞くが、性能面は大丈夫なんだろうな?」

 

「御安心を既に実験済みです、屋敷から出た時に入り口付近に街灯がある事に気付きませんでしたか?」

 

 

「街灯……………あぁ……そういや昨日から小さいサイズのが置いて合ったな、どっかの酔っぱらいが持って来て置いたのかと思って気にも止めてなかったけど」

 

「実はアレ………コレで僕が産み出したんです!!!」

 

何処からともなくシトロンは小さな大工の姿をしたロボットと工事用のヘルメットを取り出す

 

 

『ルッカリ?』

 

『それはどんな発明品ロト?』

 

「このヘルメットを被った人物が想い描いた物を、この匠ロボットが忠実に再現し作ってくれます

 

 

名付けて、劇的! 八夜城ビフォーアフターです!!!!!!」

 

「…………………色々突っ込み所のある商品名だが………まあ現に街灯作ってんだし凄い大発明じゃねえか」

 

「でしょう♪」

 

 

「よしロトム、クリスを呼んで来てくれ

 

どうせならアイツ好みの教会を建ててやろうぜ

 

 

 

(そうすりゃエリス様に感謝されて………くぅぅぅ!!!)」

 

『了解ロト』

 

 

<数十分後>

 

 

「本当に大丈夫だよね!?

 

このヘルメット爆発とかしないよね!?」

 

「御安心ください、クリスが来るまで更に安全確認をしましたので」

 

 

「おぉいクリス、俺の考えたこのエリス様の銅像も教会に飾って良いか?」

 

「…………それ……当て付けなのかな」

 

「な……何言ってんだよ……これあくまでも俺の中のエリス様のイメージをモチーフにして作っただけで、決して当て付けだなんて……そんな事考える訳ないだろヤダなもう!!」

 

ある部分をやたらと盛られている、カズマのイメージで作られた自身の銅像を見せられ青筋を浮かべるクリス

 

 

『リオリ、リオッリオ』

 

『修復作業のお手伝いお願いだってロト』

 

「…………仕方ないな

 

 

コレを被って作りたい教会を考えたら良いんだね」

 

 

「はい」

 

 

「それじゃ」

 

ガシッ!

 

(確かアクセルの教会がこの世界で初めて立てられた私の教会でしたね……もう1000年以上も前になりますね……その間も何度も教徒や町の皆さんが修復してくれましたが他の町の教会と比べるとやはりレトロな感じが強く出ています、いっその事全く新しい見た目にしてみましょうか

 

 

よし)

 

 

クリス……否、エリスがヘルメットを被り作りたい教会をイメージすると

 

匠ロボットが動き始める

 

 

<数分後>

 

 

 

【背景BGM、あの番組のビフォーアフターを紹介する時の奴】

 

 

 

何という事でしょう

 

修復途中で止まっていた教会の跡地が、あっという間に立派な教会へと変貌

 

 

築1000年を誇っていたレトロチックな白で覆われた外装が、奉られている女神のイメージカラーと同じく鮮やかな銀色に変わり

 

ステンドグラスも以前は無色だったが、七色に輝く物へと変化し

 

内部も素材の木材をそのままに赤い絨毯を敷いていた以前と違い、目に優しいワインレッドにキラキラと銀色に輝く塗装をされた床が教会を訪れた方々を出迎え

 

そして教会内部のてっぺんには女神エリスが描かれた肖像画が飾られていた、まるでスイカやメロンの様に丸い胸元に手を起きながらニコやかに優しげな笑みを浮かべる姿に匠の拘りを感じさせます

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺の銅像より盛ってねえか……」

 

「あ…あ…あくまでもあたしのイメージするエリス様だから良いの!!!!!

 

 

ありがとうシトロン!!!最高の発明品だよコレ!!!」

 

「…………………あぁ………そうですか」

 

 

「えっ?」

 

何故かシトロンのテンションが低い

 

 

「ねぇカズマ……あたし何か失礼な事言った」

 

「いいや……聞いた限り褒め言葉にしか聞こえなかったぞ」

 

 

 

『…………あっ!

 

 

再生モードON!

 

 

 

おおぉ!!!科学の力ってスゲー!!!』

 

 

「いやぁ~それ程でも♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『シトロンは発明品の紹介の後にコレを言われないと喜ばないってユリーカが言ってたロト』

 

「………めんどくせぇな」

 

「じゃあ改めて……ありがとねシトロン、最高の教会が立てられたよ♪」

 

「いえいえ、僕のせいで修復作業が中止になったんですからコレぐらいしないと」

 

「いやー昨日の爆発のせいで変な物作る奴ってイメージ付いちまったが、ちゃんとした物も作れる発明家だったんだなお前

 

このロボット「劇的!八夜城ビフォーアフターです」…そ……そのビフォーアフター俺にくれるんだよな、ありがたく使わせて貰うぜ

 

 

(あのサキュバスの店でサービス受けた後に、誰にも邪魔されずに楽しめる俺のプライベートルーム作ろうかな………いや待て

 

せっかくめぐみんとデートする様になったんだし………どうせなら……俺とアイツのプライベートルームとか……)」

 

「えぇ是非使ってください♪

 

 

 

 

 

 

ただ、劇的!八夜城ビフォーアフターで生み出した物に製作してから8日後の夜には近付かない様お願いします」

 

『リオリィ?』

 

「何でなの?」

 

「劇的!八夜城ビフォーアフターの役目は一時しのぎの建物の創造でして、なので8日目の夜には役目を終えて自動的に処分されるんですよ」

 

『リオッ!?』

 

「劇的とビフォーアフターの間の八夜城の意味ってそう意味だったのかよ!?」

 

「って事はなに!!この教会8日後には無くなるの!?」

 

「はい

 

因みに処分方法は爆発なので、中の物や周りの人達への避難をお忘れなく♪」

 

「「『…………………』」」

 

『とんだ大発明ロト………』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<女神エリス感謝祭&女神アクア感謝祭まで残り4日

 

ウィズの魔道具店>

 

 

 

「こんにちはウィズさん」

 

『ピッカァチュ』

 

「いらっしゃいませサトシさん、ピカチュウさん♪

 

 

あっ! もしやソチラの御二人がサトシさん達のご友人ですか?」

 

 

「はい、初めましてシトロンと言います

 

此方は妹のユリーカです」

 

 

「初めまして!」

 

『デンデネデ!』

 

「この子はデデンネよ」

 

「いらっしゃいませシトロンさんユリーカさんデデンネさん、この魔道具店の店主ウィズと言います♪」

 

「うわぁ~美人な店主さんだね♪」

 

「あら、ふふふ♪

 

ありがとうございます♪」

 

 

「という事でウィズさんキーうわぁぁ!?」

 

背中のエイパムアームで妹を捕まえ

 

「小さな親切!!大きなお世話!!!!

 

何度言えば分かるのユリーカ!!!」

 

お馴染みの雷を落とす

 

「ぶぅぅ!!!」

 

 

「えっと………スミマセン、サトシさんに相談したら、この手の話に強い友達が居ると聞いたので急にお呼びしちゃって」

 

「大丈夫ですよ、お祭りの準備は僕達の手助けがなくとも上手くいってますし他の発明品の整備も順調ですから時間なら余ってますので

 

それで僕に直して欲しいというのは」

 

 

『メッノメノ』

 

「このかき氷機なんです」

 

ユキメノコが持って来たのは、氷を置く部分が半分に割れハンドルが外れているかき氷機であった

 

 

「わぁぁぁ!!あの時のユキメノコだ、やっぱり可愛い♪」

 

『メノッ?』

 

何故初めて会う筈の少女が、まるで自分と既に会った事がある様な事を言い出しユキメノコが不思議がる

 

「あぁそういや、あの時はユキメノコとキルちゃんは気絶してたもんな」

 

 

 

 

「このかき氷機ですか………うーん」

 

「どうでしょうか?」

 

「かなり使い込まれてますからね、壊れた原因も寿命でしょうし……コレは修理よりも新しいのを買った方が良いかと」

 

「そうですか…………困りましたね」

 

 

「どうしたの?」

『デンネェ?』

 

「実はアクセルや周辺の町のお店から、かき氷機が無くなっていまして」

 

『ピカァ?』

「何でかき氷機が?」

 

「このバカ店主……ついでにあの公害女神の教徒共のせいだ」

 

「あっ! バニルさん」

 

店の奥からガクリと項垂れた様子のバニルが現れる

 

 

「確かに我輩は祭り前の撒き餌として味を知って貰う為、アクセルの人間達にかき氷を振る舞えと言ったが

 

 

 

 

今年は例年より暑くなるので、今年のお祭りのトレンドはかき氷で間違いありません♪

絶対大人気店になります!!

 

 

 

えっ?この美味しい氷の作り方を知りたいんですか、では特別に教えますね♪

 

 

こんな脚色した口コミをしまくったせいで、エリス教に勝ちたいと願うあの公害女神の教徒共が出店の殆どをかき氷屋にし、そのおかげでかき氷機は飛ぶように売れまくった………何故ライバルを増やす!!!そして何故ライバル共に雪女秘伝の氷の作り方を教えたこのバカ店主!!!!!」

 

 

「えっと……彼方の人は?」

 

「このお店でバイトしてるバニルさん、人じゃなくて悪魔なんだってさ」

 

 

「あぁバイトの方でしたか…………悪魔!?」

 

「リングマやヒメグマの事かなデデンネ?」

 

『デデッ!? デデーネ、デンネデネッ』

 

「えぇ!? 本に出てくるあの悪い生き物の事なの!?」

 

 

あっ熊!!ではない事をデデンネに説明される

 

 

 

「皆さんがどうしても知りたいと言うので♪

 

 

あわわわバニルさん!?小さな子が居る前でバニル式殺人光線はダメです!!!!」

 

「貴様は事の重大さが分からんのか………よりにもよって扱う水の性質と効能だけは本物の公害女神の教徒共が揃いも揃って水を使うかき氷屋を開くのだぞ、しかも氷の作り方は此方と一緒………我輩が見通さんでも分かる……例えかき氷機が見つかっても売り上げに見込みはない……」

 

「何を言ってるんですかバニルさん、そんなのやってみないと分からないじゃないですか

 

先ずは何としても、お祭り迄にかき氷機を見付けないと

 

他の町にも行ってみましょうユキメノコさん」

 

『メッ!? メッノメノ……』

 

普段はバニルの事をあまり良く思わないユキメノコだが、流石に今回は彼が怒るのも無理はないと思っているのか今一事の重大さが分かっていないウィズに呆れてしまう

 

 

 

「なるほど事情は分かりました、では僕も力を貸させていただきましょう」

 

 

「でもシトロン、かき氷機の修理は出来ないんじゃ」

 

 

「確かに修理は出来ません、それに買う事も不可能なら残りの選択肢は1つだけ

 

新しいかき氷機を作るのです!!」

 

「それが私も知り合いの職人さん達にお願いしたんですが、既にアクシズ教団の方々の注文がいっぱいで断られてしまって」

 

「御安心を、こうなる事かと思い自作のかき氷機を作っていました」

 

「本当ですか!?」

 

 

「お兄ちゃん……どんな予想してかき氷機を作ってたの」

 

 

「此方です!!」

 

「無視しないで!!!!」

 

 

「これオニゴーリか?」

 

『ピカァチュ!!』

 

何処からともなく取り出したのは<がんめんポケモン>オニゴーリの姿をした機械であった

 

 

「えぇ、オニゴーリ型のかき氷機です

 

ウィズさん氷を貰えないでしょうか」

 

「分かりました」

 

店の奥から持って来たブロック状の氷をシトロンに手渡す

 

「この口部分に氷を入れ、正面から見て左の角を押すと」

 

ザクザクザクザク

 

 

「まぁ!立派なかき氷ですね♪」

 

口の下部分にセットされているカップに綺麗に切られた氷が落ちていく

 

「確かに妙なフォルムでデカイが、かき氷機としての役割は全う出来そうではあるが

 

しかし、ただかき氷を作るだけではライバル店が多い中で売り上げを稼ぐのは不可能ではないのか」

 

 

「フッフフ、確かにコレだけなら普通のかき氷機です

 

しかしコレは普通のかき氷機とは違います、今度はこの逆の右の角を押すと」

 

サラサラサラサラサラ

 

「あぁぁ!!これもしかして作るのが難しいフワフワかき氷ですか!!!」

 

「その通り!! このかき氷機は通常だけでなくフワフワのかき氷も作れるのです!!!

 

因みに両方の角を同時に押すと」

 

ザクザクザクザク サラサラサラサラ

 

カップの左側には普通に切られた氷、そして右側にはフワフワの氷が

 

「こうやって通常とフワフワの両方の氷を同時に楽しむ事が出来ます、更に!!

 

角を押す前に、このオデコ部分にあるスイッチをお客さんに押して貰います

 

では試しに僕が」

 

ポチッとな

 

「そして角を押すと」

 

ザクザク ジャァァ

 

「今度はシロップが掛かった状態で出て来るんだな」

 

「あれ? 何だか先より氷の量が減ってませんか?」

 

 

「それは次の実験で理由が分かりますよ、では次はサトシに押して貰いましょうか」

 

 

「うん」

 

ポチッとな

 

「えっと……じゃあ食べた事が無いからフワフワかき氷ってのを」

 

サラサラサラサラサラサラサラサラサラサラサラサラ ジャァァァァァ シャァァ

 

 

『ピカァ!?』

「俺の好きなイチゴシロップに練乳が掛かってる♪」

 

「というか何だか氷の量が多くない?」

 

 

「フッフフ!!

 

 

実はこの額のスイッチを押した人間の指から、その人の好みの味や今の空腹感を内臓しているコンピューターが分析し、シロップやトッピング、そして氷の量をお客さんの好みに合わせて提供出来るのです!!!!!」

 

「…………こんぴゅーたー?」

 

「あの冒険者の小僧からの情報で我輩はどの様な物かは知っている、説明を続けてくれ」

 

「はい

 

コレならシロップを掛けたりトッピングを盛り付ける店側の手間も省かれ、お客さんの食べたい正確な量を一ミリも乱さず提供してくれます

 

しかも通常のかき氷機よりも大きいのは、この中に入れている各シロップや様々なトッピングを内蔵する為

 

でもそれでも大きすぎる……では何故そんなに大きくしたのか、ピカチュウ!!」

 

『ピッ?』

 

「貴方が今食べたいかき氷は、ずばりケチャップを掛けたかき氷ですよね」

 

『ピッ!? ピッカァ!!ピカピカチュウ♪』

 

「スミマセン、ケチャップはこの中には入ってないんです」

 

 

『………………』

 

 

「なるほど………おい後輩雪女、ケチャップを持って来い」

 

『メノッ!? メノッメノォ!!!!』

 

「我輩と店主は今このかき氷機の性能を見定めているんだ、それに貴様は後輩何だから、先輩である我輩の言う事を聞くが良い」

 

『メッ!!!』

 

舌打ちしながらも、ユキメノコは言われた通りケチャップを持って来る

 

 

「このケチャップを中に入れ、ではピカチュウどうぞ」

 

『ピカァ』

 

ポチッとな

 

『チャァ』

 

サラサラサラサラ ベチャァァ

 

『ピカァァァァ♪』

 

かき氷に真っ赤なケチャップが綺麗に氷を覆い尽くす

 

 

「ピカチュウ………それ食べるの……」

 

『デンネッ………』

 

 

『ピカァァ♪ピカァァ♪ピカァァ♪』

 

ケチャップかき氷に引いているユリーカが聞くよりも前に、既にピカチュウは幸せそうに食べ始めていた

 

「ケチャップかき氷等、我輩は今まで見た事がない

 

故にどれぐらいのケチャップを掛ければベストなのかは不明……だがこのかき氷機は、帽子の小僧がやっとマトモなデートをする事に喜びを感じている其所のネズミの小僧の理想なるかき氷を提供した訳か」

 

「えぇ人やポケモンには各々好みがあります、なので本来ならかき氷に合わない様な物を掛けたい人もお客さんには居るはず

 

しかしそんな物を頼まれてもドレぐらい掛ければ良いか、どう盛り付ければ良いか分からない

 

ですがこのカッチコッチステーションなら、どんな注文にも中に入れるだけでお客さんの求める理想のかき氷を提供してくれます

 

コレならライバル店が多くとも埋もれる事はありません、寧ろ売り上げに期待が持てます!!!!!!」

 

「うぉぉぉ科学の力ってスゲェェェ!!!!

 

パクッ! うんうん、味もスゲェ美味いぜシトロン♪」

 

『ピカァピィカァ♪』

 

「いやぁ♪」

 

 

「店主よコレは貰っておけ、この眼鏡の小僧の言う通りこのかき氷機「カッチコッチステーションです」………コレならば売り上げ上位を狙える」

 

「ですね♪

 

シトロンさん、このカッチコッチステーションありがたく使わせて貰います♪」

 

「はい♪」

 

 

 

「ねぇお兄ちゃん……コレは大丈夫よね……また爆発しないよね……変なデメリット無いよね」

 

 

「我輩が見た限りこのかき氷機「カッチコッチステーションです」えぇい商品名が謎過ぎる!!!!

 

コレは爆発する事も妙なデメリットもない、だから安心するが良い

 

 

今朝オネショをしたのを頭のおかしい紅魔の娘の妹に見つかり、黙って貰う見返りに朝食のヨーグルトを分け与えた小娘よ!!」

 

 

「なぁぁぁぁ!?何でそれを…ムグッ!!!

 

ヒュ~ヒュ~何の事、ユリーカ分からない♪」

 

「ユリーカ

 

バニルさんは過去や未来を見れるから、誤魔化しても無駄だぞ」

 

「えぇぇ!?」

 

「フッハハハハハ、誠良き悪感情だ

 

しかしイカンぞオネショをした布団を押し入れに閉まっては、布団に染みが付いてしまう」

 

 

「ユリーカ!!!オネショをしたら正直に言わないとダメって言っただろ!!!」

 

「うっ……ごめんなさい!!!」

 

 

「でも凄いですねシトロンさん、こんな凄い物を御自身で作るだなんて

 

もしかして何処かの王宮お抱えの職人だったり?」

 

「あぁいえ、趣味と独学で作っているだけですよ

 

ではそろそろ失礼しますね、早く帰って妹の隠したお布団を洗濯しないと

 

お祭り頑張ってください♪」

 

サトシとユリーカ達と共にシトロンは店を去っていく

 

 

 

 

「フッハハハハハ!!見える見えるぞ、金が貯まり我輩のダンジョンが完成される未来が!!

 

後輩雪女よ再び氷の製造を任せたぞ、我輩はカップの用意をする」

 

『メノメノォ』

 

「店主、貴様も後輩雪女の手伝いをしてくれ」

 

「珍しいですねバニルさん」

 

「何がだ?」

 

「カズマさんの知っている商品は知的財産権として買ったのに、シトロンさんのは欲しくならないんですか?」

 

 

「確かに中々に興味深い物もあったが、あの頭のおかしい紅魔の娘とデートが出来る事に喜びを感じアホ面でスキップをしていた小僧の知っている商品と違い

 

あの眼鏡の小僧の産み出す商品は、あの小僧の腕と頭でしか作り出す事は不可能だ」

 

「まぁ? 複製する事が難しいんですね」

 

「あぁ

 

 

まぁ例え複製出来たとして、殆どの商品は

 

店主よ、貴様が仕入れて来るガラクタと同じで売れば赤字にしかならん物ばかりだ」

 

「ガラクタじゃありませんよ!!!」

 

 

 

 

 

 

<女神エリス&女神アクア感謝祭まで後2日

 

カズマの屋敷>

 

 

「そっか………だからキルちゃんが居ないのね」

 

「うん………」

 

 

「おや?

 

ゆんゆんじゃないですか、それにどどんこさんに かにかまさんも、いらっしゃいませ」

 

『リマリマリィ』

 

 

「あぁシトロンだったわね、お邪魔してま~す」

 

「ふにふら!!!!めぐみんってばどんだけ間違いのレパートリー教えてんのよ!!!!」

 

 

ソファーに座り、何やらセレナと話しているゆんゆん達に発明の整備を終えたシトロンとお手伝いをしていたハリマロンが挨拶する

 

 

「どうかしたんですか?

 

何やら話し込んでいた様ですが」

 

「実は………最近キルちゃんの様子が変なの」

 

「キルちゃんが?」

 

「ふにふらさんやどどんこさんと過ごしてから、どうも私と距離を取ってる様に感じちゃうの」

 

「えっと……ソレって僕達と初めてお会いした日ですよね?

 

なら原因は」

 

「ストップ!! ちょっと待ってねゆんゆん!!!

 

シトロン此方来て!!」

 

「は! はい!!」

 

 

ゆんゆんを置いて、メンバーは部屋の隅っこに集まる

 

 

 

「原因は皆分かってるわよ………ゆんゆんはね、学生時代から友達って概念を大きく見てる節があったの

 

私とどどんこがあの子の髪型を変えてあげたら、一生この髪型で居ます!!

 

とか

 

一緒に昼食を食べてる時にオカズの交換をしたの、その時ゆんゆんのお弁当美味しいって言ったら

 

じゃあコレから毎日一生2人にお弁当を作ります♪

 

 

とか言って本当に暫くの間作って来たの………」

 

 

「凄く重いの………気持ちが………」

 

 

「変わらないわね………」

『フォクシィフォ……』

 

 

「だからそんな当時の私達よりも更に重い感情を向けられているキルちゃんは、ゆんゆんとどう接したら良いか分からず距離を置いてるんだと思うわ」

 

「ならソレをゆんゆんに話してあげた方が良いのでは?」

 

「勿論言ったわ……でも返事は

 

 

だって私達は大親友なんですから、互いに命と命で繋がり合っている……コレぐらいの気持ちを持って接しないとキルちゃんに失礼ですよ♪

 

 

何て言われちゃった……」

 

 

「ソレはかなりの重症ですね………なら仕方ありませんね、アレを使いますか」

 

 

「「アレ?」」

 

「シトロン………何をするつもりなの……」

 

「話を聞く限り、ゆんゆんは友達という存在を大きく見すぎています

 

なのでコレをゆんゆんとキルちゃんに使って貰いましょう!!」

 

「「「ネックレス?」」」

 

またまたシトロンが何処からか取り出したのは、太陽の紋章が彫られた金色と月の紋章が彫られた銀色の2つのネックレスであった

 

そのネックレスを持ちながらシトロンはゆんゆんの元に

 

「お待たせしましたねゆんゆん」

 

「皆で何を話してたの?」

 

 

「ゆんゆんとキルちゃんが更に仲良くなれる方法を探していたんですよ」

 

 

「本当に!?」

 

「えぇ、その方法が見付かったので是非試したいのでキルちゃんの居る所に連れて行ってくれませんか」

 

「分かったわ!! キルちゃんなら今宿屋にいるの、付いて来て!!!」

 

「はい!」

 

「あぁちょっとゆんゆん!?」

 

「待ちなさいよね!!」

 

 

「…………大丈夫かな」

 

『……………フォクシィ』

 

 

 

<アクセルの町のとある宿屋前>

 

 

『キッ………キルキ……』

 

相変わらず気まずそうに、ゆんゆんから距離を取るキルちゃん

 

「シトロン君、そのネックレスでどうやったら私とキルちゃんが更に仲良くなるの?」

 

 

「このゴールデンサン&シルバームーンを、各々首に掛けてくれませんか」

 

「…………分かったわ」

 

何の迷いもなく金色のネックレスを首に掛ける

 

 

「さぁキルちゃんも、大丈夫……必ず貴女の求める良い方向に進みます」

 

『キッ………キルアリィ』

 

分かったと銀色のネックレスを首に掛ける

 

 

「ねぇシトロン、そろそろ教えてくれないあのネックレス「ゴールデンサン&シルバームーンです」………ゴールデンサン&シルバームーンってどんな発明品なの」

 

「ゴールデンサン&シルバームーンは1度首に掛けると、着用者達が真の友情を芽生えさせる迄は決して外れません」

 

「「えぇぇぇ!?」」

「それ呪いのネックレスじゃない!!!!」

 

「違います!!

 

脳波や心拍数を内部のレーダーが分析し互いに同じ数値………同じ気持ちになる……それ即ち真の友情が芽生える迄はロックが外れない仕組み、つまり呪いではなくサイエンスの力なのです!!!!!」

 

 

「「……………さいえんす?」」

 

「不思議な魔法って考えてください………本当に大丈夫なの?」

 

「任せてください」

 

 

「大丈夫よ、私とキルちゃんは大親友だもの直ぐに外れるに決まってるわ♪」

 

『キッ!?……キルアリィ………』

 

 

「今から僕の質問に答えてください、但し口には出さず頭の中だけでお願いします」

 

 

「分かったわ!」

 

 

「では行きます、貴女達2人はコレから永遠に1秒たりとも互いの側を離れたくありませんか?」

 

 

(当然離れたくないわ、キルちゃんとずっとずっと一緒に居たい

 

 

 

 

あれ?)

 

質問の答えをゆんゆんは頭に思い浮かべるも、ネックレス「ゴールデンサンです!!」……ゴールデンサンは外れる事は無かった

 

 

「キルちゃん?」

 

『キルッ!?………キルア………』

 

 

「そっか……1秒たりともは流石に嫌よね、トイレとかもあるし」

 

 

「では次、貴女達は一緒のお墓に入っても良いと思っている」

 

 

(当然だわ、私とキルちゃんは死語の世界に行っても一緒に居たいもの

 

 

 

 

 

 

 

あれ?)

 

またもやゴールデンサンは外れる事はなかった

 

 

 

「キルちゃん………」

 

 

『キッ………』

 

 

 

その後5つの質問に答えるも、ゴールデンサン&シルバームーンは外れない

 

 

 

「う…………うぅ………」

 

 

 

「ゆんゆん………」

 

 

「ねぇシトロン……もう辞めてあげましょ」

『フォクシィフォ』

『リマァリィマ』

 

自分とキルちゃんの気持ちに違いがある事が分かり、とうとうゆんゆんは泣いてしまう

 

 

 

「分かりました、では最後の質問です

 

必ず余計な事を考えず質問の答えだけを考えてください

 

 

貴女は隣に居る子が大好きですか?」

 

 

 

 

(大好き………だって………だって……キルちゃんは……ギルドで1人寂しくトランプをやっていた私に唯一声を掛けてくれた………それから……ずっと……一緒に居てくれた……トレーナーになる事も許してくれた……私の………大事な)

 

 

パリン パリン

 

 

「あっ………」

 

遂にゴールデンサン&シルバームーンが外れた

 

 

「キルちゃん……」

 

『キ………キルキル……』

 

頬を赤くしながら目を反らす

 

「2人は互いの事を大好きと認識していますね、ジムリーダーとして素晴らしいトレーナーとポケモンの関係性だと思います

 

しかし親しき仲にも礼儀ありという言葉がある通り、あまりにも友達に対する想いが強すぎのは良くありません

 

そのせいでキルちゃんはゆんゆんとの関係性の距離感に迷いを抱いていました、ゆんゆん……コレからはどうか自分だけでなくキルちゃんの気持ちや考えを聞いてあげてくださいね♪」

 

「…………うん!!!

 

 

キルちゃん……ゴメンね………貴女の気持ちも聞かないで……勝手な事言っちゃって……」

 

『…………キルキル』

 

「なに?」

 

『……キルアリィ…………キルキル、キルアッキリィキルゥ』

 

「………ありがとう♪」

 

『…………キル』

 

 

 

 

 

 

 

『マフォマフォクシィ、フォクシッマフォ』

 

「私こそ心配掛けてゴメンなさい、まぁゆんゆんに好かれるのは嫌いじゃありませんので、コレからは加減してくださいね………フフ♪キルちゃんらしいわね」

 

 

「うぅ………」

 

 

「ふにふら……泣いてるの?」

 

 

「私……こういうのに弱いの………つうかアンタも泣いてるじゃないの!!」

 

 

「ではゆんゆん、キルちゃん

 

仲直り………って言って良いかは分かりませんが、お二人の仲直りした記念にゴールデンサン&シルバームーンの真の使い方をご披露しますね」

 

 

「真の使い方?」

 

 

「コレです」

 

ポチっとな

 

シトロンが取り出した小型のリモコンを押すと

 

 

 

ドガァァァン ドガァァァン

 

ゴールデンサン&シルバームーンから小型のミサイルが複数発射され

 

それらが爆発すると

 

 

 

 

 

の文字が空に浮かび上がる

 

 

 

「バルスリンに作り方を教えて貰ったメッセージ付きの花火です」

 

「わぁぁ………ありがとうシトロン君♪」

 

『キルアリィ、キルゥキルァ』

 

「キルちゃん、御礼を言うときは素直にありがとうって言わないとダメよ」

 

『キッ……………キルアリア』

 

 

 

 

 

 

 

(ありがとうシトロン、2人を本当の友達にしてくれて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でもね)

 

 

 

 

 

 

「何だ何だ!?」

 

「また爆裂魔法か!?」

 

「おおぉい大変だ!!引火してる場所があるぞ!!!」

 

 

「全くあの爆裂トリオは!!!」

 

 

 

 

 

 

 

(お願いだからこんな街中で花火を打ち上げないで!!!!!

 

てか私とめぐみんとバルスリンにとんだ風評被害なんですけど!!!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<女神エリス&女神アクア感謝祭まで残り1日

 

 

カズマの屋敷>

 

 

 

 

「あ……あのダクネス…………確か主催者の仕事があるのでは」

 

 

「あぁ、だから今その職務を全うしている」

 

「………………僕の発明品の開発を見るのが……職務なんですか」

 

 

「あぁ………何しろ4日前の教会の修復作業員の怪我や、昨日の火事未遂があるからな………放火筒が「夏の空に消えた打ち上げ花火君です」長い!!!!!放火筒が無事に完成する迄は余計な物を作らないか監視させて貰う!!!!!!!」

 

「そんなぁ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『あぁ~早く放火筒出来ないかな、超特大スペシャル花火……早く見たい

 

あぁぁ楽しみ!!!』

 

『楽しそうねバルスリンは』

 

『あぁイブさん、イブさんも是非見てね!!!私のありとあらゆる爆発の知識をコレでもかと詰め込んだ超特大スペシャル花火!!!

 

お祭りの最後の夜に私の花火が〆を飾るなんて最高!!!!』

 

『そうね是非見せて貰うわ……最後の思い出にね』

 

『えっ?最後?』

 

 

『あぁいや!?何でもないわよコッチの事だから気にしないで!!

 

そうだ!! そろそろあのピィピィうるさい赤ん坊にご飯あげなきゃ』

 

 

『何か最近のイブさん元気ないな………やっぱりゼル帝のお世話が大変なのかな?

 

なら大丈夫ね、私の超特大スペシャル花火を見たらきっと何時もの元気なイブさんに戻るわ絶対♪』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<アクセルの側の森>

 

 

『全く……口を滑らし掛けるのコレで何回目だアイツ』

 

イブを監視していたメロエッタが、お別れを匂わせる事を言いまくっているイブに呆れていると

 

 

 

「メロエッタ」

 

 

『エタタ? メロッメロェ?』

 

「お祭りの本番前日だから、今日は早上がりで明日に備えろって先輩に言われてね

 

それで手伝いに来たの」

 

 

『エッタメッ、メロッメロエッタメッ』

 

「遠慮しないでよ」

 

 

『レビ? レビビ! レビビッビセ!』

 

「あっ、久しぶり♪」

 

木の上にて会話するメロエッタとエリスの元に、2人よりも体は小さく背中に生えた羽で飛ぶ黄緑の肌で2本の触覚を生やした生き物が近付くと

 

エリスはその生き物に笑みを見せる

 

 

「メロエッタから既に聞いてると思うけど、森の安全を守ってくれてありがとう♪」

 

 

『レビビッ♪』

 

『メロエィ、メロッメロェエッタ?』

 

『レビビッビ、レビィレビ』

 

「役割もちゃんと分かってるみたいだね、メロエッタは本当に心配性なんだから」

 

『エタタ、メロッメロェ』

 

「昔は良い加減な性格だったかも知れないけど、今のこの子は他所の世界なのに森を守ってくれる森の神様だよ」

 

 

『レビビィ♪』

 

『………メッロォ』

 

 

こうしてエリスとメロエッタと、もう1匹のポケモンによる簡単な雑談後、明日からの打ち合わせを話終える

 

 

 

あっという間に1日が過ぎ、いよいよ2人の女神の感謝祭が幕を開く。

 




エリスとメロエッタと一緒に居るポケモン

だぁ~れだ?(初代のCM前アイキャッチ)
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