今回で3章終了となりますと前回言ったな
アレは嘘だ!!
(予想以上に書くシチュエーションが多く2話に分けないと文字数がとんでもない事になってしまいまして)
次の話が本当に3章のラストです
カズマの命を狙う元魔王軍の幹部シャドウエルフのゾハンを撃退した次の日の朝
<カズマの屋敷>
「次はこのソーラーバッテリーを」
『ココに付ければ日の光を最も当てやすいロト』
「ここですか?
おぉ確かに!! アドバイスありがとうございますロトム」
『ソーラーパネルの事なら作り方から適正な配置場所まで全てアチシにお任せロト』
「随分自信があるんですね」
『アチシはシンオウのナギサシティ出身なんだロト、だからソーラーパネルの仕組みに詳しいロト』
「シンオウ地方のナギサシティ……………あぁ!僕と同じ電気タイプ使いのデンジさんのジムがある」
『そうロト、ジムリーダーデンジは電気を大量に使いまくって停電が多発してるから、ナギサシティはあらゆる所にソーラーパネルが設置されてるロト』
「な……なるほど、ソレでソーラーパネルや機械に詳しいんですね」
『ソーラーパネルはそうロトが、機械に詳しいのはアチシの友達が作ってるのを見ていたからロト』
「ヒスイ村で、シンオウ神話に詳しいと言っていた方とは別のご友人ですか?」
『同一人物ロト、その子もシトロンと同じでメカ作りが大好きで毎日機械弄りをしていてソレを見ていて覚えちゃったロト』
「なんと!
毎日発明に夢中になるとは凄くシンパシーを感じますね、同じ発明家として是非お会いして意見の交換をしたいのですが何処の方でしょうか?」
『それがアチシは他の人間にゲットされちゃって、その子と別れちゃったから今何処に居るか分からないロト』
「えっ…………す……すみませんロトム、そんな嫌な話を思い出させてしまい」
『謝る事ないロト、アチシから話を振ったんだロト
ソレに今から20年も前の事だからその子の顔や名前もアチシ忘れちゃったし、覚えてるのは機械弄りが好きな同じナギサシティ生まれの男の子って事ロ『ナマァァァ!!!』ロトォォ!?どうしたロトナマケロ!?』
『ナンマナァ!!ナマナマケナンマ!!!
ナアァァァ!!!』
『ひぃぃ!?
分かったロト、シトロンの邪魔しないでスマホ作りに集中するロト!!!!
だから爪を立てないでロト!!!』
「ははは………後5日で出来るから、それまで暴力は無しで待っていてくださいねナマケロ」
『ナンマナ♪』
両手でゴマすりをしながらニヤリと笑い、ナマケロはシトロンの部屋から出ていき自分の部屋に戻る
『ナママ、ナンマナマケ』
「後5日で完成か、報告ありがとよ相棒」
『ナンマナナ』
自分の部屋=カズマの部屋へと帰ったナマケロは、スマホの完成迄の期間を昨日ゾハンとの戦いで使用した指輪のデメリットで後3日は全く動けずベッドで横たわる相棒に報告する
「本当ならスマホが出来る迄の間をウィズにお世話して貰えたってのに、まさか出掛けてるなんてよ………はぁ……飯食うのもトイレ行くのも1人じゃ出来ないのは辛すぎる」
『ナママ、ナンマナン、ナマケナマン』
「辛い事を乗り越えた先に幸福が待ってるから今は耐えろ…ねぇ………まあ今はそう考えてスマホが出来るのを待つしかねえか、あんがとよ励ましてくれて
励ましのエールのついでにナマケロ、俺が動ける様になるまで他の連中が厄介事を招かないように目光らしといてくれ
後3日でエリス様が天界に戻れるから、それ迄は絶対死ぬ訳にはいかねえからよ」
『ナンマナ!』
任せなと胸を叩く
<リビング>
「酒屋と……後は肉屋か………はぁ……」
「ご……ごめんねダクネス……俺も払う………って言いたいけど、俺のお金はセレナが預かってるから……その」
「構わん、アクセルに危害を与えようとした魔王軍の関係者を撃退する為の必要経費だ
領主であるダスティネス家が払わねば」
『リオリオ!! ルカリッリオ!!』
「バーも水害で破損しただと!?……となると被害金額は……」
『リオリリィ』
「うっ!?」
「ダクネス、お願いですから前みたいに借金作って身売りする様な真似はしないでくださいね」
「わ……分かってる」
「ごめん……あたしがフーパに雨を降らせるポケモンを呼んでって言ったから」
ダクネスとルカリオが沢山の紙とにらめっこしているのは、昨日ゾハンの忍術を封じる為に雨を降らせる際にフーパが呼び出したカイオーガの降らせた大雨の影響で破損した家や店の請求書を渡されたからである
「だ…大丈夫だ……気にするなユリーカ
(当家が領主となったので、もうお父様には迷惑を掛けないと決意したが………家のお金を使わせて貰うとするか)
それより例のスマホとやらが出来たら家に帰るんだろ
シトロンとロトムはそのスマホ作り、カズマは後3日は動けないので留守番だが
家に帰る迄に思い出作りに何処か遊びにでも行くか?」
「そうだね………うーん」
「……………何ならセレナやサトシ達の役目が終わるまで居たら良いんじゃないですか」
「めぐみん……えっと………それはちょっと出来ないみたいなんだ」
「何故ですか?」
「えっと……
ピカチュウ……どう説明したら良いかな?」
『ピッ!?
ピィ………ピィカァ……ピィカァ』
めぐみんは自分達が異世界から来た事や、サトシが生き返る為にポケモンを返しパスチャーを捕まえる使命を天界の神々から与えられた事
その使命を達成する為にアルセウスはサトシやセレナに力を貸してはいけないと天界から定められた事を知らない為、アルセウスの世界の住人であるシトロンとユリーカがコレ以上側に居るとアルセウスに何かしら処罰が下されると言いたいが
コレを異世界やらの単語を除き説明する事や、ユリーカにコレ以上自分達と一緒に居たらアルセウスに迷惑が掛かるなど言える訳もなく
サトシとピカチュウは必死に頭を働かせる
「特に帰る理由がないなら居たら良いんですよ、こめっこもまたユリーカに会いたいでしょうし
それにサトシ達とお別れしたくないんじゃないですか?」
「……………残りたいかも」
「ユリーカ!?」
『ピカーカ!?』
『リマリィ!! リマリマリィマァ♪』
『パケパ………』
俺も君の為に残るよとキメ顔で言うハリマロンにバルスリンが引いてしまう
「さてと」
『オシャマ』
『ルカリッ?』
「何処に行くんだ二人とも?」
風呂敷を背中に背負った状態で玄関に向かうアクアとイブを呼び止める
「ヒスイ村の店員の女の子が言ってた山に行ってくるわ、イブの……アシレーヌのメガストーンがあるかもしれないし他の水タイプの子のメガストーンも何時かゲット出来るかもしれないんだし持ってて損はないでしょ」
「でもあの山に入るならお金取られるけど、アクアのお金はカズマが持ってるんじゃ?」
「だから」
何処からか取り出した帽子にサングラスにマスクを装着する
「盗みに行くのよ」
『アゥアゥ』
「ダメ!!!!」
『ピカピカ!!!!』
「何考えてるんですか!?」
「泥棒はダメだよ!!」
『デンネデネッ!!!』
『パンプジ、パケパチャ?』
『アゥアゥ!オシャマァ、オシャッヤリマリマ』
「流石よイブ、アクシズ教の教え その3
汝、手に入れたい品あれど金銭が不足し購入を我慢しなければならない時
店員の仕草良く観察し隙を見つけ手を伸ばせ、決して罪悪感から戸惑う事なかれ
何故ならバレなきゃ犯罪ではない!!
だから大丈夫よ♪」
「全然大丈夫じゃない!!!!」
「そもそもそんな古典的な変装、逆に目立ちますよ!!!」
「安心して、何時も出してる女神と神のオーラを消すから」
「そんなの何時も出してないでしょ!!!!」
「出してるわよ!!!ほら見て!!今出てるわよ!!凄いの出してるわよ!!!」
「アクアもイブも待ってくれ!!!
流石にコレ以上トラブルは勘弁してくれぇぇ!!!」
『ふわぁぁ~』
「ん?」
『オシャ?』
『ナマッ!?』
早速カズマとの約束通り、良からぬトラブルを招きそうなアクアとイブを眠らせようと<あくび>するナマケロだったが
アクアだけではなく、ダクネスが結婚を行う式場に向かう前は効いていたイブにも全く効かず眠る事はなかった
「あらら、もしかしてアタシ達を眠らせるつもりだったのかしらナマケロ
プ~クスクスwww女神と未来の神のアタシ達に欠伸なんか効く訳ないじゃないのwwww」
『オ~シャシャシャwwww
オシャマリマ、アゥアゥ!!』
『…………チッ!!
ナマッ!!!!!』
「グハッ!?」
『オシャ!?』
眠らせる事が出来ないなら<じごくづき>で物理的に眠らせる事に成功する
『リオリリ、リオリッ♪』
「すまないナマケロ」
『ナンマナ』
「アクア達はナマケロに任せるとして、さあユリーカ暫くこの国に居るならアナタ用の衣装でも探して見ますか」
「衣装?
もしかしてセレナやめぐみんみたいな魔法使いの!?」
「えぇ」
「着たい着たい♪」
「よーし、では早速見に行きましょう」
「はーい♪」
「ピカチュウ……どうしよう」
『ピィカァ………』
『セーレンとマーフォン起こして来たよ』
するとリビングに、マフォクシーとセレナを引き連れたフーパが現れる
「あっ、お早うございますセレナ」
「……………………」
「セレナ?」
『デネネ? 』
「あっセレナ、丁度良かった……実はさユリーカが」
「…………………」
「セレナ?」
「ん?
も……もしかして私の事呼んだ!?」
「うん」
『ピカ』
「えっと………セ……セーレンじゃないの?」
「はぁ?」
『ピカァ? 』
「あぁ何でもないわ、ごめんなさいちょっと寝ぼけてるみたいだわ
ちょっと外の風に当たってくるね」
『フォクシ!! マフォクシー!!』
「ん? な……なに?」
『フォク、フォクシマフォ』
「……………………ご……ごめんね、何言ってるか分からないけど今は1人になりたいからお留守番していて!!!」
『マフォク!?』
慌ててセレナは外に飛び出る
「昨日大金星を上げてから何だか様子が変ですね」
「うん……名前呼んでも何かボーとしてるし、まだ疲れてるのかな……」
『デンネェ……』
『フォク………マフォクシ』
「マフォクシーどうしたの?」
『フォクシ、マフォマフォ』
『デネェ!?
デネネ、デンネデネ!』
「昨夜魘されてたの!?それに独り言をずっと呟いてる!?」
『フォク……』
「………俺、様子を見てくる」
「いえサトシは待っててください」
「なんで?」
「夜中に魘されたり独り言を呟いているなら今あの子は凄く弱っています、そんな姿をアナタに見せる訳にはいきません
それに元気の無い原因は何となくですが分かりますので、ここは私達で励まして来ますのでナマケロと一緒に留守番をお願いします」
「………でも」
『フォクシマホッ!!!』
『ピィカァチュピ!!!』
「わわ!?分かったよ!!!」
「さあルカリオ、セレナの居場所を探知してください」
『ルカリッ!』
<アクセルの町の外れ>
屋敷を出たセレナは人が居ない町の外れに来ており
キョロキョロ
何故か辺りを見渡す
「誰も居ないわね………………ふぅ
これでやっと堂々と喋れるでござる
しかし流石はお若いでござるなお嬢ちゃん、昨夜からずっと騒いで拙者を寝不足にさせるとは……今までの者達は初日で直ぐに諦め大人しくなったというのに」
急に独り言………否
【そんな事より早く私の体を返してよ!!!!!】
セレナが話し掛ける彼女の影が激しく動き始める
「それは出来ぬ、このシャドウ忍法究極奥義である影移しの術は
我らシャドウエルフを殺した者の魂を影に移し、空っぽになった体に我らが乗り移る様、この世に生を受けた時より体に刻み込まれた特殊な術ゆえ
他の術と違い雨雲で無効にならぬが、拙者の意思で移し返る事が出来んのでござる……はぁ……本当ならあの忍びのカエルの体が欲しかったというのに」
モミモミ ムギュウ
【ちょ!?】
「前の体より色々と小さくなり、馴れるまでに時間が掛かりそうだ」
【人の体触らないでよ!!!】
「しかし筋力は前よりあるでござるな」
【全然嬉しくない褒め言葉よ!!
大体何が究極奥義よ、こんなの呪いじゃない!!!】
「これこれバチが当たるでござるよ、この忍術は拙者のご先祖様達が我ら一族を繁栄させる為に多くの時と血と汗と涙を流し編み出した物なんでござるから」
【こんな術を作る努力を、もっと正しい事に使いなさいよ!!!】
「そんな事を拙者に言われても……お嬢ちゃんには可哀想でござるが身から出た錆でござるよ、拙者は同じ忍びのカエルのモンスターの体を狙っておったのに横から割り込み爆裂魔法を打ち込んで来るとは」
【…………あの爆裂魔法でアナタが死んで、私の体を乗っ取ったのよね】
「そうでござるよ
いや~しかし、まさかウォルバク殿以外に爆裂魔法を使う者が居たとは驚いたでござる」
【………………】
(流石にショックで聞いてはおらぬか)
【…………どうしよう………アナタの前の体の持ち主を私が殺しちゃうなんて】
「………はい?」
【アナタが私の体に居るって事はそうなんでしょ!!!
何の罪もない……アナタに体を奪われた被害者の人を殺しちゃったなんて…………ごめんなさい……】
「…………変わったお嬢ちゃんでござるな、自分の今の状況ではなく会った事もない他人の殺害を気にするとは
1つ朗報をお与えしよう、拙者の前の体の持ち主は」
<数年前、何処かの山岳付近>
《はぁ………どうするでござろうか、あの女と同じ場に居たくないと退職届けを出したものの
拙者ずっと魔王軍でしか働いていなかったので他の職の勝手が全く分からん…………かといって魔王軍に戻れば………ブルブル
あの恐ろしき女と同じオ釜の飯は食ろうたくはないし、うーむ………》
ガタガタガタガタ
《むっ?地震でござるか》
《キャァァァァ!?》
《はて?どこからかオナゴの悲鳴が》
ゴツゥゥン!!!!!
《グハッ!?》
「恐らく山登りしている際に地震でバランスを崩し、拙者の頭に落下したのでござろう
気付けば拙者がオナゴの体となっていて、そのオナゴは頭をぶつけた際に息を引き取ったのか影にならずあの世に行ったのでござる」
【そ……そう言えばアナタに影が無かったから、シャドウエルフじゃないかってカズマが言ったってマフォクシーが…………ホッ……良かった】
「拙者が言うのも何でござるが、他人よりも自分のコレからを考えた方が良いでござるよ
さあ拙者は死なぬが拙者が危機になればお嬢ちゃんはあの世に行ってしまう、そうならない為にも拙者に協力してはくれぬだろうか」
【嫌よ……アナタみたいな悪人に協力なんかしないわ】
「そう意地を張らず、コレから拙者はお嬢ちゃんとして生きて行くのだからお嬢ちゃんや周りの者達の情報を教えて欲しいのでござる
前の体は持ち主が既に他界したので、名前も性格も人間関係も分からず大変だったのでござるよ」
【それ昨日も聞いたわよ、だから元魔王軍の幹部シャドウエルフのゾハンってバイトの履歴書に書いて全部落ちたからアナタ今ニートなんでしょ!!!】
「ニートではない!!!!
拙者の変わりに魔王軍の幹部になったにも関わらず、ロクに幹部としての仕事をせず趣味にお熱のニート魔女と拙者は違うでござる!!!!!」
【そうやって直ぐ他人と比べて自分の方が偉いって考え、カズマと一緒だからアナタやっぱりニートよ!!!】
「働く意欲がある拙者が何故ニート扱いされねばならんのでござる!?」
「………セレナ?」
「ギクッ!?」
【あっ!! 皆気を付けて!!
ソイツは私じゃないゾハンよ!!!】
「………マフォクシーの言った通り、本当に独り言を話していたな………しかもあんな大声で」
『ルカリィ……』
「………大丈夫セレナ?」
『デンネデネ、デネ』
「だ………大丈夫よ♪」
「みなまで言わなくとも分かりますよ、アナタが元気がないのは
昨日の一件で爆裂怪力ママの呼び名を、爆殺筋肉ダルママに変えようと目論む奴らが居る事に腹を立てているんでしょ」
【…………………いやぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!】
(ぐぅぅ!?こ…鼓膜が破れそうでござる)
『フォクシ! マフォマフォ!!』
【後で注意しに行ってくれるのは嬉しいけど、ソイツは私じゃないの!!!気づいて皆!!!】
「……………後で注意しに行ってくれるって言ってくれてありがとう、でも大丈夫よ私気にしてないわ
今のは独り言じゃなくて…………物真似……そう物真似の練習してたの」
「物真似?」
「ほら昨日倒したシャドウエルフの真似よ、私実は忍びが大好きでソレで真似してたの
でも皆の前で真似してる所を見られるのが恥ずかしいから、こうやって隠れてたの……心配かけてゴメンね♪」
【そんな適当な言い訳、通用する訳ないでしょ】
「……………そうでしたか、分かりました
なるべく周りの人に見られないようにするんですよ」
【ちょぉぉ!?】
「あんな下手な言い訳を言って誤魔化そうとするなんて、かなりイラついてますね」
「元の爆裂怪力ママですら凄く気にしていたからな、流石の私も筋肉ダルマとママを合体させた筋肉ダルママと呼ばれるのは…………つぅぅ」
『ルカァリィ………ルカァ……』
「ダクネスとルカリオどうしたの?」
『デンネ?』
「気にしなくて大丈夫です」
『パケパケチャ』
『フォクフォク』
「さて、ではその噂を流そうとしている者を探し流行らせない様にしてあげましょうか」
「うん!」
『フォク!』
『パン!』
内緒話を終えた皆が(興奮しているドMコンビは除く)セレナの姿をしたゾハンの方を向く
「ではセレナ、私達は用事があるのでコレで
出来る事なら屋敷で大人しくするんですよ
さあ行きますよダクネス、ルカリオ!!」
【ちょっと待ってぇぇ!!!!】
勘違いしためぐみん達は町の方に走って行く
「………ふぅ……上手く誤魔化せたでござる」
【誤魔化せてない!!!
いやアナタの正体は誤魔化せたけど、めぐみんのあの哀れむ様な顔にダクネスとルカリオが興奮していたし……間違いなく私の呼び名の件だわ…………誰よそんな呼び名考えたの!!!!!!】
「良く分からないでござるが……まぁまぁ年若き乙女が喚いてはいかんでござ【誰のせいでそんな呼び名が付いたと思ってんのぉぉ!!!!!!!!!!】ギャァァァ!?
止めてくれでござる……鼓膜が……と……とにかく、先ずは新しいメモ帳を買ってお嬢ちゃんのプロフィールから覚えねば」
【はぁ……はぁ……おあいにく様ね、私は絶対喋らないわよ】
「ふふ、果たして何時までそんな事が言えるでござるかな」
【な……何よ……】
「拙者は今まで手に入れた体の人間達から個人や関係者の情報を聞き出して来たのでござるよ、お嬢ちゃんの口を開かせるなど簡単でござる」
【や……やってみなさいよ、私は絶対……アナタなんかに屈したりなんかしないわ!!!】
こうしてゾハンとセレナの奇妙な関係が始まりを告げる
彼女に成り済ます為に個人情報や仲間や知り合いの情報を聞き出す為、ゾハンの魔の手がセレナに
【それでね、サクラギさんから指輪を貰おうとした私をサトシが止めたの】
「それは完全嫉妬でござるな、話を聞く限りサトシ殿は女子に関してかなりの鈍感……そんな彼が嫉妬で別の男からの贈り物を止めたとなれば、拙者の経験からして中々に脈ありでござる」
【やっぱりそうよね!!!
ふふ♪まさかサトシが嫉妬してくれるなんて♪】
魔の手が……
「コレなんかどうでござろうか?」
【えぇ……派手すぎよ】
「そうでござるか?若い子ならばこの様な派手な格好が好みなのでは」
【それでもピンクの上にピンクは奇抜過ぎよ、ズボンをピンクにするなら上は黒や白の落ち着いた色の方が良いわ
そこの左のを着てみて】
「おぉ! 確かにセレナ殿の愛らしき姿が更に映えるでござるな」
【愛らしきだなんて♪】
ま……魔の手が……
【遂に見つけたの、爆裂怪力ママを流行らせた元凶を】
「待った、当ててみるでござる……コレ迄の話を聞いた所………」
ペラペラ
「ダスト殿でござるな」
【残念違うわ、正解はカズマよ】
「まさかの身内!?
にしても、同じオ釜の【オはいらない】飯を食ろうた同士達を亡き者にしただけにあきたらず仲間であるセレナ殿にその様な2つ名を付けるとは……やはり悪質なる男でござるなイトウマコトは」
【でしょ!!
ああいう悪質な所が無かったら、優しい所もあるし顔だって悪くないんだから女性にモテるし…………あぁでもめぐみん的には他の女性に狙われないそっちの方が良いのかし…………って
サトウカズマよ!!!】
「おっと失礼!!」
カキカキ
せ……迫る………
「ベルディア殿の悲鳴が聞こえ、拙者は急いで彼の部屋に向かったでござるが………そ……そこに居たのでござる………あの恐ろしき氷を使う魔女が」
【そ……その魔女とアナタは戦ったの】
「恥ずかしながら恐怖で気を失くしたのでござる、魔女事態の恐ろしさも去ることながらベルディア殿を凍らせる奴の鋭き眼が……拙者の父上や弟のコウガを凍らせ封印した魔法使いの者と似ており…………ブルブル
今思い出すだけでも恐ろしきなり!!!!!!!!!」
【落ち付いてゾハン!!!
大丈夫怖くないわ、その恐ろしい魔女は此処には居ないから大丈夫よ】
「す……すまぬでござる……」
…………
「あっ………もしかしてアレが例の」
「あぁ……あの茶髪に帽子に腰に赤色のボール……間違いねぇ爆殺筋肉ダルママだ」
「あんな女の子だったとはな、どうする?」
「………た…戦うに決まってるだろ、その為に態々別の街から来たんだから………シャドウエルフをブッ倒した奴を倒して俺らの名を上げるんだ」
「分かった、他の連中も呼んで来るぜ」
「頼むぞ、爆殺筋肉ダルママを相手にすんなら2人じゃ足りねぇ」
「何やら狙われているようでござるが………如何いたそうかセレナ殿」
【……………】
「セレナ殿?」
【全員捕まえて、そして誰からその呼び名を聞いたか吐かせなさい】
「ぎょ……御意!」
<数10分後>
「まさか噂の出所がバーのマスターであるスティーブ殿だったとは、無口で職人気質の高さが有名な彼が名付け親などマフォクシー殿達が気付かぬ訳だ」
【ゾハン……バーに行くわよ……そして爆裂魔法の呪文を唱えて】
「えっ!? 流石にソレはイカンでござるよ!?
マフォクシー殿達に犯人を見つけたと報告して注意で終わらせた方が、というかそんな事をやれば拙者達お上に御用されるでござる!!!!」
【大丈夫よ、先に手を出してきたのはアッチなんだからコレは正当防衛よ】
「セレナ殿冷静になられよ!!!!!」
恋話したりファッションチェックし合ったり愚痴を出し合ったりセレナの方がゾハンを引かせたりと様々な出来事を満喫していた
<3日後>
カキカキ
「いやはやマコト驚きなり、まさか此処とは別なる世界があるとは
昔体を奪った者の中に訳の分からぬ情報を持っていた者が居ったが、彼も別世界の人間でござったか」
【はっ!? また話しちゃった!?
この3日間でこんなにペラペラ個人情報を話しちゃうなんて……一体どんな忍術を使ったのよ!?】
「コレは忍術ではなく、相手の嬉しい事や興味がある話題に触れ警戒心を溶かし口を柔らかくさせる純粋なる拙者の話術でござる」
【って事は………ただ私が気が緩んで喋ったって事!?】
「そうでござる、メモ帳2冊分の情報提供ありがとうでござった」
【ガァァン!!!!】
「…………………どうしたのセレナ?」
【えっ?クリス!!】
自分の姿をしたゾハンを、目を点にしながら見るクリスの存在に気付く
「な……何か独り言を言ってたけど………大丈夫?」
「(セレナ殿は今クリスと言っていたな……確か………友人だったはず)
大丈夫よ、ちょっとアクアに今日の昼ごはんの事でケチ付けられてムシャクシャしてただけだから」
「あぁそれでか、せっかく作ったのにケチ付けられたら嫌だもんね」
3日間の情報収集や共に会話した事により完全にセレナの喋り方や性格に対人関係を完璧に理解し、クリスから疑われる事はなかった
「じゃあ、あたし屋敷に行くからまた後でね
皆に伝えたい事があるから、セレナも買い物が終わったら聞いてね」
「えぇ」
【うっ………どこから聞いても完璧に私だったわ……】
「ふふふ、この擬態能力の高さこそ我らシャドウエルフが最も得意とする技でござる
さてさっさと買い物を済まさねば、先ほどの坊っちゃんがなにやら話がある様でござったし」
【…………クリスは女の子よ】
「えっ!?あの胸で!?」
【貧乳で判断しないであげて!!!!】
「ほぉ~今度は若くして母性に目覚めた小娘の姿になったか、ダークプリーストという肩書きを他者が勝手に付けたにも関わらず痛い女扱いされ喚き散らしていた女の相方よ」
【目覚めてないから!!!!】
「バニル殿……何故いつも拙者ではなくセレスティナ殿を中傷するのでござるか」
「貴様には何を言っても我輩好みの悪感情を提供せんからだ………むっ?
おぉ!!見つけたぞ
30もの面接に落ち職に付けず、トレーニングと言い聞かせ働かず運動ばかりしているニート「ニートではござらぁぁぁん!!!!!!」だぁぁこらぁ!?爆殺筋肉ダルママの握力で仮面を握るな!!!」
【その呼び名は止めてぇぇぇ!!!!!!!!】
「それで、その小娘の体を手に入れたようだが
やはり例の冒険者の首を切るのか?」
「勿論………だが暫く情報収集に力を入れていたからか、今だセレナ殿の体でシャドウ忍法は使えぬのでもう少し体に慣れてから行動しようかと」
「そうか……良し、同じオ釜の飯を【オはいらない!!】食ろうた者として1つ案を授けてやろう
貴様が首を切ろうと企む冒険者は今、己の体を全く動かせぬ状況にある事は気付いていないようだな」
【えっ……】
「…………確かにこの4日間ずっと室内に籠り、ナマケロ殿やユリーカ殿にめぐみん殿が交互に食事やら着替えに用の世話までしていたでござるが
てっきり只の怠け者かと思うたが動けぬ状況でござったか」
「あぁ、だが今夜0時になれば動ける様になる
この状況を逃すのは非常に勿体ないとは思わんか」
【ちょっとアナタ!?
何でその事を言うのよ、それだけは絶対話さないようにしていたのに!!】
「……………獲物が自らの首を無防備に放置しているのを見逃しては、忍び失格でござるからな
良き情報を感謝致すバニル殿」
「なぁに気にするなかれだ、では頑張るが良い」
「はっ! バニル殿も極秘任務頑張るでござる!!!」
バニルに手を振り別れを告げるとゾハンはメモ帳を取り出す
ペラペラ ペラペラ ペラペラ
「サトウカズマを除いて、一番遅くまで起きているアクア殿も大体23時頃には熟睡している
0時迄は1時間………うむ、時間的に問題はないな」
【…………カズマの首を切るつもりなの】
「当然」
【止めて!!】
「おや、セレナ殿はサトウカズマの事をあまり良く思っていないのでは?」
【だからって死んで欲しいなんて思わないわよ……今まで色々合ったけど、異世界から来た私達を屋敷に住まわせてくれた……仲間なんだから】
「セレナ殿からすればサトウカズマは同じ釜の飯を食ろうた【オはいら……あれ?】仲間でごさろうが、それでも拙者は止めるつもりはない
サトウカズマ………そして他の者の首も切る」
【他の者って………サトシ達も!?】
「別世界から来られたシトロン殿と幼きユリーカ殿と生き物のポケモンと呼ばれしモンスターは見逃すが、サトシ殿だけは確実に息の根を止めねば」
【何で……カズマもめぐみんやダクネスにアクアの首を切られるのも嫌だけど、サトシは私と同じ別世界の人間なのに】
ペラペラペラペラ
「だが暫くこの世界に滞在するのでござろう、それに召喚した強き犬の鋼の拳を拙者の身代わりに何十発受けても尚立ち上がるタフネス………それに戦いの最中見せたあの威風堂々とした目…………必ずや魔王様の障害と成り得る……10歳の子供とて見過ごす訳にはいかぬでござる
セレナ殿にはスマぬが、今夜全員のお命頂戴させて戴く」
【やめて!! やめてぇぇ!!!!!】
そう訴えるセレナだったが、影の中に居る彼女にゾハンを止める事は出来ない
<数十分後>
【ゾハンお願い……やめて!!!】
「くどいでござるな、この数日で影のセレナ殿に本体の拙者を止める事など出来んのは理解出来たであろう」
買い物を終えたゾハンは屋敷へと帰っていく
「ただいま」
「あっ………おお…お帰りセレナ」
「………どうしたのサトシ?」
「なな……何でもないよ」
『マフォクシッ!!』
『ピカァピカ!!』
「そうそう、別にアナタの事を皆と話し『アシマリマ!』ムグッ!?」
「私の事?」
「ななな何でもありません!!!」
『リィマリマリ!!』
「………………そう
(ははぁん……留守中にまたアクア殿が拙者の作った朝飯にケチ付けていたんでござるな、本人に隠れ影口とは
あの悪名高きアクシズ教の者共が崇める神と同じ名だけあって実に陰湿でござる)」
【サトシ……皆………お願い……逃げて!!!】
何故か様子がおかしいサトシ達を不思議がるも、どうせまたアクアが原因だなと3日間の短い付き合いでゾハンは感じてしまい気にも止めなかった
(むっ……そう言えば先ほどの坊っちゃん……ではなく貧乳のお嬢ちゃん………まずい……名前を忘れたでござる…………)
後ろを振り向くと皆に見えぬようメモ帳を取りだしクリスの名を探す
「ねぇクリスはどうしたの?
大事な話があるから私や皆に聞いて欲しいって言ってたんだけど」
「あぁ……クリスなら急用が出来て帰ったんだ、用件はまた後日伝えに来るらしい」
「そっか
(すまぬが、その用件とやらをコヤツらに伝える事は出来んな)」
こうして何時もと変わらぬ1日を過ごし
<23時>
全員が室内に入ってから約30分が経過、ゾハンは自身が利用するセレナの部屋を出る
「ぐ~ぐ~」
「ムニャムニャ」
「スヤァ」
女性陣やシトロンやカズマの部屋に耳を当て、寝ているかを確認する
「寝ているようでござるな………では」
【お願いやめて……皆に手を出さないで……お願い!!】
アレからずっと止めようとし、ついには泣き始めるセレナを無視しゾハンはサトシの部屋に侵入する
その手にはクナイが
「グゥ~グゥ~」
『ピィ~ピィ~』
(随分とあどけない寝顔、だがサトウカズマと共に必ずや魔王様の野望達成の最大の障害となる敵
今ここで確実に消さねば、仲間を呼べぬよう先ずは喉笛を掻っ捌くとするか)
【サトシ……嫌ぁぁぁぁ!!!】
セレナの悲鳴すらも無視し、ゾハンはクナイをサトシの喉に
ガシッ
「むっ!?」
突き刺す手を背後から誰かに止められる
「子供の寝床を襲うなんて、良い趣味してるね」
【クリス!?】
夜空から注がれる月の光を浴び、美しい銀髪を輝かせながらクリスはゾハンの手を力いっぱい握る
「ど………どうしたのクリス……帰ったんじゃないの、というか放してよ……痛い」
「気安く名前で呼ばないでくれる、不死身のシャドウエルフさん」
「………………何の事?
シャドウエルフってゾハンの事でしょ、私はセレナよ」
「そうだね確かに見た目はセレナだよ、でも中身は自分達が生き残り繁栄する為に沢山の人達の体や人生を奪って来た薄汚いシャドウエルフが入ってるんだよね
影移しの術で」
「なっ!?何故術の効力を知って!?」
『ピッカァ!!』
「このぉぉ!!」
「ガハッ!!」
【ピカチュウ………サトシ】
突然寝ていた筈のピカチュウとサトシがクリスの加勢に入り、ゾハンを押さえ付ける
「えぇい放せ!!年頃の少女の手を握り体に抱き付くなど、思春期でござるかお主らは!!!」
「あたしは女だよ!!!」
「俺はサトシだ、シシュンキって名前じゃない!!!」
『ピカピ………』
ガブリ
『チャァァァ!!!』
「ピカチュウ!?」
尻尾をゾハンに噛られピカチュウは思わず手を放してしまう
「邪魔だ!!!」
「キャッ!?」
「ぐっ!?」
解放された手でクリスを殴り付け、痛がるピカチュウに気を向いていたサトシに激突させる
「シャドウ忍法………しまったまだ使えぬのでござった!?
仕方あるまい、絶好の機会でござったが此処は逃げるしかない………だが」
バァァン!!
「「ゲホッ!ゲホッ!」」
『ピカッ!ピカッ!』
シャドウ忍法が使える様になるまで逃走する為、室内に煙玉を投げクリスとサトシ達の視界を奪うゾハンだが
行き先は窓ではなくドアであった
「サトシ殿はまた後日とする、だがサトウカズマだけは」
「体を動かせない今夜には始末する……と言いたいのか」
「………………今の騒ぎを聞いて集まった………にしては早い集合でござる、どうやら拙者の動きは見透かされていたようだ」
カズマの部屋のドア前にカズマとユリーカにデデンネやフーパ以外の面々が立っており、その集まりの速さやセレナ姿の自分に剣を向けるダクネスの様子を見て自分の動きを見透かされていた事にゾハンは口角を上げる
「君と別れた後」
クリス、そしてサトシとピカチュウが追い付き背後に付く
「屋敷に行って皆と話したんだ
ウォーブランを滅ぼしたシャドウエルフの目的がカズマだから、いずれ皆の前に現れるかもしれないから決して止めは刺さないように、じゃないと体を乗っ取られるからって注意しにね」
「それで前の体を消したセレナ殿の体に拙者が居ると皆が知ったという事か」
「そう……本当は君が寝ている時に捕まえてやろうと屋敷に隠れていたのに、全然寝ないから何をするかと思ったら
まさかサトシを暗殺しようとはね、念のために皆に寝たフリをして貰って良かったよ
セレナの………他人の体で仲間殺しをしようなんて、本当君達一族は外道だね」
「………………お嬢ちゃん、コレ以上我らシャドウエルフを貶すならば覚悟は出来ているだろうな」
「本当の事言っただけでしょ、というか我らって君以外は皆封印されてるのに……あぁ……ソレも忘れてるのか」
「……………」
ゾハンは勢い良くセレナが着ていたアークウィザードの衣服を脱ぐと、下はピンクのハーフパンツ上は黒のアンダーシャツの動きやすい姿となり口元を真っ暗の布で隠し猛スピードでクリスに迫る
カキィィン
クナイとダガーがぶつかり合う金属音が屋敷に響き渡る
「止めろと警告した筈だ」
「あぁ今の警告なんだ、てっきりフリかと思ったよ」
「クリス………」
『デンネェ……』
「おいユリーカ、ドアの側は危ねえからコッチ来とけ」
「う……うん」
『グゥ~グゥ~』
ドア前に居なかったカズマとユリーカとデデンネは、部屋の中から外の声に耳を傾けており幼いからか口の軽いフーパには何も知らされていないのでカズマの隣で寝ていた
(0時まで後40分……ソレまでゾハンの奴を引き付ける為に煽ってんだろうが、純粋に怒ってるなエリス様)
カキィィン!!
「何が不死身だよ、自分を負かした相手の体を乗っ取ってるだけの負け犬の盗人のクセに御大層な呼び名を名乗ってさ」
「殆どが王族や強き者の体を手に入れる為わざと負けたのでござる!!!!」
「あぁそうだったね君達は未来の利益の為に、わざと負ける事も平気で行えるプライド0の誇り低い種族だもんね」
ブチッ
「貴様ぁぁぁぁ!!!!
拙者だけならまだしも、我が種族を愚弄するなぁぁぁ!!!」
「へ~バカにされて怒るプライドはあるんだ、負け犬種族のクセに……プ~クスクス~」
「きぃぃぃぃぃ!!!」
(にしても煽り方上手いな……)
「サトシ、そろそろ氷の技を使えるポケモンを召喚する用意を頼む」
「…………………ダクネス………本当に……本当にコレで良いのかな」
「…………………友として私はアイツの決意を否定したくない
だから頼む」
「………………………うん」
煽りに煽られ完全に頭に血が上ったゾハンの攻撃を、クリスは交わし更にはワイヤートラップで防ぎ時には食らいながら30分が経過する
「はぁ……はぁ…」
「ヒール」
「あ……ありがとアクアさん」
「ど……どうって事……ないわよ」
「散々我らの事を卑怯者と罵った割に、戦いの最中に回復呪文を何度も何度も受けおって……貴様の方が卑怯者ではござらんか!!!!」
「心外だねコレは昔から良く使われる戦術だよ、老害のクセにこんな昔から良く使われる王道の戦いかた知らないんだ……あぁゴメンね記憶する脳味噌が無い頭空っぽな一族だもんね」
「何処までも我らシャドウエルフを愚弄しおって!!!
ぐっ!?な…何だ……う……動けぬ!!!!!」
(ありがとうメロエッタ)
【エリス………様……】
(泣かないでメロエッタ、言ったでしょダクネスや皆さんにセレナさんの体を傷付けさせたくないから………私しかやる者が居ないって)
【わ……分かって……います……】
「まさかコレは影縛りの術か!?
という事は……お主もシャドウエルフ!?」
「だからあたしは女って言ってるよね!!!!
さあ……覚悟しなよ」
手に持つダガーを動けなくなったゾハンに向けながら近付いていく
「…………………いやはや、我ら種族をバカにする愚か者であったが素晴らしき立ち振舞いでござった
敵ながら見事なり!!!お主のような者にやられるなら拙者本望、忍びは泣き言は言わん……さあやるが良い」
「うん…………じゃあ遠慮なくそうさせて貰うよ」
(ふふふ……さあ思いっきりグサリと命を取るでござるよ)
「君をセレナの体から追い払って新しい体の中に入ったら封印させて貰うね
全身を凍らせてさ
凍らされたら口が動けなくなって術名を言えず忍術は使えない、強力な氷で覆われたらその寒さで無口頭の術を考える思考能力も働かないから脱出も出来なくなるんでしょ」
「………………………………」
「うわ……分かりやす、先まで殺せるもんなら殺してみろって余裕綽々だったのに急に冷や汗ダラダラ流しちゃってさ」
【そうか……だから氷の魔女って呼ばれている新しい幹部の事を、あんなに怖がってたのね】
「なななな……何故……何故…何故お主その事を………それは我ら一族と………数百年前に拙者以外のシャドウエルフを封印しその場で命を落としたアークウィザードしか知らぬ……魔王様にすら話した事がない秘密だというのに…………何故だ!?」
「さあ何故あたしが知ってるのかな、答え合わせはまた後で……あぁでも
あたし影に入れられちゃうから話す事は出来ないか」
【………………ま…………まさか………まさかクリス】
周りの皆を改めて見ると、あのアクアですらまるで御通夜の様に気が沈んだ顔をしてクリスの方を見ていたが
ただ1人ダクネスだけは鋭い目で見つめる、だがその目には雫がうっすらとだが流れていた
「セレナ!!聞こえてるか分からないけど
ゴメンね、今からアナタの体を傷付ける事になるけど少しの間だけ我慢して……必ず助けてあげるから」
ダガーを握りながら、遠方から放つメロエッタの<サイコキネシス>で押さえ付けられるゾハンに迫る
【待って……待ってクリス!!!
このまま私を凍らせて!!!!私が爆裂魔法を撃ってこうなったんだから私に責任を取らせて……………いくら生き返っても………アナタを犠牲にするなんて……嫌……】
「…………セレナ殿はこう言っている、いくら生き返る為とはいえアナタを犠牲にしたくはないと酷く泣いて訴えているでござる
拙者も当然封印などされたくはない、そこで良き案を提供いたそう」
「へぇ……影に移した人と会話出来たんだ………それで良き案ってどんな事?」
「影に移した者を体に戻す方法でござる」
「何ですって!?」
「どんな方法ですか!!! 早く言いなさい!!!」
『パケチャパァ!!!』
「拙者の体に聖なる力を宿りし武器を当てるでござる、さすれば我らシャドウエルフの影移しの術は解かれ影に移した者は元に戻り拙者が影になる」
「聖なる力を宿りし武器……」
ダクネスは自分の手に持つ、教会からの祝福を受けた剣に目が行く
「封印され身動きも取れぬ姿にされるぐらいならセレナ殿の影になった方がマシ、それに先ほどからずっとセレナ殿は泣かれている……数日とはいえ共に過ごした者をコレ以上悲しませるのは申し分がたたん……さあヤルでござる」
「……………分かった」
「……………………ニヤリ」
【えっ………まさか………ダメよダクネス来ないで!!!】
頭を下げ皆に見えぬよう邪悪に笑うゾハンを見て、今の話が嘘である事に気付き
セレナは剣を持って来るダクネスを呼び止めるも、当然聞こえる訳はない
普段ならば、人の発言を疑いから入り警戒するカズマも
クリス……エリスが犠牲にならずに済む方法があるならと、疑心を忘れ希望にすがってしまう
こうして剣を構えたままダクネスはゾハンの元に
「拘束されて身動きが出来ない自分の体に武器を側にやらせ、自分から刺されに行く……そうやってダクネスの体に入る算段でしょ」
行く前にクリスに止められる
「何だと!?」
「…………………………」
再度ゾハンの顔から冷や汗が滝の様に流れる
「も……もう本当に反省致した、今から本当の解除方を」
「そうやってわざと殺される為に何回も何回も………いい加減嘘つくの止めなよ、無いんだよね影移しの解除方なんて!!!
(私が全ての力を消費しても影に移された人達を戻せなかったのだから……方法なんてないのよ!!)
今まで散々長生きしたんだ、そろそろ逝きなよ……地獄に」
セレナの体を利用したり見苦しく言い訳するだけでなく、友人のダクネスの体に入ろうとするゾハンに対し冷たい目で睨み付けダガーを構えながら迫る
ゴォォン
すると屋敷の時計が0時になった事を告げる
(コレで謹慎期間は終了、私に女神としての地位が戻った
女神エリスとしての遺言を天界の神々は無視出来ない
後はお願いねメロエッタ……セレナさんが天界に行ったら、必ず彼女を生き返すように女神エリスが言っていたと神々や天使達に話して)
【……………………………】
(メロエッタ?)
パリーン!!!
すると屋敷の窓ガラスが割れ、そこから
「「メロエッタ!?」」
ボイスフォルムのメロエッタが現れる
(メロエッタ、確かクリスのポケモンだったな………だが王都で会った時あんな見た目だったか?)
『エッタメロメロ!!』
『ナマッ! ふわぁぁ~』
「むっ!?
すやぁ~すやぁ~」
メロエッタに名を呼ばれると、直ぐにナマケロがゾハンに対し<あくび>を使い眠らせる
「メロエッタ……何しに来たの」
『…………ラァ~ラァ~ラァ♪』
「えっ!?あのポケモン姿が変わ………うん?
って!!あの子あの素敵な仮面の盗賊と一緒に居た子じゃないですか!!」
ボイスフォルムからステップフォルムにフォルムチェンジすると、メロエッタは足を寝ているゾハンの首に向ける
「まさか………あたしの代わりに………やめてメロエッタ!!!」
『……………フォクッ!!!』
『エッタ!?』
ゾハンに体を乗っ取られようとするエリスを止める為にやって来たメロエッタを、今度はマフォクシーが止める
『フォクシ………マフォ……マフォクシー、フォクシマフォ!!!!』
【マ……マフォクシー……】
『私がセレナに爆裂魔法で止めを刺せって言ったからこんな事になった、だから私に責任を取らせて…………だってロト』
「…………………なら……なら俺が代わりになる!!!」
「何言ってるんですかサトシ………アナタには……帰りを待ち望んでいる人やポケモンが沢山居るんですよ!!!!」
「分かってる………分かってるけど………でも」
「なら僕が代わりに」
「お兄ちゃん!?」
【サトシ……シトロン……】
バタン!!
「バカかお前ら!!」
指輪のデメリットが消え、動けるようになったカズマが乱暴にドアを開き現れる
「昼に散々全員自分が犠牲にって言い出したから話し合って……それでもクリスが……エリス様の信者として、この国にセレナを招いた責任者として自分を犠牲にしてアイツを助けるって決心したのを全員で納得したってのに………こんな土壇場でぶち壊しやがってよ!!!!」
怒気がこもった声でサトシやシトロンにマフォクシー、そして話し合いの場に居ずとも恐らく聞いていたであろうメロエッタを怒鳴り付ける
「分かってるよ………でも……クリスを犠牲にして助かってもセレナは喜ばないんだ!!」
「ならお前らやマフォクシーがなっても一緒じゃねえか!!!」
『エッタ!! エッタメロ!!!』
「俺はお前の言葉は分からないが、お前はセレナと全然関わってなかったもんな……だから自分がって言ったんだろ」
『そ……そうロト』
「俺はコイツらとはまだ3ヶ月の付き合いだ、でもソレでも分かるんだ……サトシもセレナもポケモンって存在を自分の手持ちじゃなくても大切にしてる奴らだって事を
そんな奴らがポケモン犠牲にして助かっても喜ばないって事を………だから」
「カズマ!?」
『パケチャパケ!?』
「嫌ってる俺なら平気だろ!!!!」
弓矢を寝ているゾハンに向ける
「ちょっと……メロエッタも……カズマまで……何やってるの!!!」
「元々ソイツの狙いは俺だろうが、だったら俺がケジメ付けるのが筋ってもんだろ
ナマケロ、スマホ手に入れたらアイリスにお前のお兄様は元とはいえ、また魔王軍の幹部を倒したって伝えてくれ」
『ナ………ナママ……』
【カズマ………】
「カズマさんカズマさん、その場の空気に流されてカッコいい事言う癖……何とかした方が良いと思うわよ」
「お前はこんな時に茶々入れんな!!!!!!」
「…………そんなの……そんなのさせる訳にはいきません!!!!!」
するとめぐみんは杖をゾハンに向ける
「めぐみんまで……」
「昼にも言いましたよね
セレナを助けるのは、同じアークウィザードにして爆裂同士である私の役目なんです!!」
「はぁ………お前まで出てきたら」
「………………なら……なら私が代わる!!!」
「ほれ見ろ、使命感に命張りたがるララティーナが出て来ちゃうだろうが」
「ララティーナって呼ぶニャ!!!!!
ウホォン!!
コレはクルセイダーの使命感ではない、年上として年下が犠牲になるのを……助けを求める仲間を黙って見過ごせはしないだけだ!!!」
「……………そういうのを使命感と言うんじゃないでしょうか」
「………………言ってやんな」
【めぐみん…………ダクネス……】
「……………………………………チラッ」
『『ジィィィ』』
「…………………………………じゃあアタシが」
「アクアは絶対ダメ!!!!」
「お前居なくなったらセレナ生き返れなくなんだろうが!!!!」
「先程カズマに言った、その場の空気に流されてカッコいい事を言う癖
アクアもありますからね!!!」
「ですよね!!
ほらそういう事なの、だからアタシだけ助かりたいから名乗り出なかったじゃないのよイブ!!ゼル帝!!」
【皆…………ありがとう…………
でも……その前にゾハンを押さえて!!!コイツは】
バァン!!
「なっ!?ゴホッ!ゴホッ!」
「ゲホッ!ゲホッ! また煙玉!?」
「まさか……」
「いやはや……本当に……グスッ…グスッ……マコト良い物を見せて貰ったでござる!!!!!」
『セレナの声ロト!!』
「ゲホッ……な……何で……ゾハンが起きてるんですか……」
「セレナ殿から聞き出した情報にナマケロ殿が口を大きく開き欠伸するとスリープの魔法の様に眠らせる事が出来ると合ったので、狸寝入りさせて貰ったでござる
今回は素晴らしき仲間の絆を見せて貰った礼に見逃してやろう、では御免!!」
『エッタ!?』
「逃げた!?」
「逃げるなぁぁぁ!!! 卑怯者!!!!」
ゾハンはメロエッタが侵入した窓から飛び降り全速力で逃走する
「いやはや拙者長生きして来たが、あそこまでマコト素晴らしきチームを見たのは初めてでござる」
【この卑怯者!!!皆………あんなに覚悟を決めたのに……逃げずにアナタも戦いなさい!!!!】
「心外でござるな、コレは逃げではなく戦略的撤退【ほら逃げてるじゃない!!!】
良いでござるか、何も成果を上げず退散すれば逃げでござるが、サトウカズマのパーティーは良きチームである情報やシャドウエルフにやたら詳しい人間が居た事を知れたのでコレは戦略的撤退に【ならないわよ!!!】
良いでござるか、何も成果を上げず退散すれグハッ!?」
「キャッ!?」
再度同じ説明と言う名の良い訳を走りながら行っていたゾハンであったが、その道中で誰かとぶつかってしまう
「つぅぅ……危ないではないか!!!」
【走ってるアナタの方が悪いでしょ!!!!】
『メッノメノ、メノコメ?』
「えぇ私は大丈夫ですよ
すみません、お怪我はありませ……あれ?セレナさん?」
【えっ……ウィズさん?】
(…………ウィズ………?)
{あぁお前が辞めた理由だろ、大丈夫だ実は
お前の後釜に幹部になったウィズの奴な、幹部の仕事をしないでどっかの町で店やりながら結界だけ張ってるニート幹部なんだよ}
{なっ!?
拙者の後釜の癖にニート………何という事でござろうか……}
{だけどコレで顔会わさなくて済むだろ、アイツ仕事もしなきゃ城にも来ない奴だからな}
{真でござるか!! ならお言葉に甘え再就職させて戴く}
「どうしたんですかセレナさん、こんな夜に可愛い服着て走ってましたが何かありました?」
『ルッカァ!!!』
「見つけた!!!」
「待てゾハン!!!」
「あれ……ウィズが居ますよ!」
「あらら皆さんまで………あれ?カズマさん、もう動ける様になったんですか?」
「お前から買った指輪のデメリット、丁度さっき切れたんだよ」
「そうなんですか?
変ですね、ついさっき私達が帰って来たら
バニルさんがカズマさんが指輪のデメリットで暫く動けなくなったから、至急私を呼んでいるから今すぐ迎えって言うからお屋敷に向かっていたんですが」
「バニルが?」
「カズマ!今はそれよりも!!」
『ピカカ!!』
『ナンマ!!!』
「おおっとそうだ、このやろう幾ら忍者でもなあの空気で逃げるのは卑怯過ぎだろうが!!!」
「………………………」
「おい聞いてんのか!!!」
「ガクガクブルブル」
「あん!?」
カズマの呼び掛けを完全に無視しているゾハンの体が異様に揺れ始める
「あ……あ…………」
『メッノ?』
「だだだ! 大丈夫ですかセレナさん!?顔が青いですよ!?」
<数年前、魔王城の最上階>
「フハハハ!!いやはやコヤツらは実に素晴らしき悪感情を我輩に提供してくれた」
「バニル殿、そろそろゴブリン殿や悪鬼殿達をからかうのは止めてあげるでござる」
「悪魔の我輩にソレを言うのは、絶食しろと言っているのと同じだぞ
相方のダークプリーストの力の源のマイナー邪神に信者が増えたせいで力が弱まりイジケて仕事をサボっているせいで、王都を落とす作戦が中止となり暇を持て余す高齢者よ」
「しぃぃぃ!!!
セレスディナ殿は今もお部屋で絶賛引き籠ってる最中!!!!
聞こえたら、また魔王城の家具やシルビア殿のお気に入りの銅像を壊すやもしれんし
せっかくやっと寝たお嬢が、セレスディナ殿の喚き声で起きてしまうでござる!!!!!!!!」
ドォォォン!!!!
「ほら早速壁ドンしてるでござる」
「恐らくだが貴様に対してやってると思うぞ」
「たた……大変です!!!」
「あぁスライム殿、今の揺れはセレスディナ殿の壁ドンゆえ慌てなくとも」
「その事ではありません!!」
「なんだ、魔王の奴が遂に老衰でぽっくり言ったか」
「バニル殿!!!!流石に魔王様に対し縁起でも無い事を言ってはならんでござる!!!!!」
「えぇい分かった、耳元で叫ぶな!!!!」
「御二人とも言い争いしてる場合ではありません、この城に侵入者が現れました!!!!」
「侵入者!?」
「…………城の結界はどうしたのだ?
アレは我輩達幹部の力を合わせた物であろう」
「は………破壊されました」
「ほぉ……」
「あの結界を………賊は一体何人でござるか?」
「………1人です」
「なっ!?」
「ほぅ1人か……」
「ライトオブセイバーで強引に結界を破壊し入った魔法使い……いえ……アレは魔女です!!
ウォルバク様よりも強大な魔力を持っているなど……魔女しか有り得ません!!」
「ウォ……ウォルバク殿よりも!?」
「はい……現に侵入者が魔法使いと知り魔力に耐性のあられるハンス様が迎撃に向かいましたが、一瞬で戦闘不能にされ……続いて同じく魔力に耐性があるシルビア様が向かわれましたが………同じく……撃退されました……しかもシルビア様に触れただけで」
「あの御二人が魔法使いに……」
「うむ、恐らくだがその侵入者の狙いは首無し中年であろうな」
「首無し中年……あぁベルディア様ですねって!?
ゾハン様!?どちらへ!?」
「侵入者が来たのならば撃退に向かうまで、お先に失礼致すバニル殿!!!」
「うむ………」
「結界を1人で破り、ハンス殿やシルビア殿を撃退するとは………相当な冒険者とみた
其奴の体を貰えば、セレスディナ殿が休暇中でも拙者だけで王都を落とせる……魔王様の覇業達成に近づく
長い付き合いでござったがユーリー殿、レベル60のお主とお別れの時が来たでござるな
さあ強き侵入者よ、その体を魔王様の為に存分に使わ「ひぃぃぃぃ!!!!!」むっ? 今のはベルディア殿の声………何やら悲鳴でござったが
もしや侵入者に攻撃を!?」
「わ…わわわ…分かった!!!よし……落ち着け深呼吸だ、お前がここに来たのは貴様の仲間に掛けた俺の呪いを解かせに来たんだな
よーし分かった勇気ある冒険者よ、この魔王城に仲間の為に乗り込んで来た勇気と度胸を讃え仲間の呪いは解いてやろう
だから今回は引き分けという事で手を打とうじゃな…ひゃぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
「ベルディア様ぁぁぁ!?」
「嘘だろあの女……ハンス様やシルビア様だけでなくベルディア様まで凍らせやがった!!!」
「ベルディア殿!!!!!」
「ゾハン様!!!」
「お前ら!ゾハン様が来てくれたぞ!!」
「しゃぁぁ!!コレでこっちのもんだ」
「兵の方々、お下がりあれ!!」
「「「「はっ!!!」」」」
「侵入者よ、良くも同じオ釜の飯を食ろうた我が同士達を……覚悟するが良い
(先ずは奪いし体の力量を計るとするか)
シャドウ忍法!影縛り………の…………」
「ゾハン様?」
「どうしたんだゾハン様……シャドウ忍法使わねえのかな」
「バカ、わざと無防備になってんだろ」
「あぁ……そうか」
「だったら
おい女!!先からゾハン様を睨み付けてるけどな、ゾハン様は今から恐ろしい攻撃をする為に力をチャージなされてんだ!!!ビビってんじゃねえからなぁぁ!!!」
「………なら直ぐに倒さないといけないわね」
「しゃぁ」
「ナイスアシスト」
「カースド」
「ガク」
「クリスタル」
「ガクガク」
「プリ」
「ガクガクブルブルガクガクブルブルガクガクブルブル」
「ん?」
「ゾハン様?」
「あ………あ………あぁ………あの目……………あの鋭い目………それに………ここここ……氷を使う……女…………」
「???」
「あぁ……あぁ………あぁぁ」
ドスン
「グハッ!?」
「ゾハン様!?」
「バニル様!? 何故ゾハン様に攻撃を!?」
「このままでは喧しくなるからな騒ぐ前に止めたまでだ、それに我輩はこ奴の命を救ってやったのだ」
「はぁ?」
<そして現在>
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「セレナさん……?
あの……もしかしてさっきぶつかった時に何か」
「来るなぁぁ寄るなぁぁぁ近付くなぁぁ化け物ぉぉぉぉぉ」
「えっ?」
【ゾ……ゾハン?】
「やだやだやだやだやだやだやだ化け物が来たぁぁぁ父上ぇぇ助けてぇぇぇぇ」
【ちょ……ゾハン落ち着いて】
「怖いよぉぉぉやだぁぁぁ怖いのやだぁぁぁトバリおじちゃん助けてぇぇぇ」
大声で泣きながら地団駄を踏んだり、倒れて駄々っ子のように暴れまわる
「コウガぁぁぁ兄ちゃんを置いて行くなぁぁぁぁぁぎゃぁぁぁぁぁ氷やだぁぁぁあ寒いのやぁぁぁぁぁぁ」
【あ……あれ………なんだか……き………気が………遠く】
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……………………………………………」
「お………大人しくなりましたね…………」
「何だったんだ一体………」
「…………………………………」
『オシャマ……?』
「ぜ……全然動かなくなったわよ」
「あの…………先ほどから、セレナの体……胸の辺りが全く動いてないですよね」
「あっ……ま…まさか」
『エッタメロ!!』
『分かったロト、バイタルチェックモード起動
ロト!?』
「どうした!?」
『心臓が止まってるロト』
「ナンダッテェ!?」
「な……なんで?」
『原因は不明ロト………でも白目をむいて失禁して、しかも…………こんな凄く引きつってる顔を見るに………恐らくショック死ロト』
「ショック死!?」
「そ………そんな……………私がぶつかったせいで………セレナさぁぁぁぁん!!!!!!」
「お……おいウィズ」
「カズマさん………私今から警察に行きます、ユキメノコさん……バニルさんにお店を任せましたと伝えてください」
『メノ………メッノメノコ………』
「いやいや行かなくて良い!!」
「それよりもアナタのお名前は!?」
「えっ……ウィズですけど」
「職業は!?」
「魔道具店の店主です」
「従業員は!?」
「ユキメノコさんとバニルさん」
「スリーサイズは!?」
「えっと上から」
『パンプッ!!』
「グハッ!!」
「何をどさくさ紛れに聞いてるんですか!!!!!
どうやらウィズで間違いないようですね」
「うん! ゾハンじゃない!!」
「ゾハン……?
何処かで聞いた様な………」
『………あっ…クリス!!』
「あっ!?
あたしお医者さん呼んで来るね!!!」
「えっ?待てクリス!!
医者を呼ばなくてもアクアが居るじゃ……行ってしまった」
「あれ?メロエッタも居なくなってる」
『デンネェ?』
<天界>
「あ………あの」
3ヶ月以来となる女神エリスの仕事場にて、椅子に座るセレナは
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」
「大丈夫ですか……エリス様」
目の前で汗だくの状態で呼吸が荒いエリスを心配していた
「大丈夫です……はぁ……はぁ……ちょっと……はぁ…はぁ…全力で走って来ただけですから」
「そ……そうですか………(女神様の移動って飛んだりワープじゃなくて走るんだ………)」
「………ふぅ……大変失礼しました、お久しぶりですねセレナさん」
「は……はい………確かに3ヶ月ぶりですけど、何だか不思議ですね……エリス様とは先まで一緒だった気がします」
「気のせいですよ……それよりも、まさかこんな形でセレナさんと再会してしまうとは」
「そうですね………最後のゾハンの様子を見た感じだと、もしかして死因って」
「ロトムさんが調べた所、ショック死だそうです」
「やっぱり…………じゃあつまり病死ですよね、良かった……誰もアイツに乗っ取られなくて♪」
「………………セレナさん」
「ダクネスから聞きました………病気や寿命で失くなった人はどれだけ優秀なアークプリーストでも生き返す事は出来ないって
だから…………私は…………」
「いいえ…………アナタは生き返る事が出来ます」
「…………えっ?」
「確かにショック死はいわば病気です、しかし今回病気で死んだのはあくまであのシャドウエルフです
なのでセレナさん、アナタは生き返る事が可能ですよ♪」
「…………………うぅ」
「セレナさん?」
「………良かった…………良かったぁぁぁ!!!」
「ふふ………えぇ、本当に良かったですね♪」
《エリス!!聞こえる!!!!》
「聞こえてますよアクア先輩!!」
《リゼレクションの準備出来たから、セレナをこっちに送ってちょうだい!!!》
「はい!! セレナさん、そのまま座っていてください」
「分かりました」
《それとクリスから聞いたわよ、アンタ先まで謹慎中だったのね!!
おかげでアンタの熱心な信者がケツ拭こうとして、もう少しで身を捧げる所だったんだから反省しなさいよね!!》
「は……はい……」
「もうアクアったら……帰ったら良く言い聞かせておきますね」
《でも、あのジジイ連中に意見言える様になったのは立派よ!!
アンタいつもあのジジイ達のイエスウーマンだったから、自分の意見言える様になって先輩として鼻が高いわ
今度時間出来たら此方に来なさい、謹慎解除のお祝いにしゅわしゅわをアンタとの割り勘で一緒に飲んであげるわよ!!!!》
「……………はい♪」
ニコリと笑い、エリスはセレナの方を向く
「アクア先輩は確かに破天荒で失礼な事を言いますが、それでも心は美しい女神なんです
だからセレナさん、先輩が失礼な事を言っても……嫌いにならないでください」
「……大丈夫ですよエリス様、アクアやカズマは苦手なだけで
嫌いだなんて思った事ありません、コレからも一緒に過ごします
大切な仲間として♪」
「ふふ♪はい♪」
《ちょっとエリス!! まだなの!!!》
「もうすぐです!!
ああやって急かすのはたまに傷ですけどね」
「知ってます
今日……もう昨日ですね
昨日の昼も、お腹空いたから早くイブやゼル帝のご飯を作ってよって私の姿をしたゾハンを急かしてましたから
まぁ彼女料理下手だから、影の私のアドバイスを聞きながら作っていたから遅かったのは本当ですけど」
「ふふふ、流石のシャドウエルフの彼もアクア先輩には参っていた様ですね」
「えぇ本当に……………ん?
彼?」
「どうかしました?」
「あの………彼って……誰の事ですか」
「あのシャドウエルフの事ですよ」
モミモミ
{うーむ……やはり前の体より色々小さいでござるな}
{いやはや流石は若き女子でござるな、色んな服が似合うでござる
うーむ次はコレを着るとするか、コレならば下着も脱がねばならんでござる}
{いや~主婦の様な仕事をした後の風呂は、まこと落ち着くでござるな
御安心なされセレナ殿、きちんとお体は清潔に致すでござる}
「……ゾハンって…………男だったんですか……」
「えぇ、エルフ族から変異しシャドウエルフになったのが男しか居なかったので
それで種族を繁栄させる為に、何百年の年月を費やしあの影移しの術を作り出し女性の体を編み出し子を産んだようですが
あんな反則紛いな術の代償として、男しか産まれない体になったようで………ひぃ!?」
<その頃、地上では>
「まさかセレナさんの中に、私の前任者のシャドウエルフさんが入っていたなんて」
「前任者………そういやアイツ、前の職場で恐ろしい後輩が来たから辞めたとか言ってたな」
『ナンマァ、ナマナマケ』
「だな、話の流れからしてウィズで間違いねえ」
「た……確かに初めて魔王さんのお城に行った時に、ちょっとヤンチャした覚えがありますけど
でもきっと私のご先祖様のせいですよ」
『ナマナマケ?』
「何で先祖が出てくんだ?」
「私の遠い遠い遠~いご先祖様が命懸けでシャドウエルフ達を封印したって祖父から聞いた事があるんです、だからきっとご先祖様と私を勘違いして怖がったんですよ
じゃないとショック死するぐらい私を見ただけで怖がる訳ないじゃないですか♪」
「……………………どう思う相棒」
『ナンマナマケ、ナマナンマ(笑)ナマナンマ』
『……………………』
「ユキメノコさん?どうかしました?」
『メッ!? メノメノメェ!!』
「だな、氷の女王様(笑)のあの怯えた反応からしてウィズがキレたらムチャンコ怖いで間違いねぇ
絶対アイツだけは怒らせないでおこう」
『ナンマァ』
『セレナが目を覚ましたロト!!!』
「おぉやっとか」
「う………う~ん」
「お早うママ」
「……まだ夜だから遅ようじゃないかしら」
「セレナぁぁぁ!!!」
勢い良くユリーカとデデンネがセレナに抱き付く
「良かった…………本当にセレナが生き返って!!!」
『デンネェェェ!!!』
「……ゴメンねユリーカ……デデンネ……心配掛けちゃって
マフォクシーも」
『フォクシィィィ!!!!』
「ははは………流石に3人はキツイわね」
「とか言いながら、結構余裕そうじゃないですか」
「めぐみんも来る?」
「や……やりません!!」
『パケチャァ♪』
「よしよし、バルスリンも心配してくれてありがとう♪」
「……………段々ママが板についてますね、なら……サトシ!セレナが元気になりたいからアナタに抱き付いて欲しいそうですよ」
「ちょっ!?めぐみん!?」
「ふふん、ママならパパと仲良くしたらどうです」
「なな仲良くって!?
(いや待って……何時もこういう時は大抵サトシなら、セレナは疲れてるし男の俺が抱き付いたら更に疲れちゃうから止めとくよ
って気を使って断るはず)
ガシッ
「ふぇ?」
「お帰りセレナ……こんな事でお前が元気になるなら、俺何度でもやってやるぜ♪」
『マフォー!!!!』
『ピカァー!!!!』
「キタァー!!!」
身を寄せ優しく彼女を抱くサトシにマフォクシーとピカチュウにユリーカのボルテージが上がる
「……………が……ががが」
「セレナ!?」
『ロト!?
大変ロト!!血圧が急上昇してるロト!!!!』
「ショック死してた体の奴に、更に刺激与えてどうすんだこのバカぁぁ!!!!」
「痛ぁ!?だってめぐみんが元気が出るって」
「……………………ヒュ~♪ヒュ~♪」
「めぐみん!!!」
「ががが……がぁ」
「セレナ!深呼吸です!!ウーハァーウーハァー」
「がぁ……ウウウーハァーウウーハァー
はぁ……い……意識が……飛びそうだった……ありがとうシトロン」
「いえいえ、流石に今の状態で興奮するのは危険ですから
取りあえず、もう遅いですから屋敷に帰って安眠を取りましょう」
『フォクシ、マフォクフォクシー』
「うん、ありがとうマフォクシー」
本当はサトシに抱っこさせたいが、仕方なくマフォクシーは自分がセレナを抱っこする選択を選ぶ
「なら先に行ってくれ、私は医者を呼びに行ったクリスを待っている
ルカリオ、お前も屋敷で待っていてくれ」
『リオッ!』
「おぉ分かった……ってダクネス、お前とルカリオさっきから何か地面でゴソゴソやってたが
何だソレ?」
「ゾハンの墓石だ」
「ピクッ
マフォクシー………下ろして」
『フォク?
フォクシィ!?』
「あのお姉さんのお墓作ったの?」
「あぁ、敵とはいえ3日間を共に過ごしたんだ
それにあんな死に方は流石に可哀想だなと思い、石で作り枝を刺しただけの簡単な墓石だが作ってやった」
「仕方ないわね、ご飯作ってくれた御礼にこのアタシが供養してあげようじゃないの」
「そうだね……ヒスイ村に行く時に助けてくれたし、アタシもお祈りだけ」
プチッ!!
「「えっ?」」
「セレナ?」
『ルカリ?』
マフォクシーから降りたセレナはダクネスとルカリオが作ったゾハンの墓石や枝を引っこ抜き
「てやぁぁぁぁぁ!!!!!!」
力いっぱい天空に投げ、杖を構える
「外道なる影の使い手よ全ての影達の怒り憎しみ今ここに晴らす
エクスプロージョン!!!!!!」
ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
『パ……パケンパァンプゥ……』
それは今まで彼女が使って来た爆裂魔法よりも、凄まじい爆発音と眩き閃光を放つ美しい物だったからか爆発好きのバルスリンがアバンギャルドと呟いてしまう
「あ…………あの………何やってるのママ」
「一生地獄に居ろ!!!変態ジジイ忍者ぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!
ふぅ」
バタン
『フォクシィィィ!?』
「セレナぁぁぁ!?」
『先より血圧が上がってるロト!!!!!』
「ユキメノコさん氷!!氷をお願いします!!!」
『メッノォ!!ふぅ~!!』
「早く屋敷……いえ病院に連れて行きましょ!!!」
「俺が運ぶ!!!」
「何だ今の爆発!?」
「おいおいまさか爆裂トリオの仕業か!!」
「何かセレナの叫び声しなかったか?」
「したした」
「アイツ2度と自分はマトモ枠だなんて言えなくなったな」
『ナンマァ』
<???>
「随分と霧が深い……ここはどこでござろうか?
拙者は先まで………えっと何て町でござったか………あれ?メモ帳がない!!!
むっ!?
何故セレナ殿の声ではなく拙者の地声が耳に聞こえるでござる!!」
「スライムぜんざい~スライムぜんざいはいらっしゃいませんか
そこのお兄さん、どうですかスライムぜんざい
今ならポイズン入りをサービスしますよ」
「あぁいえ拙者は毒物はあまり…………ん………んん?
その愛らしきスライムの姿に反して渋い声…………はっ!?
もしやお主ハンス殿でござるか!!!」
「えぇそうですけど、お兄さん俺と会った事ありましたっけ?」
「拙者ゾハンでござる!!」
「……………………ゾハン!?
お前マジでゾハンか!?
いやその語尾は間違いねえな、久しぶりじゃねえか」
「本当にお久しぶりでござる………あれ?
ハンス殿は確か死んだのでは」
「おぉ死んだぞ、だから今は三途の川でスライムぜんざい屋として暮らしてんだよ」
「三途の川………」
「ストライク!!!
しゃぁコレでターキだ!!!!」
「むっ……おぉぉ!!ベルディア殿!!!!」
「あぁん?
何だ貴様、慣れ慣れしく俺の名を呼びやがって」
「聞いて驚くなよベルディア、こいつはゾハンだ」
「…………………まじ?」
「まじ」
「まじでござる」
「おぉ!!
そのござる語尾間違いねぇ、何だよお前もコッチ来たのか、言えよ迎えに行ったのに」
「コッチとはいったい何処の事で…………というかベルディア殿も亡くなったとセレスディナ殿が言っていたでござるが」
「おいおいシャドウエルフジョークかwww
ここはあの世だよ、あ・の・YO」
「…………あの世?」
「そういやお前何でここに居るんだ?
お前死なない筈だろ」
「良いじゃねえかハンス、細かい事なんか気にしないで同じオ釜の飯を食った同胞が来たんだ騒ごうじゃねえか」
「…………そうだな!!」
「…………………なるほど」
「「どうした?」」
「先までのは全部夢だったのでござるな、出なければシャドウエルフの拙者が死ねわけがあるまい
ましてやあんな恐ろしき………恐ろ…………ぎゃぁぁぁぁぁ!!!」
「おいおい大丈夫か!!!」
「新メニューのスライムあんみつポイズン添えだ、これ食って落ち着け!!!!」
「モグッ……………ふぅ………大変失礼した、恐ろしき氷の化け物が出てくる夢を思い出してしまい
パクパク……ふむぅ……何と柔らかき食感、そして甘い香りに毒の風味が混ざり大変美味
流石はハンス殿、実に見事なり!!!!」
「おぉ!!久しぶりに貰ったけど気分良くなるなゾハンの太鼓判はよ」
「よーし………そうらぁ!!
ストライク!!」
「うんうん、見事な兜転がしっぷりでござるなベルディア殿
実に見事なり!!!」
「たり前だぁ!!」
「あらぁ~何か騒がしいと思ったら、その語尾に太鼓判……ゾハンでしょアナタ」
「おぉシルビア殿!!!
あれ……シルビア殿は死んだのでは」
「おいおいだから言っただろ、ここはあ・の・YO
だってよ」
「あぁそうでござったな………ん?
何で拙者死んだのでござる?
あぁ違う先までのは夢………ん?ん?ん?」
「随分混乱してるみたいね、所でゾハン
もしかして今の姿がアナタの本来の姿かしら?」
「えっ?」
「川に映る自分を見てみて」
「………………うーん……見覚えはあるが、如何せん拙者今まで何千もの姿となったのでどれが自分の素顔だったか分からんでござる」
「まぁここはあの世だ、ここに来たって事はソレが本来のお前なんだろ」
「そうでござったな
ん? 拙者が死んだ? 何故?
ん?ん??
あぁいや先までのが夢」
「細かい事は気にしなくて良いのよ」
チィン
「素顔のアナタ……素敵じゃない♥️」
チィン チィン
「シルビア殿、色々当たってるでござるよ」
「当ててんのよぉ~♥️」
チィン チィン コチン
「そいつの中身ジジイだぞ」
「良いのよ見た目が良い男なんだからぁ♥️
そうだ、久しぶりの再会を祝して今日は私が久しぶりに手料理を振る舞ってあげるわねぇ」
「おぉマコトでござるか、拙者今まで沢山の料理や飯を食ろうて来たが
やはり幹部の皆と食べたシルビア殿の飯が世界一でござる」
「あらぁぁ~ん♥️待っててねぇ直ぐ作って来るわ♥️」
「そんじゃゾハン、あのオカマが飯作る迄にコレ書いとけ」
「何でござるかコレ?
手紙……?」
「俺達は毎週1人ずつ魔王様に現状報告の手紙を出してるんだ」
「ほぉ~なるほど、ここの風習なのでござるか
では早速」
《拝啓魔王様、この度ベルディア殿やハンス殿やシルビア殿と再会を果たし暫く拙者お三方と暮らそうと思います
ですが御安心なされ、魔王様の覇業達成の邪魔となるイトウマコトなる冒険者の首は必ず拙者が切り魔王様の元にお届けに参ります
シャドウエルフのゾハンより
追伸
魔王様にお中元で送ったブルーベリージャムと猛毒を入れ間違える夢を先日見てしまいました、もしかすると正夢になるやもしれませぬので、念の為に拙者の名前が書かれた封に入ったブルーベリージャムの中身の確認をお忘れなく》
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この小説のレギュラーや準レギュラーで好きなポケモンは
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ピカチュウ
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マフォクシー
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ナマケロ
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ルカリオ
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バルスリン
-
イブ
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ロトム
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キルちゃん
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氷の女王様
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ティアラ
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オーティス
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メロエッタ