この素晴らしい世界にポケモンを   作:ハリケーン改

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風邪引いてしまいダウンしてました……今も喉が痛いわ咳が止まりませんが何とか頑張って小説書きました


この恐ろしい邪神との出会いと再会に衝撃を

クリス(エリス)やメロエッタ達から状況を聞かされ、カズマ達一行は直ぐにダークライを探す為にゆんゆんのランダムテレポートにより訪れた先々でロトムやの探索機能やメロエッタのサイコパワーにダクネスとサトシのルカリオ達の波動を使い大捜索を開始するも

 

<カズマの屋敷>

 

 

 

「はぁ……はぁ……1日……殆ど……はぁ……休みなく……探し回っても……空振りかよ」

 

「他のポケモン達は……はぁ……見つかったのにね……」

 

ランダムテレポートで同じ所に複数回到着する事あれど、それでもベルゼルグ王国の殆どの場所を見て回ったが他のポケモンを5体見付けたがダークライの反応はなかった

 

 

「気配殺して……はぁ…はぁ……隠れてんじゃねえか?」

 

 

「いや、ルカリオの波動は範囲内に居ればどんな小さな生き物すら見付ける事が出来るんだ隠れるなど出来はしない」

 

「メロエッタもだよ」

 

「でもそいつ幻のポケモンって呼ばれてるんだろ……ゴクゴク……プハァ

 

 

それに………」

 

チラリと水分補給を終えたカズマは側に居る紅魔族の2人を見る

 

「いったいダークライは何処に居るんですか!!!」

 

『ルッカァ!?』

 

『ロトォ!?揺らさないでロト!!!』

 

 

『バケバケ!!バケチャバァ!!!!!バンケエッ!!』

 

「落ち着いてめぐみん!!!」

『フォクシィ!!』

 

 

「うるさい!!

 

ちゃんと探してるんですか!!!!」

 

『勿論ロト!!』

 

「だったら早く見付けて下さいよ!!!!

 

何時もその探索レーダーとやらに自信があるとか言ってたのに全く見付からないなんて、先日みたいに壊れてるんじゃないですか!!!!!」

 

 

『ロト!?』

 

『バケバケ!!!パンプゥゥ!!!』

「止めなさいよ!!!ロトムもルカリオもちゃんと探してるじゃない!!!」

 

興奮し叫ぶめぐみんをバルスリンとゆんゆんが止めに入る

 

「なに傍観者ぶってるんですか、貴女だって一刻も早くダークライを見付けたいでしょ!!!」

 

「焦ったって見付けられないじゃない!!!少しは落ち着いたらどうなのよ!!!!」

 

「落ち着いて見付かるならとっくにやってますよ!!!!」

 

「見付かる見付からないの問題じゃない!!!!!

 

ロトムや皆も一生懸命探してるのに...…そんな言い方しないであげてよ!!!!

 

そんなに喚く元気があるなら自分だけで探したらどうなの!!!!」

 

『サナサナ…………』

 

 

「何ですって!!!!ぼっちのくせに私に命令するな!!!!」

 

 

「メロエッタお願い!!」

 

『ラァ~♪ラァ~♪』

 

 

「ほわぁぁぁ……………ごめんねめぐみん」

 

「あははは…………私こそスミマセンでしたゆんゆん」

 

今にも喧嘩を初めそうなぐらい興奮する2人をメロエッタの歌により落ち着かせ、互いに手を取り合いニコやかやに笑いながら謝罪し合う

 

 

「…………相手は人間の生命力吸ってる普通のポケモンじゃねえんだ、気配殺して隠れる事だって出来るんじゃねえか」

 

 

『ナママ』

 

「ん?」

 

家族や友人達が被害を受け、下手をすれば後2日で自分達以外の紅魔族が死んでしまう焦りから何時にも増して落ち着きがないめぐみんと

 

普段はめぐみんに強く言い返せないが、涙目になりながら強い口調で言い返すぐらい平常心を保てないゆんゆん達が落ち着いたのでカズマは話を戻す

 

 

「このままランダムテレポートで飛びまくったら、めぐみんやゆんゆん達だけじゃない……私達の体や精神が持たないかも」

 

『フォク……』

 

 

ランダムテレポートは名の通り何処に着くか分からない魔法、街や草原といった普通の場所から火山の中や海の中や氷山といった危険な場所

 

 

そして

 

 

「そうだね………(何処の誰かは分かりませんが、先程はトイレを覗いてしまい本当に申し訳ありません!!!)」

 

人様が活動中のトイレや入浴している風呂場に移動してしまう事もあり、ダークライが見つからない焦りもあって肉体的にも精神的にも既に限界に近かった

 

 

「だがダークライを見付けなければ大変な事になってしまう……いったいどうすれば」

 

「………………1つ案がある」

 

「なに?」

 

「カズマさん、いくらアタシ達が藁にもすがりたいぐらい手詰まりだからって

 

カッコ付けて考えも無しに適当なこと言わない方が良いわよ」

 

「イラッ

 

 

じゃあダークライを封じた1人であられる女神様、何処に居るか分からないダークライを後2日の内にどうやって探せば良いか教えてくだせぇ」

 

 

「そんなの分かる訳ないじゃない、女神が何から何まで知ってる訳ないでしょ

 

 

 

 

痛ぁぁい!?頬っぺをつねらないでぇぇ!!!!」

 

 

「無策の癖に偉そぶってんじゃねえ!!!」

 

『オシャァァァ!!!』

 

 

「ぐぺぇぇ!!!!」

 

『ピィピィ』

 

「痛ぁ痛ぁ!?頭をつつくな!!!」

 

『オシャマリマ!?』

 

『ピィ~ピィ~』

 

「うぅ……ありがとうイブ」

 

 

 

「そ……それでカズマ、案とはなんだ?」

 

「………………ぷいっ」

 

『メノッ!!!』

 

「痛ぁ!?何すんだ!?」

 

ユキメノコの平手打ちを顔面に叩き込まれる

 

「世界の危機なんだぞ、イジケテル場合か!?」

 

『ナママ、ナンマナッナマ』

 

「………分かったよ、ダークライの目的は沢山の生命力を吸収する事だろ」

 

「うん、その為に沢山の街を襲っているんだ」

 

「なら人の沢山居る場所で張り込めば会えるんじゃねえかって」

 

 

「確かにそうだが……」

 

「うん……人の沢山居る場所なんて、この国じゃ数え切れない程あるよ」

 

 

「いいや、明日数え切れない程の人間が1ヵ所に集まる場所がある」

 

 

「明日?」

 

 

「…………そうか、大展示会だな?」

 

 

「あぁ、それにはこの国全ての王族や貴族が参加するみたいだし当然ソイツらのお供やボディーガード達も付いて来る

 

ついでに大展示会に飾られる杖と魔法の石を盗みに魔王軍の幹部が大軍を率いてやって来るみたいだし、王都の軍勢に民衆を加えれば明日の王都は大所帯間違いねえだろ

 

何より王都にはアイリスが居る、アイリスがあんだけ強いんなら他の王族やソイツらを警護する奴らの魔力だって凄ぇはず

 

ダークライが強い生命力を求めてるんなら、王都に来る可能性は高いだろ」

 

 

「おぉ………凄いじゃないかカズマ!!」

 

「うんうん、まるで名探偵みたい」

 

 

「ってナマケロが教えてくれた」

 

『ナンマケ』

 

「「……………………………」」

 

純粋に凄いと感じた感情を返せとカズマを、ダクネスとセレナはジト目で睨み付ける

 

「ねぇ、大展示会に魔王軍の幹部が来るって本当なの?」

 

「あ...…あぁ、メイジ・スティックとオーラ・ストーンを盗みに来るらしい」

 

「……………無謀だねその幹部

 

 

 

(もし盗めても、あの杖と石を魔王軍が使いこなせる訳ないというのに)」

 

 

 

「と……とにかくだ、このまま当てもなく探し回って労力を費やすより可能性に掛けて王都で張り込んだ方が良い

 

 

それに………」

 

 

 

 

 

「スミマセンでしたゆんゆん」

 

「ごめんねめぐみん」

 

 

 

 

 

「アイツら休ませてやった方が良いだろ、俺らと違って昨日から寝てねぇんだからよ」

 

 

「…………そうだな」

 

 

「………うん!」

 

 

「そうね」

 

 

 

「良し、そんじゃアイリスに連絡してレインさんに迎えに来て貰うか

 

 

ママはサトシとピカチュウ達を呼んで来てくれ、アイツらならもう十分スキルポイント貯めただろうしよ」

 

「分かったわ、ゆんゆん私をサトシ達の所に連れて行ってくれる」

 

「ほわほわ~」

 

 

「しっかりして!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

『……………………ロト』

 

『ごめんねロトムさん………でも信じて、めぐみんは決して悪気が合って言ったんじゃないの』

 

『分かってるロト、今のめぐみんが平常じゃないのは仕方ない事ロト

 

 

アチシが落ち込んでるのは、ロトム図鑑なのにダークライを見付ける事が出来ないからロト…………ロトム図鑑失格で情けないロト』

 

『……………そんな事ないよ、ロトムさんは一生懸命探してるんだから

 

ただ付いて来てるだけの………トレーナーの為に何もしてない私に比べたら情けなくなんか』

 

『アクアマグナム!』

 

『ロトォォ!?

 

アチシに水はダメロトォォ!?』

 

 

『グペェェェ!?

 

ななな……何するのイブさん!?』

 

『あぁゴメンゴメン、ゼル帝にお水上げようとしたら口元が滑っちゃったわ』

 

『ピィピィ』

 

『おぉよしよし、今お水あげますからね』

 

 

『というのは建前で、落ち込んでいる2人を励ます為にみずでっぽうを撃ったんでしょ』

 

『…………はぁ!?

 

勝手な妄想しないでちょうだい』

 

『その子に水を上げるだけなら態々みずでっぽうを撃つ必要なんてないでしょ、というか今普通に飲ませてますし……結構優しいんですねイブさん♪』

 

 

『イブはアクアマグナムで闘魂注入を行う………データ更新ロト』

 

『イブさん

 

 

 

 

 

正直言って無茶苦茶冷たかったし目の中に入っちゃったから染みるけど、私達を励ましてくれる為にやったんなら気にしないわ……ありがとう♪』

 

『…………バルスリン、ちょっとゼル帝預かってちょうだい』

 

『ふへぇ?』

 

『ピィ?』

 

 

『アクアマグナム!!!』

 

 

『サイコキネシス』

 

 

『ちっ!!!』

 

『とても分かりやすい不意打ち、しかもこんな威力のみずでっぽうを使う様ではまだまだ私には勝てませんよ』

 

 

『本当アンタは上から目線ね……つうか神の使いなら空気読みなさいよネタばらしすんなぁ!!!

 

というか、みずでっぽうじゃなくてアクアマグナムよアクアマグナム!!!

 

2度と間違えんじゃないわよ、このアルセウスのトサキントのフンが!!!!』

 

 

『…………………らぁ~♪らぁ~♪らぁ~♪

 

 

 

 

 

誰がトサキントのフンだゴラァァァ!!!!!

 

 

 

インファイトォォォ!!!!!』

 

『グオォォォォ!?』

 

『ピピぃ!?』

 

『イブさん!?』

 

『モロに顔面ロト!?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈とある砂漠地帯〉

 

「セレナ………ごめんなさい私まで取り乱しちゃって」

 

「謝らなくても良いわよ迷惑なんて掛かってないんだから、それにもし私がゆんゆんとめぐみんと同じ立場なら………取り乱すに決まってるわ

 

 

大丈夫よ、カズマ……というよりナマケロね

 

ナマケロの言った通り王都にダークライが来る可能性は高いわ、必ずダークライを倒して皆を助けましょ♪」

 

 

「…………うん!!」

 

 

『…………サナサナ

 

サナッ!サンナ!!サンナァイ!!」

 

「あっ! 本当だサトシ君とピカチュウだわ

 

 

2人共どうだった?」

 

 

『マフォ?』

 

「ん………待ってゆんゆん!キルちゃん!!」

 

「えっ?」

『サンナァ?』

 

砂漠を歩いていると、サトシとピカチュウを見付け駆け寄ろうとするキルちゃんとゆんゆんだったが

 

2人が目を閉じ何やら集中している事に気付いたセレナが止める

 

 

 

 

「………………アイアンテール!!」

 

『ピッカァァ!!!!』

 

ズドォォォン!!!!

 

『ギシャァァァァ!?』

 

 

 

凄まじいスピードでピカチュウの〈アイアンテール〉が地面に炸裂すると周辺の砂が消し飛び、そこから巨大な蠍型のモンスターが複数飛び出す

 

 

 

「サ……サンドキラー!?

 

逃げて2人とも!!あの尻尾に刺されたら即死しちゃうわ!!」

 

 

「大丈夫」

 

 

 

 

 

 

 

 

「10まんボルト!!」

 

『ピィカァァァ!!!!』

 

『ギシィィィィィ!?』

 

 

強烈な<10まんボルト>を浴びたサンドキラー達は黒焦げとなり

 

『ギシィィ!!』

 

何とか電撃を免れた者達がピカチュウに尻尾を突き刺そうとするが

 

 

「させるかぁぁぁ!!!」

 

 

『ギィィィィ!?』

 

 

カズマが護身用にと貸したチュンチュン丸で尻尾を次々に一刀両断していき

 

 

 

「まだやるか?」

 

 

 

『ギ………ギィィィィ!!!!!』

 

 

攻撃方法を失ったサンドキラー達は一目散に逃げ出す

 

 

 

 

「ふぅ...………お疲れピカチュウ」

 

『ピッカァ』

 

 

「2人共、どう特訓の成果は?」

 

 

「あぁセレナ、ゆんゆん

 

多分今の奴で行ったと思う」

 

ポケットからスキルカードを取り出し中を確認する

 

 

「や……やっぱりサトシ君とピカチュウは凄いわね、サンドキラーは1体相手にするだけでも王都に居る冒険者数人で挑まないと敵わないレベルの凶悪モンスターなのに……こ……こんな大量に倒すなんて」

 

『サンナァ………』

 

近くの岩影に夥しい数のサンドキラー達が積まれており、呆気に取られてしまう

 

 

「ダクネスの教えてくれた通り砂漠に居るモンスター達みんな強かったけど、特にコイツらは一番強かったよ

 

だからスキルポイントも絶対貯まってるはず………おっ!予想以上に貯まってる♪」

 

『ピッカァチュ♪』

 

 

皆がダークライを探している間、サトシとピカチュウは異様な迄の強さを持つダークライに対抗する為スキルポイントを稼ぎに凶悪なモンスターが多い砂漠地帯にてレベル上げを行っていた

 

 

「コレで3体から一気に5体呼べる様になって30分は居られる様になったから、ピカチュウやマフォクシー達を入れれば14

 

 

コレだけ居れば………………ダークライにも負けない」

 

 

「…………………うん」

 

 

 

『サナッ………』

 

 

 

先程と一変し何処か重い雰囲気を出すサトシとセレナ

 

 

そんな2人の感情を、キルちゃんは無意識に拾いあげ読み取り始める

 

 

 

 

 

 

ダークライに眠らされた人達を起こし吸収された生命力を取り返す方法は2つある

 

 

1つはダークライ自身が生命力を奪った持ち主達を起こし返却する事

 

 

 

だがクリスやメロエッタは、既にダークライは生命力を吸収しパワーアップする事に病み付きになっているので、返す事は絶対に無いと言い放った

 

 

そして2つ目はダークライを消滅させる………つまり殺すという事

 

 

それはポケモンの事が好きで、共に学び共存する世界で生きてきたサトシ、そしてセレナにとっては取りたくない選択肢

 

 

 

だがらこそ、サトシはダークライが説得に応じる状況を作るため圧倒的な力で捩じ伏せ降参させようと無理なレベル上げを行っていたのである

 

 

 

 

 

 

 

 

「大丈夫よ、それに戦ってくれるポケモンは16になるもの……負けないわ絶対」

 

 

「えっ……誰と誰が来るんだ?」

 

「ダークライが王都に来るかもしれないの、そうなったら王女様やオーティスやティアラも戦ってくれるでしょ」

 

『ピィカァ!?』

 

 

『マフォク、フォクシマフォ!』

 

『ピッ……ピカチュ!!』

 

「そっか……確かに心強いな」

 

 

「えぇ!!

 

 

 

さあ行きましょう、ゆんゆんお願い」

 

 

「うん」

 

 

 

 

 

 

 

(この2人だけじゃない、ピカチュウやマフォクシーからも同じ気迫を感じます…………トレーナーに辛い想いをさせない為に必ず勝つという強い気迫を

 

 

 

 

 

 

 

 

私………私だって………トレーナーの為に…………親友の為に…………必ず勝つ)

 

 

 

 

「ごめん、帰る前にちょっと待ってくれないか」

 

 

「どうしたの?」

 

 

『ピカッ!?

 

ピカピ!!』

 

「おーい!!!マオ!!!」

 

『チャァァァ………』

 

『フォクシ?』

 

何故かサトシを止めようとするピカチュウの顔が段々と青くなっていく

 

 

「マオ………確か前に話してくれたアローラ地方の子よね?

 

えっ!?

 

まさかシトロンとユリーカみたいに、その子も何かのアクシデントで来ちゃったの!?」

 

「違う違う同姓同名の別人だよ」

 

「あぁそうなんだ

 

 

 

 

同姓………?」

 

 

ズサッ

 

するとサトシが呼び掛けると同時に、砂の下からテントの様な物が出現し

 

バサッ!!

 

「その様に喚かんでも、わらわには聞こえておるわ」

 

 

テントから少し赤みが交ざった肌の色をし何故か目元に隈があり、砂漠だというのに長い茶髪を隠す様に帽子を深く被り厚手のコートを着てマスクを着用するセレナと背丈が変わらぬが胸元が彼女よりも少しグラマーな少女が現れる

 

 

「………女の子?」

 

 

 

「あれ?

 

どうしたんだマオ、何で帽子とマスクなんかしてるんだ?

 

それに何だよコートなんか着て、暑くないのか?」

 

 

「ばば……バカもの!?主忘れたのか!!」

 

「……………あっ!!

 

 

そ……そうか今日も良い天気だし、日焼けしない為だったな……」

 

 

「その通りじゃ、わらわの肌は日差しに対し凄く敏感なのじゃ」

 

「えっと………サトシ………この子は?」

 

「あぁゴメン

 

 

実は昨夜、夜になったら近くの街のホテルに泊まる様にカズマやダクネスに言われてたの忘れてずっと戦っちゃて……ホテルのチェックインの時間過ぎちゃってさ

 

 

どうしようかなってさ迷ってたら、マオが自分のテントの中に入れって招いてくれたんだ♪」

 

『ピカピ!?』

 

 

「テントの中に入った………しかも夜…………に?」

 

「あぁ、良い寝心地だったぜ♪」

 

「…………………………へぇ」

 

 

「ビクッ!?」

『サナッ!?』

 

 

 

 

「ほって置いても良かったが、偶然とはいえ見掛けたコヤツらが生き倒れては寝覚めが悪いので招いただけじゃ………決して親切心ではないからな」

 

「ありがとなマオ♪」

 

 

「……わらわの話を聞けバカものが」

 

 

 

「へ………へぇ...……そそそ……そうなんだだだ……」

 

 

 

 

『マフォクシ………マフォ』

 

 

『……………ピカ』

 

マフォクシーに手招きされ、彼女の元に向かうピカチュウはどんどん小さくなっていく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『アンタ何やってんの』

 

『…………まぁまぁ落ち着いて』

 

 

『何で職務怠慢したかを詳しく喋れ』

 

 

『………………ほら夜の砂漠って寒いでしょ』

 

『スマホで誰かに救助を頼む選択肢があるわよ』

 

『………………………スミマセン、ホテルに入れなくてどうしようってパニクってたからスマホの事忘れてました』

 

 

『………………まさかと思うけど越えてないわよね』

 

 

『それは大丈夫!!!

 

あの子ちゃんとサトシとの間に障害物を置いてたし、暫く様子を見てたけどあの子ずっと布団にくるまってたし

 

何なら見てあの子の目の下、隈があるよね

 

あれ絶対異性と同じ部屋に居て緊張して眠れなかったんだよ、ウブだよ間違いなくウブな子だから大丈夫!!』

 

『……………………次は絶対止めるのよ』

 

『勿論!!!』

 

 

 

 

「それで主、態々わらわを呼び出すなど一体何用じゃ?」

 

「俺達もう帰るんだ、だから最後に挨拶して行こうかなって」

 

「そんな事か、その様な下らぬ事でわらわを呼びつけるでない」

 

 

「でも……マオ凄くピカチュウの事気に入ってたし、次にいつ会えるか分からないだろ

 

だからお別れさせて上げようかなって」

 

「ふん、その様な小さきネズミをわらわが気に入る訳があるまい」

 

 

「………寝ようってピカチュウが言う迄ずっと抱っこしてたのにか?」

 

「砂漠の幻覚、もしくは主が寝ぼけておっただけじゃ

 

さっさと帰れ

 

 

お主達がおっては、わらわは修行が出来ん」

 

「そっか………分かった、泊まらせてくれてありがとなマオ♪」

 

『ピ……ピカチュウ』

 

 

「………………ちょっと待て」

 

 

『ピィ?』

 

「どうした?」

 

 

 

「わざわざテントから出て来たのじゃ、主が見た幻覚か夢かは分からぬが……非現実のわらわが気に入ったその小さきネズミ」

 

「ピカチュウだよ、散々教えただろ」

 

「………………ピカチュウを抱っこさせるのじゃ」

 

 

「へへ♪

 

良いかピカチュウ?」

 

 

『ピカ

 

 

 

(僕で良かったらね)』

 

 

<カズマの屋敷、入口前>

 

 

「凄いんだぜマオのテント、中にスイッチがあってソレを押したらドガシャンって地下に潜れるし、さっきみたいにバサササッって外に出られるんだ」

 

 

「……………へぇ」

 

「中も結構暖かく眠りやすかったんだ、しかも」

 

「………うん」

 

 

「サトシ君!!」

 

 

「どうしたの?」

 

「ソレ以上はその話は止めましょ………お願いだから」

 

 

「えっ………う……うん」

 

(一瞬だけでしたが、セレナから先程のダークライを倒すという決意よりも強い感情を感じた………

 

 

 

 

 

 

 

私も恋をすれば感情のパワーを解き放つミストバーストの威力が上がるのではないでしょうか?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<先程までサトシ達が居た砂漠>

 

テントに入り地下に潜ったマオと名乗る少女は、マスクを外しコートと帽子を脱ぎ始める

 

「ピカチュウと言ったな……あの小さきネズミのモンスター

 

 

 

 

 

 

 

 

 

凄く可愛いかった♪

 

人間だけじゃなく、わらわの様な魔族にも懐くモンスターなど初めて見たぞ♪

 

今度パパに似たようなモンスターを探して来て貰うのじゃ!」

 

 

彼女の頭には鋭利な角が2本、口から鋭い八重歯がハミ出し、その背には立派な翼が生えていた

 

 

「それにしても……サトシと言ったなあの人間、わらわの見た目に驚きこそすれ、その後は怯える事なく普通に接するとは変わった男じゃった

 

じゃが、パパ以外の男と寝るのは初めで緊張してしまい眠れんかった………次からは絶対男をテントに招き入れんようにせねば寝不足になってしまう」

 

 

『お嬢様!!!』

 

『ご無事でございますか!!!!』

 

 

「むっ? もう迎えが来る時間だったか」

 

ポチっとな

 

 

ガシャン

 

 

 

「うむ、出迎えご苦労じゃ」

 

 

『お……お怪我はないようですね』

 

『あぁ良かった……ご無事で何よりです、お嬢様にもし何かあったら』

 

「鬼のクセに心配性じゃのう、わらわがサンドキラー如きにヤラレると思うたか」

 

 

『如き!?

 

アイツらの毒、ハンス様の毒と大差無いぐらいの猛毒なんですよ!!!』

 

 

「全身が猛毒のハンスと違い刺されなければ良いだけじゃ、簡単に対処出来るであろう

 

 

 

(ちょっと腫れる程度かと思ったが、まさか大柄の人間の体がドロドロに溶けていくとはのう………やはりボディーガードとしてアヤツをテントに招いたのは正解じゃったな)」

 

 

 

 

『しかし本当に良くご無事でしたね

 

奴らヤバい猛毒持ちってだけでも大変なのに、群れで行動し獲物を捕獲する知能もあるし

 

 

今の季節は餌を求め、人間だけでなくお嬢様の様な魔族や我々鬼族ですら無作為に食しに来るぐらい腹を減らす凶悪モンスターに変化していますし

 

地面に隠れても体臭で見付かるかと思いましたよ』

 

 

(そんな事など特に気付いたわ、アヤツらわらわの居るテント付近をずっとウロチョロしまくっておって生きた心地がせんかったのじゃ!!

 

だから臭い消しの消臭剤をテントに撒く為、何とか脱出して深夜に変装までして買いに行ったんじゃからな!!

 

 

まぁ、アヤツらをテントに招いたおかげで無駄な出費じゃったが)

 

『さぁお嬢様、もう気は済みましたよね

 

奴らに見つかるまえに早く帰りましょう』

 

 

「全くさっきから情けないのう貴様ら、わらわはあの様な蠍如きに恐れなど懐かん

 

むしろ返り討ちにしてやったのじゃ、そこの岩の裏を見るのじゃ」

 

 

『な………なんと!?』

 

 

『サンドキラーの集団が………全滅している

 

 

まさかお嬢様が!?』

 

 

 

「他に誰が居る

 

 

 

 

 

 

 

(アヤツとピカチュウが戦っているどさくさ紛れに、わらわも少々攻撃をしたんじゃ……うむ……きっとソレが致命傷になったに違いあるまい)」

 

 

『なんと…………流石は魔王軍幹部……いえ!!魔王様のご令嬢です!!!!

 

あの凶悪なサンドキラーをお一人で倒すなど我々にはとても出来ません!!!』

 

『今までお嬢様の事を口先だけのお飾り幹部だと思っていた自分達の愚かさを知りました!!』

 

『大変申し訳ありません!!!!』

 

 

「仕方あるまい、貴様らはわらわが本気で戦うのを見た事がないからな

 

 

(パパに言って、コヤツらの給料を下げさせてやるぅぅ!!!)」

 

 

『『改めて修行お疲れ様でした!!!!』』

 

 

 

「あぁ良きウォーミングアップとなった、だがまだ足りぬ……あの憎き紅魔の里を破壊し尽くすだけの力が

 

 

 

 

 

(そうだ...…わらわは奴らを潰す為に特訓に来たのであった、アレだけ強き魔力を持ちながらわらわの着替えを何時も覗くわ撮影するといった嫌がらせをする奴らを………前なんか新しく買ったパンツに履き替える所をガン見しおって!!!

 

絶対に許さん!!!!地獄に送ってやる!!!!

 

 

 

 

 

だが、さっき紅魔族が現れた時は本当に焦った………てっきりわらわを抹殺に来たかと思い肝を冷やしたのじゃ)」

 

 

 

『ま……まさかまだお続けに!?』

 

『魔王様が心配されておりますし、1度お帰りになられては』

 

 

「断る!!

 

蠍如きではまだまだ足りぬ、わらわの最終目的は紅魔族を打ち倒すのではなくこの世界の支配

 

その為にも、もっと腕を磨かねばならぬのだと父上にそう伝えるのじゃ!!」

 

 

『『か……かしこまりました!!』』

 

 

「(こう言っておけばパパは喜んで外出の延長を認めてくれるはず、正直わらわは世界の支配や魔王の椅子などに興味はないのじゃ

 

そんな難しい事はパパや他の幹部達に任せ、面白い事や楽しい事を永遠にやりまくるのじゃ♪

 

 

では次の打倒紅魔族の特訓場所に向かう前に、その地で暮らすモンスター共の生態を調べに行こう……おっと、その前に)

 

 

貴様ら、少し聞きたいのじゃが」

 

 

『何でしょうか?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

{ぬ……主は何故そうも普通にわらわと話せるのじゃ、わらわの角や歯や背に生えた羽を見れば

 

人間ならば怯えて逃げるか、狩りの対象として襲って来るかのどちらかしかないというのに}

 

 

{うーん…………マオが悪い奴じゃないからかな}

 

 

{何故少ししか喋っておらんのに、わらわが悪かそうでないか分かるのだ}

 

 

{分かるよ、だって困ってる俺やピカチュウを助けてくれただろ……だから悪い人……じゃなくて……悪い魔族じゃないって

 

 

 

 

それにそんなケンタロスみたいにカッコ良い角や、グライオンみたいな可愛い歯に、クロバットみたいな立派な羽を持ってるなんて凄いよ♪}

 

 

 

 

 

 

 

「ケンタロスとグライオンとクロバットとはどんな生き物なのじゃ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<王宮、謁見の間>

 

合流した一同は、スマホで呼んだレインによって王都にテレポートし事の経緯を王女アイリスに伝える為に謁見の間へとやって来た

 

「お待ちしておりました皆様、色々と聞きたい事がありますが先ず最初に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セレナ様はどうされたのですか……先程から目の焦点が合われていませんが?」

 

「あ………あ………あ」

 

 

「眠り事件の犯人捜索による疲れ…………で本当に合っているのかゆんゆん、サトシ」

 

 

「間違いありません!!!

 

ねっ!」

 

 

「う...…うん」

 

ダクネスの問いにゆんゆんは強く答え、サトシは戸惑いながら答える

 

 

「サトシ迎えに行く前はあんだけ元気だったのに...……結構無理してたんだなママも」

 

 

「そうなんです!!」

 

 

セレナが目覚めた時に先程の話を夢だと思わせる為、彼女は疲れによって倒れた事にしようとゆんゆんが考え

 

 

 

 

 

「あぁ………あぁ……」

 

『フォクフォク、フォクシィ』

 

 

先程からセレナの耳元でアレは悪夢よと呟くマフォクシーからそう言えと脅されたのである

 

 

 

(もしカズマさんやアクアさんに、サトシ君が他の女の子と一夜を過ごしたなんて知られたら間違いなくアクセル中に噂が広まる………そうなったら)

 

 

 

『フォクフォク、フォクシィ

 

 

 

ギロリ』

 

 

 

 

『ピッ!?』

 

『サナッ!?』

 

(((マフォクシーが証拠隠滅にアクセルを灰にしちゃう<います>!!!!)))

 

 

なのでその場に居たメンバーに口裏を合わせさせたのであった

 

 

 

(サトシ君……お願いだからボロ出さないで!!!)

 

 

(う...…うん!!)

 

 

そんなやり取りの裏で、カズマとダクネスによる説明が行われていた

 

 

 

 

 

「では………眠っている方々は今も生命力を吸われているのですか」

 

 

『ティア!!ティアラティ!!!!』

 

突然ティアラが謁見の間の窓から飛び出して行く

 

 

 

「おいティアラ!何処行くんだ!?」

 

 

『クレア殿が居る部屋に向かった、眠り続ける彼女に昨日から早く目覚めてと言っているんだ』

 

「…………そうか」

 

 

「クレア殿を王宮に運ばれたのですね?」

 

 

「えぇ、お父上のシンフォニア卿やルベールの方々や眠られている人達を王宮内に入れれる限り運び腕利きのアークプリーストの方々に治療して貰ったのですが

 

残念ながら誰1人目覚める事は……」

 

 

「当然よ、このアタシですらダメだったのに他のアークプリーストが何100人集まっても無理に決まってるわ」

 

「胸張って言う事じゃねえだろ……」

 

 

「アクア殿でも眠りを覚ます事が出来ないならば、やはりカズマ殿の言う通り

 

そのダークライと呼ばれるモンスターを始末するしか、皆さんを目覚めさせる方法はないのですね」

 

 

 

「もう1つあります、ダークライを説得するって方法が

 

俺、必ずダークライを説得して皆を目覚めさせて生命力を返す様に言ってみます

 

 

 

でも……それでも説得が通じないなら

 

 

 

その時は……………」

 

続きの言葉を濁してしまう

 

「………………分かりました、明日の大展示会にもしダークライが現れれば皆さんのお力を貸してください」

 

彼がポケモンの事を大事にしている事はアイリスも知っている、そんな彼がポケモンの命を奪う選択肢を取らなければならない苦汁の決断を選んだ事がどれだけの覚悟である事も

 

 

「攻め込む魔王軍の幹部は我々で撃退します、皆さんはそれまで鋭気を養ってくださいませ

 

もし明日ダークライが現れなくとも魔王軍の幹部を撃退後に、大展示会に集まった全ての者達に捜索する様に伝えます

 

それだけの人数で探せば必ずや直ぐに見付ける事が出来る、誰1人として犠牲者は出しません」

 

 

「ありがとう……アイリス」

 

 

「ワタクシは王族として当然の判断をしただけですよ♪」

 

「そんじゃアイリス、悪いけど先ずは部屋に案内してくんねえか

 

ウチの魔法使いコンビと、ゆんゆんはかなりお疲れだから休ませてやって欲しいんだ」

 

「えぇ勿論、レイン案内を」

 

「はい」

 

「じゃあアタシ、しゅわしゅわとオツマミ

 

後イブとゼル帝用の高級ミネラルウォーターとお菓子もお願い♪」

 

「あ...アクアさん凄いね、決戦前夜だってのにしゅわしゅわ飲めるなんて

 

(カズマさんから凄い目で睨まれてますよ!!気付いてください先輩!!)」

 

「だってアタシとイブにサトシさんが居るのよ、負ける訳ないじゃない勝ち戦なんだから景気良く行かないと」

『アゥアゥ♪』

 

 

「それ負けフラグになるから言わない方が………」

 

 

「あの」

 

 

「ん?

 

何でしょうか王女様?」

 

 

 

突然アイリスに呼び止められる

 

 

「アチラのサーナイトを連れている紅魔族の方は先日のトーナメントでお見受けしましたが、アナタもポケモントレーナーなのでしょうか?」

 

側に居るメロエッタに目をやる

 

「あぁ……申し遅れました、あたしは盗賊のクリスと申します

 

此方はメロエッタです

 

 

カズマのパーティーメンバーではありませんが、今回の騒動解決の為に必ずや尽力いたします

 

 

 

 

(サトシさんに苦汁の決断をさせたからには、必ずダークライを止めないと)」

 

「メロエッタ………盗賊………やはり」

 

 

「へっ?」

 

 

「いえ何でもありません、では今回も是非お力をお貸しください♪」

 

「は……はい

 

 

 

(今回も?)」

 

 

(え…え…エリス様お忘れになられたのですか!?)

 

(何を?)

 

 

(前に銀髪盗賊団として盗みに入った時、ステップフォルムとはいえ皆さん私の名前を呼ばれていましたし、何より王女様はサトシさんとカズマさん達が変装している事に気付かれていたのですよ!!!)

 

 

(あぁぁぁぁぁ!?)

 

二人の知り合いで銀髪で盗賊でメロエッタを連れている自分が銀髪盗賊団のリーダーであると自白してしまった事を、ようやっと気付くエリスであった

 

 

<王宮のとある1室>

 

 

「……………すぅ……すぅ」

 

『フォクシィ♪』

 

(どうやらセレナは落ち着いて眠ったようね………どうか先の事を忘れているか夢だと思ってください)

 

 

「……………起きてますかゆんゆん」

 

 

「わっ!? ビックリした……めぐみん起きてたの?」

 

 

「……………さっきはキツイ事を言って……スミマセンでした」

 

「………………キルちゃん私って今眠ってるのかな、めぐみんが普通に謝ってくるなんて夢みたいな事が起きたんだけど

 

ちょっとツネッてみて」

 

『サンナァ』

 

ギュゥゥ

 

「痛い!痛い!痛い!?

 

夢じゃない!?」

 

 

「私だって素直に謝る時もありますよ、流石にイライラし過ぎてましたね私」

 

『バケバケ……』

 

『ンニャ~?』

 

 

「大丈夫ですよバルスリン、ちょむすけ」

 

 

「私の方こそ怒鳴ってゴメ……って、何でちょむすけが居るの!?」

 

「私の帽子に隠れていたんですよ、ただの気まぐれか……それとも何かを察したか」

 

 

「察したって何を?」

 

 

「明日の大展示会に来る魔王軍の幹部が邪神ウォルバグで、片割れのちょむすけが奴を求めて此処に来たんですよ」

 

 

「まだその設定生きてたの!?」

 

「設定ではなく事実です、最強のアークウィザードとポケモントレーナーになる我の使い魔ならば邪神の片割れこそが相応しい」

 

『ンニャァ~』

 

『パンケ、パンプ』

 

「最強のポケモンになる貴女も同胞が邪神の片割れだと鼻が高いですよね」

 

 

 

「……………フフ

 

 

良かった、めぐみんがそんな冗談が言えるぐらい落ち着いてくれて」

 

「………貴女が言っていた通り喚いてるだけじゃ解決出来ませんからね、というか冗談じゃなく事実です!!」

 

「はいはい、でももし明日来る幹部が邪神ウォルバグなら……ダークライと鉢合わせたら大変な事になりそうね」

 

「良いじゃないですか、双方で潰しあってる所をダブル爆裂魔法とだいばくはつ

 

ついでにキルちゃん流のだいばくはつを加えた4つで止めを刺せますし」

 

「ミストバーストよ………あれ?どこ行くの?」

 

 

「ロトムとルカリオにも謝りに行くんですよ

 

 

ついでに城下町に行ってウバさんを探して来ま

 

行きますよバルスリン、ちょむすけ!」

 

『バケチャバ!』

『ニャァ~』

 

 

ベッドから飛び降りバルスリンとちょむすけを連れて出掛ける

 

 

 

<王宮バルコニー>

 

『ナマ!ナンマケナ!!』

 

「おうおう気合い入ってんな相棒、でも今頑張りすぎて明日バテないでくれよ」

 

『ナママ、ナマナマンナ』

 

 

「わかってら流石に今回は俺も頑張って援護するよ、サトシばっかりに負担掛けてたらまた引きニートやらゲドウ・アクマなんて不名誉な呼び名が付いちまうだろ

 

 

はぁ…………エリス様もアルセウスってポケモンの神様も、嫌な役目をアイツに押し付けてくれたよ全く」

 

『ナマナンマ』

 

『1つ聞きたいのだが』

 

バルコニーにて体を動かすナマケロを眺めつつ弓矢を磨くカズマを、ラティオスの姿のまま兵士達への指示を終えたオーティスが呼び止める

 

 

「なんだ?

 

ティアラやアイリスの事以外で、お前から俺に話し掛けて来るなんて珍しいじゃねえか」

 

『明日の作戦会議をしようと思ったのだ、お前は自チームの作戦担当だろう?』

 

「まぁそうなってんな」

 

『なら聞いておきたい

 

ダークライと争う事となった場合、我々は勝てるのか?

 

ポケモンの範囲を越えた大幅なパワーアップを除いたとしても奴は純粋に強い、例え追い込んだとしてもダークホールで眠らされれば終わりだぞ……何か対策はあるのか?』

 

 

「あぁ……サトシがそのダークホールって技の対策を用意してる」

 

『聞かせてくれ』

 

 

「あれ? やはりそうだ

 

おーい佐藤和真!!」

 

ダークライ対策の事で話そうとするカズマの名を、春風の様な爽やかな声が呼ぶ

 

 

「うわぁ……………居るかもとは思ったが本当に居やがったよ

 

悪いが今お前の相手してる場合じゃねぇんだ、帰った帰った」

 

 

「そんな言い方はないだろ、同年代の日本人なんだしコレからはもっとフレンドリーに行こうじゃないか」

 

「…………初対面の時に喧嘩腰だった相手とフレンドリーになる程、俺は人間出来てませんからお断りします

 

つうか今本当に忙しいんだ」

 

「あの時は本当にスマナカッタ、どうか水に流してはくれないかな?

 

同じトレーナーで共に魔王軍からアイリス様を御守りする同志なんだから」

 

「しつけぇな……トレーナー?」

 

 

『?ヤウョキタシウド』

 

 

「んげ!?ハサミが動いた!?」

 

 

『ほぉ……カミツルギではないか』

 

 

「………あぁ、そういやコイツもポケモンをゲットしたとかママとロトムが言ってたな」

 

 

「彼は僕と同じ世界の出身者なんだ、だからフレンドリーになりたいなって」

 

 

『イイトルナニモトノバクチテシソ、シヨガルノニマウケタラナ』

 

「おぉ竹馬の友を知ってるのか、偉いねカミツルギ

 

サトシ君達から聞いたと思うが僕もトレーナーになったんだよ、いや~最初は戸惑ったけどカミツルギはとても真面目な良い子でね

 

クレメアやフィオとも直ぐに打ち解けてくれたし、鍛治屋さんに頼むよりグラムの性質を引き上げてくれるメンテナンスをしてくれるんだ

 

何よりグラムとの二刀流攻撃ときたら」

 

 

「へいへいそうですか、それは凄いございやしたね面食らっちゃいましたよ」

 

「まだ話の途中じゃないか!!!」

 

「ミツルギの強さはロトムから聞いて知ってるから説明は不要なんだよ、それよりお前にも作戦教えてやっから来いカミツルギ」

 

『ダギルツミカガャシッセ』

 

「そして僕はミツルギだ!!!」

 

「1文字違いなんだから別に良いだろ!!!!」

 

 

こうしてあっという間に1日が終え

 

 

 

<大展示会翌日>

 

王宮内やその周辺に、人々が続々と集まり始めていた

 

王族や貴族、その護衛にあたる者達、展示される杖や石を見学しに来た庶民など身分が全く違う者達全員が

 

演説を始めようとする王女アイリスに目をやる

 

 

「皆様お集まり頂きありがとうございます、魔王軍の前線基地にて今も尚戦うベルゼルグ王と王子に代わり

 

今回の大展示会開催宣言はふつつかながら、このベルゼルグ・スタイリッシュ・ソードアイリスが取らせていただきます」

 

 

凛とした表情で父や兄の代わりを務め演説を続けるアイリス、そんな彼女に対し集まる者達は皆拍手を送るが

 

 

「あ...…あのアイリス様」

 

 

とある市民が話に割り込む

 

 

「ほ……本当にこの大展示会に、魔王軍の幹部が襲撃を仕掛けに来るのでしょうか?」

 

その質問を誰かしてくれと待っていたかの如く

 

 

「大展示会を襲撃しようと企むならば向こうも大人数のはずですが、大丈夫なのでしょうか!?」

 

「中止にしなかったという事は、必ず勝てる算段があられるのですか?」

 

「もしやお父上様やお兄様がこの場に居ないのも、その襲撃と何か関係が?」

 

 

「前に王都は不審者の襲撃を許していましたが、今回は大丈夫なのですか!?」

 

ああだ

 

こうだ

 

そうだ

 

なんだ

 

 

王都で暮らした事が無い王族や貴族に市民達から怒涛の質問責めが始まる

 

 

 

 

 

 

 

「マスコミかってぐらい質問してくんなアイツら……」

 

「仕方ないさ、皆不安だからね」

 

「…………なぁ、お前なんでナチュラルに俺らの側に居んだよ?」

 

「僕もトレーナーだと知ったアイリス様からのご命令さ」

 

 

「…………どうせならお付きの2人を呼んで来いよ、なら少しはマシだった」

 

「クレメアとフィオが別クエストに出掛けて、留守の時に今回の噂を聞いたんだから仕方ないだろ

 

頑張ろうねカミツルギ、アクア様とアイリス様に必ず勝利をお届けしよう」

 

 

『ヌレサルユハクボイハニシブ、イナモデマルレワイ』

 

 

 

 

 

 

 

「今朝もウバさん居なかったわね」

 

「うん……まだ来てないのかな」

 

 

「いいえ、きっと幹部が現れたと同時に何処からともなく颯爽と現れ、華麗に薙ぎ倒す為に何処かに潜んでいるんですよ

 

流石は私の師匠です!!」

 

 

「「……………めぐみんじゃないんだから」」

 

「でもめぐみんのお師匠さんなら、感性も似てるんじゃないの?」

 

「全然似てないわ、物凄く真面目で優しいお姉さんなんだから」

 

「おいそこ、まるで私が不真面目で優しくないと言っている訳を聞こうか!!」

 

「そ……そうなんだ………何か早く会ってみたくなったよあたし」

 

 

 

 

「ご安心ください、もし魔王軍が攻めて来ても必ずや撃退してみせます

 

この大展示会は我らの国の平和を誓う神聖なる儀式、それを妨害し…ましてや国宝を盗もう等と企む悪人を決して許しは致しません」

 

強く良い放つアイリスに質問責めを行っていた面々は圧倒され、他の者達は大きな拍手を送る

 

 

「ではレイン、メイジ・スティックとオーラ・ストーンをコチラ」

 

 

カンカン!!! カンカン!!!

 

 

すると王都全体に凄まじい鐘の音が響き渡る

 

 

『ロト!?この鐘の音はもしかして!!』

 

 

<魔王軍襲撃警報!! 魔王軍襲撃警報!!

 

オーティス様より東から魔王軍らしき人物が王都に向かっていると連絡あり>

 

 

 

 

「ほ……本当に魔王軍が来ただと!?」

 

「ひぃぃ!!」

 

 

「やれやれ、王都で暮らした事のない田舎者は無知で困りますな」

 

「さよう、魔王軍の襲撃など王都で住んでいれば日常茶飯事にある事ぞ

 

王都の軍が負ける訳がない」

 

 

「し……しかしですぞ大展示会を襲撃しようと企むならば、魔王軍も夥しい数で攻め込んでくるはず

 

物量作戦で攻め込まれればマズいのでは」

 

 

 

 

 

 

(オーティス殿、本当に魔王軍が来たのですか?)

 

 

(間違いない、今まで攻めて来た奴らとは次元が違う程に禍々しいオーラを纏っている

 

恐らく奴が幹部だ)

 

 

(分かりました、直ぐに私や他の兵も向かいます

 

それで敵は何人程でしょうか?)

 

 

 

(1人だ)

 

 

 

(……………えっ?)

 

 

 

 

「ライザック王、ただいま東の方を見て来ましたが確かに黒いフードを被った者が王都に向かって来ています………たった1人で」

 

 

「1人だと!?」

 

 

 

「1人?」

 

「いやまさか有り得ないだろ」

 

「部下を引き連れ攻め込むだけでも無謀だというのに1人など……」

 

 

 

「本当なのか!?」

 

「はっ!

 

念の為シーフの者に確認させた所、潜伏で周りに部下を忍ばせている様子もありません」

 

 

 

「………………アイリス様!!

 

不届きにも大展示会の邪魔をする愚か者に、我が部下達が天誅を下して参ります!!!」

 

 

「いえアイリス様、ここは私の国に」

 

 

「いえいえ、ワタクシの右腕の剣士に!!!」

 

 

「出会え出会え!!!」

 

相手が1人だけと知り、さっきまで怯えていた王族や貴族、怯えてなくとも王都の軍に任せようとしていた者達も皆アイリスへの評価稼ぎの為に自分の部下達に向かわせようとする

 

 

 

 

 

 

 

 

「綺麗な手のひら返し……良しお前も行けよカミツルギ、1人が相手ならお前とミツルギなら余裕で勝てるだろ」

 

「だから逆だ!!

 

君は妙だと思わないのかい、国宝を盗もうとするのにたった1人で攻め込む何て

 

絶対罠だ」

 

 

「あぁ思ってるよ、だからお前らに行けって」

 

 

「僕とカミツルギをスケープゴートにするつもりなのか!?」

 

 

 

(レイン殿!!)

 

 

(どうしました?)

 

 

(奴が急にスピードを上げた、もう王都の中に入っている!!)

 

 

(何処ですか!?

 

まさか国宝の所に!?)

 

 

(いや………)

 

 

 

 

『バケチャ、バンバケ』

「全くですね……どうせなら大軍を率いて現れて欲しかったですよ、そうすれば」

 

「そうすれば何?」

 

 

「えっ………あぁウバさん、今着いたなんてベストタイミングですね

 

丁度近くに魔王軍の幹部が」

 

キィィィン!!!

 

「わぁ!?」

 

「ちょ!?

 

何いきなりクナイで攻撃するんですかクリス、この人は」

 

 

「………まさか………襲撃を仕掛けようとする幹部が貴女だったなんてね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウォルバグさん」

 

 

「……………はぁ?」





next story この恐ろしい邪神と暗黒ポケモンのタッグに勝利を 前編

今回サトシとピカチュウと一緒に一夜を過ごした子は部下達が言ってますが魔王の娘ちゃんです、初めてこのすばの小説読んでる時に結構な頻度で名前出て来るんで何時登場するかと思いきや、まさか登場しないとは

敵幹部なのにカズマに惚れて、めぐみんと一悶着あるキャラだと思ってたのにな……なので今作に出てくる娘ちゃんはオリキャラです名前も魔王の娘だからマオです

因みに脳内CVは水瀬いのりさんでお願いします
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