皆さんお待たせ致しました……最近仕事が終わって家に付いてご飯や風呂や洗濯などをしてベッドに入ると直ぐに眠ってしまい、中々小説が書けず遅れてしまいました
あと次回予告だと前編、後編ではなく1話で終わらせるつもりだったハロウィンのバトル大会の描写が予想よりも長くなりそうなので急遽前編と後編で分ける事にしました
遅れた事と合わせて申し訳ありません
<冒険者ギルドが爆発する数時間前のアクセル>
『HEY! エブリバリィ!!
アクセルの皆ノってるROTO!!!!』
「「「オォォ!!!」」」
『声が小さい!!!!!
喉ち○こ付いてんのかぁぁ!!!!!!!』
「「「ウゥオォォ!!!!!!!!!!!!」」」
『オッケェェROTO!!!!』
ダスティネス家のレコードプレイヤーの中に入った影響からか、ロトムは異様にハイテンションでノリノリな性格となり、体から盛り上がるミュージックを流しながらMC活動を行っていた
「ロトムもアクセルの人達もノリノリだね♪」
『HEY!HEY!コルンも乗らなきゃいけないROTO!!
今日はお祭り、バイプスアゲアゲで行かなきゃ勿体ないROTO!!』
「う……うん………アゲアゲロト!!」
『オッケー!!オッケー!!初めてなら上出来ROTO!!
HEY皆! 簡単にルールをおさらいするROTO!!!
今から5人ずつに別れた2チームのトレーナー達が、1対1でバトルをスタート!!
先に3勝したチームが勝ちのシンプル過ぎてつまらないルールROTO、発案者のララティーナ!!!』
「そうだそうだ!!」
「普通過ぎるぞララティーナ!!」
「……………………後で覚悟しておけ」
『ルカッ!?』
流石にアイリスや父親の友人であるノック卿が居る場でロトムや知り合いの冒険者達に恥を掻かされては、いつもの性癖を感じる事が出来ないのか体をブルブルと震わせるララティーナお嬢様であった
「件のララティーナお嬢様にボディ壊されるなアイツ……」
『ナマナマ……』
「アリス様ぁぁぁ!!!」
『ティアティ♪』
「エクレ!」
カボチャを屋敷の冷蔵庫に入れ終えたクレアがフェンサーを肩に乗せたまま駆け足で主の元に
「住人達から聞きました、アリス様はご見学なさってください
代わりに私達が」
「遅せぇよ!!もう受付終わったわ!!!」
「そんな事知るか!!
こんな大勢の前で……しかもノック卿はアリス様の顔をご存知なのだぞ、正体がバレたらどうする気だ貴様」
「俺だってアリスには参加して欲しくなかったよ、でもお前や他の連中が居ないから参加して貰うしかなかったんだ!!!」
「そもそもこんな大会に参加しなければ良いではないか」
「バカかお前!!優勝したら50万エリスだぞ!!
今の我が家の金銭事情考えろ、喉から手が出る大金だろうが!!」
「うっ……」
今は食費やら色々な物をカズマ達の金で使っている身なので、金銭事情の事を持ち出されてはクレアもカズマに対し頭が上がらないため何も言い返せない
「それにワタクシ達が参加しなければ、この出し物は中止になってしまいます
そうなれば、この出し物を開催されたララティーナやノック卿に迷惑が掛かってしまうわ」
「ア……アリス様」
『安心しろエクレ殿
私が戦い、なるべく早く相手を倒し目立たないようにする』
「分かった……頼むぞオーティス
所で先から気になっていたが、セレナ殿はどうしたんだ?」
「………………」
何故かポカーンと口を開けて立ち尽くすセレナ
『彼女の視線の先を見てくれ』
「………ん?」
『カポッ?』
言われた通りセレナの見ている方に視線をやると
「どうなっておるんじゃこのボールは、小さいというのにお嬢を入れる事が出来るとは」
「うーん……そう言われてみたら、どうやってボールより大きいポケモンが入るかは知らないな」
「何じゃお主も知らぬのか、よしよしではワラワが見てやろう」
「あぁぁぁ!?
ダメだよボールを無理やりこじ開けちゃ!!!」
「中身が気になるのじゃ」
「それはお嬢の部屋なんだから壊しちゃダメだよ!!!」
「むぅ………仕方ない諦めよう、それでワラワは何をすれば良いのじゃ?」
「お嬢に技や動きを指示するんだ、例えば」
「ウムウム」
「サ……………サトシから……手取り足取り……教えて貰ってる………」
『フォクシィィ!!マフォマフォ!!!!』
『ピッ……ピカァピカァ……』
「……………何となく理由は分かった、というかあの悪魔の格好をした少女は誰だ?」
『どうやらサトシの知り合いらしい、人数不足なのでメンバーに招き入れたそうだ』
「そんで先からポケモンやトレーナーの事を説明してんだ」
「これが三角関係という奴ですね………ワタクシ何だかドキドキして来ました♪」
「アリス様!?」
「…………あぁ………アイリスまでおしとやかな妹キャラじゃ無くなっちまった」
『ナママ、ナンマケナン』
「ちょっとお転婆な方が可愛いだぁ?
確かに妹は少しお転婆な方が可愛いが、俺の知り合いの年下の女子全員お転婆じゃねえか
1人ぐらい、おしとやかな大和撫子ポジションが居て欲しいんだよ
あぁ……出会った頃の初々しさが懐かしいぜ
サトシの奴もママ以外の可愛い子と何時のまにか仲良くなってやがるし、弟や妹の成長は早ぇなぁ本当……」
『……………ナマンナマ』
「俺はジジイじゃねえし!!」
『HEY!! そろそろ参加メンバーは中央に集まるROTO!!』
ロトムの号令を受けて、一同は中央に集まる
「良いかお前ら勝てば1人10万エリスだ、絶対負けんじゃねえ足引っ張っんなよ!!!」
「ちょっと何よアンタ、初心者の分際で随分偉そうじゃない」
カズマ達と違い相手側のロケット団とダスト達は既に中央に集まり、チーム毎に左右に別れた場所に置かれたパイプ椅子に座っていると
優勝賞金を借金返済の当てにしようと考えるダストが激を飛ばすが、初心者の彼の偉そうな態度にムサシが噛み付く
「あいにく場数を踏んだ数ならこちとらベテランだ、それにお前らみたいに楽して儲けてる商売人と違って此方は生活が掛かってんだよ!!!」
「はぁ!?
アタシらがどんだけ苦労して開業して流行らせたか知らないくせにデカイ口叩いてんじゃないわよ!!!
そもそも場数を踏んだ数もアタシらのが上よ!!!ど素人に毛が生えた程度のガキンチョが上から目線で物言うなんて100万光年早いわね!!」
「ムサシ、100万光年は時間じゃない距離だぞ」
「うっさい!!」
「………スンマセン」
「誰がガキンチョだ!?
こちとら18だ!!!」
「ふん!!十分ガキじゃない」
「んだとババア!!」
「誰がババアよぉぉ!!!!!!!!」
「ひでぶぅぅ!?」
「おいおい……チームメイト殴ってどうすんだよ……わぁ……蹴りまで」
「いいえ殴られて当然です、女性にババア呼ばわりは流石にライン越え過ぎだもの
スミマセン、ウチのバカが」
「あぁいえいえ、此方こそウチのメンバーが」
「にしても本当にお店大丈夫なんですか?
ハロウィンだから沢山お客さんが来てるんじゃ」
「まだ店員が居ますし、臨時のアルバイトを雇ってるんで大丈夫ですよ」
<マラサダ屋>
「ハニーミツにアンコとカレーを2つずつですね、そちらはシュガー味を3つ
かしこまりました♪
ニャースくん、ソーナンスくんお願い」
『任せるニャ』
『ソォォナンスゥ!!!』
「ルナさん私達本当に大丈夫なんですか?
いくら今日はお祭りで休みだからってギルド職員は副業禁止なのに、こんな堂々とアルバイトしちゃって」
「良いの、コレはアルバイトじゃなくて困っているマラサダ屋さんのお手伝いだもの
もし本部が何か言って来ても私が責任を取るわ」
「ルナさん………分かりました!!」
「ギルドの仕事だけでも忙しいのに、住人のお手伝いまでやるなんて素敵ですルナ先輩!!」
「お喋りしてる場合じゃないわ、お客さんは待ってくれないんだから
(コジロウさんからのお願いだもの断る訳にはいかないわ!!!
必ず売上最高記録を叩き出して…………ルナさんは他の職業でも立派ですね、良かったら正式に一緒に働きませんか?
って感じで先ずは店員としてお近づきになって距離を縮めて行く!!!!)」
「マネマネ、マンネマンネェ?」
「あぁゴメンねマネネちゃん、ちょっと考え事してただけだから」
「にしても、あの悪魔のコスプレをしてる子は分からないけど
セレナ達は皆強いし、アリスちゃんはティアラのお兄ちゃんを出すみたいだし……私達勝てるかなニャオハ?」
『ンニャァ~♪』
「ふふ♪本当マイペースだねアナタは♪」
膝の上に寝そべり毛繕いするニャオハ
「勝てる可能性は十分ありますよ」
「えっ?」
端っこに座るウォロの言葉に反応する
「コレが野良の個人戦ならば経験豊富なサトシさんやセレナさん、非常に頭が切れるカズマさんに伝説のポケモンを所有するアリスさんを相手にするのは確かに難しいですが
しかし今回は場外負けというルールがあります、番狂わせが起きる可能性は十分にある」
周りの客や建物への配慮の為、戦うエリアは中央に作られた円上のリングのみで
そこから落ちた場合は場外負けになるルールが作られた
「そしてチーム戦である事もありがたい」
「チーム戦だと何かあるんですか?」
「此方に有利な場で戦う事が出来ます、ただサトシさんの順番が上位ならば何かしら対策されるやもしれませんがね」
『では始めるROTO!!
先ずはファーストゲーム!!!
アリスVSテルROTO!!!!』
「さて、では行きま」
「店長!!!!!!!!!もし優勝出来なかったらコレから毎日店番はずっと店長にやって貰いますからね!!!!!!!!」
「えぇ!?それは困りますよマボシさん!!
自分にもプライベートが!!!」
「貧乏店の店長にプライベートを楽しむ時間なんかある訳無いでしょ!!!!!!!
遊びたかったら死ぬ気で優勝しろ!!!!!!!!」
「そんなぁ!?」
「頑張れよ店長さん!!」
「応援してあげるわね!!」
「あぁ……どうも…どうも…」
『ガブゥ?』
「マルちゃん頑張って!!
買ったら好きな物食べさせてあげるわよ!!
店長のお金で!!」
「そこは奢ってあげてくださいよ」
『ガブガブ♪
ガンブッ!!』
「おぉあの小さい鮫、なんか気合い入ってるぞ!!」
「頑張れよ!!」
「ちっ!
アリス様を誰も見向きもしないとは……実に腹立たしい」
「いや目立たないようにしないといけないんだから、寧ろありがたいだろうが
にしても向こうの先鋒はあの店長か、アイツが大将だと思ってサトシを大将にしたのによ」
「頑張れアリス!!オーティス!!!」
『ティアラティ!! ティアティ!!』
「よろしくお願いいたします解説者様」
「えぇ此方こそ♪」
『ガブ! ガブ!』
(フカマルか、進化前とはいえ私と同じドラゴンタイプ……油断せずに行くぞアイリス)
(えぇ!)
『バトル……スタート!!!』
「りゅうのはどう!!」
『ハァァァ!!!』
「すなあらし!」
『ガァァブゥ!!!!!』キラァン
『くっ!?』
「っ!? 目が……」
『天気が砂嵐にチェンジ!!!
せっかくの月夜が台無しROTOが、砂で目をやられた影響でりゅうのはどうは大外れROTO!!』
(た……確かに、ワタクシもオーティスも砂が目に入りましたが………ソレよりも)
(あぁ……砂よりも、フカマルの体から発せられた光に視界を遮られた)
「スケイルショット!」
『ガァブ! ガァブ! ガァブ!』
「飛んで交わして!!」
(あぁ!!)
「無駄ですよ」
『ガハァ!?』
「オーティス!?」
『フカマルの放ったスケイルショットを見事に交わしたかに見えたが、砂嵐で軌道がチェンジ!!
スケイルショット3発がオーティスに直撃ROTO!!!』
「この砂嵐は自然に発生した物ではなくフカマルの産み出した物、故に風で何処に飛ぶかも自分やフカマルには手に取る様に分るんですよ
かみつく!!」
『ガァァァブゥゥ!!!!!』
『クッ!?』
「は……速い!?」
「スゲーなあの小さなサメのポケモン、あんな強そうなドラゴンを相手に押してるぞ!!」
「良いわよマルちゃん!!!!」
「おいあのフカマル、何かめちゃくちゃ早くなってねえか?」
「スケイルショットの影響でスピードが上がってるんだよ、その代わり防御力はダウンしちゃうから物理攻撃を命中させる事が出来たら一気に有利になるけど
そう簡単に命中させてはくれないね……」
「オーティス振り払って!!」
『ハァァァ!!!!』
『ガァァァブゥゥ!?』
胴体に噛み付くフカマルを振り払い
「ダブルウイング!!」
『ハァァァ!!!』
床に着地したばかりのフカマルに硬度を増した双方の翼が迫る
キラァン
(グッ!? またこの光か!?)
またしてもフカマルの体から発せられた光の眩しさに目を反らしてしまい<ダブルウイング>が外れてしまう
「あらまた空振りね」
「どうしたんだオーティスの奴、今日は何か不調そうだな」
「やっぱりこの砂が目に入って、戦いにくいのかな……ニャオハは大丈夫?」
『……………ブルブル』
体内を揺らし体に付いた砂をニャオハは払う
(そうか……あのフカマル、ひかりのこなを持っているのか)
(ひかりのこな?)
(我々ポケモンに持たせる事が出来るアイテムの1つだ……敵の視界を遮る程の目映い光をごく稀に放つ粉だが、この砂嵐で視界を悪くされた影響でアイテムの効力が発動しやすくなっているのか……このままでは私の攻撃は奴に当たらない)
(………いいえ大丈夫よ、攻撃を当てる方法があるわ)
(なに?)
「何じゃもう終わりそうではないか、ホレしっかりするのじゃ!!
せっかくわらわとお嬢が徒党を組んでやったんじゃ、負けるのは許さんぞ!!!」
「ぐぅ………何をやってるオーティス!!
このままではアリス様が負けてしまうではないか!!」
『ポウポウ!!!!』
『ティアラティア!!!!』
頑張れとフェンサーとティアラがエールを送る
「…………戦ってないアイツの方が熱入ってやがるな………でもヤベェぞ、このままじゃアリスが負けちまう」
「大丈夫だよ、アリスもオーティスもまだ諦めていないから」
「そろそろソチラにも下りて来て貰いましょうか、スケイルショット」
『ガァブ! ガァブ! ガァブ! ガァブ!』
またしても砂嵐に向けて<スケイルショット>を放つ
「オーティス、フカマルを見ないで迫る鱗だけに集中して」
『分かった!』
『Great!!
スケイルショット4発を今度は見事に交わしたROTO!!!』
「ほぉ………なら、かみつく!!」
『ガァァァブ!!!』
(目を閉じてオーティス、ワタクシの指示通りに動いてちょうだい)
(分かった、頼むぞ)
『おっと!!
フカマルが迫って来るにも関わらずオーティス目を閉じたROTO!?』
(右45度にダブルウイング!!)
『ハァァァ!!!』
『ガァァァブゥゥ!?』
『決まったぁぁぁ!!!!
目を閉じたままダブルウイングをフカマルに命中させたROTO!!!』
「(ほぉ……ひかりのこなに気付き、ラティオスにフカマルの体を見ないようにさせ攻撃の指示を出したという訳ですか
どうやら王族の趣味や遊びでポケモンと関わっている訳ではないようだ……)
フカマル大丈夫ですか?」
『ガァ………ガブガブ』
『くっ……』
「オーティス大丈夫?」
『あぁ、今のダブルウイングで奴のさめはだに触れてしまっただけだ
まだ体力には余裕がある
だが』
「スゲーなあの女の子、あんな強そうなドラゴンを従わせてるなんて
何て子だっけ?」
「アリスちゃんよ、最近カズマの所のお屋敷に住んでるの忘れちゃったの?」
「うーむ……ララティーナ君」
「はい、何でしょうか?」
「あの女の子、何処かで見覚えがあるのだが」
「ギクッ!?
か……彼女は私のパーティーメンバーですので、この町の何処かで見掛けたのではありませんか!!」
「うーむ、この町ではなかったと思うが………ん?
君のパーティーメンバーは、人間の数は6人ではなかったかね?」
「ああぁぁ……新しく加入したのです彼女は!!!」
(コレ以上時間を掛けてはマズい、アイリス!
もう一度フカマルの居場所を伝えてくれ、次の攻撃でケリを付ける)
(分かったわ)
「……………フカマル、バックしてステルスロック」
『ガァァァ!!!!!』
バトルフィールドの端に移動すると、フカマルは尖らせた岩を目の前や辺り一面にバラ蒔く
「ねぇロトム、あのお兄さんとサメの子はドラゴンに攻撃しないの?」
『ステルスロックは相手を攻撃する技じゃなく、フィールドに仕掛けるトラップROTO』
「オーティス、フカマルの前に岩が出現したわ浮上して!!」
(分かった!!)
フカマルの前に<ステルスロック>の尖った岩が出現したので、上空から攻撃する為にオーティスは浮上し
「ダブルウイング!!」
フカマルに向けて突撃する
「……………飛びなさい!!」
『ガァァブゥ!!!』
「止まって!!!」
交わされてしまい、急いで止まるようアイリスが指示を出す
(しまった!!)
「大丈夫よ、そのまま真後ろにりゅうのはどう!!」
(いや………私達の負けだ)
「えっ?」
『おっと残念ROTO!!!
オーティスの体がフィールド外に着いてしまったので、このバトルのWINNERはテル&フカマルROTO!!!』
「あっ!?
そうでした……フィールド外に体が着いたら負けになるというルールでしたね、ごめんなさいオーティス
ワタクシがもっと早く止めれば」
(いや……誰だろうと場外負けにされていただろう、今回はステルスロックに当たらないように私が浮上し攻撃する事を計算に入れ場外負けを誘導していた相手を褒めるしかない)
パチパチ
「いやー危なかった、場外負けというルールがなければ負けていましたよ」
「勝負ありがとうございました」
「コチラこそ」
するとテルはアイリスの側に近付く
「今度は、ルールや何のしがらみも無い場で勝負したいものですね王女様」
「えぇ……次は負けません」
誰にも聞こえぬ様に小声で伝え終えると、テルは自分の椅子に座る
「ご苦労様でしたフカマル」
『ガァァブ♪』
「キャァァァ!!!マルちゃん偉いわよ!!!!特別にオヤツ上げちゃうわ♪」
『ガァァブゥ!?ガブガブ♪』
「ほらアンタ達!!!マルちゃんに続いて勝ちなさいよ、足引っ張ったら許さないからね!!!!」
「あぁ!?
おいおい姉ちゃん、ソレが人に物頼む態度かよ!!!」
「アンタもさっきアタシらに同じ事言ってたじゃない、まぁでも参加すらしてない奴に偉そぶられんのは確かに癪ね」
「私はマルちゃんの勝ちを無駄にされたくないの、そしてお金が欲しいのよ!!!
だから絶対勝ちなさいよね!!」
「言われなくても分かってら!!!リーンの分を合わせて20万ありゃ良いカジノに……オホン
少しは借金返済の宛になるからな」
『…………………………』
(危ねぇ……精神統一してるからか聴こえてなかったか)
先程からダストの後ろで、自分の番が来るまでシュバルゴは座禅を組み精神統一をしていた
「アタシだってアイツらを痛い目に合わせたいんだもの、絶対負けるつもりはないわ!!!!」
「ごめんなさい皆さん」
『ナマナマ、ナマンナマ!!』
「なぁに気にすんな、まだ1敗だ」
「そうそう、それにさっきのバトル惜しかったしね」
「そうですアリス様!!
というか謝るにしても軽くで大丈夫です、その様に頭を下げるなど、してはなりません!!」
「何じゃあの女は、随分とあの少女を甘やかし過ぎではないか」
「仕方ないよ、アリスは王女様……みたいに偉い人だから!!」
「偉いからどうだと言うのじゃ、わらわの世話人達はわらわが間違った事をやればキチンと罰を与えて来たぞ」
「なんだぁ? 君のパパお偉いさんなのか?」
「そうじゃ、なので娘のわらわも厳しく育てられたのじゃ
オヤツは1日に3回、ゲームは1日10時間まで
モーニングとランチやディナーの内容はわらわの意思では決められず、必ずシェフ達が決めた物を食べねばならないといったハードスケジュールをこなし
わらわがイタズラした時は父上にゴメンナサイと謝罪し、父上の膝上に座りお歌を歌ったり父上への感謝の手紙を書かねばならないという厳しい罰を与えられて来たのじゃ」
「何処が厳しいだ!?
むちゃくちゃ金持ちの箱入り娘の扱いじゃねえか!!!」
「なに?
外の物達はオヤツは何度も食べられゲームは24時間でき、好きな食べ物を好きな時間に食えるのではないのか?」
「そんなの親が金持ちのニートぐらいで、そこらじゅうにポンポン居てたまるか!!
殆どは毎日毎日汗水流して働いて、金をやりくりしながら飯食ってゴクたまにオヤツ食えるかの生活送ってんだ!!」
「………そうなのか?」
「う……うん………だから俺からしたらマオの暮らしは普通に凄い過ごし方だと思うよ」
「そ………そうか
(えぇぇ!?
わらわは優遇された生活をしておったのか!?
魔王の娘ゆえに、てっきり他の魔族や人間よりも厳しい生活を送っていたとばかり………どうしよう……外で暮らす方が楽しい生活を送れると思っていたが…外の生活の方が厳しいようじゃ………ま……まぁ……どうやらポンポンとなれる訳ではないが居ない訳ではないようじゃし
それにわらわも13、親離れを考えねばならぬ歳
紅魔族の奴らを葬り去った後、必ずや世界中を見て回り楽しい生活を送るのじゃ!!!)」
『さあ次は次蜂対決ROTO!!!
セレナVSリーン!!
カモーンROTO!!!!』
「おっ!!ママの番が来たぞ」
「頑張れよママ!!」
「セレナ頑張れよ、得にバトルが始まった瞬間には気を付けないと」
「……………………うん」
「セレナ?」
「絶対勝ってくれよ!!」
「セレナさん頑張ってください!!」
トボトボと中央に向かうセレナに周りの冒険者達は茶化しのママ呼び、サトシ達はエールを送るも
(お金持ちの箱入りお嬢様…………はぁ……)
「あ奴は先程から何をボーとしておるんじゃ?」
サトシとの距離が近いマオの事で頭がいっぱいで、全く聴こえてはいなかったのである
『良いわねピカチュウ分かった』
『わ……分かった……なるべく距離を取らせる様にするよ』
以前マオとサトシがテントで一夜を過ごした事や、その影響で今セレナがマオの事で頭がいっぱいで混乱しており
何とかして2人を離れさせるようにピカチュウに圧力を掛けていた
『それよりも…ほらセレナ呼ばれたし、マフォクシーも行ってきなよ』
『分かってるわよ……ニャオハには悪いけど、ささっと勝たせて貰ってセレナは凄いトレーナーだって事を改めてサトシに認識して貰わないとね』
『ゆ……油断大敵だよ』
「よーし行くよニャオハ」
『ニャァァン♪』
「絶対勝って来いよリーン!!」
「連勝して向こうのヤル気削ぎ落として来なさい!!!」
「ジャリガールを倒す役目を譲ってあげるんだから、負けたら許さないわよ!!!」
(め……めちゃくちゃプレッシャー掛けられてる………というかジャリガールって誰!?)
「リーンさんコチラを」
「えっ………木の実?」
ウォロから赤色の木の実を渡される
「あれ、それ確かオッカのみじゃ」
「えぇ、コレは1度だけですが如何なる炎も吸収する事が出来ましてね
セレナさんのマフォクシーは強力な炎の使い手ですので、ソレをニャオハに持たせれば有利に戦えますよ」
「へぇ……そんな木の実があるんだ、でも使って良いんですか?
木の実って事は、ソレ商人さんの売り物じゃ」
「構いませんよ売れ残った商品ですし、それにコレはチーム戦
チームメンバーの勝つ確率が上がるなら喜んで強力しますよ♪
なので頑張って勝って来てくださいね」
(この人もプレッシャー掛けて来た!?)
「やっぱりサトシも……お金持ちのお嬢様の方が興味あるのかな………」
『マフォク!!!』
「ん………どうしたのマフォクシー……?」
『フォクシマフォ!!!マフォマフォ!!
フォクフォマフォク!!!』
「あっ……………そうね………そうだったわ……私はポケモントレーナー、トレーナーならバトルの時は集中しないと
ありがとうマフォクシー、私頑張るわ!!」
『フォクフォ、マフォク!マフォクマフォクシー!!』
「た……確かに勝ったらサトシは喜んでくれるけど、だからってそんな事言っちゃダメよニャオハに失礼でしょ」
「ニャオハがどうかしたの?」
「うんうん!!何でもない!!
よ……よろしくねリーン、絶対負けないわよ」
「うん!」
『……………………ニャア』
『ではバトル………スタート!!!』
「よーしニャオハ、グラス」
ドォォン!!!!
「へっ?」
『ニャ?』
『マフォォ!?』
「マフォクシー!?」
突然フィールド内に生えていた尖った岩がマフォクシーに向かい突撃して行く
「何だ今の!?」
「先程あのフカマルというポケモンが産み出した岩だ!!」
「コレがステルスロックの厄介な所だよ」
「どういう事サトシ?」
『ステルスロックはフィールドに新しく出て来た敵ポケモンに襲い掛かる地雷の様な技なんだROTO』
「へぇ~そんな技もあるなんて面白いや!!」
「本来ステルスロックやまきびしの様なフィールドに設置する技はバトル終了と共に消える物ですが、コレはチーム戦なのでバトルフィールドに残された仕掛けは次のバトルにも持ち越されるという訳ですよ」
「って事は何か、試合が始まるだけで向こうは体力が減った状態になんのか?」
「えぇ、ですがステルスロックを解除する技があるのでソレを使われてしまう可能性はありますけどね」
「確か……そうだ、こうそくスピンだ
でもジャリボーイのポケモン達になら覚えてる奴が居るかもしんないが……」
「そう、ナマケロとピカチュウは覚えない」
「とにかく此方が有利になったって事だろ、やっちまえリーン!!!」
「ニャオハ、グラスフィールド」
『ンニャァァ!!』
ニャオハがフィールド内を草花で埋め尽くす
「マフォクシー大丈夫!?」
『フォク………フォクシ!』
「うん! だいもんじ!!」
『フォォォク!!!!』
「グラススライダー!」
『ンニャァ!!!』
『マフォォ!?』
『Beautiful!!
草花で作ったソリに乗ったニャオハ、鮮やかにだいもんじを交わしてマフォクシーに激突ROTO!!!!』
「かみつく!」
『ニャァァ!!』
「受け止めて!」
『マフォ!!!』
左手を前に差し出しニャオハの<かみつく>を受け止めようとする
『ンニャァ!!』
「ニャオハ!?」
しかしニャオハは左手を噛まず、リーンの指示無くマフォクシーの頭上にジャンプする
「(もしかして、受け止めて近距離でマジカルフレイムを撃とうとしたの読まれた!?)
マフォクシー振りほどいて!!」
『フォクフォ!!』
頭上のニャオハを振り払おうとしたその時
『ねぇマフォクシー』
『ん?』
『ダメ止まらないで、このままウチを振り払おうとしながら話を聞いて……お願い』
『わ………分かったわ』
突然ニャオハから話し掛けられ立ち止まるも、ニャオハから止まらず振り払おうとしてくれと言われ
彼女を振り払おうとする演技を行う
『何なのバトル中に急に話し掛けてきて』
『マフォクシー、このバトル勝ちたい?』
『はぁ?当たり前でしょ、バトルに負けたいポケモンなんて居ないわ』
『ウチは別に負けても良いよ、バトルとかあんまし興味ないし
だから勝たせてあげる』
『はぁ?』
『正直言ってさ、ウチ早くバトル終わらせてリーンのお膝でゴロゴロしたいの
でもワザと負けたら、リーンと何時も一緒に居る人間の男がウルサイじゃん』
『そ……そうね……』
『だからさっさとマフォクシーにヤラレたいの』
『でも、ソレでもあのダストって人間は文句言うんじゃ……それに今はロケット団やあの店員の女の子だって居るし』
『良いの良いの、わざと負けたのがバレるより純粋に負けた方が当たりも強くないだろうし
大体ウチが負けてもまだ1勝1敗の五分だし、何よりマフォクシーのトレーナーの子が勝ったら
あの幽霊のコスプレの人間に褒めて貰えるっしょ♪』
『うっ………』
『そしたらマフォクシーのトレーナー嬉しいんじゃないの?』
『………………分かったわ、お言葉に甘えさせてちょうだい』
『オッケー♪
そんじゃあウチを振り払ったら、トレーナーからの指示通りにウチをお得意の炎技で手加減無用の全力ド派手にKOしちゃって下さいっしょ』
『分かったわ………ありがとう
てぇぇい!!』
『ニャァァァァ!?』
「ニャオハ!?」
「今よマフォクシー、もう一度だいもんじ!!」
『フォォォ!!!!』
『ワーオ!? 先程のだいもんじよりも巨大な火炎がニャオハに向かって行くROTO!!!!』
『ニヤリ………ンニャァ!!!!』
「ニャオハ!?」
受け身を取っていたニャオハは直ぐに立ち上がり、<グラススライダー>でだいもんじ目掛けて突撃して行き
『マフォォ!?』
オッカのみで<だいもんじ>の威力が弱まったので炎を貫き、全力で攻撃した反動と負けたがっていたニャオハが何故か反撃して来た事で混乱し動けないマフォクシーは避ける事が出来ず直撃し
ドサッ
『マフォ!?』
「おおっとマフォクシーリング外に出てしまったROTO!!!
この勝負、リーン&ニャオハの勝ちROTO!!!」
「しゃぁ!!連勝だぁぁ!!!」
「後1勝で優勝よ!!!!!!」
「やるじゃない尻尾ガール!!!!!」
「大丈夫マフォクシー!?」
『…………………』
「マフォクシー?」
『フォクシィィィ!!!!』
「わぁぁ!?どうしたの!?
えっ!? 何処行くの!?」
「か………勝てちゃった……」
『ンニャァ♪』
「ありがとうニャオハ♪
アナタ凄い根性ね、いくら炎を弱める木の実が合ったからって突撃してそのままマフォクシーを場外に飛ばすなんて」
『ニャァァン♪』
『フォクシィィィ!!!』
『ニャ?』
「わぁぁ!?どうしたのマフォクシー!?
あぁちょっと!!」
リーンからニャオハを奪い取る
『どうしたの~マフォクシー』
『どういう事よ……アナタ負けたいんじゃなかったの』
『んんん? 何の事?
ウチはバトルに負けたがる様な変わったポケモンじゃないし~、そんな事頼んだ覚えないっしょ♪』
『なっ!? まさかアナタ……最初から負けるつもり何て考えてなかったのね!!』
『だから何の事~♪』
『とぼけないで!!』
『はぁ………うっせぇ』
『…………はぁ?』
『一々いちゃもん付けんなし、もうアンタが負けてウチが勝ったのは決まったのに一々いちゃもん付けて来るとかマジメンド~』
『あ……アナタねぇ!!
どういうつもりでこんな真似したのよ』
『カッコ良く相手を瞬殺してサトシに褒められましょ……だっけ』
『………あっ』
『ウチの事を瞬殺出来るとか抜かしてたからだけど…………何か文句ある?』
『うっ………』
『まっ今回は許してあげるっしょ、綺麗にウチの口車に乗ってまんまと負けてくれたんだし♪
じゃあねぇ~』
「スゲェなあの小さい猫!!!!」
「あぁ、マフォクシーの炎はアークウィザードに匹敵する威力だってのに耐えるばかりか反撃しやがったぜ」
「凄いぞニャオハ!!!!」
「やるじゃねぇか!!!!!」
『ニヤリ………………ンニャァ♪』
「可愛い!!!!!!」
「可愛いくて強いとか反則だぁぁぁ!!!!!!!!」
『あの猫かぶりぃぃぃ!!!!!
私を出汁にして目立つのも目的だったわねぇぇ!!!!!』
「良くやったぞリーン!!!ニャオハ!!!!」
「はい!!!アナタ達にもオヤツ上げるわね!!!」
「あぁ……ありがとうございます」
「良くジャリガールに恥掻かせてやったわね!!!
よーしアンタ達、胴上げよ!!!」
「「オッケー!!!」」
「胴上げ!?
待ってまだ優勝してなわぁぁぁぁ!?ちょっと!?わぁぁぁぁ!?」
『ンニャァ♪ンニャァ♪』
「おやおや……まるでもう優勝したみたいですね」
「敗北フラグにならなきゃ良いんだが……」
「はい次、店長行ってみよう!!!」
「「オッケー!!!」」
「えっ!? 待ってください皆さん、まだ我々は後1勝しなくてはぁぁぁぁ!?」
『ガブゥゥ!?』
『さぁ~まさかまさかの連勝に、Bチームはリーンとニャオハにテルとフカマルを胴上げしてまるでもう優勝したかのような大盛り上がりのアゲアゲっぷりROTO!!!
それに反して』
「惜しかったなセレナ、でも大丈夫!!
仇はマオとカズマと俺達で晴らしてやるからな」
「う……うん………はぁ……」
「…………もうダメだ………おしまいだ」
『Aチームはお葬式状態ROTO!!!』
「何言ってるのカズマ、ここから3連勝すれば良いだけでしょ」
「あのなぁ………ナマケロとお前で2勝は出来てもだな」
「全く情けないのじゃお主達、こんな大人数の前で負けるなど恥ずかしいかぎりじゃぞ
(負けたら終わり等という危機的状況で、わらわにバトンタッチするでない!!!!!
もしコレがお嬢でなく、わらわが戦うだったら敗退する所であった…………あぁいや!!わらわが戦っても勝つに決まっておるが、変なプレッシャーが掛かるのじゃ!!!!)」
「「………………面目ありません」」
「待て!!待て!!!
いくら少女と言えどアリス様を侮辱する事は許さんぞ!!!」
「侮辱などしておらんぞ、わらわは事実を述べたまでじゃ
(お嬢なら安心じゃろうが………もし負けたら、わらわの面目丸つぶれなのじゃ!!!!)」
「次初心者のあの子だぞ!!どうすんだよ!!!」
「どうすんだよって、マオが勝ってカズマが勝って最後は俺が勝つしか優勝する方法はないでしょ?」
「イラッ!!
んな事分かってるわ!!!!!初心者のあの子が勝てるのかが不安だから聞いてんだよ!!!!!!」
「大丈夫だよ」
「だからお前のその自信は何なんだよ!?」
「ポケモンバトルは諦めない奴が勝つからだよ」
「……………相棒…………この危機的状況で精神論を持ち出されたよ、こういう時どうしたらいいか分からないの」
『ナマナナマナマケナン』
「こんな状況で笑えるか!!!!」
『さぁ次でBチームが優勝を決めるのか!!!
中堅戦、マオVSムサシの始まりROTO!!!』
「さぁアタシで優勝を決めて来てやるわ!!」
「頑張ってねお姉さん!!!」
「決めて来てくれ!!!」
「おいムサシ……あんまり勝つとか優勝とか連呼しない方が良いぞ、負けフラグになっちまう」
「そんなもんへし折ってやるわ!!
ちょっとアンタ!」
「は……はい……何でしょうか………あ……頭がまだ…クラクラする」
「アタシにも何かアイテム頂戴よ」
「そうですよ店長、このお姉さんにも有利になる道具渡してください!!」
「そ……そうですね、しかし他のポケモン達と違い先程の色違いのピカチュウがどの様に戦うのか自分は知らないので
もしかすると渡したアイテムでムサシさんが不利になる恐れがありますよ」
「あぁ確かに……いくら俺達がジャリボーイのピカチュウに慣れてるからって、他のピカチュウが同じ事するとは限らないもんな」
「大丈夫よ、どんな状況でもアタシとアタシのポケモン達なら跳ね退けてやるわ」
「す……凄い自信ですね、ではコチラを
それと聞きたいのですが、どう育てようともピカチュウというポケモンならばスピードを生かした戦いになるはず
ムサシさん、アナタのポケモンに相手の高いスピードを利用して戦うのが得意なポケモン等は居ないでしょうか?」
「相手のスピードを利用して………うーん………」
「…………そうだ!!!
出でよパンプジン!!!」
『バケチャ!!』
「あっ!?
バルスリン………じゃないね、あの子より小さいし」
「久しぶりねパンプジンちゃん、でもコジロウ何でパンプジンちゃん呼んだの?」
「良い技を覚えてるだろ、それに今フィールドは尻尾ガールのニャオハが残したグラスフィールドになってる」
「確かに草タイプのパンプジンなら有利に戦えますね」
その頃
<ウィズの魔道具店前>
『さぁて今度は何を売ろうかしら、ライターはまだ在庫がありましたし別の物………あら?』
外販のため魔道具店の品物を取りに向かった氷の女王様であったが、何故か店のドアが空いていた
『変ですわね確かに鍵を掛けたのに………まさか泥棒?
あっ! ウィズさん!?』
空いたドアからチラリと顔を出し中を見ると、何時もの席に座るウィズの姿が目に止まる
『やっと帰って来ましたわね、遅いから野垂れ死んだかと思いましたわ……って!ウィズさんはもう死にはしませんでしたわ
ともかく無事に帰って来られて良かったですわ………あっ!?
べべ…別に心配なんてしてませんわよ!!!
コレでやっと、あの喧しい方々のお屋敷で過ごさなくて済むから喜んでるだけですわ』
言い訳を早口で捲し立てながらウィズの元に向かう
「フッハハハハ!!!!
すまんな本当は寂しかったのをテンプレのツンデレ台詞で誤魔化す後輩雪女よ、貧乏店主ではなく我輩で!!!!」
『フゥゥゥ!!!!!!』
「華麗に脱皮!!」
ウィズの変装を解いたバニルに<ふぶき>をブチ込み氷漬けにするも、避難させていた本体の仮面からニョキニョキと体を生やす
「久しぶりの良き悪感情だったぞ」
『キィィィ!!!!!!!!
メノメンノォォ!?』
「フッハハハハ!!!貴様は相変わらず分かりやすい、言葉は分からずとも何をほざいているか手に取る様に分かるぞ
ハロウィンがあるので今朝に帰って来たのだが、貴様も貧乏店主も居ないので働き者の我輩1人で営業しておったのだ
ほぉ! 貴様も外販で中々に稼いでいたか、良くやったぞ雪女」
『…………ケッ』
「どうしたのだ、貧乏店主ではなく我輩でも良いから早く帰って来ないかと願っていたのだろう
もっと喜ぶが良い!!!!」
『キィィィ!!!!!
メノメッノ!!!メンノメノッ!!!!』
「まぁそう青筋を立てるな、今日は稼ぎ時の祭りだ
寝泊まりは奴らの屋敷に戻っても構わんが業務はキチンと行ってくれ、貴様もれっきとしたこの店の店員なのだからな」
『………………チッ』
舌打ちしながらも、氷の女王様は店内の商品を手に持つ箱の中に詰める
「なぁなぁ、何でギルドの近くにあんな人集りが出来てんだ?」
「何かアクセルの冒険者達の中で最近流行ってる、モンスター同士の戦いの大会をやってんだってさ
結構盛り上がってるみたいだぞ」
「へ~俺も見に行ってみようかね」
『メンノォ?』
店の外から聞こえた会話に首を傾げる
「どうやら鎧娘と図鑑の生き物が、貴様が良くエスパー娘とやっているポケモンバトルという競技の大会を開いたそうだ
優勝すれば1人10万エリス貰えるらしいぞ」
『メノォ!?
メンノォメノ!!』
「無駄だ、もう人数は揃い始まっている
そもそも貧乏店主が居ないでは貴様は出れんだろ、それとも我輩の言う事を聞くのか?」
『メノメンノォ!!!!!』
絶対嫌とコレでもかと嫌悪感丸出しの表情で訴える
「うむうむ、我輩は正直者は嫌いではないぞ
(まぁ魔王の所のじゃじゃ馬娘が居るので、雪女が我輩の言う事を聞いても出たくはないがな)
さて今ギルド前は人で溢れているぞ、売り物を売り出すには十分な環境だ、行って来い雪女よ……おぉもう行ったのか」
「頑張ってねマオ!!」
『ピカピカチュ!!』
「ま……任せておくのじゃ」
「…………はぁ」
「ごめんなさいお兄様」
「本当ごめん………」
「もう良いよ………明日取り敢えず良いクエストがないか受付のお姉さん達に聞きに行くか」
『さぁ今回の参加者の中で、唯一アチシのデータに無い謎のトレーナーマオと彼女のPartnerピカチュウのお嬢!!
果たしてどんなサプライズを見せてくれるか楽しみROTO!!!!』
「さぁ悪魔ガール、アタシとパンプジンちゃんがたっぷり可愛がってあげるわよ」
『バケバケチャ!』
「ふん、そんなカボチャなぞお嬢の前では赤子同然だぞ
(わらわの知るカボチャは凶暴生物じゃが、どうやらこのカボチャは大人しいようじゃな……ホッ
まぁ普通のカボチャでも、お嬢の敵ではないか)」
『さぁバトルをスタートして欲しいROTO』
「うむ」
『…………………スタートして欲しいROTO』
「うむ」
『……………HEY!HEY!HEY!!!早くスタートしてくれROTO!!!!』
「なら早くスタートさせれば良いのじゃ」
『ポケモンを出して欲しいROTO!!!』
「むっ?
おぉそうじゃったな、お嬢よ出番じゃぞ」
シーン…………
「お嬢?どうしたのじゃ?」
シーン………
「あぁ忘れてた!!
マオ、ボールの真ん中のスイッチを押してお嬢を外に出してあげて!!」
「真ん中のスイッチ………コレか」
ポチッ! パシュン!!
『スゥ……スゥ……』
マオのボールから眠っている色白のピカチュウのお嬢が現れる
「おぉ!!出たのじゃ出たのじゃ!!」
「おや?
どうやら彼女、初心者の様ですね」
「しゃぁぁ勝った!!!」
「やりましたね店長!!!」
「いえ、初心者でも油断してはいけませんよ」
「あの……油断とかその前に」
『スゥ……スゥ……』
「お嬢よ起きるのじゃ!!」
『スゥ……スゥ……』
「あの色白のピカチュウ、眠ってるから戦わずに不戦勝になるんじゃ」
「おぉぉい起きろ!!!!!!」
『ナンマケェェェ!!!!!』
「お嬢よ起きるのじゃ!!!
(マズい……お嬢は何時もこの時間には寝ておったのじゃ!!!
頼む起きてくれ!!!不戦勝で負けはカッコ悪すぎなのじゃ!!!!)」
『ピッ…………チャァァ~』
「おぉ…起きたかお嬢
(ふぅ……助かったのじゃ)」
『ピィ? ピィカァピィ?』
「すまんお嬢、今から主にあのカボチャと戦って欲しいのじゃ」
『ピィカァ? ピカァピカ♪』
「うむ、頼むのじゃ」
『ふぅ...…Lastバトルが不戦勝で終わらずにすんで良かったROTO
それじゃ早速』
『ピィカァピカ』
『ROTO?』
「どうしたのロトム?」
『待って欲しいですわだってROTO?
もしかしてトイレROTOか?』
(お嬢よ………まさか………)
『ピカピィカァ♪』
突然ステージ上で、正座しながらムサシとパンプジンに向かい綺麗なお辞儀を行うお嬢
『よろしくお願い致しますわ、だってROTO』
「あら随分と礼儀正しい子ね、コチラこそよろしくお願いします」
『バケチャバケェ』
『ピカピィカァ♪』
次にコジロウ達の方を向きお辞儀する
「あぁコレはご丁寧に」
「どうもどうも」
『ガブガァブ』
「「どう致しまして」」
「………お前ら、何あんなチビに畏まってお辞儀してんだよ」
『フニャァ~』
『ピカピィカァ♪』
次は客席に向かいお辞儀する
「おぉ、俺らにまでお辞儀してくれてるよ」
「礼儀正しいなぁ」
「よろしくね♪」
「………お嬢よ挨拶はもう良いじゃろ、さあ早く」
『ピィカァピィ、ピカピカァ』
『マオさんもご挨拶致しましょうだってROTO』
「(来た!!)
前にも言ったが、一々そんな大袈裟に挨拶などせんでも良いのじゃぞ」
『…………ピカ♪』
「…………よ……よろしくお願いしますのじゃ!!」
少し間を開けて満面の笑みを浮かべるお嬢を見て、慌ててマオはキチンと地に膝を付きお辞儀を行う
「おぉ!お嬢ちゃん頑張れよ!!」
「連敗止めてあげてちょうだい!」
「ピカチュウって種族はああいうキャラしか居ねえのかよ……」
『ナマ……』
『さぁ挨拶が済んだ様なので、今度こそバトル………スタートROTO!!!!』
ドォォン!!!!!
バトル開始の合図と共に<ステルスロック>がお嬢に突き刺さるが
『ピィカァ』
お嬢は涼しい顔をしていた
「あら結構丈夫ね」
「よーしお嬢よ、行くのじゃ
かわらわり!!」
『ピィカァァ!!!』
「「『かわらわり!?』」」
『フォクマフォ!?』
「ちょっ待て!?そいつバルスリンと同じポケモンなら!!!」
スカッ
「すり抜けた!?」
『ピィカァ?』
「プププ!!!
何よ何よボールからの出し方だけじゃなくタイプも分かんないのかしら、かくとうタイプのかわらわりはゴーストタイプのパンプジンちゃんには効かないのよ!!」
「何じゃと!?」
「あぁしまった、タイプ相性の事教えるの忘れてた」
「「えぇ!?」」
『あの様子を見るに、あのピカチュウもパンプジンのタイプの事を知らない様だな』
「…………………終わった」
「初心者相手に遊んであげるのも可哀想だし、パンプジンちゃんさっさとケリ付けてやりましょ
トリックルーム!!!」
『パンパンバケェ!!!』
ステージ上を尖った岩や草花だけでなく、摩訶不思議な空間が覆い尽くす
「ロトム、アレはどんな技なの?」
『トリックルームはスピードが早いポケモンが遅くなり、遅いポケモンが早くなる技ROTO』
『マズいぞ……ピカチュウはスピードが早いポケモン、トリックルーム内では満足に戦えん』
「そんな………」
『ティアティア!!!』
『ポウポォォ!!!』
頑張ってとティアラとフェンサーが掛け声を上げる横で
「………………」
「ま……真っ白に燃え尽きている……」
優勝賞金が手に入らない事を悟り燃え尽きるカズマであった
「いいや、コレはラッキーだよ」
『ピカ?』
「何でラッキーなの?」
「さぁパンプジンちゃん一撃で決めてあげなさい、タネばくだん!!」
『パパパァン!!!』
『グラスフィールドで草タイプの技の威力がUp中!!!
コレを食らえば一溜りもないROTO!!!!』
「交わすのじゃ!!」
「無駄よ、トリックルーム内じゃパンプジンちゃんの方が早い」
ピシュン!!!
「ふぇ!?」
『Watts!?お嬢の姿が消えたROTO!?』
『パン?バケバケ?』
ピシュン!!
「なっ!? パンプジンちゃん後ろよ!!」
『バケェ?』
「えぇい、かわらわりが効かぬなら他の技じゃ
かみなりパンチ!!」
『ピィィカァァァ!!!!』
『バケェェェ!?』
パンプジンが振り向くよりも先に、お嬢の電気を纏った拳が炸裂する
「おぉ!?この技は当たるのじゃな!
よしお嬢よ、連続でかみなりパンチなのじゃ!!!!」
『ピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカピカ』
『す……凄まじいかみなりパンチのRush!!!
拳が見えないROTO!?」
「凄い凄い♪」
「おぉぉ良いぞ!!ヤレヤレ!!!やっちまえ!!!」
「…………立ち直りの早い男だな」
「おいどうなってんだ!?
今の技使ったらスピードが逆転すんだろ」
「え………えぇ……考えられるとすれば、パンプジンよりあの色ちがいのピカチュウの方が遅い……しかもこの様子からしてかなりの差がありますね」
「いやいや!!
ピカチュウってポケモンがそんな遅いわけが……」
「えぇい何が何だか分かんないけど、パンプジンちゃんやどりぎのたね!!」
『………バケェェェ!!』
『ピィカァ?』
<かみなりパンチ>のラッシュを耐えたパンプジンの体から放たれた種が、お嬢の頭に刺さる
「随分と丈夫なカボチャなのじゃ」
「ふん!!
いくら攻撃されようとも、パンプジンちゃんやアタシ達のポケモンに並の電気技は効かないわよ
こちとらエゲツナイ電気を何百回!!何千回も浴びて来たんだから!!!」
『バケチャバケェ!!』
『お前のせいでアイツらに耐性付いたんじゃねえか?』
『仕方ないでしょ!!アイツらが何時も性懲りもなく僕やサトシの所に来るんだもん!!!』
「なら倒れるまで攻撃あるのみじゃ、行くのじゃお嬢!!」
『ピッカァ!!
ピィィ!?』
「どうしたのじゃ?
むっ!?なんじゃこの蔦は!?」
お嬢の頭から大量の蔦が生え始め体をグルングルン巻きにし、地に伏せてしまう
『やどりぎのたねがお嬢の体を拘束したROTO!!!』
(植物が体に巻き付き雁字搦めに………うぅ……羨ましい……)
『ルカ……ルカァルカァ』
「それだけじゃないわよ!」
『パァァン♪』
「あのカボチャの子の傷が治った!?」
『やどりぎのたねは相手の体力を吸いとるROTO、しかもグラスフィールドは草タイプの技の威力をUpするだけじゃなく体力を回復してくれるオマケもあるROTO!!』
(か……体からエキスを吸われるぅ!?
はぁ……はぁ……)
『リオ……リオ……』
「それだけで終わりませんよ」
『パァン♪モグモグ』
パンプジンは体に隠していた食べ掛けのリンゴを噛る
「あの食べ残しのリンゴで、更に回復したんですか?」
「えぇ、いくらあの色ちがいのピカチュウがトリックルーム内で早く動けても
やどりぎのたねで身動きを封じ、このまま持久戦に持ち込めば回復手段が豊富なパンプジンが有利です」
「良いぞムサシ、このまま粘れば俺達の優勝だ!!!」
「いいえ!!
持久戦なんてジメジメしたバトルはアタシ達の主義じゃないわ、そうよねバルスリンちゃん」
『バケチャンバ!!』
「よし、なら華麗なる技で止めを刺してあげなさい」
「良いぞ姉ちゃん!!!」
「そうだそうだ!!決めるなら攻撃して決めた方がカッケェぞ!!!」
「おぉいムサシ!?」
「余計な事すんなって!!
お前らも焚き付けんな!!!」
「ま……まぁでも、あの子蔦でグルングルン巻きになってて身動きが取れないし大丈夫でしょ
ですよね店長!!」
「………た……多分」
「終わった!!もうダメだぁぁお終いだ!!」
「本当に手のひら返しが早い男だな………」
「大丈夫、まだ勝機はあるよ
(マオ……気付いて)」
(どどど!どうすれば良いのじゃ!!
あの人間の女が言うには、カボチャにお嬢の電気はあまり効き目がないようじゃし………かといってこのまま何もせんかったら体力を吸われて終わり………どうすれば良いのじゃ!!)
『ピィィ……ピィィ……』
(おのれ厄介な植物め!!
わらわが加勢出来れば、あの様な植物など焼き払い、体力を回復させるこの草花も焼き付くしてやれると言うのに…………むっ!?)
{サトシよ何を見ておるんじゃ}
{ポケモン図鑑だよ、セレナから借りてコレでお嬢の覚えてる技を調べてるんだ
かみなりパンチに、かわらわり
それと……あっ!
凄い技覚えてるね}
{そうなのか?}
{うん、懐かしいな………あっ!4つ目の技も良いね}
{なんじゃ自分だけで楽しみおって、わらわにも教えるのじゃ}
{あぁごめんごめん、この技はね}
「(よし!!)
お嬢、エレキフィールドじゃ!!」
『ピ…………ピィィィィ!!!!!』
フィールド上の草花が消えると、代わりに電圧が流れ始める
(良いぞマオ、コレで でんきタイプの技がパワーアップした……いくらロケット団でもパワーアップしたあの技は耐えられない)
「あらあらグラスフィールドが消えちゃった様ね、まぁ良いわ他の技で止めよ
シャドーボール!!」
『パァァァン』
「ボルテッカー!!!」
『ピカピッカー!?』
『ピカァァァァチュゥ!!!!』
「ゲッ!?ボルテッカー!?」
「蔦が!?」
お嬢の体から凄まじい電流が流れ、体に巻き付く蔦が黒焦げとなる
『ピィィカァァァァ!!!!』
バァァン!!
電流を纏った体でパンプジンの放った<シャドーボール>にぶつかり粉々にし
『バケェェェェェ!?』
そのままパンプジンにも激突し
『バ………バケチャ…………』
「パンプジンちゃぁぁぁん!!!!!!!!!」
目を回し倒れる
『Finish!!!!!!
でんきタイプ最強の技ボルテッカーでパンプジンKO!!!!
お嬢の勝ちROTO!!!!!!』
「オォォ!!!」
「スゲぇぞ嬢ちゃん達!!」
「大逆転じゃねえか!!!!」
「ブラボォォ!!!やったぜぇヤッホー!!!!!」
「………………」
数秒前まで頭を抱え落ち込んでいたにも関わらず、壊れた玩具の様に拍手喝采のカズマにクレアはドン引きしていた
「ふっ、わらわの辞書に敗北の文字など無いのじゃ
(危なかった!!!!
事前にどの様な技かサトシに聞いておいて良かったのじゃ!!!)」
「ですが何故その子は早く動けたのですか?
トリックルームという技の中ではピカチュウは逆に遅くなるはずですよ」
「………………ソレはわらわも知らぬ」
「えぇ……」
「重りを付けていたからだよ」
「「重り?」」
「最初に会った時から妙に動きがぎこちなかったから、だよねお嬢?」
『ピィカァ♪』
体毛を捲ると、その下にバネが付いた機械が装着されていた
『ソレはきょうせいギブス!!
スピードを失う代わりに得られる経験値が上がるギブスを付けていたのか……通りでトリックルーム内でアレだけ早く動けた訳だ』
(なぬ!?
ギブスを付けた状態で人食いコスモスから逃げるわらわを助け、奴等を返り討ちにしたのか!?)
「おいおいソレのおかげで勝てたから良かったけどよ、ハンデ付けた状態で戦うとか止めてくれよ……」
『ピィカ、ピカピカァピかピカチュ♪』
『ピッ!?
ピカァピ、ピカピカチュ』
「昔の感を取り戻す迄は付けて置きたいんだってさ」
『ピカァピ、ピカカピィピィチュピカ♪』
『ピカチュピカ、ピカカピィピィカァ』
「それに、わたくしこう見えて結構タフですのでギブスを付けていてもへっちゃらですわだって」
(SSPといい、可愛い顔して強キャラなのかピカチュウって種族は……)
「凄いなボルテッカーが使えるのに、アレで本気じゃないなんて
マオも凄かったぜ、エレキフィールドでグラスフィールドを塗り替えてからのボルテッカーで大逆転なんてさ♪」
「まぁソレぐらい、わらわは直ぐに思い付いておったが
この様に沢山の客が見ておる祭であっさり勝ってもつまらんので、この様な大逆転劇にしたのじゃ」
「そうなのか!?
凄いじゃんか初めてのバトルでそんな事やるなんて!!!」
「ふむ
(こ奴は本当に人を疑わんのう……パパの手下共は、わらわの話を気持ち半分の相槌しか打ってこんかったというのに…………ふふ♪
それにしてもポケモンバトルと言ったな………中々に楽しかったのじゃ)」
(うぅ………サトシにあんなに褒められてる)
『…………フォクシ』
『さぁ続いては副将対決ROTO!!!
カズマVSダスト!!カモンROTO!!!』
「ダストが相手か、良し俺らの番で終わる事はなさそうだ」
「油断大敵だぞ」
「大丈夫だ、アイツ単細胞だからポケモンバトルみたいな指示して戦う競技は苦手な筈だ」
「確かにあの金髪の男はギルド職員や町の人間達から聞いた噂通り、知性も品性もない貴様と同類の人種だが「ぶん殴るぞ!!」
サマーが言うには、奴の連れているポケモンはラグニア卿やベルゼルグ王国で有名な槍の使い手達に勝って来た凄腕なのだろ」
「なぁにがアタシで決めてやるわだ!?
負けてんじゃねえかよ!!!」
「うっさいわね!!!!
トリックルームで早く動かれるなんて計算外な事されたんだから、アレは事故よ事故!!!!」
「だから敗北フラグを立てるなって言ったのに……」
「まぁムサシさんの言う通り、アレは誰も予想していなかったですから仕方ありませんよ」
「そうそう切り替えて行こ
それに一番この中でお金を欲しがってるんだから、自分の手で決めて来たら良いじゃないのダスト」
「まぁあたし的には早く決めてくれた方が嬉しいけど、何だか凄く気合い入ってるみたいだしねアナタの連れてる子
順番回って来て良かったじゃない」
「あぁん?
アイツならさっきから精神統一して……あれ?どこ行った?」
「もうフィールドに居るわよ」
『シュバ』
「アイツいつの間に」
「ロトムがダストさんのお名前を呼んだら直ぐに行かれましたよ、どうやらマボシさんの言う通りバトルが早くしたかったのでしょうね」
「………まぁ金をゲット出来るなら何でも良いか
おいアンタ、俺にも何かくれよ」
「そうですね……ナマケロが相手ならば」
「ほほぉ、あの鎧を装着している虫は随分と気合いが入ってるのう」
「カズマ、気を付けてね」
「大丈夫だ、今のナマケロには」
「ナマケロ!!頑張って!!」
『ナンマァァァァ!!!!』
「凄まじいバフが掛かってんだ負ける訳ねぇよ」
「良く分かんないけど、でも今バトルフィールドはトリックルーム状態だから鎧を着けて重いシュバルゴが有利な状況だよ」
「あっ…………………な……なぁに眠らせれば良いだけだ、それなら早く動かれようとも」
「あとエレキフィールドの時は飛行タイプのポケモン以外は眠らないから、あくびは使っちゃダメだよ」
「はぁ!?」
『さぁ両者バトルフィールドに降り立ったROTO!!!』
「ちょ待て!!フィールドを整えてから勝負『バトル』待ってくれ!!!!」
『シュバァァァァァ!!!!!!』
「なんだ!?」
『ROTO!?』
ロトムを止めようとするカズマよりも大きな叫び声をシュバルゴが上げる
「ちょっと何々、まさかアイツもさっきの色違いピカチュウと同じでバトル前に挨拶でもやるっての」
『シュバ!シュバシュバァ!!』
『ナマッ!?』
『ピィカァ!?』
『ピカァ♪』
『フォクシッ!?』
『ほぉ……』
『ガブッ?』
『ニャァァァ!?』
シュバルゴの言葉に敵味方問わず、ポケモン達が各々の反応を見せる
『ROTO!?
でもそっちの方が有利ROTOよ?』
『シュババ、シュバァシュババ
シュバシュバァシュ』
シュバルゴは何かを言い終えると、その場に座り込む
『おぉ!?何てBIGなんだROTO!?』
「あの鎧のポケモン、何て言ったの?」
突然座り込むシュバルゴに、皆がロトムの通訳を待つ
『トリックルームとエレキフィールドが無くなるまで試合を中断して欲しいと頼まれたROTO』
「はぁぁぁぁ!?」
「ちょっとアンタ!!
なに言ってんのよ滅茶苦茶有利な状況なのに!!!」
『コレだけの観客に見られて居る場で、強き者と戦うならば正々堂々互いに平等に戦い勝ちを上げたいだってROTO』
パチパチ!!
「素晴らしい!!素晴らしいよシュバルゴ君!!
君は騎士の鏡だ!!!」
「お………お兄様」
「……あの男にプライドはないのか」
今のフィールドの状況は圧倒的に此方が不利、だがそんなチャンスを蹴りトリックルームとエレキフィールドが無くなるまで待ってくれると言うシュバルゴをカズマは心から褒めちぎりヨイショする
「ふざけんなぁぁぁ!!!」
「そうよそうよ、せっかくのチャンスをドブに捨てるのよ!!!!」
「コレに勝ったら優勝なんだから、そんな事言わないで早く戦って!!!」
『……………………』
「「「話を聞けぇぇ!!!!!」」」
「しかし戦う本人がボイコットしていますし、コレはシュバルゴの言い分を聞くしかありませんね……」
「ですね…………それに」
「オォォ!!!自分に有利な状況を蹴ってまで正々堂々戦いたいとは、格好いい事言うじゃねえかアイツ!!!!!」
「フッ……実に男らしいじゃねえか」
「カッケェぞシュバルゴ!!!」
「トレーナーのダスト何かより、いかしてんぞお前!!!」
「格好いい♪」
「ダストさんに爪の垢を煎じて飲ませてあげて!!」
「頑張ってシュバルゴ!!!」
観客達からコレでもかと声援を送られる
「こんなに盛り上がってるのに、今更直ぐバトルします何って言ったらブーイングが凄そう」
「た……確かに……」
「うぉぉい!!!今どさくさ紛れに俺を下げた奴誰だ!!!」
(ちっ!!
さっきの色違いピカチュウといい、ウチより目立つとかマジムカつくし!!!
調子乗って無様に負けて赤っ恥かけ!!)
『ダクネス、コルンのお爺ちゃん
試合を少し止めても良いROTOか?』
「構わんよ、試合は戦う戦士が行うもの
戦士本人がソレを望んでいるならばワシら外野は口出し無用じゃ、ララティーナ君も良いかね?」
「えぇ
(良し、此方にとっては願ったり叶ったりの展開だ!!!)」
『主催者の許可を貰ったので試合は一時中断ROTO!!!』
「しゃぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
まるで勝ったかのようにハシャギまくるカズマであった
「頑張れシュバルゴ!!!」
「勝って男を見せな!!!」
「頑張って♪」
「ナ……ナマケロの応援が1つもありませんわ……」
「無理もありません、アレだけデカイ事を言った戦士に観客が期待するなと言う方が難しいですからね」
『ティアラティ!!!』
『ポォポゥゥ!!!!』
「シュバルゴ!!!!!」
「シュバルゴ!!!!」
「シュバルゴ!!!!」
『ティア………』
『ポォゥ……』
自分達の声援が掻き消され、ティアラとフェンサーは落ち込む
「完全にアウェイね……」
「あぁ、でもナマケロは全然気にしてないみたいだぜ」
(フッ、今の内に精々ほざいてな観客共
最後に勝つのは俺達だからよ)
「ほれ、あの商人の野郎がお前に渡せだってよ」
『シュバ?』
「言っとくけどな、こんな状況で負けたらお前ムチャクチャ恥ずかしいぞ分かってんのか」
『シュバ、シュバシュゥバ』
覚悟は出来ていると頷き、立ち上がりナマケロの元に
「おい何処行くんだよ?
はぁ……リーンが羨ましいぜ、ニャオハの奴はおとなしいしアイツの言う事ちゃんと聞くってのに
金掛かってんのに正々堂々なんか抜かしやがってよ」
{シェイカー、他の者に騎士道たるが何かを教えてやれ}
{ハッ!!
騎士たるもの、如何なる時においても正々堂々と勇敢に戦い名誉と誇りを守り抜く事!!!!}
「…………けっ、1エリスにもならねぇよ」
『貴公に聞きたい』
『何だ?』
『貴公は何かアイテムを持っているのか?』
『あぁん?
あぁ持ってるぜ』
「よーしワタクシも
ナマケロ頑張って!!」
『愛しい女の愛をな』
『ほぉ……それは中々に強い物だな』
『おぉお前分かる口か、他の連中に言っても何言ってんだコイツってバカ面になるってのによ』
『だが私が聞きたいのはトレーナーが我々に持たせるアイテムだ、例えば貴公の胸の体毛の下に隠している物』
『つ!?
………………何故知ってる』
『先程ロトムが試合開始の宣言をする前に、貴公がそこを触っていたので何かあると思っただけだ
名前は言わなくても良い、何かバトルに影響があるアイテムかを聞きたい』
『…………………コレは』
{い………いつも君は………ゴホッ!!ゴホッ!!!
僕にモンスターボールや……沢山の物…ゴホッ!!
沢山の物をくれたり……外の話を聞かせてくれたでしょ、だからこの石……ゴホッ!!
どんなアイテムか分からないけど……凄く綺麗だから………だからナマケロに上げたいんだ……受けとってゴホッ!!ゴホッ!!!ゲホッ!!!!}
『ダチから貰った物だからバトルの前に何時も験担ぎで触ってたんだ、バトルには何の影響もねぇから安心してくれ』
『そうか………信じよう
ならば私も』
グシャリ
『あん?』
『んん?
シュバルゴが何かを鎧から取り出して踏みつけたROTO!!』
「うぉぉい!?何やってんだよお前本当!!!」
「おやおや……」
「せっかく店長が渡した木の実がぁぁ!!!」
「木の実…………あっ!!アレってカゴのみじゃない!?」
「本当だ!」
「なんじゃカゴのみとは?」
『眠りを覚ます力を持つ木の実だ』
「まぁ……眠らせる事が出来るナマケロと戦うなら有利になるアイテムを、自ら踏みつけるなんて」
『コレで対等に貴公と戦える』
『………へぇ...…面白いなお前、気に入ったぜ』
next story この素晴らしい四角関係にブラストバーンとハードプラントを 後編
さあタイトルのブラストバーンとハードプラントは一体何なのか!!!