初のスパルトイ予約……嬉しいですね。ちなみにスパルトイは物理特化なので肉(骨)の器を与えているので凡人(未覚醒者)にも見えるという設定です
四文字や穢教鳥ヘイト抑制の為に見に行った『聖⭐︎お兄さん』の映画版……あれは仏陀が作ったものだ、正にあれは仏陀専用の代物だ(苦行的な意味で)
……アビャゲイル先生、なるほど。穢教鳥ドローンで発射した奴らの視界ジャック、そして強制自爆で擬似的な自爆サイフラッシュですねわかります、連中の苦痛と恐怖、そして絶望を愉しみましょうか?(すごく邪悪な笑顔)
「もしもし、そちらはメシア教カテドラルですか?」
「違う、メシア教カテドラルは火事で燃えてしまったよ」
「もしもし、そちらはメシア教カテドラルですか?」
「違う、メシア教カテドラルは火事で燃えてしまったよ」
「もしもし、そちらはメシア教カテドラルですか?」
「何度言わせれば気が済むんだ、メシア教カテドラルは火事で燃えてしまったと言っとるだろう!」
「何度聞いてもスカッとするねェwww」
(ガイア連合式メシアンジョーク集の一節より)
その日の夕方、ガイア連合山梨第二支部にてあの事件で活躍した者達全員がとある倉庫に集められていた。其処には夥しい数の蛮刀や鉈、斧、槍といった武具の類い、悪魔の部位が結晶化した『フォルマ』なる様々な珍奇な物体や割と高位の霊能者にも適応する上質な魔石や宝玉、霊薬の素材に宝石、それと人数分に数えて袋に分けられた莫大な魔貨などなど様々な物品が積み上げられていた。少し離れた処にメシアン畜生から剥いだ戦利品もそれぞれちゃんと鑑定済みで、そして俺たちがまともに使えそうなものだけ選別して置いておいた
ついでにそいつらの個人財産と隠していたお宝や霊的資材、ついでに土地なども全て強制的に差押えた後……そいつらをメシアンに対する交渉材料に使った上で死後や今生の自由を俺たちの一員が持っているコネで悪魔に売り飛ばしてから身体『だけ』はメシアンどもに返却して身代金をせいぜい高値で巻き上げておく。これで連中を悪魔からの命令権で再起不能にした上で報復を果たしておく、ついでにこいつらは既に我々の盗聴器である。どうせメシアンだからこのやらかしでもなぁなぁに済ますだろうという負の信頼からだ。ちゃんと処断したなら?ごく僅かにメシアンを見直すだけだ、そもそも信頼とかマイナス天元突破だから焼け石に水だけど
メシアン畜生の死後と今生の権利売買は『脳缶ニキ*1』というガイア連合有数のアンチメシアン主義の同胞がやってくれた。その軽いキャラクターと公開している半生の狂ったバランスで偶に脳が風邪引きそうになるが穢教鳥に対する堕天使系悪魔とのコネは中々のものと定評がある人物だ
あとついでにそいつらの契約していた穢教鳥どもは全て初音郷の方にに売り払っておいた、今頃は『穢教滅閃』の素材に加工済みだろう。それに劣化分霊とはいえ糞穢教鳥も一羽来た、あれは中々高く売れたのでその売り上げは後でメシアンどもの売約金や身代金に合わせて諸々をガイア連合に納める分を抜いて分配予定である
基本的には皆それぞれちゃんと悪魔のドロップ品を回収しておいたり、一応それぞれのパーティーに一人は『セツニキ式の霊符収納術』を習得して持ち込んだりしたが未だ霊能者歴一月未満の翔太達は初音郷の収納魔法を扱える専用アガシオン*2を借りてわりと沢山の戦利品を回収に成功していた。それこそ満杯になったアガシオンを新しいものにおかわりする必要があるぐらいに激戦だったという訳だ
基本的にほぼ全ての割と上質なフォルマや霊薬素材は作成班に売却、その価格は後の追加報酬に分配後に上乗せ……だが、オークやオーガなどから鹵獲した武具の類は今基本的に価格がダブついていて殆どが鋳潰して霊的鋼材に再加工する事になるから大概は二足三文の金属部位限定量り売りになってしまった
今はまだ結構な割り合いで鋳潰し目的な武具があるから暫くはこの武具らも倉庫で塩漬けになるだろう。翔太が最初に貰った『スパルトイのグラディウス』みたいに比較的軽い初心者向け武具と違ってあの武具らはかなり重いから初心者には厳しい代物なのでそういう処置になるのだ
……外部の霊能組織からすればそのクソ重い二束三文武具でも非常に強力な祓魔武具であり時には詐欺や窃盗、殺し合い沙汰になるぐらいの貴重品であるのだが
メシアン畜生から巻き上げたものはガイア連合的に見てもまぁまぁな品質の聖別武具や米軍規格の正式銃であるM16にベレッタが全員に二挺づつ行き渡るぐらい、後は沢山の弾薬箱とマガジンに手榴弾、呪殺耐性や能力強化といった機能のアクセサリー……呆れたことに金銀宝石でゴテゴテに飾られた非常に悪趣味なロザリオや成金趣味丸出しのやはり悪趣味な指輪ばかりであった
「……なぁエドニキ、この悪趣味なアクセどうにかなる?」
「これこの悪趣味な飾り取っ払えば逆に性能向上するぞ?整備代金はその悪趣味な飾りな?」
『宜しくお願いします!』*3
このアクセサリー類は一応全員分あるので皆して籤引きで欲しいアクセサリーを配分するというルールで遊んでみる事となった……結果は
翔太、陽介、裕人、創:ハズレ、それぞれに合う能力強化アクセサリーか呪殺耐性のロザリオ
ヴェンデリン:総純金製のロザリオ、非常に悪趣味な造詣だが呪殺無効
稟:腕を保護する力を持った銀のバングル、徒手空拳系なら結構嬉しい逸品
まぁそんな訳で基礎報酬と合わせてだいたい初シキガミ三体半ぐらいはあるだろう金貨袋を直ちに運営が手配してくれた魔貨銀行に納め、更にガイア連合提携銀行の通帳を渡される……見れば九桁の半ばぐらいの数字が最初から記載されている
……精神衛生にあまり宜しくない『それ』は丁重に鞄の底に仕舞い込む。まぁ見なかったことにしよう!
そんな小市民丸出しの六人を見ながら『そういやこいつら今回が初仕事の真っ新な新米だった』と今更ながらに思い出す比較的ベテラン勢も割と似た様な経験から苦笑している……流石に此処まで出鱈目な金額にはならなかった。大概は大仕事でも家一軒建てる費用ぐらいなのに初仕事が豪邸を建てる費用と初シキガミ代三回半分ぐらいという莫大な魔貨付きと来たものだ
そんなべらぼうな大金を抱えてあたふたしている新人達に更に封筒が渡される。その中にはだいたい二十万円の札が入っていた、要は『表向きのアルバイト代』という訳だ、何気に偽造だが給与明細書も入っている。ついでに高校卒業時即ガイアグループ就職内定付きだ
その『学生かつ小市民の基準でも理解出来る大金』に喜ぶ現世に生きる新米達に苦笑するベテラン達……でも彼らの歩む運命を考えなくとも『あの程度の金銭など端金』と認識する必要がある業界であるが、今はまだ束の間の一般人として生きていられる時間を謳歌させてあげる事にした。もうすぐ起きる『イベント』が無くともどうせこの業界に来たのなら直ぐに染まるだけだし
アルバイト代が入ってほくほく気分の浮かれた新米達が鼻唄を唄いながら往くのは今回の打ち上げにとこの第二支部でも一番良いホテルの宴会場。あの地域を拠点とする富豪俺たちが用意してくれた宴席の場があるらしい……しかもあのジャンニキが作るご馳走食べ放題だという。その辺りからあの件からの感謝が見えてくるぐらいだ
「……なぁ、みんな?」
「みなまで言うなよ」
「わかっている、わかっているんだよ兄弟」
「不満何て無かったけど……あの味どう出せば?」
「俺だってむしろあの味を盗む為に頑張っていたしな」
「俺他でもうカレー食えない気がするよ」
「「「「「「そういや俺らこの一月近くカレーしか食ってねぇ!!!」」」」」」
その絶叫に「それな」とか「俺もだ!」とか「あるある!」「わかる!」と周囲全ての俺たちが返してくる。あのカレーの魅力って言うか魔力はやはり凄いものだ。何気に地方遠征組や地方守護勢もガイアレトルトカレーが口を揃えてあのレトルトカレーこそが一番のお土産だと言い切る理由が分かるものだ
しかし……一月食べても未だ全く飽きないあのカレーは一体何なのか?少なくともあの美味さは今一月カレーばかりだった事実を再確認してもなお変わらないしむしろ『もっと食べたい』と思わせる魔性すら感じてしまう
よくよく思い出せばカレーという食べ物はその作り方や素材で派閥すら出来て時には喧嘩のネタにすらなる筈の存在である。なのにそれに文句一つすら出させないというのはジャンニキの技量の凄まじさをその辺りだけからでも物語れると思う
それに思い返せばあまり見かけない顔触れが嬉々としてカレーを貪るのはともかく、何時も見る推定修羅勢すらも嬉々としてカレーを貪り喰っている辺りどうやら年単位ですら全く飽きないらしい
『ガイアカレーは究極万能食』というガイア連合に所属している者ならまず間違いなくそう認識するしこれが嫌いだという者はついぞ聞いた事が無い最強の肉体的にも霊的にも最強の飯……でもこのカレーの製作者の本当の得意料理である中華のビュッフェという素敵なご馳走が待っているからテンションは爆上がりだ
……それに、この状況なら一つ期待出来る『悪いこと』がある
女関係には潔癖ではあるが彼らは実は割と酒は嫌いではない……偶にはこういう美味な宴席で大っぴらに一杯というのもまた良いものだろう
そんな邪な……邪と言うにはあまりにもささやかかつ可愛らしいものではあるが、その奸計?はあっさり潰えることとなる
『『『『『『ガイア連合沖縄支部へようこそ!!!』』』』』』
鳴り響くクラッカーの音とまるで滝の流れる様な激しい拍手。それは……彼ら六人の家族や親しい友人、恋人など様々な『彼らの護りたい人々』の姿だった
「「「「「「?!!!」」」」」」
声にさえならない叫びしか上がらない混乱の中、彼らを代表して側に居た比翼ネキと連理ニキの説明が入る。要はショタおじや他多数の卜占能力者達の満場一致で『この六人にしか沖縄は救えない』と言い切られたのがそもそもの始まりだった
沖縄という土地の厄介さ、もしも放置したなら起きる致命的な終末案件や最悪本土の西半分が滅亡しかねない大惨事の到来など予測出来ただけでも色々酷いことなるのが確定している状態らしい。そもそも沖縄最大の異界はあとどう易しく見積もっても三年以内に爆発して沖縄は地獄に変わるらしい
その為『ガイア連合沖縄支部(仮)』の支部長と幹部に翔太達が就任してもらう為に彼らの身内や親しい者をなるべく集めて貰いその説得の説明会を開始したら……メシアンのやらかしからその結果
既に皆最早
という訳で……先ず『ガイア連合沖縄支部』の最初のお仕事は『支部長と幹部五人の就任説得』と相なった訳である
そしてこの沖縄支部の筆頭パトロンになったマダオニキこと乃木坂玄冬氏からショタおじ直筆の要請書が翔太に手渡された……非常に軽い文面だが事は非常に重い事がわかる
ならばどうする?仮に断っても今すぐに自分や身内ぐらいの分ならこの第二支部に住む家や土地ぐらい買えるし何かのペナルティみたいなものはそもそも無い。一応このガイア連合は基本的に『
少なくとも身の安全は保証されているし、第二支部で家族や身内、今出来た友人らと暮らして幸せになるのだって悪くない。いやむしろ非常に良いぐらいだ
だが。その真実を知ったままで、そのままでそんな選択肢を本当に選べるか?
いや、そんな事を聞いて見捨てたら……本当に幸せには決してなれないだろう
少なくともそんな十字架は真っ平だ!
それで自分の彼女、何時かは産まれる我が子に顔向け出来るか?
今なら……今なら、差し伸べられる手がある!沢山の仲間達や、特にあいつらだって居る!!
ならば……答えは一つだ!
「「「「「「……やってやる、やぁってやるぜッ!!!」」」」」」
そして、此処に彼らの覚悟は示された。『男は格好付けてナンボの生き物』、『男の美学は痩せ我慢』とはよく言ったものである
そして上がる大歓声と実はこの話は既に沖縄名家代表らには既に話は通されており、疲弊の激しい……いや、最早ノアの箱舟状態だった沖縄名家や霊能組織はガイア連合の傘下に入ってどうにか一息という状態だったと暫く後に名家の人々から聞かされる事となっていた
翔太の両親も単身赴任後に本来なら再起不能の身体でも無理矢理前線戻り……という話すら有ったらしい。その前に僅かな人員でも沖縄から逃す為の交渉員として働いている現状維持派によって今は前線戻りは免れたが
ちなみに翔太の両親……彼らを見た俺たち曰く『銀魂のゴリラ*4とメスゴリラ*5』らしい。当の息子である翔太からすれば『銀魂自体あまり知識が無い、しかもうろ覚えだから全くそうは思わなかった』との事
それは兎も角、これで沖縄ではメシア教が関わる場所以外では割と大っぴらに活動出来る土台も出来た。基本的に米軍基地内に出入り口のある異界には手出し出来ないがそれ以外なら行けるし様々な便宜が通じる、警察などもメシアン派閥以外の上層部は全面協力体制だ……非主流派だけど
ある程度なら裏の付き合いで銃器弾薬、武器の類いも入手は出来るらしいが武器は単なる鉄製なのでむしろガイア連合製を銃器弾薬と物々交換になる予定だ。その取り引きは実銃愛好部が取り仕切ってくれた
先ずはガイア連合でもかなり余っている『スパルトイの小剣』を粗品代わりに百本出したら真面目に感謝された、翔太の両親も『嘗ての予備武装』として良いものだったと昔を懐かしんで言っていた
後……翔太の両親を筆頭に沖縄名家や霊能組織に居る再起不能者達の治療サービスも行われていた。現存する日本霊能者の中ではガイア連合を抜けば間違いなく恐山に並ぶレベルで最強クラスの沖縄ではある、しかし沖縄の異界はメシア教が匙を投げる様な代物であり放置すれば沖縄の霊能者が勝手に擦り減ってゆくから殆ど放置された特異な環境となっている
嘗ての大戦のでメシア教ですら最早間引きすらやれば沖縄そのものが終わってしまうほど壊れて疲弊した沖縄名家や霊能組織だったが、その結果沖縄の霊能の種と一部の資料や知識はどうにか生き残りはしたが……今度はあの大戦の霊的な爪痕の対応で擦り減るという基本的に本土とあまり変わりない状況に落ち着いたのが沖縄の現状である
しかし今沖縄は終末手前案件であり、沖縄から聡い方からメシア教が逃げ出し初めているという状況になりつつあるらしい。今の沖縄に居るメシア教は減り始めてはいるがまだまだものすごい数だという
一応、翔太の両親もかの沖縄の大異界【銃火暴風怨嗟域】攻略に行って生還出来た逸材であり、その辺りの情報も含めた沖縄霊能者達の血と汗と涙と命の結晶はデータに纏めてガイア連合に提出済みだ
そして……この場で沖縄霊能者代表にしてガイア連合沖縄支部支部長補佐役に就任した『比嘉勲』、『比嘉妙子』夫婦が沖縄支部の最初の大目標を発表することとなった。要は息子の補佐として沖縄名家と霊能組織を束ねる役に就任した訳だ
その『やるべきこと』とは……【銃火暴風怨嗟域】を期限以内に攻略し、この異界を封じているこの地の神【祖霊:ニライ=カナイ】の解放だと発表された
この時を以てガイア連合沖縄支部は発足し、彼らはガイア連合盟主直々の指令を以って支部を任されたある意味非常に珍しい経歴を持つ俺たちとなった訳だ
最初は軽い気持ちかも知れない……しかし、その地に埋もれた地獄や苦難、そして既にカウントダウンの始まった沖縄の破滅とそれを防ぐ為に魂すら引き換えに苦難に挑む尊き人々や神の姿とその至誠を
これが後に『ガイア連合南方鎮守部隊』とも『現地民の上澄み集積場』とも『
しかし今は単なる『そこそこ優秀な新米霊能者*6』と覚醒したてのひよこの群れ*7でしかない。しかし彼らは後々にはこの沖縄の地を淫祠邪教の魔手からもこの地が抱える呪いからも……そしてこの海に眠る大いなる厄災からも護る強き戦士へと成長してゆくだろう
まぁ、その宴席の終わりにそれぞれの恋人と部屋にしけ込み……翌日とある血の付いたシーツと全裸の恋人と一緒に黄色い太陽を拝むことにはなったがさしたる問題ではないだろう。後で脚が震えている恋人を見られて自分自身の親御さんにバレての軽い修羅場とかもさしたる問題ではない
その日と翌日だけは夏休みを満喫して……夏休み終了までショタおじの地獄訓練悪魔召喚士資格短期集中講座付き、中層突入資格習得を強制受講は流石に彼らですら二度と思い出したくない生涯最悪のトラウマ体験になったと一度髪が真っ白になった六人は人生の最期までそう語る
「「「「「「童貞卒業してなかったらマジで心折れていたかも知れない」」」」」」
とは六人の共通認識だとか?
ともあれ、これで彼らは沖縄に向かい日本南方の守護役に就いた。はてさて沖縄の地で彼らはどう戦うかは次の章にて
第一章『沖縄の萌芽編』 完
これにて第一章は完です。次の第二章『大戦争のあとしまつ』編をお楽しみに