ストーン系の造形や需要バランスなどやストーン作成事情などに独自設定入ります
『三千世界全てのメシアン手羽先を殺し滅ぼし尽くして、お前と安全な暮らしがしたい』
(とある黒札が自身の嫁シキガミに語った都々逸擬き)
シキガミ、スパルトイ強化に必須の
素養次第では幽体離脱してその光景を眺めてしまう者とかも偶に居たりするらしい……それは摩訶不思議体験と言うか恐怖体験と言うか?まぁショタおじの地獄巡りよりは絶対にマシなものである事だけは確約出来るけど
身体には傷一つなくむしろ身体中を掃除された様な清涼感さえするが……身体中の力が抜けてへろへろのガタガタな状態ではある。体内の生命力、言うなれば『生命エネルギー』を意味するプラーナやオド、女神転生式で言うなら生体マグネタイトが枯渇直前状態なのだろうか?いや単に血が足りないだけか?
先ずは手術着姿をどうにかする為にも風呂で身嗜み、そしてスタッフから渡された『ガイアカレー食べ放題券*1』を握りしめて食堂に向かう……今日はほうれん草たっぷりのホルモンカレーだった。気がつけば七皿分平らげていた。シキガミの為に身体を連続して刻む行為を行った者達の平均的な平らげ方だと食後ジャンニキが教えてくれた
そして力尽きて眠ればやはりまた更に次の日の朝に目覚めてしまった……激痛に耐えながら何度も何度も腕を爆散させたり痛みは無くとも何度も何度も身体を切り刻んで分解したりとハードモードとは別の意味で狂気的な一日ではあったけどそれでも割と強くなる為には必要な事だ。痛み苦しみ恐怖ならまぁあのハードモード修行で耐性が付いたから今更腕の一本二本が爆散したぐらいならまぁ平気だ
そして……今日は彼の専用アガシオンの完成日である。高い霊的素養を持った転生者の肉体一人分を素材に使ったハイエンド試作モデルの引き渡しである
報酬である装備で武装を整え売店に向かう。ライダースタイルで腰に剣帯を装着して山刀を下げ、逆の銃帯にはクラップK.Kを吊り下げておく、剣帯にも銃帯にもポーチがあるので魔石や傷薬、報酬で貰った幾つかの現状ならば『切り札』と呼べる代物もある
そして、ポーチに入れていたその『切り札』である幾つかの『魔法石』なるアイテムを三つ取り出していた
その石……いや練磨した輝石の様に見える物体は、一見するに真球と言うにはちと歪な気がするピンポン玉の様なサイズの丸く赤、青、緑の輝石の様に見える。わざとらしいぐらいの透明さと綺麗さからどうやら着色した人工水晶の様に思えるが、その中心にはそれぞれ『炎』、『氷』、『嵐』をモチーフにした様な紋章が見える、そしてその紋章は不可思議な事にどの角度から見ても同じ型の紋章に見える。そして何より覚醒を果たした者なら一目見ただけでこれには割と強い霊力が込められているのがわかる
この色とりどりの水晶球……に見える何かは『アギストーン』、『ブフストーン』『ザンストーン』と呼ばれるそれぞれ火炎、氷弾、衝撃波を放つ仕様の『魔力を使う手榴弾』とでも言うべき使い捨てのマジックアイテムである。普通に売買されている魔法石ならば割とお高い代物だが今回のものはちゃんと検品済みではあるが製造班の見習いやバイト達が作成した程度の代物なので比較的お安い代物だが、それでも少なくとも彼の今が撃てるジオより多少は上ぐらいの出力はある
彼の様な新米でもまぁあまり無理なく買えるお守り代わりにはなるだろう。しかしこれに『マハ』と付く広範囲バージョンになると値段は一気に高くなるからその辺りは新米にはあまり縁のない代物だろう、製造班でもこれを一種類でも安定して作れたら見習い卒業というのが現状の風潮らしい
……ちなみに中級魔法を封じ込めたクラスの魔法石は未だガイア連合でも『安定して供給出来る』とは言えず、売店のディスプレイにもそのレプリカと『sold out』の看板が隣に立て掛けられているのが普通らしい。今は他の『最前線』に最優先で送られているので基本的にここでは先ず買えないものだと思った方が良い
ちなみに『メギドストーン*2』という代物も存在はするが……今作成出来る者は居ない、そもそも現存するメギドストーンはこの神社の倉庫からの発掘品か外部異界の収穫品か過激派メシア教会や悪質カルトからのごく僅かな鹵獲品ぐらいしか無いのでガイア連合でも非常に稀少なので今なら『初めて買う高級シキガミの最低価格』ぐらいはするだろう
今彼が持っている魔法石なら安いもの……供給が一番ダブついているアギストーンならレトルトガイアカレーよりかなり安く買えるだろう。魔貨すら必要なく一個千円ぐらいで投げ売りされている有り様であり、彼の荷物にはまだまだ昨日貰った沢山のアギストーンがある
逆にブフストーンやザンストーン、後ジオストーンは一応は安定して供給されてはいるがそれでも未だ不足している為割とお高い代物だったりする。だいたいレトルトガイアカレー一、二個分のお値段になっている、それと日本円では買えず魔貨オンリーだそうだ
これが初心者ならある程度は命綱や切り札の一種としてなるべく持っておきたい魔法石の説明だ。その再確認が終わったら既に売店の前に着いていた
今日の店番は緑色の肌をした筋骨隆々の大男だった、生前子供の頃に遊んだ格闘ゲームのキャラクターに瓜二つである*3
その厳つい店番の人に話を聞くと、どうやら試作アガシオンは完成まで未だ暫く時間が掛かるらしく暫く待つ必要があるらしい。故にこの店番の人が簡単な『内職』のやり方について教えて貰えることになった
店番の人ことブランカニキによると……今さっき話題に挙げた魔法石というものはちゃんとした儀式を良い霊地にて行い、素材の準備は勿論、儀式手順をしっかり遵守し、そしてその魔法石に込める魔法をちゃんと習得していれば案外簡単に作成出来るものだそうだ。そこまでの環境なぞ世界中探しても片手の指で数えられるぐらいしか無いだろうし、仮に存在していてもここ以外はメシア教による汚染済みだろうけど
今、彼やブランカニキが得意としているジオ系は魔法石だと需要が非常に高くあればあるだけありがたい状態だそうな。それに……万が一戦う事がトラウマになってもこういう潰しの効く技術があればある。それを語るブランカニキも覚醒する事は出来たが本人の気質で戦闘は苦手というタイプの俺たちは結構な割り合いで存在する。だからこそ今の彼の様に痛みにひたすら強く根性据わった者は稀少であり、だからこそ彼は試作アガシオンのテスターに選ばれたである
ブランカニキが見せてくれたのは簡易的な祭壇……粗末なテーブルに複雑な魔法陣を描いた黄色い布を敷き、そこに古めかしい秤と燭台と蝋燭を用意して火を灯したものを用意する。そして先の魔法石の中心の紋章に似たものが描かれた羊皮紙に似た紙片と質の悪そうな水晶塊が詰まった籠とハンマー、薬研、乳鉢を取り出す
先ずは蝋燭に灯った火で羊皮紙を燃やしてその灰を魔法陣の中心に慎重に盛る
そしてあらかじめハンマーで荒く、そして薬研や乳鉢を使ってなるべく細かく砕いておいた粗悪な水晶片を秤に乗せて正確に必要な重さを計る
そしてその水晶粉を灰の上にやはり定められた通り正確に盛る
そして最後に詠う様にも聴こえる不思議な抑揚でよく分からない祝詞を唱えながら水晶の小山にジオを発動させる為の魔力を何倍にも重ねて、しかしちゃんと一定の感覚を維持して魔力を込めてゆく
するとその魔力に呼応して中の灰が紋章の型に淡く輝き、水晶粉がその輝きで溶けてひとりでに珠の型に固まってゆく、そして強い霊力を秘めた綺麗ではあるが人工的な透明さを持つ黄水晶の様な姿に変わってゆく……完成だ
等級の低い魔法石を造りたければこの儀式だけで良いが、更に高位の魔法石が作りたいなら先ずはその魔法を憶えた上で更に複雑かつ費用の嵩む本格的な儀式が必要になる。とはこの儀式を見せてくれたブランカニキの言葉だ*4
ちなみにブランカニキ渾身の力作である
拝観し、触らせて貰うだけで本当に凄い代物だと思う。少なくとも未だ覚醒に至って居ない者でもこの珠を見せて触れさせれば……その人物の素養次第で覚醒に至る可能性すら僅かながらにも出てきそうなぐらいに
それから……霊力に気を配りつつ、霊力の減りが激しくなれば霊力回復に良い薬湯*5で小休止しながらブランカニキが監修に入って何度かジオストーン作成の為の練習をさせて貰う事となった。最初は失敗していた*6が、それでも割とちゃんと成功はしてゆく。幾つかの屑水晶と規格外品*7、そして規格に満ちた成功品を作れる様になれば少しは『ナニカ』が理解出来た気がする
「教えて一日でこれが出来るならお前は俺より才能がある、少なくとも製造班でも今なら普通の工員としてやってゆけるぐらいにはな」
本人曰く『魔法道具関係の才能に秀でた方じゃない*8』らしいブランカニキのお言葉だ。そのブランカニキ自身も確かに戦闘は大の苦手ではあるが修行そのものはきちんと(彼なりに)行っている。制作班だろうとやはりレベルは大切なのだ
そうこうしてジオストーン作成訓練……制作班の見習い達の基本的な訓練そのものを見てもらい、初めて成功して次の水晶を薬研で密に砕く前にハンマーで粉砕しようとした時にブランカニキのガイアフォンに連絡が入った
どうやら彼のスパルトイが完成し、担当となったエドニキが納品してくれるとの事だ……いや、むしろ既にエドニキは売店前に到着していた
時計を見れば既に真夏でも陽が暮れている時分であり、今まで薬湯と茶菓子をつまむだけでジオストーン作成に専念していた訳だ。この件については制作班に何があったのか?とも思わなくないがむしろブランカニキが此処まで真剣に教導してくれた事に対する感謝の念の方が深い
ちなみにそのスパルトイを、昨日彼も『採取』の為に使ったのと同じ搬送用ストレッチャーに乗せ、部下達に牽引させながらやって来たのは勿論一昨日ぶりのエドニキだった
「すまないな、本当は朝一番に納品予定だったのに」
エドニキの謝罪、話によると作成中に製造班の内部である意味非常に『俺たち』らしい内紛があったらしい。なんでもこのスパルトイを『鳥山明の骸骨型ロボット仕様にしよう』とロボ部*9や特撮部*10の乱入騒ぎで納品が遅れたとか?特撮で骸骨って言えばスカルマン*11や黄金バット*12でもやりたかったのか?いや……最期を迎える直前に見たあの滅茶苦茶渋くてカッコいいライダーだったか?
『……いや、普通そんなカッコいいものやるなら高級シキガミでだろう?まさかショッカーの戦闘員モデルでも持ち込んだか?』
そんな役体もない事を考えながらエドニキの謝罪を受ける……少なくともエドニキは変な仕様変更など赦さずにちゃんと仕事をしてくれたのだから
でも、まぁあの多分、無印でブルー将軍と戦った海賊の秘密基地に有った骸骨ロボットはデザイン的には割と好みではあるけどやはりスタンダートなモデルである方が好ましい。少なくとも後々必要になる修理費用が上がりそうな事は止めて欲しいし
また考えが逸れたが、ストレッチャーに白いシーツで全体を隠している『スパルトイ』を見る……エドニキの指示でシーツが剥がされる
その身長はだいたい150㎝ほど、元が小さなアガシオンだったからかサイズも小柄である。そしてそれはやはり『武装した骸骨』そのものであり、装備こそ厳ついがその体躯を見るにあまり強そうには見えない
その装備は見るに簡素なデザインながらも古代ローマの重装歩兵の様な具足一式に大型の円盾、武具はスパルトイの身長よりやや長い程度の船上用短槍とローマの小剣グラディウスを腰の剣帯に履いている
それと遅刻のお詫びにと一緒に予備のグラディウスも貰えた……これは彼自身が装備するも良いだろう。山刀よりも良質な武具なので山刀を予備に回すと良いかも知れない。ちなみにこのグラディウスは野生の悪魔である『妖鬼:*13スパルトイ』がちょくちょくドロップする比較的低品質ドロップ武具である為割と在庫があるからというチョイスだ、暫くはスパルトイの購入者にサービスとしてプレゼントされる予定らしい
グラディウスの振り心地を見るにだいたい重さは山刀と同じぐらい、取り回しこそやや山刀が上だが威力や耐久力はグラディウスが段違いに上だろう*14……剣帯から山刀の鞘を外してグラディウスの鞘と取り替えておく
先ずは動作確認……起動すると主人としてあらかじめ登録されている彼に対して跪いて臣下の礼を取る。骸骨故に喋れないが頭は悪くないのでちゃんと命令を理解して動けるし、戦闘ルーチンもしっかり入っているから今すぐでも戦える仕様になっている
初期レベルはアガシオンと違い1からではあるけど基礎スペックは高いから訓練用以外の浅層でなら今すぐだって充分以上に戦えるだろうとエドニキ、ブランカニキのお墨付きだ
耐性やスキルについて聞くと『物理、精神異常耐性』で更に『突撃』を初期状態から習得済みだそうだ。流石に高い霊的素養を持つ人間の身体をガンガン湯水の様に消費したからか初期から物理一辺倒とはいえスキルがあるのはありがたい話だ
もしかするとレベルアップ次第では新しいスキル獲得もありうるかも知れない。初期メモリ容量はやはり拡張しておくのが吉だろう*15
彼は……喋れないしもべ?仲間?その辺りは自分の感覚で折り合いを決めて行かなくてはならない前世今生含めて初めて得る配下に『今後ともよろしくな?』と握り拳を出したらその拳にそっと拳を合わせてきた
『……思ったよりも知性とか情緒はあるらしい。なら配下としてちゃんとしてやらないといけないな』
明日から遂に訓練用とはいえ初の異界である。流石に此処がヒーホーの巣窟たるガイア連合とはいえ骸骨をそのまま放置するのは不味いから覚えたての封魔術にてスパルトイを管に封じる……ちゃんと上手くいった
今回の『内職』の成功報酬として今まで飲んでいた『ガイアチャイ』の茶葉とスパイスが詰め込まれたティーパックセットと、成功品のジオストーンを渡された。ブランカニキによると
「ジオストーンは需要が非常に高いんだ、なるべく一人でも多く作り手が欲しいから暇な時は何時でも来てくれ。製造班流のミルク砂糖マシマシのチャイをご馳走するから」
……ワイルド系ペルソナに適性があるならブランカニキとのコミュが発生しそうな雰囲気になった気がしなくもないが、やはり今日も温泉に行き食堂に行ってガイアカレー(今日はグリーンカレー)で霊力を回復してゆっくり寝る。明日こそ実戦だ!
◯◯ ◯◯男・16歳 転生者・覚醒済 Lv1
ステータスタイプ:【魔】、【運】中心の魔術師タイプ
耐性:破魔無効 電撃、精神異常耐性、呪殺、魅了耐性(アイテムによる付与)
スキル:ジオ、簡易悪魔召喚(契約シキガミ、スパルトイ限定)、魔法石作成基礎(仮)
装備:アセイミイナイフ、グラディウス、アメジストの魔除け、大和手甲、、ガイア連合製ライダーファッションシリーズ、封魔管2本、ガイア連合製マチェット(予備扱いで荷物行き)
アガシオン・スパルトイモデル Lv1
ステータスタイプ:殆ど【力】、【耐】、【速】のみが向上する純戦士タイプ
耐性:物理、精神異常耐性
スキル:突撃
装備:ショートパイク、グラディウス、ガイア連合製簡易重装歩兵シリーズ、ポプロン(重装歩兵用の円盾)
ブランカニキから魔法道具作成の初歩中の初歩技術を教授してもらう事が出来た。まだまだ練習しないと直ぐに忘れてしまう程度の習熟率なので(仮)が付いている
遂にアガシオン(試作モデル)を受領する、見た目よりも賢くて情緒もあるみたいなので内心『配下』と言うより『仲
それはそれで嫁シキガミの到着を心待ちにしている……勿論、下心込みで
ようやく戦闘準備完了……こいつの名前は何時出るのやら(他人事)