アイに天才の兄がいたら、上手く行くんじゃね? 作:にゃん໒꒱
アイ視点
「おい、お前は何をしたか分かってるのか!
もし、写真を撮られてたら終わりなんだぞ!」
「ごめんなさい」
私は真や社長が言うようにバカなのかもしれない。
実際何かが起きるまで彼がどうするかなんて分からなかった。
町先で会うとは思わなかったなんて、ただの言い訳にしかならない。
「それに!アイドルが子供を産む?馬鹿げたことを言うんじゃねぇ。
真、お前も黙ってたんだろ」
「俺から言っても意味がねぇだろ。
俺の仕事はアイのことを守るだけですよ。
それこそ、アイドルの顔に傷つけなかったんだから、十分働いた」
今でも、数時間前のことが怖い。
私も真も予定が無かったから、買い物をしようと誘いに東京の街を歩いていたら。
ヒカルくんがいた。
けど、別れ話の時は落ち着いてたし。
確かに、やばそうではあったけど帰るぐらいには理解していたと思う。
だから、まさかあんなに怒るとは。殴り出すとは思わなかった。
最近、真は演技でアクロバティックな演出とかしているけど、本来はそこまで運動も得意じゃなかったと思う。そしたら、何度か拳が当たって。
あの時の真は怖かった。怒ってた。苦しそうだった。
真が怒った所だなんて1回目も見たことがなかった。
もしかして、真は私に遠慮してる?って場違いなことを考えていると
近くにいた人が通報してくれて、警察の人が来た。
その後、私たちの保護者の立場である社長たちが来て。
まあ、子供のことも話さないといけなくなって。
本当は、どうしようもないくらいになってきたら、言おうかなーって思ってたけど。
まさか、こんな形になるとは。
「でも、産みたいの」
「そんな簡単に言うんじゃんねぇ!
仕事に影響が出るだろ」
「言うとおりだけど。絶対に巻き返すから」
「そんな簡単に」
「簡単じゃないってちゃんと分かってる。
でも、産みたい。大変なことって分かるし、迷惑をかけるのも分かってる。
どうしても、産みたいの」
私は知りたい。
何があろうと『愛』を見つけ出す。
絶対に何があっても。
「お願いします」
「ッ。説得はやめないが、堕ろすとしても、産むとしても病院はいる。
予約しとく」
「ほんと!ありがとう佐藤さん!」
「なんでこんな大事な時に、間違えるんだよ
ま、頑張れ」
「真ひとごとにみたいに言ってるが、これがバレたらお前も諸共地獄だぞ。
俳優の道は終わるぞ」
「まあ、難しくはなるだろうね。一応、アイだからきっとどうにかなるさ。
考えたってしたかがないよ。
そもそも、愛を見つけられるって提案したのは一護さんだろ」
やっぱり、真はなんでも分かってくれるんだ。
「それと何が。はー。ミヤコには俺から伝えておく。
アイは休止のために、少しでも体調が悪そうにしとけ」
そう言って、事務所に戻っていた。そっか、休止になるから違和感を持たれたらいけないんだ。
「ごめんね。真」
「平気」
「でも、結構いい音鳴ってたよ?」
「ちょっと痛いぐらいだ。アイが気にするほどじゃねぇよ。
撮影で運動神経が上がったかとか思ってたけど、やっぱ違うんだなー」
「かっこよかったよ。えーと、戦隊ヒーロだっけ?」
「そういうわけじゃなくて。
監督にもさ。女装の話とかたまに聞かれて。
ほんと、あのおかけげ演者としての起点にはなったが。いらないものまでついてきた」
「男らしさってこと?」
「そいうことは言わねぇの」
「はーい。ねえ、真。私じゃ、頼りないかもしれないけど話聞くよ?」
「どうしたんだよ。お前は自分の身を心配しとけ」
怪訝そうな顔。
私には分からないよ。下心がある人や、嘘をつく人。
見てきた。分かってきた。
でも、真が今なんて思ってるか全く分からないよ。
どうでしょうか?
少しどうにかなってると嬉しいです