アイに天才の兄がいたら、上手く行くんじゃね? 作:にゃん໒꒱
「これから、新しく仲間になる、星野アイちゃんです!
真君、お世話係宜しくね。お部屋係は真由ちゃんよろしくね」
「「分かりました」」
いつもの夕食。
その後に、施設の人から紹介があった。
そして、決まってることなのに確認される。
はー。今回は、めんどくさくないといいが。
出来れば、虐待&親を恨んでいるといいな。
そこまでいわなくても、死別だけは勘弁。
見た目的には、痩せこけて警戒している。
虐待の可能性が高い。親と死別なわけじゃない。
最低ラインではない。
そして、部屋が真由の所ってことは低学年か。
「俺の名前は山口 真。よろしく!」
子供に好かれやすくするため、元気ぽく挨拶をする
「・・。よろしく」
反応が悪いな。
警戒しているからか?
いや、戸惑っている?
「じゃあ、案内するからな?
えーと、今いるのが食堂で、ご飯はここで食べる。ここ以外は禁止。
ご飯はここで食べる。ここ以外は禁止。
この奥にあるのが洗面台で、歯磨きと手を洗うところ」
なんの返事もない。
「大丈夫そう?」
「うん」
「じゃあ、ついて来てね」
順調に案内していると、空気が変わった気がした。
その時。
「わー!広いね!」
え?
声や表情にに出さなかったのを褒めてほしい。
なんで?
優香姉ちゃんは死んだはずだ
じゃあ、何その目?
囚われてしまうオーラは?
鬱陶しいくらいに眩しいのは?
「そ、そうだよ。ここは、広場で基本いつでも遊べる」
「へー!楽しそう!」
「大人にも言われたと思うど、小学生は9時までだからな。
紹介した後は風呂に入って、すぐ寝るんだよ」
「はーい!」
なんなの。本当に、イラつく。
なんで、優香姉ちゃんと同じなんだよ。
でも、そんなことは嘘で塗り重ねる。
傷つかないように、誰にもバレないように。
厚く、厚く
ーーーーーーー
はー。布団に寝転がって目を閉じるとあの目が出てくる。
どゆことよ?まじでさ?
生まれ変わりとか?
思考が吹っ飛びすぎだな。
生まれ変わりとか、生き返るとかは、妄想の世界だっつのーに。
自分はそんなことも学ばないらしい。
「真!佐々先生に音読を聞いてもらうの忘れたから聞いてー」
はー、タイミングって知ってる?
小2ならそれぐらいしろよ。
お前が忘れたこと何て知るか。
まじで、なんで高学年になると低学年の面倒なんて見ないといけないんだよ。
「いいよ。でも、見回りにバレたらいけないから静かにね」
「ありがとう!えーと」
「よくできました。はい、サインしたよ」
「ありがとう!」
「じゃあ、寝よっか。悟、全員いる?」
一緒に低学年の子守りをしている悟に声をかける。
「いるよ」
「よし、じゃあ寝るよ。布団に入ってー」
大人しく布団に潜り込んだのを確認して電気を消す。
暗闇の中布団に潜り込むと悟が話しかけてきた。
「大丈夫か?」
「大丈夫ってなんだよ?」
せっかく、演じなくて済むと思ったのに。
悟は、最低限は信じているから、愚痴ぐらいなら言えるが。
この大部屋、小声で喋っても聞こえる可能性はあるんだから、静かにしろよ。
「健斗の相手する時、上の空だった」
まじかよ。隠せてなかったのかよ。
いや、そりゃあ反応が遅れたからそうか。
「平気、ありがとな」
「真は凄いし偉いけど、もっと我儘になって良いんだからね」
「俺が早生まれだからって年上面するなって。早く、ねるぞ」
「はい、はい。おやすみ」
はー。やっと俺でいられる。
今日は散々だ。
我が儘なんて言えるわけない。
自由に生意気に生きたせいで、やっと信じられた人を殺したんだ。
そんな俺は、何も望むべきじゃない。
ひっそりと、ちゃんと独りで死ぬべきだ。