アイに天才の兄がいたら、上手く行くんじゃね? 作:にゃん໒꒱
時は流れる
「じゃあ、一旦休憩!」
「はー。疲れたー!
真くん、マジで大丈夫かよ?」
「平気ですよ。なぜ、急に?」
「バカなの?
シスコンである人が妹殺されかけている状況で、ストーカー殺人役を演じているんだよ?」
「文字起こしするとグロすぎるだろ」
「監督だって遅らせてあげればいいのに」
「その自身がなにも言っていないのに、先輩たちが怒るんですか」
「いや。俺たちは心配しているんだよ!」
「そうよ!」
「先輩は自分を大切にしてください!」
仲の良い先輩と、最近よく共演する後輩と話しているとお叱りを受けた。
確かに、病むのが普通なのは理解できるし。
俺は、メゾット演技だけじゃないとはいえメゾット演技寄りの演技をしている。
だからこそ、余計に心配してくれているのもわかる。
「はい。はい。
お母さんにも心配されたし、もう耳にタコができるよ」
「そりゃあそうだろ」
「事件の翌日に平気で仕事場に出ていることがおかしいんだよ?」
「先輩がすごいは分かりますけど!おかしいんですよ!?」
まあミヤコさんの場合、仕事ではなく笑ってるせいで余計心配された気がするけど。
その後、説得のために演じて、仕事に行くことの許可をもらった。
仕事場では猫かぶって、ずっと笑っているから違和感を持たれない。
猫かぶるって、こんな効果もあるんだ。
「ぼーっとしてるし、大丈夫なの?本当に?」
「平気ですよ?
お母さんに怒られたの思い出していただけですよ」
肩をすくめて反応を待つと、呆れた表情に。
ほら、大丈夫。
その時。
「真くん!」
「ん?マネどうしたの?」
急にマネが走ってきた。
「アイさんが目を覚ましたそうです!」
いや。これ、発表して良いのか?
別にいいか。多分。
「おー。お父さんから?」
「え。あ。はい。社長から」
「仕事が終わって時間セーフなら行くって返事しといて」
「はい。わかりました」
「良かったですね。先輩」
「そうだな」
「こうなったら、頑張って巻きで撮れるように頑張らないと」
「そうだな」
「いや、カット決めるのは監督ですよ
そもそも、予定時間通りなら問題ないですよ」
「まあ、それはそうかもしれないですけど!」
「おーい、撮影するぞー」
「到着しました」
「ありがと」
撮影も予定通りに終わり、病院に着いた。
時間も調べたけど、大丈夫。
えーと。304号室か。
あった。
コンコン
「はーい」
「俺だ。入るぞ」
「おー!真、来たんだ!
来ないと思ったよ!」
一時はどうなるかと思ったけど、ここまで元気なら大丈夫だろう。
「撮影だ。社長に言われなかったのかよ」
「言われたけどさー。こんなに、遅くなると思わなかったんだよ。
刺された妹が目を覚ましたのに仕事優先なのー」
「そうだ!そうだ!」
ルビーまで加勢してきた。
「しょうがないだろ、仕事は前から入ってるんだから」
「うーん。あ、ルビー、アクアちょっと外出てくれる?」
「どうしたのママ?」
「ちょっと真と話したいんだ」
「分かった。ルビー、駄々ごねてないで出るぞ」
「はーい」