隣の席の赤新さん   作:トモットモ

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ぼっち同士は惹かれ合う、というのをテーマで書いています。楽しんで頂けたら嬉しく思います。よろしくお願いします。


赤新さんはちょっと変

 2学期がスタートして間もない頃に彼女は転入してきた。担任に自己紹介を振られてガチガチに緊張してた彼女。僕とは違って見た目は凄く綺麗な黒髪和風美人なのに目をグルグルさせたり、チョークを持つ手が震えすぎてて黒板に書かれた文字が呪いの怪文書みたいになっていたというギャップがあった。

「あ、赤新千歳(あかしん ちとせ)、です。……よろしくお願いします……」

 パチパチ、パチパチ……。拍手もまばらだった。

「はい、みんな仲良くね。じゃあ赤新さんの席は……あの空いている後ろの席よ」

 担任が僕の隣の席を指差す。赤新さんが「はい」と返事をして僕の隣にくる。ここで「よろしくね!」とか気軽に明るく振る舞えればいいのだが、それは厳しい。

 なので、僕は、せめて赤新さんのおでこの辺りを見つめペコリと会釈をした。赤新さんはピタッと立ち止まり、僕を数秒間目をパチパチさせて見つめた後、小さくペコリとお辞儀した。控えめに言って……綺麗だった。

 キーンコーンカーンコーン。学校のチャイムが鳴った。

 これは、僕と赤新さんのちょっとおかしな日常を描く物語だ。

 

 僕の名前は吉川瞬(よしかわ またたき)。17歳。高校2年生。文芸部に所属している。普段の僕は内向的なこともあってずっと黙々と本を読んでいる。本を読んでいる時、僕は想像の中で本の世界にトリップしている。それは凄く自分にとって有意義な時間だ。

 周りがどう言っているかは知らないけれど、大人になった人が大人になる前にやっておいた方がいいということの中に〖本をたくさん読むこと〗というのがあった気がする。知識を蓄えることは将来役に立つことが多いのだろう。きっと。

 朝のHRが終わり、束の間のガヤガヤ。僕は友達がいないぼっちなので授業の準備をした後は決まってこうすることが多い。

「すぅーーーーーー……」

 そう、寝たふりである。LHRとかでもあると思うけど、何かみんなで話し合って決めなきゃいけない時、自分は目立ちたくないから、今寝てるんで進めちゃってくださいみたいな感じを出しているのだ。

 非協力的だ、と言われるかもしれないけど、生徒の自主性を重んじるならばこれもまた1つの意見として然るべきではないだろうか。

「……ん?」 

 僕はふと机に顔をうつ伏せたまま視線を右にスライド。そこには――

「すぅーーーーーー……」

 寝ている赤新さんがいた。ガチ寝? いや、違う。

「すぅーーーーーー……授業始まるな。すぅーーーーーー……時間よ、夏休み前に戻れ。すぅーーーーーー……」

 寝言と言うには無理がある言葉のオンパレードが延々と続いている。ってことは……赤新さんも寝たふりを敢行している!?

 

 

 

 

 




赤新さんはちょっと変。だけど可愛い。そんな瞬間を描いていきたいと思います。マイペースにやっていきます。次回からもよろしくお願いします。
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