テイルズオブフォーリナー〜封印されたドラえもん〜   作:騎士誠一郎

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第1話 禁断のゲームブック

「ドラえも〜〜ん!」

 

 のび太がいつものように猫型家庭支援ロボット・ドラえもんに秘密道具を出すようせがまれた。

 

 というのも、最近スネ夫が最新のVRゲームを購入したのでのび太以外を招待されたことに憤っていた。

 

「のび太くん、VRと言っても、医療目的以外でのフルダイブVRは22世紀では禁止されているんだ」

 

 ドラえもんは、隆盛を極めているフルダイブ式VRゲームは22世紀では禁止されていることを告げる。

 

 そう言いながら、四次元ポケットから<宇宙完全大百科>ポータブル版を取り出す。

 

 ポータブル版といってもノートブックパソコンと変わらない大きさだが、宇宙完全大百科と同等のスペックを持っている。

 

 ページを捲ると、ある記事にたどり着く。

 

「あ、これって、」

 

「2036年にフルダイブ仮想空間で多数の死者が出たんだ。あのSAO事件よりも深刻な被害が出たため、22世紀の国連人権委員会は、人体に影響をもたらす仮想空間は原則として非人道的として、医療目的に限定したうえですべてのフルダイブ式VRゲームの発売を禁止したんだ」

 

 ドラえもんが言うように、いずれは世の中のルールが変わり、隆盛を極めたものがいずれは廃れていくのかと、のび太は納得した。

 

「とにかく、のび太くんはVRゲームはやめたほうが良いよ。そのほうが君に幸せにつながるから」

 

「わかったよ」

 

 のび太は、そう言いながら宿題に取り掛かるものの、猛烈な眠気が襲いかかった。

 

 大あくびをした途端、頭に鈍い衝撃が走った。

 

「なんだよこれ!」

 

 憤るようにあたりを見回すと、見慣れないカセットが落ちていた。

 

 それは、22世紀で使われていそうなゲームで、パッケージにはこう書かれていた。

 

 <ゲームブック・プププ王国叙事詩(エピックオブプププキングダム)

 

「ゲームブック?」

 

「22世紀でもゲームブックは大人気なんだ。 これは体験型インタラクティブゲームブックで、この家庭用ゲーム機の最高峰<XPSW9901インタラクティブゲームシステム>で遊べるんだよ!」

 

 ドラえもんはそう言いながらゲーム機を取り出した。

 

 最大4人は入れるカプセル型映像投影システムと、カセットを差し込める本体ターミナルがケーブルとつながっていた。

 

「この本体にブックを差し込んで起動すれば、すぐに遊べるよ!」

 

「なるほど、それじゃぁ!」

 

 のび太は早速外へと飛び出した。

 

 目的はしずかちゃんを誘うため、のはずだったが……。

 

「結局こうなるのね」

 

 スネ夫とジャイアンまでついていく羽目になった。

 

 というのも、ドラえもんが未来のゲームブックを用意したと聞いて、しずかちゃんを誘ったら、ジャイアンたちを仲間外れにしたらボコると言われてそうなったわけだ。

 

「とにかく、僕ちゃんを仲間外れにしようとした責任、取ってもらうからね!」

 

「早く遊ばせないと、ギッタギタだぞ!」

 

 そんなこんなで、野比家に帰ってきた。

 

 途端、

 

「うわぁぁーっ!」

 

 ドラえもんの悲鳴が聞こえた。

 

「何だ!?」

 

 急いで二階の部屋へと向かうのび太。

 

 すると、のび太の部屋にはマントの男が立っていた。

 

「ついに手に入れたぞ、青き聖なる機械獣を……!」

 

 そう言いながら、マントの男はゲームブックの中へ吸い込まれるように消えた。

 

「ドラえもん!」

 

 のび太はゲームブックをすぐにセットする。

 

 かつて、ナポギストラーとの戦いでドラえもんが囚われていたことを思い出した。

 

 すぐに、予備(スペア)ポケットを押し入れから取り出して服の上に貼り付ける。

 

「ドラちゃんを助けるのね!」

 

 しずかはのび太の決意を汲み取っていた。

 

「あの時以来だぜ、ドラえもんを助けようぜ!」

 

「のび太! 僕も行くよ!」

 

 スネ夫とジャイアンも気合十分だ。

 

「みんな……!」

 

 のび太は決意を新たにした。

 

「行こう! 僕達の手で、ドラえもんを救うんだ!」

 

 かくして、のび太たちのドラえもんを救う冒険が幕を開けた。

 

 挑むのは、謎と危険に満ちた22世紀のゲームブック。

 

 さぁ、今宵の月が美しく輝く夜、夢を追いかける物語(テイルズオブフォーリナー)を始めよう。

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