言うほど女難ではないかもですが……
こんなタイトルですが、真・女神転生if...とは関係ありません。
また、地名の表記は基本的にゲーム内の表記に準拠しています。ご了承ください。
思った以上に長くなってしまったので、前後篇です。
シン・女難転生if...(前編)
その日は、最近見ているスレの影響で「俺も右魔暗黒掌*1か神左爆熱掌*2が欲しいんだけどなー世界が違うから手に入らないしな―」とか思いつつ、
だが、そんな時にふと耳にした音が気になってしまい、そちらに向かったのがいけなかった。
「……そこの弱者達のようには死ななかったわね。大したものよ。」
その場所には、異形の右腕を持った白髪の女と、その女の圧倒的な暴威の前に成すすべなく斃されて平等にその足元に転がっている、
「見て。美しいでしょう? 力有る者は美しいわ。」
屍山血河の中、返り血に染まった女が俺の存在に気付いたらしく、異形の右腕をかざしながら、俺の方に振り返って語りかけてくる。……どう見ても真・女神転生Ⅲに登場する、魔丞化した橘千晶です。本当にありがとうございました。
「世界はもう、不要な存在を許容出来なくなっている。
だから、私は創ろうと思うの。強い者、優秀な者だけによって築かれた楽園を。
純粋な力のみが成立させる……
……どうでもいいがこのシスター服の女、さり気なく俺を盾にしようとしてないか?あきらかにそういう位置取りしているんだが。
「同じ肚から産まれて、同じように
わかるよね。」
目の前の女――バエルは、
「いや、そもそも実現不可能だろ。常識的に考えて。
というか仮に実現出来たとしても、今度は衣食住とかをどうするつもりだよ。
生き残った強者同士で共食いでも始めるのか?」
世界が滅んで全てを失い、それでもボルテクス界を必死で生き延びた末にヨスガのコトワリに至った原作の千晶と違って、ただ他人より強いだけの10年も生きていないキョウダイの早すぎた中二病発言に、思わずツッコミを入れてしまった。
「……残念ね。あなたならきっと理解してくれるって、思ったんだけど。」
バエルは、俺の言葉を否定するような仕草をしながらそう返すと、腰掛けていた屍の山から立ち上がり、こちらを向いて、両手を広げるポーズを取る。
俺はそんなバエルの様子を見て、ため息を吐きつつ着ているフード付きパーカー*3を、ストックに収納した。
「本物の強さだけが、世界のコトワリを正しい方向へと導く……
あなたの言葉が正しいと言うのなら、私に勝ってみせなさい!」
正しいも何も、東京受胎からの創世でも無ければ、そんな歪な世界は創り出すよりも先に滅ぶだけだろうに。
……いや、コイツの場合、単に俺と戦う口実が欲しかっただけかも知れん。毎度毎度、何かと理由を付けて戦いを挑んで来るからな、コイツ。
軽く一戦を交えた後、何か思うところがあったのか、少し考える素振りをすると、別れの言葉を告げてそのまま去っていった。
ストックに収納していたフード付きパーカーを取り出して、着直していると、戦闘中巻き込まれないようにちゃっかり避難していたシスター服の女が、こちらに近づいてきた。
「助けていただき、ありがとうございました。わたくし、マリアと申します。」
「別にお前を助ける為に戦ったわけじゃない。偶然の結果だ。」
ほぼほぼ巻き込まれただけな気がするんだよな。俺じゃなくて、それ以外の奴らが。……俺がこの辺りにそれなりの頻度で来ていることがバエルにバレて、待ち伏せされてたっぽいし。
「不躾ではありますが、貴方の力を見込んで、お願いがあるのです。
少しだけで構いません。どうか、その力をお貸しください。
勿論、タダでとは言いません。私に出来る事なら、なんでもしますから!」
マリアは両手を組みつつ瞳を潤ませながら、上目遣いでこちらを見つめてそう言った。知のチャクラを利用して感情を読み取ったところ、どうやら他意は無いようで、他に頼れそうな相手がいないから、藁にもすがる思いでこちらに頼み込んでいるみたいだ。
「引き受けるかどうかは内容次第だが、言うだけ言ってみろ。話を聞いてから考える。」
マリアの話を要約すると、十年前のエイリアン襲来で両親を亡くしたマリアは、難民キャンプを転々とするうちにはぐれた妹が、
どうやら腕に多少の覚えがあるらしく、オソレ村のギボばあ*4から話を聞いた時は、トンファーを手に一人でシュリ城に乗り込む予定だったみたいだが、バエルにその自信がへし折られた結果、こうして俺に助けを求めたようだ。
可能か不可能かで言えば、その妹が生きてさえいるならば可能というか、楽勝ですらある。が、思いっきり原作に関わる事柄なのが問題だ。何しろ、ファティマ教の教祖は、エイリアンに操られているヒロインなんだから、最悪の場合、主人公PTへのヒロイン加入フラグが折れかねない。
「ふむ……」
だが、原作では倒せるだけの力を持っていたのがゲン達しかいなかっただけで、
そこまで考えた所で、こちらも報酬としてマリアに要求する事柄を提示して、それでもいいならとOKを出す。……人間の協力を得られるというのが、今の俺にとって渡りに船だったから引き受けたのであって、スタイルのいい金髪美人のシスターに上目遣いでなんでもしますって言われて、ついつい乗り気になったわけじゃない。
というか、転生者スレのヤンデレに喰われる男達の姿を見ているせいで、正直そういう気になれそうにない。PS版ではミャア姫*5に寝込みを襲われた挙句に、強制的に婚約者にされてしまうゲンに比べれば、比べるのも烏滸がましいくらい恵まれているとは思うが、それでも喰われたいとは思わない。
「でも、本当にそんな事でいいのかしら?正直、体を要求される事も覚悟していたのだけど……」
「あいにく俺は、ソリが合わずにエイリアンを裏切った変わり者だからな。
あと、今後は人間相手でもなんでもしますなんて言わないほうがいい。」
気付けばマリアの口調が崩れていることはさておき、後々になってから取り返しがつかない事になったら目覚めが悪いし、念の為に警告をしておくことにする。
「日本にいるエイリアン共は下っ端だからか、そういう事をしているという話は聞かないが、
エイリアンが人間の女性を拉致したり、人間の内通者から受け取ったりしてる。」
「えっと、それは……」
どうやらいかがわしい意味に受け取ったらしく、何やら顔を赤らめだしたので、もう少し踏み込んだ内容を話すことにした。
「そうやって捕まえた女性の素質を調査して、適正が無ければモンスターに改造されるが、
もし万が一適正があったら、改造されて死ぬまでエイリアンを産むだけの母体にされるぞ。
ソースは、実際に母体にされた人間から産まれた、俺やバエルだ。」
ここまで話すと、今度は顔を青ざめさせて固まってしまった。彼女がサイコ能力者である以上、母体としての適正があるはずということまでは、話さなかったが、それでも流石に若い女性に聞かせるような話じゃ無かったか……いや、あれは妹が心配なのか。
「それで、リュウキュウにはどうやって行くつもりなんだ?」
マリアには悪いが、気になっていた点について質問した。もしも、何も腹案が無かった場合は、マリアを仲魔に乗せて、俺はリュウキュウまで泳いで行く事になる。
「それは、ナガサキタウンの桟橋で、このイルカの笛を使ってイルカを呼んで、
イルカまんを対価に、リュウキュウまで運んで貰うよう交渉するの。」
「……そうか。」
マリアが顔を青ざめさせたまま言った言葉に対して、とりあえず俺はスルーする事にした。原作にいないマリアがどうしてキーアイテムのイルカの笛を持っているのかや、そもそもの話で移動手段自体がおかしい事には、ツッコまない方が良いのだろう。多分。
そういえばそのイベント、PS版じゃユーラシアからアフリカに向かう時のイベントだったけど、SFC版じゃリュウキュウ行くときのイベントだったか。
「じゃあ、話もまとまったし、善は急げだ。ちょっと失礼するぞ。」
「きゃっ!?」
ひと声かけてから、マリアを横抱き――所謂お姫様抱っこの姿勢で抱える。普通に歩いて向かうには、東京から沖縄は流石に遠すぎるので、緊急手段だ。仲魔のミケ–29に乗せて並走するというのも考えたが、陸路なら俺が抱えて走ったほうが断然早い。
「文句は後で聞く。舌を噛まないように、口を閉じてろ。」
「え、え、え?」
「……へえ、私の誘いは断ったのに、その女の頼みは受けるのね。」
「ひぃっ!?」
走っている最中に、マリアの悲鳴が耳に入るが、俺の忠告通り、口を開かないようにしていたみたいなので、ここは妹の為だと思って、そのまま我慢してもらおう。
【コテハン名】
人修羅モドキのネイティブアース
【本名】
シン
【転生した世界】
G・O・D ~目覚めよと呼ぶ声が聴こえ~(SFC版とPS版の混合世界)
【転生特典】
人修羅の能力(マガタマは
【概要】
人間が自らと異なる存在を排斥する点とエイリアン側の主義主張の関係で、人間との和平は諦めており、かといってエイリアン側に従う気にもなれなかったため、離反して世界を放浪している。
最終目標は兄弟であるミハエルの自爆前のラ・ムーの打倒だが、一人では厳しいとも思っており、主人公一行到着後にミハエルが自爆する前に至高の魔弾によるバリア破壊を目論んでいる。
人修羅としての力以外にも回復系サイコと各種チャクラ(LV7)も扱える。チャクラは主に知と癒(PS版の複合チャクラ効果の状態異常無効目当て)をセットしている。
回復系サイコが使える理由は、母親から素質を遺伝したのもあるが、マガタマで習得可能な魔界魔法と同じ効果のある、サイコが習得可能だからである。(その為、一部の補助系サイコも習得可能なのだが、ラインナップが微妙すぎて結局回復系しか使わない。)
また、主に移動手段用としてジオトウキョウ基地跡地で遭遇した、ミケ-29を仲魔にしている。ミケ-29以外仲魔にしていない理由は、人修羅の力と原作知識がある為、モンスターが戦力としては無意味だと考えているため。
余談だが、誕生日は
【キャラ名】
バエル
【概要】
シンの姉もしくは妹(どっちかは不明)。容姿は真・女神転生Ⅲに登場する魔丞化した橘千晶。
名前の由来は、ヨスガの守護である魔神バアル・アバター+エルであって、アグニカ・カイエルの魂なMSや某チョコレートの人とは無関係。
原作ではこの形態での戦闘描写が無いため、詳細な能力は不明。今後、左手にオリハルコンの剣を装備するようになるかもしれないが、あくまでバアル・アバターが戦闘中召喚する、オセ・ハレルとフラロウス・ハレルの要素であって、決して
彼女が今の思想になった経緯は、彼女やシンやミハエルが、下手な幹部エイリアンよりも強いにも関わらず、人間から産まれたという理由で下に見られる事に苛立ちを感じており、シンの離反を切欠に感情が爆発した結果で、単なる早過ぎた中二病では無い。
余談だが、