アリスの海洋大冒険《目指せ人智のその先へ》   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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アリスと炎魔法、雷魔法のトレーニング方法

 ジメッとした雨季の季節がワロン島にやって来た。

 

 雨の日だと冒険の授業も座学ばっかりだったり、魔法の授業が2時間連続になって、午後に歴史の授業になったりと時間割が変化する。

 

 まぁ雨季になるとなぜかダンジョンのモンスターが活性化してモンスターの数が多くなったりするので、ジーク教官や他の教官達も3階層辺りでモンスターの間引きに駆り出される為に冒険の授業が無くなったりするのだ。

 

 あとはテストもこの時期に行われたりする。

 

 文字の読み書きや算術、歴史についての筆記テストで点数が悪いと居残り勉強をさせられることがある。

 

 私とメアリちゃんとアナちゃんこといつもの3人はこのテストを無事にパスしていた。

 

 この日も雨なので冒険の授業が無くなり、メアリちゃんは治癒魔法の勉強で保健室に行っていたので、アナちゃんと一緒にリリー先生に魔法の特別授業を受けていた。

 

「水属性の攻撃魔法について学びたいねぇ……」

 

「はい、冒険者だったことのあるリリー先生なら知っているかと思って……」

 

「なんか水属性魔法って生活を便利にする魔法が多くて攻撃魔法のイメージが湧かなくて……」

 

「うーん、アリスさんのお父さんやお母さんには聞いたのかしら?」

 

「お父さんとお母さんは水属性魔法は攻撃魔法として使わなかったと言っていて……補助として毒を使う時には使っていたと聞きましたが……」

 

「なるほど、じゃあ2人に課外授業をしましょうか」

 

 リリー先生との放課後の授業が始まった。

 

「水属性魔法での攻撃魔法は正直言って効率が悪いです。授業では水を生み出したり水をぬるま湯や冷水に変えたりする初歩的な水の変化魔法をしているけど、水魔法は攻撃魔法に向かないってのが結論です」

 

「水魔法で攻撃するとなると有名なのはウォーターカッター……高出力の水で敵を斬りつける魔法だけど、そんな魔法をするなら直接剣やナイフで斬りつけた方がよっぽど威力が出ます」

 

「まぁファイヤーバードとかファイヤーサラマンダーみたいな炎特化のモンスターだったりしたら物理攻撃より効くけど、大抵のモンスターだったら効率が悪いのよね。だから水属性で変化して毒の魔法が使えるようになると効果がでてくるんだけど……水属性魔法での攻撃魔法は魔力の無駄と割り切った方が良いわ。でも組み合わせると化けるのも水属性魔法よ」

 

「組み合わせ……ですか?」

 

「例えば水属性魔法と雷属性魔法を組み合わせると火を付けると爆破する水素という物質を作り出すことができるの。アリスさんは水属性、雷属性、火属性の3属性の魔法使いなのだからこの爆破魔法を覚えることができたら戦闘能力が凄く上がるわ。アナスタシアさんの場合は水と氷で氷単体よりも水を触媒にして氷の槍とかの氷柱を形状変化させた攻撃や更に風魔法を含めた吹雪という魔法も使えるわね。相手を氷漬けにして倒したり、行動不能にしたりと便利な魔法よ」

 

「他にも水魔法と土魔法で泥、水魔法と炎魔法で熱湯や水蒸気、水魔法と風魔法で毒霧や暴風雨なんかの組み合わせの魔法が作ることができるわ」

 

「水属性魔法は組み合わせると強くなるんですね」

 

「その通り! アリスさんに花丸をあげるわ! だからクラスの皆に水属性魔法の変化について教えているのも変化させて毒を使えるようにさせたいってことの他に、複合魔法の基礎を教えているつもりなの。複合魔法はどれも強力だからね」

 

「というわけで2人は変化の魔法も優秀なので水属性魔法以外の魔法の練習をしてもらいます! この前に配ったそれぞれの属性魔法について書かれた教科書を出してもらえるかしら」

 

 私達はリュックから教科書を取り出す。

 

 全員水属性魔法について書かれており、追加でそれぞれ固有の属性魔法について書かれている教科書だ。

 

 私だったら水属性魔法、雷属性魔法、炎属性魔法の3種類が書かれている。

 

 アナちゃんだったら水属性魔法、氷属性魔法、風属性魔法の3種類だ。

 

「本来授業では水属性以外の属性魔法については扱わないで、各生徒の自主的学習に任せているのだけど、こうして放課後居残りで勉強している2人にはそれぞれの効率的な属性魔法の鍛え方を教えましょう。あくまで先生の経験則かつ初歩的なことだけね。先生も属性が水と土で被ってないのが多いから詳しくは教えられないの」

 

「それこそ本格的に習うならアリスちゃんのお父さんやお母さん、その属性を持つ先生に習った方が良いわ」

 

 そう先生は前置きをしてから練習の仕方を教えてくれた。

 

 私の場合、雷魔法は両手の手のひらを水平に伸ばして電気を発生させる。

 

 すると髪の毛が逆立つらしいのでそれを維持するのが初歩のトレーニングで、それに慣れてきたら塩水を用意して片手をその塩水に突っ込み、電気を流して泡が出れば電気が流れているという感覚を養う事が出来るらしい。

 

 更に出力を上げれば木などを手のひらを付けた状態で雷魔法で電気を流してバチっと音と手形が焼き付けばショックの魔法として使えるらしい。

 

 ここまでくればあとは指向性と出力を上げていけば強力な雷魔法の出来上がりとのこと。

 

 ただ雷魔法は相手の動きを止めたり、ショックで麻痺らせる事が得意でも相当な出力が無ければ感電死させるのは難しいらしいし、魔力が多いモンスターは雷に対してある程度の耐性を持つらしいので感電死させるのは相当な力量差が無いといけないのだとか……格下を倒すのにはもってこいの魔法だが。

 

 ダンジョン外の飛んでいる鳥を感電死させられたら一人前の雷魔法使いなのだとか……。

 

 炎魔法は自身の炎で火傷しないようにするところから始まる。

 

 最初は水をお湯に変えるトレーニングを繰り返し、次に指先から炎を灯し、徐々に炎の大きさを大きくしていく。

 

 あとは炎を投げたり、発射できるようにして対象に当てられるようになればダンジョンでも使える攻撃魔法の完成である。

 

 あとは雷魔法と同じ様に火力を上げても良し、温度を上げても良し、圧縮してモンスターの素材を傷めないようにするも良しだとか……。

 

 それらができるようになって初めて複合魔法に挑戦する権利を得ることが出来るらしい。

 

「まぁ魔力総量が少ないうちに全てのトレーニングをするのは難しいから魔力総量と相談しながら毎日比重を変えたり、曜日を決めてこの日は炎魔法を重点的に、この日は水魔法をみたいにすると効率が良いかな〜」

 

 そうリリー先生は教えてくれた。

 

 私とアナちゃんも先生の言う事をメモして家で特訓するようになるのだった。

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