【完結】 この街にはヒーローが居ないみたいなので俺が代わりに助ける事にする 作:LEIKUN0227
─────
廻音「─嘘でしょ!?」
ドーパントの1箇所を集中的に狙ってくれた警察官2人によりドーパントが落下してくる、まぁ何と言うことでしょう、
その落下地点には俺がいる、
ナンテコッタ、パンナコッタ…
ススギ警察官がドーパントを落下させた直後に
俺が下に居る事に気が付いたみたいで、
駆け寄ろうとしてくる、
下手したら下敷きになるぞおめー。
ススギ「うぉおおおお!!間に合えェェェッ!!」
廻音(ドア銃は頭の中にしまい込んだし、避ける事は頑張れば出来るけど…ここは素直に下敷きになっとくか。)
廻音「来くな!」
自分は万が一の為にシフトカー2体を新たに召喚して抜け出せる様に足元に待機させる、スピンミキサーとディメンションキャップの2体だ。
このまま行けば羽が壊れた屋台と被さり、
その羽と屋台が重なる位置に丁度よく俺が下敷きになるって算段だ、その為にはススギ警察官が近くに居たらやりにくい、
変身バレ、庇われ死が懸念点だからな。
廻音「下敷きになるのは俺だけで良いっ!若い警察官が下敷きになる必要は無い!兎に角来るな!」
俺はとりあえず駆け寄ろうとしてくるススギ警察官を止めようと、停められそうな言葉を発して腕より頭を低くする。
もうすぐそこまで来ていたので、
その約1秒後には、俺はドーパントの羽の下敷きになっていた、
かなり重いマットの下敷きになっているような感覚、
これが胴体とかなら普通に死ぬけどな。
ススギ「〜〜〜〜〜!!」
廻音「圧迫が酷いな…ってかここからでも僅かに聞こえてくるくらい声大きいな、あの警官。」
俺は同じく下敷きとなった屋台の残骸に入り込んでそのまま這い出る。
ドーパントの体躯がデカイお陰で、
そのまま遮蔽物となるから誰にも見られずにこのまま変身が出来る…が、
少し離れた位置まで離れて、
走ってやってきた風を装う事に決めた。
下敷きになったのを警察官に見られているから、
ここで変身すれば俺が仮面ライダーだという疑いが掛けられる可能性が十分ある為だ、
ある程度の可能性は考えて行動しないといけないのは辛い。
かなり手間取ってしまったが、
ようやく変身出来る。
廻音「よっと、ここまで来れば変身出来るか…変身」
『シグナルバイクシフトカー!』
『ラァイダーッ!超ッ!デッドヒィート!』
廻音「ドア銃!」
手早く変身を終えた俺は
抜け出す際に隙間作りを手伝ってくれたスピンミキサーとディメンションキャップを回収して、
リロードをした制限ドア銃で
今まさに立ち上がろうとしていたドーパントの羽に弾を撃ち込む。
ドーパント「グゥッ…来たか…仮面ライダードライブッ!!」
廻音「散々暴れ回ってくれたな、ドーパント!ここからは俺のステージだ!」
「仮面ライダー!」
「やっと来てくれた!」
「早くあんなヤツぶっ倒しちまえ!」
「頑張れ仮面ライダードライブ!」
「遅せぇよ!」
「頑張れー!」
黄色い声援の中には当然ネガティブな声もある、
遅れたので仕方ないんだが、
やっぱり心にくるものが少しある。
転生者の安全がちゃんとあるならなぁ…
表立って動けるんだが…
転生者狙いの組織が存在する以上、
正体バレも出来ないのだ。
2人の警察官がある程度削ってくれた事により動きに疲れが見て取れるドーパントと対峙すると、
直ぐに決める為、
必殺技を発動する、
ライダーパンチという無骨な名前の必殺技をドーパントに叩きこんだ。
ドーパントが爆発して爆風が舞いあがって
周りにいた人や障害物となっていた屋台の布が吹き飛ぶという事態が起きた、
幸運にも吹き飛ばされた人達は頭を打ったりとかはしていなかった、
尻餅を付いたり、
爆風で擦り傷とか飛んできた物にぶつかって打撲してそうだったけど。
男「うぁ…俺は…最強…なの二ィッ…」
爆発した地点には変身者である男が呻き声をあげながら転がっていて、
ケツァルコアトルスメモリもその近くに落ちていた、
そのメモリを使われない様に拾い上げると、
男がこっちを見て睨んでくる、
ガイアメモリを使うのは別に良いとは思うが、
それで暴れられたら危険でしかない。
男「お前があの光弾を放った…それが無ければ…俺が勝てたッ…仮面ライダー…お前を許さない」
廻音「お前が暴れなければ、誰も怪我とかしなかったし、負けなかったし、これも奪われなかった、全部お前の自業自得だろうが。」
男「グゥッ…かえ…せ」
男はその一言を最後に意識を失った、
これで後は自分は退散すればいいだけなのだが、
1人の警察官…先程俺を助けようとしたススギ警察官が俺に近寄ってきた。
ススギ「…超デッドヒート、君が何時も怪人怪物と戦ってくれるのはありがたい、感謝している、このドア銃を渡してくれたのも君だろう。」
廻音「あぁ、シフトカーに代わりに渡してもらったドア銃だ。」
ススギ「…そんな君を許せなくなった。」
廻音「…え?」
ススギ「このドア銃を渡さなくとも、君ならば、ほんの少し周りの屋台が壊されるだけの被害で済んだ、だが今の現状を見れば、殆どの屋台は破壊され、負傷者が出ている。」
廻音「それは…すまない、俺は普通に帰る途中だったから変身する必要があってな、隠れて変身出来る場所が早々に破壊されたから機会を伺う必要が…」
そこまで言いかけた所で、
後ろから俺を罵倒する言葉が聞こえてきた、
辺りは静まり返っていた事もあり、
遠くにいたそいつの声が入ってきた。
「何が街を救うヒーローだ?救えてねぇじゃねぇかよ!」
そいつの声を皮切りに、
不満を持っていた奴等が口々に声を上げてくる。
ススギ「…!皆様方、落ち着いて下さい。」
「俺の屋台が壊されちまったのに命を救ったと報道されるんだろうな!卑怯者め!」
「息子が怪物に驚いて転んじゃったじゃないの!」
「ふざけんな!」
「隠れて変身?ふざけてんの?怪物がいて、尚且つ暴れてんのに隠れる必要あったの?」
「帰る途中でも助けるのがヒーローの役目だろうが!」
「顔を隠さないと動けねぇのか?腰抜けか?」
「わ、私は感謝してるよ!超デッドヒ「ろくでもないな」
「一連の出来事全て、彼奴が仕組んだんじゃないの?」
「だとしたらホントにヤバいよね、街唯一のヒーローとか謳ってる癖に」
「ドライブ嫌いになった」
「死ね」
「私の屋台返してよ!」
口々に周りにいた人が罵詈雑言を浴びせてくる、
中には人プレスにされた人であったり、
前に助けた記憶のある奴も加わって、
声を上げているの、
それを見て、なんか、一気に目が覚めた。
何で俺は今まで助けたりしてくれた奴に対して
手のひら返しをしてこうも酷い事言える奴等を、
毎度解剖される危険性を孕みながらも
助けようとしていたんだろう。
ベルトさん『冷静になろう廻音…確かに彼等の言い方は宜しくない、だが守るべき…』
廻音「すまんベルトさん、なんでこんな手のひら返しする奴等を守りたいのか、もう分からん。」
「は?」
アカイ「み、皆さんどうか声を鎮めて下さい!超デッドヒートさんは──」
少し離れた位置にいるもう1人の警察官が何か言ってるが、
今じゃもう何時も通り守ってくれる様に、
今声を荒らげている奴等を黙らせようとしている様に見える。
ススギ「───!」
目の前に居る警察官の話よりも、
罵詈雑言を未だに浴びせてくる奴等の言葉が耳に入る、
「死ね」「屋台を返せ」「お祭りを返せ」「ヒーローなら助けろ」
…何だコイツら。
いい歳した大人達がこうも周りと同じ事を言うのは多分考えてなくて、とりあえずで言ってるだろ。
何故隠れて変身しようとしたかや、
何で俺が助けているかの理由も、
ろくに考えたりせずに声を荒らげているんだろうな。
拳に力が入る、
ブーストイグナイターに触れていないというのに、
目の辺りが熱く感じる。
「辞め─!超デッドヒートは悪く──!」
廻音「…五月蝿い…!うるさいうるさいうるさいうるさい!」
周りの罵詈雑言を言っていた奴等の声が全て途絶えた、
今まで黙ってたけどもう限界すぎる。
廻音「俺は!ここの街を仕切ってる奴が怪人怪物を信じてなくて危機に瀕してると思ったから!助けようと思っただけのただの転生者だっ!」
廻音「転生者が解剖されたり!普通の生活を送れなくなったニュースや記事、動画を沢山見た!なのにそれに対する批判は殆ど無いどころか自分達の安全の為って正当化してる奴らが多かった!そんな奴らが多いこんな世の中で主人公でもそのキャラクターでもない俺が!この俺が!」
廻音「仮面ライダーになる所を見たらきっとお前らは言うだろ!解剖して解析しろ、力を渡せって!」
思っていた言葉が口から溢れ出てくる、
マスクの中はぐじゅぐじゅに湿っていて、
視界が少し歪んでくる。
周りの奴らはだんまりで、
こっちを呆然と見ている、
まるで予想をしていなかったと言わんばかりに。
廻音「俺は解剖されたくなかったからこうして隠れて変身しようとした!それをふざけてんの?こっちが言いたいわ!転生者の解剖に賛成派が多く居るこんな世の中じゃなかったら!目の前の警察官が言った理想通りに何個かの屋台が駄目になる程度で済んだだろうな!」
廻音「それに俺はやりたくてヒーローをやってるんじゃねぇんだよ!自分が守らないとって思って助けてただけだ!ヒーローじゃねぇよ!勘違いしてんじゃねぇーよ!」
廻音「そもそもヒーローだなんだと囃し立てたのはお前らだろうが!死ね死ね言われる筋合いも無ければ、怪物からわざわざ守る道理もない!人間だった記憶のある、仮面ライダーの力を持ったただの人間だッ!」
廻音「死ね死ね言うんならてめぇ等が〇ね!屋台を返せ!お祭り返せ!とか言うならそこのぶっ壊した張本人に言え!壊して無い俺に言われても知るか!ドライブ嫌いになったヤツは俺がドライブの力を持ってるだけの奴だって分かれ!ドライブ悪くない!」
廻音「はぁ…はぁ…俺はもう助けない!ここからはてめぇ等自身で何とかしやがれッ!!俺の力に頼んな!自己中野郎共!罵詈雑言浴びせた奴等も、黙って擁護も何もせずにしていた傍観者も!そもそも転生者を解剖をする頭イカれた事をしている奴等も!それを許す擁護派も!この街も…」
廻音「大っ嫌いだッ!」
ススギの手にしていたドア銃を異空間収納で回収すると、
俺はブーストイグナイターを何度も連打して加速する、
自分家に帰る、もう帰る、外に出たくない。
ベルトさん『…』
廻音「ごめんベルトさん、けど、こんな言われるなら、俺は助けない、助けたくない、怖い。」
子供の様に声を荒らげてしまったし、
助けないとも言った、
公衆の面前で子供の様に叫んだのは
今思えば少し恥ずかしかったが、
あんな酷い事言える奴等を人とは思わないし、
あそこまで言っても分からない奴等なんだろうな。
ベルトさん『…廻音、全員が全員、君の力に頼りっきりだったのはある…そして君に罵詈雑言を浴びせる人達が多く居た事も。』
廻音「…」
ベルトさん『けれど、君の力に頼りっきりになってしまっているからこそ、感謝をしている者も少なからずいる、表立っていないだけで、廻音に感謝している人は沢山居るさ。』
廻音「…居るのかもしれないけど、俺の目には、奴等は敵にしか見えなかった、本来は市民を守る警察官ですらも…」
廻音「俺、レベルアップの為に怪人怪物はこれまで通り倒すけど、人の為には絶対倒さない。」
手のひら返ししてくるあんな奴等の思い通りになりたくない、
反吐が出る。
尚、ススギ警察官は直前に下敷きになった少年(廻音)が屋台と怪物の下から抜け出して逃げ出して無事だという情報をたまたま見た市民に知らされ、
自分の言葉のせいでヒーローが責め立てられた事と、
その怒る事になった少年が無事に逃げている事から
この街唯一のヒーローだった転生者をただ責め立てる原因を作った張本人だと理解して凹んでいるものとする。
星を付けるとしたらどの位ですか?また、説明を感想に書いて頂ければ、それを踏まえて執筆致しますm(_ _)m
-
1
-
2
-
3
-
4
-
5
-
6
-
7
-
8
-
9
-
10