日輪の半龍人   作:倉田 創藍

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ここでは初投稿になります。読んで頂ければありがたい限りです。


また「小説家になろう。」と「カクヨム」にて同作を2~3日に1度連載投稿しております。


現在両サイトにて投稿されているものとこちらに投稿するものは少々文体が違う場合があります。


こちらへは定期的にある程度纏めて更新していく予定です。


6話 虐殺の後始末 (虹耀暦1286年9月:アルクス14歳)

 健康的な肌に燃えるような朱髪をした少女―――ラウラは、血溜まりに佇む魔族たち4名へと歩み寄った。

 

 彼らは神殿騎士たち30名ほどを相手に大立ち回りをしたというのに然して息も乱していない。かと言って勝利の余韻を味わっているわけでもなく、血に酔うでもない。闘争に興奮を覚えているわけでもなく、また興奮した様子も見られない。

 

 どちらかと言えば沈んで、消沈して見えた。

 

 やっぱり――――。

 

 ラウラは確信に近いものを抱きながら地獄も斯くやという惨状を呈す旧街道を歩む。一歩踏み出すごとに血がベチャリと跳ね、足を赤黒く汚していくがラウラはあえて無視した。

 

 ―――――酷い有様だ。

 

 そこへ踏み入った途端、どろどろに混ざり合う血が噎せ返るような生臭さと金臭さをもってラウラの鼻腔を支配していく。

 

 脚や下半身、中には首を噛み千切られてグチャグチャになった馬の残骸が散らばり、主のいない首無し死体が幾つも倒れていた。

 

 所々灼け焦げ、中身があるのかすら判別不能なものまである。

 

 しかしラウラは直視した。

 

 青黒い髪をドス黒い血で染めた彼―――彼らの頭目と思われる青年は、騎士たちの群れへ突喊して、誰よりも首を刎ねて回っていた。

 

 それはきっと仲間のため・・・・そしてその引鉄は引かせたのは間違いなく自分たちだ。ラウラはそう確信している。

 

 自分たちが神殿騎士たちを退けられるほど強かであれば、彼らの手を血に染めることはなかっただろう。

 

 だからこそ、彼らの元に辿り着いたラウラは頭を下げる。

 

「あの、ありがとうございました。貴方がたのお陰で私もソーニャも助かりました」

 

「え・・・」

 

 アルクスは硬直した。ラウラの行動が奇異に映って戸惑ったのだ。

 

 確かに助けたことにはなるのだろう。しかしたった今同類である人間を撫で斬りにした連中へ向ける視線ではない。

 

 ―――――なぜ怯えていない?

 

 こちらは圧倒的な武力を示し殺戮を行った魔族だ。

 

 だというのに、その琥珀色の瞳には、恐怖心がまるでなかった。本当に感謝の意を示しているかのような態度だ。

 

 アルが答えあぐねていると、

 

「・・・かふっ」

 

 と苦しそうな呼気が聞こえてきた。音のした方を向いたアルたちとラウラはそちらで横になっている栗色の髪をした少女騎士―――ソーニャに気付いてハッとする。

 

「いけない。アル、いい?」

 

 シルフィエーラの問いかけにアルは一も二もなく頷き返した。頭目の了承を得たエーラは上空に向けて呼びかける。

 

「翡翠!いる?」

 

「カアー!」

 

 三ツ足鴉の夜天翡翠が上空でバサバサと羽ばたく。騎兵の気配を感じた時点で状況がまずそうなら助けを呼んでくるよう叫ぶつもりでアルが上空に離していたのだ。

 

「ちょっと手伝って!」

 

 そう言うとエーラは夜天翡翠を引き連れて走っていく。迅速な動きだ。

 

 きっとエーラはソーニャと呼ばれた少女の治療に意識を専念することで一時的に気持ちを切り替えたのだろう。

 

 ―――――俺もくよくよしている場合じゃない、悩むのは後だ。

 

 アルも意識を引き戻し、頭目として指示を出す。

 

「凛華とマルクはこの子と一緒にあっちの、ソーニャって呼ばれてた子を運んでくれ。追手はまだいるかもしれない。水場があって隠れやすい場所を。翡翠を後で飛ばしてくれれば向かうから」

 

「お前は?」

 

 暗に自分は残ると言うアルへマルクガルムは人間態に戻って問うた。

 

「死体を片付ける。一気に燃やして埋めてくるよ」

 

「なるほどな、了解」

 

「・・・一人で大丈夫?」

 

 凛華は不安そうな表情を浮かべる。アルのやるせなさそうな表情は凛華の胸を今も痛く締め付けていた。

 

「・・・うん。燃やすだけだから」

 

 己に言い聞かせるように答えたアルはくるりと振り向いて、蒼炎を両手から噴射する。

 

 龍焔の代わりに扱っている蒼炎だ。火力は伊達ではない。神殿騎士の胸甲だろうが、甲冑兜だろうが炙られ続ければ徐々に溶け、それより先に中身が燃える。既に手前の死体は炭化しつつあった。

 

「っ!?」

 

 普通の炎ではないことには気付いていたラウラでもこの威力には驚愕を禁じ得ない。あれを纏った剣が牛酪(バター)のように騎士胸甲を斬り裂いていた理由がわかるというものだ。

 

 思わず魅せられかけたラウラの腕を凛華が掴む。

 

「行きましょ。あなたのお友達、エーラが何とかしてくれるから運んであげないと」

 

「は、はい」

 

 凛華はアルの背に声を掛けたい気分をグッと堪え、3人でソーニャの元まで歩いて行った。

 

 

***

 

 

 マルクは再度『人狼化』した。視線の先にいるソーニャと呼ばれた少女も神殿騎士のそれと意匠はかなり違うが胴鎧ではなく胸甲を着ている。

 

 ―――――流行っているのだろうか?

 

 益体もないことへわざと意識を割きながらよっこらせっと彼女を背負った。

 

「鎧が重いだろうから俺が背負うわ。お前らはどっか見つけてくれ」

 

 後ろの2人へ向けてそう告げる。人狼からすれば苦もない重さだ。むしろ鎧の割に軽すぎて驚いたくらいだった。

 

「そうね、じゃあマルクに任せるわ」

 

「は、はい。すいません、お願いします」

 

 凛華が先頭を歩き出す。ラウラはそんな2人に慌ててついてきた。

 

 マルクは目だけで振り返り、朱髪の少女を冷静に観察する。

 

 ―――――人間からは逃げて魔族の俺たちにはほとんど警戒してない?

 

 ややあって結論を出す。

 

 ―――――国ってやつか。

 

 神殿騎士共は当然ながら聖国の者、そんな連中から逃げていたのなら彼女たち2人は別の国出身の可能性がある。

 

 しかしどうしてこうなったかまではわからない。冷静に思考していても人間の概念や通念には染まったことがないマルクにはわからなくて当然であった。

 

 先に草藪に飛び込んだエーラは今は見えない。だが彼女には『精霊感応』がある。おそらく簡単にこちらを見つけられるだろう。

 

 鬼娘と人狼に背負われた鎧姿の少女、そしてもう一人の人間の少女という帝国の武芸者一党の中でも珍しい組み合わせの一行は治療が行える場所―――というか今夜の野営地を探して歩いて行った。

 

 

 ☆★☆

 

 

 アルは蒼炎を噴き出しながら目の前の惨状を見つめていた。グチャリとした感触が靴のを通して伝わってくる。

 

 結局アルが斬り殺した神殿騎士は18名。30名ほどいた連中の半数以上の命を奪った。最初に魔術で殺した馬を入れればその数はもっと上だ。

 

 ―――――あれしかなかったとは言え気分が悪い。

 

 目の前の醜悪(グロテスク)な光景に胸をムカつかせながら黙々と燃やし続ける。

 

「うっ・・・」

 

 ようやく血の匂いに慣れたと思ったところで焦げた肉の臭いがアルの鼻を突いた。正直に言ってしんどい。精神的にもキツい。

 

「ぅぐっ」

 

 込み上げて来た吐き気を一瞬堪えるが、耐えられたのはそのほんの一瞬だけだった。

 

「おえぇぇぇっ・・・・!」

 

 嗚咽を上げ、その場に吐く。胃の中のものを全部ぶちまけた。血溜まりにアルの吐瀉物が混じり更に酷い異臭を放っている。

 

 アルは涙目になりながら範囲を広げた。轟々と音を上げる蒼炎が地を舐め、奔り回る。

 

「はぁっ、はぁ・・・・クソったれ」

 

 撒き散らした反吐と受け止めた血を全て燃やし尽くさんと蒼炎が躍る。

 

 ―――――決断を下したのは己だろうに。

 

 平素ではなかなか口にまで出さない悪態まで吐き捨ててアルは蒼炎を全方位へ一気に放った。

 

 ―――――早く終われ・・・!

 

 その願いを体現するように蒼い華が舞う。

 

 幻想的に見えるが、現実は真逆だ。死体すら灰燼に帰す幽世(かくりよ)の炎。

 

 神殿騎士たちと馬の死体を呑み込む鬼火と化した蒼炎が奔った跡に残るのは、命があったことを否定するかのような黒焦げになったグシャグシャの小さな塊のみ。

 

「・・・・最悪な気分だ、畜生」

 

 アルの呟きは風に乗り、散り散りに消えて行った。

 

 

 ***

 

 

 凛華たちが見つけたのは点在している雑木林の中にあった湖へと繋がる川だ。その周辺の木陰で治療することにした。時刻ももう夕方、今日はここに野営する他ないだろう。

 

 ラウラとソーニャを乗せてきた馬は勇ましくも人狼(マルク)に怯えることもなくついてきて、今は木の根元で草を食んでいる。

 

 ソーニャは矢を抜かれ、止血をしてもらい、エーラの煎じた麻痺抜きを飲むことで徐々に体が動くようになってきた。

 

 元々胸甲をつけて動いていただけに少女の割に体力はそこそこある。舌が回るようになってすぐに口にしたのはラウラが生きていることへの安堵と魔族たちへの感謝だった。

 

 失血で気絶する途中までは目で追い続けていたため、助けてもらったこともその後の戦闘もある程度は覚えている。

 

 涙ぐんだラウラが何度目かわからない礼を述べていると、

 

「本当に良かった。貴方がたには何度お礼を―――――」

 

茂みがガサガサと揺れた。

 

 飛び上がったラウラは腰に提げていた剣を引き抜こうとして――――止める。魔族の面々も振り返りはしたものの焦っていなかったからだ。

 

 ガサガサと草藪を掻き分けて現れたのは夜天翡翠を肩に乗せたアルだった。魔族3名はその様子に心配の表情を浮かべる。

 

 アルの顔は、かなりやつれていた。歩いて来た疲れなどでは断じてないだろう。あの場から数km(キリ・メトロン)離れたここに来るだけで疲れるような鍛え方はしていない。

 

「お疲れ、みんな」

 

 アルは一声かけて近場の岩に崩れ落ちるように座った。憔悴している。

 

「死体は全部燃やしてきた。残ってた黒焦げの鎧とか槍とか剣とか骨は全部埋めたよ。たぶん抜けはないと思う。周りも翡翠に頼んで見てもらった」

 

 義務的な報告。

 

 ―――――もう何か言う気力もない。

 

 ここまで草臥れているアルは初めてだった凛華とエーラはおろおろし、ラウラやソーニャは何も言えない。

 

 そこでマルクが「俺の出番だろう」とでも言わんばかりに立ち上がって声を掛ける。

 

「お疲れさん。それよかアル、ひでえ臭いだぜ?俺も爪に残ってる血とか落としてえし、そこの川で汚れを落として来ねえか?」

 

「あ、悪い・・・・行こう。凛華、エーラ、悪いんだけどちょっと見張り頼める?」

 

「え、ええ。勿論」

 

「うん・・・」

 

「急ぐよ、二人も汚れは落としたいだろうし。ちゃんと風呂作っとくから」

 

「ゆっくりしてきていいわよ。あたしはそこまで汚れてないし」

 

 凛華の言う通り、彼女の服や装備はそこまで汚れていない。走りながら地面を凍結させていたからだ。

 

 すでに凍った地面を踏みしめて尾重剣を振るっていたことに加え『流幻冰鬼槍(りゅうげんひょうきそう)』を使っていた為、さして返り血を浴びることもなかった。

 

「ボクも弓だから大丈夫だよ。あ、それよりこれ」

 

 そう言ってエーラは即席石鹸(汚れ落とし)を渡す。

 

「さっきついでに作ったんだ。まだ少し固まり切ってないとこもあるけど川に流れても大丈夫だよ」

 

「お、助かる」

 

「ありがと」

 

 マルクは嬉しそうに笑い、アルもやや微笑んだ。

 

「・・・あっ」

 

 が、何かに気付いて動きを止める。

 

「どうしたの?」

 

 首を傾げるエーラにアルは胸元から青緑色の涙型をした香料袋を取り出した。胸元に入れていたので血は一滴もついていない。

 

「これ、匂いまだしてるよね?」

 

 アルの問いの意味がわからずエーラは首を傾げたまま頷く。

 

「うん、そのはずだよ?」

 

「そっか。ならいいや――――あ、そうだ。向こうに行ってる間、預かってて。残りは洗ってくるから」

 

 そう言ってアルは香料袋をエーラに預け、マルクと川の方へと向かった。

 

 あの場に留まっていたせいか、焦げた肉と金臭い血の匂いしかアルの鼻には残っていなかったのだ。

 

 

***

 

 

 アルとマルクは先に川の水を引き込んで簡易的な岩風呂を作った後、川に飛び込んだ。

 

 水に血が滲んでいくが止まる気配がない。特に頭に染みついていた血が取れない。

 

 不愉快さに顔を歪めつつ、即席石鹸でしゃかしゃかと全身を洗い、ついでに服や龍鱗布を洗う。

 

 さすがにトリシャの鱗と蜘蛛人族の『撚糸』で出来ていた為か、龍鱗布はするりと汚れが落ちて元の淀みのない真紅のものへと戻った。

 

 滲む血を落とし、熱い岩風呂に身を沈める。

 

「ふぅ~・・・」

 

「・・・はぁ」 

 

 ようやく2人の身体から強張りが抜けた。アルの顔が先程よりはマシになったと感じたマルクは声をかけてみる。

 

「大丈夫か?ひっでえ顔してたぜ」

 

「・・・大丈夫じゃ、ない。しんどかったよ」

 

「・・・・そうか」

 

 親友の参っている様子はマルクを閉口させた。

 

 しばしの間、澄んだ川の水音だけが流れる。

 

 ややあってポツリとアルは口を開いた。

 

「なぁ、やっぱり皆は――――」

 

「それ以上言うなら張り飛ばすぞ」

 

「・・・・」

 

「あんまナメてくれるなよ、アル。お前について旅に出るって決めた時点でとっくに覚悟はしてんだ。唯でさえお前の立場はあやふやだ。遅かれ早かれ似たような諍いは起こると思ってた。

 

 ま、思ってた以上に早かったし、最悪の展開に近かったが・・・()()()()だ。それ自体もお前のせいじゃあねえ。あの場なら俺だってああしてたよ」

 

 親友の真摯な言葉をアルは黙って受け止め、肩まで湯に浸かる。

 

「・・・そっか」

 

「そうだ。つーかあの二人にそんなこと言ってたら間違いなくシバかれてたぞ」

 

「そりゃ、怖いね」

 

「だろ?だから俺らのことで気に病むな。俺らだってただついてきてるわけじゃねえんだからよ」

 

 結局のところマルクの言いたいことはそれだ。

 

 頭目だからって責任を背負い過ぎることはない。そう言いたかったのだ。

 

 ネーべルドルフでもアルは警戒心をギリギリまで解かなかった。

 

 ―――――それはなぜか?

 

 当然自分達のことを考えていたからだ。3人ともちゃんと気付いている。

 

 アルはザバッと顔に湯をかけた。

 

「・・・そっか。ふうっ、もう泣き言言うのはやめよう」

 

 マルクはアルの瞳に強い光を確認してフッと笑う。彼の父マモンに似た雰囲気の笑みだ。

 

 ―――――やっと戻ってきたか。

 

「そんなしょうもないこと言うくらいなら甘えてやった方があいつらは喜ぶぞ。膝でも借りて来いよ」

 

「考えとく」

 

 男たちはいつもより多少口数は少ないものの、和やかな雰囲気へと戻っていくのだった。

 

 

***

 

 

 風呂から戻った男2人を迎えた凛華とエーラは柔らかくなったアルの雰囲気に胸を撫で下ろし、自分たちもと汚れと汗を流しに立ち上がる。

 

「ほら、ラウラとソーニャも行くよ」

 

「わ、私たちもですか?」

 

「汗かいてないの?」

 

「それはまぁ・・・しかし傷が」

 

「行くわよ」

 

 有無を言わせない魔族の少女2人と人間の少女2人はそんな会話を交わして、水場の方へ連れ立って行った。どうやら多少仲を深めたようだ。

 

 彼女らを見送ってすぐにマルクが問う。

 

「どう思う?やっぱ警戒心が薄くねえか?」

 

 それは魔族相手への、という意味だ。アルも頷いた。

 

「確かに。神殿騎士相手には逃げてたのに――――――聖国の人間より魔族の方がまだ信用できるってことかな?」

 

 マルクは首を捻るが情報が足りない。

 

「現状はそれくらいしか予想着かねえか」

 

「追われてた理由もわからない」

 

「何者なのかもな」

 

 小隊規模で追い回される2人の少女の素性も気になるところだ。

 

 犯罪者にしては鎧や身なりが整いすぎているし、何より彼女らからは真っ当な()()()()()()()()。話し方や動き方がそれを如実に物語っていた。

 

「だね、追われる事情があるのは間違いないんだろうけど」

 

「これからどうするつもりなんだろな?」

 

「そこも聞いてみるしかないか」

 

 そうして1時間半ほどが過ぎていき、ようやく頬を上気させて戻って来る4人。

 

 凛華とエーラもひと心地ついたのかリラックスしているように見える。

 

 ―――――良かった。

 

 アルは静かに息をついた。

 

 

***

 

 

 日が落ち、6人は夕食を摂ることにした。幸いなことにネーベルドルフで貰った食糧がまだあったので人間の少女2人分くらい問題ない。

 

 火を囲みながら、夕餉に舌鼓を打ち満腹になったおかげでじんわりと疲れが出てきた。

 

 さてじゃあここいらの樹に頼んで樹上小屋(ツリーハウス)になってもらおうかという段で、軽い癖のある朱髪を揺らしラウラが立ち上がる。ソーニャも付き添うように続いた。

 

 ラウラは胸の前に手を当て、そわそわしている。

 

 しかし魔族4人をまっすぐに見つめて、

 

「お話があります・・・その、私たちのことで」

 

 と切り出した。ソーニャも真摯な視線を向けてくる。

 

 アルたち4人は、彼女らの様子に今夜が長くなることを悟るのだった。




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