何も知らない鳴坂和人くん(22)   作:スティック/糊

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ガッツリ外部視点で短いヨー

8時にも投稿しているので読み飛ばしに注意。

誤字報告感謝


鳴坂真登香の敵/アルゴの憂鬱

 鳴坂真登香は優等生だ。

 

 私立エテルナ女子学院と言う小中高一貫校に通う17歳。

 初等科からこの学校に通い続け、上位一桁を常にキープしている。

 

 この学校を受験することになった経緯は、主に兄。

 鳴坂和人に由来する。

 

 兄、鳴坂和人は当時中学生にして有名人になる片鱗がバシバシとあったため、セキュリティーのしっかりとした学校への通学を両親の勧めにより決めた。

 

 正直そこまで幼い頃の記憶はあまり覚えてはいない、と言うのが本音。

 真登香の家は中流階級にしては裕福程度。中の上と言うやつだ。

 

 成績上位をキープし、人当たり良く過ごすことを務めていたがやっぱり選民意識を持ったガキは存在するもので、いじめを受けたことも多々あった。

 

 でもコイツ私より馬鹿だしな、と真登香のメンタルは強めに出来ていたためそんなことを意に介さず徹底的にスルーしていたらいつの間にかなくなっていた。

 

 権力的なゴリ押しがあるかとも思いきや、その頃には兄がアンタッチャブルなヤベー領域に足を踏み入れていたので、財界の上の方の子からは優しくされるようになっていた。

 それが中等科に上がる少し前のこと。

 

 中等科では生徒会副会長にまでなって、お姉さまなんて呼ばれるようにも。

 

 その頃兎沢深澄さんと仲良くなった。

 孤高のボッチ決めながら成績一位をキープし続けるので気になった。

 否、兄と同じ成績優秀ボッチと言う属性に惹かれたのだ。

 

 グイグイ行ったらあっさり仲良くなれた。

 ツンデレ気質と言うか押しに弱い所とか、割と姉系とか、必死に真面目ちゃんして居る所とか真登香の癖に大変ストライクだった。

 

 男性観は兄と言うクソ高スペックのやべー人が居るのでハードルはゴリゴリに高い。

 正直女子高でマジ助かったとすら思っている。

 

 一貫校の女子校は一定数そういう層が発生する。

 そこまでではないが人間性が好きなのだ。

 

 真登香は自分をツンデレ気質でめんどくさがりながらもなんやかんや甘やかしてくれるタイプが好きなのだ。

 

 真登香は一度好きになった相手は全肯定するし、好感度一定以下になったものにはとことん興味を無くすのだ。 

 

 学校通うのたのしーライフは中等部まで。

 

 それはある日突然やって来た。

 結城明日奈による校舎裏事件だ。

 

 高等部進学初日、代表挨拶をする深澄さんを眺め、同じクラスになったことに大変いい気分だったと言うのに結城明日奈が深澄さんを校舎裏に拉致ったのだ。

 

 そのことに一遍文句をいってやろうと立ち上がろうとしたが、彼女の制止で取りやめた。

 校舎裏で何があったかわからないが、それ以来結城明日奈と深澄さんがなんか仲がいいのが気に食わない。

 私と遊んでくれる時間が減って正直ぐぬってる。

 真登香の中で結城明日奈のTierが最下層登録された要因だった。

 

 そこに現れたのが帆坂カリーナ朋さん。

 金髪ショートでハーフの美人さん。

 

 空気を読むのが大変上手なのか、昔過疎ゲーであったフレンドとの再会の様なもので、その内の一人に結城明日奈は執着しているのだと説明してくれた。

 

 深澄さんは恋するバーサーカーに巻き込まれてるだけ、とも。

 

 それから出身が極めて一般家庭に属する生活をしていたと言うことで朋さんとはとても仲良くなった。

 なんでも実家の箱根の温泉宿がデカい企業の福利厚生施設になったことで収入がやばいのだとかでやや成金思考になった両親によってお嬢様学校に突っ込まれた、と。

 

 

 深澄さんと遊ぶ時間は減ってしまったがカバーするように朋さんとも遊ぶようになってそれなりに真登香の学園生活は充実していた。

 

 

 

 〇

 

 

 

「やっぱり、あの女嫌い」

「……どうしたのさ、マーちゃん」

 

 朋(ID:ALGO)はある日の学食、鳴坂真登香と一緒に食事をとっていた。

 ミトはアスナに拉致られたためだ。

 

「こないだの日曜日に私の従姉が出場する剣道の大会があったんだけどそこにもいたのよあの女」

「――アッ」

「しかもトーナメント表彰終わりのスグ姉――あ、私の従姉なんだけど、帰りに兄さんから軍資金貰ったからお祝いを誘いに行こうとしたらあの女何してたと思う?」

「サ、サイン貰いに行ってたとかカナー」

「壁ドンよ壁ドン。もしかしてヤベーレズなの?あの女」

「ソンナことないんじゃないカナー」

「深澄さんにもあんなことしてたら私が初等科から築き上げてきた人間関係で徹底的に貶めるのに。あ、朋さんもあの女に何かされたら言ってね。多少は財界の娘とも交友関係広めに構築してるから、即地獄に落とすの余裕だから」

「ウン、ワカッタヨー」

 

「(明日奈一番嫌われたらやばいキーパーソンにすっごい嫌われてる!?)」

 朋は色んな意味で心の中で滝汗を流した。

 

 朋が真登香と仲良くなったきっかけは、アスナがミトに即突っかかりに行ったことに対して妙な軋轢が起きていないか心配になり見に行ってみれば案の定、やらかしておりミトと仲が良いらしい生徒のカバーに入ったのが切っ掛けだ。

 

 SAO原作とは違い、明日奈は高等部からの編入生で朋も高等部からの編入生。

 明日奈とは中学生の頃、箱根温泉街に家族旅行していた明日奈とばったり会ってしまった時からの縁でもある。

 

 

 朋はあまり周囲の情報を集めるタイプではないが、真登香の敵対関係を取るとめんどくさい人物説明等を受け比較的平和に過ごしている。

 その時から真登香の交友関係の浅く広くは理解しており、ちょっとした一揆を起こそうと思えば起こせることを理解した。

 

 お嬢様学校の生徒会経験者怖い、と。

 と言うか外面の精度がミトより10倍はすごい。

 

 敵に回すとやばいタイプだし、見限るのは一瞬のタイプ。

 表面上は相手に察せられないくらい平等で、分かりやすく仲良くしているのがミトとアルゴくらいである。

 そのお陰でアルゴもちょっと一目置かれた。

 故に安全なお嬢様学校生活を送っている。

 

 

 そんなやべー女が明日奈の思い人の妹であるとは想像もつかなかった。

 彼女は積極的に素性を話すタイプではないため、その素性について一切知らなかった。

 

 一般家庭出身なのに初等科からってすごいなーくらいの物だった。

 

 そうか、直葉の従妹か。

 アルゴの脳内で色々な点と点が綺麗な線で繋がり、ちょっと手遅れであることを悟った瞬間でもある。

 

 アルゴもSAOの本編についてあまり詳しい方ではない。

 一応アニメ化した範囲は全部見たくらい。

 

 なので直葉がキリトの義妹であることは知っていたがSAO的なデスゲームは起こっておらず、平和な世界線で、本当に従妹のままだと言う可能性は完全に失念していたのだ。

 

 ご両親も生きていれば兄弟が出来ている可能性だって普通にあるもんな。

 

 そして、鳴坂で直葉の従兄妹で真登香の兄、つまり和人。

 

 鳴坂和人、この世界でフルダイブVRの基礎を作ったビックネームの片割れにアルゴは頭を抱えたくなった。

 

 

 直葉が頑なに桐ケ谷和人のことを話したがらないことを理解した。

 そりゃ桐ケ谷和人存在しないもんな、鳴坂和人だもん。

 

 あれ、鳴坂博士って所属している会社はカムラ、SAOの作中では明日奈の父のレクトのライバル企業ではなかっただろうか。

 

 

 アルゴはもうどうにでもなってくれ、と思うと同時に恋するバーサーカーに小さく痛い目を見せるためこの事実を秘匿することにした。

 

 とりあえず、真登香の好感度をこれ以上下げないようにやんわりフォローはするつもりだ。

 あそこまでまだ見ていない男を全肯定するあの乙女も決して悪い奴ではないのだ。

 

 ちょっとあたり角度が明日奈の目指すルートに絶望的なだけで。

 

 アルゴが十分な関係値築いていると思うから大丈夫かと鳴坂兄について“すごいよね、自慢のお兄さんだね”とある程度踏み込んでみたら以前の三倍懐かれたし、彼女の表情も依然ともろにわかるくらいふにゃった。

 

 兄に対するコンプレックスはゼロのブラコン娘の中に存在するこの人の義妹にならなってもいいかもTierSにいつの間にか帆坂カリーナ朋の名が乗っていることをアルゴは知らなかった。

 

 

 これは夏休みに入る少し前の出来事である。

 




・鳴坂妹ちゃんの攻略について

1.彼女がちょっかいかけてきたら気持ち邪険に扱います。
2.うだうだ言いながら面倒を見ます。
3.彼女がある程度懐いてきたら兄のことを褒めまくります。

 これで大体落ちます。
 もしくは彼女がぐぬってる所にどしたん話聞こうかでもある程度仲良くなれる模様。
 ただし妹ちゃんは基本的に鋼メンタルなので早々にぐぬりません。

 一見仲良いように扱われていてもお嬢様学校上級者による処世術にしかすぎません。
 適度におもしれ―女をすると釣れるタイプのレアキャラ。
 地雷を踏むと即アウトオブ眼中。

 フルダイブゲームで彼女をフルボッコにすると―――?

 ノベルゲーのフラグ管理が非常にめんどくさいタイプのヒロインとか言ってはいけない。


・妹ちゃん的“この人なら義妹になっても良いかもTiar”

TierS 帆坂カリーナ朋
   兎沢深澄
・人間性が好き

TierA 桐ケ谷直葉
・近親関係に当たるため遺伝子的に、かつもう義妹みたいなものだし

TierB 該当なし

TierC Yuuki(妹ちゃんをフルボッコにしたことでフラグが立った枠)
・幕末フレンズ一号。
・無邪気でスパっとしている性格とゲームのプレイスキルの高さ。
・たまに見せる冷血な冷たい所
・義妹計画関係なくとりあえずゲームスキルから兄に紹介はしたい。


・現時点でSAO掲示板にてキリト[仮定]のリアルに気づいている子

 ID:Leafa ←従妹なので

 ID:Yuna ←父の教え子が飲みに来ていると紹介されてあっ(察し)

 ID:ALGO ←NEW

・番外

 ID:M_rabbit 
 安定した交友が復活すると、社会人になった鳴坂兄の部屋に突撃してVR機器自慢コース突入。
 妹「二人で遊べるゲームなんかない?」
 兄「ほい」
 SAO・ALO・GGOのフルコンボどころか前世であったらいいのにゲームが登場する模様。
 お前が一番大手かけてるぞ

 なお、アルゴも一緒にVRゲームをプレイするとこのコースが解禁される模様。2手詰。

・次回は明日奈さんをあんな奴にした元凶と遭遇した時の話。
 
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