何も知らない鳴坂和人くん(22)   作:スティック/糊

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竜よ.5

 

「ふむ……銃の取り扱いはしたことはあるか?」

「大体いけるぞ」

 

 キリトはアヴァロンにてウェザエモンの所に行くと「程々の得物を手に入れたようだな」とVS二刀流でウェザエモンと切りあって、シャンフロでは久しぶりのリミッター解除で大変楽しく遣り合ったのち、ウェザエモンに何か一撃ロマンない?と聞いたところの回答がこれだ。

 

 ……ウェザエモンって銃火器も行けたんだ。

 

 あの規格外戦術機見てればそんな気もしたが。

 

「他の3柱にも認められているのであれば問題なかろう」

 

 それに先ほどの戦闘も見事であった、とウェザエモンよりアクセサリーを貰う。

 

 それは二個一対となったアームカバーと言うかウェザエモンの腕装甲そっくりと言うか、MS少女の装甲と言うかISの腕パーツと言うか、メガミデバイスの腕パーツと言うか…。

 

 要は肘から手にかけての装甲だ。

 

 ……これもしまえるよな?

 

 キリトは素直に装備した。

 

 

 [ウェザエモンの斉天]

 

 

 大戦の英雄に認められし者に渡された友の証。

 

 最強種が預ける力の一端を行使するための物。

 

 魂に刻み込まれたその証は解くことはできない。

 

 

・あらゆる呪いの無効化

 

・任意時:疑似改宗状態[斉天[剣]]となる。

 

・疑似改宗状態[斉天[剣]]と疑似改宗状態[斉天[銃]]を切り替えることが可能。

 

・月光魔力獲得時もしくは晴天流に類する流派を極めし時:疑似改宗状態[斉天]となる。

 

・装着した時点でアクセサリースロットを二つ消費する(取り外し不可能)

 

・一部NPCに対して畏怖をもたれる。

 

・任意でアクセサリーの非表示、格納が選択可能。

 

 

 アクセサリースロット二つ埋まったァ!

 

 ……二個一対だからまたエフュールのところ行っても0.5扱いしかされない未来が見えるぅ!

 

 

「晴天流ってウェザエモンの流派、だよな?」

「左様。セツナの理論により武術をスキルに昇華した物である」

 

「習得は……ウェザエモンに師事させて頂く感じで…?」

「かつてバハムートにて紛失したアレがない限りはそうなるであろうな」

「……もしかしてこいつのこと言ってます?」

 

 ウェザエモンの言葉にキリトは引っ掛かりを覚え[創流の素体]を取り出す。

 

「嗚呼、懐かしい。そうか、流れ着いていたか」

 

 ……あ、これってバハムート産のヤベー代物でしたか。

 

「残念だが、劣化してると言えよう」

 

 え、これで劣化しているんですか?

 

 本来なら脳に直接叩き込む記録媒体を出力するものだ、と言う。

 

「だが、セツナならどうにかできるだろう」

 

 セツナさんの墓にこんにちはしに行かんとあかん感じか…?

 

「もし、セツナ少しいいだろうか」

「……順序ってものがあるでしょ馬鹿亭主」

 

 ウェザエモンが桜の木の方へ声をかけると空間が切り取られた様な、どこでもドア的なモノが現れた。

 

 どこでもドアと言うには玩具感のないゴリゴリにメカメカしいものではあるが。

 

「嗚呼、すまない。だが彼なら遅かれ早かれであろう」

「まったくこのダジャレスキーは…」

 

 その扉から出て来た女性は《キリトを秘匿の花園よりアヴァロンに送り込んだ実態を持った女性》

 

「あなたをこちらに送って以来ね。花の魔術師の継承者」

 

 アマツキ・セツナその人であった。

 

 ただ、だいぶ家庭的な格好をしているせいか、どこか引き締まらない。

 

「…?あっ」

 

 キリトが何とも言えない表情をしていると、彼女は自身の姿を確認し、うっかりやらかしましたと言わんばかりのリアクションをする。

 

 さては似たモノ夫婦だな?

 

 彼女はサッと一つ手を振ると白衣姿の研究職ですと言った風貌に様変わりする。

 

「ん゛、花の魔術師。今現状であなたはこの場所のことをどれくらい把握しているのかしら」

「セツナ、手遅れだ」

「う る さ い」

 

 セツナは威厳を取り戻すようにキリっとした表情でキリトに問いかけてくるが、ウェザエモンにもう遅いとツッコミを入れられてしまう。

 

「簡単に考察すると此処がキャスター、花の魔術師の心象風景……と言うより墓守の作り上げた術式の亜種の様な空間で、この空間を作り上げるのにアマツキ・セツナの手が加わっていると言うことでよろしいか」

「……正解よ」

 

 ……あってるのかーい。

 

 キリトは彼女が今目の前に現れるまで、この空間はキャスターが花の魔術師の継承者を作るため、何らかの方法で作り上げたものだとばかり思っていた。

 だが、彼女が居ると言うのならウェザエモンが反転したレイヤーの様な世界にいたように、この世界もそれに類するのではないか、と。

 

「こう言うのって最終試練の前にひょっこり解説に現れるのが定石だと思わない?」

「まぁ…RPGの中でもオープンワールド系の自由があるものと仮定するなら、こんなことが起きるのも一つの醍醐味かと」

「……そう言うことにしておくわ。それで……ああ、スキル記憶装置? そんなところにあったのね」

 

 ……もしかしてこれ作り上げた張本人?

 さっきセツナの理論でスキルにしたって言ってたし。

 

「ふーん?記録媒体を秘伝書にした関係で色々な機能が落ちてるのね。まあ、これくらいならすぐに改造できるわ」

 

 彼女はそう言うと三分クッキングくらいの気軽さで[創流の素体]を弄り始めた。

 

「ん、出来たわ。これで二号計画のスキルのレベルアップ問題と連結同調システムに適応するはずよ」

「おぉ…」

 

 キリトは思わず拍手してしまった。

 

 それをみてウェザエモンもどこか嬉しげだ。

 

「既に習得したスキルに関してはここじゃ設備不足―――これを象牙に渡せば対応してくれるはずよ」

 

 そう言ってセツナは一つの記録媒体らしい結晶を渡してきた。

 

 ……え、これでアインクラッド流の魔改造がしやすくなると言うことで?

 

 象牙……バハムート関係ワードだろう。

 はよバハムート出現してクレメンス。

 

「あ、[創流の素体]改め[創流の媒体]でスキルを一個単位で作れるようにしておいたわ」

「かゆい所にも手が届くぅ」

 

 便利だ……。

 

 さては天才だな?

 

「まぁ、こんな所かしら。次は花の魔術師を継承したころに…」

「あ、コレの有効活用方法知らない?」

 

 サッと立ち去ろうとするセツナにキリトは一つ疑問を投げかける。

 

 指先に極小螺旋丸を形成して。

 

「――理論上は出来るとは言え、ここまで使いこなす二号人類が…?」

 

 キリトからすれば遊びの様なものだが、セツナは釣れた。

 

「……そうね[斉天]出して」

「あ、はい」

 

 キリトは格納した[ウェザエモンの斉天]を取り出した。

 

「これ、エーテルリアクターのチャージ制限が掛かってるのだけど…自分で供給できるなら機能拡張しましょう」

 

 再び三分魔改造が始まり、メインバッテリーだったエーテルリアクターはサブの予備バッテリーになり、キリト本人からブレンドマナの供給が行える仕様となった。

 

 ……ノーパソのバッテリー駆動とACアダプター給電みたいなものか。

 

「ついでにオーバークロック機構搭載したけど、それ使うと三日くらい使えなくなるから気を付けて頂戴」

「あ、ロマン搭載された」

 

 曰く、エーテルリアクターのエネルギー全消費と、供給マナも一時蓄えることで超火力を出せるという。

 

「私の斉天の機能解除…」

「加減ってものを知らないからだめ。昔やらかしたでしょ?」

「ぬ…」

 

 いわくウェザエモン本人が装着している斉天にも似たような機能があるらしいが、セツナの手によってセーブされているらしい。

 

 ……どこの旦那も妻の尻に敷かれているものなんだな。

 

「じゃ、そのマナ理論研究したくなったから戻るわ」

「あ、はい」

「ぬん…」

 

 しょげるウェザエモンをスルーしてセツナは先ほどの扉に入っていった。

 

 

 〇

 

 

 

 キリトはウェザエモンより晴天・花園流と言う最強種の技を混ぜ込んだ晴天流とか言う頭のおかしい流派の手ほどきを受け、習得した。

 

 ……フルスペックウェザエモンやべぇ。

 引き分けることはできたけども。

 

 キリトは知る由もないが、今まで戦ってきたウェザエモンがフルスペックであって、現状のウェザエモンはオーバースペックに分類される。

 

 お陰で花の魔術師のバフを合わせることで大分頭のおかしい火力を手に入れたキリトはウェザエモンの言っていたもう一つの可能性にも手を伸ばしてみることにした。

 

 

 セカンディル手前の創流おじさんの道場に足を踏み入れたキリトは道場主に問う。

 

 

「ウェザエモンの片割れ、幻魔(・・)を継いだあんたの晴天流破りに来たぜ」

 

「ほう、知ったか。ならばこの道場の主として立ち向かわなければなるまい」

 

 

 [ユニーククエストAFTER:晴天流[幻]を開始します]

 

 

 [ユニークキャラクター:晴天流継承者の創流玄間が現れました]

 

 




・創流玄間(第二段階の姿)

 創流玄間の名は襲名式。

 かつてウェザエモン・天津気の双子の兄である[――]幻魔が不慮の事故によりバハムートより惑星ユートピアへと落ち、その地で生まれた彼の子孫に継がれた名。

 いつの間にか文字は変われど彼の納めた晴天流は洗練されど本質は変わらず。

 いつか晴天を極めしものと刃を交えるため、その刃を磨き続けてきた。


 10回『ユニーククエストEXTEND:開祖として』をクリアし、晴天流の技を取得したうえで道場破りを宣言すると『ユニーククエストAFTER:晴天流[幻]』が開始される。

 サンラク、10回クリア(ノーミス)でさらなるぶっ壊れ晴天流をゲットできるぞ()
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